12月31日(土)

 掃除は実は好きなのだが大掃除は嫌ひである。何といふかわざとらしい年末感に満ちあふれてゐるから。日頃きれいにしてゐれば大掃除などしなくていいのだ。でも、年末は他のことに優先して掃除をしても堂々としてゐられるので、少し熱中してみたり。

 年の区切りに特別な意味を見出せない私だが、今年買った本を数へてみた。和書216冊、洋書52冊で、昨年と比べて和書が31%の減少、洋書が33%の減少である。今年は随分我慢した。誰も褒めてくれないけど、並大抵な努力ではない。今年電子化(pdf化)した本は773冊で、昨年の20倍である。洋書には電子書籍も含まれてゐるので、今年一年の間に書棚の負担は大きく軽減されたといへよう。見渡しても、書棚にまったく隙間は見つけられないけれど。

 年の区切りに特別な意味を見出せない私なので、今日一日を終えるときの気持ちは他の364日の夜と変はらない。でも、「日」を「年」に変へれば年末らしくなるものである。この一年いろいろ面白い本を読めました、来年も素敵な本に出会えますように。


12月30日(金)

 昨日、取り外した本棚を元に戻さなければならない。それには本棚を一旦解体して高さを数ミリ縮めなければならないのだ。昨日はさう思ってゐた。しかし、解体しなくても天井や梁に当たらないやうに縮める方法を夜中に思ひついたので、早速行動に移した。さうはいっても時間はかかる。本棚を設置して本を元に戻したらもう午後である。収納量は僅かに増え、壁に一面に本棚がある感じも強まった。ちょっと気分が良くなったところで、年賀状の宛て名書きをしたり本を読んだりしたらもう夕方である。何もかも予定より大幅に遅れてゐる。

 ミエヴィル『都市と都市』はまだ百ページ。

 今日の電子化本。
『東京インテリアショップ〈2008‐2009〉』(トーソー出版/2007年)
 この家に引越してくるときに買ったのだが、実際にここに載ってゐる店に買ひものには行かなかった。さういったものを買ふ余裕がなかったからだ。いつかさういふ店に行ける日が来るといいのだが。


12月29日(木)

 今日は本棚の増設をするための材料を買ひに渋谷の東急ハンズまで歩いて行かうと思った。この忙しい年末にである。旧山手通りを北上すればいいはず。近くまで行くと道が判りにくいかも知れないと思ひながらも出発した。山手通りから駒沢通りへ入り、少し進んで左折して旧山手通りへ。順調であると思ったら大間違ひだった。気がつくと青山にゐた。なぜだ、何が起こったんだ。私の狼狽へ、泣き叫んだ。青山通りを真っ直ぐ進めば渋谷駅だと判ったので涙を拭きながら駅まで歩きさらに駅を越えて東急ハンズへ。板や木螺子、さらに若干の掃除用品など購入して、今度は電車で帰宅。東京の道は難しい。

 本棚を組み立てる前に、今の本棚が少々揺れるので手前側の床に板を差し込んで背後の壁にぴったり押し付け安定化策を講じることにした。一旦本を全部出さなくてはならない。面倒臭いと思ひながらも本のためだと我慢して作業して本棚は壁面にぴったり押し付けられるやうになってぐらつかなくなった。と喜んだのも束の間、一度どかした本棚の上の本棚を元に戻さうと思ったら天井と梁にひっかかって乗せられない。数ミリ本棚の下を持ち上げたら上部の本棚が入らなくなってしまったのだ。今度は切り縮め作業が必要になってしまった。呆然と涙を流しながら増設分だけ組立て設置。切り縮め作業は明日にしよう。こんなことばかりしてゐる暇はないのに。そんなわけで、今日は一ページも本が読めなかった。一冊も電子化できなかった。やれやれ。

 Amazon.co.jpから、ダニエル・ドナヒュー『貴婦人ゴディヴァ』(伊藤盡訳/慶應義塾大学出版会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、マリオ・バルガス=リョサ『悪い娘の悪戯』(八重樫克彦・八重樫由貴子訳/作品社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、小方孝『物語論の情報学序説』(学文社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』(岸本佐知子訳/角川書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届いた。いろいろ読みたい本は多いが、私は本棚を切り縮めなくてはならないのだ。


12月28日(水)

 チャイナ・ミエヴィル『都市と都市』(日暮雅通訳/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読みながら出勤。二つの都市が共存する都市が舞台。ある殺人事件を調査する刑事の話として始める。まだ最初の80ページだけど、これは面白い。先を読むのが楽しみである。

 三省堂書店の語学書売り場にふと行ってみた。ずいぶんいろいろな言語の入門書があるものだと感心した。こんなにあるのに、私は一つとして満足に読むこともできない。一つの言語が読めるやうになると読める本の数が激増する。若い頃はいくつもの言語で本を読めるやうになりたいと思ってゐたのに。この歳から読めるやうになるだらうか。今はちょっと『○○語四週間』のシリーズに興味があるので探してみたのだが、うっかりゲール語とかラテン語の巻を買ってしまひさうになってしまったが、我慢する。ぢっと我慢する。

 今日の電子化本。
◆村上春樹『ランゲルハウス島の午後』(新潮文庫/1990年)
『迫るアジア どうする日本の研究者 理系白書3』(講談社文庫/2009年)


12月27日(火)

