4月30日(土)

 乾石智子『夜の写本師』(1700円+税/東京創元社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を少し読み進める。あまり書物に対する特別な愛のやうなものは描かれてゐないので物足りない。世界の将来を左右する運命の少年が成長する話かも。中世風の異世界。
 78ページに「初版本」といふ言葉が出てくるが、写本工房で本が生産されてゐる世界に「初版」といふ概念はないと思ふのだが。「原本」「正本」といふ概念ならあるだらうが。それともこの世界では、活版印刷と写本が併存してゐるのだらうか。

 Amazon.co.jpにELECOM 折りたたみBluetoothキーボード TK-FBP017EBKを註文する。iPad2で使はうといふ考へである。iPod touchでも使へるやうだ。私に馴染のある英字配列だといふことも安心である。色はブラック。白っぽい色もあればよかったのに。

 職場のDell PowerEdgeT100のUbuntuを11.04へアップグレード。いろいろ手間取って予定よりも大幅に時間がかかってしまった。ダウンロード元をメインサーバから理研サーバ、さらにJAISTサーバに替へてやうやくダウンロードが完了。その後は順調に作業が完了した。Dropboxはメニューバーにアイコンが見えなくても同期作業はしてくれるやうだ。設定変更などしたいときだけ明示的に起動させればいいといふことなのだらうか。もうしばらく使ってみないとよく判らない。

 今日の電子化本。
◆松下祥子『科学者たちの奇妙な日常』(日経プレミアシリーズ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 科学者であるといふことはどういふことなのか、どのやうな生活をしてゐるものなのかを語ってくれる。科学者の面白い生態が明らかになるのだが、その一員である者にとっては単なる日常なのでどうといふこともないのであった。女性科学者として生きていくのはどういふことかは男の私には判らなかったこともあるので、新鮮な部分もある。
◆小川正人『教育改革のゆくえ』(ちくま新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
『MySQLクイックリファレンス』(オライリージャパン/2005年)
『JavaScript & DHTMLクックブック』(オライリージャパン/2004年)
 今は第二版が入手可能。私はあまりといふより全然活用できなかった。

 今月は70冊程度を処理できた。他に雑誌もpdf化してゐるので、かなり書棚の空き容量は増えたはづである。目標の一年千冊は達成できるだらうか。


4月29日(金)

 iPad2をApple Store Onlineに註文。資金不足で、Wi-Fi 16GBの白。風呂の蓋のやうなカバーも、革製は買へず、ポリウレタン製で我慢せざるを得ない。モバイルWi-Fiとキーボードは品物が届いてから考へる。納期の予定は一週間後くらゐ。

 iPadなんて今すぐ必要なのかと考へれば、必要はないのだらう。しかし、大抵の新製品は、今までなしで生きてきたのだから、なくても生きてはいける。さういってなしのまま生きてゐるうちに、あっても使へなくなってしまっては困るので、新しいものは使ふことにする。何しろ本を読むのに使へる機器だからだ。本と関係なかったら、どうでもいいのだが。

 今日の電子化は、手近の雑誌、日経サイエンスとかニュートンとか。あとは、1980年代後半のなぜか二冊持ってゐるThe Magazine of Fantasy and Scinece Fictionを二号分ほど試しにスキャナで取り込んでみた。紙が変色してゐるので、濃度設定を少し薄くしてやらないと、スキャン画像に黒いぼつぼつが散らばってしまふことになると判った。

 このF&SFはこれまでFictionwiseで電子版が定期購読できてゐたのだが、今月で打ちきりになってしまった。AmazonのKindle版の予定があるらしいのだが、Kindleの雑誌購読は半年ほど経つとバックナンバーが失はれるらしい。なんといふことだ、雑誌は読むためでなく、所有するため、死ぬまで所有するために買ふのに。仕方がないから数年ぶりに紙版で定期購読して自分で電子化しようかと思案中。やれやれ。

 乾石智子『夜の写本師』(1700円+税/東京創元社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]の冒頭を少しだけ読んでみる。明日からこれを持って出勤しようか。筒状世界の殺人事件の話もまだ冒頭なのだけど。

 話は戻るが、ポリウレタン製のiPad2のカバーが発送されたらしい。カバーだけ来てもどうしようもないのだが。

 Ubuntuの11.04へのアップグレードはどうですかと、Dell Inspiron mini9を久しぶりに起動したら誘はれたので、ついアップグレードしてしまった。OpenOffice.orgがLibreOfficeに変はった。アプリケーションのメニューがウィンドウの枠ではなく、画面全体のメニューに移った。MacOSXのやうだ。Dropboxがよく判らないことになった。メニューバーから姿を消してしまひ、これを戻すのに苦労する。そして再起動したらまた消えた。どういふことなのか。毎回停止と再起動をしなければならないのだらうか。
 明日は職場のDell PowerEdgeT100をアップグレードしてみようか。


4月28日(木)

 アダム=トロイ カストロ『シリンダー世界111』(小野田和子訳/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読みながら出勤。円筒世界で殺人事件を捜査する話。冒頭から面白さうな雰囲気にあふれてゐる。まだ、ほんの冒頭部分。

 東京創元社から本をいただきました。ありがたうございました。
・乾石智子『夜の写本師』(1700円+税/東京創元社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 写本師? 本の魔法なのか。これは読まなければなるまい。今すぐにでも。
・カサンドラ・クレア『シャドウハンター骨の街 上』(杉本詠美訳/960円+税/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
・カサンドラ・クレア『シャドウハンター骨の街 下』(杉本詠美訳/960円+税/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 大都会の裏に地下世界の住人たちが存在する。それは人間以外の種族の世界である。妖魔を始末するのがシャドウハンター。主人公のクラリーはその戦ひに巻き込まれていく……といふ話なのか? シリーズ第一弾だといふ。
・R・A・ハインライン『天翔る少女』(赤尾秀子訳/820円+税/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 この本は、最初の『ポディの宇宙旅行』を含めて何冊か持ってゐる。そして一冊も読んでゐない。今回は新訳版として再刊。解説では、書き直しを要求されて書いた別の結末の要約も紹介してゐる。これを機会に読みたいと強く思った。

 今日の電子化本。
『新生化学実験講座1 タンパク質III』(東京化学同人/1990年)
『新生化学実験講座1 タンパク質IV』(東京化学同人/1991年)
 これで4冊しか持ってゐない新生化学実験講座を全部pdf化できたことになる。書棚がどんどん空いていく。


4月27日(水)

 Eclipse Four収録作品のうち、ジェフリイ・フォードのThe Double of my Double is not my Doubleだけ読む。題名のとほり、ダブル(ドッペルゲンガー)の話。ある日、ダブルが話しかけてきて、ダブルのダブルが姿を見せたのだが、そいつは殺さなくてはならないから手伝へといふやうなことを云ふ。ダブルのダブルは俺のダブルではないから関係ないはづだったのだが、脅されて共犯者になる。ダブルのダブルはなぜかホワイトチョコレート製。結局何だったのかよく判らないまま終了する。あれは何だったのか。でも、このほどよく不気味な訳の判らなさが、面白かった。アンソロジーや短篇集の真ん中付近に入るのにちゃうどよい作品なのかも。

