1月31日(火)

 石渡嶺司・山内太地『アホ大学のバカ学生』(光文社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読みはじめる。一日で読み終へるつもりだったのに、まだ半分くらゐ。こんなはずではなかったのだが。明日には読み終へよう。

 一頃ほどではないが、肩が痛い。ときどき首の後ろから頭が痛くなる。ほとんど一日中PCを操作してゐるからなんだらう。だから、マウスを止めてトラックボールにしたり、右手ではなく左手でトラックボールを扱ふやうにしたり、足マウスを試したり、最近ではパームレストを買ってみたりした。それでも、どうしても左手を離してトラックボールを扱はざるを得ないのだった。頻度は極力減らさうとしてゐるものの、なくなることはない。両手を定位置から動かさずに操作できれば痛みは減りそうな予感がする。今回購入したのは、ThinkPad USB トラックポイントキーボード(英語) である。元々ThinkPadのキーボードらしいが、それが独立してキーボードだけで販売されるやうになってゐる。USBで接続すればいいだけで、Macでもそれなりに利用できるといふ記事を読んだので註文してみた。まづは、職場で。キーボードの真ん中にトラックポイントといふのがあって、これでカーソルを動かせる。右クリック左クリックはスペースキーの下にある。だから、クリックしたりカーソルを動かしても両手をキーボードの上の定位置からほとんど動かさなくていいのである。これは便利。感激して自宅用にも一つ註文した。
 職場では、Ubuntuに繋いで使ってゐて、MacはSynergyでUbuntu側から操作してゐる。自宅はMacを直接操作するので多少勝手は違ふだらうが、使へるといふ報告が多数あるので大丈夫だらう。キーボードが届いてMacで使ふやうにしてから、また試した結果は報告したい。


1月30日(月)

 David Mitchell Ghostwritten (Vintage, 2001) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]やうやく読了。19日もかかってしまった。こんなことではいけない。
 各章は場所も登場人物も異なってゐる連作集のやうな構成。東京から始まって、沖縄、香港、中国内陸の山にある村、モンゴルの大草原、サンクトペテルブルク、ロンドン、アイルランド(の島)、ニューヨークと移っていく。最後は地下鉄サリン事件みたいな話に戻って、結局、地下鉄事件の実行犯の意識から紡ぎ出された幻みたいな感じで終はってゐるやうな気がしたが、さうなのか。深夜放送の章が印象深い。霊が宿ってゐるのに撃ち殺されてしまふ場面とかも。最初の方は前にも書いたが村上春樹風。読み終へると、Amazon.comが村上春樹の『1Q84』を薦めてくれる。

 明日からはもっと判りやすい話を読みたい。Scott Westerfeld Behemoth (Simon and Schuster) [Amazon.com]とか。その前に新書を一冊くらゐ読まうか。

 今月はあまり電子化が進まなかった。購入数と電子化数にあまり大きな違ひがないやうにも見えるが、英語の本はほとんど電子書籍なので、書棚の負担はそれなりに減ったと信じたい。


1月29日(日)

 にむらじゅんこ『クスクスの謎』(平凡社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。こんなに世界中でクスクスが食べられているとは知らなかった。そして、フランス人がそんなにクスクスを食べているとも知らなかった。世界中のクスクスが紹介されてゐて、日本でクスクスが食べられる店の一覧表もある(ほとんどが東京だけど)。機会があったら食べてみよう。今までに本に二三回しか食べたことがない。まあ、自分で作らうといふ気には多分ならないだらう。パンなら焼かうといふ気になるのだが。

 先日、ライ麦パンを作るためのフォルサワーを作ってゐるのは、富澤商店といふところなのだが、その直営店が池袋西武の地下二階にあることを知って、池袋を通る用事があったので見に行ってみた。さまざまな小麦粉が壁一面にあって圧倒された。あれも欲しいこれも欲しいと思ひながら、フォルサワーが今日届くから我慢しようと思って今日のところはおとなしく帰ってきた。ところが、宅配便は来ない。念のため註文確認メールを見ると、勘違いして来週の日曜日を配達日に指定してゐたのだと判った。仕方がないので、予定外のレーズン入りライ麦パンを焼いた。不味くはないが特別美味くもなかった。明日から食べよう。

 今日のライ麦パンのために買ったヨーグルトの立場はどうなるのか。

 David Mitchell Ghostwrittenは残り5%。ずいぶんかかったが明日には読み終はるだらう。


1月28日(土)

 どうして電車の中で本が読めないほど眠いのか。今日は、床屋で何度も意識がなくなった。危ないから決して床屋では眠らないやうに気をつけてゐるのに。

 床屋に行ってから三省堂書店神保町本店に行って本を購入。
●にむらじゅんこ『クスクスの謎』(平凡社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●石渡嶺司・山内太地『アホ大学のバカ学生』(光文社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
以上新書二冊。私は実はクスクスはそんなに好きではない。私が関心を抱く食べ物は肉とパンだから。もう一冊は現代大学事情といふか、現代学生事情。昔から大学生はアホだ莫迦だと云はれてきたのだから、この題名の付け方は品がないと思ふが、つい買ってしまふ。

 文庫クセジュの『ミステリ文学』を迷ひながらも、今日は見送りまたの機会に。新潮新書の山本直人『世代論のワナ』もかなり迷った末に今日は我慢する。しかし、本屋に行くといろいろ欲しくなるから行かない方がいい。


1月27日(金)

 この頃、電車の中で激しい眠気に襲はれて意識を保ってゐられず全然読書が捗らない。眠らないやうに座席に座らず立ってゐるといふのに。David Mitchell Ghostwrittenが終はらずに困るのである。それともこの本が眠気を誘ふのか。

 Amazon.comに本を註文。紙の本である。
○Babak Shahbaba Biostatistics with R (Springer) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
○Ron Wehrens Chemometrics with R(Springer) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋, 紀伊國屋]
 Rの本を二冊。100ドル+送料で日本円にすると8000円+送料640円。Amazon.co.jpで買ふと1万円くらゐかと思ったが、後者は在庫切れ再入荷不明といふ状態だ。

