11月30日(月) 図書館流通センターに本を註文。以下の五冊である。

『書物の王国12  吸血鬼 』国書刊行会(2200円)
陣内正敬『日本語の現在(いま) 揺れる言葉の正体を探る』(アルク/880円)
橋本治『消えた言葉 「消えた言葉」はなぜ生まれるのか』(アルク/880円)
『日本の名随筆 別巻93 言語』(作品社/1800円)
V・K・ジュラヴリョフ『言語学は何の役に立つか』(大修館書店/2200円)

なんだかまた読まない本を買ってしまったのかも知れない。

 この頃、早起きができず困っている。目覚めると今日も四時半だった。


11月29日(日) 今月24日に、16世紀に刊行されたコペルニクスの"De Revolutionibus"がポーランドのクラカウにある図書館から盗まれたそうだ。もし売り出されれば25万〜40万マルクの価格がつくのではないかと推定される。が、これをこっそり売るのは困難なので、蒐書家が自分の蔵書に加えるために盗みを依頼したのではないかと図書館と警察では見ているそうだ。同じ本が今年八月にウクライナの図書館から盗まれている。狂ったコペルニクス蒐集家がいるのだろうか。図書館泥棒については、Nicolas A. BasbanesのA GENTLE MADNESSにいろいろと書いてある。この情報を教えてくれたKatsuyo Motohoshiさん、ありがとうございました。

 図書館流通センターから本が届いた。フィリップ・プルマン『時計はとまらない』、 椎名誠『活字博物誌』および『第二言語習得の研究』である。同時に註文した林望『書薮巡歴』新潮文庫は品切れということであった。

 早川書房から宅配便で本が届いた。オースン・スコット・カード『奇跡の少年』(小西敦子訳/角川文庫/720円)である。先週、原稿を送るときに、この本を近所の書店で探したが見つからなかったと書いておいたからだろう。来月のSFマガジンのファンタジイ評でとりあげる本を今日二冊確保できたので、来月は安心である。

 アトリエ・サードのTalking Headsの翻訳の原稿を修正して送る。現代の作品は慣れないのでちょっと苦手である。しかも痛そうな描写なんかもあって少々困った。



11月24〜28日(水〜土) SFマガジンに原稿を送ってほっとしたのか、翌日から頭痛が始まる。普通は一晩寝れば治るのだが、今回は翌朝まで微かな痛みが残ってしまった。その後、数日の間、早起きができなくなってしまい、こうして数日分を纏めて書いているという訳だ。

 SFマガジン一月号が届く。書評欄が普通の印刷のページに移っている。ひょっとしてこれで締切りが少し遅くなるなんてことはないのだろうかとふと思う。自分の文章を読んでみると、いつもなら仮名になおされる「纏める」が漢字のまま載っている。編集部はよほど忙しかったのだろう。今度は「齎す」なんかをこっそり入れておいてみよう。そういえば、例年二月号で前年度のSFを振り返る特集があって、私はファンタジイ部門の総括を書いていたのだが、今年はこの特集が臨時増刊号になるようだ。となると締切りなんかも変わるのだろうか、そもそも私が書くのだろうかと思って、火曜日に原稿を送るときに質問しておいたのだが、なんの連絡もない。ということは今年は私が書かなくてもいいのだろう。今年は強く印象に残った本が少ないので書きにくいなあと思っていたところなのでちょうどよかった。

 先週註文したハードディスクは一体どうなっているのだと思って問い合わせてみたら、翌日職場に電話があって、一週間から十日で届く筈だと云われた。コムテックはこちらから訊かないと註文を受け付けたことの確認や納期を連絡してくれないのか。今までインターネットを使って註文した店は殆ど連絡してくれたように思えるのだが。とにかく、来週後半には届くのだろう。私が註文した内蔵ハードディスクの値段は今週になって24800円に値上がりしていた。

 e.Typistバイリンガル v.4.0 for Macintoshアップグレードのお知らせというのが届いたので、註文してしまった。前回のアップグレードのとき註文しなかったのでちょっと得したような気分である。日英対応版と12カ国語対応版の二種類がある。ちょっと値が張るが後者を註文した。英語以外の文章を読み取ることはまずないのだが、人名や引用などで英語では通常用いられない文字が出てくることがあるからである。それをいちいち手入力で修正していくのは意外に煩わしいものだ。税金・送料込みで19740円であった。

