この一年の間のインターネット接続業者からの請求書を詳細に調べてみた結果、二月に一回ほどの割合で使用時間が月15時間を越えていることが解った。つまり使用料金が割高になっているのである。ということで、早速接続業者の変更を検討し始める。しかし、ホームページやメールアドレスが変わるのは面倒臭い。でも、もう申し込んでしまったのだった。
今日からNeil GaimanのSTARDUST (Spike/Avon, 1999)を読み始める。しかし、私はどうしてこんな新しいファンタジイばかり読んでいるのだろうとふと思った。古いファンタジイや怪奇小説の本を買っても全然読んでいないではないか。古い英語の本は難しいとか、その他にもいろいろ訳はあるのだが、やはり時々は古いものを読まねば。とりあえずは、STARDUSTを読むが。
9.1GB Medalist Pro 7200rpm/512k 9.5msが届く。早速取り付けることにする。Performa6400を開けて、増設してある2.1GBのSCSI内蔵ハードディスクを取り出す。それをI-O DATAの外付けハードディスクのケースに戻すのだが、どのように入っていたか思い出せない。といっても自然な形で入れようと思ったら自ずと位置は決まるのでさほど問題はないが、電源が入っている時とディスクにアクセスしているときにぴかぴか光るあのランプの配線が解らない。慌てて取り扱い説明書を引っ張り出してきて読んでみたが、分解した奴のための説明など載っていない。でも、この辺りだろうと見当をつけて差し込んでおいたら大丈夫だった。新しい内蔵ハードディスクを設置して配線し組み立て直す。あんな出鱈目なやり方でも、ちゃんと内蔵外付けの両ハードディスクは認識されるのだから不思議なものだ。これで、内蔵16.2GB、外付け2GBの合計18.2GBとなる。9.1GBというのを買ってもフォーマットすると8.47GBになってしまう理由はよく知らない。とにかく、これでバッハ全集も録音できそうだ。
朝からSFマガジンのファンタジイ評を書く。なかなか捗らない。そういえば五月号の原稿の「齎す」と「筈」は平仮名に変わっていた。やはり駄目か。「出合う」が「出会う」になっていたが、「出合う」ではいけないのだろうか。夏目漱石なんかは両方混じっていて(ひょっとして使い分けているのだろうか。私にはよく解らないのだが)、泉鏡花は「出会う」が多いようだ。でも、「婦系図」では「柳橋辺を、晩く成ってから胡乱ついて居ると、うっかり出合ったのが、先刻、紙入を辷らかした男だから、」となっている。芥川龍之介は「出合う」が多いようである。例えば「きりしとほろ上人伝」で「されば山賤たちも「れぷろぼす」に出合へば、餅や酒などをふるまうて、へだてなく語らふことも度々おぢやつた。」といった具合。そういえば「出遇う」というのもある。芥川龍之介「バルタザアル」では「一行は二人の王が無数の行列を従へて来るのに出遇つた。」、中島敦「名人伝」では「一日偶々郊野に於て、向ふから唯一人歩み來る飛衞に出遇つた。」という使用例がある。「出逢う」では、森鴎外の「寒山拾得」の「私は一つの關を踰えて、又一つの關に出逢つたやうに思つた。」や泉鏡花の「春晝」の「目が、ばつたり客人と出逢つたでありませう。」などというのがある。こうしてみると、鏡花の「出会う」が多いというのは新潮文庫に収録されるときに「出逢う」が「出会う」に変わった可能性もありそうだ。今度調べてみよう。
書いている途中で、ネットワークプロ・ダイレクトに註文してあったPCI Ethernet Card GFC2204が届く。代金引き替えなので3755円を払う。今日は現金があってよかった。早速、装着。インターネットの読み込み速度が三倍くらいにあがったので、嬉しくなってあちこち見て回ってしまう。Performa6210との間のファイル転送もすぐ出来るようになったし、内蔵ファックスモデムも外さなくて済んだので、これまで通りファックスの送信もできる。Other World Computingに註文した9.1GB Medalist Pro 7200rpm/512k 9.5msはまだ来ない。
