3月31日(日)

 本棚の配置替へと扉の追加で疲れた。計測を誤り予定してゐた書棚(CD棚)が入らないことが判明し気分が沈む。

 東横線と副都心線が繋がってから初めて乗って埼玉の実家まで行った。何と乗り替へなしで50分座って行けるのだ。往復百分の読書時間である。喜んで電車に乗って出かけたものの、数分で激しい睡魔に襲はれ意識を保ってゐられなくなる。神に「本を読み続ける力を与へ給へ」と願ってみたが叶へられなかった。信仰心がないせゐだらうか。

 書棚の上に設置してゐたスピーカーから音が出なくなった。壊れたのだらうか。断線してゐるのかと思ってケーブルを取り替へてみたが変化なし。新しいのを買はなければ。

 眠い。


3月30日(土)

 本棚の整理と調整は今週末も続く。800冊の文庫本と650冊の月刊誌を書棚から一旦出して書棚の移動をしようとしたのだが、本を出す途中で力尽きる。本は意外に多く、そして重かった。

 白井恭弘『ことばの力学』(岩波新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]をうっかり読んでしまふ。そんな予定はなかったのに。
 前半はあまり新しいことがなく面白くないのではないかといふ不安があったが、「集団帰属の証としての言語」と後半の「KYという排他主義」そしてメタファーと無意識への働きかけについての章を興味深く読んだ。相関関係と因果関係のこととか差別のこととか科学的な姿勢を重視してゐる。
「空気を読め」といいふ排他主義は狭い集団の中でのみ成り立つことで、異文化コミュニケーションとは相容れない意思伝達である。グローバル化で英語が必要といってもさいうふ姿勢ではコミュニケーションはできないといふのはまあ当然である。言葉だけ英語を習得しても、空気を読めとか云ってゐてはどうしようもないのである。それは日本語でも仲間内以外の人々との対話においても同様だと私は思ってゐる。だから、私は決して空気は読まない。私が読むのは本だけである。嘘だけど。
 特に興味深かったのはメタファーと無意識への働きかけの章。ちょっと危ふい姿勢に感じられるところもあって素直に納得はできないのだが、それも含めて興味深く読める。もちろん、メタファーのない異星人のことなど考へたりしながら。
 言語が多少なりとももの考え方に影響を与へるのなら、新たな言語や言葉の習得は新たな世界をもたらしてくれるわけで、世界に自由をもたらすものでもある。一般的に智識は自由をもたらすもので、だからこそ自由を制限しようとするものは言葉と智識を制限しようとする。ニュースピークまで行かなくてももっと近いところに迫ってゐる。多分。


3月29日(金)

 Amazon.co.jpから、小堀憲『物語数学史』(ちくま学芸文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、立花隆『立花隆の書棚』(中央公論新社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、今井むつみ『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、グスタフ・ルネ・ホッケ『絶望と確信』(高山宏訳/白水社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、大森望編『てのひらの宇宙』(創元SF文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、白井恭弘『ことばの力学』(岩波新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届く。立花隆の本棚の本と〈異貌の人文学〉が厚い。

 今日もジーン・ウルフを読みながら出勤し、ケストナーを少し読み進めた。毎日こればかり。

 今日は帰りが遅くなって疲れたのでこれで。


3月28日(木)

 紀伊國屋書店のオンライン書店が今日の十時に新装開店するはずだったのに、サイトを開いてみれば明日に延期となってゐた。なんといふことだ。そんなに待てないので(待てない理由は特にないが)Amazon.co.jpに以下の本を註文。
●小堀憲『物語数学史』(ちくま学芸文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●立花隆『立花隆の書棚』(中央公論新社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
 立花隆の蔵書を書棚ごと撮影したといふ本。650ページに及ぶ。
●今井むつみ『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●グスタフ・ルネ・ホッケ『絶望と確信』(高山宏訳/白水社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
 高山宏セレクション〈異貌の人文学〉の最新刊。「終末へと向かう二十世紀の「ネオ・マニエリスム」を論じて、絶望から確信へ至る道を探った警世の書」である。
●大森望編『てのひらの宇宙』(創元SF文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●白井恭弘『ことばの力学』(岩波新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]

 今日もジーン・ウルフを読みながら出勤。

 ケストナーのEmil und die Detektiveも二日で一章くらゐのはやさで進んでゐる。全然語彙が増えない。どれくらゐの単語を覚えればいいのだらうか。本を読むことしか考へてゐないので、発音練習とか聞き取り能力とか、気の利いた文章を書くとか、さういふことをまったく気にしなくていいのが、語彙数ばかりは足りないと本は読めない。日常生活に必要な単語数では足りないはず。最低一万語くらゐは必要だらうか。一日百語覚えれば百日だがそんなに覚えられない。一日十語なら三年である。できるだらうか。