 マキリップのSONG FOR THE BASILISKは70ページくらいまで読んだのだが、どうも面白くないのでやめることにする。最初の方は不思議な雰囲気に満ちていて期待していたのだが、結局、一家皆殺しにされた王族の生き残りが記憶をなくしたまま旅楽士になって、そのうちいろいろあって自分の記憶を取り戻し、というようなところまで読んだのだが、話がなかなか進まず、話の展開も解りにくい(それは私の英語の理解力が低いのが最大の原因ではあるのだが)。どうも主人公は一度死んでいるようなのだ。また、機会があったら再度挑戦することにして、今回はとりあえずやめておこう。そこで、書棚の前に立って本を眺め、手に取ったのがニコラス・クリストファーという作家のVERONICA (Avon, 1996)である。聞いたことのない作家である。詩を何冊も発表して、詩に関する評論なども書いているようだ。小説は数冊あるだけだ。この本は、主人公の男がある晩、ヴェロニカという美しい女性(冒頭の場面では本当は顔は解らない)に出会うところところから始まる。十数年前に行方不明になった奇術師の娘で、ヴィオラという双子の妹がいるらしい。とにかくこのヴェロニカに出会ってから不思議なことが次々と主人公に降り掛かってくる。夢の中で十六世紀末のロンドンを訪れたり、夢の中で受け取った筈の紙を目が覚めてから別の人に見せられたり。クリストファー・マーロウとジョン・ディーが出てくるところがちょっと嬉しいのであった。文章は読みやすく、三日目で100ページまで進んだから、近いうちに読み終わるであろう。


11月24日(火) SFマガジンのファンタジイ評を書き終え、送信。Mac OS 8.5になってCyberdogを消してしまったので、Netscape Communicator 4.5(英語版)を使って送る。

 先週註文したハードディスクは一体どうなっているのだ。こんなに楽しみに待っているのに。電子メールとファックスで問い合わせてみる。電話嫌いの私はこういうときでも電話で問い合わせる気にならないのである。


11月23日(月) シャーマン・アレクシー『リザベーション・ブルース』を読み終えSFマガジンの原稿を書き始めようとするが、書き始めようとしただけで今日は終わってしまう。

11月22日(日) 娘と二人で「アンツ」という映画を観に行く。多分に説教臭いところはあるが、なかなか面白い。帰りに書店に寄って、オースン・スコット・カード『奇跡の少年』(小西敦子訳/角川文庫/720円)を探すが見つからない。確か、20日発売の筈だったが。今日、見つからなかったらもう今月書くSFマガジンの原稿には間に合わないだろう。

11月21日(土) 『ウィッチ・ライト』を読み終える。『メイキング・ラブ』の方が怖かった。呪術的な雰囲気はよく出ているようだが、不思議なことが起こっている感じがあまりしない。続けてシャーマン・アレクシー『リザベーション・ブルース』を読み始める。しかし、謎のギターの力でロック・バンドを結成するインディアン(アメリカ先住民のことだ。インド人ではない)の話のようだが、私はその手の音楽は苦手なので少々困る。

 Amazon.com Booksに本を註文する。
William Sharp. Where the Forest Murmurs : Nature Essays (Ayer Co Pub/$23.95/未刊)
William Sharp. The Gypsy Christ, and Other Tales (Ayer Co Pub/$20.95/June 1995)
William Sharp. The Sin-Eater, and Other Tales and Episodes (Ayer Co Pub/$21.95/June 1995)
Matthew Phipps Shiel. The Invisible Voices (Ayer Co Pub/$20.95/June 1978)
Jonas Lie. Weird Tales from Northern Seas : Norwegian Legends (Penfield Pr/$10.95/November 1995)
Eric S. Nylund. Dry Water (Eos/$3.19/April 1998)
Jeffrey Ford. The Physiognomy (Eos/$3.19/August 1998)
これに加えて妻の本を五冊である。その五冊とはオックスフォード英語辞書とジョン・グリシャム二冊とシドニー・シェルダン二冊である。うーむ、シドニー・シェルダンとは。
 私が註文した七冊のうち、最初の本はEssay Index Reprint Seriesの一冊。まだ出ていない。念のため記しておくが、ウィリアム・シャープとはフィオナ・マクラウドのことだ。二冊目と三冊目のマクラウド、および四冊目のM・P・シールはShort Story Index Reprint Seriesである。1978年刊の方が手に入るとは信じがたいが、前にもそう思いながら註文してみたコッパードの本がちゃんと届いたので、これも手に入る可能性はある。次のヨナス・リーは私が訳した『漁師とドラウグ』(国書刊行会)の原本である。実は私は持っていなかったのである。Short Story Index Reprint Series版の複写しかなかったのだ。一応、一冊手許に置いておきたかったのだ。最後の二冊は新しい本なのだが、なぜこれを註文するのかよく解らない。自分の<購入すべき図書一覧表>に載っていたから註文した訳だが、どういう理由でこの一覧表の書き込んだのかよく覚えていない。多分、世界幻想文学大賞の候補作になったか何かではなかったか。


