12月31日(月)


 大晦日である。「掛取万歳」でも聴きながら大晦日を過ごさうかとも思ったが、特に大晦日といふ気分でもないので、昨日できなかった幻想文学のための翻訳の続き。さうして古い文章を書かうとしてゐたが、どういふ文章にしたらいいのかどうも雰囲気が攫めない。幸田露伴の本など捲ってみるけれども、なかなか難しい。難しいと悩んでゐるうちに、ふと机の上に乗ってゐた『踊る狸御殿』を手に取って読んでしまった。すらすら読めるので最後まで、つい。

 大晦日である。本でも註文しようといふことで、bk1に。
クリフ・マクニッシュ『レイチェルと魔法の匂い』(金原瑞人訳/1500円/理論社)
ニール・スティーヴンスン『ダイヤモンド・エイジ』(日暮雅通訳/3000円/早川書房)
エリック・ガルシア『さらば、愛しき鉤爪』(酒井昭伸訳/860円/ソニー・マガジンズ)
アーシュラ・K・ル=グイン『いちばん美しいクモの巣』(長田弘訳/1800円/みすず書房)
以上、四冊。『レイチェルと魔法の匂い』は第一巻にあまりよい印象を抱いてゐないのだが、娘が第一巻を読むと云ったので、第二巻を読みたいと云った場合に備へて註文しておく。そんな理由で本を買ってはいけないのかも知れないが。

 昨日取り付けた書棚のカーテンレールにカーテンをかける。余ってゐたカーテンである。これで、安心して本を並べられるが、かうなると遮光効果の強いカーテンを買いたくなると云ふと、無駄使ひはやめてくれと妻が怒る。

 夜になって妻と娘は紅白歌合戦など観て大晦日らしく過ごすと云ってゐるが、私は独りで原稿を書いてから就寝。


12月30日(日)


 家族三人で映画館へ行き、「シュレック」を観る。以前からどうしてお姫さまと結ばれるのは蛙に身を変へられた王子さまで、王子さまに変へられた蛙であったりしないのかといふ疑念を抱き続けてゐたので、かういふ話には喝采を送りたいけれども、些か物足りない気分で映画館を出たのは、やはり子供向けの映画であるからか。様々なお伽話の登場人物たちがもっと登場するかと思ったのだが、さういふことはなかった。

 帰る途中で買ひもの。書棚にカーテンを取り付けるためのカーテンレールを購入。本に日光が当たるから部屋のカーテンを開けるなといふたびに夫婦喧嘩になってしまふので、書棚の前にカーテンを附けることにしたのである。さうすれば、云ひ争ふことなく窓のカーテンを開けて、陽の光を部屋に入れることができるといふ訳だ。

 留守中にEudora 5.0Jの配達があったやうで、宅配便の不在通知が。電話嫌ひの私はインターネットで再配達の手配をする。
 実は、YahooBBの接続に変へたら、妻と娘のmac.comのアドレスでメールが送信できなくなったのだ。前は接続に利用してゐるプロバイダーのsmtpサーバを利用して送信してゐたのだが、今度は発送者のアドレスがyahooのものでないと送信できないらしい。娘が使ってゐるPostinoClassicはniftyのsmtpサーバを利用して送信するやうに設定しなほしたのだけれど、妻の使ってゐるEudora 4.2Jではそれがうまくできない。仕方がないので、5.0を購入したといふ訳だ(5.0なら認証作業がうまくできる)。ついでに娘もEudoraに。妻の使ってゐるPowerMac 7600のシステムをMacOS 9.1に。そんなことをしてゐたら、あっといふ間に数時間が過ぎてしまふ。


12月29日(土)


 今日から休みである。ゆっくり起きて(六時半)、幻想文学のための翻訳作業。

 翻訳に疲れると書棚の整理。年末なので一応大掃除の真似事である。つまらなかった本や、資料として使ひさうにない本を段ボール箱に詰めて、埼玉の家へ宅配便で送る。四箱送って、ほんの少しだけ書棚に余裕が出来たやうな気がする。Ash-Tree Pressの本が、机から見えるやうになったので、何を持ってゐて何を持ってゐないのかが一目瞭然となり、これで同じ本を二度註文することはなくなるだらう。
 Ash-Tree Pressといへば、来年二月にはヴァーノン・リーの短篇集が出るといふ。楽しみである。

