4月30日(金)

 Amazon.com Booksから本が届く。今月2日に註文した本である。
"American Goliath : Inspired by the True, Incredible Events Surrounding the Mysterious Marvel Known to the Astonished World As the Cardiff Giant" by Harvey Jacobs; Griffin Trade Paperback; $11.96
"Minions of the Moon" by Richard Bowes; Tor Books; $16.77
"Singer from the Sea" by Sheri S. Tepper; Avon; $16.80
"Someplace to Be Flying" by Charles de Lint; Tor Books; $5.59
"Flesh Guitar" by Geoff Nicholson; Overlook Press; $16.77
"The Tough Guide to Fantasyland" by Diana Wynne Jones; Daw Books; $5.59
以上六冊。"The Tough Guide to Fantasyland"は異世界のガイド風の作りになっていて面白そうなのだが、些か読みにくいのではないかという予感がする。流れに乗って勢いで読むということが出来そうにないので。デ・リントは分厚い。544ページ。テッパーも大判のハードカバーで426ページ。となるとHarvey Jacobs、Richard Bowes、Geoff Nicholson辺りから手を付けようか、ということになる。Geoff Nicholsonがページ数も236ページで活字も大きいのでここから始めることになりそうだが、こんな理由で読む本を選択していていいものか。

 Fantasy Centreからはまだ本が届かないのだが、どうなっているのだろうか。


4月29日(木)

 ピーター・アクロイドのTHE PLATO PAPERSは第一部が終り全体の半分を少し越えたところ。これはSFだった。1700年未来のロンドンの演説家プラトンが19〜20世紀の世界について語る部分は面白い。チャールズ・ディケンズの『種の起源』やアメリカのE. A. Poetについて解説したり、20世紀用語集がおかしいのだが、それだけではただの言葉遊びだから話に盛り上がりは全くない。

 Netscapeのニュースページを見たら、Amazon.comの第一四半期の損失額が予想より少なかったという記事があった。その額は6100万ドルだとか、前期は1040万ドルだったとか、株価がどうだとか、損失の理由だとか、いろいろ書いてあるが、それを読む元気はない。ちゃんと読んだら報告するつもりだが、この頃、リンク集ページも更新していないし、何とかせねば。


4月28日(水)

 Fantasy Centreからなかなか本が届かないので註文が受け付けられていないのではないかという不安がつのる。ファックスはちゃんと送信されているようなのだが。

 縦書きページについて。福井大学の岡島昭浩さんから縦書きPDFファイルはちゃんと読めるし、文書内の文字検索もできるようだとのメールをいただいた。早速見てみると、本当に縦に文字が並んでいて、文書内検索は出来るし文字列のコピー&ペーストも出来た。前の日に作った文書では出来なかったような気がしたのだが。ただ、縦書き文字列を認識するのは読み取り機能だけのようで、このPDFファイルの文を修正しようとすると、今度は文字は一個一個配置されていて決して縦に文が構成されていないことが解ってしまう。つまり、文字を追加しようとすると、例えば「今日本が」(きょう本が)を「いま日本が」と間違えそうだなと思って「今日は本が」と修正しようとしても、


日は



と、横に文字が延びていくだけなのだ。それでも、修正さえ元の文書を作成したアプリケーション上で行なえば縦書き文書が比較的容易にWWW上で表示できるので、縦書きページを増やしたいなと思うのであった。しかし、比較的簡単とは云っても横書きより手間は増えるからなかなか踏み切れない。


4月27日(火)

 ふと気が付いたのだが、WWW上で読むだけならAdobe Acrobat 4.0を使って縦書きページを作ることができるではないか。これは縦に文字が並んでいるように見えるが、その文書を作ったAdobe Acrobatは日本語の文字を一つ一つ画面上に配置しているだけで、文字列としては認識していない。だからページを作った後でAcrobatで文章を修正しようとしても不可能である。それに語句の検索はできない。尤も日本語の検索は横書きでもまだ出来ないのだが。日本語版が出たら出来るようになるのだろうか。試しに作ってみた縦書きページはこれである。Adobe Acrobat Readerを持っている人なら表示されると思うのだが。少なくとも私にはちゃんと見える。このファイルを印刷すると結構綺麗に印刷できる筈だ。洋書紹介ページはこれで縦書きにしようかなとも思っているので、うまく表示できないという方はご連絡下さい。