 レノボ・ジャパン ThinkPad USB トラックポイントキーボード(英語) 55Y9003といふのに強く心を惹かれてゐる。これを使へばキーボードから手を離すことなく。作業ができるといふことなのか。試してみたい。

 今日の電子化本。
◆堀正岳『理系のためのクラウド知的生産術』(講談社ブルーバックス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 昨日買ったばかりの本だが、そんなに新しいことがたくさんあった訳でもなかったので、もう紙の本で保管する必然性が見出せなくなってゐたのだ。

 今日は眠気に勝てない。もう数文字打っては寝てしまふ状態。


1月26日(木)

 三省堂神保町本店で、
●堀正岳『理系のためのクラウド知的生産術』(講談社ブルーバックス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
を購入。この手の本はときどき欲しくなる。あまり知らないことは多くないと思って今回は昨日まで我慢してゐたのだが、Google Docsでは数式をTeXで書けると書いてあるので、詳しく確認したくなって買ってしまった。確かにTeXによる数式記述のいくつかは使へる。しかし、普通のTeXと違ふところが多いし、表示される数式があまり美しくないのだ。美しくない数式をTeXで書いても何の意味もない。私はこの環境では使はないやうな気がする。でも、折角買った本なので、Mendeleyによる文献データベースに関することなど読んでみよう。

 ふと思ったのだが、知的○○の方法とか技術とかいう本は、あまり知的でないからこそ買ふのだらう。十分知的な人はそんなものを買ふ必要はないだらう。それで、我が家の書棚には梅棹忠夫『知的生産の技術』(岩波新書)や渡部昇一『知的生活の方法』(講談社現代新書)といった本が並んでゐるのだ。

 今日はマンションの理事会でちょっと疲れた。慣れないことを考へると疲れるのだらう。


1月25日(水)

 仕事の帰りに久しぶりに三省堂神保町本店に寄った。新刊書三冊を購入。
●ミハイル・ブルガーコフ『犬の心臓』(水野忠夫訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●オルハン・パムク『わたしの名は赤〔新訳版〕上』(宮下遼訳/ハヤカワepi文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●オルハン・パムク『わたしの名は赤〔新訳版〕下』(宮下遼訳/ハヤカワepi文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
『犬の心臓』は二度目の復刊か。『わたしの名は赤』もさうか。何れも私が買ふのは初めて。河出海外小説選といふ叢書は私には高くて買へなかったのだ。

 三省堂神保町本店では、新春古本市といふのをやってゐた。一階の入り口前と八階の特設会場である。ちょっと欲しいなといふ本はいろいろあったが、どうしても欲しい本ではないので我慢した。新人物往来社の《怪奇幻想の文学》四巻本が6000円で出てゐたが、これも我慢。新装版の方で内容はほぼ確認できるから。私もいろいろ我慢できるやうになったものだ。若い頃は古本屋に入って何も買はずに出てくるなんてなかなかなかった。さうなのだ、私はもう古本屋の書棚の間を毎日這ひ回る人間ではないのだ。


1月24日(火)

 今日の電子化本。
◆伊原靖友『Zopfが焼くライ麦パン』(柴田書店/2008年)
 先日買ったばかりのライ麦パンの本。もうパン関係の本は全部pdfにして、iPadに入れることに決めたのである。妻は本を切ってしまふなんて勿体ないなどと云ってゐるが、書棚の中で見つけられなくなってパンを焼けなくなる方がずっと勿体ない。焼きたいときに本を見つけられなくては意味がないのだ。ヴァーノン・リーの本なんて、半年探してまだ見つけられないものもあるのである。

 SFマガジン2012年3月号(早川書房)[Amazon.co.jp] をご恵贈賜りました。ありがたうございました。今号は「英米SF受賞作特集」。ジェフリー・A・ランディス、アレン・M・スティール、ブラッド・R・トージャーセン、レイチェル・スワースキー。

 ソシュールのシニフィアンに関する本を探さうとするとパンの本の方が多く提示されるのは納得できない。

 国書刊行会から三十年くらゐ前に刊行されたゴシック叢書は当時高校生だった私にはとても買へない高い本だったのでほとんど持ってゐないのだが、古書店では第一期揃ひで三万円で買へるやうだ。三万円なら払へない額ではない。買ってしまふか。高校生の頃の憧れの叢書を。ただ、大抵の本は買へない額ではないのだが、さういって全部買ってしまふとそれは到底払へない額になるのだ。結局取捨選択しなければならない。当り前のことではあるが。

 今までに買った最も高価な全集は小学館から出た『バッハ全集』だらう。本といふより寧ろCDだが(本も入ってゐる)。そのCDの表面にある日白い物質が付着してゐるのを見つけ、これはもう駄目だと思ったが、アルコールで拭いたら綺麗に取れて、音も問題なく再生されてゐるやうだ。同じ状況に直面した人が〈Yahoo! 知恵袋〉で質問してゐて、それはもう諦めなさいみたいな説明に納得してゐたやうなのだが、多分アルコール等で優しく拭けば大丈夫だと思ふのである。私の想像だが、CDを保護するためのスポンジみたいな緩衝材由来の白い物質だと思ふのだがどうだらう。


1月23日(月)

 KindleでAsh-Tree PressやTartarus Pressの本が何冊か買へることに気がついて大興奮したのだが、欲しいのはそんなになかった。結局、Ash-Tree Pressは、1995年に買ひ逃してゐたウェイクフィールド一冊だけ。Behemothは、リヴァイアサン三部作の第二巻だと思ってGoliathを買ってしまってゐたので、今度は正しく第二巻を購入。ちゃんと読まなければ。Kate Carlsleのは、愛書家ミステリーの最新刊。値段が2.69ドルと安いのでどういふことかと思ったら、240 KBしかない短いもの。eSpecialといふ、電子版のみの販売らしい。愛書家ミステリーはつい買ってしまふが、読まないことが多い。これは短いから読めるかも知れない。いや、読まなければ。

