2021-03-12 04:08:51
未来は変わるという本。前にも劇的に変化する未来について語る本があったが、どうしても思い出せない。比較しようと思ったのだが。その本でも、変化は加速し、寿命も克服できると書かれていた。何とかそれまで生きなさいと。私もそれまで生きなければと思ったのだが、本書でもやはり老化は克服できると書かれている。本当に克服できるのだろうか。
もう少し落ち着いて中身を見てみると、まず変化の速度が速くなっていると著者らは警告する。今までは想像もできないような速さになるという。変化同士が相互作用をしてもっと速くなるというのだ。コンピュータの速度はどんどん速くなってきたが、従来の方法では限界がある。それを打破するのが量子コンピュータであり、桁外れの演算速度が実現し、それに基づく人工知能も発展するという。世界を覆い尽くすネットワークの許で、ものの売り方(広告)が変わり、金融が変わり、教育が変わる。高度なバイオテクノロジーによって医療が変わり、老化すら克服できるという(もちろん、不老不死になるといっているわけではない)人類は、都市に集まるようになり、地球からも脱出できるし、さらにはネットワークへ接続することによって、クラウドベースの集団意識へと移行するとか(ちょっとそれはどうかと思うが)。
著者らは、この変化は人類をよりよくしていくと考えている。人類の未来を暗く予測する本もあるが、こういう意識は読んでいて気持ちのよいものである。その世界で私たちが目指すべきものは、贅沢な暮らしではなく可能性に満ちた世界だという。その中で個人が可能性を持ち続けるためには、常に学び続けることだとも。
大変革が続く未来を思い描く姿勢は何かに似ているなと思った。つい最近見かけた……何だっただろうかと思い巡らし、どうやら私の頭にあったのは、ARK Investment Management の未来予想だったようだ。さまざまな技術革新が組み合わさって大変革がもたらされる。そのための投資をしようという会社である(投資会社だから)。共通した未来に対する楽観があるように感じる。そして、その未来に対する楽観が私は決して嫌いではない。