 Erin Morgenstern The Night Circus (Doubleday) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]を読み終へる。夜しか営業しない「夜のサーカス」を巡る物語。二人の少年と少女が互ひに命を賭けた勝負をするやうに決められてゐた。本人たちの意思とは関係なく。サーカスが勝負の場だが、具体的な勝負の規則などは判らないまま話は進んでいく。サーカスの描写は美しい。夜のサーカスに相応しい。前の勝負の勝者が意外なところから現れたりして、話は二人の恋と運命に向って進むのではあるが、結局どういふ勝負だったのかとか、結局二人はどうなったのか、サーカスはどうなったのか、はっきりとしないまま終はってしまふ。判らないのは私くらゐなのか。

 Amazon.co.jpに本を註文。
●ダニエル・ドナヒュー『貴婦人ゴディヴァ』(伊藤盡訳/慶應義塾大学出版会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●マリオ・バルガス=リョサ『悪い娘の悪戯』(八重樫克彦・八重樫由貴子訳/作品社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●小方孝『物語論の情報学序説』(学文社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 以上3冊。

 今日の電子化本。
◆ジム・カールトン『アップル 上』(早川書房/1998年)
◆ジム・カールトン『アップル 下』(早川書房/1998年)
ジョブズからアメリオまで、アップルを率いた者たちを描く。読んだかどうかよく覚えてゐない。


12月26日(月)

 The Night Circus残り5%。明日には読み終はるはず。

 紀伊國屋書店から、平井呈一編『ミセス・ヴィールの幽霊』(沖積舎)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、サンティアーゴ ・パハーレス『キャンバス』(木村榮一訳/ヴィレッジブックス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、アーサー・コナン・ドイル『ラッフルズ・ホーの奇蹟』(北原尚彦・西崎憲編/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、クラーク・アシュトン・スミス『アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚』(大瀧啓裕訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、チャイナ・ミエヴィル『都市と都市』(日暮雅通訳/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届く。『ミセス・ヴィールの幽霊』の表紙が怖い。なるべく見ないやうにしよう。これは『こわい話気味の悪い話』の復刊なのだが、元の牧神社版を私は持ってゐただらうか。覚えてゐない。何もかも忘れていくこの頃である。さて、明日から何を読まうか。

 今日の電子化本。
◆井上史雄『日本語ウォッチング』(岩波新書/1998年)
『ノルウェー語四週間』(大学書林/1993年)
 ノルウェー語の本は、入門書ながら読み物の量が多く、ノルウェー語の歴史も古代ノルド語から始まっていたり、イプセンの作品は英独仏語との比較まで載ってゐたりして、なかなか充実した内容なのである。1993年といへば私がちゃうどヨナス・リー『漁師とドラウグ』の翻訳をやってゐた頃だと思ふ。どうしても原語で確認したくなったりして、ノルウェー語の入門書を探して購入した訳だが、果たして役に立ったのだらうか。よく覚えてゐない。何もかも覚えてゐないのだ、この頃は。


12月25日(日)

 The Night Circus残り十分の一。果たしてどんな結末になるのか。多分、年内には読めさう。

 今日の電子化本。
◆和辻哲郎『風土』(岩波文庫/1979年)
 持ってゐるのは1985年の第10刷。
◆村上龍『海の向こうで戦争が始まる』(講談社文庫/1980年)
 持ってゐるのは1990年の第20刷。
◆福永武彦『風土』(新潮文庫/1972年)
 持ってゐるのは1978年の8刷。
◆福永武彦『廃市・飛ぶ男』(新潮文庫/1971年)
 持ってゐるのは1983年の16刷。
◆福永武彦『忘却の河』(新潮文庫/1969年)
 持ってゐるのは1983年の25刷。
◆福永武彦『草の花』(新潮文庫/1956年)
 持ってゐるのは1978年の39刷。
 今回はかなり褐色化が進行してゐるものがあったので、スキャン濃度を調節しながら。問題なくスキャンできたとは思ふ。何れも私が買ったものではなく、おそらく妹が買った本が実家にあって、廃棄予定だといふのでもらってきたもの。pdf化しておけば場所は取らないから、なるべく多くの本をスキャンしておかうと思ってゐる。一生読まない可能性は高い。


12月24日(土)

 SFマガジン2月号 [Amazon.co.jp] をいただきました。ありがたうございました。日本作家特集。

 Amazon.co.jpに本を註文。
●ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』(岸本佐知子訳/角川書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]のみ。「あまりに小さい内ホーナー国とそれを取り囲む大国・外ホーナー国。国境侵犯を巡って次第にエスカレートする迫害が、いつしか国家の転覆へと繋がって……。」といふ話らしい。面白さう。

 今日の電子化本。
◆樺島忠夫『日本語はどう変わるか』(岩波新書/1981年)
◆シェイクスピア『夏の夜の夢・あらし』(新潮文庫/福田恒存訳/1971年)
 持ってゐるのは2008年62刷。


12月23日(金)

 休日は本が読めないので、本棚を作った。といっても、小規模な増築。高さ180 cmの書棚の上に無駄な空間があることに気付いて、そこに棚を追加。収納量は些細な棚だが、壁一面感も増していい感じになった。

 Amazon.co.jpで『インクリングズ---ルイス、トールキン、ウィリアムズとその友人たち』が在庫有りになった! 信仰心はないのだが、売れてくださいと天に祈ってみる。

