8月31日(火)

 Lycos Japanというインターネット検索ページからメールが届いて、<教育・レファレンス:資料・情報源:図書館:書籍>の部門に私のページを登録したけれど構わないかということが書いてあった。早速、http://www.lycos.co.jp/dir/education_reference/reference/books/を覗いてみると、確かに載っている。こんなに少ししか選ばれていないところに入っているなんて、私のページも立派になったものだ。尤も、ここに登録されてアクセス数がぐっと増えたという様子は今のところはない。


8月30日(月)

 ハヤカワ・オンラインから電子メールが届いて、SFマガジン二冊とも在庫があり、送料/手数料が362円、消費税が137円で、合計2895円となるということであった。なるほど、こうなるのか。これでクレジットカードが使えたらいいのに。沢山買ったら送料は無料なんてことがあったらもっといい。


8月29日(日)

 紀伊國屋書店から『iMacに負けないオ−ルドMacパワーアップマニュアル』(成美堂出版)が届く。今の私にとってあまり役立つことは載っていないが将来役立つかも知れないからまあいいかと思いながらぱらぱらページを捲っていると、MightyMouseというフリーウェアの紹介が目に付いた。早速ダウンロードして使ってみる。カーソルの移動速度が四倍速まで設定できて確かに速くなったようだ。これにMouseSpeed1.0.1を最速設定で併用してみると更に速度が増したような気がする。マウスを数ミリ動かしただけで、びゅんびゅん動くのでマウスを動かすのが嫌いな私には何とも素晴らしいものである。しかし、細かい動きはちょっと難しくなったかも知れない。これを職場のMacintoshにもインストールしたいところだが、既に普通の設定よりかなり速くしており、馴れていない人は随分使いにくいようだから、これ以上速めるのは止めておいた方が良さそうだ。

 図書館流通センターからも本が届く。今回はこれまでと違う宅配便業者が配達してきた。そういえば契約業者を変えるという案内があったような気がする。
『岡本綺堂伝奇小説集 其ノ3 怪かしの鬼談集』『岡本綺堂伝奇小説集 其ノ1 玉藻の前』、W・B・イェイツ『妖精にさらわれた男の子 アイルランドの昔話』『恐怖と怪奇名作集8 吸血鬼』の四冊。一番欲しかったラフカディオ・ハーン『カリブの女』(平川祐弘訳/2200円/河出書房新社)は品切れだった。一方、『妖精にさらわれた男の子 アイルランドの昔話』は全訳がちくま文庫から出ており、それを私は既に持っていることも判明する。無駄な買い物をしてしまったようだ。

 今度はもっと有意義な買い物をしようと決意して、図書館流通センターに本を註文する。
筒井康隆『わたしのグランパ』(文芸春秋/952円)
ジュール・ヴェルヌ『月世界旅行 詳注版』(高山宏訳/ちくま文庫/1200円)
D・M・M・クレイクほか『旅のマント』(青土社/1600円)
ジョージ・マクドナルドほか『軽いお姫さま』(青土社/1600円)
リサ・エンドリック『ゴールドマン・サックス』(斎藤聖美訳/早川書房/2200円)
杉本悦郎ほか『何を食べたらよいのか』(学会出版センター/1600円)
以上六冊である。『旅のマント』『軽いお姫さま』は妖精文庫の4と5である。最後の本は、先日妻が週間金曜日別冊ブックレット2『買ってはいけない』という甚だ不愉快なものを買ってきたので、これに対抗しようと註文してみた本。『買ってはいけない』には、もちろん正しく有益な情報も書いてあるが、全体として消費者の恐怖心を煽るような書き方に感じられるところが不愉快なのである。遺伝子組み換え作物に反対する立場も私とは相容れない。私は遺伝子組み換え作物賛成派なのだ。遺伝子組み換え作物が躰に悪い訳はないと私は信じている(中にはその蛋白質にアレルギー反応を起こす人もいるかも知れないが、それはどんな食物でも新しいものはその人にとってアレルギー反応を起こす可能性があるのだから、遺伝子組み換え特有の問題であるとは思えない)。唯一の心配は、殺虫蛋白の影響で組み換え作物畑の近所の蛾や蝶の数が減ってしまうかも知れないということで、さらにその遺伝子が(自然界の植物とは交配しないと云われているのだが)野草の染色体上に取り込まれたら、ある種の蛾や蝶の生態系に大きな影響を与えるかも知れないということだ。私には日本の消費者がアメリカの畑の近くの蛾や蝶の生態系を真剣に心配しているとは思えず、徒に恐怖心を煽ってみせる日本の報道の影響を強く受けているだけに感じられるのだ。私がいつも遺伝子組み換え作物不使用食品を買わないようにと云っているのに妻は遺伝子組み換え作物不使用食品を買ってくる。私は遺伝子組み換え作物の使用を応援したいと思っているのに。