11月20日(金) 早川書房からロバート・ジョーダン『聖竜戦記3 異能者の都』(斉藤伯好訳/ハヤカワ文庫FT254/600円)が届く。このところ奇数月のハヤカワ文庫FTはずっとこれだ。

 『ウィッチ・ライト』を一気に読んでしまおうと思っていたが、夜になって頭が痛くなってきたので諦めて寝る。


11月19日(木) 昨晩、BOOSTER 64/54G3に冷却ファンを取り付けた。これは本来メモリを二枚入れていると取り付けられないのだが、職場で見つけたほどよい長さと太さのポリプロピレンの棒を使って放熱板に挟み込んでみた。再起動してみるとちゃんと動くので安心して寝たのだが、今朝起きてPerforma6400を起動しようとしたら、動かない。目の前が真っ暗になり、泣きたい気分になる。あんな余計なことするんじゃなかった、と後悔しながらいろいろやっていたら、どうやらKeyboard Launcherという機能拡張がいけないようだ。今まで調子よく使っていたのにどうして突然。全く驚かさないでもらいたい。

 コムテックに内蔵ハードディスクを註文。IBM Deskstar 16GP DTTA-350840というもので、8.4 GBの容量である。値段は23000円。送料・手数料・税金など含めて26355円だ。IBMの対応機種一覧表ページを見たら、なぜかApple Performa 6400がApple社のものでは唯一載っているので、これなら大丈夫なのだろうと思って註文してしまった。が、本当に大丈夫なのか。

 東京創元社からメラニー・テム&ナンシー・ホールダー『ウィッチ・ライト』(山田蘭訳/創元推理文庫/740円)とシャーマン・アレクシー『リザベーション・ブルース』(金原瑞人訳/海外文学セレクション/2000円)が届く。前者は先月読んだ『メイキング・ラブ』の二人組の第二弾である。後者は聞いたことのない作者だ。ネイティヴ・アメリカンの話だそうだ。早速、明日から読むことにしよう。


11月18日(水) 日本経済新聞によると紀伊國屋書店と日販は図書館用にそれぞれ製作している書誌データを統合して、共同製作することにしたらしい。新しい書誌データは<NSマーク>になるという。現在、書誌データは図書館流通センターが全国の公共図書館の70%の導入シェアを握っているのだそうだ。まあ、一般消費者にはあまり関係のない話なんだろう。

11月17日(火) EGWORD PURE 4.0とEGBRIDGE 10のバージョンアップを註文する。郵便局へ行って振替用紙で註文するのが面倒くさい。クレジットカードによる支払いで、FAXかインターネットで註文できるようにしてはもらえないものだろうか。

 この頃、朝起きるのが遅くなってしまうことが多い。気温が下がってきて、私が眠るのに最適な温度になってきたからなのかも知れない。このページの更新が遅れがちなのはそのせいである。


