6月30日(金)

 もう今年も半分が終わってしまったとは……。暑い季節はだらだらとしているうちに、時が流れて行ってしまうので注意せねばと思うこの頃。


6月29日(木)

 何とこの一ヶ月の間に世界中(日本から一通、アメリカから一通)から「お前の朝顔は今年はどうなっているのだ」という質問が寄せられたので、ここに記しておきます。今年は朝顔の種は蒔いていません。引っ越しがあったので。これから少しだけ蒔いて、小さな鉢植えを幾つか育てようと思ってはいるのですが、なかなか時間がとれません。今度の週末にでも蒔いてみようかなというところです。食虫植物(蝿取り草と毛氈苔二種)は元気です。


6月28日(水)

 SFマガジン八月号着。古い住所に送られたので到着が遅れたようだ。今号はヴァン・ヴォクトとスラデックの追悼特集。

 ビー・オー・エル・ジャパンの営業が今日から始まった。クレジットカードの他、郵便局やコンビニエンスストア店頭での後払いも可。註文後最短二日で手元に届くそうだ。配送料は8月31日まで150円。商品は日本出版販売から供給を受け、大日本印刷の物流センターで梱包し、佐川急便が配送するという。日本語図書50万タイトルが購入できる。とうとう外国のオンライン書店の進出が始まって、日本のオンライン書店の競争も激しくなってきた。Amazon.comの進出の話も聞く。しかし、日本では本の値引き競争はできないので、価格はどこも同じなのだ。ビー・オー・エルは贈り物としての需要を見込んでいるらしいが、私は本を贈る人って少ないと思う。


6月27日(火)

 特に何もない日。


6月26日(月)

 新潮文庫の絶版100冊漢字源 Ver.2.0 For Macintoshが届く。漢字源は文字が大きく表示できるところは解りやすいが、「鴎」などという嘘字を大きく表示されてしまうと気分が悪くなる。新潮文庫の絶版100冊は、読みたくなるような作品が殆ど収録されていないものの、私は語句の検索に用いようというつもりなので、別に構わないであろう。歴史的仮名遣いの作品もいくつも収録されているようなので、それに関しては嬉しかった。

 SFマガジンのファンタジイ評の原稿を書いて送信。


6月25日(日)

 投票に行く。引っ越して一月にもならないので、旧選挙区での投票である。

 ピーター・アクロイド『原初の光』は夜になっても読み終わらず、開票速報をTVでみながら読み進める。続けてピアズ・アンソニイ『セントールの選択』を読む。選挙速報をみながらなのでなかなか捗らず、日付が変わって午前二時頃読了。この頃には選挙結果もほぼ決定したので寝る。SFマガジンの原稿は明日書くことにする。


6月24日(土)

 ピーター・アクロイド『原初の光』を読むがなかなか捗らない。ハードカバーで485ページもあると腕も疲れる。仕事の帰りに丸善に寄って、ピアズ・アンソニイ『セントールの選択』(山田順子訳/900円/ハヤカワ文庫FT)を購入。

 パソQから新潮文庫の絶版100冊漢字源 Ver.2.0 For Macintoshの発送の連絡がある。「メーカー受発注商品のため納期が2週間程度となります」ということですっかり油断していた。品物を受け取るために現金を容易しておかねば。


6月23日(金)

 ウィリアム・モリス『輝く平原の物語』を読み終える。いい本である。読み終えて、話の途中で読者が抱く疑問が殆ど解決されずに主人公と恋人が再会できて帰郷したからめでたしめでたしで終わってしまうことに気づき多少の驚きは禁じえない。でも、古いからいいのである。

 AppleWorks J 6.0.4使用時に用紙設定ができず困ったのだが、これが職場のMacintoshでは何の問題もないことが判明。自分のMacintosh固有の問題のようでかなり悔しい。しかも、これをインストールしてから、一回では起動できず必ず再起動しないと動き出さなくなってしまった。何か変だ。

 日本経済新聞にこんな記事が載っていた。集英社、小学館、祥伝社、白泉社の四社が共通のウェブ・ページを開設して書店からの註文を一括して受け付けるようになるらしい。<s-book.net>のURLはhttp://www.s-books.net/である。でも、これは書店向けなので我々一般読者にはあまり関係のない話であった。


6月22日(木)