8月28日(土)

 SFマガジンのSF Scannerの原稿を書いて送信。リサ・ゴールドスタイン DARK CITIES UNDERGROUND (TOR, June 1999)の紹介。短い本なのに色々な話が詰め込まれているので粗筋が書きにくい。私の粗筋紹介は下手だが、それにしてもこの本は面白い。どうしてゴールドスタインは翻訳が出ないのだろう。『太陽と月のアラベスク』(ハヤカワ文庫FT)の売れ行きが出版社を喜ばせなかったせいなのだろうが。

 早川書房のホームページにある註文画面を一度使ってみようと思っていたので、SFマガジンを註文してみることにした。1993年8月増刊号と1999年9月増刊号である。それぞれ825円と1571円である。本を選んで註文ボタンを押すと住所や支払い方法を選ぶ画面が出てくる。私は代金引換を選ぶ。クレジットカードが使えたらいいのに。送信すると直ちに電子メールで註文確認が帰ってくる。消費税・送料等を含めた支払い金額は在庫を確認した後また連絡が来るという仕組みになっているようだ。

 Amazon.com Booksに本を註文。
J. K. Rowling Harry Potter and the Chamber of Secrets (Arthur A. Levine Books/ $8.98)
J. K. Rowling Harry Potter and the Prisoner of Azkaban (Arthur A. Levine Books/ $9.98)
どちらも五割引。送料は二冊で$7.90。今月15日に註文したHarry Potter and the Sorcerer's Stoneが第一巻のシリーズで、どれも子供向け小説のベストセラーとなっている本である。第三巻はまだ刊行されておらず来月初めに出る筈。

 夜、娘と二人で近所の花火大会を見に行く。人が多く気分が悪くなるほどであった。まあ、花火は綺麗だったが。


8月27日(金)

 昨日午前一時前に起きたせいか今日は寝坊してしまう。何も出来ずにGraham JoyceのINDIGOを手に取って出勤。


8月26日(木)

 暑くて午前一時頃目が覚めてしまったので起きてみる。SFマガジンのSF Scannerの原稿を少し書く。リサ・ゴールドスタイン DARK CITIES UNDERGROUND (TOR, June 1999)の紹介である。四分の三ほど書く。Graham JoyceのINDIGOを手に取って出勤。眠い。


8月25日(水)

 紀伊國屋書店に本を註文。ゴールドスタインのDARK CITIES UNDERGROUNDを読んで、ケネス・グレアムのTHE WIND IN THE WILLOWSを読んでおかねばと思ったからだ。ついでに余計な本も註文してしまう。
K・グラハム『柳吹く風』篠崎書林/1262円
櫟木義広『Old fashioned Macintosh』エクシード・プレス/1800円
『iMacに負けないオ−ルドMacパワーアップマニュアル』成美堂出版/1200円
以上の三冊なのだが、註文してから気が付いた。ケネス・グレアムのTHE WIND IN THE WILLOWSは、岡本浜江訳『川べにそよ風』講談社青い鳥文庫/720円にすべきだった。でも、本を註文する前にはケネス・グレアムで検索すると紀伊國屋書店でも図書館流通センターでも全然本が出てこなかったのだ。ところが、<川べにそよ風>で検索すると図書館流通センターでちゃんと出てきた。一体どうなっているのだ。篠崎書林版はどうせ入手不可だろう。そんな予感がする。ということで、必要のないMacintosh改造本だけを買ってしまったということになる訳だ。

 『季刊・本とコンピュータ』から「インターネットはあなたの生活をかえましたか?」というアンケート原稿の著者校正がファックスで送られてきた。アンケートに著者校正と原稿料がある立派な雑誌である。