○Herbert Russell Wakefield They Return at Evening (Ash-Tree Press/Kindle Edition) [Amazon.com]
○Scott Westerfeld Behemoth (Simon and Schuster) [Amazon.com]
○Kate Carlsle Pages of Sin: A Bibliophile Mystery (NAL) [Amazon.com]

 ハード系のパンに目覚めて、準強力粉をAmazon.co.jpに註文してしまった。

 Fantasy & Science Fiction Jan/Feb 2012が届く。Felicity Shoulders、John G. McDaid、Ron Goulart、Ted Kosmatka、Lewis Shiner、K. D. Wentworthなど。


1月22日(日)

 今日も両親の住む家に行って、妹が権利を放棄した本から目ぼしいものを持ってきた。
ヘッセ『クヌルプ』(新潮文庫)
ヘッセ『メルヒェン』(新潮文庫)
ディケンズ『二都物語(上)』(新潮文庫)
ゲーテ『ファウスト(2)』(新潮文庫)
コナン・ドイル『回想のシャーロック・ホームズ』(創元推理文庫)
『ドイツ文学案内』(岩波文庫別冊3)
ルソー『エミール(上・中・下)』(岩波文庫)
ゴーゴリ『外套・鼻』(岩波文庫)
チェーホフ『可愛い女・犬を連れた奥さん』(岩波文庫)
マーク・トウェイン『不思議な少年』(岩波文庫)
『クヌルプ』はすでに持ってゐるので、裁断してpdfに。綺麗なものも褐色化が激しいものもいろいろ。ファウストだけなぜか黴がたくさん生えてゐる。しかし、第二巻だけってどういふことか。

 今日の電子化本。
◆ヘッセ『クヌルプ』(高橋健二訳/新潮文庫/1970年)
 スキャンしたのは1983年の18刷。
◆David Stevens The River Cottage Bread Handbook (Bloomsbury, 2009)
 パンの本なので、これもpdfにしてiPadに入れた。イギリスの本で重量や容量がメートル法だから判りやすい。アメリカの本だと、ヤード・ポンド法だから。

 日曜日は以前は本が読めない日だったのだが、この頃は弱った両親のところへ行かなくてはならないので、片道山手線20分、東上線30分乗るので、一日でおよそ百分の読書時間が確保できることになる。相変はらずDavid Mitchell Ghostwrittenを読んでゐる。やうやく6割。ロンドンまで来た。


1月21日(土)

 今日の電子化本。
『今日は何のパン作る?』(角川SSコミュニケーションズ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆高柳雅子『ゆっくり発酵ベ-グル』(PARCO出版/2008年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆中野雅至『1勝100敗! あるキャリア官僚の転職記』(光文社新書)
 パンの本二冊と光文社新書。パンの本は買ったばかりの本だが、これはpdfにして、iPadに入れておいた方が便利なのだ。本棚に入れておくとどこかへ行ってしまってパンを焼きたくても本を探すのに何日もかかってしまっては困るのである。必要なときにすぐに出てこなければ本を買った意味がない。

 iPadに入れた『今日は何のパン作る?』を見ながら、「基本のハードブレッド」といふのを作ってみた。パンのできについては別館の方を見ていただくことにして、iPadを小麦粉の飛び散る麺麭作りの現場に持っていくのは意外に怖いことはここで報告しておく。でも、出来上がったらそのまま写真を撮れるのは便利かも。

 縦書きePub3文書について、少し試してみたり。これも報告は別館で。


1月20日(金)

『Zopfが焼くライ麦パン』(柴田書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を眺めてゐたら、我慢できなくなって、楽天内のkikuyaにウルマ・フォルサワー 250 gスーパーカメリア 2.5 kgを註文してしまった。フォルサワーといふのを使ふのは初めてだが、本当にこれでライ麦パンが焼けるのだらうか。私の頭の中は今はパンでいっぱいである。と書くと、何だかとてつもなく頭が悪さうだ。

 サカタのタネから種が届いた。ケイトウ(ホルン、ルビーパフェ)、ペチュニア(ベビーダックイエロー)、イタリアンパセリ。イタリアンパセリは花ではない。書かなくても判ると思ふが。

 夜は苦手な宴会に出席。変えるのが少し遅くなり、頭も痛くなったので、この日記の更新が大幅に遅れてしまった。


1月19日(木)

 紀伊國屋書店から、『今日は何のパン作る?』(角川SSコミュニケーションズ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、『Zopfが焼くライ麦パン』(柴田書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ブライアン・ヘイズ『ベッドルームで群論を』(みすず書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、脇村義太郎『東西書肆街考』(岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ピアズ・アンソニイ『ガーゴイルの誓い』(ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届く。群論も面白さうだが、今回はなんといってもライ麦パンの本。ページを捲ってみると、「売り方」まで書いてあって、プロ向けの本でもあると判る。中を眺めてみて、初めてフォルサワーなるものがあることを知る。これがあればサワー種の調製を省略できるのか。どうして今まで誰も教へてくれなかったのか。早くパンを焼きたくなってきた。

 ライ麦パンの本に喜んでゐたが、今日は頭が痛くなってきたので早く寝よう。普段は右眼球上方付近から脈打つやうに痛むのに、今日は後頭部の首の付け根辺りからぼんやりと全体に広がるやうに。やれやれ。何だか気持ち悪くなってきた。早く寝なければ。


1月18日(水)

 Amazon.comからお薦めメールが来て、開いてみたら前に薦めている人がいた本が入ってゐたので、思はず購入してしまった。Kindle版。
○Adam Christopher Empire State (Angry Robot, 2011) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
 並行世界の禁酒法時代のニューヨークを舞台にした話らしい。読んでゐる最中の英語の本があるので、それが終はってから。

 Kindleを買ってから、Amazon.comのお薦めに心動かされることが多くなってきたやうな気がする。

 David Mitchell Ghostwrittenはあまり進まず。宿主が両眼を撃ち抜かれる場面などあってちょっとどきどきする。

 今日は手持の本の電子化などできず、苛々する一日だが、どうしようもない。さういふ日もある。


1月17日(火)

 David Mitchell Ghostwrittenやうやく四割。霊的な存在が次々に宿主を替へていくところ。自己に目覚める感じ。

 Amazon.comにLavie TidharのThe Great Game: The Bookman Histories, Book 3Kindle版)を薦められたから買ってみようかと思ったが、まだ出てゐなかった。今月末?