 今日の電子化本。
◆米持幸寿『Javaでなぜつくるのか』(日経BP社/2005年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 私はまだJAVAで作ったことがない。
◆片田珠美『一億総ガキ社会』(光文社新書/010年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 若者の「スゴイ自分幻想」については、他にも指摘する人はゐる。しかし、私はそんなに「自分は本当はすごい」若者に会ったことはない。

 iPad2の日本での発売は明日からである。


4月26日(火)

 Mike Resnick The Buntline Special: A Weird West TaleAmazon.com, Amazon.co.jp]をやうやく読了。時間をかけすぎる。一日で読むなら面白い本だが、こんなにかけてはいけない。
 西部開拓時代のアメリカ中部でゾンビや吸血鬼が登場し、機械仕掛けの娼婦とかがゐる。発明家エジソンの命を狙ふ呪術師と、エジソンを守るために雇はれたドック・ホリデイの戦ひが主な話の流れを作る。最後はOK牧場の決闘である。12月には続篇が出るやうだ。

 けふは眠すぎてラファティは読めない。

 紀伊國屋書店から、サトウタツヤ・渡邊芳之『「モード性格」論』(1800円+税/紀伊國屋書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。科学と差別を考へるための本の一つとして。

 今日の電子化本。
◆西村めぐみ『オープンソースソフトウェアによる全文検索・データベースWebの作り方』(ソシム/2000年)
 Namazuによる全文検索システムによる情報管理サイトにMHonArcでメールログを変換し全文検索システムに組み入れ、さらに本格的データベースPostgreSQLを組み込み、PHPでWebと結合……といふやうな本。あまり活用できなかったまま、ちょっと古くなってしまった。私が持ってゐるのは2001年の第5刷。
『LATEX2εコマンドブック』(ソフトバンククリエイティブ/2003年)
 LaTeXの本で、全然古びてはゐない。今でも使ってゐるし、これからもときどき使ふと思ふ。


4月25日(月)

 R・A・ラファティ『翼の贈りもの』(井上央編訳/1500円+税/青心社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]一篇だけ読む。勿体ないので、少しづつしか読めない。鳥人もののいい話。ラファティってこんなにいい話を書く人だったのか。

 今日の電子化本。
『生物化学実験のてびき5 バイオハザード防止法』(化学同人 /1986年)
『PDF HACKS』(オライリージャパン/2005年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 PDFのさまざまな扱ひ方が判る。graphvizとかgnuplot、XMLやXSL-FOのことも載ってゐる。それなのに、私はうまく活用できてゐなかった。これからは活用しようといふ固い決意を抱いて作業を始めたら、解像度を間違へてしまった。でも、面倒くさいので再度読み込んだりはしない。
◆安田節子『自殺する種子―アグロバイオ企業が食を支配する』(平凡社新書/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 巨大アグロバイオ企業が遺伝子工学を駆使した生命特許といふ手法で種子を独占し世界の食を支配しつつある現状を解説する。著者は、反遺伝子組換へ食品キャンペーンの人なので私の立場とは相容れない。
◆野口悠紀雄『「超」整理法』(中公新書/1993年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 ずいぶん話題になった本。いろいろ古くなってしまった部分が多いのは残念。この後、続編と3まで出たが、そちらは買ってゐない。ただ、古いものから新しいものに並べればいいといふ誰でもできさうな画期的な手法を紹介した本だが、世の中の人がみんな整理の問題が解決したといふ話は聞かない。いつまでたっても整理法の本は出つづけるのだらう。私は整理法ではあまり困ってゐない。それでも買ってしまふのはどうしてだるか。それにしても、この著者は『「超」××法』といふ題名の本を量産したものだ。オンライン書店で検索すると驚くほどである。


4月24日(日)

 SFマガジン2011年6月号Amazon.co.jp]をいただきました。ありがたうございました。今号の特集は「新海誠特集」と「パオロ・バチガルピ特集」。バチガルピは知ってゐるが、新海誠という人は知らないのだった(もちろん、知ってゐるといふのは、面識があるといふことではなく、その作品を知ってゐるといふ意味である)。

 WebScription.netで、
○Jonathan Strahan, ed. Eclipse Four (Night Shade Books, 2011) [WebScription.net, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
を註文。6ドル。

 先週は夜遅くなってから、突然書棚の棚を増やしたくなって、睡眠時間がかなり減ってしまった。なぜか夜遅く我慢できなくなるのだ。本を並べ換へて高さを揃へて、上の棚板の間の空間を詰めていって新たな板を追加しようとふものである。すでにその付近は一つの棚板に二列並べてゐるので、棚板が一枚増えたところで、ほとんど見た目に変化を生じさせない。面白くも何ともないのである。作業に取りかかる前には、これで何か大きな問題が解決するやうな気分になってゐたといふのに。どういふことだらうか。結局、何だか劇的な変化はないなと思ひながら、本を並べ換へて置いてみたりするのである。

 今日の電子化本。
 今日も黴の生えてしまった文庫本から。本文のページもあまり茶色への変色が激しいと、スキャンしたときに汚れのやうに黒いつぶつぶが入ってしまふ。いろいろ難しい。
◆ルブラン『怪盗ルパン』(角川文庫/1962年)
 私が持ってゐるのは、1975年の30版。
◆コナン・ドイル『緋色の研究』(角川文庫/1959年)
 私が持ってゐるのは、1974年の17版。
 どちらも読んだかどうかはまったく覚えてゐない。
◆本多弘美『デスクをメタボにしない理系思考』(中公新書ラクレ/2011年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 昨日読んだ本。もうどうでもいいやといふ内容なのでpdf化。
 その他、『住まいの設備を選ぶ本』(リクルート/2009年)とか、昔の会報など多数。

 これでまた少し書棚が空いたはづ。


4月23日(土)

 肩の痛みがひどいので、久しぶりに足マウスを使ってみる。しかし、今度は足の指が冷たくなってきてしまった。

 古書桃李からの荷物、W・S・モーム『魔術師』(国書刊行会/1975年)を再配達してもらひ、やうやく手に入れる。でも、何を確認したくてこの本をかったのかよく襲えてゐないのだ。

 紀伊國屋書店から本が届く。ミルトン『失楽園(上)』(900円+税/岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、ミルトン『失楽園(下)』(900円+税/岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、スティーヴン・J・グールド『人間の測りまちがい〈上〉―差別の科学史』(1500円+税/河出文庫) [amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、スティーヴン・J・グールド『人間の測りまちがい〈下〉―差別の科学史』(1500円+税/河出文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、金森修『ゴーレムの生命論』(740円+税/平凡社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、本多弘美『デスクをメタボにしない理系思考』(760円+税/中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、豊崎由美『ニッポンの書評』(740円+税/光文社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、鳥飼玖美子『国際共通語としての英語』(740円+税/講談社現代新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、R・A・ラファティ『翼の贈りもの』(井上央編訳/1500円+税/青心社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、クラフト・エヴィング商會『おかしな本棚』(1900円+税/朝日新聞出版)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、フィリップ・K・ディック『アジャストメント』(大森望編/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]。

