3月31日(火)

 本以外の荷物の片付けも済み、Macの引っ越しも終はり(これについては少しだけ別館の方に書いた)、明日から新年度なので、新しい職場に出勤である。

 これまで通勤の際に7分くらゐしか電車に乗ってゐなかった。それでなかなか読書時間の確保に苦労してゐたといふわけだ。それが明日からは45分である。6倍以上である。座ったら寝てしまふ可能性があるが、座らなければいいのだ。往復一時間半である。軽い新書なら読み終はってしまふので、気をつけなければ。でも、チャールズ・ストロス『アッチェレランド』(酒井昭伸訳/2300円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]なら、そんなに速く読み終はらないだらう。安心して読める。


3月30日(月)

 今日も部屋の片付け。本は書棚に収まった。あとはパソコンの設定などに時間を取られる。明日、本以外の荷物の片付けと書類の整理ができれば、新年度を落ち着いて迎へられるといふものだ。

 疲れたので、今日はこれだけ。


3月29日(日)

 今日も一日本の片付けとAirMac Extreme(およびAirMac Disk)の設定で、本を買ふことも読むこともできなかった。

 本を書棚に並べるといふことは、自分の人生を物語るやうなものである。といふのはいくら何でも大袈裟で、そんなことは実は微塵も思ってゐない。それでも、人の書棚を眺めるとなんとなく持ち主の人柄が判るなんていふ人もゐる。だとしたら、今の書棚は誰にも見られたくない。とにかく大きさだけで棚に押し込んでゐるから。図書館の写真集の隣に、バイオインフォマティクスの本が並んでゐたりする。ただ、大型本だといふだけの理由で。文庫本は一段に三列押し込んだししてゐる。これでは全然資料として活用できないではないか。一年経ったらまた引っ越すのだから、まあいいかと、一日百回くらゐ呟いてゐる。

 早く片付けを終へて本を読みたい。しかし、あと二日で片付け終へなければならないのだ。


3月28日(土)

 今日は一日外出せずに引っ越し荷物の片付けに専念する。箱は九割以上の箱に「本」としか書かれてゐないので、全然識別できない。無意味な表示である。10箱くらゐ開けて中身を机の上とか床の上に出し、箱を片付けて本棚を配置する空間を確保する。そして箱を開け本を本棚に収めて空き箱を片付け本棚を配置できる空間を作ってさらに本棚を置き箱を開けて本を並べる。これを延々と十時間くらゐ繰り返してゐたら(もちろん、食事をしたりトイレに行ったりしてゐる)、気分が悪くなってきた。残りの箱38個のところで休憩。今日はもう終はりにしてしまはう。

 Mac用ソフトや辞書のCD-ROMも出てきたから、先日買ったMac miniやAirMac Extremeの設置もできたら明日やってしまひたい。

 内容に関係なく大きさだけでただ棚に並べていってゐるので、もう何がどこにあるのかよく判らない状態である。こんなことでちゃんと使へるのだらうか。でも、箱に詰めたままよりはいいだらう。


3月27日(金)

 三省堂書店神保町本店で本を買ふ。
●ナンシー・クレス『ベガーズ・イン・スペイン』(金子司ほか訳/900円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●クリス・エヴァンズ『 鉄のエルフ1 炎が鍛えた闇』(月岡小穂訳/760円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●柴田元幸編『昨日のように遠い日』(2000円+税/文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
これまでオンライン書店から本を買ってきたのだけど、一般書店に行きやすくなったのだから、これからは街の書店で本を買はうと思った。でも、現金でいちいち払ふのは嫌なのだ。三省堂本店ではSuicaが使へるといふことで、こいつを試してみようと思った。買ひものに使ふのは初めてだ。どきどきしながらカードを出して読み取り機にかざしたのだが、残高不足で払へなかった。なぜだ、オートチャージなのに! と思ったのだが、買ひもののときにはオートチャージ機能は働かないと説明サイトに書いてあった。なんだ。この頃はクレジットカードでもいちいち署名しなくてもいいことも多いらしいので、今度どこかの書店で試してみよう。

 チャールズ・ストロス『アッチェレランド』(酒井昭伸訳/2300円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み始める。まだ最初の方だけど面白い。この未来はなぜか懐かしい感じがする。

 サカタのタネから朝顔の種が6種届いた。残り一種はまた後で送られて来るらしい。もちろん、今来ても蒔くのは五月の連休頃になる訳だが。今年は八重咲きが多いから密かに楽しみにしてゐるのである。


3月26日(木)

 ピーター・アトキンス『万物を駆動する四つの法則』(斉藤隆央訳/1800円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。「熱力学第二法則を知らないのは、シェイクスピアの作品を読んだことがないというようなもの。」といふ古葉が印象深い。しまった、シェイクスピアを読まなければ。

 サーバを自宅に移しました。まだ動作に多少不安が残ってゐます。何か気づいたときは管理者のメールアドレス宛にお知らせいただけると幸ひです。今日は帰宅が遅くなってしまったので今日はこれで。


