2009-05-27 08:27:55
今朝、朝顔の様子を見たら、一つがアブラムシの大群に襲われていた。慌てて全部指で潰してやった。一昨日はカメムシ、その前は蛞蝓と次々に襲われ続ける朝顔である。それが自然界の掟だから仕方がない。高層マンションのベランダなどならこういうことはないのだろうが、今は地面の上の植木鉢だから、毎晩襲撃者がやってくるようだ。
今までで一番被害が大きいのが蛞蝓である。葉がほとんどなくなってしまった芽もある。後に蛞蝓が通った後のぬらぬらが乾燥した跡があったから、犯人は蛞蝓に違いない。昔、蛞蝓駆除剤を地面に置いたら、翌朝数百という蛞蝓がのたうち回る蛞蝓地獄を目の当たりにして、気分が悪くなったことがある。蛞蝓は大嫌いだが、大虐殺はあまり気分のいいものでもない。今日知ったのだが、銅イオンを忌避する性質があるので、鉢に導線を巻いておくと侵入を防げるらしい。そのうち、試してみよう。
さて、然るべきサイトで蛞蝓について調べたりすれば誰でもすぐに判るのだけど、蛞蝓は蝸牛(かたつむり)と近縁の種である。殻を縮小する方向へ進化したのが蛞蝓、殻を維持し続けているのが蝸牛である。その中間系の種も少なくないらしい。ということは、体は同じだということである。そんなことは調べなくても、姿を見てうすうす感じてはいたけれど。蝸牛は童謡にもなって愛されている(愛していない人もいるだろうけど)のに対して、蛞蝓の歌はあるのかも知れないけど愛されていないようだ。やはり蛞蝓は気持ち悪い。蝸牛は食べられることもあるけれども、蛞蝓料理は聞いたことがない。食べたことありますか、蝸牛。
フランス料理の店に行ってエスカルゴとか書いてある料理を注文すれば簡単に食べられる。私も何度か食べたことがある。特別美味いとも思わないし、不味いとも思わない。でも、それが蛞蝓だったら。怖い、気持ち悪い。
蛞蝓自体は毒ではないが、病原体を持っていることがあるので、生で食べると危ないらしい。もちろん、加熱すれば大丈夫だ。でも、蛞蝓料理がないのはなぜだろう。蝸牛料理はあるというのに。スペインには蝸牛料理祭りなんてものもあって、結構賑わうらしい。様子を知りたい人は、ちょっと検索すれば日本語のブログでの報告もたくさんあるので、ご自分でどうぞ。
とはいっても、日本の一般家庭ではあまり蝸牛は食べないようで、例によってCookPadでエスカルゴを検索してみると、「エスカルゴ風」とか「エスカルゴバターで……」というものばかり。本物食べろよ!とちょっと思ったりする。そういえば、このエスカルゴバターって蝸牛が練り込まれているのだと思いこんでいたのだけど、そうではなくてエスカルゴ料理で使うバターのことだった。ああ、よかった。
だが、蛞蝓料理祭りはない。なぜだろう。蛞蝓は食べられないのか。不味いのか。いや、食べられるのである、蛞蝓は。
私はTVが嫌いなのであまり観ないのだが、「探偵!ナイトスクープ」という番組の1998年10月30日放送分で、「幻の巨大ナメクジ」というのが放映されたらしい。林繁和という人が、「六甲山中で約20cmあるナメクジを見つけて、水につけて未消化物などを排泄させた後は、エスカルゴと同様に料理。美味しいナメクジ料理を完成させた。」という。エスカルゴと同じなのだ。
嫌だ、それでも嫌だ。蛞蝓は嫌だ。
あ、前から買おう買おうと思って書店に行くと忘れてしまう古今亭志ん生の本を買わなくてはならないような気分になってきた。蛞蝓料理の話を忘れるために古今亭志ん生の落語でも聴こうかな。