11月16日(月) 図書館流通センターに本を註文しようとしたが、うまく受け付けてくれない。エラーがでてしまうのだ。図書館流通センターに連絡しても解決にはならないことが前回の経験で解っているので、自分で何とかせねばなるまい。そこで、出勤してから職場で註文を試みるが一度目はやはりエラーがでてしまう。そこで、部屋を変えて再度挑戦したらやっと受け付けられた。註文したものは以下の四冊である。
フィリップ・プルマン『時計はとまらない』偕成社/1000円
椎名誠『活字博物誌』岩波新書/640円
林望『書薮巡歴』新潮文庫/438円
『第二言語習得の研究』大修館書店/2700円
これに妻に頼まれた本を加えて7000円を超え、送料無料となる。プルマンの本は児童書である。九月に読んだTHE GOLDEN COMPASSの作者の本だ。最後のは昨日<言語12月号>を眺めていたらつい欲しくなってしまったもの。この頃、小説以外の本は買っても読まないことが多いのだが、これは必ず読む(といつも思って買うのだが)。

11月15日(日) 昨日届いた<言語12月号>をぱらぱらと捲っていたら、「”ら抜き言葉”とともに、保守的東京方言の話者としての筆者には癪に障るのだが、言語研究者としての筆者には単なる観察・記述の対象にとどまる。「言語とは変化する本質を持つ」という言明と「これこれの変化はけしからん」という感想とを同じコンテクストで発するわけにはいかない。苦しいところだ。」という文章に出会った。全くその通りである。「ら抜き言葉」について論ずるときに、このふたつの立場の人間が別の立場から話をすると、議論は永久に噛みあわない。私自身も「ら抜き言葉」についていろいろと調べれば調べるほど、自分の中でこの二つの立場が分離してしまって(私は別に言語学者ではないのだが)、妙に話しづらい気分になるのである。結局「保守的東京方言の話者として癪に障る」というところに収束してしまうように思えるが、東京方言以外は皆、上一段・下一段活用の動詞の可能動詞形が許容されていたかというとそうではないし、つまり、そういう言葉の変化に気づかない無関心なところと、今まで気づいていなかったくせにそういう用法について指摘されるとしたり顔で上一段・下一段活用動詞の可能動詞形(「ら抜き言葉」のことだ)の利点などについて声高に語ってみせたりする態度に腹が立つというだけのことだ。この話を書いているとだんだん興奮してきてしまうので、もう止めておく。

 やはり<言語12月号>を眺めていたら、CD-ROM版『ランダムハウス英語辞典』の広告が載っていて、Macintsh版は1999年2月発売予定となっていた。同じく小学館の『日本大百科全書+国語大辞典』はMacintosh版の発売は1999年春の予定となっている。本当に出すんだろうね、と心の中で呟く。

 SFマガジン二月号の<1998年SFマイ・ベスト5>というアンケートを書いて送る。OS8.5にしたときにCyberdogがなくなってしまったので、どうやって電子メールで送ろうか考えているうちに、面倒くさくなりFAXで送ってしまう。FAXもどのワープロ・ソフトで書いて送ろうかと悩んで、無駄な時間を使ってしまった。クラリスワークスがこのところ調子悪いので、NisusWriterに落ち着く。それにしても、今年はSFを殆ど読まなかったことがよくわかった。来年はもっと読むぞ、と決意を新たにしたが去年も同じ決意を抱いたのだった。

『バッハ全集4』が図書館流通センターから届く。教会カンタータ119〜162番までが収録されている。140番と147番が有名である。


11月14日(土) エルゴソフトからEGWORD PURE 4.0とEGBRIDGE 10のバージョンアップのお知らせが届く。EGBRIDGEは今私が愛用している日本語入力プログラムなのだが、Mac OS 8.5になってから多くのワープロソフトでスペースの入力ができなくなってしまったので、甚だ不愉快な状態になっているのだった。私が使っているもので問題なく日本語のスペースが入力できるのはNisus Writerだけだ。他のは殆ど駄目なので、「あ」にスペースを単語登録して入力しているものの、些か異常な状態であることに変わりはない。旧仮名遣いの入力においてこの日本語入力プログラムは優れているので、今のところ他のものに変えるつもりはないので、バージョンアップを購入することになるだろう。6300円である。それにしてもNisus Writerは実に調子がいい。スペースの入力も問題ないし、アラビア語だってぐいぐい入力できる。まあ、私がアラビア語を入力することはないけれども。