3月27日(水)

 昨日読んだ淡野弓子『バッハの秘密』(平凡社新書)のせゐで、ミサ曲ロ短調を繰り返し聴いてゐたのだが、別の演奏を聴きたくなり、iTunes StoreでMessse in h-moll, BWV 232, Elly Ameling, Stuttgarter Kammerorchester & Karl Münchinger を購入してしまった。飽きるまで聴かう。耳が拒否するやうになるまで聴かう。

 久しぶりにジーン・ウルフのThe Knightの続きを読みながら出勤。久しぶりに読むと面白い……やうな気がする。

 指輪を握りしめるヴィーナス像が出てくるメリメの「ヴィーナスの殺人」を『メリメ怪奇小説選』(岩波文庫)で読む。掘り出されたローマ時代のヴィーナス像の指に、体を動かすときの邪魔になるので指輪を外して預けておくと、指を握られて取れなくなってしまふといふところは同じ。雰囲気はずいぶん違ふが。何か共通の題材となった話があるのだらうか。

 四月からNHKの語学放送のストリーミング放送を視聴するには「NHKマイ語学」に利用登録しなければならないといふので登録した。面倒臭いではないか。


3月26日(火)

 James P. Blaylock Zeuglodon読了。冒険好きの女の子が主人公。父親を早くに亡くし、母親は何年も前に海洋調査に行ったきり行方不明となり、伯父のところで兄と弟と一緒に暮らしてゐ。そこに不審な男が現れて、伯父の持っている何かを狙ってゐることが判るが、なかなか目的が判らない。親族が残した古い記録や、人魚の鍵が盗まれたり、だんだんいろいろな事件が起こるやうになって、人魚と鍵を追って北方の海へ行ったり、地底の世界へ行ったり、次第に謎の先祖が増えたりして、ブレイロック独特の追ひかけっこが頻発して、楽しくもあり少々退屈したりもしながら、最後はなかなかよい雰囲気で終はるのである。いつものことだが、内容に相応しくないほど時間をかけてしまった。二日くらゐで読み終はるのならもっと印象が良かったのかも知れない。それでも十分楽しんだが。ちなみに、本書はLocus誌の2012年推薦作リストに入ってゐる。Young Adult部門。

 淡野弓子『バッハの秘密』(平凡社新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読む。音楽のことは詳しいことは判らないのだが、バッハについていくつかの話題に焦点を絞って紹介してゐて読みやすかった。最初に簡単にその生涯を紹介し、カンタータをいくつか、マタイ受難曲、ミサ曲ロ短調などを解説してくれる。「二〇世紀のバッハ像」は、かういふ話に疎かったので興味深い。バッハとモーツァルトはまったく異なる流れの上にある音楽で、それぞれが交はることのない二つの歴史の終焉であるといふのは確かに納得できる。Blumeのこれまでの定説にことごとく疑問を呈するやうな説は新鮮だった(とはいっても一九六二年の発表だが)。「オルガニストになりたかったわけではない」とか「ライプツィヒで熱心にカンタータを作曲したのは最初の数年で、残りの二〇年以上はほとんど作曲してゐなかったとか、いろいろ。それに対するStillerの反論も面白いのだが、今日はもう寝たい。


3月25日(月)

 Abebooksで検索して、
○McMurry & Castellion Fundamentals of General, Organic, and Biological Chemistry (2007)
ちょっと古い版だが、基本的なところは変はってゐないだらう。これの日本語版は生物化学編と有機化学編はあるのだが、最初の基本一般化学の部分は新しい版がないのだ。どうせ裁断してスキャンするので状態が少し悪くてもいいと思ひ、2.72ドルのものを註文。しかし、送料が17.50ドルする。

 ホッケの『絶望と確信』(白水社)を註文しようと思ったら、紀伊國屋書店Bookwebが今週木曜日まで改装中で註文できないのだった。どうすればいいのか。まあ、街の本屋に行けばいいのだが、しかし、今日は雨だった。明日天気がよくなったら本屋に行ってみようか。うまく時間が取れなかったら他のオンライン書店もある。というより、なぜ木曜まで待てないのか。

 メリメの「ヴィーナスの殺人」まだ読み終はらない。


3月24日(日)

 今日も一日書棚の組立と設置。もしかしたら別館の方で報告するかも知れない。余裕があればだが。

 物書堂が出してゐるiOS版アクセス独和辞典を購入。iPadとiPod Touchに入れてみた。用例が今まで使ってゐた辞書より多いから判りやすいだらうか。

 NHKの語学講座はラジオの場合インターネットで聴けると初めて知った。先週の分ならいつでも聴けるから最初の放送を聞き逃しても大丈夫だ。こんな使ひやすい環境が整ってゐるとは。テキストも電子版が買へる。早速、ドイツ語とスペイン語のKinoppy版を購入。

