九月三十日(日)


 EGBRIDGEはX 10.1では動かないことが判明。困ったことである(二日後には動くやうになる)。

 SFマガジンの音楽SF特集の原稿「音楽SFブックガイド」を書いてSFマガジン編集部へ送信。送信終了と同時にエラーが出てメールソフトが異常終了してしまったが、ちゃんと送信できただらうか。ちゃんと送信できただらうかといふ確認メールまで送っておいて、それに対して何の連絡もないから、届いたのだらう。それにしても私は特に音楽に詳しい訳でもないのに、こんな原稿を書いてよいのだらうかとずっと思ひながら書いてゐた。バッハが好きなだけなのに。

  bk1に本を註文。
高野史緒『ウィーン薔薇の騎士物語5 幸福の未亡人』(九〇〇円/中央公論新社)
加納朋子『ささらさや』(一六〇〇円/幻冬舎)
ベティ・カークパトリック『英語クリーシェ辞典 もんきりがた表現集』(三二〇〇円/研究社出版)
バーナード・ケイプス『床に舞う渦』(梅田正彦訳/一五〇〇円/鳥影社)
以上四冊。最後のは怪奇小説集である。


九月二九日(土)


 アップルコンピュータからMacOS X (10.1)が届く。早速インストール。なぜかMac OS X (10.04)に上書きできない。途中でエラーが生じてとまってしまふのだ。仕方なく、ディスクを初期化して新規インストール。ファイルのコピーを忘れて、一部重要な情報をなくしてしまった。OS Xでは必要な情報がどこにあるのか解りにくいのである。前より使ひやすくなったやうな部分もあるが、中には動きが変になってしまったアプリケーションもある。問題は、EGBRIDGEのインストール用ディスクを職場に忘れてきてしまったので、「ことえり」で日本語を入力しなければならなくなってしまった。つまり、旧仮名辞書が使へないのだ。


九月二五〜二八日(火〜金)


 Fantasy Centreから本が届いた。
Mrs Alfred Baldwin THE SHADOW ON THE BLIND (Ash-Tree Press, 2001)
Richard Dalby (ed) HORROR FOR CHRISTMAS (Michael O'Mara Books, 1992)
Harrison Dale (ed) GREAT GHOST STORIES (Herbert Jenkins, 1931)
以上三冊。アンソロジー二冊は少々期待外れ。Ash-Tree Pressの本はこの頃緑色のカバーなどかけるやうになったのかと驚く。値段はよく覚えてゐない。

 bk1に本を註文。
ジャクリーヌ・ダンジェル『ラテン語の歴史』(文庫クセジュ/九五一円)
大野晋・森本哲郎・鈴木孝夫『日本・日本語・日本人』(新潮選書/一一〇〇円)
逸身喜一郎『ラテン語のはなし』(大修館書店/二五〇〇円)
エドワード・ラザファード『ロンドン 上』(鈴木主税・桃井緑美子訳/五〇〇〇円)
以上四冊。なぜかラテン語に関する本が二冊も。

 他にも何か届いたり註文したりしたやうな気もするのだが、よく覚えてゐないのだった。


九月二四日(月)


 今日は祝日で休みである。SFマガジンのファンタジイ評の原稿を書き終へ、送信。続けて、同じくSFマガジンの音楽SF特集の原稿を書き始める。音楽SFといっても私は音楽はバッハしか知らないのでなかなか難しい。バッハを聴きながら書いてみるものの、ちょっと書いたところで眠くなり就寝。


九月二三日(日)


 娘と二人で映画館へ出かけ、「千と千尋の神隠し」を観る。説教臭い話だったら嫌だなと思ってゐたが、さういふこともなかった。異界へ行って帰ってくる話はもともと好きだといふせゐもあるかも知れない。名前を取られるところなどについて娘に解説を求められ、面倒くさいので、普通そうぢゃないか、などと訳の解らぬことを云って不愉快な顔をされてしまふ。映画の帰りに書店に寄って、アーシュラ・K・ル=グウィン『空を駆けるジェーン』(村上春樹訳/一五〇〇円/講談社)を買って帰り、すぐに読む。

 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いはだれだ』とダレン・シャン『ダレン・シャン 若きバンパイア』を読んでから、SFマガジンのファンタジイ評の原稿を書き始める。最後まで書けないうちに眠くなってしまひ、就寝。


九月二二日(土)


 出張の間に買った本。

『マハーバーラタ ナラ王物語』(鎧淳訳/五〇〇円/岩波文庫)
J. Sheridan Le Fanu SPALATRO: TWO ITALIAN TALES (Sarob Press, 2001, 5000円くらゐ)

