筑摩書房から刊行される『英国短篇小説の愉しみ(仮題)』の校正刷りが届く。11月から毎月一冊出るらしい。全三巻なのだが、第一巻には私が担当した分は収録されたなかったことが少々残念である。
図書館流通センターに本を註文。
J・G・バラード『殺す』(山田順子訳/1300円/東京創元社(海外文学セレクション ))
小谷真理『ファンタジーの冒険』(660円/ちくま新書)
『岩波講座言語の科学11 言語科学と関連領域』(3400円/岩波書店)
『書物の王国 王侯』(2100円/国書刊行会)
グレッグ・ベア『凍月』(小野田和子訳/560円/ハヤカワ文庫SF)
F・ポール・ウィルスン『ホログラム街の女』(浅倉久志訳/660円/ハヤカワ文庫SF)
井村君江『妖精学入門』(講談社現代新書)
以上7冊。9500円くらい。早く届くと嬉しいのだが。
ロバート・チャールズ・ウィルスンのDARWINIAを読み始める。1912年に突然ヨーロッパが消滅する話らしい。
SFマガジンの書評用の高野史緒『ヴァスラフ』(中央公論社)の校正刷りが早川書房から届く。ヴァスラフ・ニジンスキーというバレエ舞踊家を主人公にした戯曲形式で書かれた作品である。ニジンスキーとはいっても生身のニジンスキーではなく、第一次世界大戦前夜のロシア帝国のコンピュータ・ネットワーク上に存在するダンサーである。200ページ弱の短い作品なので一気に読み終える。バレエは苦手だが、本書の不思議な力に圧倒されるとともに、ニジンスキーという人物に強い関心を抱いてしまった。本書の力も主にニジンスキーという人物の魅力によるものである。しかし、SFマガジンの「今月のクロス・レビュー」というのは一つの作品を三人で紹介するので、ちょっと怖い。昨日の電話で「作者御本人も是非中野さんにもということですので」と云われて驚いて引き受けてしまったが、何故私なのだ。
10月17日発売と噂されているMacOS 8.5は英語版、ドイツ語版、フランス語版、イタリア語版、日本語版、スペイン語版、スウェーデン語版が世界同時発売になるという、これまた噂がある。そうなるとどうしてもドイツ語版が欲しくなる。しかし、一体どこで買えるのだろう。
Interware社のBooster 64・54 G3 230をCHAMPに註文。77800円+消費税+送料である。Mac ACADEMYの方が3000円安いのだが、二日で完売してしまったらしいし、WWW画面からの註文を受け付けず、電話しなければならないのが、気に入らないのだった。これで私のPerforma6400がもっと速く動くようになる筈なのだが。
図書館流通センターに註文したい本があるのだが、昨日から全然繋がらない。
一昨日と昨日はキリル文字の入力と表示の話をしたが、今日はギリシャ語の話である。論文などで時折ギリシャ文字を入力しなければならないときは、Symbolというフォントにして書いていたのだが、ギリシャの書店Bookstore Lilli Zachariadisを見に行って、これは一つギリシャ語もギリシャ語として入力と表示もできるようにしておこうと思った。キリル文字のときと手順はあまり変わらず、Eudora Greek 1.0.1からギリシャ語スクリプトを持ってきて、どこからかGreekSystemというセットを見つけてきたのでフォントを少々追加して出来上がりである。こう書くと僅か四行で完成だが、途中でシステムファイルに異常が生じたり、昨日のロシア語の調子が悪くなったりで些か慌てたのであった。それでも最終的には目的通りギリシャ語スクリプトが追加された。スクリプトが増えて切り替えが甚だ不便になったが、それでも嬉しいのはなぜだろう。
夕方になっても多言語表示への熱は冷めず、Eudora Greek 1.0.1は古いような気がしたので、まずversion 1.3を見つけて入れ換えた。更に、中欧語スクリプト、トルコ語スクリプト、また中欧語、トルコ語、ルーマニア語、アラビア語、エスペラントのフォントとキーボードレイアウトを入手。しかし、流石にトルコ語スクリプトまで入れる気にはならない。中欧語、エスペラントのフォントをシステムに追加し、中欧語のスクリプトを入れたが、そこで"System is damaged"の表示が。起動ディスクの切り替えと再起動を繰り返し、結局、中欧語スクリプトの組み込みを諦める。エスペラントのキーボードレイアウトも最初のが期待通りに働かないので、別のに換えてようやく落ち着く。恐らく私がポーランド語やチェコ語を入力することは当分ないだろう。ホームページを見る可能性は否定できないので、日本語、西欧ローマン(英独仏西、北欧など)、中欧ローマン(ポーランド語、チェコ語、ハンガリー語など)、キリル文字(ロシア語、ブルガリア語など)、ギリシャ語、エスペラントなどが読めるようにNetscape Navigator 4.04 (de)のフォントの設定を行なう。しかし、まだエスペラントはちゃんと表示されるようになったかどうか自信がない。というのはこの頃エスペラント固有の文字の使用を避け、gに^がついた文字などをgxで置き換える表記がインターネット界では主流となったきていて、私の設定の効果を実証できる場所が少ないからである。でも、ワープロでの入力は可能になったのであった。おっと、ルーマニア語のフォントの組み込みを忘れていたが、これは私がルーマニア語を身に付けるか、ルーマニアの書店のホームページを見つけてから組み込むことにしよう。Macintoshにおける各国語の入力と表示についてはhttp://www.hf-fak.uib.no/smi/ksv/に詳しい。