 AppleWorks J 6.0.4を使ってみたら、用紙設定を開いてみても何と用紙設定欄をどうしてもクリックできないという大きな障害にぶつかってしまった。用紙設定欄は出てくるのだが、窓が何故か有効状態にならずにAppleWorksのメニューの後ろに開いたまま最前面に出てこないのである。これでは印刷できないではないか。

 ウィリアム・モリス『輝く平原の物語』を三分の二くらいのところまで読み進める。素晴らしい。この古風な恋を見よ、この古風な冒険を見よ。まだ最後まで読んでいないが傑作に違いないと確信する。しかも長くないところがまたよい。


6月21日(水)

 Apple StoreからAppleWorksが届く。住所は予想どおり間違えていた。それでもちゃんと届いてよかった。早速、インストール。これまでのMacintoshのソフトウェアとは随分雰囲気が異っていて戸惑うが、なかなか良さそう。アカデミック版を購入する際の証明書類もわざわざ堅苦しい書類を用意しなくてもよいことも解った。アカデミック版購入のための身分証明については、札幌の三瀬さんから情報をいただいた。ありがとうございました。店頭購入では健康保険証でよかったとのこと。


6月20日(火)

 Amazon.com Booksに<ハリー・ポッター>第四巻を註文する。発売まで後二週間ほどとなったので、そろそろ予約註文でもしてみようかという訳だ。

 池上永一『レキオス』を読み終える。なかなか面白かったが、ちょっと長すぎるように思えるし、アニメを観ているような騒がしい描写は私が好む文章ではない。

 日本経済新聞にこんな記事が載っていた。徳間書店は内容を電子化した書籍の販売を20日から始める。まず30タイトル、九月には百タイトルを販売する予定だとか。料金は一冊500〜800円となるようだ。早速どんなものを売っているのか見に行ってみたが、欲しいものはなかった。残念。


6月19日(月)

 Apple Storeから職場に電話があった。これでは身分証明になりませんね、という話かと思ったら、申込書に住所が書いていないという。私は本当に惚けてしまったのだろうか。自分の住所を書かなかったとは。で、電話で住所を伝えたのだが、どうもその住所が間違っていたような気がしてならない。ちゃんと届くとよいのだが。

 パソQ新潮文庫の絶版100冊(\13560)と漢字源 Ver.2.0 For Macintosh(\7740)を註文。送料と代引き手数料を合わせて23625円である。「メーカー受発注商品のため納期が2週間程度となります」という返事が届く。

 The Internet Bookshopから本が届く。Nina Kiriki Hoffman "Thread That Binds the Bones" (£4.74, March 1995, Robinson Pub.)であるが、これはアメリカ版を持っていることを忘れて註文してしまったものなので、あまり嬉しくはない。

 Amazon.com Booksからも本が届く。
Pat Murphy "There and Back Again : By Max Merriwell" ($17.47, November 1999, Tor Books)
Nina Kiriki Hoffman "A Red Heart of Memories" ($15.37, October 1999, Ace Books)
Patricia A. McKillip "The Tower at Stony Wood" ($16.07, May 2000, Ace Books)
Steven Millhauser "Enchanted Night : A Novella" ($11.90, October 1999, Crown Pub)
の四冊。どれも面白そうである。

 言語七月号が届く。今月の特集は「子どものことばをどう育てるか」。

 今日の日本経済新聞にオンライン書店の記事が出ていた。「書籍ネット販売強化」という記事。紀伊國屋書店では、ネット上に掲載している書籍リストの在庫や流通状況の表示を六月から開始、三省堂書店では本の引き渡しを小田急線駅のコンビニエンスストア19店舗でも始めた(これまではJR駅店舗のみ)、というもの。


6月18日(日)

 娘の学校の授業参観である。もう親に見に来てもらいたい歳でもないだろうと思っていたのだが、そうでもないようだ。仕方がない。池上永一『レキオス』を手に取って出かける。

 Weinberg Booksに本を註文。
ARKHAM'S MASTERS OF HORROR edited by Peter Ruber (Arkham House, $32.90)
REUNION AT DAWN by H. R. Wakefield (Ash-Tree Press, $42.50)
EMPIRE OF UNREASON by J. Gregory Keyes (Del Rey, $14.00)
以上三冊。ここは$55.00以上買うと一割引になるのだが、$55.00以上で送料が一割になるので、ほぼ相殺されてしまう。まあ、割引なしで送料無料になると考えた方が気分がよい。この註文書をファックスで送ろうと思ったところ、どうもうまく送信できない。よく見たらファックスモデムの配線がなされていなかった。慌てて接続してから送信。


