二月二八日(水)


 Amazon.co.jpから本が届く。十二月十一日に註文したもの。

Jeffrey Ford THE BEYOND (HarperCollins/Eos, Jan 2001, ¥2382)
Nancy Springer PLUMAGE (HarperCollins/Morrow, Dec 2000, ¥2283)
Jonathan Carroll THE WOODEN SEA (Tor, Jan 2001, ¥2377)

以上三冊。ジョナサン・キャロルから読み始めることにしよう。

 小松英雄『日本語はなぜ変化するか』を読む。題材として所謂<ら抜き言葉>を取り上げ、上代日本語から可能の表現の歴史を辿って、新しい可能表現としての<ら抜き言葉>が生まれるべくして生まれてきたことを考察している。日本語の可能表現の歴史については本当に勉強になった。もちろん、理解するということと好き嫌いは別なので、私は生きているかぎり決して所謂<ら抜き言葉>に好意を抱くことはできないだろう。そういう感情については著者自身の「市井の一老人としての感情」として本書でも記されている。所謂<ら抜き言葉>に限って考えると、ここまで歴史を辿らなくとも、可能動詞の新しい形、すなわち、これまで適応されなかった一段活用の動詞にまで強引に可能動詞形を適応して出来上がった語形であることを説明するだけでいいような気がする。そして、本書では、私が常に抱いていた疑問、どうして今になって急に所謂<ら抜き言葉>が勢いを増してきたのかという疑問に答えてくれていない。
「見ラルル」が「見ラレル」に変化したことによって、「準語幹」<レ>を獲得するようになり、「見ラレル」でなく「見レル」でも動詞と助動詞のを反射的に分離できるようになった、と記されているがこの辺りもどうも私には理解しがたい部分である。「見る」が「ラ行四段」活用をするようになったというのなら理解しやすいのだが。
 もう一つ、「ラ行四段(五段)」活用動詞の可能動詞形が抵抗なく用いられるようになるまでに、かなり時間が掛かったというのが何故なのかという私の疑問もまだ解消されていない。「壊す」「壊れる」、「取る」「取れる」のような他動詞と対になる自動詞と同形になることから避けられてきたのではないかと私は漠然と推察しているのだが、どうだろうか。そして、「ラ行四段(五段)」の可能動詞が抵抗なく受け入れられることは、所謂<ら抜き言葉>が受け入れられるために不可欠の条件である筈だ。それは、所謂<ら抜き言葉>は、「ラ行四段(五段)」の可能動詞との混同による新しい可能動詞形なのだから。この話、明日以降、まだ続くかも知れない。


二月二七日(火)


 Amazon.co.jpから、Donna Jo Napoli & Richard Tchen SPINNERS (Puffin Book, 620円)が届く。amazon.co.jpといえば、昨年十二月に本を六冊註文し、分割発送を選んでおいたのに、在庫有りの表示のある本が一向に発送されないので、問い合せのメールを出した。すると、一括発送と間違えていましたすみませんという返事が返ってきて、六冊のうち三冊の発送の通知がその直後に届いた。問い合わせなかったら大変なことになっているところだった。


二月二六日(月)


 朝三時に目が覚めてしまったので田中啓文『銀河帝国の弘法も筆の誤り』を読む。パルプ雑誌風の表紙絵に惹かれて買った本。期待を裏切らない内容である。読み終えたときには朝食前に読んだのは失敗だったかと思ったが、朝食には影響はなかった。気持ち悪い話が苦手な人は食前には読まぬほうがいいかも。

 SFマガジン四月号が届く。田中啓文特集。SFスキャナーでは、自分の書いた原稿が載っていて驚く。これを書いたことをすっかり忘れていた。


二月二五日(日)


 朝、止むを得ない事情で出勤し二時間ほど作業をしてから帰宅。SFマガジンのファンタジイ評の原稿を書いて送信。

 英語版iTunesは、機能拡張をoffにして起動してからインストールしたら簡単にインストールができた。しかし、相変わらず調子が悪く、曲を聴いている最中に突然止まってしまうことがある。フリーズする訳でもなく、曲の再生が止まるのだ。一度再生を中断して再び再生ボタンを押せば何事もなかったかのように音を出す。仕方がないので、SoundAppで聴くことにする。


二月二四日(土)