 SFマガジン10月号着。今月10日に増刊号<星々のフロンティアへ>が出ていたことを初めて知る。全然気付かなかった。


8月24日(火)

 今日から、Graham JoyceのINDIGOを読み始める。

 役立つことを疑問視していたCorel WordPerfect 3.5 Enhanced for Mac OSのスペルチェックだが、イタリアに送る郵便物の宛名を書くときに早速役立った。職場でイタリアの大学に研究試料を送ることになったのだが、相手から来た電子メールの一部に文字化けとしか思えない部分があるものの、私はイタリア語はさっぱり解らないので正しい綴りが書けなかった。そこで、WordPerfectで住所をスペルチェックしてみたら正しいと思われる綴りが表示された訳だ。いつ何が役立つか解らないものである。


8月23日(月)

 SFマガジンの原稿を送信してから、Midori Snyder THE INNAMORATIを手に取って出勤。この本、120ページまで読んだが、どんどん登場人物が増え続けて話がなかなか先に進まず読みにくいのでもう止めることにする。120ページまで読んで止めるというのはそうそうあることではない。


8月22日(日)

 近所の書店で、加賀野井秀一『日本語の復権』(講談社現代新書/660円)を買う。ふと見ると同じ棚に水原明人『「死語」コレクション』(講談社現代新書/800円)というのがあるのを見つけ、つい買ってしまう。

 SFマガジンのファンタジイ評の原稿を書く。『妖精文庫1〜3』、『ザンス12』、『ひかわ玲子のファンタジー私説』の三つ。夜には書き終えたが、一晩寝かせる。


8月21日(土)

 ピアズ・アンソニイ『魔法の国ザンス12 マーフィの呪い』を漸く読み終える。読み始めればそれなりに面白いのだが、少々飽きてくる。いや、これが毎月せめて三冊くらい翻訳ファンタジイが刊行されていれば、ザンスの一冊くらい入っていても楽しく読めるのかも知れない。海外ファンタジイがハヤカワ文庫FTの他に殆どなく、しかもシリーズものばかりだというところに不満がある訳だ。しかし、ザンスは平仮名が多く読みにくい。子供が読む本だと思っているのだろうか。

 オスカー・ワイルド『妖精文庫1 幸福な王子』(富山太佳夫・富山芳子編/青土社/1600円)を読み終える。ワイルドの作品はどれも説教臭く楽しくないのに対し、アンドルー・ラングの「プリジオ王子」は過去の物語が巧みに織り込まれていて実に楽しい。続けて、第二巻を読み始める。

 東京創元社からグレッグ・イーガン『宇宙消失』(山岸真訳/創元SF文庫/700円)が届く。量子論は昔から苦手だが、面白そうだ。

 図書館流通センターに本を註文。
『岡本綺堂伝奇小説集 其ノ3 怪かしの鬼談集』(1600円/原書房)
『岡本綺堂伝奇小説集 其ノ1 玉藻の前』(1600円/原書房)
ラフカディオ・ハーン『カリブの女』(平川祐弘訳/2200河/出書房新社)
W・B・イェイツ『妖精にさらわれた男の子 アイルランドの昔話』(山内玲子訳/2400円/岩波書店)
『恐怖と怪奇名作集8 吸血鬼』(矢野浩三郎訳/1300円/岩崎書店)
以上五冊で9100円+消費税。数週間から数ヶ月前に出た本が殆どである。

 Corel WordPerfect 3.5 Enhanced for Mac OSが無料でダウンロードして使用できるようになったというので、一時間もかけてダウンロードしてしまう。今更、ワープロソフトを増やして何かいいことがあるかというと、別にないのかも知れない。まあ、扱える文書の種類が増えると何かいいこともあるかも知れないし、論文を学会誌などに投稿するとき、Microsoft WordかWordPerfectのファイルで、と記されていることも多いから、役立つ日も来るかも知れないではないか。何故か私が愛用しているNisus Writerはこういう時に名前が入っていないのだ。英米語以外のスペルチェックが出来るようになっているのも嬉しい。ドイツ語やフランス語、イタリア語は勿論、これで私もノルウェー語やアイスランド語、或いはアフリカーンス語の文章を書く時にもスペルチェックが簡単にできるようになった。ただ、書くとは思えないのではあるが。日本語も当然書けるのだが、校正用辞書などは当然のこと乍ついていない。