 ブラッドベリ『バビロン行きの夜行列車』を読み終える。殆ど期待せずに読んだのだが、これがなかなか良かった。昔のロケットや火星のときめきはないが、読んでいるこちらの方も変わってしまっていることだし、同じような感動が得られる筈がない。期待して読んでいたら大いにがっかりしたかも知れない。実は冒頭の「バビロン行きの夜行列車」を読んだときは、ライバーの「骨のダイスをころがそう」のような話なのかと期待していて、失望したのだった。その時、見当違いの期待を捨て去ったせいか、全体を読み終えたときには満足して本を閉じることができたのだった。


11月13日(金) Weinberg Books at the Stars Our Destinationからカタログが届く。買わなくなって何ヶ月にもなるのに。

 日外アソシエーツからBOOKPLUSというデータベースの契約更新のお知らせが届く。昭和初年から現在までの160万冊を検索できるというものなのだが、この一年間2〜3回しか使わなかった。年額6960円の契約料は無駄だったような気がするが、もう一年様子を見ようと思う。


11月12日(木) Amazon.com Booksから本が届く。今回のは小説ではなくMethods in Enzymology, volume 247, Neoglycoconjugates PartB (Academic Press)というものだ。この本、期待して待っていたので結構嬉しい。

 そういえば数日前にこのホームページのカウンターの計測を始めてからちょうど一年になった。勿論、このページが始まったのはもっと前で、たまたま数え始めた日から一年が経過したというだけのことである。一年間で15389という数値だったので、平均すると一ヶ月に1282、一日に42程度ということになる。少ないような多いような。

 Amazon.com Booksから本を買う日本人は随分多いようだと妻が云っていた。数日前に近所の人が我が家を訪れたときに、ドアの裏に貼り付けてあったAmazon.comの磁石を見て、「ああ、これ毎回小包みについてくるからたまっちゃうのよね」と云ったのだそうだ。また、小学生の娘の友達のお母さんと話をしていたら、アメリカの本はAmazon.comで買うと云い、そこを薦められたらしい。一体、どういう本屋なのかと妻が訊くので、インターネット書店で多分一番大きいところだと答えたら、「ふうん、あなたがいつも買うような変な小説を専門に扱う店かと思っていた」と云われた。それはFantasy Centreなんかのことだ。


11月11日(水) 『赤い額縁』を読み終える。思いのほか時間がかかってしまった。作品中に現れる数々の怪奇小説名に喜んでいるうちに話が何だか解らなくなってきたのだった。それに私は血が噴き出したり首が飛んだり内臓が溢れだしたりする場面が苦手である。頭が混乱したまま話が終わってしまった。とにかく読み終えて無性に古い怪奇小説を英米の古書店に註文したくなった。Ash-Tree Pressの本で買いのがしたものが幾つかあることが気になってきた。

11月10日(火) Macintoshの話である。NoMeMo Busters 1.7.3とReliever 2.6.2がMac OS 8.5で使えなくなったので、半角の「ノ」やら「メ」やらがファイル名・フォルダ名に頻出して見苦しい。そこで、Views FontにNarashinoを指定し、さらにFontPatchin'を使ってみたりしているのだが、そうすると半角片仮名がフォルダ名・ファイル名に設定されているアプリケーションが文字化けしてしまう。それはシステムソフトエディタ2.1.2とe.Typist v.2.0である。ResEditで設定ファイル・フォルダ名やメニュー名を全角仮名に書き換える。やりながら、自分は何て下らないことに時間を使っているのだろうかと思う。作業を終え、フォルダ名・ファイル名の半角は殆ど撲滅できた。しかし、Small System FontがOsakaしか指定できないようになっているので、その辺に一部文字化けが残っている。Small System Fontに他のフォントを設定する方法はないのだろうか。勿論、こんなことは作業に何の障害も齎さないのだが、不適切な文字が画面上に現れるのが、どうにも我慢がならないのである。

11月9日(月) SFマガジンから1998年の本の年間ベストSFアンケートの連絡と資料が送られてきた。もうそんな季節になったのだ。作品リストは例年より少なく、なぜなのだろうかと考えてみると、ヤングアダルトのリストがない。それからノンフィクションのリストもない。まあ、私が利用しないリストだから、なくなっても全然困らないのだった。並んでいる作品を眺めてみると、日本の作品は六冊しか読んでいない。海外作品は29冊だが、これは少ない。例年は40冊くらい読んでいたような気がする。という訳で、今日から今年読みのがした本を読むことにする。といっても十日しかないので、このアンケートには間に合うように主な作品を一通り読むことはできそうにないが。そこで手に取った作品は倉阪鬼一郎『赤い額縁』だ。SFではないが、98年日本SFリストに載っていたから、まずはこれから始めよう。