 かういふ語学講座だけではなく、本国のラジオや動画等もインターネットでいろいろ視聴できるし、本だって電子版をすぐに買へる。もちろん何でも手に入るわけではないが、昔に比べれば夢のやうな環境である。もはや(よほど特殊な言語でなければ)外国語ができないといふのは単に自分のやる気の不足か能力の不足以外の理由は考へられない。昔とは別の意味で厳しい時代であるとも云へると思ふ。

 ドイツ語で本が読めるやうになりたい。


3月23日(土)

 昨日届いた本棚と収納棚の組立てなど。本体の設置ができて、本棚の扉の設置と本の移動は明日。それでも午前零時を過ぎてしまった。やれやれ。

 Amazon.co.jpで、何となく、
●西内啓『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)[Amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。今日はもう時間がないのでダウンロードのみ。尤も明日も本棚の世話があるので読む時間はなささう。

 独和辞典が欲しい。電子版の。

 ヴィーナス像の手に指輪を嵌めて思い掛けない結果を招く話が載ってゐるので、『メリメ怪奇小説選』(岩波文庫)を手に取って「ヴィーナスの殺人」を読み始めようと思ったが時間がない。

 SFマガジン5月号ご恵贈賜りました。ありがたうございました。特集は森岡浩之《星界》シリーズ。翻訳作品はジェイムズ・S・A・コーリイ「エンジン」。


3月22日(金)

 今日は先日購入した書棚と書棚ではない収納棚がIKEAから届いた。早めに帰宅して、箱から中身を出して、箱を片づけて明朝資源ゴミとして出せるやうにしたところですでに二時間が経過し、今日のところはここまでで諦めて寝る。明日も早めに帰宅して書棚と収納棚を組み立てよう。そして、本を収めよう。本を収めて、本を読んで、本を買はう。

 腕も疲れて、手も擦り傷が増えて痛いから、もう寝る。


3月21日(木)

 ロイス・マクマスター・ビジョルド『任務外作戦(上・下)』(小木曽絢子訳/創元SF文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]/[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]をご恵贈賜りました。ありがたうございました。

 紀伊國屋書店から、淡野弓子『バッハの秘密』(平凡社新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、イ-ヴリン・ウォ-『愛されたもの』(中村健二訳/岩波文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、藤田雅矢『捨てるな、うまいタネNEO』(WAVE文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、R・A・ラファティ『蛇の卵』(井上央訳/青心社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届く。春なので早速『捨てるな、うまいタネNEO』を読んでみた。確かに種を蒔きたくなる本である。香辛料として売られてゐるもののなかにも発芽する種は少なくないと知って驚いた。今年も残念ながら余裕がないので、種として購入したものしか蒔けないと思ふが、去年よりはいろいろ増やしてみたい。

 今日の電子化本。
◆東郷正延『ロシア語教科書』(現代ロシア語社/1977年第6刷)
 pdfにしてiPadに入れたので、いつでもロシア語の勉強ができさう。でも、ドイツ語が先だけど。


3月20日(水)

 今日は休日なので一日中本棚の移動に費やしてしまひ、まったく本が読めなかった。本の世話のせゐで本が読めないとは。しまし、世の中えてしてさういふものである。

 本棚の本を一度全部出して、本棚を移動してまた収めるといふ作業は、何となく虚しく賽の河原で石を積んでゐるやうな気分になってくるものだが、ときどき意外なものを見つけると途端に嬉しくなる。もうなくしてしまったと思ってゐた東郷正延『ロシア語教科書』(現代ロシア語社/1977年第6刷)があったのは嬉しい。カセットテープはもうどこかへ行ってしまったやうだが。第二課まで書き込みがあるからそこで挫折したのだらう。裁断してスキャンしてiPadに入れてロシア語の勉強を始めようか。その前にドイツ語を読めるやうにならなければ。

 それでも少しは似たような分野の本が近くに集まるやうになってきたと思ふ。


3月19日(火)

 紀伊國屋書店に本を註文。
●淡野弓子『バッハの秘密』(平凡社新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●イ-ヴリン・ウォ-『愛されたもの』(中村健二訳/岩波文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●藤田雅矢『捨てるな、うまいタネNEO』(WAVE文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●R・A・ラファティ『蛇の卵』(井上央訳/青心社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]

 今日の電子化本。
Bookcases, Cabinets & Shelves (Ortho Books, 1987)
 本棚を自分で作るための本。自分で作るときの参考にはあまりならなかった。