 紀伊國屋書店に本を註文。いつもは昼間家にゐないので職場に荷物を送ってもらふのだが、休みに入る前に届かないと本を受け取るのが年明けになってしまふ。心配しながらの註文である。
●平井呈一編『ミセス・ヴィールの幽霊』(沖積舎)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●サンティアーゴ ・パハーレス『キャンバス』(木村榮一訳/ヴィレッジブックス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●アーサー・コナン・ドイル『ラッフルズ・ホーの奇蹟』(北原尚彦・西崎憲編/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●クラーク・アシュトン・スミス『アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚』(大瀧啓裕訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●チャイナ・ミエヴィル『都市と都市』(日暮雅通訳/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 バハーレスは『螺旋』の作者。ドイル傑作集は完結篇。ミエヴィルはヒューゴー賞/世界幻想文学大賞受賞作品の話題作。平井呈一編の本は『こわい話気味のわるい話』の復刊。楽しみな本ばかり。

《英国十八世紀文学叢書》全六巻(研究社)を全巻揃へるべきかどうか大いに悩む。第一回配本の5040円という価格を見て激しく狼狽へてゐる。

 今日の電子化本。
◆セネカ『人生の短さについて』(茂手木元蔵訳/岩波文庫/1980年)
 持っていゐる本は1983年の四刷。
◆ジョン・バッテル『ザ・サーチ』(日経BP社/2005年)
◆トマス・J・スタンリー&ウィリアム・D・ダンコ『となりの億万長者』(早川書房/1997年)
 私が買ったのは1998年7版。
『今昔物語集 本朝世俗部上巻』(角川古典文庫/1954年)
 持ってゐるのは1990年の34版。
『今昔物語集 本朝世俗部下巻』(角川文庫/1955年)
 持ってゐるのは1988年の31版。


12月22日(木)

 The Night Circusは残り五分の一。この人がそんな重要な人物だったのかと驚く箇所を少し過ぎたところ。

 スキャン代行業者提訴のニュースを見かけるが、どうも何を問題視してゐるのかよく判らない部分もある。eBook USERの記事などを読むと、ニュース記事の作り方のせゐなのかも知れないが、「裁断された本は正視に堪えない」とか「本当に無残な本の姿」とか「裁断本を見るのは本当につらい」といったことを全面に出してゐるやうにみえる。本当にこの人たちにとってそれが問題なのか。そんなに裁断が嫌なら売れずに出版社に戻ってきて膨れた在庫整理のために裁断される本の方がよほど可哀想だが気にならないのか。複製されてしまふのが問題だとするなら、紙の書物は複製防止装置がついてゐないわけで、コピー機の普及のときにもかなり騒がれたやうな気がするが、それがどれほど本の売れ行きに影響を与へたかといふと今ではそれを問題視する作家がほとんどゐないといふことは、そんなに害を与へなかったといふことになるのだらうか。このコメントの出し方はちょっと嫌な感じだった。

 今日の電子化本。
◆カント『啓蒙とは何か』(岩波文庫/1950年)
 時間がなくて今日はこれだけ。私が持ってゐるのは1985年代34刷。もちろん、読んでゐない。


12月21日(水)

 The Night Circusは残り四分の一。遅すぎる。いくら何でも遅すぎる。

 積ん読について少し考へる。よく、積ん読がとんでもなく悪いことのやうに云はれる。読まない本をただ買っては積み上げていくなんて駄目人間の象徴みたいなことを云はれることさへある。しかし、本当にさうなのか。読めない量の本を買ってはならないのか。私はそんなことはないと思ふ。読まなくても、ある意思に従って集められた本は何らかの力を持つやうになる。それは決して超自然的な力ではなく、しかし、それでも持ち主に力を及ぼすのだ。私も敢へて本を積み上げたい。天に届くまで。天に届くまで。

 今日の電子化本。
◆ショーペンハウエル『知性について』(岩波文庫/1961年)
 ここにあるのは、1987年の第28刷。
◆ショーペンハウエル『自殺について』(岩波文庫/1952年)
 ここにあるのは、1987年の第39刷。
 どちらも読んでゐない。実家から拾ってきた本。多分妹が買ったものだらう。


12月20日(火)

 紀伊國屋書店から、天沢退二郎『オレンジ党最後の歌』(復刊ドットコム)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]とスティーヴンソン『マーカイム・壜の小鬼 他五篇』(岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が来た。結局私はオレンジ党シリーズを何冊読んだのだらう。『光車』だけではないのか。全部読む時間がなかなかとれない。

 東京創元社からキアラン・カーソン『トーイン クアルンゲの牛捕り』(栩木伸明訳)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]をいただきました。ありがたうございました。アルスター神話のクー・フリンとメーヴの対決の話。

 今日は疲れてゐるので、これで。


12月19日(月)

 久しぶりにThe Night Circusに戻る。残り1/3。今度こそ一気に読み終へたい。

 マイク・レズニックの本(Kindle版)を註文してしまった。
○Mike Resnick Doctor and the Kid, The (A Weird West Tale) (Pyr, 2011)
 去年出たThe Buntline Special: a weird taleの続篇。そんなに面白い訳でもないのに、買ってしまったのである。やれやれ。