そういえばSFマガジンの原稿の〆切りは明日じゃないか。ということで書き始めるのだが、SFBookscopeの他の人が担当しているところを読むと、どうも〆切後に発売されている本がよく紹介されているのだ。理由は二つ考えられる。本になる前にゲラの状態で読んで紹介した(私も昨年夏までは毎月のようにやっていた)という可能性と、〆切りなんか守っちゃいないという可能性だ。私は後者の場合の方が多いような気がするのだが、とにかく私は〆切りは守るようにしているので、夕食後風呂に入ってから書き始め、深夜零時頃送信。今月はダン・シモンズ『エデンの炎』、アラン・D・フォスター『不機嫌な魔界の旅人』、藤田雅矢『蚤のサーカス』の三作品。
原稿を送ってから、私は一つやりたいことがあったのだ。晶文社のオンライン書店の本の原稿のためにロシア東欧の書店を探していたら、どうしても私のPerforma6400でロシア語を扱えるようにしたくなったのだ。正確に言うとキリル文字を扱えるようにか。少々ロシア語表示関係のWWWページを読んでから、Eudora Cyrillic 1.3というのをダウンロード。それからApple社のFTPサイトからロシア語フォントをダウンロード。ロシア語(キリル文字)フォントはシステムのフォントフォルダに入れて、Eudora Cyrillic 1.3から「願齏頽 」をシステムという名のファイルに入れ込む。皆さんには化けた文字しか見えないでしょうが、実際ファイル名はこういう化け文字でしか表示されない。多分ロシア語でロシア語って書いてあるのだと思う(ひょっとしたらРусскаяと書いてあるのかも知れない。日本語の場合には日本語って書いてあるから)。そうして再起動してみると簡単にロシア語が扱えるようになったのだった。但し、Finderでは使えない。多分フォントが対応できないからだ(ロシア語が表示できるようなフォントを選んだら日本語が表示できなくなってしまうので、これは困る。いつの日か、両方表示できる時が来るに違いない)。これで、日本語、英語(西欧の言語)、ロシア語(多分ウクライナ語やブルガリア語も)が混在した文章だって書けるようになった訳だ。問題は、私がロシア語が解らないということだ。キーの位置がさっぱり解らないのも困る。ちょっと勉強してみようか。ちょっと勉強したくらいではどうにもなりはしないのだが。今のところ、ロシア語入力がが可能になって、スクリプトの切り替えの時に余計な言語が増えて不便になったというだけのことなのだった。やれやれ。
先週金曜日の日本経済新聞に出ていたのだが、富士通、日立製作所、大日本印刷、ユーシーカードの四社が小学館、講談社など30社の出版社と協力して雑誌、コミック、一般書籍をインターネットを通じて電子ファイルの形式で販売する計画があるという。大日本印刷の専用ホームページで十一月から実用実験を開始して来春以降に商用化を計画しているのだそうだ。当初販売が予定されているのは、講談社の「週刊モーニング」「現代」、JTBの「るるぶ」など50種。価格は1ページ20−50円。当面は私にはあまり縁のない出版物ばかりのようだ。私としては検索するもの以外は紙にインクで印刷されたものの方がいい。
同日の同紙に、システムソフトは電子辞書『日外現代イタリア語表現辞典』をWWWページ上で販売する記事が載っていた。売り上げが1000本に達したら店頭販売に切り替えるのだそうだが、これは電子ファイル形式での販売という意味ではなく、単にWWWページ上で申し込むとCD-ROMが送られてくるということのようだ。なあんだ。私はてっきり電子ファイルをダウンロードして購入するのかと思って喜んだのに。しかし、辞書だとダウンロードに時間がかかるなあと要らぬ心配までしたのだ。こういうことはわざわざ記事にせず広告で出して欲しいものだ。
『不機嫌な魔界の旅人』読了。面白いのだけれど、このシリーズちょっと飽きてきたというのが正直な感想である。
ロバート・ジョーダン『聖竜戦記2 異世界への扉』を読み終える。やっと話が展開してきたような気がするが、もっとてきぱき話を進めてもらいたいものだ。主人公は相変わらずぐずぐず悩んでいる。文句ばかりだが、実は『不機嫌な魔界の旅人』より楽しく読み終えてしまったのだった。