 オースン・スコット・カード『エンダーの子どもたち(上・下)』(田中一江訳/ハヤカワ文庫SF/各六四〇円)がbk1から届く。そういえば『ゼノサイド』を読んでいないので、これはまだ読めないのであった。

 パトリシア・ハイスミス『世界の終わりの物語』を読む。なかなか意地の悪い文章で楽しい短篇集である。幻想的な作品はほとんどない。

 恩田陸『MAZE』を読む。結構わくわくしながら読んでしまった。ただ、結末は私の趣味にはあまり合わない。

 次にヨアンナ・ルドニャンスカ『パパは異星人』を読む。題名が如何にも期待できそうにないものだったので、全く何の期待もせずに読んだらこれがなかなか面白かった。ポーランドの優しいSFファンタジイ。若い読者向け。

 夕方になってロバート・ジョーダン『竜魔大戦7 白い塔の叛乱』(斉藤伯好訳/六二〇円/ハヤカワ文庫FT)が届いているのを見つけ、早速読んでみる。大事件が起こって話は大きく転換を始めたようだ。この物語も進むときにはちゃんと進むのだった。愈々来月で第八巻が完結する。毎月刊行だと前の話も忘れなくてよい。実は今までこのシリーズにはよい印象を抱いていなかったのだが、同じハヤカワ文庫FTの『聖少女バフィー』の後に読むと随分立派な異世界ファンタジイに思えてきた。


二月二三日(金)


 英語のMac OS 9.1をインストールしようとしてもできなかったPowerMac G4だが、前のPowerMac 9500の英語システムをそっくり移し、Mac OS ROMというファイルだけをG4の方から持ってきて起動すると一応起動はするのだった。しかし、音声が出ない。そこで、機能拡張フォルダの中にあるApple Audio ExtensionをG4の方から持ってきて入れ替えるとちゃんと音が出るようになった。これで、英語システムで動かすことできる。次に、昨日発表されたiTunes 1.1をインストールしようとしたのだが、これをインストールするには英語システムが必要だという警告が出てインストールできない。日本語版Mac OS ROMが入っているから駄目なのかと思って、職場のPowerBook G3で試してみても同じ警告が出る。こちらは純正英語システムなのに。日本語版1.1をインストールしたり英語版1.0をインストールしたりしていたせいか、iTunesの調子が悪くなってしまった。曲を再生している途中で突然止まってしまうのである。バッハを聴いている途中で止まると本当に腹が立つ。


二月二二日(木)


 SFが読みたい2001年版が届く。

 NTT西日本に電話をして、フレッツISDNがどうも繋がらないのだがと云ったら、ちょっと調べてみますとのこと。数時間後電話があって、通知した電話番号が間違っていたという。温厚な私はふざけるなと怒ることもなく、帰宅してから正しい電話番号で設定する。ちゃんと繋がった。


二月二一日(水)


 Anthony Horowitz GROOSHAM GRANGE読了。これがなかなか面白かった。子供向けの本なので(このところこればかりだ)、少々軽いのではあるけれども。

 今日からフレッツISDNが使える筈なのでいろいろ設定してみるがどうも繋がらない。納得できないが、昨日届いたPowerMac G4をあれこれいじっていたら午前零時になってしまったので、慌てて寝る。もっと慌てたのが翌朝、また、寝坊してしまった。やれやれ。


二月二〇日(火)


 とうとうアップル社に電話をして問い合わせる。すると、確かに十五日に発送しているので、もう少し待てという。四・五日かかることもあるからもう少し待てという。そういうことならもう少し待ってみようと思ったら、夕方PowerMac G4は無事到着した。

 bk1から日曜日に註文した本が届く。田中啓文『銀河帝国の弘法も筆の誤り』、アイザック・アシモフ『ゴールド 黄金』、恩田陸『MAZE』、正岡容『明治東京風俗語事典』、今井隆『Macintosh改造道2001増補版』の五冊である。

 しかし、今日は届いた本に目を通す余裕はなく、PowerMac G4を箱から出す。日本語のシステムを希望してしまったことを心底後悔する。持っているMac OS 9.1のCD-ROMから起動できずインストールも出来ないではないか。午前一時くらいまであれこれやっていたので、翌朝は寝坊してしまう。


二月十九日(月)