3月25日(水)

 ピーター・アトキンス『万物を駆動する四つの法則』(斉藤隆央訳/1800円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み始める。半分くらゐまで進んだ限りでは、数式がほとんどと云ってよいほど出てこないので、ちょっとはっきりしない部分もあるが、熱力学の概念がよく判るやうになってゐると思ふ。残り半分を早く読まう。

 紀伊國屋書店から、Daniel Stevens Bread: River Cottage Handbook No. 3 (Feb 2009, Bloomsbury) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]が届く。パン作りの本。写真もあるが、説明が多い。またパンを作りたくなってきた。

 職場で使ふUbuntu 8.10で動いてゐるパソコンのモニタを新しくしたのでそれに合はせて解像度を変更しようとしたら間違へてしまひ、「範囲外です」といふ表示が出て、それきりになってしまった。三時間ほどいろいろやってみたけれども、戻らなかった。どうすればいいのか。自宅のubuntu 8.10の方はやうやくネットに繋がり、外から観られるやうになった。Amazon EC2からの復帰作業は今日はちょっと無理だらう。明日以降、なるべく早くなんとかしたい。


3月24日(火)

 東京創元社からロバート・E・ハワード『真紅の城砦』(中村融訳/880円+税/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。新訂版コナン全集の第五巻。

 黒木登志夫『落下傘学長奮闘記』(920円+税/中公新書ラクレ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。国立大学の現状を知りたかったら読むべき本である。法人化で国立大学がどのやうに変はったかを評価すると同時に、負のスパイラルに陥り、東大以外の国立大学が破綻へ向かって進んでゐると警告してゐる。法人化は本来教育改革としてなすべきことだったはづなのに、いつの間にか財政改革の一環となってしまったことが原因であるといふ指摘には納得できる。

 およそ一ヶ月ぶりに埼玉の家に帰ったら、ニール・ゲイマン『アメリカン・ゴッズ 上』(野沢佳織・金原瑞人訳/2200円+税/角川グループパブリッシング)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ニール・ゲイマン『アメリカン・ゴッズ 下』(野沢佳織・金原瑞人訳/2200円+税/角川グループパブリッシング)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、林雅之『「クラウド・ビジネス」入門』(1200円+税/創元社)[Amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店]、小池良次『クラウド』(1800円+税/インプレスR&D)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、Heather Weston Bookcraft : Techniques for Binding, Folding, and Decorating to Create Books and More (Quarry Books, Sept 2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]、Lorna Barrett Bookmarked for Death (Berkley Pub Group, Feb 2009) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]、サイモン・イングス『見る 眼の誕生はわたしたちをどう変えたか』(吉田利子訳/2600円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ピアズ・アンソニイ『女悪魔の任務』(山田順子訳/940円+税/ハヤカワ文庫FT)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、カート・ヴォネガット・ジュニア『タイタンの妖女』(浅倉久志訳/760円+税/ハヤカワ文庫SF)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、チャールズ・ストロス『アッチェレランド』(酒井昭伸訳/2300円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、若島正編『モーフィー時計の午前零時』(2800円+税/国書刊行会)[Amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店]、浅暮三文『ポルトガルの四月』(1800円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ピーター・アトキンス『万物を駆動する四つの法則』(斉藤隆央訳/1800円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、 谷崎由依『舞い落ちる村』(1333円+税/文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、シャンナ・スウェンドソン『コブの怪しい魔法使い』(今泉敦子訳/1080円+税/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、Stefan Th Gries Quantitative Corpus Linguistics With R (Routledge, Feb 2009) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]、城田真琴『クラウドの衝撃』(1500円+税/東洋経済新報社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が紀伊國屋書店やAmazon.co.jpから届いてゐた。

 部屋にネットワーク配線をし、今まで使ってゐたPowerMac G5を繋いで動かすだけで精一杯だった。部屋の荷物はまだ混沌の最中にあるし、サーバの移動なんてまだまだである。でも、広いモニターで作業できるやうになって嬉しい。


3月23日(月)

 黒木登志夫『落下傘学長奮闘記』(920円+税/中公新書ラクレ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み始める。国立大学法人化からもう五年になるのかと驚く今日この頃だが、岐阜大学の学長を法人化前三年、法人化後四年務めた人の本である。「はじめに」に「タイトルから想像しにくいかもしれないが」と書かれてゐるやうに想像しにくいのだが、「現在の高等教育の置かれている状況と問題点を、できるだけ正確に分かりやすく説明」しようとしてゐて、耳にするだけで気分が暗くなる「遠山プラン」の発表前後からの国立大学法人化の流れと、それを受けての現状が判りやすく説明されてゐる。まだ半分に達してゐないが、国立大学の改革の必要性を認めながらも、このままのやり方が続くと地方国立大学から破綻していくと訴えてゐる。