 ケストナーのEmil und die Detektiveは半分を越えた。面白いが、ぼんやりとしか判らない。こんな感じでどんどん読み進めていけば少しは判るやうになっていくのだらうか。今のところ語彙が増えたとか構文の理解が容易になったとかいふ実感はない。今はどれくらゐの理解度なのだらう。中学三年の頃の英語と同じくらゐだらうか。あの頃はさうやって読んでゐたら少しづつ読めるやうになっていったのだが、この歳で同じことが起こるだらうか。

 ブレイロックも半分を越えたところ。ちょっと遅すぎる。

 本棚のために買った飛散防止シートとか家具安定板などが届く。

 本棚関連の作業のために筋肉痛中。


3月17日(日)

 本棚を買ひにIKEA港北へ。本棚とか収納棚とか買ふ。246 kgほど。これが300 kgに近づくとほとんど動かせなくなる。250 kgくらゐでももはやカートを押すして動かすことはできず、引いて動かすことしかできない。もちろんそんなに重い本棚を持って帰れるはずもなく、宅配を利用。送料が一万円かかる。祝日の水曜日はすでに満員で金曜の配達になってしまった。

 本棚の移動があるので、収められてゐる本を一旦出す。意外に少ない。もっと本を買ってもいいのではないかといふ気分になってくる。しかし、意外に少ないなどと云ひながら昨日と今日の作業で筋肉痛。やれやれ。

 ナイトランド5号着。特集は「サイバーパンク/SFホラー」。

 本棚のためにガラス飛散防止シート 食器棚用 M6130とか家具転倒防止安定板 ふんばる君 120 をAmazon.co.jpに註文。しかし、今日は疲れたのでもう寝る。


3月16日(土)

 ブレイロックは30%まで進み、ケストナーは今日は数ページだけ進んだ。どちらも面白い。

 今日はどうしても職場から歩いて帰宅してみたくなり、天気がいいので実行した。二時間で帰った。今までで一番早いのではないだらうか。皇居の東側を南下して日比谷通りから桜田通りへ進み目黒通りを西へ行く経路である。前回は皇居の北側を西へ進んでから南下し青山通りを進む道を試したのだった。二年前のあの日は、皇居の東側を南下した後すぐに西へ進んで六本木通りを使った。今日の道が一番判りやすくて歩きやすかった。問題は二時間歩くと本が読めないこと。1ページも読めない。はやく歩きながら本が読める時代になればいいのに。

 本棚の移動と若干の増築計画に着手。まづは寝室の書棚の本を出すことにしたのだが、半分くらいゐで力尽きた。二時間歩いたのがよくなかった。続きは明日といふことにして、今日はもう寝よう。

 ただ、本を出してゐると意外なものが出てきて面白い。『ナボコフ短篇全集1』(作品社/2000年)が出てきて驚いたり(いやナボコフ読んだことないだらうとか思った)、バランタインアダルトファンタジイがまだ5冊ほどまとめられてゐないのを見つけたり、横田順彌編『戦後初期日本SFベスト集成(1・2)』(徳間書店)なんてあったのか……さういへばあったやうな気がするが……とかいろいろ吃驚したり感心したり狼狽へたりできるのである。


3月15日(金)

 紀伊國屋書店に娘に頼まれた分子生物学の本と一緒に、
●イーヴリン・ウォー『ご遺体』(小林章夫訳/光文社古典新訳文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を註文。

 TwitterとRSSリーダの整理などする。ニュース系と論文情報などはRSSへ移行してTwitterの表示数を少し減らすことにした。RSSリーダはFeedly.comを使ふことにしよう。操作にもかなり慣れてきた。論文新着情報について考へてゐるうちに、文献管理システムmendeleyのことを思ひ出し、インストールしたり。ReadCubeがなぜかインストールできない。Ubuntuで使へないからまあいいか。もし容量が足りなくなったら有料になっても構はないといふ気持ちでこれからは利用しようと心に決める。

 眠くなってきたのできょうはこれで。


3月14日(木)

 Charles StrossのMerchant Princes6部作の後半を読んでゐなかったので、電子版を買ってみた。紙の本は五巻まで持ってゐたやうな気がする。
○Charles Stross The Merchants' War (Tor)
○Charles Stross The Revolution Business (Tor)
○Charles Stross The Trade of Queens (Tor)
前に異世界ファンタジイの世界に経済の視点を持ち込んだ画期的な作品と褒めてゐる文章を読んだが、それほどでもないやうな気もする。前半は面白かったので、後半も読みたいと思ってゐたのに、なぜか中断したまま。電子版なら読めるかも。

 でも、今日はJames P. Blaylock Zeuglodonを読みながら出勤。ブレイロックはWeetabixが好きだといふことはよく判った。前に食べてみたことがあるのだが、そんなに美味くなかったことは覚えてゐる。

