朝、二時半に起きて四時五五分に家を出たのに、地下鉄の始発に乗り遅れてしまう。この頃、足が遅くなったようだ。次回からは四時四五分に家を出なければ。ということで、二本目の電車で空港へ向かう。私はいつも余裕を持って家を出るので、一本電車に乗り遅れて、二九分後の電車の乗ることになっても全く問題ないのである。リサ・ゴールドスタインを読みながら羽田へ向かう。東京駅で妻と娘と合流して、軽井沢へ。新幹線だとすぐに着いてしまう。便利な時代になったものだ。家族と一緒に過ごすということは楽しいのだが、軽井沢は私にとっては別におもしろいところではない。早起きしたので、疲れ切って寝る。
一晩考え、やはりEncyclopaedia Britannicaが欲しくなった。そこで、早速註文しようとしたのだが、なかなか見つからない。イギリスやアメリカのEncyclopaedia Britannicaページを覗いても、外国はそれぞれ自国の販売店に連絡するようにという案内が載っているだけだ。そこで、オンライン書店を探した訳だが、これもアメリカの書店では見つからず、イギリスのThe Internet Bookshopでしか見つけることが出来なかった。ということで、価格の比較などはできず、とりあえずここにすることに。値段は二割引で£39.20。これは安いと思い、註文してみると送料が£22ほどかかることが解って、少々がっかりする。来月中旬には届くであろうか。
そのThe Internet Bookshopから、Graham JoyceのINDIGO (Michael Joseph)を発送したという電子メールが届いた。なんだ、まだ発送していなかったのか。前に受け取った発送通知メールは、Amazon.com Booksからだった。来週末には届くであろうか。
しかし、来週末私は小包みを受け取れない。明日、朝から一週間夏季休暇をとって、帰省するのである。去年はニュージーランドなど行ってしまって金を使ったが、今年はおとなしく帰省である。このページも次回の更新は八月九日以降ということになる。メールの送受信は来週月曜日にはできるようにしたいと思っているが、果たしてうまくできるかどうか。
日本経済新聞の夕刊に辞典と事典の話が載っていた。一つは、Oxford English Dictionaryで、2010年の大改訂に向けて、新しく収録する言葉を世界から一般募集すると発表したということ。誰もが現代のウィリアム・マイナーになれる可能性があるのだ。我こそはと思う人はOxford English Dictionary Reading Programのページで募集要項をどうぞ。私にはそんなことはできないのが残念。もう一つは、Encyclopaedia Britannica。この書籍版の刊行を停止し、今後は総てCD-ROM版となるという報道がなされたらしいのだが、それは誤報であり、英ブリタニカ社は書籍版の刊行を取りやめないという発表をしたという話。私はこの記事で初めてCD-ROM版は£50で購入できると知ったのである。もっとよく調べてみるとこれはマルチメディア版の価格で、標準版はその凡そ半額で買えるようだ。Macintoshは、この標準版の方しか使えないようである。そんなに安いのなら一つ買ってみようかと思っている。今や、CD-ROM版やインターネットのオンライン版の売り上げが九割を占める状態なのだという。確かにあんなに大きくて重いものを手元に置くのは普通躊躇するに違いない。購入するのは図書館と居間の飾りが欲しい人だけだろう。
今週土曜日から一週間夏季休暇をとり帰省するのだが、The Internet Bookshopに註文したGraham JoyceのINDIGO (Michael Joseph)がまだ届かない。発送の通知があってからもう二週間くらいになるのに。間に合うと思って註文したのだが。それよりも、19日にタキイ種苗に註文した食虫植物の方が心配だ。生き物だから留守の間に届いて、宅配便業者の倉庫に数日置いておかれた間に枯れてしまうのではないか。