 今日もPowerMac G4は来なかった。

 アスプリンの〈マジカルランド〉第十巻の解説の校正刷りがファックスで届く。大幅な書き直しが求められている。


二月十八日(日)


 今日も朝から宅配便を待つ。ゲアリー・ブラックウッド『シェイクスピアを盗め!』を読みながら待つ。孤児院育ちの少年が引き取られた家で主人が発明したという速記法を学ばされる。やがて少年は怪しい男に売り渡され、劇場でシェイクスピアの作品を総て速記法で書き写すように云われる。作品を盗みだして別の劇場で上演しようという企みである。少年は何とか総ての台詞を書き写すのだが……というところから少年の冒険が始まり、少年はふとしたはずみで俳優への道を歩むことになってしまうという物語。なかなか面白い。音声を記録する装置のなかった時代に言葉を盗むという作業が如何に困難であったがよく解る。ただし、幻想的な部分は全くない。

 木曜日に発送されたという宅配便が日曜になっても届かないというのはどうしても納得できない。が、アップルは休みだし、配送業者もわからないので、問い合わせようがなく、ただひたすら待つしかないのである。気持ちを落ち着かせるために、bk1に本を註文する。
田中啓文『銀河帝国の弘法も筆の誤り』(ハヤカワ文庫JA/五八〇円)
アイザック・アシモフ『ゴールド 黄金』(嶋田洋一他訳/ハヤカワ文庫SF/九二〇円)
恩田陸『MAZE』(双葉社/一五〇〇円)
塚田浩恭『日英語の主題、主語そして省略』(リーベル出版/一八〇〇円)
正岡容『明治東京風俗語事典』(ちくま学芸文庫/一四〇〇円)
今井隆『Macintosh改造道2001増補版』(アスキー/一七一四円)
以上六冊。

 いくらまってもPowerMac G4は届かず、日曜の夜に宅配便が荷物を届けることはないような気がするので、不貞腐れて九時頃寝てしまった。


二月十七日(土)


 いつ宅配便でPowerMac G4が届けられても大丈夫なようにと一日外出しないと決め、朝九時から本を読みながら宅配便を待つ。

 リッチー・タンカスレイ・クジック『聖少女バフィー』を読む。読んでいる間はそれなりに面白いが、三十分のTV番組くらいの内容でしかない。こういう本をハヤカワ文庫FTで読むのは些か寂しいものである。

 ロバート・ジョーダン『竜魔大戦6 闇が巣くう街』を読む。もう誰がどこで何をしているところだったのかさっぱり解らなくなっているが、読み進めるうちにぼんやり思い出してきた。というところで、この巻が終わってしまう。

 チャイナ・ミーヴィル『キング・ラット』を読む。予想以上に血腥く汚い描写の多い話だった。血腥い話は苦手なのだ。また、この作中の現代的な音楽には疎いので、書いてあることがよく解らなかったりする。この本を英語で読もうとしなくてよかった。さっぱり解らなかったに違いない。翻訳で読めば楽しいかというとそうでもなく、「とうり」などという表記を見つけるとがっかりするし、「電池の切れたバッテリー」などという私には理解不能な表現を見つけると読み進めるのを躊躇ってしまう。

 山之口洋『われはフランソワ』(新潮社/一八〇〇円)が郵送で届く。あの『オルガニスト』の山之口氏の新作である。山之口氏の手紙まで同封されている。私のような者に送ってくださるとは実にありがたく、感謝しながら早速読み始める。フランスの詩人フランソワ・ヴィヨンの生涯を描いた物語。実際に仲間とともに学校に押し入り大金を盗んだり、口論から司祭を殺傷したという記録が残っているらしい。しかし、謎の多い人生を送った詩人であり、その生涯を想像力豊かに甦らせて生き生きと描いている。面白く一気に読み終えてしまったが、幻想的な要素はないので、私の守備範囲からはちょっと外れるのであった。

 こうして四冊の本を読んで待ち続けたが、PowerMac G4は届かなかった。夜十時に諦めて寝る。


二月十六日(金)


 アップルから15日にPowerMac G4を発送したというメールが届く。ということは、明日には届くということか。

 NTT西日本から郵便が届いており、フレッツISDNの利用開始の知らせが入っていた。申し込みどおり21日から使えるようだ。あの、四月になるかも知れないという電話は何だったのだろうか。ADSLに申し込みたくなった人が増えて、ISDNの申し込みを取り消した人たちが多かったのだろうか。