 Emil und die Detektiveは40%を超えたところ。面白いので一日中読んでゐたいくらゐだが、さうもいかない。

 今日はGoogle Readerが六月いっぱいでなくなると発表されて、次のリーダを探すのに時間を取られてしまった。

 どうして買ってしまったのだらうかと思った村上春樹『パン屋を襲う』(新潮社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読んでみたら意外に楽しめた。題名が変はっただけではく、あちこち小さな修正があるらしい。よくよく考へれば説教臭い話。主人公も、やれやれなどと云って他人事みたいな顔をしてゐないのだ。「もう一度パン屋を襲ふのよ。それも今すぐにね」といふ言葉は好きだったが、あまり穏やかな話ではない。再襲撃が書かれたのはバブル経済真っ最中の頃だらう。パン屋を襲はずにはゐられない飢餓感に襲はれることもあるだらう。バブルよもう一度みたいな雰囲気が漂ひ始めてゐるこの頃だから、この本を新たに出す意味はあるのかも知れない。


3月13日(水)

 ミハル・アイヴァス『もうひとつの街』(阿部賢一訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]読了。古本屋で不思議な文字で書かれた本に出合ふところから話が始まる。謎の言語を知りたいと思ってゐるうちにもう一つの街の存在に気づく。もう一つの街を見て、その中心に行きたいと思って、あちこち夜の街を彷徨ったりするのだが、途中で何だか判らなくなってくるところもある。緑に光る路面電車に乗って向ふ側へ行ったきり戻ってこない人たちの話とか、向ふ側の世界で鮫と戦ふ話とか、一つ一つ短篇のやうにも読める。読んでゐて心地よい作品である。最後に図書館に戻って終はるのだが、本当の最後の文章がまた素敵である。
 終はりの方に出てくる、図書館の奥でときおり目撃される、帰り道を見つけられなかった図書館員の野生化した子孫というのが何となくいい。

 オークションで落札したM・レーミゾフ『小悪魔』(国書刊行会)が届いた。背が少し色褪せてゐるが、他はかなり綺麗。よかった。いつか読まう。世界幻想文学大系は残り一巻(二冊)。

 前にハードカバーで買ったブレイロックの本のKindle版が出てゐることに気がついた。価格は三分の一以下で。何といふことだ。不愉快なので一冊購入した。
○James P. Blaylock Zeuglodon (Subterranean)
早速、明日から読まう。Kindle版で。ハードカバーは仕方がないので、書棚の奥にそっと並べておくことにしよう。


3月12日(火)

 ミハル・アイヴァス『もうひとつの街』(阿部賢一訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読みながら出勤。本屋で不思議な本を見つけたところから話が始まるので、本が好きな人はそれだけで嬉しくなるかも知れない。冒頭の「書棚に並べられた本の背の波をゆっくりと指でふれていくと」といふ読んで、背が汚れるから不必要に触らないようにと叫びたくなる。書店で、さうやって指を滑らせていかないと題名が読めない奴がゐたりすると、もう腹が立つから見なくて済むやうに店を出ることにしてゐるくらい、私はさういふことをする奴が嫌ひなのだ。

 一昨日買ったData Mining: Practical Machine Learning Tools and TechniquesがSafariBooksOnlineで読めることを知ってがっかりする。買はなくてよかったのか。やれやれ。

 Emil und die Detektiveは三分の一を超えたところ。こんなことをしてゐて、いつか本を読めるやうになるのか些か不安ではある。語彙も増えてゐる感じがしない。しかし、所謂勉強が嫌ひなのでノートや単語カードを作ったりする気もない。高校に入った頃の英語の本を読む力はどれくらゐだったのだらう。今のドイツ語の本を読む能力よりはあったやうな気がするのだが。それにしても、この本は面白い。昔、読んだのだがさっぱり覚えてゐないので、よく楽しめる。ケストナーが馬にローラースケートをさせたがることはよく判った。『五月三五日』でもさせてゐた。


3月11日(月)

 フィリップ・K・ディック『空間亀裂』(佐藤龍雄訳/創元SF文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]読了。ディック特有の現実崩壊感覚には乏しいが、人口問題に苦しむ暗い未来で繰り広げられる話は如何にもディックの世界である。空間亀裂を通して移民を異世界に送り込んで人口問題を解決してしまおうとしたら、向うには北京原人の社会があったといふ設定。結末はちょっと呆気なさすぎるかも。
 ディックの登場人物たちは、大抵どんなに絶望的な状況に追ひ込まれても、何とか生き延びようとするのがいい。ディックを読んでゐると、絶望的な状況になっても諦めずに生き延びようといふ気になるのである。あまり賛同を得られたことはないが、私はさうなのだ。

