12月31日(木) まだ微かな頭痛がとれない。が、なんとか年賀状を投函。結局、今年は印刷しただけの葉書で送りだしてしまった人が多かった。これなら今まで待つことなく印刷してすぐに投函すりゃよかったのだ。

 国書刊行会から『幻想文学大事典』の内容見本と註文書が届く。私は訳しているから一冊貰える筈だ。自分で買ったら二万円。大変である。

 さて、今年も今日で終りである。私は今年一体どのくらい本を買ったのだろう。ちょっと、集計してみた。図書館流通センターからは71冊、180822円の本を購入した。この金額には消費税と送料が含まれている。このうち二冊はバッハ全集なので本というより音楽CDのようなものなので、それを除くと、69冊、136024円であった。意外に少ない。Amazon.com Booksからは50冊、799.28ドル。The Internet Bookshopからは4冊、33.66ポンド。Bookpage(現Amazon.co.uk)から一冊、33.95ポンド。Fantasy Centreからは5冊、139.90ポンド。buecher.deから6冊、173.60マルク。1ドル/130円、1英ポンド/200円、1独マルク/86円で計算すると、海外からの本の購入に凡そ16万円を支払ったことになる。日本の本はこの他に店頭で購入したものが少しはあるのではあるが、国内の本と海外の本にほぼ同額の金を使っていたと考えていいだろう。全く意外である。私は八割くらいが日本の本だと思っていたのだ。国内の本は送ってもらうものが結構多いからだろうか。とにかく、私は本の購入に年間30万円強しか使っていないようだ。月三万も使っていない。少ない。私はもっと本を買っていい筈だ。来年はもっと買おう。


12月30日(水) 本当は今日まで出勤するつもりだったのだが、昨日の頭痛からまだ完全に恢復していないので、休むことにする。Performa 6400の内蔵ハードディスクを交換する。1.6GBから8.4GBへ。前面の板を外すのに手間取った他は順調に作業は終了する。フォーマットしたら8.4ではなく7.8GBにしかならなかったが、なぜなのだろうか。まあ、これで増設分2.0GBと合わせて9.8GBになり当分は不足を感じないだろう。続けて、取り外した1.6GB内蔵ハードディスクをPerforma 6210の500MBのものと交換。こちらも簡単に作業は終わり、ついでにシステムを8.5にする。

 部屋の片づけなどしているうちに、再び頭痛が。結局だらだらと過ごしてしまう。


12月29日(火) 『バッハ全集第10巻 オルガン曲2』は既に出ているか、少なくとも来年始めには出るということが図書館流通センターで検索してみて解った。年明け早々に註文しよう。しかし、図書館流通センターはページ上で所謂「ら抜き言葉」を使うようになったから、別のところに変えようかなと思っているのだった。

 午前中に宅配便でハードディスクが届くことになっているので、外出できない。九時から待っていたのだが、荷物が届いたのは11時半だった。早速、取り付けたいところだが、ちょっと出勤。

 三時過ぎには帰宅したものの、午後から頭痛が激しくなり本も読めない。吐きそうである。しかし、四時過ぎにまた宅配便で荷物が届くことになっているので、寝る訳にはいかない。熱い風呂を用意して待っていると、荷物が届く。埼玉の家から送った荷物である。日用雑貨の他に本が数冊入っている。吐きそうになりながら熱い風呂に入り(熱い風呂に入ると一時的に頭痛と吐き気がおさまるのだ)、すぐに寝る。三時間も眠れば治るだろうと思ったのだが、数時間後には腹痛で目が覚めた。やれやれ。


12月28日(月) 職場でウィルアム・ブラウニング・スペンサー『ゾッド・ワロップ』(浅倉久志訳/1700円/角川書店)が出ていたことを知った。そういえば26日に尾之上俊彦氏に『ゾッド・ワロップ』はどうでした、と訊かれ、「読んでいない」と答えた本だ。本が出てくるファンタジイだからどういう印象を抱いたのかなと思って訊いてみたのですが、と云われたのにわたしゃ読んでいなかったのだ。いつの間に出ていたのだ。もっと驚いたのは、その本を職場で見たことだ。しかも、それを借りて帰ってきてしまった。近くにこんな本を読む人がいたとは。