 ブロードバンド・ルータの最新版ファームウェアが配付されたのだけど、Macintoshでは、自前でTFTPソフトを用意しなければならないといふ。何だTFTPといふのは。さっぱり解らない。検索してそれらしいものをダウンロードし、アップデートに挑戦してみる。自分が何をすればいいのかなかなか解らなくて、作業に二時間くらゐかかってしまった。それでも、何とか最新版をインストールすることに成功する。それで、別に何の変化も感じられないのだけれど。


12月25〜28日(火〜金)


 HMVから『圓生百席2 浮世床・鶉衣』『圓生百席3 鰻のたいこ・浮世風呂・永代橋』が届く。今度は、 『圓生百席5 大山詣り・おさん茂兵衛』『圓生百席4 江戸の夢・近江八景・阿武松』を註文。

 仕事の帰りに丸善に寄って、『志ん生名演集10 お直し・もう半分』を買ってしまふ。あの日は気分がすぐれず、もう我慢がならなかったのだ。それにしても「もう半分」は怖い。

 落語を聴いて古い言葉や言ひ回しを覚えるのが楽しい。まだまだ知らない日本語は沢山あるのだ。言葉を覚えたり、江戸と大阪の表現や発音の違ひを知るのには、『圓生百席』はいいのだが、面白いのは志ん生の方だといふ気がしないでもない。聲も圓生の方が好きなのだが、面白いのは志ん生の方だといふ気がしないでもない。

 『ないもの、あります』を読み終へる。面白かった。ただ、「矛盾」に関する話のところ(一本槍の項)にどうも納得できない表現が出てくるのが残念。


12月24日(月)


 『魔石の伝説1 冥界からの急襲』の解説を書いて送信。締切はまだまだ先だが、鶏なみの記憶力しか持ち合はせてゐない私は屹度その頃には話の細かいところを忘れてしまってゐるだらう。忘れないうちに書いておかうといふだけのことである。

 SFマガジン12月号が届く。

 bk1から、カルヴィーノ『パロマー』と朝松健『踊る狸御殿』が届く。


12月23日(日)


『魔石の伝説1 冥界からの急襲』を読み終へる。これの解説は難しい。

 解説の難しさを忘れるために本を註文。まづはbk1に、
カルヴィーノ『パロマー』(和田忠彦訳/500円/岩波文庫)
シンシア・マンソン編『本の殺人事件簿2 最後には微笑みを』(伊藤美樹訳/1200円/バベル・プレス)
フィリップ・プルマン『琥珀の望遠鏡』(2700円/新潮社)
朝松健『踊る狸御殿』(1300円/東京創元社)
『古今亭志ん生古典落語2 黄金餅』(1500円/弘文出版)
を註文。プルマンのは予約註文。予約註文による送料無料制度は今年いっぱいで終了するといふ。残念。『パロマー』は持ってゐるかどうかどうしても思ひだせないので、とりあへず註文。

 オーストラリアのN & A Smiles
Sir Arthur Quiller-Couch, Selected Short Stories (Penguin Books, 1957, US$5.00)
John Collier, Fancies and Goodnights (Time-Life Books, 1965, US$7.50)
の二冊。二冊ともペーパーバック。送料はUS$5.00。この頃は海外から古本を買ふと送料が高くて、安いペーパーバックなど買ふと送料の方が本代よりも高くなってしまひばかばかしい気分になるが、今回は比較的安い。オーストラリアだからか。本当はこの二冊よりもSax Rohmerの本で欲しいのがあったのだが、おまけで書いておいた本だけ手に入れることになってしまった。

 次に、Mythos Booksに、
Alfred McLelland Burrage, Warning Whispers (Ash-tree Press, 1999, US$36.00)
Alfred Louisa Baldwin, The Shadow on the Blind And Other Ghost Stories (Ash-tree Press, 2001, US$36.00)
の二冊を註文。註文した後に書棚を眺めてゐたら、The Shadow on the Blind And Other Ghost Storiesを発見。慌てて註文取り消しのメールを出す。バレイジの方は持ってゐなければよいのだが。


12月22日(土)


 土曜日は普通は出勤するのだけれど、どうも風邪が良くならないので今日は休むことにする。ADSLモデムなどの配線を確認し、ISDNダイアルアップルータを片づけたり、ケーブルの接続をやり直し、ついでに散らかった机の上を片づけたりしてゐたら、たちまち数時間が過ぎてしまふ。電話が通じないとやなり妻は怒ってゐて、埼玉の母から伝言メールが届く(妻は東京の実家からはメールを送信できない)。直ちに携帯電話に電話をかけよと。小雨の降る中を外に出て公衆電話を探して電話をかける。続けてNTT西日本に電話をかけて、電話が繋がらない状況などを説明して改善を求める。NTTに電話をしてから三十分後くらゐに、電話が繋がるやうになった。局内の故障がどうのこうの云ってゐた。