 今日は疲れてゐるので、これで。


1月16日(月)

 David Mitchell Ghostwrittenは今日はあまり進まなかった。やうやく、何か霊的な、人に取り憑く存在が明示的に登場した(それとも前から登場してゐるのが判ってゐなかっただけか)。

 ときどき何かに取り憑かれたやうにそのことばかり考へてしまふことがある。今はパンである。今日Ghostwrittenがあまり進まなかったのは、パンのことを考へてしまったからだ。実は、パンに取り憑かれたことは前にもあったがので、何度目かのパン期である。ただ、今はなかなかパンを焼く時間がとれないので、仕方なく本を買ふ。仕方がないのだ。仕方がないのだ。
『今日は何のパン作る?』(角川SSコミュニケーションズ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
『Zopfが焼くライ麦パン』(柴田書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ブライアン・ヘイズ『ベッドルームで群論を』(みすず書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●脇村義太郎『東西書肆街考』(岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ピアズ・アンソニイ『ガーゴイルの誓い』(ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 以上五冊。最後の文庫FTは買ひ逃しの三冊のうちの一冊。残り二冊は入手不可。本の4〜5年前の本なのに。どうやら私は2008年頃、ハヤカワ文庫FTを全部揃へなくてもいいと考へた時期があったらしい。読んでゐないシリーズ作品とか、ハードカバーで持ってゐるものは買はなかったといふことなのかも知れない。何といふとりかへしのつかないことをしてしまったのか。一度買ひ逃した本を買ふのは難しいのだ。

 今日の電子化本。
◆高野悦子『二十歳の原点』(新潮文庫/1979年)
 持ってゐるのは1984年の17刷。昔、妹が買った本なので全然知らない。高野悦子って誰? といふ感じなのだが。この本の題名は「にじゅっさいのげんてん」と読むのか。「はたちのげんてん」かと思ったら。
『中野重治詩集』(新潮文庫/1951年)
 今日電子化したのは1983年の40刷。かなり褐色化が進行してゐて、スキャンするときに少し薄く設定してゐるのだが、それでも全体的に小さなゴミがついてしまったやうな感じ。


1月15日(日)

 David Mitchell Ghostwritten (Vintage, 2001) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]を1/3くらゐまで読み進める。第三章は中国内陸に舞台は移って第二次世界大戦前から現代までを生きた一人の女性の話。

 久しぶりにベーグルを作って少し失敗する。久しぶりにやると大抵のことは失敗するものである。なぜかパンを作りたいといふ欲求がふつふつと体の内部から湧き上がってきてしまってゐる今日この頃なのだ。やれやれ、そんな暇ないのに。
 またパンを焼くやうになったら写真を撮って別館で報告しようと思ってゐるのだが、机の上に置いておいたはずのデジタルカメラが見つからない。どこに行ってしまったのか。これを機会に新しいのを買ふべきだらうか。

 今年は南側のベランダでの朝顔を休む予定なので(連作障害を避けるため)、他の草花の種を註文しなければならないと気づき、サカタのタネに、ケイトウ二種、ペチュニア、イタリアンパセリの種を註文。最後のは花ではないけど。

 今日も実家に行って妹が所有権を放棄した本の中から数冊持ってきたものを電子化。
◆谷崎潤一郎『春琴抄』(新潮文庫/1951年)
 今回スキャンしたのは1984年の63刷。
◆谷崎潤一郎『痴人の愛』(新潮文庫/1947年)
 今回スキャンしたのは1984年の77刷。
◆吉行淳之介『原色の街・驟雨』(新潮文庫/1966年)
 スキャンしたのは1984年の31刷。
◆澤地久枝『あなたに似たひと』(文春文庫/1980年)
 スキャンしたのは、1986年の第11刷。


1月14日(土)

 この春に創刊される「ナイトランド」の定期購読を申し込んだ。創刊号の特集は「ラヴクラフトを継ぐ者たち」。書店に並んだら買へばいいやと思ってゐたが、どうやらこの雑誌は直販を主とする販売形式のやうだ。一年四号分で6000円。今はただ、四号はちゃんと出てくれと祈るだけである。

 岡崎武志『古本道入門』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店]を読み終へる。もともと「道」なんてないものに「道」をつけるのが嫌ひなので、この本も買ってからなかなか読みはじめなかった。何か説教臭い精神論みたいな話になってゐたら嫌だと思ったからだった。まあ、古本の話だからそんなに説教臭いこともなくて、奥が深いから努力が必要だといふやうな感じはある。神保町、その他の八つの町の古本屋、そしてブックオフについて説明してくれてゐる。かういふ本を読むと、古本屋に行きたくなるのが困る。私も学生の頃は頻繁に古本屋に行っていたし、デパートの古本市にもよく出かけてゐた。今はもうそんな元気はない。神保町の古本屋街に行っても、昔は駿河台下から九段下まで最低二時間はかけて古本屋を回ってゐたものだが、今では、古本屋に入ることなく新宿まで55分で歩いてしまったりするくらゐだ。体力の衰へには逆らへない。

 今日の電子化本。
◆小林哲夫『ニッポンの大学』(講談社現代新書/2007年)
◆ブルースタジオ『リノベーション物件に住もう!』(河出書房新社/2003年)
 ブルースタジオの本は、引越し前に買ったもの。古くて広いマンションをリノベーションして住まうかと思ったが、妻と意見が合はず調整できなかった。ブルースタジオには一度相談にも行ったのだが。


1月13日(金)

 David Mitchell Ghostwritten (Vintage, 2001) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]を1/4くらゐまで読み進める。このまま読み進めるのが少し不安になってきた。

