2012-03-18 15:41:30
フィンランドにはPerunalimppuというパンがあるらしい。先日買った『パンの図鑑』(毎日コミュニケーション)で知った。真っ黒で丸い姿が脳裏に焼き付いて離れない。「ライ麦全粒粉を主体とした生地」で、この真っ黒の艶は「表面に糖蜜がぬってあるため」だという。「一般的に生地にキャラウェイシードを混ぜ込んだものが多く」と書いてあった。これを作りたいと思ったが、この本には作り方は載っていないのだ。私が持っているどの本にも作り方は載っていない。そこで、ネット検索に頼ることにした。
流石にフィンランドのパンだけあって、フィンランドのサイトがほとんどではないか。私の探し方がいけないのか。私はフィンランド語はさっぱり判らないのだ。どうすればいいのか……そんなに悩むことなくGoogleの翻訳機能を使って解読を試みた(例えばここ)。あと、日本語のサイトも発見(じゃがいも入りライ麦パン=ペルナリンプ(perunalimppu) その3)。あちこち参考にして、こんな組成にしてみた。
- 強力粉 200g
- ライ麦粉 180g
- フォルサワー 20g
- じゃがいも 200g
- 塩 8g
- ドライイースト 5g
- 水 適量
- モルトパウダー 2g
- キャラウェイ 適量
作業手順としては、200 gのじゃがいもの皮を剥いて適当な大きさに切って少量の水を加えて茹でる。大量の水でもいいのだが、茹でた水を使いたいので少量にした。芋が柔らかくなったら湯から出して、フォークの背で潰してみたが、塊が残るので、金属製の網みたいなものを通してみた。面倒臭かった。
そこに上記のキャラウェイ以外のものと混ぜて捏ねる。水の量は捏ねながら調整。こんなものかなと思ったら室温で放置して醗酵。1時間くらい? これも記録していなかったのでよく判らなくなった。まあ、膨らみ具合で調整である。4分割して丸めるときに、二つには小さじ1杯のキャラウェイを加えた。1時間くらい放置して(記録していなかったので、これも忘れた)、220℃に熱したオーブンで10分焼いた。そこで四個のうちの二つに蜂蜜を塗ってみた。蜂蜜をスプーンで塗るのは難しい。そして温度を200℃にして30分焼いた。
一応パンは焼けているようだ。表面は固い。冷えてから切ってみると、断面はこんな感じ。 それっぽい出来になっている。そのまま食べたり、トーストしてバターをつけたりしてみた。キャラウェイの香りがなかなかよい。皮が固くて中がもっちりしているのはじゃがいもが入っているからなのか。蜂蜜を塗ったところはぴかぴかで食べるとほんのり甘くて美味いのだが、べとべとしていて保存に不便だということがよく判った。じゃがいも茹でて潰すのも面倒臭いので、またぜひ作りたいというほどのものでもないというのが正直なところ。誰かが作ってくれるのなら食べたい。あるいは大喜びしてくれる人がいるのなら作ってもいい。残念ながらどちらもいないので。ライ麦パンではなく、普通の強力粉にじゃがいもを練り込んで作るのも美味いだろうと思う。前に作ってみたことあるけど。
【追記】翌日になってもう一度食べてみると格段に美味くなっていた。キャラウェイ入りの方が特に。一日置いた方がいいのかも。妻も美味いと云っている。ちょっと面倒臭いけど、また作りたい。