夜になって漸く原稿を書き終え送信。風呂に入って寝る。
思いっきり朝寝坊しようかとも思ったが、そんなことをすると頭痛が始まるに決まっているので、六時過ぎに起きてこれを書く。何時間もかかってしまった。続けてSFマガジン六月号のファンタジイ評を書こうと思ったものの、本の題名を並べただけで終わってしまう。今月は珍しく〆切りを過ぎているのであった。でも学会で三日ほど遅れますとSFマガジン編集長には予め連絡済みである。
3月26日(金)
五時過ぎに目を覚まし、『活字狂想曲』を読みながら学会会場へ。着いてから気が付いたのだが、朝は総会だった。つまらないので隅の方の椅子で『活字狂想曲』を読み続ける。その後の何とかいう賞の受賞講演がまたつまらない。昼休みに『活字狂想曲』を読み終える。いやあ、凄い本である。こういう変な人が11年も会社勤めをしたということが信じられない。私にはとても無理だろうという気もするし、この人ができたんだから私にもできるのではなかろうかという気もする。私の場合、自分の性格やら何やらをいろいろ考えて奇人変人の巣窟とでも云うべき大学で研究をして生きていこうと決めたのであった。だから何とかやっていられるのだろう(その変人の巣窟の中でも私は変わっていると云われているのではあるが)。それにしても、私も職場のボーリング大会や駅伝大会や旅行などを「いやだから」という理由で断り続けているのだが、それが会社で許されるとは知らなかった。私は大学院生の頃、企業の研究所に勤めた人たちなどから、「会社に入ったら皆でスキーに行かざるを得ないことだってあるんだよ。どうする中野君」と云われ、絶対会社勤めはするまいと堅く決意したのだった。大学に勤めていて本当に良かった。
しかし、大学にも嫌なことはある。私は昨年から学務委員会という良く解らない委員をさせられていて、どうやらそれは学部学生の授業などについて細かいことを検討したり決定したりする委員会らしいのだが、実際は物事は教授たちが決めるので私は委員会を成立させるためにただ椅子を暖めているだけの存在なのである。実際、私はその会議で発言したことは一度もなく、ひたすら俯いて時が過ぎるのを待つだけだ。で、毎年二人が新しく委員に選ばれて入れ替わるのだが、その二人は五月に行われる学生との合宿というのに参加しなければならないのである。教員八人くらいと二年生数十人が山の方へ出かけていって、親交を深めるのだそうだ。私はこういうものがあると初めて知ったとき、心底驚いた(私はこの大学の出身ではないので全然知らなかったのだ)。まるで小学校の遠足か修学旅行ではないか。とにかく、大学生にもなってやることとは思えない。どうしてもやりたけりゃ勝手にやればいいが、私が参加しなければならないとは! 私には大学生と親交を深めたいなんて気持ちなど毛頭ない。大学へは研究をしに行っているのであって、学生と仲良くするために行っている訳じゃないのだ。これには随分悩んだ。「いやだから」という理由で断ることができるだろうか。こんな莫迦らしい行事は今年から止めるべきだと会議で発言しようか。しかし、気の弱い私は、「やってくれますね」と確認されたとき、思わず「はい」と呟いてしまった。これが私がこの会議で初めて発した言葉である。そして多分、最後の言葉になるだろう。