 今日Javariから届いた靴の踵が高くてちょっと驚く。ごく普通の通勤用の革靴を註文したのだが、内側が少し上げ底になってゐて、まるでシークレットブーツを買ったかのやうである。さういふものが必要な身長ではないのに。いや、だからこそそんな靴を履くのが恥づかしいのである。しかし、身長は大事である。本屋で少しでも高いところにある本に素早く手を届かせるには背が高い方が有利だ。小学六年生のころ相対的に背が低くなってしまった時期の私は、友人と書店に行ったときに、ちょっとそこの本をとってくれないかと頼まざるを得なかったときに屈辱を忘れてはゐない。背を高くしようと決意したのはそのときであった。

 今日の電子化本。
『曲り角の日本語』(岩波新書/2011年)
 昨日読んだ本。
『エスペラント四週間』(大學書林/1961年)
 私が持ってゐるのは1978年の第24版。高校生の頃だらうか。世界中の言語を知りたいと思ってゐたころ。結局何語もきちんと身に付けることなくこの歳になってしまった。今からでも挑戦できるだらうか。


12月18日(土)

 ロイス・マクマスター・ビジョルド『死者の短剣(上)』(小木曽絢子訳/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]がやうやく終はる。少しづつ恢復しながら川下り。

 ハンフリー・カーペンター『インクリングズ』(河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]の見本が届いた。思ったよりも厚みがあり、表紙はなかなか美しい。美しいが上品すぎて売れ行きにはあまり貢献しないかも。書棚に立てると背は美しいと思ふ。ルイス、トールキン、そして日本ではあまり知られてゐないがチャールズ・ウィリアムズを加へた三人をインクリングズといふ場を中心においてそれぞれの生涯を描いた作品。書簡や日記を基にしてゐるので、変な崇拝や熱狂に溢れてゐないところが安心できる。

 三省堂書店神保町本店で、
●ウンベルト・エーコ『完全言語の探求』(平凡社ライブラリー)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
を購入。1995年に出たハードカバーは持ってゐるのだが、どうしてもまた一冊欲しくなった。中身は新しくなってゐないが。ただ、書誌情報は少し新しくなってゐる。文献一覧などを眺めてみると、1995年の私はこの本を読んでから、ノウルソン『英仏普遍言語計画』(工作舎)やヤグェーロ『言語の夢想者』(工作舎)、ロッシ『普遍の鍵』(国書刊行会)といった本を買ったのだらうか。この本は私にとって重要な本である。

 今日の電子化本。
◆都築卓司『新装版 不確定性原理』(ブルーバックス/2002年)
 持ってゐるのは2008年の3刷り。


12月18日(日)

 水谷静夫『曲り角の日本語』(岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読む。書かれてゐることには納得できるのだが、結局年寄りが近頃の若者の言葉遣ひを嘆いてゐるやうな雰囲気になってしまってゐるのが残念。日本語は常に変化してきたと云ひながら、その変化の中でも今こそ「曲り過疎」なのだといふ根拠と説明がほとんどなかったやうである(私が読めてゐなかったのか)。さらに、数理文献学の人だといふのに、定量的な話が全然出てこないのも物足りない。などと文句を云ひながらも、細かいところでは驚いたり呆れたりいろいろ楽しめる。一ページ目から、入院したときに若い看護師に「お熱計ってもらってよかったでしょうか」と云はれたとか、電話セールスで「水谷さんのおたくで大丈夫ですか」と云はれた話とか。国に偉さうに定められるよりも言語の自浄作用に期待したいといふのには強く同意できる。国に言語を規定されるのは実に不愉快である。

 紀伊國屋書店に本を註文。
●天沢退二郎『オレンジ党最後の歌』(復刊ドットコム)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●スティーヴンソン『マーカイム・壜の小鬼 他五篇』(岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 以上二冊。今週は買ひたい本がたくさんあるので、とりあへずこれだけは今のうちに註文しておかう。しかし、オレンジ党関連ではねぎ坊主をどうやら買ってゐなかったやうなのだ。困ったな。いや、実はあまり困ってゐないけど。

 明日からサーカスの本に戻って最後まで読むことにしよう。他の12月の新刊はその後だ。

 今日は電車の中で音楽を聴きながら本を読んでみたが、集中力は高まるところか気が散ってしまった。ふと気付くと、音楽の向かうから聞こえてくる車内放送などを必死に聞き取らうとしてゐるのだった。

 今日の電子化本。
◆田中克彦『名前と人間』(岩波新書/1996年)
◆牧野賢治『理系のレトリック入門』(化学同人/1996年)
 持ってゐるのは1998年第3刷。ちょっと古びてしまった部分もあるが、基本的なところは今でも大いに役立つはず。
◆郷原宏『「現代国語」解読講座』(有斐閣/1989年)
 読んだのはもう25年近く前のことだが、強烈につまらなかった記憶がある。


12月16日(金)

 ロイス・マクマスター・ビジョルド『死者の短剣(上)』(小木曽絢子訳/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]がなかなか進まない。あまり得意な分野の本でもないからか。

 スマートフォンっていふと、Get Smartで靴の底についてゐる電話を思ひ出してしまふが、きっともう百万人くらゐが書いたり云ったりしてゐるだらう。1960年代にアメリカで放映されたTVシリーズである。スパイもののコメディ。ふとこの言葉で検索してみたら2008年にこれが映画化されたことを知った。懐かしくなって、Get SmartをAmazon.co.jpに註文してしまった。991円。本とは関係のない話題だけど。