4月26日(月)

 今日の日本経済新聞にアメリカ第二位の規模を誇るBordersに関する記事が載っていた。同社の最高経営責任者が就任五ヶ月で辞任したのだそうだ。その原因はAmazon.com Booksなどの新勢力に顧客を奪われて業績が悪化したことから、再建策を巡る内部対立があったのではないかと書いている。そこに載っていた有力三社のネット販売額は、
Amazon.com Books:6億1000万ドル
Barnes & Noble:7020万ドル
Borders:460万ドル
となっている。今回辞任したCEOは、「古き良き時代の書店文化の復興」を掲げ、店頭販売活性化に専念してきたのだそうだ。そのせいで今年2-4月期は赤字に転落したらしく、株価も過去一年間で47%も下落したということで、今どきそんなことを全米第二位の書店のCEOが云っているようでは当然でしょう。


4月25日(日)

 ハリイ・タートルダヴ『精霊がいっぱい!(上・下)』(佐田千織訳/各640円/ハヤカワ文庫FT259/260)が届く。一日早く届いていたらSFマガジンの七月号のファンタジイ評に書けたのに。

 SFマガジンのSFスキャナーの原稿を書く。締め切りではないのだが、良さそうな本を読んだらその都度原稿を書いては送っておくというやり方になったのである。私は頭がよくないので、読み終わってから数ヶ月後に紹介文を書こうとしても内容をすっかり忘れていることも多いので、この方式は実にやりやすい。ということで、今回はNeil GaimanのSTARDUSTだ。Neil Gaimanに関する資料をPDFファイルにしてみようと思い、使い方の練習を兼ねて早速LOCUS四月号に載っているインタビューをスキャナー(これはSFスキャナーではなく原稿や写真を読み込む機器のことだ、当たり前だけど)で取り込んでみる。それから文字を認識してテキストに変換する。結局これはレイアウト機能のあるOCRじゃないか。その処理に時間がかかって仕方がない。まあ、私のスキャナーが古いので読み取り速度が遅いのは致し方ないが、その後の処理にも甚だ時間がかかる。もっと処理速度の速い機種に買い替えろということか。G3カードを挿しているのに。あまりにも遅いので、書評の方はe.Typist v.4.0で取り込んでテキスト化してから、Nisus Writer 5.1.3で形を整えて、その後にPDFファイルにして保存する。こうするとレイアウトは失われるが取っておきたい記事はページの一部であることが多いので、勿論まったく問題ない。ほんの五ページくらいを取り込むのに午前中いっぱいかかってしまった。Acrobat 4.0の使い方は少しずつ解ってきたのではあるが。午後からは出来合ったものを読みつつ、原稿を書く。STARDUSTの粗筋は書いてあるものの、結局は1920年代のダンセイニやマーリーズの作品を絶讃する文章となってしまう。原稿を送信して寝る。


4月24日(土)

 SFマガジン六月号が届く。おや、映画「奇蹟の輝き」を紹介するページがあるじゃないかと気づくのは、この後、七月号のファンタジイ評の原稿を書いて送ってしまった後なのだった。七月号のファンタジイ評は、リチャード・マシスン『奇蹟の輝き』、向山貴彦『童話物語』、ブライアン・アトベリー『ファンタジー文学入門』の三冊を取り上げる。『奇蹟の輝き』は映画とはかなり違うようだ。ちょっと長くなってしまったけれど大丈夫だろうかと思いながら、原稿を送信。

