2月24日(日)〜2月28日(木)


 ああ、何と二月も終りである。恐ろしい。

 Biblion.comを通してZardoz Booksに本を註文する。
O. Henry; The 10th Fontana Book Of Great Ghost Stories
Christine Bernard; The 2nd Fontana Book Of Great Horror Stories
Mary Danby; 5th Fontana Book of Great Horror Stories
Herbert Van Thal; Book of Strange Stories
John L. Hardie; 22 Strange Stories
以上五冊。送料など含めて37.50ポンド。すべてアンソロジーである。

 Aliblisにも本を註文。
Cynthia Asquith; A Book of Modern Ghosts
Hill, Susan; The Random House Book of Ghost Stories
Fitz-James O'Brien; The Supernatural Tales of Fitz-James O'Brien Volume II
それぞれ18ドルくらゐである。アンソロジーが二冊と、フィッツ=ジェイムズ・オブライエンの作品集一冊。アスキスのアンソロジーはイギリス版を所有してゐることが註文したあとで判明。情けない。

 月曜と火曜は退屈なだけなのにとにかく疲れる仕事があって、週の後半にまで影響を及ぼし、どうにも疲れがたまる一週間だった。やれやれ。


2月23日(土)


 『図書室の海』を読みながら帰宅。十篇それぞれ味はひがあってよいのだが、私は長篇の方がいいと感じた。長すぎるのも嫌だが。我儘ではあるが、さう思ふ。

 やっと古今亭志ん生の「茶金1/犬の災難」を聴く。「茶金」は昔ラヂオで「はてなの茶碗」という名で聴いたことのある噺だった。録音は聴きづらい。

 Ash-Tree Pressから封書が届いて、まさか請求書? と怯えたのだけれども、新刊案内だった。Vernon LeeのHAUNTINGS。収録作品を見ると、殆ど持ってゐるやうだが、やはり欲しい。これは買はねば。


2月22日(金)


 東京へ出張。昼間は研究打ち合はせ。夜は編集者の人たちと懇談。

 三省堂書店本店で恩田陸『図書室の海』(新潮社/1400円)を購入。電車の中で早速読み始めたが、眠くてうとうとしてしまふ。


2月21日(木)


 大事なことを書くのを忘れてゐた。

 マーティン・スコット『魔術探偵スラクサス』を二日前に読み終へてゐた。面白かったが、どうしてこれが世界幻想文学大賞を受賞するのかがわからない。文句を云ふのではなく、不思議でならないだけである。

 HMVから古今亭志ん生の落語「茶金1/犬の災難」とHeinrich Schiff演奏の「無伴奏チェロ組曲」が届く。このチェロ組曲は速い。妙にせかせかして聞こえるが、これに慣れるとYo-Yo Maの演奏がのろのろ聞こえたりするのである。


2月20日(水)


 仕事から帰ってみると、Mythos Booksから、Mrs Alfred Baldwin, The Shadow on the Blind And Other Ghost Stories (Ash-tree Press, 2001, US$36.00)が届いてゐた。おや、こんなもの註文しただらうか。よく考へてみると、昨年の12月23日に註文し、すぐに註文取り消しのメールを出した本だ。取り消されてゐなかったやうだ。この包みに入ってゐた納品書に、Warning Whispersの方は版元から直接送付されますと記されてゐた。さうか、同時に二冊のAsh-Tree Pressの本を註文したのだった。しかし、今頃になって届くとは。


2月19日(火)


 本が届いてゐるといふ不在通知が郵便局から来てゐたので、昼休みに郵便局まで行って受け取ってみると、全く註文した記憶のない本がAsh-Tree Pressから届いてゐるのだった。そこまで惚けたか。A. M. BurrageのWARNING WHISPERSである。どうしてこれがAsh-Tree Pressから直接届いたのかは、明日わかることになるのであった。


2月18日(月)


 『SFが読みたい! 2002年版』が届いた。「ファンタジイが読みたい」の作品紹介では、何だか内容を書いてゐる人が薦めてゐると勘違ひされたら嫌だなといふ気がしてしまった。SFの作品紹介のときは感じたことがないのだが、かうも気分が違ふのはなぜだらう。