晶文社のオンライン書店の本の原稿を書き終える。20枚半書いてはみたものの、こんなものでいいのかどうか自信はない。〆切りまで一週間以上あるのでこれでいいでしょうかと聞いてみて、期待していたものと全く違うものだったら書き直せばいいと思って、とりあえず送ることにする。
また颱風が近づいている。福岡は水が足りないくらいなので、雨が降ってくれた方がいいのだが、埼玉の実家の方は五号のときにかなり水が多かったというから些か心配である。過去に何度か床下・床上浸水を経験している地域なのだ。私の家は床上まではないけれど。十日ほど前に大宮市や与野市でかなり浸水した家があるというニュースを見て、実家に電話したら母に「本が心配なのね、私たちのことじゃなくて」などと云われた。まあ、その通りなのだが。とにかく水は大したことなく、本は無事だから安心しろと云っていた。
続けてアラン・D・フォスター『不機嫌な魔界の旅人』を読み始める。こちらは相変わらずの舞台に相変わらずの話の展開である。
今日届いたMacPower十月号を捲っていたら、TATEGAKI 2.0.2というのを見つけた。これを使えばこのページも縦書きになるのかと思ったが、本質的には横書きなので左にページが捲れていく訳ではない。長い文章を扱うには不向きと思い、私のページに適応するのは見送ることにする。T-Timeを購入しようかとも思っていたが、こちらは横書きのテキストを縦書き表示に変換してくれるテキストビュワーってことなので、私のページが縦書きになる訳ではない。でも安いから買っておこうかとも思っている。
Bookpagesから本が届いたのだが、その時たまたま家に誰もいなかったので、帰宅すると不在連絡票だけが虚しく机の上に載っていた。宅配便だと電話するとその日のうちに持ってきて貰えるが、郵便局は翌日以降になるので、一分一秒でも早く本を手にしたい私にとっては苛立たしいことである。
私はコンピュータで使うマウスという奴が苦手である。マウスを完全に否定してしまうとMacintoshは使えなくなってしまうのだが、マウスを頻繁に使うと右手が痛くなってしまうのだから仕方がない。今日の原稿はまさにマウスの多用を要求するものだったので、夕方には右腕が痛くなってきてしまった。足マウスが欲しいと思うのはこういうときだ。あれはまだ売っているのだろうか。
早川書房からロバート・ジョーダン『聖竜戦記2 異世界への扉』(斉藤伯好訳/ハヤカワ文庫FT/600円)が届く。どこまで話が進んでいたのか殆ど覚えていない。
昨日、CalendarMenuが諸悪の根源のように書いてしまったが、終了時のエラーは全く改善されなかった。EGBridgeやOSA Menuなどのメニューバーから選ぶ項目が選べない状態は改善されたのではあるが。MacOS 8.5になって状況が変わるんじゃないかと、何の根拠もない希望を抱いて、今はもう何もしない。
この頃、Performa6400の調子が悪く、特にNetscape Navigatorを使った後、終了時にシステムエラーが起きる原因はどうやらCalendarMenuというものにあったようだ。メニューバーにカレンダー項目を追加するものでなかなか便利だったのだが。同様のシェアウェアがいくつかあるようだが、予定を書き込めなかったり値段が高かったりするので、これが気に入っていたのだ。尤もControl StripにMONUmentというカレンダーを入れてあり、CalendarMenuがなくなってもすぐに困るということはないので外す。
夕方から頭痛が酷くなってきたので、熱い風呂に入って寝ることにする。私は熱い風呂は苦手だが頭痛の時だけは、熱い風呂が効くのである。
明日は休みなのでだらだら無駄な時間を過ごしてゆっくり休むことにする。私にとってだらだら無駄な時間を過ごすとは、本を読む時間があるのに本を読まないということである。夜九時からテレビを観る。借金に追われて自殺しようとまで思っていた夫婦がひょんなことから探偵と間違えられてその場を誤魔化しているうちに事件を解決してしまうという、だらだら無駄な時間を過ごすとしかいいようのない番組である。心も躰もでろっと弛緩させて気持ち良く観ていたのだが、結末近くになって(番組終了から十分前くらいだろうか)、草刈正雄演ずる主役が「食べレナカッタ」という言葉を発し、すっかり気分が悪くなる。下らないテレビなど観るんじゃなかったと深く後悔して寝る。この頃、たまにテレビを観ると大抵こういうことになってしまうので困っている。英米の映画を英語で観るのなら、そういうことが気にならないので大丈夫だが、話がよく解らないまま結末を迎えてしまうこともあるのでそれもまた困る。字幕つきの洋画が一番いい。映画館に行って映画を観たくなってきた。