 一昨日届いたダイアン・フォーチュン『神秘のカバラー』をやうやく開封できたのだが、これを読むことは多分なささう。

 ドイツ語の本、読めるやうになりたい。

 富澤商店のオンラインショップで準強力粉を25 kg買ってしまった。いつも2.5 kgづつ買ってゐたのだが、まとめて買った方が安いので。ほぼ3割安くなる。二年前、地震の後、店頭からパンと小麦粉が消えたことを考へると、少し多めに持っておくと安心できるやうな気がする。パンさへあれば何とかなりさう。本を食べては生きていけないから。


3月10日(日)

 空が異様な色に染まるなかで、ハエトリソウの植ゑ替へをした。昨年はどうも元気がなかったのだが、新しい水苔に植ゑたから元気になってほしい。まあ、去年も春に植ゑ替へてゐるのだが。

 Yahoo! オークションで、
●M・レーミゾフ『小悪魔』(国書刊行会)
を落札。支払ひ手続きを済ませ、入金確認の聯絡があったから、大丈夫だらう。これで世界幻想文学大系は残り二冊(一巻)となった。最後まで残ったのはド・ネルヴァル『東方の旅(上・下)』である。

 全部揃ったら、全部読みたい。前にも書いたけれど。何となく何年経っても同じことを云ひさうな予感がする。

 書棚の増設計画がほぼ固まる。来週の日曜日に購入して水曜日の祝日に届いて設置といふ予定。かなりの本と書棚の移動を伴ふ計画なので、作業は大変さうだが、何とか今年度中に完了したい。幅120 cm、高さ202 cmだけ増加する。そんなにたくさん増える訳ではない。


3月9日(土)

 紀伊國屋書店から、レイモンド・M・スマリヤン『この本の名は?』(川辺治之訳/日本評論社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、日本SF作家クラブ編『日本SF短篇50 1』(ハヤカワ文庫JA)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、筒井康隆編『60年代日本SFベスト集成』(ちくま文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、ミハル・アイヴァス『もうひとつの街』(阿部賢一訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、村上春樹『パン屋を襲う』(新潮社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、恩田陸『夜の底は柔らかな幻 上』(文藝春秋)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、恩田陸『夜の底は柔らかな幻 下』(文藝春秋)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届いた。『60年代日本SFベスト集成』のページを捲って懐かしさのあまり涙が溢れさうになる。別に何か楽しい日々だったわけでもないのに。中学高校は楽しいことなど何もなかった。ただ本ばかり読んでいた。

 レイモンド・M・スマリヤン『この本の名は?』は論理パズルがたくさん載ってゐる楽しい本。ただ、私は「嘘とは何か」みたいな話をちょっと期待してゐたのである。『言語都市』を読んだあとだからだけど。でも最初の方に「人は嘘をついてゐると知ることなしに嘘をつくことができるか」といふ話題は期待通りに出てくるのだ。「嘘は偽である発言をすることではなく、偽だと信じる発言をすること」だから知らずに嘘はつけないとスマリヤンは書いている。したがって真であっても偽だと信じてゐることなら嘘になる。『言語都市』について云へば、つけないはずの嘘に近づく発言に興奮するアリエカ人は、発言者が偽だと信じて発言してゐることを知ってゐるからこそ興奮できるのだらうか。あまりにも判りやすい嘘でなければ聴き手には判断できないと思ふが、皆が興奮できる嘘を競ふのか「ゲンゴ」は嘘が判るのか……といふやうなことを考へてゐたのだ。

 荒川区の高木書店から、ダイアン・フォーチュン『神秘のカバラー』(国書刊行会)が届いた。残り三冊の目処はたってゐない。

 今日の電子化本。
◆Witten & Frank Data Mining, 2nd ed. (2005)
これは実は中国版を持ってゐる。表紙や序文が中国語でついて、中身は英語のまま。ときどき、欧米の学術書が中国やインドで安く出版されてゐるのを見つけることがある。海賊版ではなく貨幣価値のまったく異なる国でも購入できるやうにといふ配慮なんだらうと思ったのだが、正しいかどうかは知らない。それが大きく外れてゐなければ、日本に暮らす私が買ふべき本ではないといふことになる。こんなに強い円といふ通貨を使ひながら、そんな廉価版を買ふなんて。恥づかしいので裁断してスキャンしてしまへ。

 今はこれも第三版が出てゐる。別に新たに買ふ必要もないだらうと思ってゐたが、これのKindle版が安く買へることに気がついた。紙の書籍が6000円なのに対してKindle版は3700円である。思はず買ってしまった。もちろん、Kindle版の方を。
○Ian H. Witten, Eibe Frank, Mark A. Hall Data Mining: Practical Machine Learning Tools and Techniques (Morgan Kaufmann, 2011)
 これで正規の品物を正当な対価を支払って手に入れたので明日からはこそこそ隠れることなく本書を開いて生きていけるといふものだ。