Locus PressからTHE LOCUS INDEX TO SCIENCE FICTION (1984-1998)とTHE INDEX TO SCIENCE FCTION ANTHOLOGIES AND COLLECTIONSのCD-ROM二枚が届く。総てHTMLファイルになっているので、インターネットのブラウザで見るように出来ている。それ自体に検索機能が付いている訳ではないので、題名にBachという言葉の入った作品は全部で幾つあるかなどという調べ方は、テキストファイル検索ソフトを使うことになろう。容量はそれぞれ120MB、85MBくらいだと思ったが、これをハードディスクにコピーしたら、容量が二倍以上に膨れ上がった。そこで、勿体ないのでいつものようにDiskCopyを使って圧縮してみる。すると、それぞれ22MB、35MBになった。この内容で一枚49.95ドルは安い。
SFマガジン九月号着。「我侭」は嘘字だと思っていたのだが、そうではなかったのか。「我儘」と書いておいたのに。それにしても私が新刊紹介の原稿を送る日と他の人が原稿を送る日が随分違うような気がする。なぜだろう。私の締切りだけ早いのか。
日本経済新聞に、ソフトバンク、セブン-イレブン・ジャパンなど四社が出資するイー・ショッピング・ブックスが書籍流通業界に波紋を広げているという記事が載っていた。二四時間営業のコンビニエンスストアでの書籍の受け取りが地盤沈下が著しい中小書店の転廃業に拍車をかける可能性があるという内容だが、そうなのだろうか。私にはよく解らない。
朝起きて新聞を読んでいるとどうも頭が痛いような気がしてきた。まだ、六時だったのでもう一度寝ることに。すると、頭痛で原稿が書けないという夢を見た。私は職場にいて締切り近い原稿を書いていることになっているのだが、どうみてもそこは安アパートの一室にコンピュータが数台並んでいるだけの部屋だ。一体私は何の仕事をしているのか解らないが、とにかく締切り間近の原稿を仕上げようとしているようだ。しかし、頭が痛い。どうしても文章を書けない。一度帰宅して頭痛を治してからでなければここにいても意味はない。でも、時間がない……。と悩んでいるところで目が覚めた。当然のことながら頭が痛い。時計を見るともう十時だ。食事をしてからSFマガジンのSFスキャナーの原稿を書き始める。シャロン・シンのWRAPT IN CRYSTALを紹介する文章だ。頭痛は悪くならないものの、よくもならない。夕方ちょっと職場に行って帰ってくると頭痛が酷くなってきたので、風呂に入って、軽く食事を摂り、原稿を送信して、寝る。寝る直前には頭痛は殆ど消えた。一日頭痛で損をしたような気分である。
今日は朝寝坊をして、ゆっくり出勤。八時半頃職場についたら警備のおじさんが、今日は九時から二時間停電だと教えてくれた。そんなこと聞いていないぞと思ったが、そのおじさんが悪い訳ではないので文句を云っても仕方がない。新聞を読んでいたら本当に九時になった瞬間に電気が止まり、一体何のために来たのだろうと思いながら帰宅する。
Amazon.com Booksに本を註文。
John Metcalfe THE SMOKING LEG, AND OTHER STORIES (Short Story Index Reprint Series) $20.95
YEAR'S BEST FANTASY AND HORROR TWELFTH ANNUAL COLLECTION (St. Martin's Press) $14.36
James P. Blaylock THE RAINY SEASON (Ace Books) $15.37
Graham Joyce DARK SISTER (Tor Books) $13.77
以上四冊。メトカーフと残り三冊は別に註文したので、送料はメトカーフが$5.95、他三冊が$9.85である。
SFマガジンのファンタジイ評の原稿を書いて送信する。今月は、アレクサンドル・グリーン『消えた太陽』(沼野充義訳・岩本和久訳/国書刊行会/2400円)、新藤悦子『時をわたるキャラバン』(東京書籍/1600円)、それに次の三冊に短く触れる:コニー・ウィリス『リメイク』(大森望訳/ハヤカワ文庫SF1275/580円)、津原泰水『蘆屋家の崩壊』(集英社/1500円)、デイヴィット・プリル『連続殺人記念日』(赤尾秀子訳/東京創元社/2300円)。ファンタジイらしくないものも入っているが、まあいいや、と送信してしまう。