 これでやうやく本が読める。グッドカインドの『魔道士の掟4 結ばれぬ運命』『魔道士の掟5 白く輝く剣』を読んでから、「真実の剣」シリーズ第二部の『魔石の伝説1 冥界からの急襲』(佐田千織訳/ハヤカワ文庫FT)の校正刷りを読み始める。
 最初の方のちゃらちゃら雰囲気から一転、主人公は随分過酷な経験をするので驚くが、最後は結局愛があれば何でも解決できるのさといふやうなことになって些か物足りなかったりするのであった。
 第二部に入ってから、50ページくらゐ読んだところで疲れてきたので、HMVにまたCDを註文。
 『圓生百席2 浮世床・鶉衣』『圓生百席3 鰻のたいこ・浮世風呂・永代橋』。ともに3398円。とりあへず、私はこれを全部買ふことに決めた。しかし、一気に買ふのはちょっと厳しいので、少しづつ。一気に買っても食ふ金に困る訳でもなく、誰にも迷惑はかけないので、買へないこともないのではあるが。


12月19〜21日


 東京創元社から、マーセデス・ラッキー『運命の剣()』(山口緑訳/各880円/創元推理文庫)とキム・スタンリー・ロビンスン『グリーン・マーズ()』(大島豊訳/各1100円/創元SF文庫)をいただく。ありがたいことである。

 偕成社の方からジェリー・ブレッドソー『天使の人形』(児玉真美訳/1000円/偕成社)をいただく。ありがたいことである。実はいただいたのはもう一週間も前のこと。書くのを忘れてゐた。

 William SleatorのMARCO'S MILLIONS (Dutton Children's Books)を読んだのだった。THE BOXESの続篇である。が、続きの話ではなく、前の話なのであった。面白いが、やはりこれはもう一作書いてもらはねば読者は納得できまい。

 bk1から本が届く。先日註文したポール・オースター『ミスター・ヴァーティゴ』とC・S・ルイス『ヴィーナスへの旅 ペレランドラ金星編』である。

 月刊言語の一月号の特集「読書が変える世界・世界が変える読書」はなかなか面白い。

 HMVからCDが届く。古今亭志ん生の『へっつい幽霊・文七元結』『鈴振り・王子の狐』『化物娘・鈴振り』、それから数日前に註文した『古今亭志ん生名演集2 黄金餅・おかめ団子・駒長』『圓生百席1 一文惜しみ・居残り佐平次』の二枚。『圓生百席』は二枚組であった。これを全部揃へたくなる。16万円である。出せない額ではないが、安くはない。悩みながら、これらをmp3ファイルにしてハードディスクへ。

 電話回線のISDNからアナログへの切り替へ工事があって、我が家のインターネットもADSLへと変更。確かに速い。速度計測ページで測ってみると、yahooBBではかなり速い方ですといふ表示が出る。これはいいのだが、電話が通じない。受話器を取ってもうんともすんとも云はない。電話を壁のモジュラージャックに直結してもうんともすんとも云はない。何故だ。ADSL専用回線になってしまったのか。NTTに問ひ合はせようと思ったが、電話が通じないのでは問ひ合はせられない。かういふ時に携帯電話なるものがあると便利なのかも知れないと思ふのだった。勿論、携帯嫌ひの私はそんなもの持ってゐないが。実は、妻が持ってゐるのだけれど、生憎その妻は娘を連れて東京の実家に帰ってしまってゐる。月曜の夜には帰ってくるが、きっと、どうして電話に出ないのだと今ごろ怒ってゐるだらう。


12月17・18日(月・火)


 またHMVにCDを註文してしまふ。『古今亭志ん生名演集2 黄金餅・おかめ団子・駒長』『圓生百席1 一文惜しみ・居残り佐平次』の二枚。この頃、こればかり。

 bk1から本が届く。一昨日註文したベレアーズ、ダレン・シャン、ロバート・ジョーダン、テリーグッドカインドである。先月予約註文した、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔女と暮らせば』(田中薫子訳/1700円/徳間書店)も。

 テリー・グッドカインドの「真実の剣」第二部の第一巻の解説を書くことに。実はかなり苦手な作品だったりするのだが、仕事は断らないことにしてゐるので、引き受けてしまふ。といふことで、届いたばかりの『魔道士の掟4 結ばれぬ運命』(佐田千織訳/660円/ハヤカワ文庫FT)を読み始める。