 クラフト・エヴィング商會『おかしな本棚』(1900円+税/朝日新聞出版)は、テーマを決めて本を何冊か書棚に並べて、その背を見せてくれるといふもの。「森の奥の本棚」とか「年齢のある本棚」とか、判ったやうな判らないやうな名前がついている。ほとんど私の知らない本ばかりなのだが、「金曜日の夜の本棚」だけは持ってゐるものが多かった。驚くのは「変身する本棚」である。カフカの『変身』が何冊も並んでゐるのである。新潮文庫のものがたくさんある。新潮文庫版の装幀が好きで、何冊も買ってしまふらしい。時代とともに少しづつ変化してゐるとか。かういふ本を読むと、本を書棚に並べてその背を眺められない電子書籍とは本の大きな楽しみを失なってゐるのではないかといふ気がしてくるが、本書でも電子書籍のことには触れてゐる。「失われた本棚」といふページだ。その内容はここには紹介しない。

 本は広大な図書室を作ってそこにきちんと並べたい。しかし、現実的にそれはとてもできないのだ。一部の本を電子化することで、できるだけ多くの書籍を手元に所有するやうにせざるを得ない。残念ながら、現実にはさまざまな制約があるのだ。

 本多弘美『デスクをメタボにしない理系思考』(760円+税/中公新書ラクレ)をまったく期待せずに読んでみた。何が理系思考なんだか。ごく普通の整理法が記されてゐるだけである。でも、かういふ本を書くときにはどのやうにするのが大事かは判ってきたと思ふ。全然違ふ分野のことをそれらしく喩へ話として紹介する。この本の場合は、医学、生物学、数学などの話や用語を当てはめてみるわけだ。それで何だか新しい発想に基づく整理法に見えるから不思議だ。もう一つはもっともらしい図を書くといふこと。どういふ意味があるんだといふグラフや表を書かなくてはならない。多分、私が整理法の本を書くことは死ぬまでないだらうが、いつ新書を書く機会を与へられないとも限らない。いつでも対応できるやうにかういふ本も読んで準備を怠らないといふわけである。そんな機会はないとは思ふが、もしものときのために。もしものときになってから慌てても遅いではないか。

 今日の電子化は、黴の生えた文庫本である。福岡に住んでゐた18年の間、持ってゐる本をすべては手元に置いておけないので、両親の住む家にかなりの数を置いてゐた。年に一回くらゐしか本の管理ができず、風通しの悪いところの本が黴だらけになってしまったことがあった。床にも黴が生えたくらゐである。気づいて、床も書棚も掃除して、乾燥剤を書棚に置き、黴が生えてしまった本の背は70%くらゐのアルコールで拭いた。新たに黴が増えることはなくなったが、もう汚れた本は元には戻らない。その中でも特にひどいものを3冊、電子化。pdfになると黴も消えて綺麗になるのだ。そしてもう黴が生える心配はない。素晴らしいではないか。
◆カフカ『変身』(新潮文庫/1952年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 私が持ってゐるのは、1977年の44刷。
◆スタインベック『怒りの葡萄 上』(新潮文庫/1967年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆スタインベック『怒りの葡萄 下』(新潮文庫/1967年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 私が持ってゐるのは上下巻とも1980年のもので、上が23刷、下が22刷。


4月22日(金)

 このところずっとレズニックを読んでいる。こんなことでいいのかと思ふ。レズニックにはちょっと失礼かもしれないだ。

 古本屋から届いた本を受け取りに行けない問題は、再配達を依頼すればいいことに気がついた。人間うろたへると簡単なことに気づかないものである。

 今日の電子化本。
◆ジャン・イタール『整数論』(文庫クセジュ/1965年)
 私が持ってゐるのは、1979年の第6刷。ちゃんと読んだかどうか覚えてゐない。これを訳した村田全といふ人は私が大学生の頃、数学科の教授だった。数学科卒で数学科の教員なのに、学位は文学博士だった。生意気な学生は、文学者だから数学のことは判らないのだなどと云っていたが、そんなことはないだらう。少なくともさう云ってゐるおまへよりは判ってゐるだらう。
 私がこの本を買った頃は、文庫クセジュには分野ごとに色と表紙絵の違ふカバーがかかってゐて、自然科学は空色のアポロ、語学・文学は緑のアテネ、芸術・趣味はピンクのアプロディテなどとなってゐた。ギリシャ神話の神々は真鍋博の絵だった。好きだったのだが、このカバーのかかった文庫クセジュを残念なことにほとんど持ってゐない。これはその数少ない一冊。
◆三島憲一『現代ドイツ』(岩波新書/2006年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 読んだかどうかよく覚えてゐない。統一後のドイツについての本。
『Octave教科書』(工学社/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 Octaveを利用した数値計算を中心に解説する本。非常に判りやすい。ただ、私はOctaveを結局全然使ってゐないのだった。
『入門XML 第2版』(オライリージャパン/2004年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 自分は全然活用できてゐなかったと思ってゐたのだが、ページを開いてみると付箋紙などが数ヶ所挿まれてゐるのを発見。少しは使ったらしい。過去の自分の方が頭がよかったやうな気分になり、激しい憎しみを感じてみたり。


4月21日(木)

 今日もレズニックを読みながら出勤。昔の資料などをpdf化してゐると、自分が随分英語の本を読んでゐたことが判って、少し驚く。今は全然読めなくなってゐる。前はもう少しはやく読めたやうな気もする。歳を取って衰へたのか。語彙は減ってゐないと思ふのだが。単に読む量が少なくなっただけで、読めなくなったのでなければいいのだが。とにかく、もっと読めばいいのだ。

 古本屋から届いた本を郵便局に受け取りにいく時間がない。

 今日の電子化本。
◆ジャック・ドローズ『ドイツ史』(文庫クセジュ/1952年)
 私が持ってゐるのは1979年の第20刷。ドイツの近代史だが、ドイツ社会の後進性、政治における反動性、そしてドイツの近代化の歪みなどに焦点をあててゐる。このやうな視点で記されたドイツ史はあまりないのではないかと思ふのだが、私はもうすっかりその内容を忘れてしまってゐる。ちなみに、漢字が旧字なので、若い読者は読みにくいかも知れない。
◆竹内整一『日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか』(ちくま新書/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 日本語の「さやうなら」といふ別れの言葉はさまざまな言語の別れの言葉と比べてみると特異な感じがすることに着目して、日本人の別れの精神史を探究した本。最初はまったく期待せずに本を手に取ったのだが、これが面白かった。日本人にとって別れるとはどういふことだったのかを興味深く辿れる。
『LinuxサーバHacks 2』(オライリー・ジャパン/2006年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆平山令明『熱力学で理解する化学反応のしくみ』(講談社ブルーバックス/2008年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]


4月20日(水)

 一昨日届いたSHURE 高遮音性イヤホン SE115だが、NuForce μDAC2HPと組み合はせると右耳だけきーんといふ異音が聞こえてくるのだ。この組み合はせだけさうなる。これでは使へない。しかし、これについてきた延長コードにSONY 密閉型インナーヘッドフォン EX300SLを繋ぐとこれまでで最も雑音の少ない音が聞こえてきた。しばらくこれで聴いてみよう。