 Small Dog ElectronicsからAdobe Acrobat v4.0が届く。荷物を受けとるときに税金600円を取られる。この頃、税金の取り立てが厳しいような気がする。本も5万円くらいFederal Expressで送ってもらうと税金を取られるのだろうか。今度、試してみよう。さて、このAdobe Acrobat、最初は使い方がさっぱり解らず、大変な無駄づかいをしてしまったのではないかという恐怖に襲われた。が、いろいろやっているうちに、まだほんの少しだが、少しずつ解ってきた。特に、PDF形式のファイルも纏めて索引を作っておけば語句を検索できることが解ったのは収穫。ただ、日本語は検索できないのであった。まあ、PDFの日本語文書は殆ど持っていないのでどうでもいいが。それにそのうち対応するようになるだろう。これで、職場にあるPDF形式の多数の論文を一気に検索できるようになると思うとちょっと嬉しい。


4月23日(金)

 日本経済新聞を読んでいたら日本出版販売(日販)が今年九月からインターネットで書籍を販売し始めるそうだ。140万点を検索し註文、本は書店で受け取るという方式のようだ。在庫確認と入荷日などの確認ができることが特徴だという。書店で受け取る(支払いもその時)というのが面倒臭いが、後には宅配もする予定のようである。取次ぎによるオンライン書店では最大規模だと書いてあったが、買う側にとっては書店だろうと取次ぎだろうと関係ない。取扱い量が多くて速くて安ければいいのだ。

 ブライアン・アトベリー『ファンタジー文学入門』を読み終える。あまり面白くなかった。最初の方の「様式」としてのファンタジイと「形式」としてのファンタジイという話は面白かったが、作品を具体的に取り上げながらの話になると『指輪物語』の話ばかりになってしまう。それと『リトル、ビッグ』。ル=グウィンが少々といったところか。邦訳があるのにそれに気づいていない作品が幾つも見られるということや、疑問符のあと一文字分空けていないので読みにくいなど、細かいことも気になって仕方がない。


4月22日(木)

 実践女子大学図書館の伊藤さんという方から『インターネットで文献検索 1999年版増補改訂』という本をいただいた。前の版よりかなり情報が増えて充実したものになっている。じっくり読むには紙がいいが、実際に書店や図書館のサイトを見て回るには些か不便である。でも、この冊子で紹介されたところは『図書・雑誌検索ページ』にリンクされているので、まあこの本とホームページがあれば私の書店リンク集なんか要らないようなものだ。


4月21日(水)

 iBSからピーター・アクロイドのTHE PLATO PAPERSが届く。本は139ページしかなく、アクロイドなのに活字がびっしりと詰まっていない。ひょっとしたら読めるかも知れないと思う。西暦3700年のロンドンが舞台だ。主人公はプラトンという名の演説家。どんな話なのか想像もつかない。


4月20日(火)

 今日は何も届いていないし、何も読み終わっていない。書店情報は送ってもらったのが少々あるが、疲れて憂鬱なので調べてみる元気もないし、あーあ、気分の晴れる本でも届かないだろうか。


4月19日(月)

 ブライアン・アトベリー『ファンタジー文学入門』(大修館書店)を読み始める。胡散臭い題名だなと思って読む気がしなかったのだが、原題はSTRATEGIES OF FANTASYであった。「文学」と「入門」というところが胡散臭い。何故ファンタジーではなくファンタジー文学なのか。それにこれはファンタジイの入門書ではなく、ファンタジイの研究書だ。見れば見るほど嫌な題名だ。


4月18日(日)

 向山貴彦『童話物語』(幻冬舎/2000円)を読み終える。不幸な少女が妖精と出会って幾多の冒険と苦難を乗り越えた末に世界を破滅から救うというという愛と感動の物語だ、と書いても何も解らないだろう。描写はかなり映像的で少々大袈裟、アニメを見ているような場面展開だ。なかなか面白く感動的な結末を味わおうと思ったら所謂「ら抜き言葉」が出てきて一気に気分が冷めてしまう。やれやれ。