 ちょっと理由があってApacheのヴァーチャル・ホスト機能を利用して複数のサブドメイン(ホスト)を設定するやうにしてみた。うまく機能してゐればいいのだが。もしもうまく表示されなかったら連絡してくださいと書いても、うまく表示されなかったら連絡してくださいと伝へられてゐないから仕方がないのだが。no-ip.comのグループ設定を利用してのドメイン設定などに関しては、そのうち別館の方で報告したい。
 もう一つ、明日の夕方にAmazon EC2から自宅サーバへの復帰作業を行ふ予定である。また一時的につながりにくくなったりするかも知れないけれどもご容赦願ひたい。うまくいかないと作業は明後日以降まで続くことになりかねず、数日前から心配で夜も眠れないのである。


3月22日(日)

 昨日は忙しく本を買ふ暇も読む暇もなかったので更新は休み。

 アラン・ベネット『やんごとなき読者』(市川恵里訳/1900円+税/白水社)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。今まで読書といふ習慣のなかった老婦人がふとしたきっかけで本の面白さに気づき、読書にのめりこんでいく様子を描くと同時に、それによってものの考へ方や感じ方、世界観までも変化し、最後には「読む」ことから「書く」ことへと足を踏み出すところで話は終はる。この老婦人がどこにでもゐる一般的な老婦人ではなく、世界に一人しかゐないイギリス女王だといふところが本書の楽しさをさらに高めてゐると思ふ。イギリス王室を舞台にしたミステリやコメディにはときをり出会ふのだが、本書でもその舞台をうまく生かして面白さを醸し出してゐる。唯一の不満は、前にも書いたやうに短すぎること。まあ、この内容で大部の作品になってはそれもまた退屈になるのかも知れないが、それでも本好きな読者にとっては、あっといふ間の読書体験になってしまって、少々物足りない気分になる可能性はある。それだけ面白いといふことでもあるのだけど。


3月20日(金)

 和田秀樹『まじめの崩壊』(700円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。日本人の真面目さがなくなって、日本社会にさまざまな影響が出てゐると主張し、それを改めるにはどうしたらいいかを提案してゐる。人をメランコ人間とシゾフレ人間に二分化して語る論法にはあまり好感を持てないが、正直者がバカを見る社会、真面目な人間が嘲笑される風潮は大嫌ひなので、「まじめの崩壊」を憂慮する気持ちには共感できる。『新学歴社会と日本』(760円+税/中公新書ラクレ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]のときと同様、過度な受験勉強に対する反省が行きすぎて、真面目に勉強する子供が減ってゐることに警鐘をならしてゐる。また、伝統的な日本の共同体意識や終身雇用の会社制度がマネー敗戦によって、アメリカ型の成果主義へと転換したことも、真面目の崩壊を齎したとしてゐる。私は日本的な社会も息苦しく、アメリカ的な社会も生きづらいので、どちらにしても社会にはうまく適応できさうにない。それでも、真面目に生きたいとは思ってゐる。

 紀伊國屋書店で本を三冊購入。
●西田公昭『だましの手口』(760円+税/PHP新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●黒木登志夫『落下傘学長奮闘記』(920円+税/中公新書ラクレ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●アラン・ベネット『やんごとなき読者』(市川恵里訳/1900円+税/白水社)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
である。最初のはいつものやうに騙されないために読む本。私は根が正直者で騙されやすいに違ひないからだ。二冊目のは、国立大学の状況などについてかなり詳しく記されてゐるやうだったので、買ってみた。三冊目は、新書ばかり読んでゐてると小説が読めなくなってしまふのではないかといふ恐怖が最近心の奥底からふつふつと湧き出すやうになってきたので、何か面白い小説は出てゐないかと新刊書を眺めてゐたら目に入った本である。「英国女王エリザベス二世、読書にハマる。おかげで公務はうわの空、側近たちは大あわて。「本は想像力の起爆装置です」イギリスで30万部のベストセラー小説。」といふ本らしい。買って帰ってきてからぱらぱらとページを捲ってみたら、文字が少なかった。内容は面白さうなのに、ちょっと残念。まあ、無駄に長いベストセラー小説も少なくないので、文字が多ければいいといふものでもないが。


3月19日(木)

 竹内整一『日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか』(720円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。「そうでなければならないならば」とか「そうであるならば」といふ状況を総括して、アン・リンドバーグの言葉を借りるならば「言ひ過ぎもしなければ、言ひ足りなくもない。事実をあるがままに受け入れてゐる」のである。もちろん、これだけではなくて、いろいろと日本人の死生観を考へながら日本人の別れの言葉を探っていく。なるほどと納得できるところは多い。が、私はこの日本の「あきらめ」とか「悲しみ」に必ずしも共感できないのである。西洋的に最後までじたばたと藻掻いて生を全うする方が余程理解できるのだ。