 この頃、円高が進んでいる。欧米の本が安く買えると以前なら喜んでいたのだが、もう素直には喜べないのである。


8月20日(金)

『ザンス12』がまだ終わらない。遅すぎる。


8月19日(木)

 ピアズ・アンソニイ『魔法の国ザンス12 マーフィの呪い』を読みながら出勤。今日は今月末で仕事を辞める人のお別れ会。憂鬱な職場宴会の日である。憂鬱とは云っても二時間ほど宴会が終わるのを待てばいいだけなので、大したことはない筈だったのだが、場所は何故か真夏なのに鍋の店で冷房が強烈に利いている。強い冷房が好きな私が凍えるほどだ。最後には真夏の寒さ我慢大会のような有り様となり閉会。そそくさとピアズ・アンソニイ『魔法の国ザンス12 マーフィの呪い』を読みながら帰宅。


8月18日(水)

 早川書房からピアズ・アンソニイ『魔法の国ザンス12 マーフィの呪い』(山田順子訳/880円/ハヤカワ文庫FT264)が届く。Midori Snyder THE INNAMORATIは中断して明日から日本語の本を読まねば。

 東京創元社から、エドガー・ライス・バローズ『ターザン』(厚木淳訳/680円/創元SF文庫)が届く。先日、ハヤカワ文庫SFの『類猿人ターザン』が書店にあったので驚いたが、ディズニーでターザンをアニメ化するからだったのか、と納得する。


8月17日(火)

 Weinberg Booksからカタログが届く。中をじっくり見る時間がない。


8月16日(月)

 Midori Snyder THE INNAMORATIは85ページまで読み進んだが、複数の登場人物の話が平行して進行していくのでどうも読みにくい。それぞれが自分にかけられた呪いを解くために<迷路の街>(街ではないかも知れない)を目指して旅をしているところ。無駄な描写と会話が多いような気がするのは私の気が短すぎるせいか。


8月15日(日)

 昨日は部屋を片づけ掃除もして、ちょっと気の重かった秘密の文書を作成して、四時間ほど昼寝をして、夜も早く寝て、今朝はゆっくり起きた。頭痛に馴染みのない人には解らないかも知れないが、こういうふうに突然緊張を解いてゆっくりすると頭痛が始まるのである。朝からじわじわと頭痛がひどくなってくる。本を註文したら気分がよくなるかと思い、Amazon.com Booksに本を註文してみる。
Diana Wynne Jones Dark Lord of Derkholm (Greenwillow, $16.00)
Jane M. Lindskold Changer (Eos, $4.79)
Pamela Dean Juniper, Gentian, & Rosemary (Tor Books, $11.96)
J. K. Rowling Harry Potter and the Sorcerer's Stone (Arthur A. Levine Books, $8.98)
以上四冊で$41.73、それに送料$11.80がかかって合計$53.53である。

 本を註文してから翻訳を始めたが、頭痛は治まらず、一時間ほどで中断。買い物と洗濯の後、昼寝。目覚めると頭痛はひどくなっている。風呂に入って、また寝る。一般的にこういう緊張弛緩型の頭痛に風呂は逆効果の筈なのだが、私にはよく効くことが多い。目覚めてから軽く夕食を摂ると吐きそうになったので、また風呂に入って寝る。夜十時半頃目覚めると漸く頭痛は消えた。しかし、この時間になって恢復しても何も出来ないので、これを書いてまた寝る。


8月14日(土)

 中華民国(台湾)のオンライン書店を世界の書店リストに追加しようと思い、『別冊・本とコンピュータ1』を読んでいたら、A・チャタジーへのインタビュー「本の世界への扉 ブックファインダー・コムの誕生」というページがあって、訳・中野善夫と記されていた。二月に訳してオンライン版本とコンピュータに載ったものじゃないか。これが載っているから送ってくれたとは今まで気付かなかった。


8月13日(金)

 目覚めるとまた五時。これでは毎日何も出来ないではないか。Midori Snyder THE INNAMORATIを手に取って出勤。電車がこの頃すいている。


8月12日(木)

 目覚めるとまた五時。今日から、Midori Snyder THE INNAMORATI (Tor, 1998)を読み始める。Locus8月号の投票順位を見て、読んでみようかという気になったからである。