 リチャード・マシスン『奇蹟の輝き』を読み終える。愛の物語である。地獄に行く話なら『インフェルノ』、死んだ登場人物が出てくる話なら『ビジネスマン』を思い出すが、本書はとにかく強い夫婦愛の物語だ。読み終えて妻の顔をじっと見ちゃいましたよ、私は。

 Small Dog ElectronicsにAdobe Acrobat v4.0を註文してしまった。価格は$187.00に送料が凡そ$51.00で合わせて$238.00。ちょっと高い。これはPDF形式の書類を作るソフトウェアだ。どうしてこんなものを買ったのかというと、論文の投稿ファイル形式にPDFがあったということと、参考論文の保存形式としてもなかなかいいというのを読んだことがあって買ってみようという気になったのだ。論文のコピーが堆く机の上に溜まり、必要なときになってもどこにあるか解らなくて役に立っていないのである。ただ、PDFファイルのテキスト検索はマッキントッシュではまだ出来ないようでそれが問題だ。ウィンドウズ版は見たことがあって、近々マッキントッシュ版も出ると書いてあったのだけれど、まだ出ていないのだろうか。Adobe Acrobatは専ら本業の方の作業には有用だが、日本語の縦書きは出来ないので、その他の利用に関してはあまり関心はない。一方、エキスパンドブック形式なら縦書きは出来るが、論文は投稿できない。PDFが縦書き日本語に対応してくれればいいのだが。

 『CD-ROM版 新潮文庫シャーロック・ホームズ全集』が届く。またハードディスクに入れて見る。今度はそのままの形でUltraFindで文字検索ができるので、余計な手間がかからずほっとする。尤も、このCD-ROMの場合、全作品が一冊という形で収録されているので(6267ページの本ということになる)、UltraFindを使わなくてもエキスパンドブックのブックブラウザの検索機能で一気に検索可能だ。
 しかし、考えてみると『新潮文庫の100冊』の場合は百冊入っているのに対して、『シャーロック・ホームズ全集』は十冊しか収録されていないので些か割高である。そのせいか、余計なものがいろいろ収められている。原文が総て入っているのは実に素晴らしいことだが、「ホームズゆかりの地をめぐるスライドショー8本」だとか、「現代ロンドンの写真200枚」などという如何にも「マルチメディアだよ〜ん」という安直な発想の内容のものがいくつも入っている。朗読も無駄だと私には思えるのだが。朗読を聞きたい人はカセットブックを買うのではなかろうか。
 原文のテキストファイルは勿論そのまま語句検索はできるのだが、単語と単語の間のスペースがかなりの割合で欠落しているようなのが問題だ。読むときには「T-Time」やエキスパンドブック用の「ブックブラウザ」で読むのが読みやすいようである。


4月17日(土)

 昨日作った『CD-ROM 新潮文庫の100冊』のテキストファイルのファイル名を作品名に変える作業に時間がかかってしまった。『大正の文豪』と『明治の文豪』に収録されている作品は除き、「シャーロック・ホームズ」も註文してあるCD-ROMがいずれ届くであろうから除き、目次ファイルを除き……という作業を繰り返す。更に、エキスパンドブック版『新潮文庫の100冊』もそのものの形で読みたいので、これもハードディスクに入れる(入れなくても読めるけれど、あの円盤をいちいち入れ替える手間が面倒臭い)。二つのフォルダをDiskCopyでイメージファイルにすると、それぞれ20.8MB、48.1MBの大きさで収録できた。

 紀伊國屋書店から紀伊國屋書店福岡本店の開店のお知らせ葉書が来た。1060坪の売り場面積に100万冊を並べるそうだ。ワンフロアの書店としては日本最大なんだそうだが、福岡市にこんなに書店が出来ていいのかね。紀伊國屋だけでも三店目だ。場所は博多駅前交通センタービル六階である。

 リチャード・マシスン『奇蹟の輝き』を読み始める。


4月16日(金)