 紀伊國屋書店に本を註文。
●ミルトン『失楽園(上)』(900円+税/岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●ミルトン『失楽園(下)』(900円+税/岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 資料として必要になって。それにしても、この本に関する情報を得ようとネット検索すると渡辺淳一関連のものに邪魔されるので甚だ不愉快である。
●スティーヴン・J・グールド『人間の測りまちがい〈上〉―差別の科学史』(1500円+税/河出文庫) [amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●スティーヴン・J・グールド『人間の測りまちがい〈下〉―差別の科学史』(1500円+税/河出文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●サトウタツヤ・渡邊芳之『「モード性格」論』(1800円+税/紀伊國屋書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 差別と科学について考へるための本を二つ。
●金森修『ゴーレムの生命論』(740円+税/平凡社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●本多弘美『デスクをメタボにしない理系思考』(760円+税/中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●豊崎由美『ニッポンの書評』(740円+税/光文社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●鳥飼玖美子『国際共通語としての英語』(740円+税/講談社現代新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 新書四冊。デスクがメタボとかくだらなさうなのだが、整理法の本などはつい買ってしまふ。麻薬のやうに逆らへない力があるやうだ。もちろん実際に使ったことはないから麻薬の力のことは本で読んだことしかないのだが。
●R・A・ラファティ『翼の贈りもの』(井上央編訳/1500円+税/青心社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 ラファティの短篇集である。何年ぶりだらう、ラファティの新しい本が出るのは。
●クラフト・エヴィング商會『おかしな本棚』(1900円+税/朝日新聞出版)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●フィリップ・K・ディック『アジャストメント』(大森望編/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 今回はちょっと多いかも。せっかくpdf化して本棚に空きが増えてきたのだが、これでまた埋まってしまふ。でも、新しい本を入れる余地を増やすためにpdf化してゐるのだからこれでいいのだ。

 今日の電子化本。
◆アンリ・ミシェル『ヴィシー政権』(文庫クセジュ/1979年)
 この頃の文庫クセジュはビニールのカバーがかかってゐて、そこに定価などの情報が書かれてゐるのがちょっと困る。しかし、それはスキャンできないので破り捨てざるを得ない。そしてこのビニールのカバーが縮んで本の表紙の紙を激しく歪めてゐるのだ。だから破り捨てられて当然なのだ。
『Apacheハンドブック 第3版 』(オライリージャパン/2003年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 分厚いわりにあまり使ってゐない。そんなに難しい使ひ方をする訳ではないので。ベーシック認証のあたりだらうか、参考にしたのは。これで書棚が3.5cmくらゐ空く。
◆渡辺正・北條博彦『高校で教わりたかった化学』(日本評論社/2008年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆ピーター・アトキンス『万物を駆動する四つの法則』(早川書房/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 これは仕事。


4月19日(火)

 今日もレズニックを詠みながら出勤。別に優れた作品ではないのだが、夜になると人間と同じ大きさの巨大蝙蝠になってしまふ呪文をかけられた男をどう救ふかとか死人(ゾンビ)と戦ってどうやって勝つかとか拳銃使ひ同士の戦ひはどうなるのかとか、いつものレズニックでしかない。それが心地よいのだからしかたがない。

 古書桃李からW・S・モーム『魔術師』(国書刊行会/1975年)が届いたはづなのだが、郵便受けに入らず持って帰られてしまった。明日にでも郵便局に受取りに行かなければ。

 Amazon.co.jpから、SHURE 高遮音性イヤホン SE115が届く。本当に耳栓のやうな材質だとは。低音が特によく聞こえて嬉しいといふやうなことはない。

 Amazon.co.jpから、モノクロレーザー複合機 JUSTIO MFC-7840W(ブラザー工業)をAmazon.co.jpが届く。無線LANの設定も含めて完了。これで我が家にコピー機が復活し、プリンターとスキャナはそれぞれ二台になった。

 今日の電子化本。
『実践ハイパフォーマンスMySQL』(オライリージャパン/2004年)
◆関岡英之『拒否できない日本』(文春新書/2004年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 読んだときは面白いと思ったが、石原慎太郎絶讃みたいな帯があると何だか胡散臭くみえるのである。


4月18日(月)

 今日もMike Resnick The Buntline Special: A Weird West TaleAmazon.com, Amazon.co.jp]を読みながら出勤。あまり面白くないなどと文句を云ひながらやはり手に取ってしまふのだから、そんなにつまらないわけでもないやうだ。

 昨日と一昨日にAmazon.co.jpに註文したものが、在庫ありで24時間以内に発送されさうなのにいまだに「発送準備中」でちょっと残念な気分。

 今日の電子化本。
◆鶴薗賢吾『基礎からのiPhone SDK』(SoftBank Creative/2009年)
 iPhoneやiPod Touchに突然興味を持ったときに発作的に購入したのだが、全然使へなかった。本が悪いのではなく私の能力の問題である。
『LINUXサーバHACKS』(オライリージャパン/2003年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 サーバ運用にいろいろ役立つことが載ってゐる。書棚の片隅で佇んだままほとんど役立てられることなく寂しさうにしてゐたので、pdf化して使ひやすくしてやりたい。
◆森健『グーグル・アマゾン化する社会』(光文社新書/2006年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 どうして新しいネット社会では一極集中といふ現象が起こるのか。興味深い内容だったが、5年でまたネット社会も大きく変はったやうだ。世界の変化は速い。
◆齋藤勝裕『基礎から学ぶ化学熱力学』(サイエンス・アイ新書/2010年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 今年も四月になって新年度が始まったといふことなのだ。


4月17日(日)

 今日は本も読めず、pdf化も休み。日曜日だから。

 当然本の註文も休みだが、モノクロレーザー複合機 JUSTIO MFC-7840W(ブラザー工業)をAmazon.co.jpに註文してしまった。かなり前から印刷すると横に線が二本ほど入るやうになってしまったのだ。ドラムを交換しても直らない。コピー機が欲しいといふ声があがったので、本機を註文。これまで使ってゐたのは、同じくブラザーのMFC-6800Jである。註文したのは2003年1月。価格は65000円だった。今回は30000円なので、半額以下。有線・無線LANでネットワークの範囲内で共有できるのがいい。特に嬉しいのは無線LANだらう。
 2003年1月といふことは、8年である。8年も使へばまあいいのではないか。

 しかし、こんなものを買ったから、iPad2は当分買へなくなった。ちゃうどいい具合に日本での発売が遅れてゐる。ちゃうどいいと思ふことにしよう。


4月16日(土)

 出勤時に読むものが、Mike Resnick The Buntline Special: A Weird West TaleAmazon.com, Amazon.co.jp]に戻る。

 仕事の帰りに三省堂書店本店に寄って、
●T・S・エリオット『四つの四重奏』(岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を購入。エリオットにはまったく興味がないが、調べたいことがあったので。ちょうど今日発売の本である。

 日本の古本屋で検索して、
●W・S・モーム『魔術師』(国書刊行会/1975年)
を古書桃李に註文。〈世界幻想文学大系〉の第九巻である。この叢書を全部集めようといふ企画が始まったといふ訳ではなく、上と同じ関係の資料である。初版、函、月報付で1500円(+送料)。