 今日の電子化本。
◆プーシキン『スペードの女王』(新潮文庫/1954年)
 持ってゐるのは1985年の38刷。
◆上野景平『化学反応はなぜおこるか』(ブルーバックス/1993年)
 持ってゐるのは2006年の22刷。
◆Björn Gustavii How to Write and Illustrate a Scientific Paper (Cambridge University Press, 2008)


12月15日(木)

 ロイス・マクマスター・ビジョルド『死者の短剣(上)』(小木曽絢子訳/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み始める。地の民とか湖の民とか、作品世界の設定を思ひ出すのに手間取ってゐる冒頭部分。

 今日はザメンホフの誕生日らしい。そんなわけでエスペラントについて考へたり、ヴォラピュクについて考へたりする。エスペラント話者はヴォラピュク使用者をちょっと莫迦にするやうなところがあるやうだ。あんな訳の判らない言葉を使ふ奴らといふ感じで。もちろん、エスペラントは人工言語の中でも最大の成功者であるといふ立場だが、ちょっと可哀想ではないか、ヴォラピュクが。しかし、今でもヴォラピュクを使ってゐる人がゐるのだらうか。ヴォラピュクで書かれたサイトなんかはあるから、それなりにゐるのだらう。
 言語を造るといふのは多分人の心を強く惹きつける力を持ってゐて、私もそんなことをしたいと小学生の頃は思ったが、それは世界征服と同じで思ふだけで実行されることはないのが普通である。多くの場合、ユートピアの未来を信じて作る。あるいは人々が一つの言葉を話してゐた旧約聖書の創世記時代の遠い過去のユートピアを目指して。トールキンもエルフ語を創ったが、ユートピアを目指すやうな気持ちと無関係で、ただ神話を創るといふことにのみ関心があったといふのは稀有な例だらう。
 トールキンは1932年にはエスペラント雑誌に文章を書いたりしてその運動にも好意的だったやうだが、後に手紙の中でエスペラントには神話がないみたいな不満を書いてゐる。神話を創るためにできた言語ではないから、それはないものねだりだらう。かなり変な人である。

 今日の電子化本。
◆高木光太郎『証言の心理学』(中公新書/2006年)


12月14日(水)

 ジェイニー・ボライソー『夏の夜のわるい夢』(創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。今回はちょっと悲惨な事件も出てきたりして(といっても前回がどんな事件だったのかよく覚えていない)、少々重い雰囲気で終了。主人公とコーンウォールにどれくらゐ惹かれるかで本書の魅力も決まってくるだらう。旅行好きの人は、コーンウォールに行きたくなる危険は覚悟しておいた方がいい。私は旅行嫌ひだから大丈夫だが。

 明日から何を読まうか。

 Safari Booksonlineでトークンを利用して本をダウンロード。
Python and AWS Cookbook (Oreilly & Associates Inc. 2011) [Amazon.co.jp]
 botoを使った方法なら前からもう判ってゐるやうな気がしてしまった。まあ、いいか。安かったから。

 今日の電子化本。
◆内田樹『街場のメディア論』(光文社新書/2010年)
◆サリンジャー『ナイン・ストーリー』(新潮文庫/1974年)
 持ってゐるのは、1981年27刷。
◆ウィリアム・シェイクスピア『トロイラスとクレシダ』(白水社/1983年)
 持っているのは、2005年7刷。


12月13日(火)

 ジェイニー・ボライソー『夏の夜のわるい夢』(創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み進める。コーンウォールという舞台が魅力的。しかし、偶数巻しか読んでゐないせゐかたんに私の頭が悪いだけなのか、登場人物の名前が頭に入ってゐないのでいちいち巻頭の登場人物一覧で確認しなければならない。実に便利だ、登場人物表。若い頃はこんなのページの無駄だと思ってゐた。今ではそのときの態度を反省してゐる。

 Amazon.deで購入した来年の「美しい図書館カレンダー」をどこに置いたのか思ひ出せない。9月5日に届いたはずなのだが。早く見つけないと来年になってしまふではないか。


12月12日(月)

 昨日読んだ三浦展『郊外はこれからどうなる?』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]と橋元健二『階級都市』(ちくま新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]について。前者は東京の「山の手」と「下町」として認識される地域の変遷とともに「郊外」も変はってきた経緯を解説し、また欧米との比較も論じてゐる。多様な住人が混在するのが本来の田園都市だと云ってゐる。ただ、文中に(笑)とか書いてゐて文章が安っぽく見えてしまふ。ない方がいいのではないか。それとも今の読者は抵抗なく受け入れられるのだらうか。後者も、主に東京について検証し、同じ社会階層が同じ地域に住む傾向が強まりそれが固定化されてきたことを示してゐる。こちらでも階級都市から交雑都市への転換を提唱するが、難しさう。それから、居酒屋巡りの話は要らないと思ふ。両方に共通するところも多いので、読み比べると面白い。前者の方が数値的な比較検討は弱いが、それを『階級都市』で補へる。
 前者で、1960〜70年代のアメリカのTV番組に登場した郊外と日本人の憧れに注目してゐるところは面白い。私の父が建てた家がまさにその憧れの塊だったから。私はそんな家で育った。
 どちらも、東京の「山の手」と「下町」の範囲の変遷を紹介してゐるのだが、私の区分認識は大正時代のものに近いことが判った。時代遅れも甚だしい。山手線の外側は郊外だと思ってゐた。でも、今でもさういふ認識の人も決して少なくないと思ふ。