 一頃、朝顔を咲かせてゐた。余裕がなくなって何年か諦めてゐたのだが、昨年久しぶりに苗を買って咲かせてみた。やはり朝顔はいい。朝顔は日本の朝によく合ふ。その花は日が昇るにつれて儚く萎れていく。造花かと見紛ふやうながっしりした花ではない。日本的な「諦め」と「悲しみ」に通じる花ではないか。さっき共感できないと云ったばかりで矛盾してゐるが、私はよく嘘をつくのである。
 そんな嘘をつきながらも、サカタのタネ オンラインショップを見たら、私がサカタのタネのカタログを見て朝顔の種を註文してゐた頃にはなかった新種がいくつかあるではないか。スプリットペタル、サンライズ セレナーデ、スター・オブ・イェルタ、パステルスター、茶々丸、暁の光、浜の雪。送料を含めて全部でおよそ1900円。見たことのない八重咲が二種入ってゐる。アサガオ科でない花も混じってゐるが、園芸種としては朝顔でいいのだ。今年は曜白は一種のみ。今年の夏は別館の方が朝顔日記になりかねないが、そんな年があってもいいと思ふのである。


3月18日(水)

 娘に頼まれて、Amazon.co.jpに、サイモン・シン『フェルマーの最終定理』(780円+税/新潮文庫)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、サイモン・シン『暗号解読(上・下)』(新潮文庫)上[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]/下[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を註文。私も読みたいが、多分、これを読む時間は残されてゐないだらうと思ふ。


3月17日(火)

 いつの間にかApple AirMac ExtremeApple, Amazon.co.jp)の機能がいろいろ向上してゐるやうなので、思はず一つApple Storeに註文してしまった。「AirMac Disk」でハードディスクの共有とか。といふことで、USBで接続する外付けハードディスクも買はなくては! そこで、Amazon.co.jpに、Logitec USB 2.0外付型HDDユニット 500GB LHD-ED500U2も註文。この時代、1テラかなとも思ったのだが、私は動画や画像の扱ひが少ないので、そんなに容量は必要としないのだ。MacOSXのTimeMachine機能も使はないし。あんな過去を全部保存していつでも呼び出すなんて、ちょっと怖い。過去は忘れたいことでいっぱいなのに。

 かういふことは別館の方に詳しく書くことにしてゐるのだが、今は引っ越しで中途半端な状況が続いてゐるので、休館中である。来週には移動が完了すると思ふが、またAmazon EC2から自宅サーバへの復帰作業があるので、本サイトに接続しづらくなる日があるかも知れない。落ち着かない日々である。


3月16日(月)

 出勤するとAmazon.co.jpから、Corega CG-WLPCI54GL IEEE802.11g/b規格無線LANアダプター[Corega, Amazon.co.jp]が届いてゐた。早速、Ubuntu 8.10で動いてゐるDell Precision 650に装着。Wireless-toolsがインストールされてゐることだけ確認しておいた。装着後、起動するともう無線で接続できるのだった。これには驚いた。いろいろな設定ファイルに難しいことを書かなければならないのかと思ってゐた。便利になったものである。
 装着時に内部が埃だらけで、通気口や空冷ファンが塞がれさうになってゐるではないか。掃除機と埃飛ばしスプレー(本当は何といふ名前なのか覚えてゐない)で除去した。本にとっても計算機にとっても、埃は大敵である。

 竹内整一『日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか』(720円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]はまだ最初の方だがなかなか面白い。本書は主に日本人の死生観について考察する内容だったのだ。


3月15日(日)

 やうやく荷物の移動が終はる。旧居の片付けがまだ数日続く模様。やれやれ。

 妻と娘の住まひの建物の二階に書店があることは昨日書いたのだが、今日そこに行ってみた。本当は前にも何度か入ったことがあるから、様子は知ってゐたのである。あまり広い店ではないが、どうしよもなく小さい本屋といふわけでもない。しかし、あったら買はうと思ってゐた新書や文庫は見つからなかった。でも、もう読む本がないのだ。何か買はなくては。そこで、
●竹内整一『日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか』(720円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●和田秀樹『まじめの崩壊』(700円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
を購入。どうして私はこんなに新書ばかり買って読んでゐるのだらう。これは買はなければならないと思ってゐた本はオンライン書店に註文して埼玉に送ってゐるから、今ここで読む本といふことになる。部屋もないし、荷物になるので、ハードカバーは今は買はない。となると、文庫本か新書といふことになる。私が読みたいと思ふやうな文庫本はなぜか小さい書店に売ってゐないのである。なぜ売ってゐないのかは何となく判るのだが、長くなるので今は書かない。そこで、どうしても新書といふことになるわけだ。
 といふのは今日だけのことで、いつもは大きい書店に寄ってくるから、文庫本だって探せば買へるのだ。私はよく嘘をつくのだ。

『まじめの崩壊』の和田秀樹は、『新学歴社会と日本』(760円+税/中公新書ラクレ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]の人ぢゃないか。


3月14日(土)