 『CD-ROM 新潮文庫の100冊』のテキストファイル化について福井大学の岡島昭浩さんから詳しく方法を教えていただいた。そのお陰で全文テキスト検索が可能になった。その処理に一時間くらいかかってしまったが、これで私の望み通り語句の検索ができるようになって本当に嬉しい。岡島さんありがとうございました。

 東京創元社からリチャード・マシスン『奇蹟の輝き』(尾之上浩司訳/創元推理文庫/720円)が届く。同名の映画の原作のようだ。妻を救うために地獄の果てまで探しに行くという話らしい。


4月15日(木)

 『CD-ROM 新潮文庫の100冊』のテキスト検索ができないと一昨日ここに書いたら、福井大学の岡島昭浩さんから詳しいことを教えていただいた。これに収録されている作品のテキストは<ビット反転>とかいう状態で収められていて、そのままではテキストファイルとして認識されないようになっているのだそうだ。私には何のことだかさっぱり解らないのでお手上げ状態である。ちょっと探してみるとWindowsやMS-DOS上での『新潮文庫の100冊』テキスト書き出しツールというのがいくつか見つかったものの、Macintosh版は一つもない。どうやら、このCD-ROMには新しい作品が沢山収録されているので、簡単にはテキストを書き出せないように処理されているらしい。

 言語5月号着。特集は「手のひらの言語学」というもので、身近なことばについての素朴な疑問に答えるという内容だ。疑問は素朴だが答えはなかなか詳しいので、私のような素人にも面白い。よくある疑問が多いのではあるが。ところで、「てのひら」って「掌」と書くのだと思っていたが、辞書を引いてみたら「手のひら」も載っていた。さて、作家の皆さんはどのように使っているのだろうと『新潮文庫の100冊』で検索してみたいところだが、残念。こうして私はいつも『明治の文豪』と『大正の文豪』ばかり検索して語句の使い方を確認するので、言葉遣いが古くなっていくに違いない。私にとっては嬉しいことだが。


4月14日(水)

 図書館流通センターから本が届く。『サキ傑作選』(大津栄一郎訳/ハルキ文庫/640円)は品切れだった。街の書店で買うことにしよう。『鏡花幻想譚 月夜遊女の巻』と『鏡花幻想譚 竜潭譚の巻』はよく見ると読んだことのある作品が多い。まあ、旧仮名遣いだからよしとしよう。『書物の王国 10 同性愛』は、あまり心惹かれる作品がないのでとりあえず書棚に収め、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『星ぼしの荒野から』も今は時間がないのでとりあえず書棚に。平子義雄『翻訳の原理』(大修館書店)が気になる。これまで翻訳家の書いた翻訳に関する本なら読んだことがあるが、こういう言語学的な方面からの翻訳論の本は初めて手にする。翻訳に直接役立つことを期待せず読んでみたい。

 サラ・チャンピオン『ディスコ2000』(アーティスト・ハウス/2000円)が届く。一体どうしてこの本が私のところに? と不思議だったが、訳者の小川隆氏のおかげだろう。どうもありがとうございました。

 アメリカのSF情報誌LOCUS四月号が届く。Neil Gaimanインタビューが載っている。読んでみたいが、今日はひとまず寝る。


4月13日(火)

 Neil GaimanのSTARDUSTを読み終える。現代には珍しくエルフランドの香り漂う傑作である。ただ、総てがすっきりと落ち着いてしまう結末は、人間の理解を越えた存在であるという妖精の国に対する畏怖の念がないように思えた。私が愛する昔の作品にはそういう感覚があったように思えるのだが。

 『CD-ROM 新潮文庫の100冊』が届く。何でもハードディスクに入れないと気が済まない私は早速中身をハードディスクにコピーする。そうやって使うには若干の工夫を要するのだが、何とか無事使用できるようになる。ところが何と、UltraFindでファイルの言葉を検索できないではないか! 『明治の文豪』や『大正の文豪』では出来るのに。同じエキスパンドブックのファイルでも、その仕組みが若干異なるようなのだ。言葉を検索できないのなら一体何のために私は12000円も出してこんなものを買ったのか解らない。