二月十五日(木)


 Do-夢からメモリが届く。が、本体はまだない。アップルからは註文受付の手紙だけが届いた。註文画面に表示された納期どおりに出荷の予定と書いてあるから、あと十日くらいか。


二月十四日(水)


 日曜日に牛の頬肉を食べてから気になっているのだが、「頬」は「ほお」なのだろうか「ほほ」なのだろうか。妻が肉屋で牛の頬肉を見つけ店員に料理法など訊ねたら、これは一頭からとれる量が限られているのでなかなか入荷せず珍しいから是非お買いなさいと云われて買ってきたと云っていたが、それなら舌とか尾も一頭から取れる量は限られているのは同じなので単にうまく騙されただけではないだろうか。頬は両側があるから二箇所からとれるが、舌は一枚しかないから、もっと貴重と云えよう。騙されたとしても、頬肉のシチューは頬が落ちるような美味であったからどうでもいいのだが。どうでもよくないのが「頬」の読み方で、私はずっと「ほお」が現代仮名遣いで「ほほ」が歴史的仮名遣いだと思っていた。「炎・焔」における「ほのお」と「ほのほ」の関係のように。ところが、現代仮名遣いでも「ほほ」は許容されるようである。そういえば、小学校で教科書に「ほお」という表記がでてきて、その時の担任の先生は「頬は、ほほ、だろう。ほお、とは何だ。絶対に納得できない」と騒いでいたことを思い出す。紛らわしいので、現代仮名遣いはもう廃止して歴史的仮名遣いを復活させてほしいものだ。


二月十三日(火)


 早川書房からリッチー・タンカスレイ・クジック『聖少女バフィー』(矢口悟訳/ハヤカワ文庫FT/五二〇円)が届く。TVシリーズのノヴェライゼーションか。アメリカじゃあ児童書に分類されている本だ。

 言語三月号が届く。今月の特集は「語源の楽しみ」ということで、解りやすい内容である。へえ、「くさめ」は「糞食め」から来ているのか、などと感心できる。


二月十二日(月)


 bk1から本が届く。一昨日註文した本から四冊。チャイナ・ミーヴィル『キング・ラット』、パトリシア・ハイスミス『世界の終わりの物語』、山岡実『「語り」の記号論』、北野勇作『かめくん』である。早速『かめくん』を読む。何とも不思議な雰囲気の本である。ただ、文章が私の好みよりもかなり柔らかいところだけは馴染めない。傑作、なのかも知れない。

 Neal Shusterman DOWNSIDERS読了。ニューヨークの地下(使われなくなった地下鉄とか下水道とか)に住んでいる人たちがいて、地上の世界と人々を恐れ憎む伝説を信じて独自の社会を形成しているという話。現実の社会のすぐ下に別の社会があるというところは面白いが、不思議なことは全然起きないので私には物足りない。ゴールドスタインの地下世界の話の方がずっといい。

 これを書こうと朝起きてPowerMac 9500を起動したら、トラックボールの動きにカーソルが反応しない。再起動するのが面倒臭いので、キーボードだけで操作してみる。これもやはり面倒臭いものだ。
 ただ、書き終えてからファイルを転送するところでどうにもならなくなり(半年前ならできたのだが)、仕方なく再起動。


二月十一日(日)


