9月30日(月)

 櫻田大造『大学入試 担当教員のぶっちゃけ話』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読み終へる。タイトルが安っぽいが、大学入試の実態は、入試業務に直接携わらない教員も知っておいた方がいいと思った。註釈と参考文献も役立ちさう。しかし、「すべからく」の使ひ方が変なのだ。若い人なのかと思ったら私より年上だった。すべからくすべからくにはべしを付すべし。

 ケネス・オッペル『フランケンシュタイン家の亡霊』(原田勝訳/創元推理文庫)をご恵贈賜りました。ありがたうございました。


9月29日(日)

 松崎有理『代書屋ミクラ』(光文社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]読了。研究者世界の厳しさが充ち満ちていてつらい。大学院重点化なんておぞましい言葉を小説を読んでゐるときに眼にするとは。研究と縁のない人が読むとどうなのかは想像もできないのだが、もう本を置くことができずに電車の中でひたすらページを捲った。素敵な女性との出会ひはどうでもいいのだが、変な研究との出会ひは面白い。年齢と結婚と業績数なんて、少し集計してみたんぢゃないかと思ふくらい真に迫ってゐる。そして、追ひつめられた研究者たちの絶望とそれでも研究から逃れられない研究に対する希望を感じる。
 研究が短期的な評価に追はれ過ぎて、長期的な研究ができなくなり、もはや趣味的な世界となって、大学の近代化以前の金持ちの援助による研究世界への回帰といふ指摘は、現代の研究制度の大きな問題である。よく云はれることだが、外の世界ではあまり知られていないことかも知れない。
「ぼくのおじさん」は北杜夫だ。北杜夫だ。
「じぶんの人生に一貫した意味や目的なんてない、という事実をつきつけられたら、はたして耐えられるだろうか」といふ文には衝撃を受ける。そんな意味や目的はないといふことさへ受け入れれば楽に生きられると私は常に主張してゐるのに。自分を探しに旅立ったりもしなくなる。「ひとはみな、世界を説明するためのなんらかの手段を持っている。そうでないと正気を保っていられない」とも。存在しない意味を求め過ぎるから不安になるのではないか。正気を保つためには、世界にも自分にも目的や意味を求めない方がいいと思ってゐるのだが、どうやら一般的には違ふらしい。
『あがり』と違って、生命科学実験手法が出てこないので、カタカナ語を避けることによる妙な読みにくさはほとんどなく、快適に読める。

 八代嘉美・海猫沢めろん『死にたくないんですけど iPS細胞は死を克服できるのか』(ソフトバンク新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読む。iPS細胞の話題を手がかりに不死の可能性にまつはる話を繰り広げる。前半はあまり面白くなかったのだが、後ろの方の個人が借りられる共同ラボの話などは興味深い。ついでにいふと、私も死にたくない。
 生物学は難しいといふのにはちょっと驚いた。物理は難しいとか数学は難しいといふのなら判るのだが。難しいのか。
「「あの人の臓器はブタの中で作った」なんて陰口を叩く人が出てきたり」といふ発言は興味深い。この場合豚の臓器ではなく豚の中で作ったヒトの臓器なのにである。さういふ臓器を使へる人は多分初期は特権的な立場の人なので羨ましがられると思ふのだが、さうでもないの か。やはり、「お前、豚臭いな」とか云はれるのか。私は全然気にならないのだが。死にたくないし。


9月28日(月)

 紀伊國屋書店から、松崎有理『代書屋ミクラ』(光文社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、マリオバルガス=リョサ『フリアとシナリオライター』(国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、八代嘉美『死にたくないんですけど iPS細胞は死を克服できるのか』(ソフトバンク新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、櫻田大造『大学入試 担当教員のぶっちゃけ話』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、宮野公樹『研究発表のためのスライドデザイン』(講談社ブルーバックス)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届く。

『研究発表のためのスライドデザイン』は、学生の指導のときに役立つかと思ったのだが、まあ特別どうといふこともなかった。ただ、TED風スライドは君たちにはまだ難しいといふ指摘は面白かった。まあ、さうかも。「ご静聴スライドやめろ」といふのがあればよかったのに。

『死にたくないんですけど』(ソフトバンク新書)のページを開いて驚いた。字がでかい。12行×36字しかない。古い岩波新書を数へてみたら19行×48字あった。文字が半分以下しか入ってゐない。これには驚いた。