 出張の間に読んだ本。

『マハーバーラタ ナラ王物語』と古川日出男『沈黙』。前者は古代インドの長篇叙事詩「マハーバーラタ」からの一話。全然期待せずに読んだが、妙に人間臭い神々の行動と、それに振り回されてとんでもないことになってしまふ登場人物の人生がなかなか面白い。後者は音楽の出てくる小説の一つとして読んだ。もっと早く読めばよかった。

 留守にしてゐた間に届いた本。

 Amazon.co.jpから、以下の五冊。
Robert Charles Wilson The Chronoliths
Ellen Datlow & Terri Windling, ed. The Year's Best Fantasy and Horror : Fourteenth Annual Collection
David G. Hartwell & Kathryn Cramer, ed. Year's Best Fantasy
Neal Barrett Jr. The Prophecy Machine
Neal Barrett Jr. The Treachery of Kings

 二二日に届いた本。

東京創元社から、
ロイス・マクマスタ・ビジョルド『天空の遺産』(小木曽絢子訳/九〇〇円/創元SF文庫)
S・P・ソムトウ『ヴァンパイア・ジャンクション』(金子浩訳/一二六〇円/創元推理文庫)
の二冊が届く。S・P・ソムトウはソムトウ・スチャリトクルの別名である。

 そろそろSFマガジンのファンタジイ評のための本を読まねばと思ひ、テリー・グッドカインド『魔道士の掟2 魔法の地へ』とロバート・ジョーダン『竜王戴冠5 勇者ビルギッテ』を読む。今月は何故か前者が読みにくく、後者が読みやすい。続けて児童書として刊行されてゐる翻訳ファンタジイを読んでしまはうとしたが、眠くなったので、寝ることに。


九月十九日〜二一日(水〜金)


 学会出張である。といふことで、また数日更新が滞ってしまふ。


九月十八日(火)


 気がついたら一週間近くが経過してゐた。何といふことだ、二・三日更新が遅れてしまっただけだと思ってゐたのに。

 キム・スタンリー・ロビンスン『永遠なる天空の調』(内田昌之訳/創元SF文庫)を読む。全宇宙を記述する音楽といふのが出てくるのだが、私には何だかよく解りませんでした。話の展開に無駄が多いやうな気がするくらゐ読みにくい。少々疲れてしまった。

 この一週間に届いた本。

古川日出男『沈黙』と小田光雄『図書館逍遥』bk1から。

 東京創元社からルイ・ド・ベルニエール『コレリ大尉のマンドリン』(太田良子訳/三三〇〇円/東京創元社海外文学セレクション)が届く。近々公開される、ニコラス・ケイジ主演の映画「コレリ大尉のマンドリン」の原作なのださうだ。私が日頃読まない分野の本かも知れない。

 早川書房から、テリー・グッドカインド『魔道士の掟2 魔法の地へ』(佐田千織訳/六六〇円/ハヤカワ文庫FT)とロバート・ジョーダン『竜王戴冠5 勇者ビルギッテ』(斉藤伯好訳/六二〇円/ハヤカワ文庫FT)が届く。

 その他、書棚から古い本を引っ張り出してきて、ヴァーノン・リーやロード・ダンセイニの作品を英語で読んだり。理由はまだ秘密だ。


九月十二日(水)


 午前二時に起きたら何やら大事件が起きてゐる。米国、カナダに本を註文しても航空便で本が届かなくなる、などと自分勝手なことしか考へなかったことを少し恥じる。


九月十一日(火)


 bk1から、グレッグ・ベア『タンジェント』と真田信治『標準語の成立事情』が届く。

 Fantasy Centreに本を何冊か註文。


九月十日(月)


 金澤正剛『誰も言わなかった「大演奏家バッハ」観賞法』(講談社)を読む。結局、私が知りたかったやうなことは、第一章の冒頭の山之口洋氏の部分しかなかったのだった。それだけでもよかったと思ふべきか。

 職場で、「急旋風、急旋風」と連発する人がゐて困った。そりゃあ「急先鋒」だらう、と云へばよかったのだらうか。


九月九日(日)


 アメリカのSF情報誌LOCUSの九月号が届いたのはいつだったのだらう。日曜日には郵便配達はないから、昨日だったのかも知れない。


九月八日(土)


 bk1に本を註文。

グレッグ・ベア『タンジェント』(七二〇円/ハヤカワ文庫)
真田信治『標準語の成立事情』(四九五円/PHP文庫)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔女とくらせば』(一七〇〇円/徳間書店)