 今日の電子化本。
◆三浦展『郊外はこれからどうなる?』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆内田樹『呪いの時代』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 昨日読んだ本と一昨日読んだ本。


12月11日(日)

 三浦展『郊外はこれからどうなる?』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]と橋元健二『階級都市』(ちくま新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読む。今日は眠いので感想等は明日にでも。

 ジェイニー・ボライソー『夏の夜のわるい夢』(創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み始める。


12月10日(土)

 ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う』(川野靖子訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。今までどほり面白い。巻が進むとつまらなくなるシリーズ作品は多いが、これはそんなことはない。ただ、ここで終はるのか! と驚き狼狽へる結末。次巻を楽しみに待つことにしよう。かういふ感じの本が売れてくれると、少し安心できるかも知れない。

 安野玲さんから、ジェイニー・ボライソー『夏の夜のわるい夢』(創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]をお送りいただきした。ありがたうございした。このシリーズは偶数巻しか読んでゐない。

 東京創元社からロイス・マクマスター・ビジョルド『死者の短剣(上・下)』(小木曽絢子訳/創元SF文庫)[上:amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店/下:amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]をいただきました。ありがたうございました。これは一巻と二巻読んでゐるから、これも読まうか。

 三省堂書店本店で、
●スコット・ウェスターフェルド『リヴァイアサン』(小林行幸訳/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
を購入してから帰宅。新☆ハヤカワ・SF・シリーズの5001番。かういふ番号がつくと、前の318冊も揃へなければなるまいといふ気分になるのが不思議である。三省堂書店本店から四谷駅まで歩いてみた。暑かった。

 内田樹『呪いの時代』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。「社会は不公平だから努力しても報われない」という人々が社会下層を形成し、「努力すればそれなりに報われる」という人々が社会上層を形成するといふ言葉にはなるほどさうだと納得。そして、ものごとを一般化して記号化することで呪ふのに対し、祝ふのは個別に行ふ行為であるといふ。さらに、適職イデオロギーも宿命の配偶者幻想でも、本当の自分が正しい評価を得てをらず、自分が持ってゐる能力を評価できないのは社会が悪いといふ考へである。本来の自分の呪縛である。また、鳩山元首相の「友愛」と空想的社会主義の話は可笑しかった。
 しかし、後半の「未曾有の震災の後に」はよく判らないところや、納得できないところも多い。原発事故は人災で(これは納得できる)、荒ぶる神を鎮めるやうに原発供養を行なって鎮めていけといふ。私はもっと数値と比較といふ考へを重視したい。

 今日の電子化本。
◆テリー・グッドカインド『魔宮の凶鳥〈2〉選ばれた民』(ハヤカワ文庫FT/2008年)
◆村上春樹『1973年のピンボール』(講談社文庫/1983年)
◆山岸俊男・吉開範章『ネット評判社会』(NTT出版ライブラリーレゾナント/2009年)

 今日はかうやってpdfファイルにした和書が700冊を越えた日。しかし、書棚の空き容量が増えた感じがあまりしない。そして、年内に千冊といふ目標は達成できるわけがない。


12月9日(金)

 ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う』(川野靖子訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読みながら出勤。残り百ページ。もっと速く読めてもいいのではないかと思ふのだが、これも年のせゐか。

 今日の電子化本。
◆コルテ・他『組合せ最適化』(シュプリンガー/2009年)
 どうしてこんなに高い本を買ってしまったのか。

 明日は帰りに床屋に行ってから書店に寄って〈新☆ハヤカワ・SF・シリーズ〉の第一回配本を買って、それから少し長く歩いて帰ってみようか。


12月8日(水)

 大森望『21世紀SF1000』(ハヤカワ文庫JA)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]をいただきました。ありがたうございました。いつ何が出たかといふのはすぐに判らなくなってしまふことが多いので、かういふ本を書棚に備へておくと何かと便利である。

 朝、電車に乗って、ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う』(川野靖子訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を忘れてきたことに気がついた。一瞬、どうしようかと狼狽へる。家を出る前に持ち物を確認しなかったことを激しく後悔する。何てことをしてしまったんだと電車の中で絶叫しさうになる。が、そのとき、内ポケットにKindleが入ってゐることを思ひ出した。よかった、救はれた。これで記が狂ふことなく電車に乗ってゐられる。当然のやうな顔でKindleを取り出しながらも震へる手で起動して、The Night Circusを読む。まだやっと六割。遅すぎる。遅すぎる。

 今日の電子化本。
◆喜多村和之『大学は生まれ変われるか』(中公新書/2002年)
『建築家のメモII』(丸善/2005年)


12月8日(木)

 仕事の帰りに丸善お茶の水店にうっかり寄ってしまひ、新書を四冊買った。
●橋元健二『階級都市』(ちくま新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●松戸清裕『ソ連史』(ちくま新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●岡崎武志『古本道入門』(中公新書ラクレ)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●三浦展『郊外はこれからどうなる?』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 何度みつめても、中公新書ラクレは前の表紙の方がいい。

 今日の電子化本。
◆アンデルセン『人魚の姫』(新潮文庫/1967年)
 1988年の33刷。
◆増田悦佐『東京「進化」論』(朝日新書/2009年)
◆クレイトン・クリステンセン『教育×破壊的イノベーション』(翔泳社/2008年)
 仕事で使った。読んでゐないはず。