 札幌市の伊藤書房清田店に、幻想文学17号と21号が届く。「ドイツ幻想文学必携」は素晴らしい。ただ、紹介されてゐる本があまりにも古いものばかりなのが残念。といふ話を前にもしたやうな気がするのだ。先週は3号を買ったのだが、二年前に久しぶりに村上春樹『風の歌を聴け』を読んだときに、幻想文学3号に載った村上春樹インタビューを私は読んだらしいのだ。変だな、家の書棚にもう一つ幻想文学の棚があって、そっちの方が、今見てゐる書棚より幻想文学の品揃へよかったりするのかも知れない。

 酉島伝法『皆勤の徒』を読んだ。前に表題作だけ電子版で読んだときには、ぐちゃぶちゃねちゃねちゃした感じがするところばかりが気になってしまったが、世界の全貌(のほんの一部)が少しづつ見えてくると、世界が広がっていくところが快感になってくる。かういふさまざまな世界認識やネットワークや人工知能の話題が織り込まれた作品が出てゐる時代なのに、どうして某学会誌のショートショートでは、1950年代的な懐かしいロボットみたいなものが多くなってしまのだらうか。さういふ現状だからこの作品が絶賛されるといふことなのか。


9月26日(木)

 SFマガジン11月号、ご恵贈賜りました。ありがたうございました。今号の特集は「海外SF短篇セレクション」で、ヴァレンテ、ティドベック、アーケンバーグ、バクスター、ストロスが載ってゐる。とりあへず、疲れて時間もないので、親知らずを泣いて号泣する話を読んだり。

 Night Land 7号が届く。この後、8号は一年後辺りの刊行を予定してゐるらしい。その代はり、叢書の刊行の計画等もあるとか。

 眠いので今日はこれで。


9月25日(水)

 欲しい欲しいと思ってゐた本を買ってしまった。《新編バベルの図書館》全六巻。旧版バベルの図書館を全巻持ってゐるのに。しかし、後悔はしてゐない。
●ホルヘ・ルイス・ボルヘス 編纂/序文『新編バベルの図書館 第1巻』(国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ホルヘ・ルイス・ボルヘス 編纂/序文『新編バベルの図書館 第2巻』(国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ホルヘ・ルイス・ボルヘス 編纂/序文『新編バベルの図書館 第3巻』(国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ホルヘ・ルイス・ボルヘス 編纂/序文『新編バベルの図書館 第4巻』(国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ホルヘ・ルイス・ボルヘス 編纂/序文『新編バベルの図書館 第5巻』(国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ホルヘ・ルイス・ボルヘス 編纂/序文『新編バベルの図書館 第6巻』(国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
でも、少し反省はしてゐる。


9月24日(火)

 札幌市のブックセンターいとうから「幻想文学 創刊号」が届く。ちゃうど私が大学に入学した四月に出たやうである。なぜそのとき買はなかったのか。たぶん、金がなかったのだ。新刊書評欄を見ると、まだ世界幻想文学大系や月刊ペン社の妖精文庫の新刊が出てゐたりして、懐かしさが込み上げてくる。この際、さっさと「幻想文学」を全部揃へてしまはうと思ったが、今日気が変はった。その報告はまた明日以降に。

 この創刊号の「幻想文学研究基本図書50選」はあまり持ってゐない。まづはこれを揃へて読むところから始めようか。32年前に遡って歩き始めるのである。

 あの頃からたくさん本は読んだが知らないことはどんどん増えた。本は読めば読むほど知らないことが増えるやうになってゐる。さらにあと三十年が経てばきっと完全な無知にかなり近づけるに違ひない。

 酉島伝法『皆勤の徒』を読み始めた。百ページくらゐ。

 今日の電子化本。
◆森本剛『査読者が教える 採用される医学論文の書き方』(中山書店)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]


9月23日(月)