 吉川徹『学歴分断社会』(740円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。大学進学率がほぼ五割になったところで、社会を大きく二分する境界線が大学進学者と非進学者の境目になってゐるといふことを指摘する内容である(だから、本書で指摘してゐるのは学歴であって学校歴ではない)。格差と学歴に着目してゐる本はほとんどないと書いてゐるのだが、この頃よく指摘されてゐるやうに思へる。私の勘違ひだらうか。
 誰でも親よりも高い学歴と生活環境(収入)が当然だった時代から、親と同じ学歴が主流となった時代の減少として分析してゐる説明は判りやすい。学習する態度、学歴に対する考へ方、そのほか文化的環境などが継承されていくといふ指摘はよく納得できる。だが、その格差は昨今囂しく糾弾されてゐるほどには拡大し固定化されてゐる訳でもないやうである。その辺りのところはちょっとよく判らなかったのだった。

 手持ちの本がなくなってしまった。昨日引っ越したところは、二階が書店である。そんなに大きな書店ではないが、読む本がなくなってしまったときなどは、新書の類ならそれなりに揃ってゐるので、便利だと思ふ。もう未読の本がなくなったので禁断症状が出る前に何か買ひにいかうと思ったが、もう夜遅くて(今日も一日引越し作業、主に旧居の片付けだったのである)閉店してしまってゐた。残念。この便利な部屋に私はあと十日しか住まないのだが。


3月13日(金)

 一日中引越し作業。この頃、こればかりで他に何もしてゐないやうな気分である。引越し業者に「ここは会社か何かですか」と訊ねられる。どういふことなのかしばらく判らなかった。ここは妻と娘が暮らす住まひなのだが。机が多くてネットワーク配線が多くて、書棚が多いから、女性二人が暮らす部屋に見えなかったのか。私の荷物が少ないから本もほとんどないし、ネットワーク配線もコンピュータもほとんどないから、結構普通の住まひに見えたりしないかなと思ったのだが、とんでもない思ひ違ひだったやうだ。


3月12日(木)

 Kate Carlisle Homicide in Hardcover (Signet, Feb 2009) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]読了。今まで書いてきたやうに、軽いミステリなので、こんなに時間をかけて読んではいけない本。数日でさらっと読んで楽しまなければその魅力を味はったことにならないと思ふ。本に関する描写がたくさん出てくるので、本が好きな人は楽しめるはづ。でも、あまり詳しく微に入り細を穿つ話はないので、そんな話を期待してゐると少しがっかりするかも。何度も書くけれども、これが古書店主とか図書館員が主人公ではなく、本の修復を主な仕事としてゐるところが珍しく、面白いところなのだ。本好きにとってはだけど。
 主人公が若い女性なので、最初は敵かと思ってゐた男と恋が芽生えたりありがちな展開もちゃんとある。

 明日は第二の引っ越し。ちょっと気が重い。


3月11日(水)

 書店や本が出てくるミステリのシリーズの新刊を一冊買ひ逃してゐることに気がついたので、他に製本の本とパンの本と一緒に紀伊國屋書店に註文。このパンの本は自分の購入予定図書備忘録にあったから註文したのだけど、どうしてなのかよく判らない。何が面白いのだらうか。Bookcraftは昨年秋に出たもので、写真や図で丁寧に説明がありさうな感じだったので。実物を手に取ったわけではないので、本当にさうかどうかは判らないけれども。
○Daniel Stevens Bread: River Cottage Handbook No. 3 (Bloomsbury Publishing, Feb 2009) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]
○Heather Weston Bookcraft : Techniques for Binding, Folding, and Decorating to Create Books and More (Quarry Books, Sept 2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]
○Lorna Barrett Bookmarked for Death (Berkley Pub Group, Feb 2009) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]
●サイモン・イングス『見る 眼の誕生はわたしたちをどう変えたか』(吉田利子訳/2600円+税/早川書房)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 日本語の本は、眼に関する本。前からちょっと気になってゐたのだ。ものを見るといふことはどういふことなのか興味があるので。

 Amazon.co.jpに、Corega CG-WLPCI54GL IEEE802.11g/b規格無線LANアダプター[Corega, Amazon.co.jp]を註文。6260円。サポート対象外ではあるものの、Linux対応といふことなので、これにしてみた。Ubuntu Linux 8.10でうまく使へるだらうか。


3月10日(火)

 和田秀樹『新学歴社会と日本』(760円+税/中公新書ラクレ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。最後の「新学歴社会をどう生き抜くか」には、どう知識を身につけるかといふことが書かれてゐるのだが、その方法や意味には同意できることばかりである。ただ、私はそれが必ずしも受験勉強のためでなくてもできることだと思ふのだ。スケジュール作成能力を身につけるとか、数学で推論能力を鍛えるとか。私は受験勉強をほとんどしてゐないから、さうも云ひたくなるわけであるが。

