2010-10-01 09:18:43
Kindleを買った。買い方は簡単。Amazon.comで購入ボタンをクリックすればいいだけだ。アカウントを持っていない人は、そこの登録作業から始めなくてはならないけれども。註文すると一週間で届く。今買えるのは俗称Kindle 3という機種。Wi-Fi版と3G+Wi-Fi版がある。私は前者。価格は$139である。日本からだと、送料・手数料とかあって、結局15000円くらいになる。
届いたら、早速充電。充電が終わると(終わらなくてもいいのだが)、まずは無線LANの接続(後でもいいのだが)。利用できる無線LANを自動表示してくれるから、目的のを選んでパスワードを入れればいい。私は自宅の無線LANを利用する。
さて、この夏に発表されたこの機種から日本語フォント(中国語や韓国語にも)に対応するようになった。まずはそれを試してみようと考えた。試すだけなら費用がかからない。無料で試すといったら青空文庫である。青空文庫をKindleで読めるようにする方法はいろいろあるけれども、私は以前から自作していた縦書きPDF変換サイトを利用することにした。これは、青空文庫のxhtmlファイルをLaTeXで縦書きPDFに変換するというものである。大きさは大きな液晶画面で読むためのものと、iPod Touchのようなもので読むためのものの二つがある。後者は横長なので、今回はPC用でファイルを作った。
材料は中島敦である。青空文庫のxhtml版のURLをコピー&ペーストして、送信ボタンを押すだけである。次の画面でうまく縦書きPDFが表示されてもされなくても、ファイルをダウンロードという文字をクリックすれば、目的のPDFをダウンロードできるはず。もしも、このほんの少しの間に別の人が新たなPDFファイルを作成してしまうと、別のものがダウンロードされてしまうかもしれない。今までは特に活用されていなかったから、問題はなかった。
さて、ダウンロードしたファイルをKindleのdocumentsフォルダにコピーする。Macの場合、USBケーブルで繋いだら、デスクトップにKindleというディスクが出現するのでクリックしてフォルダを開けばいい。Windowsのことは知らない。
ケーブルを外して、Kindleの書籍一覧画面から、今回保存したPDFを選ぶ。そうすれば、縦書きで中島敦が読める……と思ったら、何もない。正確に云うとページ数が寂しく表示されているだけである。なぜ? 何となく、フォントが埋め込まれていないからかなと思った。どうやったら、フォントを埋め込めるのか。どこかで、MacOSXの人は「プレビュー」で簡単にフォントを埋め込めるからいいねと書いていたのを見かけた記憶があるので、Macに戻ってファイルを開く。「別名で保存」かなと思ったけれども、フォント埋め込み機能なんて見当たらない。次に「プリント」を押してみる。そこで、紙に印刷するのではなく、ファイルで保存を選ぶ。そのときのファイル形式をPDF-Xにする。こうするとフォントが埋め込まれるのだ。どうして、そんなことを知っているのか自分でも判らないが、それくらいしか選ぶものを思いつかなかったので試してみただけというところだろうか。
できあがったファイルを再度Kindleへ。Kindleの書籍一覧から選んでみると、ちゃんと表示された。めでたしめでたし。
しかし、ちょっと字が小さいな。まだ老眼になってはいないけれど、そうなったときでも大丈夫なくらいの大きなフォントにしてみよう。縦書きPDF変換サイトのPHPスクリプトを書き換えて、PC用、iPhone用に加えて、Kindle用というサイズを作った。再度、PDFファイルを作って、プレビューでPDF-Xにしてみた。
今度は文字が大きくなっている。これくらいでいいか。ちょっと大きくしすぎか。何れにせよ、日本語の文字は予想以上に綺麗だ。これくらい大きくすれば、ルビも読みづらくない(逆に云うと、ルビがなかったら、もう少し小さくてもいいかも)。
LaTeXでPDFを作るとき(dvipdfmxでpdfを出力するとき)にフォントを埋め込む方法を調べたら、少々面倒くさいことが判った。そんなことをする元気は今はないので、諦めた。自分で読む分には、プレビューで出力しなおせばいいやと思ってしまった。
今日は初めてKindleを触った日だから、これくらいにしておこう。