2月17日(日)


 世間では冬季オリンピックとかいふものが行はれてゐるやうだが、ほとんど関心のない私には関係のない世界である。四年前の長野オリンピックの頃には、東京まである人の結婚を祝ふ会に出席しにいったやうなことを思ひだす。あれから、もう四年か。歳をとる訳だ。

 出勤してみると誰もゐない。今日は日曜日だったのだ、と気がついた。といふのは嘘だ。私だってまだそこまで惚けてはゐない。職場では昨日から旅行に行くといふ企画があってほとんどの人が出かけてゐる。しかし、私は例年欠席することにしてゐるので、今年も行かない。今年は行けよいふ声もあったのだが、嫌なものは嫌だ。だから、私は行かない。

 今、あの饅頭にモニタが刺さったやうなiMacが欲しくてたまらなくなってゐる。私のPowerMac G4には何の不満もなく、妻か娘に使はせようかと思ってゐたのだが、当人たちは無駄づかひだといって反対する。まあ、確かにさうなんだけど。

 マイクロラインうきうきキットといふのが届いた。早速、プリンタに繋ぎ、PowerMac G4にプリンタドライバーをインストールして、印刷を試みるが印刷できない。サポートしてゐないプリンタです、といふ表示が出て、Microline 620CLを選ぶことができないのだ。USBで繋がってゐる機器を探すと、そのプリンタが繋がってゐることにはなってゐるのだが。システムを日本語表示にして再起動してみたりしたけれど、駄目だった。今のプリンタドライバーがベータ版だから、まあそのうち印刷できるやうになるのではないか。

 翻訳原稿の枚数を数へる。何枚あればどれくらゐの本になるのか、慣れないので感覚が攫めない。数へてゐるとだんだん頭が混乱してきて、疲れてくる。


2月12〜16日(火〜土)


 また一週間が過ぎ去ってしまった。今は休日しか更新できない状況である。

 bk1から、日曜日に註文した六冊が届く。『大正時代の身の上相談』を手に取ってぱらぱらとページを捲ってみる。何とも云へず面白い。

 マーティン・スコット『魔術探偵スラクサス』(内田昌之訳/680円/ハヤカワ文庫FT)を訳者の内田さんからいただく。早速読み始めたいところだが、どうしようか、他の予定を脇へ押しやって今晩読んでしまっていいだらうか。

 仕事の帰りに丸善に寄ってみたら、『SFが読みたい! 2002年版』があった。手に取ってみると、特別企画の「ファンタジイが読みたい!」なんてものもある、といふのは、自分が原稿を書いたところもあるので意外でもなんでもない。我が家にはまだ届かないのだけれど、送ってもらへないのかな。


2月11日(月)


 家族三人で近くの公園に出かけたがあまりにも寒すぎる。本を持って行ったが、春の陽の光の元で読めるやうな気候ではない。仕方がないので、ちょっと職場に行ってから帰宅して、CDを購入(全然理由になってゐない)。HMVに古今亭志ん生の落語「茶金1/犬の災難」(1500円)とHeinrich Schiff演奏の「無伴奏チェロ組曲」(1190円)を註文。また、落語と無伴奏チェロ組曲だ。今日からもう買ひたいCDは買ふことにする、と思ったがやはり控へ目に。圓生百席は今回は我慢する。

 志ん生の「搗屋幸兵衛」がつくづくいいと思ふ。ちょっと怖いところがまた。


2月10日(日)


 高山宏『殺す・集める・読む』読了。実に面白かった。19世紀イギリスの探偵小説が読みたくなってきた。Michael Cox編Victorian Detective Storiesを危うく註文しさうになる。が、我慢する。