 今日も仕事の帰りに紀伊國屋書店に寄って本を買ふ。
●吉川徹『学歴分断社会』(740円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 また学歴格差本を買ってしまった。この本の序文で書かれてゐるやうに、格差本バブルともいってよいやうな状況である。でも、また買ってしまった。学歴が格差を固定するといふ問題は重要なことだからいいだらう。同じやうな問題に着目してゐる本を何冊も読むことは、異なる視点から何度もその問題を考へるといふことで、頭にもよく残るし、考へる視野も広がるだらう。でも、そろそろ幻想的な物語などを読みたくもなってきたこの頃である。


3月9日(月)

 読む本がなくなると不安なので、書店に寄って和田秀樹『新学歴社会と日本』(760円+税/中公新書ラクレ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を購入。学歴の格差が拡大し固定化してきてゐるといふ指摘は増えてきてゐるが、この本で著者が強調したいのは、国際化によって学歴の重要度が増すことはあっても弱まることはないだらうといふことのやうである。そして、日本人の多くが国際化によって実力主義が強まれば学歴は重要でなくなると勘違ひしてゐることに警鐘を鳴らしてゐる。細部においては同意できないことや納得できないことも多々あるけれども、大筋においては間違ってゐないと私も思ふ。国際化といふ意味では、研究者の世界では学位(博士号)がないと全くどうにもならないといふ状況は日本でも強まるのは間違ひないのだが、日本では博士の就職口が極めて少ないといふ問題があって、学歴格差が広がると同時に一部で大学院といふシステムが破綻しかかってゐる部分もあると思ふ。まだ読み終へてゐないのだけど。

 さういへば、Kate Carlisle Homicide in Hardcover (Signet, Feb 2009) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]の中で、主人公のお母さんが電話の向かうで突然「南無妙法蓮華経」と唱へ始めるのだが、どういふことなのだらう。娘が殺人容疑で警察に聴取されると勘違ひしたときである。


3月8日(日)

 今日も引越し作業。身の回りからものが消えてゆく。ちょっと変則的な引越しなので、妙な具合に物事が進んでいくのだ。読んでゐない本がほとんどなくなってしまって、なかなかつらい状況である。

 音楽も聴けない。我が家にはテレビもラジオもない。非常用のラジオはあるけれども、音楽を聴くやうな代物ではないのだ。「どこでもWi-Fi」でネットには繋がってゐるが、音楽を聴くのには少々速度が足りない。これもなかなかつらい状況である。

 そんなわけで、Kate Carlisle Homicide in Hardcover (Signet, Feb 2009) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]を大切に読みながら、夕方の空いた時間を過ごす。残り70ページ。他に本がないのにそんなに進まない。
 中身は軽いミステリ。映像化されたら家族でTVで観ても大丈夫といふ感じである。この本の良さは、何度も云ふが、本の修復や製本の話が出てくるところである。主人公が友人の猫に餌をやるのを頼まれてゐたのにすっかり忘れてしまって、自分に世話ができるのは本だけだ、生き物は難しいといふところには、妙に納得してしまったりする。


3月7日(土)

 東京創元社から、ダイアン・デュエイン『駆け出し魔法使いと海の呪文』(田村美佐子訳/1000円+税/創元推理文庫)[Amazon.co.jp, bk1]をいただきました。ありがたうございました。シリーズ第二巻。

 三浦展『貧困肥満』(740円+税/扶桑社新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。昔とは逆に低所得者層ほど肥満が多いといふことは既に他の本でも指摘されてゐるとほり。残念ながらあまり面白くない。第二章の実例を挙げながらの分析と食事指導は、特に食事指導が説教臭くて甚だ不愉快である。この人たちに指導されたら私など酷評されさうだが、別に太ってはゐない。第三章では和食を賞賛してゐるけれども、欧米にも和食を食べなくても全然太ってゐない健康な人たちはゐるのだから、和食かどうかの問題ではないと思ふのである。まあ、私が魚と野菜が嫌ひだから、何となく嫌なだけなんだけど。生野菜をたくさんたべてゐると牛か兎になったやうな気分になってくるのだ。なったことはないから、どんな気分なのかはよく知らないのだが。とはいふものの、食生活が大事だといふこと、生活が追ひつめられてゐると食事に気を配れなくなってくる(つまり食事に気を配れないくらゐ追ひつめられてゐる人たちが増えてゐるといふこと)は極めて重要な問題であることに間違ひはない。

 気を取り直して、木村良一『パンデミック・フルー襲来』(740円+税/扶桑社新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を手に取って読み始めたのだが、何とこれは小説仕立てになってゐたのだ。1980年代の新聞記者が鳥インフルエンザから突然変異して人に感染するやうになった強毒型インフルエンザの発生と流行を追っていく過程を描いてゐる。どうして小説の形にしたのか、私にはまったく理解できない。必要なことは解説されてゐると思ふが、新書なんだから普通の解説文で記してほしいものだ。小説といふ形式に収められてゐると真実味がなくなってしまふと思ふのは私だけなのだらうか。「あとがき」の中の「最初の生物が生まれる。そしてそれがウィルスや細菌などの病原体へと進化していく」といふ文にもちょっとひっかかる。まるで細菌はみんな病原体であって最初の生物がすぐに病原体へと進化したやうに感じられるが、最初は感染する宿主が存在しないから、病原体などといふものも存在しない。かういふ書き方で、新型インフルエンザの発生に備へ、私たちが生き残る方法をまとめた本として有効なものができあがったとは私には思へない。