8月11日(水)

 目覚めると五時、寝坊である。何も出来ずに出勤して、帰宅後郵便局へ。昨日、留守の間に届いた小包みを取りに行くのだ。二つの小包みはどちらもThe Internet Bookshopからのもの。Graham JoyceのINDIGOENCYCLOPAEDIA BRITANNICA CD 1999 STANDARD EDITIONである。INDIGOはとりあえず書棚に収め、早速BRITANNICAをインストールしてみる。インストール用のCD-ROMを使ってアプリケーションをインストールしたのだが、実際はNetscape Navigator (Communicator)の画面を使用して事典を調べることになる。本体のCD-ROMをトレイに入れて使うようになっているが、当然私はCD-ROMをDisk Copyのイメージファイルにしてハードディスクに入れてしまう。それでちゃんと動くのは云うまでもない。数分使ってみたが、Netscape Navigatorを使うせいか、検索速度が遅い。画面表示も遅い。それは、私のMacintoshのせいなのかも知れない。本当にこれに32巻の百科事典が入っているのだということが信じられない。因みに、ハードディスク上に収めた事典のファイルは553MBの大きさである。


8月10日(火)

 Fantasy CentreにFrank Owen A HUSBAND FOR KUTANI (Lee Furman 1938) £30.00を註文。この一冊だけである。多分売れてしまっているだろう。この店にファックスを送るといつも店のおじさんが、"Fantasy Centre, good afternoon"と電話に出てくれるので、何だか悪いような気になってしまう。コンピュータで註文書を書いて、印刷出力先をファックス送信にしているので、私が喋ることはできないのである。数呼吸おいた後に、ああファックスか、という感じで切り替えてくれる訳だ。それで、「今回は一冊だけか」などと思いながら、私のファックスを見るのだろう。


8月9日(月)

「季刊・本とコンピュータ」のアンケートを書いて電子メールで送信。ありきたりのことを書いてしまい、自分としては不満があるが、あまり奇を衒ったことを書いても仕方がないので致し方あるまいと諦める。

 言語九月号が届く。特集は「日本語のスピード」。日本語の話す速さがどんどん速くなってきているということを、きちんと測定して解析しているので興味深く読めるし、こういう内容だと私のような専門外の者にも読みやすくて嬉しい。

 LOCUS八月号が届く。この号には1999年のLOCUS賞の発表と投票結果が載っている。各部門一位を獲得した本は、今年も一冊も読んでいなかった。長篇SF第二位のDarwinia (Robert Charles Wilson)、長篇ファンタジイ第二位、第三位のStardust (Neil Gaiman)、Mockingbird (Sean Stewart)、長篇ホラー第三位のThe Tooth Fairy (Graham Joice)を読んでいるので、今年はなかなか気分がよろしい。


8月8日(日)

 朝早く家を出て、電車の中で本を読む。最初に読んだ紀田順一郎『第三閲覧室』は期待した通りの蒐書家ミステリ。期待した通りではあったが、期待した以上のものでもなかった。大学を舞台にした話がこの頃嫌いになってきているので、その辺りのことで、安心して楽しめなかったのかも知れない。妻と娘と共に羽田空港へ。一緒に食事を摂ってから、別れて一人福岡へ。飛行機を待ちながら、ひかわ玲子『ファンタジー私説』を読む。全然期待せずに読んだら、これが期待以上のものだった。衝撃を覚えるほどの素晴らしいことが書いてある訳ではないが、なるほどと感心できる部分が幾つかあった。日本で科学というとサイエンスよりもテクノロジーを指すことが多いということは私は以前から気になって大いに不満を感じていたことなのだが、このことをファンタジイと関連づけて考えるなんて私には思いつきもしませんでした、全く。機内で山本昌代『魔女』を読む。これは一体何なのだろう。魔女や幽霊が出てくるのだが、いや何と云ったらいいかよく解らない。私はこの本を楽しんで読み終えたのかどうかもよく解らない。