 明日は少し休んで読みやすい新書でも読んでしまはうか。

 今日の電子化本。
◆ゲルト・ギーゲレンツァー『数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活』(早川書房/2003年)
 この本の原題は、Calculated Risksといって、さまざまなリスクを検証する話が中心なので、今の日本で放射性物質による汚染に頭を悩ませてゐる人には極めて有効な本かも知れない。癌の発生率と検査の疑陽性率などの関係をどう考へればいいかとか、大事なことが書かれてゐる。

 疲れてゐるので、今日はこれで。


1月12日(木)

 David Mitchell Ghostwritten (Vintage, 2001) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]を1/5くらゐまで読み進める。香港の部分は判りにくいなあ。語り手が錯乱してゐるみたいで。何か霊的なものが取り憑いて、次々に相手を乗り替へていくのだらうか。もうしばらく先へ進んでみよう。

 マギー・スティーフベーター『ラメント』(武富博子訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
ご恵贈いただきました。ありがたうございました。「コンクールを前に気分が悪くなったディアドラを助けてくれたのは、昨夜の夢に出てきた美しい若者ルーク。アイルランドの音楽と伝承に彩られたロマンティックファンタジー。」といふものらしい。

 年が変はると書評情報の収集スクリプトに修正が必要になるものがあるので、一時的に新規情報が取得できなくなってゐたりするのが面倒臭い。気がついたのは一通り修正したつもりだが。

 今日は一冊も本をpdf化できなかった。こんなことでは本が減らない。もっと切って切りまくらなければ。


1月11日(水)

 David Mitchell Ghostwritten (Vintage, 2001) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]を第二章まで読み終へる。これから第三章で香港へ。全体の1/7くらゐ。第一章はオウム地下鉄サリン事件みたいな話がでてきて、語り手はその教団の熱心なメンバー。第二章はジャズレコード屋で働く十九歳の若者。そんなわけで何となく村上春樹っぽい雰囲気に満ちてゐる。舞台も沖縄と東京。面白くなるのだらうか、少し心配。

 仕事の帰りに三省堂書店本店で本を購入。
●山尾悠子『ラピスラズリ』(ちくま文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ブラックウッド『秘書綺譚』(南條竹則訳/光文社古典新訳文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー&デイヴィッド・セルフ『ウルフマン』(堺三保訳/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店]
 以上三冊。山尾悠子『ラピスラズリ』は文庫化に際してかなり手を入れてる由。国書刊行会版を読んでゐても、これは是非読まなければならないと思った。しかし、すぐに読むのはもったいない。この際、老後の楽しみにとっておかうか。さうすれば、長生きもしたくなるだらう。ブラックウッドも楽しみだが老後まで待てないやうな気がする。
 ハヤカワ文庫FTのは、ハヤカワ文庫の棚の前で前に買ひ逃した464でも残ってゐたりしないかなと思ってゐたら、ふと見慣れないFTを見つけたので手に取ってみると、絶対に見たことがない、聞いたこともないと確信できたので買ってきた。ひょっとして実は家にあるのではないかと怯えてゐたのだが、書棚を見たら511が欠番になってゐた。やはり書店に行って新刊書の顔を眺めることの大切さを思ひ知った。

 今日の電子化本。
◆盛口満『ドングリの謎』(どうぶつ社/2001年)
 私が持ってゐるのは、2003年第三刷。この本は本当に面白かった。もう一刻も早くどんぐりの実る木が近くにある家に引越したくなったほどである。今すぐ、どんぐりを碾く石臼を購入したくなったほどである。店でどんぐり粉を見つけたときには、買ふのを我慢するのが大変だった。でも、いつかはどんぐりを食べてみたい。


1月10日(火)

 Amazon.comで、
○Scott Westerfeld Goliath (Simon pulse, 2011) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
を購入(Kindle版)。『リヴァイアサン』の続き。数日前よりも1ドル安くなってゐたので、つい。今の為替レートなら690円くらゐ。

 紀伊國屋書店から、高柳雅子『ゆっくり発酵ベーグル』(PARCO出版/2008年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、『育てて楽しむブルーベリー 12か月』(創森社/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、デイヴィッド&リー・エディングス『新しき神々』(ハヤカワ文庫FT/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届く。今度の週末にベーグルを作りたくなってきた。きっと作る。ブルーベリーは予想以上に面倒臭さう。大丈夫だらうか。

 ハヤカワ文庫FTのは、欠番の補完なのだが、今書棚を眺めたところ459や464も欠けてゐることを発見。なぜなんだ。購入記録もないので、やはり忘れてゐたのだらう。早速買はなくてはならないが、646は新刊書としてはもう買へないのか。古書店に註文しなくてはならないやうだ。本は忘れないやうに買っておかなければ。

 今日の電子化本。
『学習システムの理論と実現』(森北出版/2005年)
 私が持ってゐるのは、2006年の第2刷。学習システムといっても我々の勉強法の話ではなく、情報解析の話。多層パーセプトロンとかカーネルマシンについて。


1月9日(月)

 TechCrunchでSolarKindleはソーラーパネル付Kindleカバーだ!といふ記事を見つけて、心を揺さぶられたのだが、しかし、これに入れたら上着の内ポケットに入らなくなってしまふ。私にとってポケットに入るといふのはかなり重要なところなので、採用は難しい。夏はKindleが入るやうな上着を着ないのではあるが。
 太陽電池服といふのがあればいいのに。晴れた日は服にいろいろな電子機器を繋いで歩けば充電できるといふもの。そのうちできるだらう(糸状太陽電池の開発はすでに進んでゐることは、少し検索すればすぐ判る)。

