2008-11-03 19:51:35
バナナである。以前、ロシアのオンライン書店を眺めていたら、バナナなんて名前の作家がいて、最初は私がキリル文字の読み方を間違えているんだろうと思って何度も見直してもバナナで、ふざけた名前の作家がいるものだとさすがロシアだと感心したら、吉本ばななだった。そんな話を書きたかったのではなくて、突然バナナ入りのパンを焼きたくなった話をするつもりだった。
私が子供の頃すでにバナナは安い果物だったので、別に憧れの果物だった訳ではないのだが、バナナの匂いには抗いがたい魅力を感じる。ライ麦よりもまずバナナを入れるべきだったのだと気がついた。何をやっていたんだ、バナナを忘れているなんて。
バナナを一本むいてフォークで潰す。ぐじゅぐじゅになるまで潰す。意外に水っぽいものである。今日使ったバナナは小柄で80gだった。強力粉を120g加え、砂糖小さじ1、塩小さじ1/2、ドライイースト小さじ2/3を追加して捏ねる。ちょっと固いので、水を少し加えた。ほんの少しである。測ってみると僅か6mlである。ちゃんと計量カップに入れておいた水の重量を予め測っておいて差し引いたから正確である。
後は普通に捏ねて、一次発酵、分割して、しばらく寝かせて、二次発酵、200度で十分ほど焼いてできあがりである。あまり膨らまない。ずっしりとバナナの重みが感じられるパンである。写真は何だか饅頭のように見えなくもない。今日はなぜかペーパータオルの上に載っている。
これだ、私が食べたかったのは、このバナナの麵麭(パン)だ。もう少し、バナナと小麦粉の配合比を見当して、再現性よく作れるようにしておきたい。前にも書いたが、あまりいろいろな麵麭を作るつもりはないのだ。日々食べるための麵麭を作りたいだけなのだ。