3月6日(金)

どこでもWi-Fi」をやっと手に入れ、帰宅。MacでもUbuntu linuxでも、利用可能無線LAN一覧に表示された「どこでもWi-Fi」を選んでキーを入力するだけで簡単につながる。PHPだからどういしようもなく遅かったりしたらどうしようかと心配してゐたのだが、意外に速い。動画を観ようとしたら不便かも知れないが、私のサイトのやうに画像すらほとんどないところは全然速度が気にならない。もちろん、多少の費用はかかるが、ネットから切り放された家がこんなにも不便なものだったことを考へると、それだけの価値はあると思ふ。そのうち、これを持って外出してみようか。

 家に帰るとロード・ダンセイニ『二壜の調味料』(小林晋訳/1400円+税/ハヤカワ・ポケット・ミステリ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届いてゐた。ダンセイニの短篇集である。あの有名な表題作が入ってゐる。私は「二壜のソース」といふ題名で長年慣れ親しんできた。何度読み直してもこれは上手いと思ふ。表題作の他、スメザーズが語り手の作品は五分の二ほど。他の作品も語り手と探偵役の話が多く、幻想的な作品はほとんどない。それなのに、私が解説を書いてしまっていいんだらうか。かうやって収録作品を改めて読みなほしてみると、ジョーキンズ・シリーズも邦訳されたっていいのではないかといふ気もしてくる。そんな奇特な出版社はないだらうが。

 新書を読み終へてしまったので、仕事の帰りに紀伊國屋書店に寄って、
●木村良一『パンデミック・フルー襲来』(740円+税/扶桑社新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●三浦展『貧困肥満』(740円+税/扶桑社新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
を購入。先日に引き続きパンデミックに関する本。もう一冊は階級格差本。扶桑社新書は字が少ないんぢゃないかとページを捲ってちょっと思った。


3月5日(木)

 横山彰人『住まいに居場所がありますか?』(700円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。些か説教くさい感じもするが現代日本の住>まひについて興味深い考察が記されてゐる。日本の西洋への憧憬とともにnLDK形式の住居が 導入されたものの、日本人には食卓を囲んで家族で食事を摂ったあとにリビングルームに移 動してくつろぐ習慣がなく、今も定着してゐないために、この形式の住居が日本人の生活様 式に合ってゐないのだと指摘してゐる。日本の文化は食卓を囲んでの団欒であり、主婦は食 事を作りながらも家族の様子が見える状況が好ましいのだといふ。実際に、近年はかういふ 形式が導入されてきてゐるやうである。我が家は本が多くて、テレビもソファもなくて、大 学の研究室のやうな部屋で家族三人が机に向かってゐるのだが、それなりに馴染んでゐるか らかなり珍しい住居環境だらうと思ふ。

どこでもWi-Fi」を買ひに行ったのだけど、機種変更よりも新規契約の方が料金>が安かったので、一回線を解約し新規契約しようとしたら解約手続きに2時間以上かかると 云はれ、受け取りが翌日になってしまった。我が家のインターネット途絶状態は今日も続く ことになったのだった。週末には使ってみたいものだが、大丈夫だらうか。


3月4日(水)

 小林照幸『パンデミック』(680円+税/新潮新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。強毒型インフルエンザからマラリア、麻疹まで、日本人に関係がある(可能性がある)伝染病について解説してゐる。といふことで、強毒型インフルエンザの話だけを求めてゐる人はちょっと不満があるかも知れないのだが、私は興味深く読んだ。もしものときに狼狽へないやうに基本的な予備知識を得ておかうと思ひ読んでみたので、その目的には合ってゐたといへると思ふ。どう備へたらいいのかといふところはもの足りないが、無理なことを書かれても仕方がないので、こんなものかと思ふ。必要性を説きながらも、ワクチンの備蓄も全国民の分を用意するのは無駄かも知れないとかやや歯切れの悪いところもある。著者が正直すぎるのか。でも、どうどうと尤もらしい嘘を書かれるよりもずっといい。もう少しパンデミック関連の本を読んで見ようかと思った。

 一昨日書店に寄ったときに、クラウドコンピューティング関連の本を見つけられなかったので、それと一緒にゲイマンの本を、紀伊國屋書店に註文。
●ニール・ゲイマン『アメリカン・ゴッズ 上』(野沢佳織・金原瑞人訳/2200円+税/角川グループパブリッシング)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ニール・ゲイマン『アメリカン・ゴッズ 下』(野沢佳織・金原瑞人訳/2200円+税/角川グループパブリッシング)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●林雅之『「クラウド・ビジネス」入門』(1200円+税/創元社)[Amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店]
●小池良次『クラウド』(1800円+税/インプレスR&D)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 クラウドコンピューティングを取り巻く状況には注目してゐるので。