 筑摩書房から『英国短篇小説の愉しみ2』の再校ゲラが届く。ちょっとルビを減らせと云われてしまった。

 山之口洋『オルガニスト』に出てくるバッハの曲を聴きながら、この日記を書く。CDを探し始めて気が付いたが、『バッハ全集第10巻 オルガン曲2』というのがまだ出ていないので、我が家で聴けないオルガン曲が結構あるのだった。早く出してくれ。この本、CD付きで出してくれればよかったのに。しかし、BWV802-805<四つのデュエット>のオルガン演奏なんてCDで手に入るのだろうか。私が持っているのはチェンバロ演奏だけだ。


12月27日(日) 『ヤンのいた島』を読みながら一人で福岡へ戻る。昨日は皆に読んだらきっと怒りたくなると云われたが、別に不愉快な気分にはならなかった。確かに安っぽいゲリラ戦の話はいいとは思えないものの、野原一面にダンボハナアルキが舞っている場面には不覚にも感動してしまった。

 福岡への機中で読む本がなくなってしまい、苦しい思いをしてしまった。帰宅するとSFマガジン二月号が届いていた。分厚いSFマガジンである。サカタのタネから朝顔の種も届いていた。種まきはまだまだ先である。

 夜、溜っているメールを読んでいたら、SFマガジン編集長から「98年ファンタジイ総括の原稿を頼むのをすっかり忘れていました」というのがあって驚愕する。なんだ総括は2月号じゃなくて3月号だったのか。それにしても一ヶ月も前に訊ねたのだからすぐに教えてもらいたかった。もう必要ないと思って今年出たファンタジイをいろいろ埼玉の家の方に送ってしまったのだった。そうはいっても勿論原稿は書くつもりだが、ちょっと辛そうである。


12月26日(土) 沢村凛『ヤンのいた島』を読み始める。ダンボハナアルキが出てくるので、慌てて書棚から『鼻行類』を取り出してその姿を確認する。

 午後からは出かけて翻訳家の小川隆氏の家で忘年会。昨年は日にちを間違えて出席できなかったので二年ぶりである。翻訳家の内田昌之氏はヒゲをはやしていて詐欺師のような顔になっていた(私が云ったんじゃない)。『ヤンのいた島』はつまらないから止めておけと、山岸真、尾之上俊彦の両氏に云われる。今年は頭も痛くならず(一昨年はかなり酷い頭痛に苦しんだ)、ついつい遅くなり、家に帰りついたのは零時半頃だった。


12月25日(金) 山之口洋『オルガニスト』を読む。これをバッハのオルガン曲を聴きながら読めないのが心の底から残念でならなかった。福岡に戻ったらバッハを聴きながらもう一度読み直そうと心に決める。ヨーゼフは音楽になりたいと繰り返し云っていたのだが、あれで音楽になったと満足していいのだろうか。私には楽器になったのだとしか思えないのだ。でも、まあ、ああならなかったら結末がつかないだろうし、勿論あの感動的な結末の場面にけちをつけるつもりはない。続けて、涼元悠一『青猫の街』も読む。80年代のコンピュータ事情に疎い私には共感できない部分が多すぎてあまり楽しめない。最後も何だかよく解らない。

12月24日(木) 12時間くらい眠ってやっと生き返る。ファックスを西崎憲氏に送ってから、娘と母と甥と外出する。自分の子以外の総ての子供は嫌いなので対応に苦慮する。娘は祖母(つまり私の母)にクリスマスプレゼントなど買ってもらっている。母と甥と別れ、池袋東武の旭屋書店へ。山之口洋『オルガニスト』(新潮社/1600円)、涼元悠一『青猫の街』(新潮社/1500円)、沢村凛『ヤンのいた島』(新潮社/価格忘れました)の三冊を購入。何れもファンタジー大賞関連の本である。その後、妻と合流して、信者でもないのに礼拝に出る。礼拝自体はどうでもいいのだが、バッハのオルガン曲が聴けるのがちょっと嬉しい。よく聴く曲なのに名前が思い出せないのが悔しかった。