 夕方帰宅すると、一週間分の郵便物で郵便受けが溢れている。その中に、別冊 本とコンピュータ1があった。何か書いた訳でもないのに、一冊貰えるようだ。ありがたいことである。「本は変わるか? 世界の電子出版・最前線からの報告」という特集である。季刊・本とコンピュータからは原稿依頼の封書が。「インターネットはあなたの生活を変えましたか?」というアンケートだという。また私のような者の意見を載せたりしていいのだろうか。勿論、私は依頼を断ったりしないので、12日までには必ず送るつもりでいる。

 溢れかえった郵便物の中に食虫植物の小包みが! 開けてみると殆ど枯れかかっている。水をたっぷりやって陽の当たるところに出すが、生き返るだろうか。

 Fantasy Centreからのカタログもあるではないか。中を見るのは明日だ。


8月7日(土)

 三省堂本店で、本を購入。
阿武喜美子・瀬野信子『糖化学の基礎』(講談社/2903円)
ひかわ玲子『ファンタジー私説』(東京書籍/1300円)
山本昌代『魔女』(河出書房新社/1600円)
紀田順一郎『第三閲覧室』(新潮社/1900円)
オスカー・ワイルド『妖精文庫1 幸福な王子』(富山太佳夫・富山芳子編/青土社/1600円)
ジョン・ラスキン『妖精文庫2 黄金の川の王さま』(富山太佳夫・富山芳子編/青土社/1600円)
ケネス・グレアム『妖精文庫3 ものぐさドラゴン』(富山太佳夫・富山芳子編/青土社/1600円)
以上七冊。それにしても妖精文庫とは一体何事だ。月刊ペン社の妖精文庫を読んで育った私にとっては許しがたい名前である。全五巻の児童ファンタジイアンソロジーである。

 西崎憲氏ら、筑摩書房の英国短篇集を訳した人たちと会う。一時過ぎに帰宅。


8月6日(金)

『博士と狂人』を読み終える。幸いOEDは持っているので、これでOED欲しい欲しい熱にかかることはないのだが、辞書を集めたくてたまらなくなってしまう。日本語でもOEDのような辞書があればいいのに、と思う。


8月5日(木)

『博士と狂人』を読み始める。娘を連れて外出したのであまり本が読めない。


8月4日(水)

 ゴールドスタインを読み終える。これは面白い。252ページしかないというところがまたいい。地下鉄の路線を中心とした地下世界があって、その世界と地上の世界の相互作用を利用して世界を支配しようとする者がいるという些か突拍子もない話ではある。これに、地下世界が登場する有名な児童文学作品を取り込み、さらにエジプト神話をも取り込むことで、複雑な世界を構築している。私があまり好きではない父と子の物語になっていないところも気に入った。ゴールドスタインはもっと日本で紹介されて然るべき作家だと思うのだが。


8月3日(火)

 ゴールドスタインを読み終えようと思ったのだが、頭痛で読めなくなる。殆ど寝て一日を過ごす。


8月2日(月)

 Macintosh SE/30が問題なく動くことが確認できたので、モデムを買いに出かける。池袋で銀行に寄って用事を済ませた後、ビックカメラへ。なんだかコンピュータ関連の商品を全く売っていないので変だと思ったら、コンピュータ専門支店が出来ていたのだった。そこで、Buffalo IGM-B56Kというモデムを7980円で購入。帰宅して早速繋ごうとしたのだが、この機種は、OpentransportとOT/PPPを用いた設定した想定しておらず、他のソフトを用いて接続する場合の問い合わせには一切応じられないという融通の利かないものなのだった。もちろん、SE/30のシステム7.1Jにそんなものは入っていない。昔のモデムの説明書には必ず書いてあったATコマンドの説明も載っていない。しかも、添付のフロッピーディスクが読めないではないか。Config PPPのModem Initさえ設定できれば何とかなると思うのだが。福岡に帰ってから、フロッピーディスクを読んで何とかするか。


8月1日(日)

 昨年の夏はニュージーランドへ行ったためか、娘は今年も外国へ行くと思っていたようで、軽井沢をカレイザーとかいう外国の町だと思っていたということが判明した。昨日、「なんだか日本人ばっかりだね」といっていた訳がやっと解った。新幹線がいくら速くても、一時間ほどで外国まで行ける訳ではないのだ。

 夕方、埼玉の実家へ。軽井沢に何泊もするほどの金はない。それに何泊もしたら退屈しそうだ。とにかく、疲れ切って寝る。


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