 PowerMac G4 (M7627J/A)をApple Storeに註文してしまった。どうしても欲しくなったので註文してしまった。今のPowerMac 9500 (G3 375MHz)で何か不自由があったのかというとさほど困っていた訳でもないのだが、どうしても欲しくなった。強いて今の問題点を挙げれば、室温が二〇度以下だと起動しないとか、左側のスピーカーから時々音が出なくなるとかいうことくらいか。来月発売されるMac OS Xには、旧型機種にいろいろ増設して機能を拡張したものよりも、最新型の方が安全ではないかという言い訳めいた理由もある。Apple Storeに註文したのは、キーボードを英語配列のものを選びたかったから。それからモデムは使わないので外して、SCSIカードを着ける。システムを何故か英語版を選ばずに日本語版にしてしまった。自分で英語版Mac OS 9.1を持っているから、自分の持っていないものを選んでおいた方が何となく得をするような気がしたのだが、結局それは再インストールをするというだけのことではないか。メモリやハードディスクはApple Storeでは随分割高のような気がしたので、そのままにする。価格は197800円となり、配送料と消費税を加えて合計209790円。私にとっては決して安くはない買い物である。
 メモリも註文する。今度の機種にはPC133という規格のものが使われているという。そこで、Do-夢というところで256MBのものを一個註文。本当は二個註文したかったのだが、資金不足で今回は諦める。そのうち512MBを一個買うことにしよう。送料(無料)と税金を合わせて14679円である。
 最新機種でなく、一つ前のものでもいいかとも思ったが、増設好きの私にはPCIスロットが四つある方が(前のは三つ)よさそうに見えたので。今、使用しているPowerMac 9500のハードディスクとグラフィックカードはG4でそのまま使い、メモリとUSBカードなどは妻のPowerMac 7500に移す予定。それでも、メモリなど部品が少々余りそうなので、以前使っていたPerforma6400にロジックボードをさらにその前に使っていたPerforma6210に移植してみようかとも考えている。という訳で、暫くこのページにはこの話題が続くことになるかも知れない。


二月十日(土)


 BOL/UKからAnthony Horowitz THE SWITCH (Walker Books, 1997, £3.19)が届く。金持ちと貧乏人の心が入れ替わる話らしい。

 bk1に本を註文する。
チャイナ・ミーヴィル『キング・ラット』(村井智之訳/アーティストハウス(角川書店発売)/一〇〇〇円)
パトリシア・ハイスミス『世界の終わりの物語』(渋谷比佐子訳/扶桑社/一四二九円)
山岡実『「語り」の記号論』(松柏社/二四〇〇円)
北野勇作『かめくん』(徳間デュアル文庫/六四八円)
オースン・スコット・カード『エンダーの子どもたち(上)』(田中一江訳/ハヤカワ文庫SF/六四〇円)
オースン・スコット・カード『エンダーの子どもたち(下)』(田中一江訳/ハヤカワ文庫SF/六四〇円)
『エンダー』は予約註文である。

 PowerMac 9500に繋いだスピーカーの左側から音が出なくなる現象は、コードを換えても時折再発することが解った。あれ、何か音が変だなと思うと、左側から音が出ていないという状態になっていて、甚だ不愉快である。新しいコンピュータを買ってしまいたくなるのはこういうときである。


二月九日(金)


 Amazon.com Booksから本が届く。一月一日に註文したGardner R. Dozois, Ed. "The Year's Best Science Fiction : Seventeenth Annual Collection"である。こちらの方がずっと遅れて発送されたのに、届く日は殆ど同じなのだった。


二月八日(木)


 Amazon.com Booksから本が届く。
William Sleator "Into the Dream" $4.49
William Nicholson "The Wind Singer (The Wind on Fire, Book 1)" (September 2000, Hyperion Press, $14.39)
の二冊である。一月一日に註文したもの。

 アメリカのSF情報誌LOCUSの二月号が届く。毎年二月号には前年の総括が載っている。推薦作リストのファンタジイの欄を見ると今年は一冊も読んだ本がない。SF部門で一冊あるだけだ。情けない。こんなことでいいのか。買ってある本は何冊かあるので、これから読めばまあいいだろう。


二月七日(水)


 アップルストアから電話があり、教育機関に勤務しているという書類が公式に発行した証明書ではないので受け付けられないという。AppleWorks 5のときはこれで受け付けてくれたのだが。私の職場ではアカデミック価格でソフトウェアを購入するという目的では身分を証明する書類を発行してくれないので(粘り強く交渉すれば出してくれるのかも知れないが、時間と労力の無駄である)アカデミック価格は諦める。改めてMac OS Xの予約申込を通常価格でする。


二月六日(火)


 電話料金についていろいろ考えて、マイラインの申し込み用紙を書く。しかし、この「マイライン」という間抜けな名称はどうにかならないものか。

 Mac OS Xの予約申込をする。ベータ版を買った人は三五〇〇円割引になるという甚だ尤もな制度が発表されたので、申し込みをしたくなってきた。しかも、アカデミック価格というのがあるので、教育機関に勤務している私はこれの適応を受けることができるので、ほぼ五〇〇〇円で購入できるというではないか。我慢できなくなってファックスを送ってしまったという訳だ。