三日振りに頭痛のない一日である。実に気分がいい。気分良く帰宅すると、アーティストハウスからアーネスト・ヘミングウェイ『ケニア』(金原瑞人訳/1900円)が届いている。ヘミングウェイの最後の未刊行作品だという。自らを実名で主人公に据え、アフリカの大自然、老いらくの恋、文明社会から逃れてきたのにその呪縛をとけないでいる悲哀、ダンディでならした作家のみっともない姿、同時代の作家たちに対する思いなどが、日記風に綴られているんだそうだ。ちょっと面白そうだが、しかし、何故これが私のところへ? よく解らない。
『アレクサンドリア図書館の謎』を読み終える。後半になって少しは解りやすくなった。アレクサンドリア図書館はアレクサンドリア戦役の時カエサルの放った火による街の火災で消失したのではなく、もっと後に、少しずつ奪われていったということのようだ。でも、これはモスタファ・エル=アバディが『古代アレクサンドリア図書館』(中公新書)で云っていたこと同じではないかと思い、念のためちょっと拾い読みしてみると、エル=アバディはアレクサンドリア戦役で大図書館が消失したという説を支持しているのだった。その後も姉妹図書館など多数の図書館が残っていたのだが、それらも後の戦争と略奪で徐々に消滅していったと記しているようだ。一方、カンフォラの方は、独立した大図書館という建物はなく、ムセイオンの内部にあったのだという説を唱え、カエサルの火で消失したのは輸出用の書物か何かだろうと考えているようである。本書の中で、この時代に幾つもあった大図書館は何れも消失してしまい、後の世に書物を残せず、郊外の個人や修道院などの集められていた小さな図書館の本だけが後の世に貴重な書物を伝えることになったと記されており、この言葉が印象に残る(別の本でもこのような言葉を眼にしたことがあるのだが、どの本だったか思い出せない)。こういう本が沢山出てくる本を読むと、本を沢山買うことが当然の行為のように思えてくるので私にとっては実に危険な本なのだった。
『アレクサンドリア図書館の謎』は出勤途中で読み終えてしまったので、続けてリサ・ゴールドスタインのDARK CITIES UNDERGROUNDを読み始める。ところが、今日も朝から頭が痛くなってきてしまった。一日本が読めない。早めに帰宅すると、東京創元社からW・P・ブラッティ『エクソシスト』(宇野利泰訳/920円/創元推理文庫)と早川書房からロバート・ジョーダン『神竜光臨2 白き狩人』(斉藤伯好訳/600円/ハヤカワ文庫FT263)が届いていた。ありがとうございました。しかし、頭が痛くてそれどころではない。熱い風呂に入っても今日は治る気配がない。尤も、昨日のように吐き気はないので食事を摂ってとにかく就寝。暑くてよく眠れない。
『アレクサンドリア図書館の謎』を読みながら出勤。「新世代ワクチンをめぐって 2 A. actinomycetemcomitansの莢膜抗原」を午前中に書き終える。考えてみればこれは職場で書いて構わない原稿だから、休日に家で書かなくてもよかったのだ。印刷して封筒に入れて一安心すると、頭痛が始まる。次第に酷くなり、夕方には吐き気もかなり激しくなってきたので、五時に帰宅。熱い風呂に入ると嘘のように頭痛と吐き気は消えてしまった。これではまるで仮病だ。吐き気は消えたが、食事を作る元気はないので、冷蔵庫に入っていた果物を喰って寝る。風呂で治った頭痛は数時間後に再発する恐れがあるので、直ぐに寝なければならないのだ。それにしても、『アレクサンドリア図書館の謎』は読みにくい。全体の流れがさっぱり解らないのだ。
今日は海の日とかいう日で休みである。一体どういう日なのか未だによく解らない。休日だというのに六時半に出勤して一時間ほどの用事を済ませて帰ってくる。帰る時の電車の中でコニー・ウィリス『リメイク』を読み終える。私はミュージカル映画は好きではないので不安を抱きながら読み始めた。だんだん面白くなってくるかなというところで所謂「ら抜き言葉」が出てきてかなりがっかりする。後半から次第に気分が直ってきて、最後のページを閉じる頃には、いい話だったという気持ちになれた。登場する映画が古いものばかりなのでよかった。これが90年代のものが沢山出てきたら全然解らなかっただろう。でも、フレッド・アステアって誰? などという若いものにはさっぱり解らないに違いない。