さて、『活字狂想曲』を読み終えると学会場にいるのが嫌になった。『鏡花幻想譚』は鞄の中に入れてあるのだが、それは今は手荷物預り所(これをクロークというらしい)にあるのだ。大きな荷物を受け取ってしまうと学会場の中を歩くのには不便だ。荷物をちょっと出してもらって本だけ入れ替えようかとも思ったが、それも面倒臭い。そこで、関心のあるところを一通り見て回ってから、まだ一時だというのに羽田へ向かうことにした。空港へは二時頃着いた。飛行機が出るまでに五時間もある。ゆっくり本が読めるではないか。『鏡花幻想譚2 海異記の巻』と『鏡花幻想譚4 絵本の春の巻』を読む。立食い蕎麦を喰ってまた読む。少しうとうと眠ってしまってからまた読む。缶ジュースを飲んでまた読む。また眠ってまた読む。飛行機に乗ってまた読む。電車に乗ってまた読む。と思ったら後十分ほど電車に乗らなければならないのに読み終えてしまった。最後は車内の吊り広告を読んで帰る。
帰るとSFマガジン五月号が届いていた。それだけか? 9.1GB Medalist Pro 7200rpm/512k 9.5msもPCI Ethernet Card GFC2204も届いていないのか。疲れているので風呂に入って寝る。
昨日は一時過ぎに寝たのに五時には目が覚めてしまう。どうして私はこう早起きなのだろうと思いながら、『活字狂想曲』を一寸読んでみる。面白い。面白すぎる。こんなものを持って出かけたら学会で人の話を聴く気になれないので、『聖竜戦記5』を読みながら学会場の砂防会館へ。
熱ショック蛋白の話を聴いているうちにあまりのつまらなさに眠ってしまう。今年のシンポジウムはどうもレベルが低いんではなかろうか。そう思った瞬間、そうか、だから私が呼ばれたのか、と納得する。今日は仲間とはぐれなかったし胃も痛くないので昼食を摂る。午後の講演にも期待できないので、神保町へ行くことにする。
神田の書店街に行く前に秋葉原へ。先週註文した内蔵ハードディスクなどがもっと安い値段で売っているのを見つける。まあ、今日私がここへ来るということは予想できなかったのだから、仕方がない。SCSIケーブルを一本買ってから、歩いて書店街へ向かう。
今日読み始めた『聖竜戦記5』はもうすぐ読み終わりそうだし、『活字狂想曲』も明日の午前中には読み終わってしまうだろう。そうなると羽田空港で出発を待つ間に読む本がなくなってしまう。これは大変なことだ。『活字狂想曲』を読み返すという手もないわけではないが、それも些か怖いような気もする。そこで、三省堂書店でいろいろ迷った末に『鏡花幻想譚2 海異記の巻』と『鏡花幻想譚4 絵本の春の巻』(河出書房新社/各1650円 )を買う。歴史的仮名遣いだというところがいい。それに活字も大きいし、総ルビだから読みやすそうだ。あまり読みやすいと一冊では足りなかろうと思い、二冊にする。2と4を選んだのは内容ではなく、他の巻が汚れていたから。
夜は再び呑みながら食事。滅多に酒を呑まない私にしては珍しい。昨日とは違い酔ったおっさんがおらず楽である。書店街の近くにある十数年前によく入った店に行ったので実に懐かしい。
帰る途中で『聖竜戦記5』を読み終える。これで第二部は終りである。五月から第三部の刊行が始まるそうだ。解説を読むとどうやらアメリカで爆発的に人気が出たのが、その第三部からなのだそうで、そこからが面白いらしい。それを読んで少しだけ安心した。今日は零時前に帰り、零時頃寝る。
『聖竜戦記4』を読みながら学会場の砂防会館へ。私が出なければならないシンポジウムが始まってしまう。予想より小さな会場だったのでほっとしたが、人前で話をするのが大嫌いな私が緊張しない訳がない。手が震えてスライド画面を指し示す赤い光の点が揺らいでしまったが(実は私は緊張しなくても平素から手が震えているのであった)、何とか話を終える。内容が些か場違いだったせいか、話の途中で聴衆が次々と部屋を出ていくのが解った。話を終えると聴衆の数は始まる前の三分の二ほどに減っていた。その上、質問も一つもない。歯周病のシンポジウムで糖ヌクレオチドの生合成の話をした私が悪いのかも知れないが、こういう話をすると解っている私を呼んだ方がいけないのだと思うことにしよう。