 いつも書店情報を教えてくれる元吉さんがPacific Book Auction Galleriesを教えてくれた。インターネット上でオークション形式で本を販売するところのようだ。Sale 185: Modern Literature With Detective Fiction and Science Fictionの中身をみてみるとなかなか興味深い本、つまり欲しい本もあるが、ちょっと購入資金が足りないようだ。もうちょっと様子をみてから書店リストに載せることにしようか。ここから本を買ったという方からの情報を待っているが、多分いないだろう。


4月12日(月)

 Weinberg Booksからカタログが届く。もうここから本を買うのは止めることにする。この書店が悪い訳ではなく、それどころか15年以上に渡って本を買い続けていて、この店がなかったら私は今こうして英語のファンタジイやSFを読んではいなかったのではないかと思われるほどの書店なのだが、この頃はインターネットで本が安く早く買えるようになったので、あまり利点がなくなったのであった。利点がないだけでなく、毎月送られてくる紙のカタログには不思議な魔力があって、どうでもいいものまで購入してしまうのである。インターネットで検索して註文するときには、そういうことは少ないのだが、折角カタログ送ってくれたんだし、永いつきあいだからもう一冊だけ買ってしまおうかなということになりがちなのだ。この「もう一冊だけ」というのがアル中の杯のように危険なのである。


4月11日(日)

 Neil GaimanのSTARDUSTをだらだらと読み続け残り35ページまで進む。この作者のNEVERWHEREは今年翻訳が出るらしい。
 本を読んでみたり、コンピュータに向かって文章を書いてみたり(本業の方の仕事で本の話とは関係ない)、バッハの曲をハードディスクに収めてみたり、私の休日は実に作業の効率の悪い時間を過ごしてしまうことが多いのであった。


4月10日(土)

「季刊 本とコンピュータ」1999年春号が届く。註文した訳ではなく、送ってくださったようだ。ありがたく頂戴する。が、晶文社と本とコンピュータから届く郵便物は郵便番号がいつも間違っているのが気になるのであった。
 中を拾い読みしていたら、私のページが小さく紹介されていた。ちょっと嬉しい。

 Neil GaimanのSTARDUSTが残り100ページを切るところまで来る。昨日は、くだらない会議で気分が悪くなって本が読めなかったが、今日は快調に読み進む。多分、これは英語で文章を書かなければならない嫌な仕事から逃げたいからに違いない。五月上旬には極めて嫌な仕事が待っているので、今月はいっぱい本が読めそうだ。


4月9日(金)

 朝六時に宿根朝顔を植える。朝顔熱がこの頃少し冷めてきているので、あまり楽しくないのであった。

 The Internet Book Shopから届いた電子メールによるお知らせによると、ここは昨年7月にWH Smith Groupに買収されていて、今月からiBSのページはWHSmith Onlineの一部に統合されるらしい。尤も、URLは変わらないそうだ。支払い手続画面だけはWHSmith Onlineに変わるらしく、見慣れぬ画面が出てきても吃驚するなということなのだろう。

 この頃、e-メールアドレスが増えてしまって困っていた。職場で三つ、プロバイダが二つで、どこにどのアドレスを使ったり登録したりしていたのか解らなくなってきていた。先日、ある方から便利なものを教えていただいた。自分のアドレスがどう変わっても、そこのメールアドレスを経由して転送してくれるので、人に知らせたり登録に使ったりするメールアドレスを変えなくてもいいのだそうだ。早速、試してみる。数日使ってみてなかなか調子がよさそうだったので、これに変えることにした。以後、私のメールアドレスはyoshioN@bigfoot.comということにするので、一つよろしくお願いします。


4月8日(木)