12月23日(水) とにかく眠い。埼玉の家に着き、『世界幻想文学事典』の調べものをする。いろいろ書棚を漁ってみて、1978年のWhispersを持っていたりする自分に驚く。何とか調べを終え、昔使っていたキヤノンのワープロでファックス送信用の印刷をするが、使いにくいこと甚だしい。

12月22日(火) やっとSFマガジンの原稿を書き始める。『ドラキュラ戦記』『大魔術師も楽じゃない!』『書物の王国12  吸血鬼 』『時計はとまらない』について書く。書き終えて送信すると翌日午前三時になってしまったので、年賀状を印刷したりして結局翌日まで起きていることにする。

12月21日(月) Fantasy Centreから本が届く。E. F. BensonのTHE TERROR BY NIGHT (Ash-Tree Press, £23.50)と、M. P. Shiel THE LORD OF THE SEA (Souvenir Press, 1981, £10.00)の二冊。Souvenir Pressは予想通り安っぽい装幀である。Ash-Tree Pressも表紙絵は酷いのだが。この二冊は読むことなく書棚に収められることになる。

 日経金融新聞によると、アメリカ株式市場でAmazon.Comの株価が急騰しているらしい。株式時価総額は大企業並に膨張したとか。しばらく前には株価が急落してAmazon.Comの買収拡大路線に大きな影響が出たという記事が載っていたのに。

 SFマガジンの原稿を書き始める予定だったのだが、午後から頭痛が始まってしまった。疲れがたまっているようなので、今日はとりあえず寝ることにしよう。


12月20日(日) 『書物の王国12  吸血鬼 』読了。結構時間がかかってしまった。やはり何といっても山尾悠子である。「支那の吸血鬼」である。中島敦の作品に似た雰囲気があるような気がした。続けて、ロバート・アスプリン『大魔術師も楽じゃない!』も読み終える。こちらはすぐに読み終えられるので楽だ。まあまあ面白い。これでSFマガジンのファンタジイ評の材料が揃う。が、原稿を書き始める元気がない。

 日本経済新聞の書評欄の片隅に、『徹底活用「オンライン書店」の誘惑』の紹介が載っていた。


12月19日(土) 『ドラキュラ戦記』を読み終える。続篇はつまらないんじゃないかと危惧していたのだが、これが面白い。勿論、第一作を読んだときの驚きや感動はないものの、安心して読み始めたら予想通りの面白さが得られてしまうというシリーズもの特有の楽しさがある訳だ。本国では第三作もでたらしい。実は私はこの『ドラキュラ戦記』の原書を持っていたのだが、全然読んでいなかったのであった。だから、第三作も邦訳が出てから読むことにしよう(邦訳が出なかったらどうしようかと悩み始めると結局購入してしまうのだろうが)。

 EGWORD PURE 4.0(含EGBRIDGE 10)が届く。この頃はあまり使わないワープロソフトなのだが、EGBRIDGE 10が欲しいので購入した。早速インストールして、動くことを確認。日本語のスペースも問題なく入力できるようになった。

 先月註文した内蔵ハードディスクが全然届かないので問い合わせると、22日入荷・24日着で発送予定だという連絡が来た。本当に来るのだろうかと半信半疑ながら、その頃は留守にしているので28日以降に届くように発送して欲しいという連絡をする。


12月18日(金) 『徹底活用「オンライン書店」の誘惑』の担当編集の人からメールがきて、来週はじめにも重版が決まりそうだという。そんなに売れる本だったのか。

12月17日(木) 晶文社から津野海太郎編『徹底活用「オンライン書店」の誘惑』(1800円)が届く。外見は予想以上に立派である。中身も予想以上に役立ちそうな立派な本である。原稿を書いていなければ私も買うね、この内容なら。どんどん売れて一年後くらいに改訂版が出ると嬉しい。