話し終えたところでちょうど昼食の時間である。私は緊張したせいで少々胃が痛み、仲間ともはぐれてしまったので、食事を摂るのはやめにして、地下鉄で神保町へ向かう。書店街を歩いていると気持ちも胃の痛みも和らいできた。と思っていたのだが、まだ心の動揺は残っていたようだ。ある古本屋でA・E・コッパードの作品が載っている20年ほど前に牧神社から出た怪奇小説の本を見つけた。値段を見ると1700円。これは買わねばと喜んで勘定場に持っていったら店のおばさんに「7350円です」と云われる。「えっ、7000円?」と思わず云ってしまい、値札を見ると確かに7000円と書いてある。1700円は安すぎると思いましたよ、神保町の古本屋がそんな間抜けな値をつける筈がありませんよね、と心の中で呟き、「すみません、値段を見間違えました」と謝って店を出る。
気持ちを落ち着かせるために、日本特価書籍で倉阪鬼一郎『活字狂想曲』(時事通信社/1600円)を一割引で買ってから学会場へ戻る。
夜は出身大学の研究室の人たちと宴会。宴会嫌いの私だが、不愉快なこともなくだらだらと食べたり呑んだりしてすっかり遅くなる。ひっきりなしに煙草を吸う人がいて服が煙草臭くなってしまったのだけは気分が悪かった。帰りの電車の中で『聖竜戦記4』を読み終える。零時半頃帰り、風呂に入って寝る。
午後三時過ぎの飛行機で東京へ。一人でゆっくり本を読みながら出かけようと思っていたのに、職場の三人と偶然同じ便を予約していたことが判明し狼狽える。が、幸いにも座席は私だけ離れていたので一人『聖竜戦記3』を読む。前巻までの内容を粗方忘れてしまっているので、あまり面白くない。埼玉の家に行く電車の中で読み終える。
三ヶ月ぶりに眺める書棚は面白い。数ヶ月ごとに眺めるたびに新鮮な驚きがある。昔はこんなものまで買っていたのかと驚き、今の控え目な本の買い方を顧みて、もっと本を買っていい筈だという気持ちが沸き上がってくるのであった。
10メートルのコードを買ってきて、隣の部屋から電気を引っ張ってくる。これでコンセントの差し込み口を新たに五個ほど確保し、スキャナとプリンタを使うたびに机の下に潜り込んでコンセントを差し替えなくてもすむ。更に、今後必要になる筈の外付けハードディスクなどの電源も確保できたという訳だ。電気の配線をしているうちに物陰の埃が気になり始め、埃掃除など始めてしまう。
こうして電気の配線やら埃掃除やら今日やらなくてもいいことを突然やってしまうのは、実は嫌なことがあるからなのだった。明後日からの学会でちょっと人前で話さなければならないのであるが、私はそういうことが大嫌いだ。喋るのが苦手なら尚更よく練習して時間内にきちっと話す準備を整えておかねばならない。が、嫌なものは嫌なので、試験前に本を読んでしまう学生のような行動に走る訳だ。
ということで、明後日からの学会に出るために明日から四日間留守にする。持っていく本はロバート・ジョーダン『聖竜戦記』の3〜5巻だ。やれやれ。
娘と二人で「ベイブ 都会へ行く(Babe Pig in the City)」を観に行く。第二作は第一作よりも劣るという法則をこの作品も免れることは出来ず、無理やり話をでっちあげたという感じのドタバタ喜劇になってしまっているのであった。だが、第一作とは全く違った意味で面白い。街の中の動物ホテルは怪奇の館である。映画の後、コンピュータの店に寄ってSCSIケーブルと10Base-Tケーブルを買って帰る。
シャーマン・アレクシー『ローン・レンジャーとトント、天国で殴り合う』を読み終える。本の数週間前に連続殺人の話を途中でやめてしまっていたので、恐る恐る読んでみたのだが、これが面白い。連作短篇のような形式になっているのも読みやすい。『リザベーション・ブルース』と同様、スポーカン族の居留地の話で、同じ名の登場人物も出てくる。解説にも書いてあったが、絶望の中で人間を救ってくれるのは物語と想像力だということが繰り返し語られるので、物語を讚える話が大好きな私には嬉しい本であった。