 今日は部屋の不用品を片づけたりパンを焼いたりしてゐたので本も読めず仕事も捗らない。不用品は主にパソコン関係の箱。箱は初期不良のときに返送するなら必要だと思ってとっておくのだが、初期不良の検討時期を過ぎて、保証期間を過ぎて、それでも箱だけ残ってゐたりするものである。それを整理して捨てた。古い機器もついでに。まだ思ひ切って捨てきれてゐないものもあるので、しばらくしたらまた片づけよう。どんどんものがなくなっていくのは気持ちがいい。その分、本を買ふための空間が増えるのだから。さういへば、書棚も少し隙間が目立つやうになってきたやうな気もする。八百冊くらゐpdf化したところでやうやく効果が目に見えるやうになってきたといふことだらうか。もっともっと本を減らして、もっともっと本を買ひたい。

 今日の電子化本。
◆田口秀丸『アサガオ』(誠文堂新光社/1998年)
 朝顔の写真をたくさん見たら、また朝顔を育てたくなってきた。ここ数年小輪の曜白を育てることが多かったのだが、今年は大輪種にしてみようか。熱中しすぎると時間をとられるから気をつけなければならないのだが。


1月8日(日)

 スコット・ウエスターフェルド『リヴァイアサン クジラと蒸気機関』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。舞台は昨日書いたとほりである。なかなか素直な少年少女冒険SFではないか。今どきのスチームパンクはこんな感じのものが多いのか。売れればいいのだが。私が推してゐた頃のスチームパンクは売れなかった。楽しく読んだが、話は全然決着がつくこともなく、まだ始まったばかりといふ雰囲気のうちに終はってしまふ。次の刊行予定は六月だが、その頃にはいろいろ忘れてしまひさうだ。もっと早く出ればいいのに。

 といふことなら英語で読めばいいのではないか。Kindle版は今なら770円である。だが、そこまでして読みたいと思ふ作品でもない。昨日買ったGhostwrittenでも読んでしまはうかな。

 ところで、この世界では水素ガスに匂ひがあるのか。

 毎週日曜日の仕事として実家に行って家の雑用をしてくる。そこで見つけたのが昔買ったフランス語とスペイン語の学習書。1977〜78年の発行なので、多分高校に入った頃に買ったのだらう。かなり暇な高校生だったやうだ。ページを捲ってみると驚くことに勉強をしようとした跡があるではないか。フランス語の方。しかし、第一課にしかその痕跡がないのはどういふことか。情けない。当然、スペイン語もフランス語も全然身に付かなかった。これにはカセットテープがあったはずだが、捨ててしまったんだらうか。今ならデジタル化して保存できたのに。ロシア語の学習書はどうしたのだらう。それから、一番たくさんあったドイツ語の学習書は。

 今日の電子化本。
『初級フランス語講座』(駿河台出版社/1973年)
 私が持ってゐるのは、1978年の4版。
『初級スペイン語』(駿河台出版社/1971年)
 私が持ってゐるのは、1977年の3版。
◆F・ヴェデキント『地霊・パンドラの箱』(岩波文庫/1984年)
 手元にあるのは1985年の2刷。


1月7日(土)

 今日から、スコット・ウエスターフェルド『リヴァイアサン クジラと蒸気機関』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)を読みはじめる。三部作の第一部。この世界とは異なる科学や技術の発展があった第一次世界大戦当時のヨーロッパが舞台の、少年と少女が主人公の冒険小説のやうである。今、三分の一くらゐ。新☆ハヤカワ・SF・シリーズの第一回配本でもある。

 昨日の〈マガジン 航〉に掲載された「電子書籍の「探しにくさ」について」といふ記事について。こんなことを長々と説明しなければならないのかと最初はそれに驚いた。そんなことは電子書籍を買はうとした者は必ず思ひ知らされることなのだ。だから、私は日本の電子書籍を買はないのだと云ってもいい。出版元が電子書籍業務から撤退するとか倒産するとかしたら読めなくなる可能性があるし、どこで自分が読める電子書籍が売ってゐるかよく判らない。ここに書いてゐるとほりのことである。でも、きっと電子書籍を買はうとしたことのない人にはよく判らないことなのだ。そして、これは判ってゐても、それなら統一しようなんて簡単にできることではないので、この状況がしばらく続くに違ひない。どこも自分の規格が業界標準になればいいと思ひながら。紙の本は裏切らない。出版社が倒産したって読めなくなることはない。さう思ひながら私は本を切ってスキャンしてしまふ。自分でpdf化したファイルも、出版社が倒産しても読めなくなることはないから。

 紀伊國屋書店に本を註文。
●高柳雅子『ゆっくり発酵ベ-グル』(PARCO出版/2008年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
『育てて楽しむブルーベリー 12か月』(創森社/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●デイヴィッド&リー・エディングス『新しき神々』(ハヤカワ文庫FT/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 どうしてもベーグルとブルーベリーの本を買ひたくてたまらなくなり、我慢できず註文。本当はパンの本はいろいろ買ひたい。が、今はパンを焼く十分な時間がとれないのだ。残念ながら。ハヤカワ文庫FTの本は、先日ふと書棚を見たら欠番があったので。なぜか買ひ忘れてゐたらしい。多分読むことはない。

 今日の電子化本。
◆いしいひさいち『となりのののちゃん』(東京創元社/2001年)
『エクスプレス エスペラント語』(白水社/1988年)
『エクスプレス ノルウェー語』(白水社/1987年)
『エクスプレス フィンランド語』(白水社/1986年)
『アラビア語の初歩の初歩』(南雲堂/1979年)
 アラビア語の本は、1981年の7刷だが1982年に買ったはず。結局全然勉強できなかった。アラビア語もフィンランド語もノルウェー語もエスペラントも。情けない。今日は『エクスプレス フィンランド語』の日本のカセットテープの内一本をデジタル化。残り一本である。


1月6日(金)

 小方孝『物語論の情報学序説』(学文社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み進める。論文のはずなのに著者の読書経験の歴史みたいな話が延々と続くのが変。よく判らなくなってきたし、飽きてきたので、この辺り(第二部第五章まで)でやめてしまふかも。物語を科学的に解析していくと普遍性・再現性を持つようになるが、文学的に解析すれば特殊性・一回性が強くなるといふのは今まさに私が考へてゐることなので安心できた。私が考へてゐたのは世界の認識についてだが。いろいろな本を読んだりすると、世界を物語で理解するのはごく普通のことらしい。私はちょっとその変が普通でないやうだ。