 東京創元社からキム・ニューマン『ドラキュラ戦記』(梶元靖子訳/960円/創元推理文庫)が届く。『ドラキュラ紀元』の続篇だ。早速読み始める。

 早川書房からロバート・アスプリン『大魔術師も楽じゃない!』(矢口悟訳/600円/ハヤカワ文庫FT)が届く。これも吸血鬼が出てくるではないか。ここ数日『書物の王国12  吸血鬼 』を読んでいたので、吸血鬼の出てくる本ばかり読むことになる。


12月16日(水) Kingbooksがどうしても気になるので再び註文を試みる。昨日、Not availableと表示されたものはもう一度検索して結果を出せばちゃんと情報画面が現れて註文できることが判明し、フィリップ・プルマンのCount Karlstein ($13.60)とThe Tin Princess ($3.99)を註文してみる。ここの書籍情報画面では出版社が解らないのが欠点である。もう一冊、The Savage Garden : Cultivating Carnivorous Plants by Peter D'Amato (Ten Speed Pr/May 1998/$15.96)も買う。これは食虫植物の本である。定価は$19.95で、Amazon.com Booksでは定価販売だったようだ。送料は一番安い船便を選ぶ。$6.84である。川辺さんの情報によるとこの送料で4・5日で届いたというのだが、これは何かの間違いではないかと思うのだが。これまで英米から本を買っていて、五年に一回くらい、船便で発送されているのに何故かその小包みが飛行機に乗ってしまったらしく、四日ほどで届いてしまうという経験がある。とにかく本は註文したので、結果は数週間後に解るだろう。

 仕事から帰ると、Amazon.com Booksから本が届いていた。11月1日に註文した
THE NIGHT WATCH by Sean Stewart (Ace,Paperback; $5.20)
EARTHQUAKE WEATHER by Tim Powers (Tor, Paperback; $5.59)
THE PERFECT HOST: The Complete Stories of Theodore Sturgeon Vol. 5 (North Atlantic Books, Hardcover; $17.50)
THE WIDOWMAKER UNLEASHED by Mike Resnick (Bantam Spectra, Paperback; $4.79)
の四冊である。パワーズのは627ページもあるので多分読まないだろう。スタージョンの全集は元々殆ど読むつもりはない。読みたいのはレズニックだ。読みかけの本を片づけて早く読みたいものだ。


12月15日(火) 食虫直物の本とフィリップ・プルマンの本を買いたくなったので、Kingbooksを見に行ってみる。川辺治之さんから破格の送料で四〜五日で届いたという情報をいただいていたのである。USPS Parcel Post (book rate)で送られてきたそうである。発送方法指定欄を見ると四種あって、船便、航空便、航空宅配便があるのはAmazon.com Booksなどと同じだが、もう一種、何冊でも一回の発送につき$9.99というのがあった。これは四〜五日で届くらしい。ということは何冊かまとめて註文すればかなり安く届くということだ。早速試してみようと、The Savage Garden : Cultivating Carnivorous Plants by Peter D'Amato ($19.95)を買い物篭へ。続いてフィリップ・プルマンの本を検索して十数冊出てきたので、五冊くらい買ってみようかと思ったものの、悉くNot yet availableとかいう表示が出てしまい、註文できない。急いで必要でもない本一冊に$9.99の送料を払うのも無駄かと思い、買う本を決めてから再度訪れることにする。$9.99のはUSPS Parcel Post (book rate)ではなかったような気がするのだが。
 たった今、再度確認したら$9.99はUSPS Priority Mailで、ハードカバー1冊、もしくはペーパーバック2冊までの註文時のみ利用可能であった。つまり、まとめて註文する時には使えないということだ。それから国際宅配便はなかった。

12月14日(月) SF情報誌LOCUSの12月号が届く。中をよく見る時間がない。

 国書刊行会の『世界幻想文学事典』の内容見本が届く。やはりまた刊行は遅れて来年二月中旬だということだ。B5判780ページで20000円である。四月末までは特価18000円だが。是非手元に置くべき本だから、これを購入しなくて済んで本当によかった。