東京創元社からシャーマン・アレクシー『ローン・レンジャーとトント、天国で殴り合う』(金原瑞人・小川美紀訳/1700円/海外文学セレクション)とS・M・スターリング(アン・マキャフリー原案)『復讐の船』(嶋田洋一訳/820円/創元SF文庫)が届く。殺人鬼の話ではないようなので、シャーマン・アレクシーを読んでみよう。
Weinberg Booksからカタログが届く。Ash Tree Pressの本が二冊載っている。T. G. JacksonとMargery Lawrenceの本だが、二人とも知らない作家だ。どちらも1920年頃の作品のようなので買ってみようかと思う。しかし、イギリスの本はイギリスの書店で買いたいのでここで買うか他所で買うか迷うところだ。
ダニロ・キシュ『死者の百科事典』を読み終える。あまり期待しないで読んだのだが、期待を上回る作品ばかりだ。短篇集でここで内容に触れるのは難しい。「歴史は勝者が書く。伝承は民衆が紡ぎ出す。文学者たちは空想する。確かなものは、死だけである。」という文が印象に残った。
早川書房からロバート・ジョーダン『聖竜戦記5 復活の角笛』(斉藤伯好訳/600円/ハヤカワ文庫FT258)が届く。<時の車輪>シリーズ第二部完結なので纏めて読まねばならない。
MacSenseのLC/PDS Ethernet 10Base-TがMegawatts Computersから届く。代金は送料を含めて$88.77だ。見積の額より$1.77高いがまあいいだろう。早速、Performa6210に装着。NetVolante RTA50iの10Base-Tポートに繋いでインターネットの設定を変更しNetscapeCommunicator 4.5を動かしてみると、速くなっているではないか。安心してシリアル・ケーブルを外す。こうしてみるとPerforma6210もまだまだ使えそうだ。
図書館流通センターから本が届く。
『岩波講座言語の科学 8 言語の数理』、『岩波講座言語の科学 10 言語の獲得と喪失』、ダン・シモンズ『エンディミオン』の三冊。もっと時間がかかるかと思っていたが、思いのほか早く手に入った。読みたいのは『岩波講座言語の科学 10 言語の獲得と喪失』だが今は時間がない。
書くのを忘れていたが、三日ほど前にthe Internet Bookshopから本が届いていた。Philip PullmanのSpring-Heeled Jackである。なんとページの半分が漫画という構成なのだった。変なものを買ってしまった。
アラン・ディーン・フォスター『困りものの魔法の楽器』読了。シリーズ最終巻。流石に少々飽きてきたところなので、完結というのも止むを得ないところであろう。私はもともとシリーズものは得意ではないが、これがもっともっと続いてもらいたいと思う人も多いのだろうか。
9.1GBハードディスクが$310という宣伝を見て、思わず註文してしまう。9.1GB Medalist Pro 7200rpm/512k 9.5msを送料込みで351.00米ドル。店はOther World Computingというところ。Other World Bookshopなら本を買ったことがあるが、Other World Computingからものを買うのは初めてだ。前に何か買おうと思って値段を問い合わせたら無視された店だ。これでバッハ全集が全部入るかも知れない。
NetVolante RTA50iが届く。早い。早速取り付けるが、Ethernet cardが届かないうちは今までのターミナルアダプタと全く違いがないのであった。