 サカタのタネから宿根朝顔が三株届く。本だと書棚に収めるだけでいいのだが、苗となると数日中に植えなければならないので大変だ。

 Fantasy Centreに本を註文する。
T. G. Jackson SIX GHOST STORIES Ash-Tree Press £23.50
Jack Adrian (ed) ANNUAL MACABRE: 1998 Ash-Tree Press £19.00
Richard Dalby (ed) THE MAMMOTH BOOK OF VICTORIAN AND EDWARDIAN Robindon (1995) £6.00
以上三冊。Ash-Tree Pressの本はもう少し買っておきたかったが、今月は本を少々買いすぎて資金不足なのだった。


4月7日(水)

 Fantasy Centreからカタログが届く。Ash-Tree Pressの本が30冊載っている。この前、Weinberg Booksに1998年版を註文した筈なのに1997年版が届いてしまったANNUAL MACABREはとりあえず買っておきたい。他にもいろいろ買っておきたい本はあるが、今月に入って続けて幾つか本を註文してしまったということと、Ash-Tree Pressの本は何冊も買ったが未だに一冊も読んでいないということなどを考えると少々悩んでしまう。
 このカタログに載っているAsh-Tree Pressの本は、刊行部数が記してあるものが多いのだが、その数は300〜500程度である。この手の本を欲しがる人間は世界に500人しかいないということなのだろうか。


4月6日(火)

 『英国短篇小説の愉しみ3 輝く草地』を読み終える。素晴らしい本である。ただ「スフィンクスの館」だけは何だかよく解らなかった。やはり表題作「輝く草地」が一番でしょう。恐ろしい作品である。私には読み返す勇気がない。

 昨日The Internet Book Shopに註文した本は、註文確認画面で調べたら別に二重に註文してしまった訳ではなかった。キャロルの方は実はまだ刊行されておらず、刊行され次第の発送という連絡が来た。刊行されたらキャロルの新刊を知らせるメールが届くのだろうか。

 先月アメリカの店から買った内蔵ハードディスクについて、フェデラル・エクスプレスから税金立て替え金請求書が来た。1700円だ。何だか大損した気分である。


4月5日(月)

 The Internet Book Shopに本を註文。
Jonathan Carroll MARRIAGE OF STICKES £13.59
Peter Ackroyd PLATO PAPERS £11.24
の二冊である。キャロルの新刊が出たら知らせてくれるように登録していた筈なのに、そんなものは来なかったような気がする。註文の確認が二度来て、一通目はキャロルの方しか書いていない。二重に註文されてしまったのかと思ったが、註文受付番号は二通とも同じなのでどういうことだろう。これから調べてみなければ。

 『英国短篇小説の愉しみ3 輝く草地』が筑摩書房から届く。帯には二月十四日の朝日新聞読書欄で北村薫に「編者の個性が光る宝石箱のような名アンソロジー」と紹介されたと書いてある。これだけ褒められたら売れそうなものだが。早速、私も読んでみることにしよう。


4月4日(日)

 図書館流通センターに本を註文。
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『星ぼしの荒野から』(伊藤典夫・浅倉久志訳/ハヤカワ文庫SF1267/840円)
『書物の王国 10 同性愛』(国書刊行会/2400円)
平子義雄『翻訳の原理』(大修館書店/1800円)
『サキ傑作選』(大津栄一郎訳/ハルキ文庫/640円)
『鏡花幻想譚 月夜遊女の巻』(河出書房新社/1650円)
『鏡花幻想譚 竜潭譚の巻』(河出書房新社/1650円)
以上六冊。

 SFマガジンの原稿を書く。Kirsten BakisのLIVES OF THE MONSTER DOGSの紹介をSFスキャナー欄に書くのだ。これまでどんなふうに紹介されているのだろうといろいろ探してみると、エレン・ダトロウ&テリ・ウィンドリング編のTHE YEAR'S BEST OF FANTASY AND HORROR, ELEVENTH ANNUAL COLLECTIONの総括のページに載っていた。ウィンドリングが書いている文だが、そこで酷評されているではないか。文章は下手だし、プロットは詰め込み過ぎだし、こんなものこれまでにファンタジイ作家がもっと上手に書いているじゃないかなんて書いているのだ。途中で壁に投げつけたそうだ。一方、ダトロウはこの作品がすっかり気に入ってしまい、なかなか上手じゃないかと云っているそうだ(文章は載っていないが)。ウィンドリングって嫌な奴のようだ。ウィンドリングは貶しても俺は褒めてやろうと原稿を書き上げるが、あまりうまく書けなかった。「掴む」なんて書いてしまったが、ちゃんと「手偏に國」となって載るだろうか。