アルトゥール・シュニッツラー『夢がたり』を読み始めたら突然眠くなり床に倒れたまま二時間ほど寝てしまう。目覚めてから読み続けたが、全然面白くなかった。すっきりしない話ばかりだ。
津原泰水『蘆屋家の崩壊』を読む。気持ち良く読める怪奇幻想短篇集であった。埋葬虫はちょっと気持ち悪いが。
一日中、バッハ全集のCDを聴きながら本を読み続けると沢山読めるものだ。しかし、バッハ全集の最終巻はバッハ以外の曲が殆どなのでつまらない。モーツァルトまで入っているのだ。さて、明日からはルチャーノ・カンフォラ『アレクサンドリア図書館の謎』を読もうか。
本当は私は一日音楽を聴きながら本を読み続けたりしてはいけなかったのかも知れない。『長寿社会の口腔保険とQOL』という変な題名の本の一部、「新世代ワクチンをめぐって 2 A. actinomycetemcomitansの莢膜抗原」という原稿10枚を金曜日までに書かねばならなかったのだ。金曜までに届くというのは絶対に無理だろう。金曜に発送なら間に合いそうだ。明日から真面目に書かねば。
MacAMP 1.0 Preview Editionが出たのでダウンロードして使ってみたら、何と時々音が飛ぶのである。ベータ版を使っていたときはそんなことはなかったのに。これでは料金は払えない。SoundAppがあるからまあいいのだけれど。
妻と娘は今日から妻の実家に行く。これから一ヶ月近く帰ってこない。途中、私も一週間ほど帰省するからその時一緒になるが。こういうことを話すと必ず食事などはどうするのかと訊かれたがこの頃はやっと私が一人で食事の用意をして食べることができると理解して貰えたようで、職場などでは流石にこの質問は出なくなってきた。
丸善福岡ビル店に家族三人で出かける。『生理活性多糖研究法』(学会出版センター/3500円)を購入。娘は買ってもらう本をなかなか決められず、三時間ほどかかり私を苛々させる。
CD-ROM版電子百科事典『日本大百科全書+国語大辞典』のMacintosh版を見て、欲しくなってしまった。
新藤悦子『時をわたるキャラバン』を読み終える。全然期待せずに読んだら、意外に面白い。そんな都合のいいことある訳がないだろうというようなことの連続で、嘘っぽい話の映画を観ているような感じはあるのだが、この作者の得意のトルコやイスタンブールなどの描写が何といっても本書の命だ。日本では希有なビザンチン帝国ファンタジーである。
デイヴィット・プリル『連続殺人記念日』を読み終える。第一作に比べるとやや意外性が少ないような気がする。私がアメリカのパレードやコンテストといったお祭り騒ぎの雰囲気に馴れ親しんでいたらもっと楽しめたのかも知れない。
アレクサンドル・グリーン『消えた太陽』を読み終える。期待していたほど幻想味が強くなかった。純粋な心の持ち主と残酷な心の持ち主の登場する短篇はどれも味わい深いものの、随分待たされたのでもっと衝撃的に心を揺さぶられるような作品の方がよかったのにと少々不満も感じてしまう。
タキイ種苗から申し込んでもいないカタログが届く。封筒を見るとサンプルと表示してある。こんなもの送ってきてもわたしゃ何も買わないよ、朝顔の種にしか興味はないんだからね、と呟きながらページを捲ってみると妙に食虫植物の記事が多い。そして、巻末には食虫植物のリストと価格表が。ふと気付くと私は註文書に食虫植物(毛氈苔二種)のカタログ番号を記入しているのであった。東京創元社から、ジェイムズ・P・ホーガン『仮想空間計画』(大島豊訳/創元SF文庫/920円)が届く。ありがとうございました。
図書館流通センターから本が届く。
アレクサンドル・グリーン『消えた太陽』(沼野充義訳・岩本和久訳/国書刊行会/2400円)
フィリップ・K・ディック『マイノリティ・リポート』浅倉久志ほか訳/(ハヤカワ文庫SF1278/640円)
アルトゥール・シュニッツラー『夢がたり』(尾崎宏次訳/ハヤカワ文庫NV918/600円)