11月8日(日) 椎名誠『新宿熱風どかどか団』を読むつもりがなかったのに、手に取ったらついつい最後まで読んでしまった。1980年頃から数年間のことが書いてある。ちょうど私が「本の雑誌」を読み始めた頃だ。記されている「本の雑誌」の内容や、世間の出来事がいろいろと懐かしく思い出される。作者が会社を辞めて専業作家になったのもちょうどその頃、35歳の時のことだそうだ。今の私と同じ歳である。私も何か思いきったことをしてみたいものだが、日々雑事に追われて何もできやしない。やれやれ。
 この本を読んでいて、「漸く」と「殆ど」が漢字で記されているのに気がついた。前からこの作者の本はこの言葉を漢字で記していただろうか。これくらい漢字を使ってもいいと思うのだが、こういうものは仮名で書くというのが世間の風潮である。

11月7日(土) 図書館流通センターから本が届く。火曜日に註文した五冊である。高野史緒『ヴァスラフ』は既に読んでいるので書棚に収める。残りの四冊はすぐに読みたいものばかりだ。

 夕方、堪え難い眠気に襲われる。風呂に入っていたら眠ってしまった。湯を湯船に追加している時だったので、水面が口のところにまで上がってきて溺れそうになり目が覚めた。大学院生の頃はよくこういうことがあったものだが、何年ぶりのことだろう。この頃、どうも眠いのである。


11月6日(金) 所謂「ら抜き言葉」と呼ばれている用法に関する夢を見た。夢の中で突然「ら抜き言葉」が話題となり、私は「ら抜き言葉」は一段活用の可能動詞だと考えるべきこと、動詞の活用、可能動詞の歴史などについて一所懸命説明するのだった。この頃、夢が長い。数日に及ぶ学会を経験したりしてしまうのだ。夢の中で数日間も学会に参加してしまうのだから、目覚めたときにはすっかり疲れている。しかも、発表の資料を忘れて慌てる結末なのだから。

11月5日(木) The Internet Bookshopからの新刊情報メールが何通も送られてくる。昨日から今日にかけて同じものが何度も何度も届くのだ。私は間違えて二度登録しているので、二つのメールアドレスに新刊情報が届くものだからかなわない。片方をちゃんと抹消しておかねば。

 二日ほど前にTalkingHeadsからメールが届いて、私が訳したパット・キャディガンの作品の翻訳権に関する手続きが完了した由。原稿について漢字で書いてある副詞を仮名にしたいというので、副詞と云ってもいろいろあるのでどれのことだか教えて欲しいという返事を出した。しかし、連絡が来ない。何か怒らせるようなことを書いてしまったのだろうか。


11月4日(水) ランダムハウス英和辞典のCD-ROM版は、当初Macintosh/Windowsハイブリッド版で出る予定だったのだが、実際にはWin版という形で発売され、Macintosh版に関しては未定ということになったという連絡があった。ということで註文は取り消す。楽しみにしていたのに全く不愉快である。註文時の使用機種欄を確認してきちんと知らせてくれるMJソフトの対応には好感が持てた。

 この頃、電車に乗って坐るとあっというまに眠気に襲われて本が読めずに困っている。電車に乗る時間は15分くらい、しかも間に乗り換えがあるので元々たいして本が読める時間ではないのだが、坐って二〜三分で眠り始めてしまい、本を手から落としそうになるのだから困ったものだ。という訳でマキリップのSONG FOR THE BASILISKはまだ9ページだ。


11月3日(火) 図書館流通センターに本を註文しようとしたら、またエラーが発生。Netscape Communicator 4.5をいったん終了させてから再度註文しても同じであった。Performa6400を再起動してから註文したら、今度は註文手続が完了した。どうなっているのかさっぱり解らない。とにかく一昨日註文しようとした五冊は無事註文できた訳だ。五冊で9700円。それに消費税が加算されることになる。註文できたことを念のため図書館流通センターにメールで知らせておく。