 昨日届いた『オーディオの選び方がわかる本』(933円+税/晋遊舎)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]のページを捲ってゐたら、イヤホン(ヘッドフォン)を買ひたくなってきた。本書の「イヤホン&ヘッドホン超辛口ランキング50」(実勢価格10万円以下でスペックが講評されてゐるものが対象)で一位になっていたのがSHURE SE315 バランスドアーマチュアー型である。価格はAmazon.co.jp (Joshin Web) で17690円。買へない値段ではない。しかし、私にとってはそんなに安くもない。それでどれだけ本が買へるかと思ふと躊躇ってしまふ。躊躇った末に、SHURE 高遮音性イヤホン SE115をAmazon.co.jpに註文。価格は9000円。低音が褒められてゐるので、オルガンの低い響きがよくなるのかなと期待して。とにかく、バッハのオルガン曲を聴くときに背景にさーと流れる雑音が消えてくれないと心安らかにオルガンの音を受け入れられないのだ。どうだらうか、少しは変はるだらうか。やはり中途半端なことをせずに、315の方を買っておくべきだったか。

 今日の電子化本。
『SQL Hacks』(オライリー・ジャパン/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 あまり活用してゐなかった。これからもう少し開きやすくなればいいのだが。
『初めてのPython 第2版』(オライリー・ジャパン/2004年)
 買って少ししたら第3版が出てちょっと悔しい思ひをした。詳しいのだが、本が重い。書棚から取ってくるのが面倒くさいのでpdf化。書棚が3.5cmも空いて嬉しい。


4月15日(金)

 今日もPeter S. Beagle Sleight of Hand (Tachyon Publications, 2011) [紀伊國屋, Amazon.co.jp, Amazon.com]を読みながら出勤。巻頭のThe Rock in the Parkはよく判ったのだが、さほど心に響いてこない。大都会の公園の中で南へ向かふケンタウロスが道に迷ってゐるところに出会ひ、メキシコへと導く絵を描いた話。
 もうビーグルに感動できない心になってしまったのか。教授とサイの話は大好きだったのだが……。

 Amazon.co.jpから、『オーディオの選び方がわかる本』(933円+税/晋遊舎)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。とても手が出ないやうな非現実的な機器の話ではなく(さういふのもあるけど)、iPodやPCを使って音楽を聴くといふ話も多いので安心した。一応、さういふ記事が載ってゐさうなことくらゐは調べて註文したわけだが。それでも、高い。5万円はその世界では安いのかも知れないが、それでどれだけ本が買へるかを考へると高いと思ってしまふ。
 どうしてこんな本を買ったのかといふと、やはりMac miniでバッハのオルガン曲などを聴いてゐるときに、背景にさあ~と流れる雑音があることに気づいてしまってゐるからだ。前よりはよくなった。しかし、まだ改善の余地があると思ふのだ。といふのは、職場のUbuntuで仕事をしてゐるPCで聴く音が格段にいいのだ。だが、職場の仕事用PCだから音楽をゆっくり聴くのには全然相応しくない。たまたまよくなってしまったのだった。音声出力がないからサウンドカードを買って挿してみたら、今まで聴いたことのない音で吃驚した次第である。ふざけてアクセスしてみた「モスキート音検査」のサイトの音も、聴く機器によってまったく違う。一番よく聞こえたのが、この職場の仕事用PCだ。改善の余地があることが確認できてしまったが金はないといふことなのだ。だから、こんな本を買ってもちょっと虚しい。

 今日の電子化本。
『PHP5逆引き大全 500の極意』(秀和システム/2004年)
 私が最も頻繁に参照したPHPの本である。今でも一番よく使ふ。これを思ひきってpdfにした。4cmくらゐもあって、場所をとってゐたからだ。高解像度のファイルとは別に、テキスト認識して解像度を落としたファイルを作り、これをiPadに入れた。解像度を落とさないとページ送りが遅くなってしまふのだ。この頃、やうやくiPadを横においてこの手の本を調べながらPCで仕事ができるやうになってきた。電車の中で読書をするのにはKindleがいいが、大きな多色刷の参考書で調べ物をするのはiPadの方がいい。だから、両方欲しい。しかし、資金が足りない。
『PHP逆引きクイックリファレンス』(毎日コミュニケーションズ/2006年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
『MySQL逆引きクイックリファレンス』(毎日コミュニケーションズ/2006年)
 この二冊も似たやうな本。一時期少し使ったのだが、使ひにくい書棚に置いたら忘れてしまった。電子ファイルの方が気軽に参照できるのではないかと思ってpdf化。
『Apacheクックブック』(オライリージャパン/2004年)
 ときどき参考にしたが、もう第二版が出てしまって、少々時代遅れになってしまったのである。


4月14日(木)

 Peter S. Beagle Sleight of Hand (Tachyon Publications, 2011) [紀伊國屋, Amazon.co.jp, Amazon.com]を読みながら出勤。とりあへず表題作を読むが、よく判らなかった。夫と娘を交通事故で亡くして何もかも嫌になって車で宛もなく出かけたときに謎めいた奇術師に出会って……といふ話なのだが。良さが私には判らなかった。他の作品もいくつか読んでみよう。

 今日の電子化本。
◆鈴木隆『悪臭学』(イーストプレス/2000年)
 人体から発生するさまざまな悪臭について考へる。今の日本は人体から発生する臭気に異常なまでに敏感だと思ふのだが、残念ながらこの本は現在新刊書店では手に入らない。みんな関心があるはづなのに。私は仕事の関係で買ってみた。いろいろと興味深い内容である。
Molecular Genetics of Bacterial Pathogenesis (American Society for Microbiology, 1994)
 細菌による感染症の分子遺伝学にかんする本。結構高い本だと思ふのだが、どうしてこんな本を買ったのかよく判らない。重くて場所をとるからpdfにしてしまはう。製本に失敗したやうで、造りもかなり歪んでゐるのだ。


4月13日(水)

 Mike Resnick The Buntline Special: A Weird West Tale (Amazon.com, Amazon.co.jp)を読みながら出勤。あまり面白くはない。もう止めようかな。

 Amazon.co.jpから、大谷和利『iPadがつくる未来』(724円+税/アスキー新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]と文藝 2011年 5月号が届く。早速、iPadの本を読んでみた。iPadが如何に革新的な道具で、これがビジネス、教育、生活をどのやうに変へる可能性があるかを語ってくれる。実はあまり新たな知識は得られなかったのだが、それでもなぜか私はこの本を買って読んだことを後悔してゐない。iPadが欲しいからだらうか。

 紀伊國屋書店から、Peter S. Beagle Sleight of Hand (Tachyon Publications, 2011) [紀伊國屋, Amazon.co.jp, Amazon.com]とCharles Stross The Trade of Queens (Tor Books, 2011) [紀伊國屋, Amazon.co.jp, Amazon.com]が届く。ビーグルはちゃんと読みたいが、読んでゐない本がたまっている。ストロスはまづ前の巻を見つけなければならない。書棚の整理もしたいものだ。