 筑摩書房から『英国短篇小説の愉しみ 3』と思しき荷物が届くが、生憎留守にしていて不在連絡票だけが虚しく手元に残る。持ってくるのは明日になるそうだ。


4月3日(土)

 久しぶりに車の運転をする。前に運転をしてから一年以上になるのではなかろうか。妻と娘と三人で菜の花や桜の花を見て弁当を喰って養蜂場へ行って温泉へ行く。元々私は温泉に何の関心もないし、妻と娘は一緒に入れるが私は一人だから面白くもないので、駐車場の車の中で本を読むつもりだったが、建物に入ってすぐに妻は車の戻って来た。予想していたものと大きく異なっていたそうで、今日はこれで帰ることになる。高速道路を使って片道一時間くらいの大したことのない運転だが、車の運転が大嫌いな私にとっては大いなる苦痛である。車の運転をすれば当然頭が痛くなる。帰ってきてから風呂に入って寝る。夕食に起きてからSFマガジンの原稿を書こうと思ったが、まだ微かに頭が痛いのでまた寝る。


4月2日(金)

 東京創元社ページを見つける。新刊案内や質問受付コーナーなどがある。註文も出来る。でも、在庫の検索はできないし、クレジットカードも使えない。正確に書くと、検索のページはあるが検索はできないようだし、書籍註文時の代金支払い方法の記載がないのだ。今まで電話やファックスで註文できたのが、インターネットで註文できるようになったというだけのようである。送料は380円。

 Amazon.com Booksに本を註文。
"American Goliath : Inspired by the True, Incredible Events Surrounding the Mysterious Marvel Known to the Astonished World As the Cardiff Giant" by Harvey Jacobs; Griffin Trade Paperback; $11.96
"Minions of the Moon" by Richard Bowes; Tor Books; $16.77
"Singer from the Sea" by Sheri S. Tepper; Avon; $16.80
"Someplace to Be Flying" by Charles de Lint; Tor Books; $5.59
"Flesh Guitar" by Geoff Nicholson; Overlook Press; $16.77
"The Tough Guide to Fantasyland" by Diana Wynne Jones; Daw Books; $5.59
送料手数料を含めて$89.18である。新しい作品ばかりである。

 ソフマップにCD-ROMを註文。
新潮文庫シャーロック・ホームズ全集:8580円
新潮文庫の100冊:11580円
の二つ。送料と税金を含めて23268円になってしまった。シャーロック・ホームズの方は金の無駄づかいだったかも知れない。『新潮文庫の100冊』のみに2000円の送料を払う気がしなかったので、思わず註文してしまったのだ。納期は凡そ2週間だそうである。


4月1日(木)

 寝坊した訳でもないのに始発列車に乗り遅れる。というのは、今日から新年度になりNHKの番組編成が変わって、昨日まで毎朝見ていた五時からのニュースと天気予報の番組がなくなったのである。六時からやっていたニュースが五時から始まることになったのだが、番組の構成の一部に先月までの番組の名残があるので、完全に新しくなった訳でもない。これまで私は番組の進行に合わせて朝の準備をして出かけていた。それが、この番組変更ですっかり調子が狂ってしまい、ふと気づくと始発列車に乗れない時刻になっていたのである。ただそれだけの話である。番組が変わってよかったことは、5時20分から10分間やっていた体操がなくなったことだ。私はラジオ体操が大嫌いなので非常に迷惑してたのである。迷惑の詳しいことを書く余裕は今はないが、とにかくほっとしている。


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