 一昨日から読み始めたBROWN GIRL IN THE RING by Nalo Hopkinson (Aspect Science Fiction/Warner Books, July 1998, $12.99)は、数ページ読んだところでよく解らないので読み続けるのを断念する。これは未来のトロントが舞台になっていて、市の中心部は大暴動のあと無法地帯になっていて外部から封鎖された特殊な世界となっているという設定だ。そこに暮らす人々は昔ながらの自給自足の生活を取り入れ、生活を続けていたのだが、ある時、そこで最大の勢力を誇るギャング団が臓器移植の材料供給にそこの人間を狩って解体することにしようという企みを実行し始めた(間違っているかも知れない)。そこで、主人公の若い女性が果敢に立ち向かうことになるらしい。主人公は太古の呪術的な力を獲得して、妖しげに話は進むらしいのだが・・・。実に面白そうなのだが、文章がちょっと馴染めない。私の語彙が貧弱なのが原因だ。どんな文章でもすらすら読めるようになりたいものだ。そこで、明日からはパトリシア・A・マキリップのSONG FOR THE BASILISK (Ace, Sept 1998, $22.95)を読むことにした。いやはや情けない。

 ランダムハウス英和辞典のCD-ROM版がいつの間にか出ていたことに気が付いて、早速註文する。今回はMJソフトというところにした。11600円である。これにクレジットカード支払のせいで5%が加算され、更に送料800円と消費税が加わって結局13000円くらいになる。


11月2日(月) 職場から図書館流通センターに『バッハ全集4』を註文しようとしたら、昨日と同じエラーが発生した。エラーコードを図書館流通センターに知らせる。夕方、エラーコードについて連絡があったが、商品を選択する前に註文バスケットを見ようとしなかったかだとか、cookieを拒否するような設定にしていないかだとか、殆ど役に立たない助言が帰ってきた。自分でいろいろ考えてみて、そういえば先頃Netscape Communicator 4.5を入れたところが、前に註文したときとの違いだと気づき、早速Mac OS 8.1(英語版)+Netscape Navigator 4.04(ドイツ語版)に戻して註文してみた。何と意外なことにまたもやエラーが発生。途方に暮れて、Mac OS 8.5(英語版)+Netscape Communicator 4.5(英語版)に戻って註文してみたら、今度は問題なく註文手続が完了した。一体どうなっているのだ。とにかく、『バッハ全集 第4巻 教会カンタータ』(小学館/27143円)が註文できてよかった。

11月1日(日) 筑摩書房の英国短篇小説の本(第三巻)と晶文社のオンライン書店の本の校正を終えゲラを返送する。英国短篇小説の第一巻は今月刊行ではなかったか。この巻には私が訳したものは載っていないのだが。

 図書館流通センターに本を註文。
ニール・スティーブンスン『スノウ・クラッシュ』(日暮雅通訳/アスキー/2400円)
高野史緒『ヴァスラフ』(中央公論社/1900円)
倉阪鬼一郎『赤い額縁』(幻冬舎/1600円)
椎名誠『新宿熱風どかどか団』(朝日新聞社/1500円)
『書物の王国 13 芸術家』(国書刊行会/2300円)
を買おうとして註文確認ボタンを押した途端「エラーが発生しました。エラーコードを図書館流通センターに知らせて下さい」という表示が出てしまった。電子メールでエラーコードを知らせることにしたが、私の本の註文はどうなるのだろうか。

 気を取り直して、Amazon.com Booksに本を註文。
THE NIGHT WATCH by Sean Stewart (Ace,Paperback; $5.20)
EARTHQUAKE WEATHER by Tim Powers (Tor, Paperback; $5.59)
THE PERFECT HOST: The Complete Stories of Theodore Sturgeon Vol. 5 (North Atlantic Books, Hardcover; $17.50)
THE WIDOWMAKER UNLEASHED by Mike Resnick (Bantam Spectra, Paperback; $4.79)
の四冊。こちらは滞りなく註文完了。最初の二冊は昨年ハードカバーで出たものがペーパーバックになったもの。この頃、私もペーパーバックになるまで待つということがやっとできるようになったのだ。今回の註文、本は$33.08なのに送料が$11.80にもなってしまった。船便にしたのに。


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