 晶文社のオンライン書店の本について、メールが来た。書名は『徹底活用「オンライン書店」の誘惑』だそうである。21日頃書店に並ぶらしい。13日の朝日新聞の書評欄で紹介されたらしいのだが、私は朝日新聞は購読していないので見ていない。価格は1800円である。売れるといいなあ。しかし、書名はちょっと恥ずかしいのではないか。
 書店リンク集ページの更新がこのところ滞っているのだが、なかなか時間がない。いくつか情報を送っていただいていて、書き込むべきことが溜っている。申し訳ない。もう少し時間をください。


12月13日(日) 年賀状の準備をしたら一日かかってしまった。7桁の郵便番号の確認と、その印刷位置の修正に時間がかかる。私は年賀状作製専用ソフトは使っていないので、郵便番号印刷位置を自分で修正しなければならないのだ。しかも、昨年使ったプリンターとは違うので、さらに厄介である。年賀状などという習慣は即刻禁止すべきである、と私は思う。

 フィリップ・プルマン『時計はとまらない』を読み終える。児童書(小学校高学年くらいが対象か)だが、傑作である。児童書の癖に物語と現実が奇妙に交錯するところが何とも云えない。プルマンの邦訳はこれ一冊だと思う。もっと翻訳されてしかるべき作家ではなかろうか。プルマンの本を全部註文したくなった。

 昨日届いたe.Typist v.4.0のアップデータがもう出ていた。早速ダウンロードするが、どこがどう変わったのかはよく解らない。


12月12日(土) オースン・スコット・カード『奇跡の少年』を読み終える。随分長いシリーズの第一巻だと知らずに読み始めた。この本を読み終えても話は始まったばかり。長い話はどうも苦手だ。とにかく、話は実にアメリカ的で実に宗教的である。

 e.Typist v.4.0インターナショナルというのが届く。12カ国語対応というのは、TextBridge PRO 8.0が一緒に入っているということで、e.Typist v.4.0が12カ国語を処理できるということではなかった。e.Typistは相変わらずフォルダ名に半角かなを使っているが、これだけは直ちにやめてもらいたい。TextBridge PRO 8.0の方は馴染みがなく、使い方が今一つよく解らないのであった。まあ、使いながら覚えていくことにしよう。


12月11日(金) CD-ROM版《ジーニアス英和辞典・ジーニアス和英辞典》(大修館書店)を大学生協で購入。これにはViewIngという検索ソフトが付いている。これで検索すると英単語の読みの音声が出てくるのだが、私が愛用しているCeDar1.5では耳障りな雑音になってしまう。何てことだ。いっそViewIngを常用しようかとも思ったが、こいつはDiskCopyでつくったダミーCDを認識しないので、10枚のCD-ROM辞書をハードディスクに入れている私の環境では役に立たない。少々がっかりする。
 そういえばこの前註文したハードディスクは一体いつ来るのだろう。そろそろ催促してみようか。

12月10日(木) 職場の忘年会である。私が苦手とする行事だが、今、私が参加する職場の会はこれくらいしか残っていないから、これまで休む訳には行くまい。それに、忘年会くらいならさほど不快でもない。
 とは云っても、酒の会が終わるとかなり疲れる。帰宅すると図書館流通センターから本が届いていた。
『書物の王国12  吸血鬼 』国書刊行会(2200円)
陣内正敬『日本語の現在(いま) 揺れる言葉の正体を探る』(アルク/880円)
橋本治『消えた言葉 「消えた言葉」はなぜ生まれるのか』(アルク/880円)
『日本の名随筆 別巻93 言語』(作品社/1800円)
V・K・ジュラヴリョフ『言語学は何の役に立つか』(大修館書店/2200円)
の五冊。う〜む、私はまた読まない本を買ってしまったのか。ジュラヴリョフは旧ソ連圏の言語についていろいろ興味深いことが書いてありそうだが、まずは『書物の王国12  吸血鬼 』から読むことになろうか。