 今日の電子化。
◆原田曜平『近頃の若者はなぜダメなのか』(光文社新書/2010年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 題名だけみると、くだらない年寄りの愚痴かと思ふが、中身は意外にまともだった。過剰に空気を読み、ケータイでつねに繋がり、それでゐて行動範囲は狭い。1000人の若者に話を聞いて作った本だといふので、なるほど若者はかういふことをいふのかと納得できる。そして驚く。尤も、これが今の若者を代表してゐる姿なのかどうかはよく判らない。
◆水月昭道『高学歴ワーキングプア』(光文社新書/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 本書に書かれてゐることはほぼすでに知ってゐることだったのだが、これが出たときは、かういふことを一般に知らせる本が出ることにはそれなりの意味があることなのだと思った。このあと何冊か同じやうな本が出たが、そんなに要らないとも思った。
◆大谷和利『iPadがつくる未来』(アスキー新書/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 早速pdfにしてしまった。iPadを語る本なのだから、それが当然の姿であらう。
『Linuxクックブック』(オライリージャパン/2005年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 あまり活用できてゐなかった。


4月12日(火)

 ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』(川野靖子訳/800円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。なかなか面白かった。吸血鬼や人狼が人間と共存する倫敦の雰囲気もよく、その中で特殊な能力を持つ主人公のアレクシアが魅力的である。軽妙な笑ひに満ちた会話も楽しい。第二巻以降のKindle版が買へるなら先に読んでみようかと思ったが、ペーパーバックしかなかったのでやめておいた。どうせハヤカワ文庫FTなら揃へておくのだから、翻訳で読むことにしよう。書棚の重みをなるべく増やさないやうにしてきたい。命に関はる問題なのだ。

 今日の電子化。
◆石綿敏雄『日本語のなかの外国語』(岩波新書/1985年)
 外来語について考へる本。もう忘れてしまった。ちなみに私は外来語が基本的に嫌ひなので、極力使はないやうにして日々生きてゐる。が、無理に不自然なことまでするつもりもない。


4月11日(月)

 ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』(川野靖子訳/800円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読みながら出勤。まだ終はらない。一日の読書時間が40分だとどうしても三日かかる。
 特別、歴史的に重要な作品になるといふやうな話ではないが、とにかく楽しく読める。次の巻は6月刊行予定だが、原書で買ってしまはうかと思ふくらゐ面白い。それなりに売れてくれるといいのだが。

 今日の電子化。
◆田中宏『在日外国人―法の壁、心の溝』(岩波新書/1995年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 帯がないから私が買ったのではないかも知れない。まったく読んだ覚えもないし。
◆中井浩一『大学入試の戦後史―受験地獄から全入時代へ』(中公新書ラクレ/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆河本敏浩『名ばかり大学生 日本型教育制度の終焉』(光文社新書/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 英語の試験問題を紹介するページの字が小さすぎて、通常のスキャン条件(スーパーファイン)では文字が読み取れなかった。そのページだけ、「エクセレント」で再読み込み。


4月10日(日)

 日曜日なのであまり本は読めなかった。

 Amazon.co.jpに本を註文。
『オーディオの選び方がわかる本』(933円+税/晋遊舎)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●大谷和利『iPadがつくる未来』(724円+税/アスキー新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 オーディオの方は、今手に入りませんという表示が。さうなのか、手に入らないのか。他のオンライン書店では註文できるやうだが。iPadの本は、つい註文してしまった。深く考へずに註文してしまった。今では反省してゐる。
 そして、文藝 2011年 5月号も。今回、いちばん欲しかったのがこれ。特集は「森見登美彦」だ。

 今日の電子化は雑誌のみ。一冊は、男の隠れ家 2010年12月号で、特集が「本のある空間、本とある時間。」である。ファイルで保存してもいいのではないかと思ってpdf化。もう一冊はSFマガジン2007年6月号。「異色作家特集 II」が載ってゐる号。ロシア、メキシコ、中国の作家の作品が掲載されてゐる。この号はなぜか二冊持ってゐたのだ。だから、切れた。さうでなかったらとても切れない。それでも、SFマガジンを切る手は震へてゐた。こんなことをしていいのだらうか。自分がSFマガジンに憧れてゐた少年時代、必死の努力と懸命の働きかけの末に(大嘘である)やうやく初めてSFマガジンに原稿を書けた日のことが頭に甦ったそのとき、狼狽へた私の手が滑った。左手の指に食ひ込むカッターナイフ。ああ、スキャンする前にSFマガジンが汚れてしまふ! といふやうなことが起こることもなく、ひとたびカッターナイフで表紙を切ってみれば、それはさほど苦痛を感じる作業でもないことが判って、たちまちばらばらになった。スキャンするとき、最初はカラー自動判別で読み込んだのだが、さうするとすべてのページがカラーで読み込まれ、文字だけのページが妙に黄色になってしまふのだった。コピー用紙のやうな白ではなく、読みやすいやうに書籍用のクリーム色の紙が使はれてゐるのだが、それがスキャナーで読み込まれた画像では黄色が強調されてしまふやうだ。そこで、白いページはグレーの設定で再度読み込む。あとで、カラーページと合体させた。これをやるとかなりの手間になるのだ。このやり方で何百冊も処理するのは難しい。しかし、何百冊もやるのか。二冊持ってゐる1960年代の号を私は切れるだらうか。二冊持ってゐる丸背(中綴じの頃)を私は切れるだらうか。無理ではないか。無理ではないか。


4月9日(土)

 ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』(川野靖子訳/800円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読みながら出勤。吸血鬼とか人狼がゐるロンドンを舞台に、異界族の力を消失させる特殊能力のある主人公アレクシア・タラボッティ(20代半ばから後半? 未婚)の冒険が繰り広げられる。まだ四分の一くらゐだが、異界族と人間が共存する19世紀ロンドンの雰囲気やタラボッティの軽妙な会話は読んでゐて実に楽しい。このシリーズにもっと早く気づかなかった不覚を恥ぢる。第二巻は六月に出るらしい。

 紀伊國屋書店から、ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』(川野靖子訳/800円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、ジャック・キャンベル『彷徨える艦隊6 巡航戦艦ヴィクトリアス』(月岡小穂訳/880円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、トマス・ピンチョン『V.【上】』(3000円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、トマス・ピンチョン『V.【下】』(3000円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、ラモン・カンパーヨ『たった7日間でどんな外国語でも話せるようになる!』(1600円+税/阪急コミュニケーションズ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。

『たった7日間でどんな外国語でも話せるようになる!』を読んでみた。単語を知らなければ、発音も文法もない。まづ何よりも語彙を増やせといふ。そのためには、何でもいいから連想を、どんなに突飛なものでもいいからとにかく外国語の単語と母語の単語を連想で結びつけられるやうにせよといってゐる。あとは、動詞を原形で使ってもいいから話してみるといふやうなことだ。私は話すことには全然関心がなくて、ただ本を読みたいわけで、残念ながらそんなに参考にはならなかった。語彙を増やすのが大事だといふのは共通だから、さういふ点では役立てられるのかも知れないが、道を訊いたりするのと本を読むのでは必要な単語数が桁違ひなので、7日間といふのはなかなか難しいだらう。
 この本の最初の方で、知的水準があまり高くない人でも母国語は完璧に話せるのだから、誰でも話せるやうになるあづだと書いてあった。私は母語で完璧には話せないので、外国語で話すのは無理だらう。