 三省堂書店神田本店に寄ったが、目当てのベーグルの本とブルーベリーの本が見つからなかったので何も買はずに帰宅。この頃、本屋で平台の本の著者名なんかが見えなくなってゐるので、高校生の視力が良かった頃のやうには書店を楽しめないやうな気がする。昔は本の題名や著者名が向かうから目に飛び込んできたものだが、今は這ひ回るやうに舐め回すやうに見なくてはならない。これが老いるといふことなのだ。

 David MitchellのCloud Atlasの邦訳が出さうだといふ話を小耳に挟んでつい購入してしまった。Kindle版。
○David Mitchell Ghostwritten (Vintage, 2001) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
 なぜか読まないやうな予感がする。面白いらしいが。

 今日の電子化本。
『BAGEL&BAGELオリジナル・レシピ集』(PARCO出版/2003年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆横山純子『WEEKEND BAKERIESのしっとり、もっちりベーグル』(MCプレス/2008年)
 こちらは新版[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が出てゐる。といっても、中身は変はってゐないとか。
 この頃、時間がなくてパンを焼けないのだが、またベーグルなど作りたくなってきた。


1月5日(木)

 小方孝『物語論の情報学序説』(学文社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読みながら出勤。本が重い。電子書籍ならよかったのに。

 サカタのタネのオンラインショップでブルーベリー2株註文。いろいろ調べてかなり迷った末に。同系統異種二株を近くに植ゑないと実りが良くないとか、酸性土に植ゑなさいとか、条件がうるさいので面倒臭いなあと思ってゐたのである。今日は何となく買ってみようといふ気分になったので思ひ切って註文してしまった。ピートモスとか鹿沼土とか酸性土調製用の材料も一緒に。でも、近くにってどれくらい近くならいいのだらうか。受粉のためだらうから、数メートル以内ならいいのかな。それより、もっと暑さに強い品種にすればよかったかも。事前調査が足りなかった。ブルーベリーの本を買へばよかった。何事も本を買ふところから始めるべきなのだ。

 今日の電子化本。
◆ジェフ・ホーキンス『考える脳 考えるコンピューター』(ランダムハウス講談社/2005年)
 脳の働きと人工知能の可能性についての本。面白く読んだ記憶があるのだが、さっぱり思ひ出せない。あれは夢だったのか。


1月4日(水)

 昨日はあんなことを書いたわけだけど、そうしたら、ファンタジイ世界と現実世界を重ね合はせることに否定的だったんぢゃないかといふ鋭い指摘を受けてしまった。その辺のところを少し補足すると、『都市と都市』から私が現実世界における何かを考へたことは、著者の意図するところとは関係ないし、だから本作品を傑作だと思ったわけでもなく、個人の問題。そこを評価したい人もゐるかも知れないけれど、それは私とは違う立場である。著者も寓話として読むなと云ってゐたことは前にも書いたとほり。「重ね合はせる」といふのとはちょっと違って、勝手に連想したといふことである。だから、「重ね合はせて」作品の意味とか評価を現実世界との関連に置くことに否定的であることは今でも変はらない。また、『都市と都市』は現代の都市を舞台にしてゐて登場人物も現代人。モルドールにナチス・ドイツを見出すのとは全然違ふ。「あったこととして読め」といふトールキン的立場で『指輪物語』を読むのと、同じ立場で『都市と都市』を読むのとでは、思い起こすことは随分違って当然……と思ふのだが、ミエヴィルの云ふトールキン的立場をどう考へるかといふことなどはまだ整理中でうまく考へがまとまってゐないし、うまく書けない。

 ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』(岸本佐知子訳/角川書店)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。期待して読んだのだが、よく判らなかった。話が判らなかった訳ではない。何が面白いのか、どこがよいのか、よく判らなかったのだ。きっと私の頭が弱いのだらう。

 日野俊太郎『吉田キグルマレナイト』(新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。ファンタジイ風味溢れる(といふほどでもないか)着ぐるみ劇団で起こる、意外に爽やかな青春小説だった。もっと腐れ切った大学生が主人公なのかと思った。爽やかすぎて私にはちょっと物足りないのだった。

 今日の電子化本。
◆吉野精一『パン「こつ」の科学』(柴田書店/2009年)
 パンについていろいろなことを科学的に説明してくれる本。私はこのやうに説明してくれるとよく判って嬉しい。書棚の中でどこかへ行ってしまはないやうにpdf化。

 昨日からパンに関する本を手に取ってしまったので、パンを作りたくて仕方がなくなってゐる。


1月3日(火)

 チャイナ・ミエヴィル『都市と都市』(日暮雅通訳/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]やうやく読了。一つの都市が、複雑に入り組んだ二つの都市に分断されてゐるといふ特殊な状況で起きた殺人事件をきっかけに主人公の警部補が事件を解決しようとする話である。この都市では、ベジェルの住民はウル・コーマの住人が見えないやうに振舞はなければならない。自動車も店も存在しないやうに見なして、見てはならない。そこに住む者は、一瞬にして視界に入る人間をどちらの都市に所属するのかを瞬時に見抜いて、見えないやうにする技を身に付けてゐる。それに反するものを取り締まるのが「ブリーチ」である。これはどちらの世界にも属さないと同時にどちらの世界にも属してゐるともいへる。ブリーチの他にどちらの世界にも属さない第三の世界が存在するといふ伝説もある。どちらの世界の住人も、自分たちの世界に属さないと思ったら見えないものと見做すから、どちらからも見逃されてゐるはずだといふ。この世界で、一つの殺人事件が、二つの世界の軋轢や第三の都市の陰謀へとつながっていく。
 ミエヴィルは、本書を現実社会のアレゴリー(寓話)として読むなと云ってゐるさうだが、今の私たちの世界にも、同じ都市にゐても互ひに見えてゐない住人たちがゐるはずだ。見ないやうにしてゐる世界があるはずだ。それはベジェルとウル・コーマのやうに違反すると厳しく罰せられるからではなく、自ら、あるいは自ら培った社会的なしきたりの力でさうしてゐる。
 去年の三月以降、私はある種の人々を見ないやうにすることが多くなった。互ひに理解し難い世界に住んでゐると云って。ベジェルとウル・コーマとはまったく違ふ状況だが、都市の中で分断された社会が形成されるやうになってきてゐるのかも知れないとは思ふ。
 これまで日本で紹介されたミエヴィルの作品にはあまり馴染めず、そのよさが判らなかったのだが、本書で初めて傑作だと感じることができた。『都市と都市』を読んだ今、また前に読んだミエヴィルを読めば、その良さが理解できたりするだらうか。