12月7〜16日


 福岡羽田を三往復すると疲れる。横浜の学会場に埼玉から通ふと疲れる。疲れた疲れた。

 恩田陸『黒と茶の幻想』(講談社/2000円)を池袋東武の旭屋書店で購入。面白かったが、期待してゐたものとは違ってゐた。登場人物たちが年齢的に私と同じなので、何といふか、しみじみしてしまったり。

 クラフト・エヴィング商会『ないもの、あります』(筑摩書房/1400円)を神保町の東京堂書店で購入。まだ読んでゐない。

 池袋のジュンク堂書店で『志ん生古典落語1』(弘文出版/1500円)を購入。私のやうな現代人には古い言葉はどうしても聞き取れないことがあるので、活字がどうしても必要なのである。例へば「品川心中」の「貸座敷」といふ言葉が聞き取れず、活字で確認するまで解らなかった。

 bk1に本を註文。
ジョン・ベレアーズ『魔法の指輪』(三辺律子訳/1600円/アーティストハウス)
『ダレン・シャン 3 バンパイア・クリスマス』(橋本恵訳/1600円/小学館)
ポール・オースター『ミスター・ヴァーティゴ』(柴田元幸訳/2400円/新潮社)
C・S・ルイス『ヴィーナスへの旅 ペレランドラ金星編』(中村妙子訳/1900円/原書房)

 その他、ロバート・ジョーダンを二冊とテリー・グッドカインド二冊。

 数日前に気付いたのだが、このC・S・ルイスの三部作は奇想天外社版とちくま文庫版も持ってゐるので、これで買ふのは三回目だ。自分がちくま文庫版を持ってゐることには気付かなかった。

 この十日間に、六社八人の編集者の方と会って話をさせていただいた。疲れた。成果があるとよいのだが。


12月5・6日(水・木)


 ハードディスクはOS Xでフォーマットしたら日本語ファイル名を受け付けるやうになった。安心した。

 自棄になってHMVに古今亭志ん生のCDを三枚註文。なぜ自棄になってゐるのかは秘密。しかし、自棄になったといってもCD三枚だから大したことはない。

 明日からほぼ一週間、出張および帰省休暇で福岡・羽田を三往復。この日記は恐らく17日以降でないと更新されないであらう。といふことで、暫くお休みである。


12月3・4日(月・火)


 ハードディスクが届く。Mac OS Xでの動作は全く保証されてゐないのだけれど、ちゃんと二つとも認識されて、フォーマットもできるやうだ。唯一の不満は、FireWire接続の60GBの方が、何故かファイル名を日本語にしようとするとエラーが出ることである。「古今亭志ん生」といふフォルダが作れないのである。「品川心中」といふファイルを作れないのである。仕方がないから「Shinsho」とか「Shinagawasinju」とか。情けない。何故だ。


12月2日(日)


 娘と二人で映画館へハリー・ポッターを観に行く。話はほぼ原作通り。だから、長い。如何にもそれらしい舞台は楽しめる。しかし、何の意外性もないのであった。


12月1日(土)


 いつの間にか12月になってゐる。今年も降誕節の季節が近づいてきたといふことである。と思って郵便受けを覗いたら、高野史緒さんからCDが届いてゐた。クリスマス風に編曲したバッハの曲をCDに録音して送って下さったのである。感激して早速聴いてみると、如何にもクリスマスでありながら紛ふ方なきバッハである。嬉しくなって百回くらゐ繰り返して聴いてしまふ(すみません、ちょっと大袈裟でした。本当は三回くらゐです)。店に売ってゐない貴重品である。家宝にしよう。しかし、妻と娘にはあまり受けなかった。何故だ?

 月も変ったことなので、HMVにCDを註文。P. Fournier演奏の無伴奏チェロ組曲、六代目三遊亭圓生の落語三枚である。先月註文したものと殆ど変らない。無伴奏チェロ組曲と圓生である。先月は志ん生も買ったけど。圓生のこのシリーズはこれで終はりのやうだ。圓生百席といふCDが出てゐて、これが当然のことながら、百枚ある。欲しいな、と思ふ。

 落語のCDが増えてきて、それをハードディスクにmp3ファイルにして入れておくとすると、今の内蔵ハードディスクでは足りないやうな気がする。そこで、外付けハードディスクを秋葉館に註文。Century社のCHD-60GFUCG (FireWire & USB) と同じくCentury社のMD2-USBといふケースのみのもの。それぞれ、24800円と3980円。後者には余ってゐる18GBの2.5インチATAハードディスクを入れようといふ考へである。60GBと18GBがあれば、かなりのバッハと落語が保存できる筈だ。


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