 新潮文庫のヘッセ『クヌルプ』もpdf化しようかと思ってゐたのだが、他の文庫本と違って購入後三十年経ってもまったく紙が変色してゐないので、このままとっておくことにした。他の文庫本がすっかり茶色になってしまってゐるのに。この本も表紙や背には黴が生えてしまってゐるのに。


12月6日(火)

 頭痛のため日記は休み。


12月5日(月)

 ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う』(川野靖子訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]をご恵贈賜りました。ありがたうございました。早速、明日から読みたい。

 紀伊國屋書店から、ブライアン・ラムレイ『幻夢の時計』(夏来健次訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ロバート・ジョーダン&ブランドン・サンダースン『飛竜雷天(上)』(月岡小穂訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ロバート・ジョーダン&ブランドン・サンダースン『飛竜雷天(下)』(月岡小穂訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、日野俊太郎『吉田キグルマレナイト』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, 新潮社]、勝山海百合『さざなみの国』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, 新潮社]、マリーシャ・ペスル『転落少女と36の必読書(上)』(金原瑞人、野沢佳織訳/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、マリーシャ・ペスル『転落少女と36の必読書(下)』(金原瑞人、野沢佳織訳/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、内田樹『呪いの時代』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届く。今回の箱にはなぜか「ガラス・ビン・セトモノ」の表示があって、いつもより丁寧に梱包されて届いたから何が出てくるのかと驚いたが普通の本しか入っていなかった。

 今日の電子化本。
◆中村雄二郎『術語集』(岩波新書/1984年)
 読んだかどうか、よく覚えてゐない。
◆吉沢光雄『人はなぜ数学が嫌いになるのか』(PHPサイエンスワールド新書/2010年)
 昨日読んだ本。
◆北村文『英語は女を救うのか』(双書Zero/2011年)
 英会話崇拝みたいなものがあって……といふ話はいろいろ読んだが、それを「女」という観点から考へたことはなかったので、新鮮な驚きを与へてくれた本。確かに英語を使った仕事が男を解放するといふ感じはしないが、英語を使った仕事は女の人生を救ふやうに語られることがある。それは本当に幸せへの扉なのかといふ内容。
Building Clustered Linux Systems Hewlett-Packard, 2005
 なぜこんな本を買ってしまったのか。


12月4日(日)

 中野雅至『1勝100敗! あるキャリア官僚の転職記』(光文社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読む。これも昨日読んだ本と同様大学教員公募の話だが、ずっと面白い。公募の仕組みや学者の世界の常識を何も知らない著者がどうやって官僚から大学教授になったかが詳しく語られてゐる。それを周囲から隠しながらやってゐるので、ばれるんぢゃないかといふはらはらどきどきする場面はサスペンス映画を観るが如くである(嘘)。自然科学の分野では違ふことも多少はあるがほとんど共通する大学の世界である。JREC-INの情報を毎日眺めて……といふときの気持ちはいろいろよく判り、判りすぎて心安らかに読めないページも。諦めなければ必ず成功するみたいは雰囲気がないところは好感が持てる。「経営者やポジティブマンのような「成功するまでやれば失敗はない!」といった呪文にはいつも懐疑的だった」といふ言葉は面白い。ポジティブマンっていふのか、ああいふのを。いつか私も使ってみよう。

 芳沢光雄『人はなぜ数学が嫌いになるのか』(PHPサイエンス・ワールド新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
を読む。全体としてはあまり面白くなかったが、いくつか印象に残った箇所があった。数学は統計とも違ふといふところはよかった。私が統計が嫌ひだった理由がよく判る。100%成り立つのが数学だが、統計はさうではないといふことである。そこが全然数学らしくないと思ったのだ。日頃の活動には統計が必要なのだが。
 優秀な人は凡人の頭の中が理解できないといふ指摘は面白い。どうやら「他人の考えることや行動に全く興味がない」からだらうと著者は推察する。さうだらうか。関心はあっても、理解できないところが理解できないのだらうと思ふ。理解できなかった経験がないと、理解できない状態が想像もできないだけである。多分。

 この調子で一日二冊新書を読むことも可能ではあるのだが、私が求める読書はさういふものではないので、明日からは小説を読まう。それに、一日二冊読むには金もかかる。一日二冊といふことは年に700冊程度。50万円はかかるだらう。新書だけ買ってゐるわけではないから、書籍購入費が50万円増えることになると、それはちょっと困るのだ。

 今日の電子化本。
◆櫻田大造『大学教員 採用・人事のカラクリ』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 昨日読んだ本である。


12月3日(土)

 エリック・マコーマック『パラダイス・モーテル』(増田まもる訳/創元ライブラリ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み終へる。17年ぶり二度目。さうか、これで感動したのかと納得。二度目の感動も新鮮な気持ちで味はへたことを喜ぶできだらう。衝撃的な事件で本書は幕を開けるが、それが本当にあったことなのかどうかすぐに疑はしくなる。次々に新たな発見があると同時に、その信頼性が揺らいでいく。最後には何もかも、真実と嘘の境界が曖昧になっていって、存在すら危うくなっていくのだ。帯の背に「騙りの魔力!」と書かれてゐるのはさういふことだ。
「わたしはわたしではない。哀れなわたしの物語よ」といふ言葉が心に残ってゐる。ここまで捩れてゐたら、本書の物語も哀れなほどだ。そこが楽しい。