6月17日(土)

 仕事から帰る途中で丸善に寄って本を買う。引っ越して通勤経路が変わって、大きな書店に寄れるようになったということと、今まで利用していた図書館流通センターはもう註文を受け付けておらず、ここの顧客を引き継ぐbk1はまだ註文受付を開始していないという二つの理由で今月は書店に通うことにする。それにしても本は少し買っただけで結構重いものだ。しかも雨の日は本が濡れないように気を使わなければならない。それに、いろいろな本を目にするからつい余計な本も買ってしまいそうになる。やはりオンライン書店がいい。特に我が家の家計にとっては。
 さて、今日購入したのは、
ピーター・アクロイド『原初の光』(井出弘之訳/3500円/新潮社)
ウィリアム・モリス『輝く平原の物語』(小野悦子訳/1900円/晶文社)
池上永一『レキオス』(2000円/文藝春秋)
フランチェスカ・リア・ブロック『ベイビー・ビバップ』(金原瑞人・小川美紀訳/980円/東京創元社)
フィリップ・K・ディック『シビュラの目』(浅倉久志他訳/740円/ハヤカワ文庫SF)
 その他、昔買ったに違いない創元推理文庫のムアコックを二冊買う。アクロイドもモリスも英語の本を持っているが、当然のことながら全然読んでいない。日本語で読めてよかった。ブロックは<ウィーツィ・バット ブックス>の第五巻。引っ越しの後の書棚の整理をしていたときに、この第四巻は二冊あるのに第五巻は一冊もないことに気づいたのであった。実は一から三巻は東京創元社から送ってもらっていて、第四巻は解説を書いたので二冊送ってもらった。が、第五巻だけは送ってもらえなかった。ということは第四巻に書いた解説が余りにも酷いのでもう送ってやる気が失せたということなのだろうか。

 国書刊行会の<文学の冒険>最新刊ジョン・バース『レターズ I・II』も見かけたのだが、重いので今日はやめてしまった。情けない。

 東京創元社からエドガー・ライス・バローズ『ターザンの帰還』(厚木淳訳/700円/創元SF文庫)が届く。ターザンは全作刊行されるということなのだろうか。ちょっと嬉しかったりする。


6月16日(金)

 Apple StoreAppleWorks(日本語版)を註文する。アカデミック版だと安いので、専用の申込書をダウンロードし、そこに身分証のコピーを貼り付けて送ればよいのだが、私が勤務している大学では身分証が普通は与えられない。欲しいときは申請しなければならないのだ。それには必要な理由を書かねばならなかったり面倒臭い。そこで大学の付属病院で職員だと一目で解るようにと支給されている(私は付属病院では働かないのだが、何故か私ももらっているのである)写真入りのネームプレートをスキャナーで取り込んで貼り付けてみると何だか身分を証明するもののように見えなくもないので、それでファックスで送ってみる。アカデミック価格で購入できるであろうか。


6月15日(木)

 アメリカのSF情報誌LOCUS六月号が届く。面白そうな本はいろいろあるが、何から読み始めればよいか迷うばかりである。

 YEAR'S BEST FANTASY AND HORROR, TWELFTH ANNUAL COLLECTIONを手に取って出勤。それにしても重い。駅でベンチに座って読んでいたら、ついうとうととしてしまった時に手から落としそうになった。


6月14日(水)

 Weinberg Books at The Stars Our Destinationからカタログが届く。Arkham HouseAsh-Tree Pressの新刊が載っている。註文してしまうかも知れない。版元のホームページを利用して註文するより送料が安いことに気がついたので。

 転居通知の葉書の宛名をやっと書き終える。


6月13日(火)

 東京創元社から、ロバート・シーゲル『歌うクジラ』(中村融訳/440円/創元推理文庫)が届く。五年前に出た『クジラの歌』が名前が変わって文庫化されたもの。私は八月刊行の『氷海のクジラ』の解説を書くことになっているのだった。

 76ページまで読んだシャロン・シンのHeart of Goldは残念ながらもう読むのを止める。さて、明日から何を読もうか。Jamil NasirのDISTANCE HAZEにしようか。


6月12日(月)

 ぼんやりしているうちに図書館流通センターの註文受付が終了してしまった。今なら配送料が無料だったのに。

 転居通知の葉書の宛名書きを始めたものの一枚で挫折。早く出さねば。


6月9〜11日(金〜日)