ここ数日すっかりMacintosh日記と化している。何とかせねば。そういえば今日<ふるほん文庫やさん>から山尾悠子の『オットーと魔術師』(コバルト文庫)は在庫がないという連絡がきた。売り切れということには驚かないが、その連絡に一ヶ月もかかるというのには驚いた。
通信機器強化策の一つとしてMacSenseのLC/PDS Ethernet 10Base-TをMegawatts Computersに註文する。送料を含めて87.00米ドル。国内でもっと安いところもあるだろうが、探す時間がないのでもう諦める。ネットワークプロ・ダイレクトからPCI Ethernet Card GFC2204の発送が遅れるという連絡がある。
通信機器強化策の一つとしてヤマハのNetVolante RTA50iをMJ Softに註文する。送料と税金を含めて39690円。何だか無駄遣いをしてしまったような気がする。これだけあればWeird Talesが何冊買えることか。類似の機種を性能と価格の両面からいろいろ検討してみた結果、結局黒い立方体の形状が気に入って選んでしまった。性能と価格に殆ど差がなかったのではあるが、この頃、五色のiMacとやらが形と色で売れ行き好調なのを知り、何と莫迦なことと嘲笑っていたのに結局私も形と色で選んでしまうのだから、苺色iMacを買って喜ぶ奴らと同じなのだった。
娘と二人で「バグズライフ」という映画を観に行く。昨年観たANTZというのに似ている。創意工夫に熱心な蟻が蟻らしくないということで仲間外れになっていて、危機が訪れたときその創意工夫が仲間の勝利に多いに貢献するが、最後は皆が一致団結するのが本当の勝利には不可欠だという、実に説教臭い話である。隣で吹替え版をやっていたのに、字幕版を観せられてしまったことに娘は気づいていない。帰りにコンピュータの店に寄るが、娘が嫌がるのですぐに帰宅。通信機器と音響機器の強化を検討中なのであった。
通信機器強化策の一つとして、Ethernet cardをネットワークプロ・ダイレクトに註文。私が使っている機種はちょっと古いのでethernet portが標準装備ではないのだ。値段は2300円、送料など手数料を含めて凡そ3800円。Macintoshで使えるPCIカードでは格安ではなかろうか。
アラン・ディーン・フォスター『困りものの魔法の楽器』を読み始める。なかなか捗らない。
東京創元社からジョン・マクラーレン『AIソロモン最後の挨拶』(鈴木恵訳/創元ノヴェルズ/680円)が届く。本を送って頂いたことには感謝の念で一杯だが、なぜこの本が私のところに? その謎を解くために読んでみようか。
言語4月号着。この頃、全然読んでいない。が、広告に眼を通すと平子義雄『翻訳の原理』(大修館書店/1800円)に興味を引かれる。
Kirsten BakisのLIVES OF THE MONSTER DOGS読了。人間のような知性を与えられ、外科的手術によって直立歩行と手を使うことが可能になった大勢の犬がニューヨークの街に突然やってきたところから話は始まり、その犬たちが財力を背景に栄華を極めてから原因不明の病で滅んでいくまでを、若いジャーナリスト志望の学生クレオの手記という形で描いている。犬人間と若い女性の恋の物語でもある。傑作である。犬が人間のように話したり歩いたりできるというのは嘘っぽいし、最後の方はちょっと『アルジャーノンに花束を』的な話の展開になったりするが、そんなことはどうでもいい。
職場の人の結婚を祝う会があるので、出席する。所謂披露宴というのではなく、よくその後で催される二次会のような形式のもの。だから、それほど苦痛でもないが、葡萄酒を呑み頭痛が始まってしまう。帰りに丸善に寄って本を眺めるが何も買わずに帰宅。いつものように現金を殆ど持っていなかったのである。帰宅する頃には頭痛は更に激しくなり、風呂に入って夕食をとってすぐに寝る。数時間眠って頭痛は治ったが、零時頃に目が覚めてしまい眠れなくなる。仕方がないので起きてこれを書く。