3月8日(金)

 昨夜註文した世界幻想文学大系の本は、もう売れてしまって在庫がないといふ聯絡が古書店からあった。残念。残り一冊になるかと思ったのに。そんなに甘くはなかったやうだ。あまり熱心にならずに時を待つ。

 チャイナ・ミエヴィル『言語都市』(内田昌之訳/早川書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]読了。二つの口で同時に語るアリエカ人の言葉を話すために、人類はクローン技術によって二人一組でアリエカ人の「ゲンゴ」を話す〈大使〉を作ってゐた。あるときやって来た新任大使エズ/ラーの言葉は、麻薬のやうにアリエカ人を蝕んだ。それが原因で崩壊しさうになる世界を救ふといふ話なのだが、そこに言語にまつはるさまざまな発想が織り込まれてゐて面白い。
 全編言語の話に満ちてゐるのが私には嬉しい。言語を失ひ言語を再生させる物語とも云へるが、さう簡単に新たな言語を獲得できるのかと思ったり。最後のスパニッシュダンサーの演説は感動的。「あなたたちはこれまでしゃべったことがない」そして、個人が直喩になるといふのが面白い。「与へられたものを食べた少女」がこれほど活躍するとは。麻薬言語がどうして麻薬なのかとか、嘘をつくことでどうして言語が崩壊するのかといふ辺りのことはよく判らないまま終はってしまった。  嘘を回避するため、あるいは嘘をつくために直喩が必要だったのだが、まあその辺りはよく判らない。袋の中に縫ひ付けられた二匹の猫って何なんだ。そんな直喩が必要な状況なんてあるのか。嘘には発言者の意図が前提になるけれども聴き手は嘘と間違いの区別がつかないことがある。伝聞を語るとき元が誤っていると聴き手には嘘に聞こえることがあるはず。だから、直接体験しか語らないとかいう制限がないと、嘘を絶対に云わないといふ約束事が成り立たないような気がする。ピダハン族は直接体験あるいは直接体験を語る言葉を直接聞いたことしか語らないらしい。それでも嘘はつく。

 言語と世界認識の問題を扱った先駆的な作品としてジャック・ヴァンスのThe Languages of Paoをもっと評価してもいいんぢゃないかと思った……といふほどでもないか。

 フィリップ・K・ディック『空間亀裂』(佐藤龍雄訳/創元SF文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読み始める。Kindleで。


3月7日(木)

 紀伊國屋書店に本を註文。
●レイモンド・M・スマリヤン『この本の名は?』(川辺治之訳/日本評論社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●日本SF作家クラブ編『日本SF短篇50 1』(ハヤカワ文庫JA)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●筒井康隆編『60年代日本SFベスト集成』(ちくま文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ミハル・アイヴァス『もうひとつの街』(阿部賢一訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●村上春樹『パン屋を襲う』(新潮社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●恩田陸『夜の底は柔らかな幻 上』(文藝春秋)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●恩田陸『夜の底は柔らかな幻 下』(文藝春秋)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
以上7冊。スマリヤンの本は「数理論理学を背景に、古典的な「嘘つきと正直者のパズル」を徹底的に深化させた、スマリヤンのパズル世界の原点」といふ先月出た本で、自己言及のパラドックスが大好きなので前から欲しかったもの。ただ、英語で買ふ勇気はなかった。電子版があればよかったのに。次の二冊は日本SF短篇のアンソロジー。筒井康隆編の方は、昔出たのを持ってゐるのだが、つい我慢できず註文してしまった。アイヴァスのは、『時間はだれも待ってくれない』に一部が邦訳された作品の全訳。粗筋紹介など読む限りでは実におもしろさうで、大いに期待してゐる。村上春樹の本はどうして註文してしまったのか、数時間前の自分がよく理解できない。恩田陸のは1月に出てゐたものだが、電子版ならいいのにと思って何となく註文せずにゐたのだが、我慢できなくなった。

 御茶ノ水駅前の丸善で、
●長谷川修一『聖書考古学』(中公新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。面白さうだったので。

 日本の古本屋で検索して、荒川区の高木書店に、
●ダイアン・フォーチュン『神秘のカバラー』(国書刊行会)
を註文。函カバーの状態など問ひ合はせて註文を確定したので、世界幻想文学大系は残り二巻(三冊)となった。


3月6日(水)

 チャイナ・ミエヴィル『言語都市』(内田昌之訳/早川書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]は残り150ページほど。やっとどうしてこれで世界が崩壊するのか判ってきた。バイオリグが何だか判るのが遅かった。