 今週末は職場では医局旅行という名の行事があり、よほど都合の悪い者以外は皆その旅行に行く。勿論、私は今年も「嫌だから」という理由で欠席である。部屋の片づけだってまだ全然終わっていないのだ。旅行などに行っている暇はない。

 部屋の片づけが全然終わらないのは書棚が足りないせいだと考え、突然書棚を作りたくなる。早速材料を買ってきて鋸と金槌と木螺子を駆使して書棚を作る。しかし、計画が杜撰だったために私がこれまでに作った書棚の中で最も無様な書棚が出来上がってしまった。今まで私は書棚の上の空いた空間に書棚を作ってきたのだが、今回は書棚と壁の間に橋渡しをするように書棚を作ったので、今までよりも堅牢な作りにしなければならなかったのだ。しかも、その場所は机に向かって坐った私の頭上なので、もしその棚が崩れ落ちたら私の命が危ないのである。妻はそんなものを使うのは絶対に止めろと云う。私は全く問題ないと云い張ってみたものの、やはり思い本を並べる自信はなく、コンピュータの軽い周辺機器や交換用部品の入った箱などを置く場所になってしまった。本を並べることは出来なかったが、部屋はこれでいくぶん片づいた。

『山尾悠子作品集成』刊行祝賀会>の案内状が届いた。何故このような案内状が私のところに、と思いながらも迷わず出席の返事を、と書きたいところだが、福岡から出席すると交通費もかかるし、仕事だって休まなければならない。迷った末に結局は出席の返事を記して葉書を投函する。

 成美堂出版『実用ホームページ888+α』(6月28日発行予定)に私のページが載るらしい。別に反対する理由もないので不服を申し立てる返事は出さなかった。

 この週末の努力の結果、やっと部屋が片づいてきた。しかし、書棚の本は思うように並ばず、行き場のないモニタが床に転がっていたりする。


6月8日(木)

 昨晩は十一時には寝たので少しは楽になった。毎晩零時過ぎまで部屋の片づけをして五時に起きる日々を続けていると週末には大変な頭痛に襲われそうな予感がするので、徐々に緊張と興奮を鎮めていかねばならない。週末に一気に解放感に浸って緊張を緩めると必ずやられてしまうのが、週末性の頭痛の特徴である。これは私だけが勝手に云っていることではなく、ちゃんと頭痛の本に書いてあることだ。

 シャロン・シンのHeart of Goldを50ページくらいまで読んだのだが、今日から新しいファンタジイの短篇を読むことにする。最近のファンタジイ関連の受賞作・候補作リストや書評などに登場する作家名を横目で見ながら、年刊傑作選のページを捲ってみたりする。私は短篇を読むのは得意ではないので、ちょっと大変かも知れない。シャロン・シンの方は異星を舞台にした人種間や階級間の異文化の衝突や差別を織り込んだ恋物語のようである。この作者の次の作品を読むかどうかは解らない。とにかくこの作品だけは読んでおこうと思うが。

 このところの引っ越し騒ぎで本を全然註文していない。もっと本を買い、もっと本を読まねば。


6月7日(水)

 昨晩二時まで本を箱から書棚に収める作業を行なって今朝も五時に起きて出勤したので一日中眠い。一体いつまでこの作業が続くのだろうかという恐怖に怯える日々である。今晩はコンピュータの周辺機器の配線である。電源が足りない。隣の部屋から一本延長コードを引っ張ってきて妻と娘のものやレーザー・プリンタに電気を供給する。私の方はUSB HUB、Ethernet HUB、ファックス・モデム、スピーカー、その他いろいろあるので、電源コードが絡み合って机の裏は恐ろしい状況になっている。が、どうしようないので諦めてとりあえず配線を完了する。インクジェット・プリンタとスキャナを置く場所がないことが判明した。

 妻が@mac.comの電子メールアドレスが欲しいと駄々をこねるので手続きをしてやる。私と娘が持っているのにどうして自分にはくれないのだと子供のようなことを云っている。手続きが完了したところで、妻が使っているEudora Lightでは自分のアドレスは一つしか設定できないようだと解ってしまった。bigfoot.comの転送先を変更する元気は今晩はなく、寝る。

 図書館流通センターから、ブックワン設立の説明メールが届く。オンライン書店は七月から始まるそうだ。bk1というちょっと変な名前の店である。


6月6日(火)