図書館流通センターから本が届く。
ダニロ・キシュ『死者の百科事典』(山崎佳代子訳/東京創元社・海外文学セレクション/1900円)
ブライアン・アトベリー『ファンタジー文学入門』(谷本誠剛・菱田信彦訳/大修館書店/3000円
ダフネ・デュ・モーリアほか『化けて出てやる』(山内照子編/新風舎/2000円)
ステュアート・カミンスキー『吸血鬼に手を出すな』(長野きよみ訳/文春文庫/714円)
澁澤龍彦編『暗黒のメルヘン』(河出文庫/850円)
の5冊。『吸血鬼に手を出すな』をなぜ買ったのかは本を手にしても解らない。やはり『化けて出てやる』が面白そうだ。
大森望氏の狂乱西葛西日記に『幻想文学大事典』のことが書いてあって、「邦訳情報が異様に充実しているのがおかしい。項目ごとに訳者名が入ってて、訳者によって邦訳表記のポリシーが違うのも笑えますね。スタージョンだと、「ショットル・ボップ」の邦訳収録アンソロジーが『魔法のお店』じゃなくて、よく知らないやつになってたり、「輝く断片」がHMMの初出のほう(訳者は大野二郎名義)になってたり(これは400号に伊藤典夫名義の改訳版が載ってる)。」というのを読んで、私は思わず「変な奴」と思ったが、よく考えてみるとスタージョンの項を訳したのは私じゃないか。訳したのはもう二年以上も前のことなので、すっかり忘れていた。
お茶の水女子大学SF研究会から創立25周年記念のパーティのお知らせを頂く。4月29日では残念ながら出席は難しい。5月1日だったら出席できたかも知れないのだが。
この頃、万歩計をつけて自分が歩く歩数を計測してみているのだが、何と私は一日6000歩くらいしか歩いていないということが解った。これは出勤した日の値で、休日に一日原稿を書いていた日は千から2千歩しか歩いていないのだ。余りにも少ない。私はスポーツは大嫌いだが、歩くのは嫌いではない。これから毎日、帰りにちょっと離れた本屋まで歩いて寄ることにしようかと考えている。
本日の日本経済新聞に、独ベルテルスマンの記事が載っていた。ちょうど、実践女子大図書館の伊藤さんといつも書店情報を送ってくれる元吉さんにBertelsmann Online (BOL)のことを教えてもらったところだったので、興味深く読んだ。BOLは英独仏で始まり、今後スペインとオランダでも開設を予定しているようだが、どうしてアメリカではないのかこの記事を読んで解った。昨年秋にBarnes & Nobleに50%の資本参加をしていたから、もう必要ないのだった。この資本参加で、世界規模でネット販売を展開するための技術を吸収しようとしたようである。1995年にはAOLとも資本・業務提携しており、ヨーロッパで共同出資会社を設立すると同時にAOLには5%の資本参加をしていた。その共同出資会社はドイツ国内だけで80万人以上の加入者を獲得したそうだ。昨年夏にはランダム・ハウスを約12億ドルで買収していて、日本ではあまり知られていない会社だが、世界最大手の出版業者だったのだ。このベルテルスマンの書籍販売はもともと会員制組織を通じた通信販売を強みとしてきたそうで、ここでオンライン書店の分野でも世界的に事業を展開しようとしている訳だ。インタビューによると日本企業との提携の用意もあるそうだ。
晶文社から『徹底活用「オンライン書店」の誘惑』がまた一冊届く。五刷りである。
図書館流通センターに本を註文。
『岩波講座言語の科学 8 言語の数理』(岩波書店/3400円)
『岩波講座言語の科学 10 言語の獲得と喪失』(岩波書店/3400円)
ダン・シモンズ『エンディミオン』(酒井昭伸訳/早川書房/3000円)