来月、中山書店から出る『医師・医療関係者のためのインターネット(全面改訂第三版)』という本にURLを載せたいが構わないかという問い合わせがあった。医療関係者はちょっと嫌だなと思ったが、結局承諾の返事を出してしまう。
晶文社の人から『オンライン書店の使い方』という年末刊行予定の本に原稿を書かないかというメールがきた。当然引き受けるが、〆切りが二週間後というのは些か厳しい。そういえば私の名前が中野善男と書いてあった。ということは日経Macを見たのだろうか。
どうも大学のメールサーバに繋がりにくいことがあるので、メールアドレスを変えようと決意する。新しいアドレスはyosh@dent.kyushu-u.ac.jpである。これも大学のものなのだけれど。もちろん、今まで使っていたアドレスがなくなる訳ではないので、徐々に移行したいというだけのことである。
Katsuyo Motoyoshiさんに教えてもらった話なのだが、こんな記事がChicago Tribuneに載っていたそうである。"Book fungus Can Get You High"という題の短いもので、古い本に発生する黴の胞子には幻覚を誘発する作用があって、普通の大人はすぐにそれでどうこうなる訳ではないが、長時間その胞子を吸引したり、あるいは子供だったりすると、かなり気分に変化がみられるらしい。これはR. J. Hay博士がイギリスの医学雑誌Lancetに発表した論文に書いてあったことだというので、ちょっと大学の図書館で検索してみたけれど見つからなかった。古い本といっても私が持っているような本ではなく、本物の革を使って装幀したような(あるいは羊皮紙か)本のことのようだ。図書館で古い本に囲まれると嬉しくてたまらないのは気のせいではなかったということか。
昨日Virtualというシェアウェアについて書いたが、私は随分勘違いしていたようだ。画面は最大24面にまで増やすことができ、移動用小窓も消すことができ、ショートカットキーでの移動もちゃんと設定されているそうだ(ということを、これを読んだ方が送ってくれたメールで知った)。Virtual Desktopの方が負けている。有料なのにはそれなりに理由がある訳だ。Virtual Desktop 1.9.3はMacOS 8.5対応だというところは優位に立っているところではある。私は24面は必要としていないので、無料の方を暫く使うことにする。ここ数日急激な円高が進んでいるが、必要のないシェアウェアに$10.00はもったいない。本が一冊買える額である。
Macintoshの話である。今日からVirtual Desktop 1.9.3というのを使ってみる。モニタ画面を仮想的に九倍にしてくれるものである。矢印キーでひょこひょこと移動しながら使ってみるとちょっとだけ便利になったような気がする。本当は本物のモニタをもう一台繋ぎたいところなのだが。同様のVirtualというソフトもあるが、こちらは画面が四倍にしかならない(四倍で十分のような気もするが)、移動に使う小さな窓を一時的に消すことができない、キー操作で移動できない(できるのかも知れない)、フリーウェアではない、などの点でVirtual Desktopに負けている。ついでに、モニタの設定を1024x768,75Hzにしてみる。画面が広くなったように感じられる。字が小さくなってしまって困るかと思ったが、そうでもない。
A1booksに本を註文しようとしたら、海外からはアカウントを登録できないと云われたという情報を川辺治之さんから頂いた。最近この書店から本を購入した方の情報を求む!
本日発行の日本経済新聞によると、YahooはAmazon.com Booksと書籍販売の広告で提携すると発表したという。何をするのかというと、Yahoo! JAPAN上にAmazon.com Booksに直結するボタンを新設するだけのことらしい。それでヤフーは三年間に385万ドルを広告費用の対価として受け取り(今年度中に新システムの開発費用として25万ドル、広告宣伝費として来年度に132万ドル、再来年度に228万ドル)、ヤフー経由で書籍やCDが売れるごとに一定の販売手数料を受け取るという。来年四月から始めるらしいが、広告費を毎年220万ドル払うとするとそれに見合う利益が増えなければAmazon.com Booksは割に合わないということになる。日本人がそんなに英語の本を買うだろうか。よく英語の本を買うような人は既にAmazon.com Booksをはじめとするインターネット上の書店で本を買っている人が多いに違いない、と思うのだがどうだろう。
同じく日本経済新聞によると角川書店は来年一月にも「角川ミニ文庫」の定価を撤廃するらしい。大手出版社が初版から価格拘束を外すのはこれが初めてという。また、今年十月からは「東京ウォーカー」も時限再販(一定の条件で書店が価格を決められるというものらしい)とするとか。私は「角川ミニ文庫」も「東京ウォーカー」も買ったことがないのであまり関係ない。