 昨晩一時まで本を箱から書棚に収める作業を行なって翌日五時に起きて出勤したので今日も一日中眠い。午後、測定機器の講習会に出たのだがスライドの投影が始まるとたちまち眠くなり目を開いていても映し出される画面に眼の焦点が全く合わず文字が読み取れない。諦めて一時間ほど眠ってしまったらその後は頭も少しは蘇って話を聴くことができた。

 SFマガジンに載せる原稿に必要な本(ピーター・S・ビーグルのTAMSIN)を送るようにという連絡があったので部屋を探すが見つからない。昨日見かけたような気がしたのだが。そこで、TAMSINを探しながら本を箱から出して書棚に収めていく。箱を積み上げてある部屋から書棚のある部屋への往復が続く。三時間ほど行ったり来たりしても見つからない。見つからなかったら送らなくてもよいと云ってくれていたのだが、あと一箱だけ、あと一箱だけと思って開けていったら、最後の一箱の一番下に入っていた。運が悪いとしか云いようがない。封筒に入れて宛名を書いたら今日も二時になってしまった。でもこれで書棚の設置と本の収納が済んだからよしとしようか。でも、本はただ書棚に突っ込んだだけだから、まともに使える環境には程遠いのであった。

 コンピュータの周辺機器を総て見つけ出して設置場所に置いて眺めたりしてみるが配線まではできなかった。いつになったら部屋の片づけが終るのだろうか。


6月5日(月)

 昨晩二時まで書棚と机の設置作業を行なって翌日五時に起きて出勤したので一日中眠い。帰宅途中でEthernetケーブルを買って帰ってコンピュータの設置と配線。ケーブルは十メートルのを買ったのだが、長すぎることが判明。そんなに広い部屋に引っ越した訳ではないのだった。それでも今回は配線に関してはかなり考えたので、電話線やコンピュータの配線の多くを絨毯の裏と机の裏に通すという方法を採用し、部屋の壁と床をコードが這い回るという事態が避けられた。妻と自分のコンピュータを設置して配線するところまでは出来たが、プリンタや娘のコンピュータまでは出来なかった。ファックスモデムとEthernet Hubがまだ見つからない。

 今回の引っ越しで通勤経路が変わり、歩く時間が増えて電車に乗る時間が減ったので本を読む時間は結局少なくなってしまった。


6月1〜4日(木〜日)

 引っ越しである。木曜は早めに帰宅して最後の荷造りに励むが翌朝になっても終らない。とうとう引っ越し業者がやってくる。引っ越し業者は手慣れたもので電気機器や大型家具などを次々と梱包し車に積み込む。市内の引っ越しなので午後からは転居先での作業になる。転居前は一階だったので比較的楽だが、転居先は四階なので、50箱に及ぶ重い本を運ばされた業者は大変である。仕事だから仕方がないが。それでも、休憩時間などに、「本が多いとは聞いていたがこれほどとは」とか「このあと恐怖の本があるな」などという声が聞こえたような聞こえないような。この日は取りあえず荷物を搬入し、大型家具を配置して業者が引き上げて終る。

 大型家具は配置したとは云っても本棚などは自分で配置をやり直さねばならない。背面に黴が生えないように壁から少し離すとか、垂直に立つように下に何かを挟み込んで調節するとか、地震があっても倒れないように壁に固定するとか(尤も福岡では殆ど地震はないのだが)。いろいろ考慮したつもりでも畳の上に並べた書棚は本を載せたら結局少し傾いてしまった。本を載せた後のことを予想して書棚の下にものを挟んで傾きを調整するのだが初めての部屋では往々にしてその予想は外れるのである。本を書棚に放り込んで何とか二部屋分の書棚を設置したものの、部屋にはまだ十箱以上の本が積み上げられている。今回は前の部屋で黴が生えてしまった書棚の背面の板を交換するのに余計な時間がかかってしまった。やれやれ。

 その他、テレビのケーブルの配線に苦労する。見たこともない旧式のもので、同軸ケーブルを剥き出しにして壁面のコネクタに繋ぐのである。それに気付くのに随分時間がかかった。

 金曜日に休暇をとって三日間引っ越し作業に専念したのに、本はまだ床に積み上げた箱の中に残っているし、コンピュータの配線も終っていない。この間、本は一行も読めず、月曜日は疲れ切って出勤する。


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