 日本の古本屋で検索して、札幌市の伊藤書房清田店に、幻想文学17号と21号を註文。前者の特集は「ドイツ幻想文学必携」、後者は「ロシア東欧幻想文学必携」である。

 もうすぐ十月である。NHKラジオの(TVもだけど)語学講座が新しくなる月である。どうやらラジオの語学講座は4月から始めた人が再度聞くことを考へて、少し文法的なことを整理して示してくれようといふやり方になってゐるやうなのだ。私は最初からその方がいい。丸ごと、とりあへずこの云ひ方を覚えませうといふのは苦手なのだ。会話に関心がなく、本を読みたいだけだからかも知れない。活用形とか、整理して示してくれないと辞書も引きにくい。このやり方なら対応できるかも知れないと思ひ、紀伊國屋書店でKinoppy用電子書籍で、独仏伊西語のテキストをとりあへず購入した。Kinoppyは書き込みができないから、勉強には不向きかも知れない。
 中学だったか高校だったか、若い頃にもNHKラジオの語学講座のテキストを片っ端から買っていたことがあった。何年か、四月と十月にはたくさん買ってゐたはずだ。当時はイタリア講座がなくて、代はりに私はロシア語を買った。ドイツ語意外はいつも三日坊主で終はった。あれから、30年以上が経った。今度も三日坊主になるだらうか。なっても構はない。後悔はしない。


9月22日(日)

 古書湧書館から幻想文学3号、9号が届いた。3号には山尾悠子インタビューとか村上春樹インタビューが載ってゐる。村上春樹の顔写真はちょっと気持悪い。そして、パルプ雑誌大好き、ウィアード・テイルズ大好きと連発してゐて、これは後の幻想文学インタビュー集に載せられなかったもの。9号は怪奇幻想ミステリー特集。それにしても3号はどうして買はなかったのだ。金がなかったからだらう。
 9号には、栞として使ってゐたと思はれるメリル・ストリープ主演の「プレンティ」特別優待割引券が挟まってゐた。シネマライズ・渋谷の。ここにあるといふことは観に行かなかったのだらう。豊橋の古本屋から来たものだけど、渋谷の映画館。

 「世界一美しい本を作る男 シュタイデルとの旅」を見てきた。あまり驚きはないのだけど、本の手触り、ページを捲る音、紙とインクから立ちのぼる匂ひに対する意識を再確認できる。自分が持ってゐる本を手に取ってもう一度ページに指を走らせページを捲って耳をそばだてページの間から立ち上る匂ひを吸ひ込みたくなる。もちろん私はSteidl社の本は持ってゐないし、これからも持つことはないだらう。どうしても手に入れたいといふわけでもない。私が追い求めたい本とも少し違ふ。
 何を作るにしても、自分はどこまで真剣に作ったか、といふことは常に意識する必要があるが、自分にはその真剣さが足りなくて詰めが甘いといふ自覚があるから、かういふ完璧に近い人を見ると少し辛くなる。

 渋谷のシアター・イメージフォーラムに行ったのは初めて。満席になって通路に座布団を敷いて座る人たちもゐた。映画の後、トークショーがあったのだが、あまり休んでゐられないので、申し訳ないが席を立って帰宅。

 ケストナーのDas Fliegende Klassenzimmerをやうやく読み終へた。読んでよかった。ドイツ語で読まうとしなければ、恐らく読む機会は一生なかったのではないだらうか。ドイツ語も少しは前より読めるやうになってきた気がする。次は何を読まうか。

 LogoVistaオンラインショップで、『現代スペイン語辞典・和西辞典 改訂版』パッケージ版を註文。スペイン語ももっと勉強したい。


9月20日(金)

 芦田宏直『努力する人間になってはいけない』(ロゼッタストーン)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]の続きを読む。読書の方法では、難しい本を読むのが苦手な人は、判らないところで止まってしまふのがいけないのだといふ。「本が読める人」は判るところから読んでいける人で、読んでいくうちに何となく全体が判ってきたり、繰り返し読むうちに判ってくることもある。そして、最初から読まなければ判らない本よりも、最初も最後もないどこからでも読める本の方が後の世に残る古典になる資格がある本だといふ。自由な文章・文学は自由な読書を可能にするのださうだ。なるほどさうかも知れない。
 外国語の本を読むときも、読めないところを飛ばしながら先に進めるかどうかが大切だと思ふ。読んでいくうちにぼんやりとだが全体像が見えてくる(見えないこともある)。何冊も読んでゐるうちにその像が次第に鮮明になっていく。全部理解しないと先に進まない決意をしてゐるといつまでも本が読めるやうにならない。まあ、さうでない人もゐるのかも知れないが、少なくとも私はさうだ。