ジャイルズ・フォーデン『スコットランドの黒い王様』(武田将明訳/新潮社/2700円)
ルチャーノ・カンフォラ『アレクサンドリア図書館の謎』(竹山博英訳/工作舎/2800円)
津原泰水『蘆屋家の崩壊』(集英社/1500円)
の六冊。今回は今すぐ読みたい本ばかりだ。まずはアレクサンドル・グリーンからか。
Shoron ShinnのWRAPT IN CRYSTALを読み終える。真ん中辺りは少々弛れてしまったが、後半は一気に読み進めることが出来た。ある惑星で起きた奇妙な連続殺人事件を調べにやって来た星間連邦の調査官が主人公だ。殺人事件の謎解きとしてはあまり面白くない。始めは、「最も意外な人物が犯人」というやつかも知れないと思って、主人公が仲よくなった修道女だったりしたらどうしようと思ったのだが、全然話に登場しなかった男が突然現れてきて、そいつが犯人だったので、些かがっかり。しかし、これは恋の物語だったのだ。だから、犯人なんか誰だっていいのだ。途中と結末付近では、表現や描写があまりにも甘すぎる、甘ったるい部分もあるものの、全体としてはなかなか感じの良い連続殺人事件風恋愛物語なのだった。この作品でのシャロン・シンらしいさは、この惑星の独特の宗教である。「天使」三部作のときと同様、神を信じるとはどういうことかが繰り返し議論される。これがシャロン・シンの持ち味ということになるのだろうか。とりあえず次作も期待しよう。
今度はLisa Goldstein DARK CITIES (TOR, June 1999, $22.95)を読みたいところだが、来週は日本語の本の一週間であるので、暫く我慢せねばなるまい。まずアレクサンドル・グリーンから読むことにする。
『バッハ全集15』が図書館流通センターから届く。これでバッハ全集も最後である。四年半の間、毎年10万円くらい支払ってきたから、これからはこの分だけ本が沢山買えるということだ。
早速聴き始める。しかし、この最終巻は「バッハとその周辺」ということで、バッハ以外の作曲家の曲が殆どなのであまり関心はないのであった。
この頃、唇が痛くて困っている。直ぐに乾いて割れて赤茶色に腫れてくるのだ。だから乾かないように、リップクリームを塗りたくっておかねばならない。という訳でこの頃私の唇はぬらぬらと光っている。まあ、乾いて罅割れるのが手でなく良かった。手が軟膏でべとべとだったら本が読めなくなってしまうに違いない。
二時半に目覚めてしまう。自分のマウスの使い方をよく観察してみると、昨日書いたような動きはしておらず、クリックするのに用いる指は一本か二本だった。
シャロン・シンを読みながら出勤し、仕事をして、シャロン・シンを読みながら帰宅するという特徴のない一日であった。WRAPT IN CRYSTALは残り100ページまで進んだ。遅すぎる。
一時半に目覚めてしまう。早起きするといろいろ溜っていた雑用が処理できる。
昨日手に入れた古いマウスは、古い物好きの私を大いに喜ばせていたのだが、使ってみるとそれほど使いやすくない。私はマウスを包み込むように持ち、三本ほどの指に力を分散させてクリックしないと、手が痛くなってしまうのだ。旧式角型マウスはどうしても指先でクリックするような感じになってしまうから、手から腕にかけての痛みが激しくなる。ということで、今まで使っていた楕円型マウスに戻す。
Weinberg Books (The Stars Our Destination)からカタログが届く。ロバート・ブロックのTHE LOST BLOCH: VOL #1 (Subterranean Press)という本に目が留まる。1940年代から50年代のパルプ雑誌に載ったブロックの失われた作品を集めたというもの。限定724部だ。しかし、絶対に読まないに違いないので止めておく。
T-Time version2.0が届く。今回、エキスパンドブックやPDFに対応するようになったが、一応読めるという感じで、時折異常な表示をしてしてしまうこともあるようで、それぞれ専用のアプリケーションで読んだ方がいいようだ。いくつかファイルを開いてみたものの、どんな素晴らしい変化があったかはよく解らない。