二月五日(月)


 bk1から中村融・山岸真編『20世紀SF3 一九六〇年代』(河出文庫/九五〇円)が届く。この表紙は何だ。帯に「危険なSF!」などと書いてあるが、表紙が全然危険に見えない。私には呑気なSFにしか見えないのだが。

 BOL/UKから本が届く。
Anthony Horowitz STORMBREAKER (Walker Books, 2000, £3.49)
Anthony Horowitz GROOSHAM GRANGE (Walker Books, 1995, £3.59
の二冊。子供向けの本。

 Fantasy CentreとWeinberg Books at the Stars Our Destinationからカタログが届く。この頃、この両店にファックスで本を註文しなくなったので、めっきり国際電話の使用が減った。減った、というより、なくなったといった方が正確か。国際電話といえば、このところ、電話料金の割引が増えたり電話会社が増えたり、マイラインとやらいうのが導入されることになったり、どうもよく解らない。


二月四日(日)


 D. Manus Pinkwater LIZARD MUSIC読了。子供の本だが、前半は精神病的な恐怖がひたひたと押し寄せてくる雰囲気が素晴らしい。ただ、結末は呆気ない。

 ロバート・J・ソウヤー『ファラッシュフォワード』読了。いつもながら、ソウヤーは一気に最後まで読んでしまう。結末の主人公の行動はどうも納得できないというか何というか……。

 PowerMac 9500に繋いでいるスピーカの左から音が出なくなる異常に我慢ができなくなり、ふと思いついてケーブル類が放り込まれている箱を漁ってみたら、それらしいケーブルを一本見つけたので、本体とスピーカを繋いでいるケーブルを交換してみた。すると左から音が聞こえたり聞こえなかったりする異常は一発で解消された。これからは安心してバッハが聴けるというものだ。


二月三日(土)


 eとらんすの原稿を書いて送信。電子書籍に関する原稿。変な名前の雑誌だが、実は翻訳の世界のことである。


二月二日(金)


 そろそろ新しいMacintosh G4が欲しいなと思っていたら、アップルストアで突然値下げが行われたという情報が! 198000円のものが註文画面では148000円になっている。もう思いきって註文してしまおうと思ったものの、一晩くらい冷静になる時間をおいた方がよかろうと考えたのがいけなかった。どうやらそれは間違いで、数時間後には198000円に戻っていた。ただ、修正前に註文した人は、表示価格で購入できたそうだ。冷静になろうと思って五万円損したということだ。

 昨日申し込んだフレッツISDNは、福岡市では申し込みが殺到していて交換器が足りず順番待ちの状態になっているという連絡があった。四月以降になりそうだという。こうなったらフレッツISDNなんかやめて、フレッツADSLにしてしまおうかという気分になってくる。

 ブルース・スターリング『タクラマカン』(小川隆・大森望訳/ハヤカワ文庫SF/八〇〇円)が届く。訳者の小川隆さん、ありがとうございました。

 BOL/UKから、Cliff McNish THE DOOMSPELLが届く。表紙を見ただけでは面白いかどうかは勿論わからない。でも、面白そう(何の根拠もない……)。


二月一日(木)


 フレッツISDNが値下げされるというので、申し込むことにした。今となっては速度が遅く、消え行く規格だと云われるISDNだが、我が家の回線がすでにISDNになってしまっているので、時間を気にせず接続するためには今のところこれが最も簡単な手段なのだから仕方がない。オンラインで簡単に申し込める筈だったのだが、なぜか申し込みページを開くとNetscapeCommunicator 4.75が異常終了してしまう。で、出勤してから五台ほどのMacintoshで試してみたが、どれでも申し込み画面が表示できない。Netscapeがいけないのかと思い、iCabも使ってみたが、それでも駄目。NTTはマック使用者にはフレッツISDNを申し込ませたくないのだろうか。ふと、思いついてNetscapeCommunicator 6で試してみる。普段は不安定で使い物にならないと思って、滅多に使用しないブラウザである。すると、これがちゃんと申し込み画面を表示するではないか。日頃、役立たずだと思っている奴でも、一つくらい役に立つこともあるものだ。我が家の電話料金の集計日の20日でiアイプランからフレッツISDNに切り替わるように申し込んだ。ところが、翌日……。


ホームページへ戻る