 今日の電子化。
『バイオデータベースとウェブツールの手とり足とり活用法 改訂第2版』(羊土社/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 題名の通り生命科学情報を解析できるウェブサイトとその使ひ方を解説する本。いろいろ役に立つ。
◆石井啓一郎『マルチリンガルの外国語学習法』(扶桑社新書/2010年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 外国語学習法の本はつい買ってしまうが、それで外国語の習得が進んだことはない。もちろんそれは本の問題ではなく、私の問題だらう。それでも、読めばそれなりに生きていくのに参考になることを得られる本も多いので、読んで無駄といふ訳でもないし、さういふ本を読むのはなかなか楽しかったりするのだ。
◆岡田尊司『アスペルガー症候群』(幻冬舎新書/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 内容紹介には、「日本でも激増し、深刻な問題となっているが」なんて書いてあるが、感染症や生活習慣病でもないのにどうして急増するのか。などと、あまり真剣に考えずに読むには面白い。


4月8日(金)

 今日もMike Resnick The Buntline Special: A Weird West Tale (Amazon.com, Amazon.co.jp)を読みながら出勤。5分の1くらゐまで進める。だが、あまり面白くはない。つまらないといふわけでもない。

 ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』(川野靖子訳/800円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。この本は今日紀伊國屋書店から発送の連絡があったので、今すぐ読むために、解体してpdf化。早速明日からKindleに入れて通勤電車の中で読むことにしよう。レズニックの立場がどうなるかは判らない。

今日の電子化。
◆ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』(川野靖子訳/800円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 といふことで、早速電子化されてしまった。
『新日本語の現場 第3集』(中公新書ラクレ/2005年)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 この頃の日本語について紹介する本。特に職場の言葉について。実際に自分でもいろいろな場面で遭遇する言ひ回しも多い。「役職にさんづけ」「会社名にさんづけ」「させていただく」「患者様」とか。
『新生化学実験講座第1巻 タンパク質 I 分離・精製・性質』(東京化学同人/1990年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
『新生化学実験講座第1巻 タンパク質 II 一次構造』(東京化学同人/1990年)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 昔、参考にした。詳しく解説されてゐて、大いに役立つ内容である。20年も前の本なので、細かい技法については一部古びてしまったところもあるかも知れないが、原理や仕組みはほとんど変はってゐない。


4月7日(木)

 今日もMike Resnick The Buntline Special: A Weird West Tale (Amazon.com, Amazon.co.jp)を読みながら出勤。昨日、何だか字が大きすぎるのではないかといふ気がして、文字の大きさは簡単に変更できることに気づいて一番小さなのを選んで電車の中で読み始めた。少し小さすぎる。下から二番目の大きさにしてみたら、ちゃうどいい感じだった。一行の語数が少なすぎても読みにくいことが判った。字が小さすぎると読みにくいことは意外でも何でもないが。
 なぜかまだ老眼になってゐないやうなのが不思議だ。驚くべきことに、ごく稀に一生ならない人もゐるらしい。私はそれは無理だらう。根拠なくさう思ってゐる。

 紀伊國屋書店に本を註文。
●ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う』(川野靖子訳/800円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●ジャック・キャンベル『彷徨える艦隊6 巡航戦艦ヴィクトリアス』(月岡小穂訳/880円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●トマス・ピンチョン『V.【上】』(3000円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●トマス・ピンチョン『V.【下】』(3000円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●ラモン・カンパーヨ『たった7日間でどんな外国語でも話せるようになる!』(1600円+税/阪急コミュニケーションズ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 ハヤカワ文庫の新刊二冊とThomas Pynchon Complete Collection二冊、その他一冊。
 キャリガーのは、これは原書で買って読んでみようと思ひ、註文ボタンを押す寸前に、もしも翻訳があったりしたらどうしようと思って検索したら、4月の新刊予定に載ってゐるのを発見して註文するのをやめたのが数日前にあった本だ。届いたら早速読んでみたい。日本でもそこそこ売れさうだと感じたのだが、果たしてどうだらうか。
 最後の本は、7日で話せるやうになるってどういふことだと思って買ってみた。私は話すことには関心がなくて、読みたいだけだが、何か有益なことは得られるだらうか。

 今日の電子化本。
◆林信吾・葛岡智恭『日本人の選択―総選挙の戦後史』(平凡社新書/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 戦後の総選挙の歴史を辿っていく。なかなか面白かった。よく覚えてゐるのは1980年代以降なので、それ以前の流れは本を読んで知るしかないし、それ以降のことも当時はよく判ってゐなかったことも多い。
「青天の霹靂」といったのは、三木武夫だったか。なぜか福田赳夫だと思ひ込んでゐた。福田赳夫は「天の声にも変な声もたまにはある」だった(といふことは忘れてゐたわけではないのだが)。
『快適に暮らせるリフォームの基本』(成美堂出版/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 リフォームの本。しばらくリフォームもないから、pdfで保存。


4月6日(水)

 アレイスター クロウリー『ムーンチャイルド』(創元推理文庫)を読みながら出勤しようと思ったのだが、Mike Resnick The Buntline Special: A Weird West Tale (Amazon.com, Amazon.co.jp)を読み始めてしまった。この頃、英語の本を最後まで読むことが少ないが、これはどうだらう。昨年12月に出た本。アメリカ西部開拓時代を舞台にしたスチームパンク風の作品。特別感銘を受けたりすることはないと思ふ。

 WebScription.Netで電子書籍を購入。
○Phil and Kaja Foglio Agatha H and the Airship City (Night Shade Books, 2011) [WebScription, Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]
 Girl Geniusシリーズといふグラフィックノベルがあって、本書はその小説版らしい。三部作になるとか。6ドル。

 今日の電子化本。
◆立入勝義『ソーシャルメディア革命』(ディスカヴァー携書/2011年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 判ったやうな判らないやうな……。判ったやうな気分になっても変化が激しいので結局よく判らない。
◆日本化学会編『糖鎖/バイオマテリアル/分子認識/バイオインフォマティクス』(丸善/2003年)
 先端化学シリーズの第三巻。題名のとほり4分野の先端研究を紹介する。内容はなかなか興味深いが、題名に工夫がなさすぎるのではないか。いや、判りやすくていいか。


4月5日(火)

 中西新太郎『シャカイ系の想像力』(岩波書店/2011年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。やはり判りにくい。「シャカイ系」といふ言葉の説明が出てくるのがかなり後ろだといふのも私には難しすぎる。「人型のカナリヤが人々に響かせるこの歌が、ここで立てた問いに答える「力」のイミジェリであることは明白だろう」といふやうな文を読んでも私には全然明白でなかったりするのだ。あと、162ページに『旅の系譜学』といふ名前で紹介されてゐる本は『族の系譜学』だ。
 最後のまとめに書かれてゐることが最初にあればもっと判りやすかったと思ったりするわけだが、実は私は判りやすければいいと思ってはゐない。昨今、何でも判りやすく判りやすくといふ方向へ進みすぎて、判りにくい文章を読む力が衰へてゐるに違ひない。だから、私もこの本がよく判らないのだ。きっとさうだ。これくらゐの短い本はどう書かれてゐても読み取れるやうにならなければ。おそらく、最大の問題は、本書で紹介されてゐる本を、私が何一つ読んでゐないといふことだらう。私はライトノベルは読まないのだ。