 メトカーフのThe Smoking Legなど読んでゐたら、我慢できなくなり、Amazon.co.jpに本を註文してしまった。でも、Victorian Detective Storiesではない。
The Ghost Stories of Edith Wharton (Scribner Book Company, 1997, 1520円)
Edward Gorey, ed. The Haunted Looking Glass (New York Review of Books, 2001, 1640円)
Philip Gooden, ed. "The Open Door" and Other Ghost Stories (Orion Paperbacks, 1999, 942円)
William Goldman The Silent Gondoliers (Del Rey Books, 2001, 1267円)
Anthony Horowitz The Unholy Grail (Walker Books, 1999, 753円)
以上五冊。幽霊短篇の本が三冊。この手の本は、題名だけ見て買ふと外れることも多いが、手に取ってみる訳にもいかないので仕方がない。

 勢ひでbk1にも本を註文。
ウィリアム・モリス『不思議なみずうみの島々 』(斎藤兆史訳/晶文社/各2400円)
粕谷知世『クロニカ』(新潮社/1700円)
稲生平太郎『アクアリウムの夜』(角川文庫/600円)
カタログハウス編『大正時代の身の上相談』(ちくま文庫/680円)
ピーター・アクロイド『切り裂き魔ゴーレム』(池田栄一訳/白水社/2400円)
以上六冊。

 今日から、買ひたい本は買ふといふことにする。それで破滅したらそのとき考へるといふことにしよう。こんなことを前にも書いたことがあるやうな気がするが、いつの間にか控へるやうになったりするのだらう。今はさういふ精神状態といふことか。

 夜、『我輩はカモである』を観てから就寝。折角DVD-ROMドライブを買ったのだから使はなければ勿体ないと思ってゐたものの、なかなか時間がとれなかったのだ。予想以上に古臭く、予想以上に面白い。しかし、画面が小さいのはやはり寂しい。そのうち、プロジェクターを買って、PowerMac G4に繋いでやらう。いつの日になるかは解らないが。


2月9日(土)


 沖データから、我が家にあるレーザプリンタMicroline 620CLのMac OS X用のドライバーがダウンロードできるやうになった。早速インストールしようと思ったが、USB接続でないと使へないのであった。マイクロラインうきうきキットといふふざけた名前の変換ケーブルが必要なのである。主要なオンラインコンピュータ店で探してみたが見つからない。数日かけて漸くSouthwordといふ会社で売ってゐるのを発見し、註文のメールを出す。

 高山宏『殺す・集める・読む』を夕方から読み始め、もう少しで終るといふところまできたが、眠気に負けて就寝。眠い、とにかく眠い。この頃、風呂の中で眠ってしまふ。湯の中に顔を突っ込んで目が覚める。湯船の中で溺死するのは嫌だなと思ふ。


2月2〜8日(土〜金)


 気付いたら一週間。恐ろしいことである。

 一週間前にbk1に註文した本は勿論届いてゐて、その中から高山宏『殺す・集める・読む』を手に取って読み始めた。まだ、68ページまでしか読んでゐないが、これが面白い。こんな日記を書いてゐる暇があったら先を読みたいと思ふくらゐ面白い。

 HMVに註文した無伴奏チェロ組曲も届いた。Pandolfoといふ人がヴィオラ・ダ・ガンバで弾いてゐるもの。聴いて驚いた。何とも妙な弾き方だ。私の感覚には合はないなと思って聴いてゐたら、次第にこちらの感覚が慣れてきたのか、心地よくなってきたから不思議である。

 東京創元社から、ジェイムズ・P・ブレイロック『真夏の夜の魔法』(増田まもる訳/800円/創元推理文庫)が届く。おお、いつの間にブレイロックの新刊が! と驚き、しかし、よく見ると裏表紙には(『夢の国』改題新版)の文字が。さうだったのか、『夢の国』だったのか。ちょっと残念。でも、可愛らしい表紙を見てゐると、売れるといいねえといふ気分になってくる。これはいい話なので、売れて欲しい。それで、またブレイロックの本が出せるやうになるといいのだが。

 早川書房からテリー・グッドカインド『魔石の伝説1 冥界からの急襲』(佐田千織訳/660円/ハヤカワ文庫FT)が届く。私が解説を書いた本。しかし、帯に「解説:中野善夫」と書いてあるのは変である。有名人ぢゃあるまいし。