キーボードとマウスが届く。キーボードは今まで使っていたPerforma6400に付いていたものと同じ型のもののようだが、よく見ると微妙にキーの形が異なる箇所もある。それからキーの下にある黒い板状のものがない。キーを叩くときの手ごたえも違う。でも、別に構わない。マウスの方は、今の機種に付いてくる一般的な型だとカタログには書いてあった筈なのに、角形の古めかしいものが入っていた。如何にも中古ですという感じで汚れているので、イソプロパノールで丁寧に拭く。
図書館流通センターから本が届く。
G・マクドナルド『ファンタステス』(蜂谷昭雄訳/ちくま文庫/840円)
『岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 異妖の怪談集』(原書房/1600円)
新藤悦子『時をわたるキャラバン』(東京書籍/1600円)
コニー・ウィリス『リメイク』(大森望訳/ハヤカワ文庫SF1275/580円)
井上ひさし他『日本語よどこへ行く』(岩波書店/1500円)
『清水義範の作文教室』(ハヤカワ文庫JA618/540円)
『恐怖と怪奇名作集7 墓場から帰る』(岩崎書店/1300円)
の七冊である。『リメイク』はいただいたものがあるので、これで二冊目。『ファンタステス』も国書刊行会版を持っているのではあるが、手元に一冊置いておきたくなって註文したもの。
今回私が楽しみにしていたのは『岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 異妖の怪談集』なのだが、中を見て驚いた。新仮名ではないか。何故私が旧仮名だと思い込んでいたのかは自分でも解らない。考えてみれば普通新仮名だ。泉鏡花の幻想小説集(河出書房新社)のことが頭にあったからだろうか。新仮名だから読まないかも知れないけれど、この伝奇小説集全三巻は買っておこうと思った。
『日本語よどこへ行く』は、井上ひさしの講演と六名のシンポジウムを収録したもの。一時間もかからずに読み終えてしまった。内容は今までにどこかで読んだり聞いたりしたことがあることばかり。活字もすかすかに組んであり、中身が少ない。これで1500円は高いように思える。
バッハのオルガン曲が殆どハードディスクに入っているのだからと、『オルガニスト』に出てきたオルガン曲を並べたSoundAppの再生用リストを作ろう思って作り始めた。普通チェンバロで演奏される曲なんかをオルガンで演奏する場面があるので、そういうのは入っていないのだが、それ以外は何とかなる。しかし、これを全部聴くとなると随分時間がかかると気が付いた。トリオソナタ全六曲(BWV525-530)とコラールパルティータ「ようこそ、慈悲あつきイエスよ」(BWV768)が意外に長い。それからコラール「バビロンの流れのほとりに」がBWV653bとなっているのだが、私が持っているのはBWV653でbは付いていない。それにしても、普通の人が知っているような曲は全然入っていない。誰でも知っているのはトッカータとフーガBWV565であろう。クラシック曲をよく聴く人なら、これに小フーガBWV578とシュープラー・コラールの第一曲BWV650が加わるくらいではなかろうか。コラール「主イエス・キリスト、われ汝に呼ばわる」を聴いて、「あっ、これは映画『惑星ソラリス』に出てきた曲だ」と叫ぶ人がひょっとしたらいるかも知れないが。
私は常々「森鴎外」とか「掴む」とかいう表記が大嫌いで、どうにかならないものかと思っていた。「内田百間」だって誤字だし、もう我慢がならないということで、こうやって表示することにしてみた。
森外
内田百
む
ただ、問題は画像の取り込みができない、あるいはしない設定にしている人にはなんだか解らないということと、24ポイントの文字しかないことだ。ブラウザの文字の大きさの設定によっては、同じ大きさに揃わないこともあるようである。やはり、これでは駄目だ。それでも、自分の原稿では12ポイントや10ポイントの大きさで印刷できるから大きな進展ではあるだろう。しかし、Macintoshでは文字を拾うのが大変なのだ。Windowsなら簡単なのに。詳しくは文字鏡NETで。
