2009-07-20 01:08:01
ここ数日、というより数週間どうも調子が悪い。ということで、本欄も更新が滞りがちなのだが、昨年まで調子が悪いなんてことは全然なくて、体調が悪いなんている奴は単なる怠け者だと思っていたことを今は心から反省している。もう何もかも嫌になって、家に引きこもってDVD『ハッピーマンデー』でも観ていようかと思う今日この頃ですが、皆さんの体調は如何でしょうか。
penという雑誌を初めて買った。8/1号のいろいろな人に自分にとって重要な本を一冊紹介してもらうというところに、鳥居みゆきが載っているからだ。インタビューだと、もう訳の判らないことを云って、インタビュアーが困惑する様子を面白く紹介する不毛な記事になりがちなのだけど、今回は被害妄想のこととかカルボナーラと味噌ラーメンの話などはなくて、きちんと本の話と自分のコントの話を語っている。
安部公房の『壁』を主に紹介している。「社交辞令でハイタッチ」では、太宰治とか夢野久作の名前も挙げていた。村上春樹は苦手だそうである。そのときは、「トカトントン」とか、「駆込み訴え」を、「まるでコントのよう」と言葉の流れを賞賛していた。「トカトントン」は「拝啓。 一つだけ教えて下さい。困っているのです。」で始まるのだが、手紙の送り主が「トカトントン」という音を聞いておかしくなっているし、夢野久作の『ドグラマグラ』だと、「…………ブウウ——————ンンン——————ンンンン………………」という音を聞いて目を覚ますところから話は始まりそして終わっていて、やはり頭のおかしくなる話だから、そういう本を紹介すると如何にもって感じで面白くないから安部公房でよかった。何だかよく判らないけど。
私は実は安部公房は苦手であまり持っていない。中学生だったか高校生だったかよく覚えていないのだが、『第四間氷期』とか『水中都市・デンドロカカリヤ』を買ってみたものの、当時の私にはよく判らなかったのだ。今ならいいと思えるのかどうかは判らない。とりあえず『壁』を買ってみようか。
ところで、この記事の人物紹介欄の最後に「8月に初の著書『夜にはずっと深い夜を』(幻冬舎)を刊行予定」と書かれているではないか。8月といったらもう来月ではないか。期待して待ちたい。