一一月三〇日(日)

 月別の購入書籍数集計のために3日遡った日付で書き直す。

 今週買った本。
●ソフィア・サマター『図書館島』(市田泉訳/東京創元社)
●アレイスター・クロウリー『麻薬常用者の日記 II 地獄篇』(植松靖夫訳/国書刊行会)
●北原尚彦編訳『シャーロック・ホームズの栄冠』(創元推理文庫)
●アルフレッド・ベスター『イヴのいないアダム』(中村融編訳/創元SF文庫)
●ミシェル・ウエルベック『H・P・ラヴクラフト 世界と人生に抗って』(星埜守之訳/国書刊行会)

 雑誌では、Night Land Quarterly Vol. 11 を購入。悪霊の館特集。季刊のはずなのにずいぶん頻繁に刊行されてゐるやうに感じてしまふのは私が歳をとったせゐだらう。

 ソフィア・サマター『図書館島』(市田泉訳/東京創元社)ご恵贈賜りました。

 イラナ・C・マイヤー『吟遊詩人の魔法(上・下)』(鍛治靖子訳/創元推理文庫)ご恵贈賜りました。「マキリップを思わせる、歌に満ちた世界を描きだす驚異の新人の話題作」だといふ。

 今週はダンセイニの戯曲集を読んでゐた。幻想的なもの、SF風のもの、現代的な小噺風のものなど、さまざま。どれも面白い(よく判らないものもたまにあるが)。


一一月二六日(日)

 今週買った本。
●マイクル・ビショップ『誰がスティーヴ・クライを造ったのか』(小野田和子訳/国書刊行会)
これの原書、Arkham House版を持ってゐると硬く信じてゐたのだが、いくら探しても見つからない。持ってゐなかったのか。
●フィリップ・K・ディック『シミュラクラ[新訳板]』(山田和子訳/ハヤカワ文庫SF)
●安藤貞雄『現代英文法講義』(開拓社)

 今週はあまり本を買はなかった。

 國分功一郎『中動態の世界 意志と責任の考古学』(医学書院)読了。ずいぶんかかってしまった。中動態についてまったく何も知らなかったので、能動態:受動態ではなく能動態:中動態といふ対で世界を見る話は実に興味深かった。しかし、意志と中動態の関係は私にはよくわからなかった。 「われわれが、そして世界が、中動態のもとに動いている事実を認識することこそ、われわれが自由になるための道なのである。中動態の哲学は自由を志向するのだ」といふ。 「中動態に関して言えば、行為の帰属や意志の存在をめぐる強い信念こそがその[中動態抑圧の]エネルギーの源であったように思われる」といふのだが、唐突な感じがして少し戸惑ふ。でも、中動態の世界を初めて知ったので、私にとっては極めて重要な本であった。

 再び、ダンセイニの戯曲を読む。


一一月一九日(日)

 先週ダンセイニの戯曲を註文した古書店から、Plays of Gods and Men by Lord DunsanyのAbebooks.comの表示が期限切れでキャンセルになってゐるが、註文を受け付けた日にすぐに発送してゐるから安心して! というメールが来たのだが、もう別の書店に註文してしまったではないか。とりあへず、「判った。安心して待ちます!」と返事を出しておいた。

 アレイスター・クロウリー The Diary of a Drug Fiend 読了。第三部がいちばん面白い。特に「理想化されたクロウリー」というふレイマスが『法の書』を持ち出してあれこれ話し始めてからが。「真の意志」とは何かを主人公はレイマスの〈僧院〉で追求する流れは、迷いを抱へてゐる読者にこそ相応しいか。
〈序〉によれば、クロウリーはヘロイン中毒から脱することができなかったさうで、自分はしっかりした意志と意識があるから支配されることはないといふ自信を持ってゐても、人間はそんなに強いものではないのだらう。私はそもそも人間に自由意志があるのかと疑っているくらゐだから、「真の意志」を見つけよと云はれても、戸惑うばかりである。そして、意志が好きな人には、自己啓発本にもなる。

 フランシス・ハーディング『嘘の木』(児玉敦子訳/東京創元社)読了。嘘を食べて生長する植物を中心に嘘と真実、科学と信仰のあいだで苦しむ人々の話だが、犯人を推理して追ひ詰める少女探偵の話でもあり、女性科学者問題の話でもある。

 今週買った本。
『七十人訳ギリシア語聖書 モーセ五書』(秦剛平訳/講談社学術文庫)
『定本 夢野久作全集3』(国書刊行会)

 書肆侃侃房のPR誌「ほんのひとさじ vol. 7」が届いた。私も一つ書いてゐます。私なんかが書いていいのかといつも思ふ。


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