 今日は、『エクスプレス ノルウェー語』(白水社)のカセットテープをデジタル化してiTunesで聴けるやうにした。昨日のエスペラントと比べて格段に音がいい。多分、テープの劣化が進んでゐなかったのだらう。カセットテープは、月日とともにテープが劣化して音が悪くなってしまふのだといふことすら忘れかけてゐた。ノルウェー語は独特の響きがあって、ほとんど単語が聞き取れない。明日、フィンランド語の日本をデジタル化する元気があるかどうかは判らない。

 今日の電子化本。
◆高橋雅子『少しのイーストでゆっくり発酵パン』(PARCO出版/2007年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 この本は、前の職場から移るときにもらったものだった。パンを作るときによく参考にしてゐる。ゆっくり醗酵させるといふところを除いて。そんなわけで、今日は久しぶりにパンを焼いた。どうといふことのないただの丸パン。ライ麦粉を5%入れて。特別美味いわけでもないが、不味くないパンができる。余裕があればいろいろなパンを作りたいところだが今の休日の状況ではこんなパンが精一杯。この著者が出してゐる『ゆっくり発酵ベーグル』(PARCO出版/2008年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が気になってゐるので、多分今月中に買ふと思ふ。
 かういふ本は電子化しておいた方がなくさないやうな気がする。一部印刷するのも簡単だし、iPadに入れて持ち歩いてもいい。ただ、それを見ながらパンを作る勇気はまだない。何だかiPadが小麦粉まみれになってしまひさうなので。


1月2日(月)

 今日は電車に乗ったので『都市と都市』は270ページまで。やうやく半分を越えたところ。今のところ実に面白い。これまでミエヴィルとはあまり相性が良くなかったのだが、これは面白い。先を急がなければ。

 電子化する本はないかと書棚の前を歩いてゐたときに、語学書のエクスプレスシリーズが目に留まった。三冊ある。エスペラント語、ノルウェー語、フィンランド語である。そして、どれもカセットテープがついてゐる(その分高い)。この頃はもうカセットテープなんか使はないなあと思ひ、これがiPodTouchにでも入ってゐたら便利なのにと思った。それでも聴かないとは思ふのだが。聴かないくせに、この内容をデジタル化できたらいいのにと思ふのである。
 ちょっと検索してみると、MacのGarageBandを使へば簡単にできるやうだ。何かでテープを再生して、ステレオミニプラグでMacに音声を入力し、それをGarageBandが保存してくれるといふ手順である。簡単である。早速試してみたところ、簡単にデジタル化できることが確認できた。ただ、iTunesで再生したとき、さ〜っといふ音が被ってきてしまふのだ。どうすればいいのか。Female Narratorという効果を設定してみたら少しよくなったやうな気がする。エクスプレスエスペラント語のB面だけデジタル化したところでもう飽きてしまった。もしかしたらA面は明日デジタル化するかも知れない。そして、変な歌も収録されてゐることを初めて知った。何なんだこれは。

 自分がどうしてフィンランド語の学習書を買ったのがまったく思ひ出せない。1996年の5月に註文して、翌月に受け取ってゐることを、本日記で確認できたのだが、その理由などは記されてゐない。一体何を考へてゐたのか、当時の私は。不気味である。他人だとしか思へない。もしかしたら、あれから15年の間に誰かと入れ替ったのだらうか。そして入れ替ったのが今の私だ。

 今日の電子化本。
◆アンドレイ・サプコフスキ『エルフの血脈』(川野靖子・天沼春樹訳/ハヤカワ文庫FT/2010年)
 なぜか二冊あったので。ポーランドの異世界ファンタジイ。その後出てゐないやうだけど、あまり売れなかったのか。


1月1日(日)

 この日記も十七年目に入ることになる。年の区切りに特別な意味を見出さないとはいへ、随分長いこと飽きもせず書き続けてゐるものだとつくづく思ふ。死ぬまで書くのだらうか。そんなことを考へても仕方がないが、これから少しづつ本以外のことも書いていかうかと思ってゐる。今後ともどうぞよろしく。

 ミエヴィル『都市と都市』はまだ140ページ。こんなことでいいのか。

 今日の電子化本。
◆大野晋『日本語練習帳』(岩波新書/1999年)
◆ロバート・J・ソウヤー『ターミナル・エクスペリメント』(内田昌之訳/ハヤカワ文庫SF/1997年)
 二冊あったので。
 今年ももっともっと本をスキャンしてpdf化しよう。それより日本でも電子書籍がもっと使ひやすくなってほしいのだが。何が不満なのかといふと、ファイル形式、読書端末がいろいろありすぎること。特殊な形式のファイルで購入すると、その会社が電子書籍から撤退したときに何もかも読めなくなってしまふのが怖くて、とても今は買へない。Amazon.comのファイル形式はちょっと操作すればpdfやmobi、epub形式に変換できるので、Amazon.comがなくなっても本が読めなくなることがないと踏んで購入してゐるわけだ。制限のないpdfで配布してくれるのが一番安心なのだが。

 今日も東京では震度4の地震が。地震が大きくなりさうだと、本棚が! 本棚が! と心の中で唱へてしまふ。やはりpdf化を促進して書棚の重量負担を軽減したい。


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