 そんな感じでぼんやりと頭の中に物語を思ひ描きながら読み進めてゐたケストナーの『飛ぶ教室』の原書もあと少しである。連休中に読み終へたい。


9月19日(木)

 日本の古本屋で検索して、札幌市のブックセンターいとうに、幻想文学 創刊号を、豊橋市の湧書館に同じく幻想文学の3号、9号を註文した。多分、満月のせゐである。

 幻想文学はちゃうど大学に入学した年から刊行が始まった。資金不足が続いて揃へられなかったのだ。

 芦田宏直『努力する人間になってはいけない』(ロゼッタストーン)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読みながら出勤。巻頭の「努力する人間になってはいけない」は、常日ごろ私が考へてゐる努力をしない理由、しなくていい理由がほぼ書かれてゐて、ちょっと悔しい。


9月18日(水)

 明日満月の月が綺麗だったので、紀伊國屋書店に本を註文。
●松崎有理『代書屋ミクラ』(光文社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●マリオバルガス=リョサ『フリアとシナリオライター』(国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●八代嘉美『死にたくないんですけど iPS細胞は死を克服できるのか』(ソフトバンク新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●櫻田大造『大学入試 担当教員のぶっちゃけ話』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●宮野公樹『研究発表のためのスライドデザイン』(講談社ブルーバックス)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
『代書屋ミクラ』『あがり』に出てきた代書屋である。

〈文学の冒険〉をそろそろ揃へようと思った。月が綺麗だったから。


9月17日(火)

『方法への挑戦 科学的創造と知のアナーキズム』が届いた。同封されてゐる郵便振替用紙を使って支払ひをする。

 古書かんたんむでショーペンハウエル『女について』(角川文庫/昭和48年)を受け取り、代金を支払ふ。「女について」と「倫理について」が収録されてゐる。「女について」はさらに「女について」を含む五つから構成されてゐる。この「女について」は徹底的に女に対する憎悪が綴られてゐる。驚くほどの憎悪である。
「女の容態を一瞥すれば、すぐさま、わかることだが、女は、精神的にも肉体的にも大きな事をするのには、生まれつき、ふさはしくないのである」で始まって徹底的に女の欠点や劣ってゐる箇所を説明していく。もっとましなことに頭を使へばいいのにと思う。

 ヴァーノン・リーの文章に一箇所引用されてゐるので、その確認のためである。


9月16日(月)

 確認したいことがあって、日本の古本屋で検索して古書かんたんむに、
●ショーペンハウエル『女について』(角川文庫/昭和48年)
を註文。火曜日に店頭で受け取るやうにお願ひする。

 先週註文した『方法への挑戦 科学的創造と知のアナーキズム』がなかなか来ないなと思ってゐたら、日本の古本屋で註文したあとに、自分が註文したことを確認するメールを送らなくてはならなかったのだ(註文返信メールをそのまま返送するだけ)。期限切れ通知のメールを受け取って初めて気がつき、註文するのでお願いしますと送っておいた。無事註文確認はできて、発送の知らせが。


9月14日(土)

 昨夜は眠気に勝てず本の註文を断念したのだが、明日と明後日は颱風が東海から関東に上陸するといふ予報であるからには、ここは本を買って帰って颱風に備へなくてはならない。三省堂書店本店に行ったところ、店の様子がすっかり変はってゐる。壁の説明を読むと、耐震化工事のために各階の勘定場を一階に統合して、それに伴って書棚の位置が多少変はるといふ。さういふことかと納得して本を探しに云ったが、もうすっかり迷子である。仕方がないので、書籍検索機で調べて棚番号を全部出力させて買ふことにした。オンライン書店の方が簡単でいいと思った。たくさん買ひたいものがあるときは。
●赤塚敬子『ファントマ』(風濤社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●スティーヴン・キング『11/22/63 上』(白石朗訳/文藝春秋)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●スティーヴン・キング『11/22/63 下』(白石朗訳/文藝春秋)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ウンベルト・エーコ『記号論1』(池上嘉彦訳/講談社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ウィリアム・H・マクニール『ヴェネツィア 東西ヨーロッパのかなめ 1081-1797』(清水廣一郎訳/講談社学術文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●アンドリュー・カウフマン『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』(田内志文訳/東京創元社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ジュール・ヴェルヌ『地底旅行』(高野優訳/光文社古典新訳文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ジョージ・ギッシング『ヘンリー・ライクロフトの私記』(池央耿訳/光文社古典新訳文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●川端有子『ヴィクトリア時代の室内装飾 ― 女性たちのユートピア』(LIXIL出版)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●中山茂『パラダイムと科学革命の歴史』(講談社学術文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●森本剛『査読者が教える 採用される医学論文の書き方』(中山書店)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
以上11冊購入。他に「本の雑誌10月号」も。本の雑誌はサンリオSF文庫特集。