 Amazon.co.jpにイギリスの書籍やCDを扱ふBritish Storeなるものが出来たさうだ。今まで、イギリスの本は取り寄せの送料が高かったので、これは便利かもしれない。で、そのページを見てゐたら、ハリー・ポッターの記述の中で「登場人物が話す英語をアメリカ版と読み比べても意外に楽しい」と書いてあったが、そんなに違ふのだらうか。さう云はれると比べたくなってくるではないか。私はアメリカ版しか持ってゐないのだった。

 辞書のことで少々悩んだ。きっかけは小学館の『スーパーニッポニカDVD・2002年版』発売のメールを受け取ったことから。価格は凡そ一万円。DVD-ROMドライブも買ったことだし、註文しようかなと思って、しかし、果たしてこれはMac OS Xで動くのだらうかと問ひあはせてみた。すると、OS Xでは動かないので、OS Xで使ふならばClassic環境で動かせといふ。私はなるべくOS Xで動かしたいのである。同じ辞書で検索するのに、オンラインで行ふといふ手もある。JapanKnowledgeといふところで調べれば、『スーパーニッポニカ』(2002年版ではないけれど)の他に、『大辞泉』とか『プログレッシブ英和辞典・和英辞典』でも検索できて、使用料金は入会金2000円に会費が月に1500円。一年で考へると少々高い。DVD版『スーパーニッポニカ2002年版』を買った方が安い。しかし、オンラインならOS Xで閲覧できる。しかし、私は貧乏なので取りあへずbritannica.comに申し込んでみた。年に50ドル。Encyclopaedia Britannicaの他にMerriam-Webster Collegiate DictionaryMerriam-Webster Collegiate Thesaurusも使へるやうだ。果たして使ふのか。

 Encyclopaedia BritannicaはCD-ROMを買ってもNetscape Navigatorで見るのだから、使ひ勝手は同じである。それでも、どうもCD-ROMを所有したいといふ気持が残ってゐるのである。何故だらう。やはり、所有慾だらうか、蒐集癖だらうか。といふところで、気持は『殺す・集める・読む』へと戻っていくのであった。


2月2日(土)


 bk1に本を註文。
サルマン・ラシュディ『ハルーンとお話の海』(青山南訳/1800円/国書刊行会)
C・S・ルイス『いまわしき砦の戦い』(中村妙子訳/2000円/原書房)
高山宏『殺す・集める・読む』(1000円/創元ライブラリ)
古川日出男『アラビアの夜の種族』(2700円/角川書店)
松本道弘『自分の英語辞書をつくる』(1400円/研究社)
『幻想小説大全』(4200円/北宋社)
ピアズ・アンソニイ『魔法使いの困惑』(山田順子訳/900円/ハヤカワ文庫FT)
を註文。今回は少々多いか。

 サックス・ローマーやアーサー・キラ=クーチを読んでみる。実は今、幻想怪奇短篇アンソロジーを計画中。実現に少しづつ近づきつつある。しかし、歴史的仮名遣ひで出すといふ案は却下されてしまった。普通さうだらうとは思ってゐたが、ひょっとしたらと期待して云ってみたのだけれど、やはり....。

 alibris.comからThe John Collier Readerが届く。ジョン・コリアの短篇集を買ふのは三冊目だが、重複してゐるものが多い。しかも、その殆どが邦訳されてゐる。残念。長篇は面白いのだらうか。His Monkey Wifeとか。


2月1日(金)


 真夜中に起きて原稿を書いたせゐで一日中眠い。

 bk1から、フィリップ・ブルマン『琥珀の望遠鏡』(新潮社/2800円)が届く。実は私は間違へてこの本を二度予約してゐたのだった。ところが数日前に、同じ本が二冊予約されてゐますがどうしますかといふメールがbk1から届いたのであった。親切である。早速一冊を取り消したので、同じ本を二冊買はずにすんだ。


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