夕方、頭が痛くなってきたので、早めに食事をして風呂に入って、五時半頃寝る。頭痛が酷くなり、八時頃目が覚めてしまい、もう一度風呂に入ってみたものの、あまり頭痛は治まらず、また寝る。
Locus PressにTHE LOCUS INDEX TO SCIENCE FICTION (1984-1998)とTHE INDEX TO SCIENCE FCTION ANTHOLOGIES AND COLLECTIONSというCD-ROMを註文する。価格は共に$49.95で、日本への送料は$16.00である。前から買おうと思っていながらなかなか註文していなかったものだ。これが手に入れば、今手元にある七年分のSCIENCE FICTION, FANTASY, & HORRORを実家の方へ送ってしまってもいいのではないかと思ったのだ。あの七年分の索引はかなりの場所を書棚の中で占有している割に、滅多に使うことはないからだ。
The Internet BookshopにGraham JoyceのINDIGO (Michael Joseph) £6.99を註文する。本の価格は三割引で随分安いのだが、これに本の値段を上回る£8.00の送料がかかるのだった。
季刊・本とコンピュータ1999夏号が届いた。この中の「ほしい本をどうやって手に入れるか」というアンケート集のページがあって、私の文章もそこに入っているのだが、やはり的外れな感じがする。オンライン書店と街の書店で購入すると書いても面白くも何ともないのでちょっと変わったことを書こうとしたものの、何だかとんちんかんな感じがするのだ。まあ、他の人たちも何を書いたらいいのだろうかと迷ったようで、皆戸惑ったような感じが滲み出ていてそれはそれで面白い。それにしても、「34人のベテラン諸氏にその秘訣をお聞きしてみた」というところに私なんかが入っていていいのか。周りを見ると皆立派な人たちばかりである。それに私の肩書きが「翻訳家」になっているのも恥ずかしい。「翻訳家」でいいですかと訊かれて、そうでなければ何にしたらいいのかよく解らなかったので、それで結構ですと答えてしまった私がいけないのだが、私は一体何なのだろう。
紀伊國屋書店から、『Macintosh改造テクニック』(ナツメ社/2000円)が届く。改造したいものが手元にある訳ではないのだが。
アメリカのSF情報誌LOCUS七月号が届く。おや、ブレイロックの新作が紹介されている。註文しなければ。
改造したいMacintoshが手元にある訳ではないが、キーボードとマウスをDo-夢という店に註文する。始めは、AppleDesignKeyboard(E)の中古を2800円で註文したのだが、これは売り切れで新品ならあるという返事が。安いキーボードを探しに出かける時間もないので、新品を註文する。AppleDesignKeyboard(E)/\4,800とAppleADBMouse/\1,680に送料\1,800+代引き手数料\300となり、税込み合計\9,009となってしまう。仕方がない。
小学館からの電子メールによると、CD-ROM版電子百科事典『日本大百科全書+国語大辞典』のMacintosh版が、7月9日(金)に発売されるそうだ。定価78,000円(1999年12月末日まで発刊記念特別価格68,000円)とは、少々高い。CD-ROM4枚とは随分容量の大きいもののようだが、これが画像や音声が満載されているせいで大きくなっているのなら、そんなに欲しくもない。もっと詳しく内容を知るために、小学館のホームページを見に行ってみた。何と解りにくいページ構成になっているのだろう。どこに行ったらいいのかさっぱり解らないし、クリックしても「File not found」などというエラーが出る頻度が高すぎる。結局、この事典について詳しいことは解らなかった。
日外アソシエーツから<Web WHO>および<Web パーシャル WHO>という新しいデータベースサービスの案内が来た。政治・経済・産業・研究者・スポーツ選手・芸能人などの分野の人物と関連する雑誌・新聞・書籍情報を収録したデータベースらしい。私は滅多に利用しないと思うが、どうしても調べたくなることがあるかも知れない。調べたくなってから登録しても遅いので、件数に応じて課金される登録料無料の方に申し込んでおくことにしようか。