 Amazon.comにKindle本を註文。
○Lavie Tidhar Bookman (Angry Robot, 2010) [Amazon.co.jp, Amazon.com]

 昨日予約註文したRobert J. Sawyer WWW: Wonder (Ace, April 5, 2011) [Amazon.co.jp, Amazon.com]が刊行日になって、ダウンロードできるやうになった。

 今日の電子化。
◆中井浩一『徹底検証 大学法人化』(中公新書ラクレ/2004年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 大学法人化の経緯がよく判る。あれから7年。結局どうだったのか、私にはよく判らない。
◆高木誠司『定量分析の実験と計算 改訂版 第1巻』(共立出版/1967年)
 私が持ってゐるのは1983年の第20刷。基本的な定量・重量分析。


4月4日(月)

 中西新太郎『シャカイ系の想像力』(岩波書店/2011年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読みながら出勤。pdf化したものをKindleで。字が小さくなって読めないかと思ったが、明るいところならほとんど問題にならないことが判った。四六判も問題なく読めるだらうか。重くて大きい本も軽いKindleに入れて読みたいのだ。しかし、大抵の本は切れないから、話はさう簡単では内のだが。
 そんなわけで字はいいのだが、イミジェリとかエートスとか、私にはよく判らない言葉が頻出するので頭にすんなり入ってこない。

 Amazon.comにKindle本を註文。
○Allison Hoover Bartlett The Man Who Loved Books Too Much (Riverhead Trade, 2010) [Amazon.co.jp, Amazon.com]
 本泥棒の話。ハードカバーは2009年刊。Kindle版には大きなカラーの表紙画像が入ってゐないやうな気がする。残念。
○Kate Carlisle Murder Under Cover: A Bibliophile Mystery (Signet, May 3, 2011) [Amazon.co.jp, Amazon.com]
 書店を舞台にしたミステリではなく、装幀家(製本:ルリユール)だったか。シリーズ作品の何冊目か。最初のは読んだやうな気がするのだが、どうだったか。
○Robert J. Sawyer WWW: Wonder (Ace, April 5, 2011) [Amazon.co.jp, Amazon.com]
 意識を持った存在がネット上に誕生する話。三部作の第三巻。二巻目の途中でなぜか中断してゐる。

 すぐにダウンロードできたのは、最初の一冊のみ。二冊は予約註文。

 今日の電子化本。
◆小川浩、 林信行『アップルvs.グーグル』(ソフトバンク新書/2010年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 革新的な製品・サービスを提供する両者について、その戦略の違ひや、協調から対立へ変化した間柄などを明らかにする。読んだと日記に書いてゐるのだが、思ひ出せない。
◆阿南功一『基礎生化学実験法〈3〉物理化学的測定』(丸善/1975年)
 あまりにも古い。こんな本をとっておく必要があるかとも思ったのだが、ここまで丁寧に原理を説明してゐる本は今は珍しいやうな気がして、保存することにした。
◆Lord Dunsany Time and the Gods (Gollancz, 2000)
 ダンセイニのTime and the Gods, The Book of Wonder, The Sword of Welleran, The Last Book of Wonderが収録されてゐるFantasy Masterworksの一冊。前に一部切ってスキャンしてゐたのだが、中途半端な状態のものが邪魔に見えてきたので、全部切ってしまって、改めてスキャン。そして本体は廃棄。もちろん、もう一冊持ってゐる。


4月3日(日)

 日曜日なので本が読めない。一日、妙に気持ち悪いので日曜日のベーグル作りを断念する。

 気分が悪くても本は買へる。紀伊國屋書店に、
○Peter S. Beagle Sleight of Hand (Tachyon Publications, 2011) [紀伊國屋, Amazon.co.jp, Amazon.com]
○Charles Stross The Trade of Queens (Tor Books, 2011) [紀伊國屋, Amazon.co.jp, Amazon.com]
以上二冊のみ。ストロスのシリーズは途中で中断したまま、本がどこかに行ってしまった。

 今日の電子化本。
◆中西新太郎『シャカイ系の想像力』(岩波書店/2011年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆本田由紀『学校の「空気」』(岩波書店/2011年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 どちらも「若者の気分」といふシリーズ。『シャカイ系の想像力』はまだ読み始めたばかりなのだが、続きはKindleに入れて読んでみようかと思った。字が小さすぎて読めなくならないことを願ひながら。この本、「イミジェリ」といふ言葉が頻出して、これがどうも読みにくい。最初に「特定のトピック、現象、状況についての心象をともなう描写を指す」と説明があるのだが、それでも判りにくいのだ。最後まで読めば判るやうになるだらうか。
 字が小さくて読めないかどうかは、まあ、明日になれば判るだらう。まだ老眼になってゐないので、明るければ大丈夫だと思ふのだが。


4月2日(土)

 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』(590円+税/メディアワークス文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み終へる。文体や人物像は私の好みからはやや現代的過ぎるところもあるが、本を愛し息をするやうに本を読む若い古書店主や本を読めない語り手が遭遇する本に纏る事件はどれも書物といふもの抜きには語れないものばかりで、本が好きな人の心をきっと摑むに違ひない。楽しいひとときを過ごせた。

 中西新太郎『シャカイ系の想像力』(1500円+税/岩波書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み始めるが、どうも読みにくい。横書きのせゐだらうか。

 関係の本が何冊か出てゐるのに気づいて、どれも欲しくなるが、我慢して、R Cookbook (Oreilly & Associates Inc, 2011) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋] をSafari Books Onlineからトークンを使ってダウンロードした。ここは月に42ドルの料金で膨大な本が読み放題なので、なかなか便利である。ダウンロードはさすがに無制限ではないが、アクセスして読んでみて、どうしても手元に置いておきたいものだけダウンロードできる。当然、小説なんかはないのだが。私はこれで、重くて分厚くて高い本を買はなくて済んでゐるので、大いに助かってゐる。

 今日の電子化。
◆横田博史『はじめてのMaxima』(工学社/2006年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 数式処理に関していろいろ詳しい。私は残念ながらあまり活用できてゐなかった。本が大きくて邪魔だったのだ。iPadなどに入れておくと便利かも。


4月1日(金)

 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』(590円+税/メディアワークス文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み始める。あまり期待せずに手に取ったのだが、これが面白い。ちょっと、如何にもわざとらしいやうな感じのところはあるのだが、本が好きな人の話は面白くないはづがないし、漱石からサンリオSF文庫まで、いろいろな本の話題が出てくるところは味はひ深い。簡単にいふと、本以外の話ができない若くて綺麗な古書店主が本に纏るさまざまな事件の謎を解くといふものである。

 帰りに三省堂書店本店に寄って、
●シェイクスピア『トロイラスとクレシダ』(小田島雄志訳/白水社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を購入。資料としてだが、シェイクスピア大全といふCDに収録されてゐるはづなので、買はなくてもよかったのか。もう買ってしまったが。

 今日の電子化本。
◆奥村晴彦『[改訂第4版] LaTeX2ε美文書作成入門』(技術評論社/2006年)
 LaTeXの本。今は改訂第5版が出てゐる。

 Locus4月号をダウンロード。まだ、時間がなくて読んでゐない。


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