12月9日(水) 風邪をひいたようで咽が痛い。やれやれ。

 昨日のインターネットバンキングの文字化けは、なぜかArialという欧文フォントになってしまっている部分をFontPatchin'で明朝体に変えてやって、無事表示されるようになった。職場でも見てみたが、やはりFontPatchin'の助けを得ないと読める日本語にならない。ところが、職場のもう一台のMacintoshから見てみると何の設定変更も行なわずにちゃんと日本語表示がなされるのである。これは、図書館流通センターに本を註文するときにエラーを出すものと出さないものの違いに一致する。一体何が違うのだろうか。
 インターネットバンキングで便利な銀行はないだろうかと、いくつか銀行を見て回ったのだが、やはり試用期間中というのが多く、またウィンドウズのみ対応というものが殆ど。東京三菱銀行などはマイクロソフトのMoneyとかいうソフトと連動してしまっていてどうにもならない。郵便局の方は小包みの配送状況についてはなかなか立派なものだが、貯金や送金の方はさっぱりだ。銀行や郵便局の振り替え・振り込みなどがインターネットでできるようになれば、家から一歩も出ることなく買い物ができるようになるのに。


12月8日(火) 『<英国短篇小説の愉しみ1>看板描きと水晶の魚』を読み終える。ロバート・エイクマンとF・M・フォードもよかったが、やはり私にとってはカーシュとボウエンが印象深い。古いイギリス短篇というと馴染みのない人には堅苦しいものを予感させるかも知れないが、題名も表紙も重苦しさを連想させず、値段も安いから、売れて欲しいなという期待を抱いてしまうのだが。表紙はまだ少々地味かも知れない。

 私が給与振り込みなどに利用している銀行でインターネットで残高照会や送金などができるようになった。これまでの数行のインターネットバンキングを見てみると、利用するために年会費を払って申し込まねばならなかったり、専用アプリケーションを使わねばならずしかもそれがウィンドウズ専用でマッキントッシュ版がないことばかりで、甚だ不愉快に感じていたのだが、今回のは利用料金はかからないし、通常のWWWブラウザで行なえるから実に便利だ。で、早速利用することにしたが、一部どうしても文字化けしてしまう。何故だ? いちいち画面の文字を文字化けメール修復ソフトで解読しながら手続きを進めてみたが、これでは不便極まりない。どういうことなのだろう。


12月7日(月) 今月は年末なので早めに日本語の本を読み終えておこうと思い、ニコラス・クリストファーのVERONICAがなかなか面白いところなのだが、ちょっと後回しにすることにする。ということで、『<英国短篇小説の愉しみ1>看板描きと水晶の魚』を読み始める。最初の方のジェラルド・カーシュ、マージョリー・ボウエンなどは期待通りの素晴らしさだが、ヴァーニジア・ウルフとJ・ゴールズワージーは私にはどうもよく解らない。夜、寝るまでに三分の二ほど読む。このような中途半端なところで明日を迎えてしまうと、明日一日をどのような本を持って出勤すればいいのか迷うので甚だ困るのである。

 昨日書いた食虫植物店Peter Pauls Nurseriesは、今はここにあるようだ。ここ二・三日、WWWの朝顔ページや食虫植物ページを見て回ったせいで、俄に園芸熱が高まってしまって困っている。来年春までにこの熱が下がればいいのだが。