昨日、Yo-Yo Maが演奏するバッハの無伴奏チェロ組曲のCDを借りた。前の晩、それをハードディスクに録音しようとしたら時間がかかって寝るのが遅くなってしまい、今朝は寝坊してしまう。この頃、本にまつわる話でここに書くことがないので、つまらない。仕方がないので、無伴奏チェロ組曲を聴きながら、シャロン・シンを読む。
蝿取り草の種子がとれたので、早速蒔く。ちゃんと発芽するだろうか。数年前、九月に蒔いたら冬を越せなかったのだが、今度は秋までにある程度成長して冬を乗りきって欲しいものだ。
Amazon.com Booksから、Lisa Goldstein DARK CITIES (TOR, June 1999, $22.95)が届く。はやく読みたいが、いま読んでいるSharon Shinn Wrapt in Crystalが終わってからだ。シンの方は、本の表示ではScience Fictionということになっていて、星間連邦の捜査官がとある惑星の殺人事件を調べに宇宙船を乗り継いで現場に向かう場面から始まる。ところが問題の星に着いてからは異世界探偵小説風に話が進んでいくのである。まだ、最初の50ページくらいしか読んでいないのではあるが、これがなかなかいい感じなのだった。
ふと気付くと、この頃アメリカに本を註文していないようだ。買わねばならない本が溜まっているのではなかろうか。
晶文社から『徹底活用「オンライン書店」の誘惑』が届く。もう増刷はないだろうと思っていたのだが、これで六刷である。
この頃の長雨で陽の光が足りないせいか朝顔の元気がない。今週は晴れるといいのだが。
図書館流通センターに本を註文。
アレクサンドル・グリーン『消えた太陽』(沼野充義訳・岩本和久訳/国書刊行会/2400円)
フィリップ・K・ディック『マイノリティ・リポート』浅倉久志ほか訳/(ハヤカワ文庫SF1278/640円)
アルトゥール・シュニッツラー『夢がたり』(尾崎宏次訳/ハヤカワ文庫NV918/600円)
ジャイルズ・フォーデン『スコットランドの黒い王様』(武田将明訳/新潮社/2700円)
ルチャーノ・カンフォラ『アレクサンドリア図書館の謎』(竹山博英訳/工作舎/2800円)
津原泰水『蘆屋家の崩壊』(集英社/1500円)
『バッハ全集 第15巻 バッハとその周辺』(小学館/27143円)
以上七点、結構な額である。『バッハ全集』があるから致し方あるまい。この巻で全集は完結なので、私が『バッハ全集』を註文するのもこれが最後だ。全15巻で35万円くらいかかったので、私にしては大きな買い物であった。全集購入期間は他の音楽CDの購入を一切控えていたのだが、これで他のCDを買えるようになる。他のCDといってもどうせバッハなのだけれども。<魔法の本棚 >は、アレクサンドル・グリーンでやっと完結。前の巻が出てから一体何年になるのだろう。
西日本新聞を読んでいたら、<「絶版本」手に入ります>という記事が載っていた。日本出版販売(日販)が、絶版になった本や発行部数が少ない本を電子化して保存し、註文に応じて印刷製本する事業を九月から始めるのだいう。早速、日販のホームページを見てみると、新会社ブッキング設立の記事があった。初年度の在庫点数は約二千点で五年後には三万点を目指すそうで、書店店頭のほかインターネットででも註文できるようになるらしい。価格は現在流通しているものとあまり変わらないものになるそうだ。何だか素晴らしいことのように思えるが、装幀・造本なんかはどうなるのだろう。九月になって註文してみれば解ることだが。
目覚めると五時だった。寝坊である。朝は何もできないのだが、昼間突然眠くなって困ることはなかった。やはり寝不足だったのか。
T-Time version2.0を註文する。これは様々なテキストを縦書き/横書き、段組、フォントなど自分の好みの形式で表示させて読むというもの。今まではテキストファイルしか読めなかったのだが、今回、エキスパンドブック・ファイル、PDF形式のファイルなどにも対応するようになったという。私はversion 1を購入しているので、今回は2000円(送料込み)でversion 2.0を購入することになる。