3月3日(火)

 インターネットの接続もできない、TVもない、ラジオもない、本もない(少しあるけど)といふ状態はあまりにもつらいので、仕事から帰る途中で紀伊國屋書店に寄って、新書を二冊購入。
●小林照幸『パンデミック』(680円+税/新潮新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●横山彰人『住まいに居場所がありますか?』(700円+税/ちくま新書)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 この頃、強毒型インフルエンザ大流行への警告が盛んなのだが、どうして今そんなに騒ぐのかといふのがよく判らなくて一冊買ってみた。鳥インフルエンザとの関連なんだらう。まだ半分くらゐだが、若くて元気な方が却って強毒型のインフルエンザでは死ぬことが多いと書かれてゐることに驚いた。普通のインフルエンザだと弱い人から死ぬのだが、いつもさういふ訳でもないのか。二冊目の方は、住まひについて考へたいことがいろいろあるから。

 インフルエンザのことなどは、最新情報ならネットで検索した方がいろいろ得られることは多いだらうが、一冊の本を読むといふことは、一つの考へ方の流れを追へるといふ利点があると思ふ。だから、情報をただ羅列してゐる本に出会ふと大損した気分になる。本を読むといふのはただそれだけではないのだ。


3月2日(月)

 たうとう我が家のインターネット接続が途絶えてしまった。午前11時が最後だったと学校が休みだった娘は主張してゐる。ちゃうどYahooBBから解約受付の葉書が届いてゐて、これからモデムを返却しなければならない。このままではつらいので、明後日には「どこでもWi-Fi」といふのを購入して試してみようかと思ってゐる。

 昨日二月分のAmazon Web Service EC2の請求額の通知メールが届いて、そこには$53.10といふ金額が記されてゐた。払へない額ではないが、これが続くとちょっと厳しい。二軒分のインターネット光回線の料金も払はなければならないのだし、今のパソコンで問題ない間は自宅サーバで何とかしたい。でも、自宅サーバ復活は今月第四週以降だから、三月分も同じくらゐの費用がかかりさうだ。収益を得るサイト構築にはいいと思ふし、いろいろな動作環境を短期間検証するために利用するのもいいと思ふが、個人が自分のサイトをただ動かすためには少々高くつくやうに思へる。

 当たり前だけど、家に全然本が届かない。もの足りない日々である。

 もの足りない日々にちまちま読み進めてゐるのがKate Carlisle Homicide in Hardcover (Signet, Feb 2009) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]なのだけど、本の修復や製本を仕事にしてゐる人が主人公だといふことは既に書いたとほり。引っ越し荷物を整理してゐたら、意外に製本道具を持ってゐることに気づいてちょっと嬉しくなった。先月には、ジュゼップ・カンブラス『西洋製本図鑑』(市川恵里訳/6600円+税/雄松堂出版)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]にかがり台の作り方が載ってゐるのを見て感激したこともあって、Homicide in Hardcoverの主人公のやうに職業にするにはもう無理だが、個人の趣味として本を作ったりしてみたいと思ふ今日この頃なのである。


3月1日(日)

 今日も引越しで本の話題がない。本を読む暇がないし、本を註文してもここには届かないのだから。

 本と関係のないことを一つ。先週ウィルコムのPHSを機種変更したのだけど、5〜6件しか登録してゐないアドレス帳を移行してもらはうとしたら、なかなかうまく行かない。コンピュータの方でエラーが出てしまふやうだ。「ウィルコム・プラザ」で担当してくれたのはあまり機械に詳しくなささうなおぢさんである。その人はよく判らなくなって、詳しさうなおばさんに相談するのだが、「こんな表示が出てゐるんですよ」と説明してゐるのが聞こえてきた。どうやら私が使ってゐる壁紙画像の話をしてゐるやうだ。「現在使用できません。虫が侵入しました」といふ文字と、変な虫の絵が描いてある。ただの壁紙なので何の意味もない。本気にする人がゐるとは! 如何にも真面目さうな人ではあるのだが。操作に詳しいおばさんは「お客さんに確認しなさいよ」といひながらも、ただの壁紙なんぢゃないのといふ態度である。
 新しいWX340Kの壁紙画像は「Error! 愛が足りません」といふ警告画面である。虫よりはわかりやすいと思ふが、やはりあの真面目さうな人だったら機械に詳しさうなおばさんに「愛が足りないやうなんですけど!」と相談してしまったりするのだらうか。

 さて、明日から我が家のインターネット接続が途絶へてしまふ。なんとか、「どこでもWiFi」でも使って応急的に接続できるやうにしたいが数日の時間を要すると思はれる。そんなわけで、本欄の更新も不規則になってしまふかも知れない。


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