12月6日(日) タキイ種苗からカタログが届く。サカタのタネとは違い、こちらは一ページを朝顔に使っている。銘花大輪種は昨年まで掲載されていた品種がすっかり消えて、<平安>シリーズに変わっている。このシリーズは20年以上前から揃っていて、よく大輪混合種袋に入っているものではないかと思うのだが、私は全然揃えていないので全種類註文しておこう。蒐集癖はなかなか抑え難いものである。
 今回は朝顔以外にも心惹かれるものがあった。食虫植物である。私は小学生のころ食虫植物蒐集家だったのだ。夏休みになるとよくデパートの園芸品売り場で売っていた食虫植物を買い求め、数十種を育てていた。数年前に園芸店に勤務していたことのある人から聞いた話ではあれは夏休みの小学生を狙って売り出すものなのだそうだ。やはり食虫植物は小学生の心のうったえる強力な魅力を持っているのだ。私はまんまとそれに引っ掛かったという訳だ。食虫植物といえば「蠅地獄(Dionaea muscipula)」だ。二株で1600円。それに今年は珍しくByblis linifloraが載っている。これはモウセンゴケのようにねとねとの粘液で虫を捕まえるものなのだが、花がなかなか綺麗である。小学生の頃でも私は持っていなかったもの。ぜひ欲しい。一株1300円だ。
 インターネットで食虫植物を註文したい人はPeter Pauls Nurseriesが便利である。国外にも一部の品種を除いて発送してくれる。私は実は種を幾つか買ったことがあるのだ。うまく育たなかったが。ここにあったと思うのだが、今でもあるかどうかは調べていない。

12月5日(土) Fantasy Centreに本を註文。E. F. BensonのTHE TERROR BY NIGHT (Ash-Tree Press, £23.50)と、M. P. Shiel THE LORD OF THE SEA (Souvenir Press, 1981, £10.00)の二冊のみ。また、読みもしない本を買ってしまった。

 筑摩書房から『<英国短篇小説の愉しみ1>看板描きと水晶の魚』(西崎憲編/1800円)が届いた。やっと出た。ようやく出た。私が翻訳を担当した分はこの巻には載っていないので些か寂しいのではあるが、本当に刊行されたことに感激する。第二巻は二月、第三巻は四月刊行予定だそうである。1800円とは今どき安いではないか。驚くほど売れてしまって、第二シリーズを出すことになったりしたら嬉しいが、まず無理だろう。


12月4日(金) 寝坊してしまう。どうも風邪をひいてしまったようだ。

 ニコラス・クリストファーのVERONICAが、やっと半分を越えた。もっと早く読めると思っていたのだが。


12月3日(木) 本とは全く関係ない話だが、サカタのタネからカタログが届いた。今年はまた朝顔の数が減少している。しかし、新品種を一つ出しているので、朝顔に全然関心がない訳でもなさそうだ。新品種とは茶色の曜白である。確かに、今まで茶色の曜白は見たことがない。もう一つ、宿根草あさがおという名で、野朝顔と思しきものが載っていた。野朝顔がカタログに載っているのも初めて見た。朝顔とは交配できないやや遠縁の種で、鹿児島南部や沖縄で自生しているらしい。売っているものは野生種ではなく園芸品種だろう。野朝顔は自家受粉で種子が採れないらしいので、どうやって冬を越すかが問題だ。

12月2日(水) アクシス・パブリッシングというところからAntennae vol.1という本が職場に届いて驚愕する。何だろうと思って中を見ると、私の書店リンクページが紹介されているではないか。そういえば、ここの人からメールを貰った微かな記憶がある。調べてみると9月2日に掲載して構わないかどうかを訊ねると同時に本の送付先を確認するメールを貰っていたのだった。どうやら私はそのとき職場の住所を連絡したらしい。この本は<洋書・洋雑誌の新しいライブラリー>という副題がついているのだが、不思議な内容である。小説に関する記事は少なく、美術・デザインの視点からの記事が多いようだ。AXIS 12月増刊でVol.1と書いてあるから定期的に今後も出るのだろうか。そういえば「Apple Design日本語版」を出している会社だった。

12月1日(火) Fantasy Centreからカタログが届く。古本の方に心ときめくものは見当たらないが、Ash-Tree PressのE. F. Benson THE TERROR BY NIGHT (£23.50)を買っておきたいという衝動を抑えるのが難しい。これはベンスンの怪奇小説集全五巻の第一巻だという。しかし、私は既にベンスンのTHE COLLECTED GHOST STORIES (Carroll & Graf, 1992)というのを持っていて、しかもそれを全然読んでいないのである。読みもしない本を増やすだけだというのは解っているのだが、やはり買っておきたいのである。

 突然T.Clip2.4.6の具合が悪くなる。やれやれ、一体どうなっているのだ。


ホームページへ戻る