 櫻田大造『大学教員 採用・人事のカラクリ』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。文学部の話が多いやうなので、私の属する世界とは分野が違ふが、概ね同じやうな状況のやうで、知らないことがほとんどなかった。まあ、そんな予感はしてゐたが、もしも知らないことがたくさんあったらどうしようと思って確認したかったのだから、それはそれでいいのだ。かういふ世界に馴染のない人には新鮮だらうが、さういふ人に必要な本かどうかは判らない。

 戸田山和久『「科学的思考」のレッスン』(NHK出版新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。最初に、二分法的思考の危険性から入り、対照実験と四分割表(2×2)、相関関係と因果関係などを解説してくれる。真当な科学の考へ方である。水伝批判もある。ここまでで、一般論としての科学的思考法の話。次の第二章(全体の三分の一ほどの長さ)では、トランスサイエンスということから始めて、科学を扱ふ問題でも、科学だけで解決できない問題があることを指摘。市民(科学者でない人)の科学リテラシーは知識量にあらずと記して、「科学がどういうふうに進んでいくのか」「科学がどういうふうに政策の中に組み込まれているのか」「科学はどんな社会的状況が生じたら病んでいくのか」を指摘してゐる(ここは必ずしも納得はできない)。後半で印象に残ったのは、「判りやすさいには落とし穴がある。喩え話で満足しない」「判らなさを正確に伝えているかどうかを判断する」といふ言葉。非常に重要な指摘だと思ふ。ちなみに私は気の利いた喩え話が苦手(嫌ひ)である。相手を判ったやうな気分にさせる(だから評判はいい)が、実は本質を伝へられてゐなかったりする。愚直に一から理解できればその方がいい。あと、科学と技術の違ひをもっと書いてくれると嬉しかった。

 新書はあっといふ間に読めてしまふ。小説だと時間がかかる。特に、文章を味はふ小説は。

 今日の電子化本。
◆ヘミングウェイ『武器よさらば』(新潮文庫/1955年)
◆シェイクスピア『ハムレット』(新潮文庫/1967年)
◆シェイクスピア『リヤ王』(新潮文庫/1967年)
◆シュトルム『みずうみ』(新潮文庫/1952年)
◆ゲーテ『若きウェルテルの悩み』(新潮文庫/1951年)
◆静岡県『復刻 昭和二十年八月 食生活指針』(農産漁村文化協会/2002年)
◆ジェフリー・S・ヤング&ウィリアム・L・サイモン『iCon』(井口耕二訳/東洋経済新報社/2005年)
 文庫本は有名どころを並べてみた。食生活指針の本は、団栗はどんなふうに食べればいいのかといふことを知りたかったので。まだ食べてゐないが。


12月2日(金)

 紀伊國屋書店に本を註文。
●ブライアン・ラムレイ『幻夢の時計』(夏来健次訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ロバート・ジョーダン&ブランドン・サンダースン『飛竜雷天(上)』(月岡小穂訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ロバート・ジョーダン&ブランドン・サンダースン『飛竜雷天(下)』(月岡小穂訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●日野俊太郎『吉田キグルマレナイト』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, 新潮社]
●勝山海百合『さざなみの国』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, 新潮社]
●マリーシャ・ペスル『転落少女と36の必読書(上)』(金原瑞人、野沢佳織訳/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●マリーシャ・ペスル『転落少女と36の必読書(下)』(金原瑞人、野沢佳織訳/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●内田樹『呪いの時代』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 以上九冊。今回は少し多い。今月はこの後もいろいろ購入予定本がたくさん待ち受けてゐるので、家計的に厳しい季節である。

 今日の電子化本。
◆深町貴子『ベランダですずなり野菜』(カンゼン/2008年)
 ベランダで野菜をつくってみようと思って買った。中身を見て、自分が野菜嫌ひであることを思ひ出した。結局、この本に載ってゐない、バジルとかローズマリとかディルとか育てて収穫した。
◆長谷川裕行『Wordのイライラ根こそぎ解消術』(講談社BLUE BACKS/2011年)
 これを読んだくらゐでは苛々は解消されなかった……
◆山田康之・佐野浩『遺伝子組換え植物の光と影』(学会出版センター/1999年)
◆Karl‐Heinz Plattig『鼻のきく人・舌のこえた人』(学会出版センター/2001年)
 学会出版センターの本二冊。今年中に千冊電子化完了計画は達成できない見通しになってしまった。800冊まで行けるだらうか。


12月1日(木)

 Amazon.co.jp『インクリングズ』のページに本の表紙画像が出た。河出書房新社のページもまだないのに。なかなか感じのよい表紙になってゐるとは思ふ。売れさうな表紙かどうかはよく判らない。売れるといいのだが、そんなに皆が買って読むやうな感じの本ではないから、期待するときっと裏切られる。でも、売れてほしい。

 エリック・マコーマック『パラダイス・モーテル』(増田まもる訳/創元ライブラリ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を手に取って出勤。読み始めたら、前に読んだときのことを思ひだすかも知れないと思ったが、さういへばこんな話だったかなと思ふ程度で、今読んでゐる箇所よりも先は思ひだせない。まあ、新鮮な気持ちで読めるのはいいのだが、自分の記憶力の低さに悲しくなる。

 今日の電子化本。
◆結城浩『プログラマの数学』(ソフトバンククリエイティブ/2005年)
 ちゃんと読んでゐないやうな気がする。


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