 ベアのは、刊行されてすぐに購入したのだが、手元にないので買ってしまふ。ダイアナ・ウィン・ジョーンズは送料を無料にするために註文に入れてある近刊本。この本は、bk1でダイアナ・ウィン・ジョーンズで検索しても出てこないのである。シリーズ名の「クレストマンシー」で検索したら何故か出てきた。

 bk1から、山田正紀『ミステリ・オペラ』が届く。随分、分厚い本だ。

 篠田節子『ハルモニア』を読む。バッハの無伴奏チェロ組曲を聴きながら。


九月七日(金)


 bk1から、中村融・山岸真編『20世紀SF6 1990年代遺伝子戦争』(九五〇円/河出文庫)が届く。

 SFマガジン編集部から高野史緒『ムジカ・マキーナ』、難波弘之『飛行船の上のシンセサイザー弾き』『鍵盤帝国の逆襲』のコピーが届く。早速、『ムジカ・マキーナ』から読み始める。本当はコピーでなく本の形で読みたいところ。この本、復刊あるいは文庫化の予定があるらしい。買ひ逃してゐた私は出たら必ず買はうと決意してゐたのだが、今回は緊急に読まねばならないので、それまで待てないのだった。


九月六日(木)


 篠田節子『カノン』(五五二円/文春文庫)を読む。途中、どうも素直に楽しめない部分もあったが、最後には納得して読み終へることができた。バッハの「フーガの技法」が聴きたくなり、Helmut Walchaのオルガン演奏で聴いてみる。登場人物もその奏者の演奏を聴いたから。

 bk1に本を註文。

古川日出男『沈黙』(一九〇〇円/幻冬舎)
山田正紀『ミステリ・オペラ』(二三〇〇円/早川書房)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『クリストファーの魔法の旅』(一七〇〇円/徳間書店)

ダイアナ・ウィン・ジョーンズのは近刊予約本。


九月五日(水)


 仕事の帰りに丸善に寄って、篠田節子『ハルモニア』(六八六円/文春文庫)を購入。

 帰宅すると、bk1から、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いはだれだ』と高橋源一郎『日本文学盛衰史』が届いてゐた。いや、あれは昨日のことだったか。


九月四日(火)


 Advanced Book Exchangeをとほして、本を二冊註文。
Sax Rohmer THE HAUNTING OF LOW FENNEL, $39.00
Sax Rohmer TALES OF CHINATOWN, $10.00
これに送料とABEの仲介手数料のようなものが加算されて、合計$69.69であった。


九月三日(月)


 突然、思ふところあって、古い怪奇小説のアンソロジーなど書棚から発掘して目次を眺めてみる。理由はまだ秘密だ。夜になって、今度は音楽が重要な役割を果たすSFやファンタジイ、怪奇小説などを書棚から抜き出し始める。理由はまだ秘密だ。


九月二日(日)


 一日ゆっくり休む。食虫植物の植ゑ替へなど。今年の植ゑ替へもこれで最後だらう。この鉢で秋の間じっくり育って冬を乗り切る体力をつけてもらはう。
 ときどきヴァーノン・リーを読んだり。


九月一日(土)


 月も変はったことだし、本でも買はうかと思ひ、bk1に本を註文。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いはだれだ』(野口絵美訳/一七〇〇円/徳間書店)
高橋源一郎『日本文学盛衰史』(二五〇〇円/講談社)
ウラジーミル・ナボコフ『ナボコフ短篇全集2』(諫早勇一他訳/三八〇〇円/作品社)
ダレン・シャン『ダレン・シャン 若きバンパイア』(橋本恵訳/一六〇〇円/小学館)

 以上四冊。今月は少々控へめに註文。ナボコフ、ちゃんと読むだらうか。

 英語の本もそろそろ買っておかねばと思ひ、Amazon.co.jpに本を註文。

Robert Charles Wilson The Chronoliths (¥2,584, Tor Books)
Ellen Datlow & Terri Windling, ed. The Year's Best Fantasy and Horror : Fourteenth Annual Collection (¥2,158, St. Martin's Press)
David G. Hartwell & Kathryn Cramer, ed. Year's Best Fantasy (¥854, Eos (HarperCollins))
Neal Barrett Jr. The Prophecy Machine (¥740, Bantam Books)
Neal Barrett Jr. The Treachery of Kings (¥740, Bantam Books)

 以上、五冊。年刊ファンタジイ傑作選が二つ入ってゐる。Datlow & Windling以外の年刊傑作選が出るのは随分と久しぶりである。Neal Barrett, Jr. のは広告を見て何となく面白さうだと思ったので。
 なぜかこの頃、古い幻想怪奇小説が読みたくなってきたので、再度Amazon.co.jpを訪れ、
Arthur Quiller Couch The Horror on the Stair and Other Weird Tales (¥5,094, Ash Tree Press)
を註文。五千円以上註文すると送料が無料になるやうだ。一冊で五千円もするのかこの本は。


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