 世界幻想文学大系の残り4冊のうちの1冊について、古書店に問い合わせ中。函カバーが確認できたら註文する予定。

 明日は本を買はう。この本への渇きが少しでも癒されるやうに。


3月5日(火)

 熊本市の舒文堂河島書店から、フリードリヒ・シラー『招霊妖術師』(国書刊行会)が届いた。なかなか状態のよい本だった。

 さらに、日本の古本屋サイトで検索して別の世界幻想文学大系を註文しようと思ったのだが、カバーがあるかどうかはっきり判らなかったので、通信欄に「函カバーがなかったらキャンセルとしてください」と書いて註文したら、函カバーはないからキャンセルとしたという返事がきた。残りは簡単には揃はないかも知れない。

 今日は遅いのでこれで。


3月4日(月)

 チャイナ・ミエヴィル『言語都市』(内田昌之訳/早川書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]とケヴィン・ハーン『鉄の魔道僧1 神々の秘剣』(田辺千幸訳/ハヤカワ文庫FT)[Amazon.co.jp] をご恵贈賜りました。ありがたうございました。

『言語都市』はまだ172ページ。なかなか進まない。

 世界幻想文学大系の残り四冊は一気に買ふにはちょっと資金が足りない。買へないほど高い訳ではないが、大抵の本は買へない値段ではないのだ。だからといって全部買ってゐると大変なことになる。

 あるTV番組のせゐで(我が家にはTV受像機がないので観てはゐないが)コバルト文庫版『たんぽぽ娘』を持ってゐないかと探してみたくなり書棚を覗いてみたが、どうやら本当に持ってゐないやうだ。見たことはあるやうな気がするのだが。先日、実家で捨てられさうになってゐたコバルト文庫の『ロマンチックSF傑作選』を二冊も見つけたので、そんなふうにして捨てられてしまったのかも知れない。


3月3日(日)

 チャイナ・ミエヴィル『言語都市』(内田昌之訳/早川書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読み始める。ちょっと難しい。二人が同時に声を発するだけではなく、精神的に同期していなければならないというのは、空気の振動を感じてゐるのではないといふことになると、意思の疎通に音声が必要なのだらうか。読んでいけば判ってくるのか。まだ百ページなのでよく判らないのだ。

 本棚がほしい。IKIAのカタログなど検索して、どうにかならないかと考へてみたが、なかなかどうにもなりさうにない。


3月2日(土)

 日本の古本屋で検索して、熊本市の舒文堂河島書店に、
●フリードリヒ・シラー『招霊妖術師』(国書刊行会)
を註文。在庫確認、クレジットカードによる支払ひと手続きが順調に進んで発送の聯絡がある。これで世界幻想文学大系は残り3巻(4冊)である。どきどきしてきた。しかし、『東方の旅』は簡単には手に入らないかも。金を出せばそれは手に入るのだが、そんなに資金が潤沢なわけでもないので。

 ジーン・ウルフを少し読み進める。

 ケストナーのEmil und die Detektiveを少しづつ読んでゐる。辞書をひきながら。もうすぐ、エーミールが最初に出てきた章が終はる。何度も同じ単語を調べてゐるし、意味がよく判らないところもある。それでも少しづつ読んでゐる。いつかドイツ語の本を読めるやうになるだらうか。いつか読めるやうになりたいと思ひながら読んでゐる。
 ケストナーの本のKindle版がたくさんあればいいのだが、子供向けの本は全然ないのである。ペーパーバックもほとんどない。ハードカバーを買ってスキャンするのはちょっと面倒臭いのである。仕方がないか。

 いつかドイツ語の本が読めるやうになったら、次はスペイン語かエスペラントを読めるやうになりたいと密に思ってゐる。

 今日の電子化本。
◆フィリップ・K・ディック『空間亀裂』(佐藤龍雄訳/創元SF文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
二冊になったので、スキャンしてから読むことにしようかと思ひ。


3月1日(金)

 日本の古本屋で検索して、神保町の羊頭書房に、
●H・H・エーヴェルス『アルラウネ(上)』(国書刊行会)
●H・H・エーヴェルス『アルラウネ(下)』(国書刊行会)
を註文。店頭での受け取りを希望して、取りに行ってきた。世界幻想文学大系もこれで残り4巻(5冊)である。

 西崎憲編訳短篇小説日和: 英国異色傑作選(ちくま文庫)
が届いた。6〜7日辺りから店頭に並ぶらしい。以前3巻本で出た『英国短篇小説の愉しみ』から、17作品を選び、さらに新しい作品を3篇追加してでき上がった本である。ここに収録されてゐるヴァーノン・リー「聖エウダイモンとオレンジの樹」を私が訳したから、見本をいただいといふわけである。

 しばらく放置してゐたジーン・ウルフを再び手に取って読み始めた。


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