の三冊。シモンズのこのシリーズは買っているが全然読んでいないのだった。『岩波講座言語の科学』もこの頃読んでいない。
SF情報誌LOCUS三月号が届く。新刊紹介と各社出版予定一覧表などを眺める。
昨日、『ランダムハウス英語辞典CD-ROM(Macintosh版)』の音声が再生されないと書いたのだが、これは所定のインストール方法では音声情報はハードディスクに書き込まれないということに気づいていなかっただけのことであった。CD-ROMからSRDQ3.BNDというファイルをハードディスク上のランダムハウス英語辞典フォルダの中にコピーしたらちゃんと聞こえるようになった。朝にはユーザ登録葉書に音声が再生されないと文句を書いて投函してしまったのだが、『大辞泉』の時のように電話がかかってきたらちょっと困る。それにしても、やはり辞書用のモニタがもう一つ欲しいところだ。来月にでも液晶モニタを買ってみようかと思っている。でも、『バッハ全集』録音用のハードディスクも欲しいし、どうしたものか。
『英国短篇小説の愉しみ 3』のゲラを送り返す。この巻は私が訳した作品が少ないのが少々残念だが、まあ一つもなかった第一巻よりはいい。「蠅」と「蝿」はモニター画面を見ながら訳しているときには殆ど区別がつかないことに気がついた。なるべく大きな字で表示させてはいるのだが、ついうっかりしてしまう。
小学館から『ランダムハウス英語辞典CD-ROM(Macintosh版)』が届く。早速インストールしてみる。CD-ROMを入れっぱなしにして使うのではなく、全部ハードディスクにインストールして使うところがいい。フォントなど画面表示も読みやすい。おや、単語の発音が聞こえないのは何故だ。殆ど使うことのない機能だが些か悔しい。独自の検索ソフトを使うのではなく、普通のEPWINGのCD-ROMの方がよかった。そうすれば、英語の文章の単語を選んでキーを一つ二つ押すだけで辞書が動くのに。せめてAppleScriptでもっと制御できるようになっていればよかったのだが。
五月二日に東京へ行くので、マイレージ・バンクの特典航空券を使って無料で飛ぼうと考えた。早速、航空券を予約しようと思って電話したら、五月の連休中は特典航空券は使えないと云われた。確かに、満席になる飛行機に無料航空券の客を乗せたら会社にとっては大損だ。それは理解できるが少々悔しい。
『英国短篇小説の愉しみ 3』のゲラが届く。今回の校正担当の人は随分書き込みが多い。ちょっと驚くほどである。
先月から読みかけの本を二冊書棚に収める決意をする。一冊はシャーマン・アレクシー『インディアン・キラー』である。181ページまで読んだところだが、どうも殺人鬼の話のようだ。連続殺人の話はちょっと苦手だ。痛そうな話と気持ち悪い話は駄目なのだった。もう一冊はポール・J・マコーリイ『フェアリイ・ランド』。第二部に入ったところである。前にも書いたが、組み換えDNA実験の記述が不自然で間違いが多い。遺伝子をPCRで増幅してプラスミドに組み込み菌に蛋白質を大量に作らせてそれを精製するという作業を三日でする、という作業は私にとってはあまりにも日常的な行為であって、しかもそれが嘘っぽい妙な言葉で記されていると読み続ける気力が失せてしまうのである。21世紀初頭の、ドールと呼ばれる人間の遺伝子を組み換えて作られた生き物が使い捨てで使われている世界の話を読んでいる時に、明日職場ですべき作業を突然思い出してしまったりする訳だ。後半に入れば面白くなるのかも知れないが、ちょっと今は読み続ける元気はない。
『幻想文学大事典』(国書刊行会/20000円:四月末まで18000円)がやっと届く。なかなか美しい表紙である。昨日の日本経済新聞にこの本の短い紹介が載っていた。是非一冊手元においておくべき本だが、20000円だからちょっと気軽には買えまい。