『パラダイムと科学革命の歴史』は電子版があったのか。それにすればよかったかも。

「論文の書き方」は今さらなのだが、この頃、昔と習慣が違ふのかと思ふやうなことが多いので買ってみた。医学論文といふわけでもないのだけど。

 赤塚敬子『ファントマ』は1910年代にフランスで刊行が始まった32巻の小説と、連続映画で人気を博したファントマが後の悪党像にどのやうな影響を与へたかを辿る。マグリットへの影響は私は初めて知ったので興味深いところ。じっくり読む時間がないのが残念。

『ヴィクトリア時代の室内装飾』は写真や絵が豊富。当時の室内の描写など読んでどんな姿なのか頭に思ひ描くのにいいかなと思って買ってみた。自分で住むにはかういふ装飾過多な部屋は苦手。ドアの前にもカーテンを掛けたといふのは初めて知った。


9月13日(金)

 今日の電子化本。
◆山下太郎『しっかり学ぶ初級ラテン語』(ベレ出版)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
『Amazon Web Services クラウドデザインパターン実装ガイド』日経BP社 (2013年)
EMBOSS Administrator's Guide: Bioinformatics Software Management (Cambridge University Press, 2011)
以上三冊。

 半月が綺麗なので紀伊國屋書店に註文しようと思ったが眠過ぎて操作を完了できないので断念。


9月12日(木)

 DEAstoreから、Vernon Lee L'amante fantasma. Tre racconti (Passigli, 1997)、Vernon Lee Dionea e altre storie fantastiche (Sellerio Editore Palermo, 2001)、Vernon Lee L'avventura di Winthrop (Sellerio Editore Palermo, 2003)、Italo Calvino Cuentos fantásticos del XIX (Siruela, 2010)が届いた。カルヴィーノのアンソロジーはスペイン語だった。そして、二冊はすでに持ってゐる本だった。これでイタリア語を読めるやうにならうといふ気持ちを高められるだらうか。

 今日の電子化本。
◆根本光宏『企業研究資金の獲得法』(丸善)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
◆児島将康『科研費獲得の方法とコツ 改訂第3版』(羊土社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
 研究助成金の本を2冊。

 ベルリンにある書店から、Kalju ed. Das unsichtbare Auge; Eine Samml. v. Phantomen u. and. unheiml. Erscheinungen. (Phantastische Bibliothek, Bd.22) (Suhrkamp-Verlag)が届いた。かなり汚い。水で濡れた後もある。収録されてゐるヴァーノン・リーの作品は「悪魔の歌声」。これで、西洋語のヴァーノン・リー翻訳作品はだいたい揃ったのか。東欧の言葉はよく読めない。


9月11日(水)

 ずいぶん涼しくなってきたので、Amazon.co.jpでKindle本を購入。
○Stephen Kiernan The Curiosity: A Novel (William Morrow)
○J. M. Sidorova The Age of Ice: A Novel (Scribner)
○Marcus Sedgwick Midwinterblood (Orion Children's)
○John Langan The Wide, Carnivorous Sky and Other Monstrous Geographies (Hippocampus Press)
 しかし、今日は眠いのでもう寝る。

 さういへば、本を購入しようとするとき、配信先に「中野善夫さんの2番目のKindle」といふ表示が出るのだが、これは来月届く予定の新機種のことをいっているのだらうか。

『企業研究資金の獲得法』(丸善)を読んでみた。企業が研究資金を獲得する方法ではなく、大学の研究者が企業が提供する研究費をどうやって獲得するかといふ内容。大学と企業では目標が異なるからどうやってうまく互いに利益となるやり方を見つけるかといふやうな話は有益だった。文化の違ひとか。


9月10日(火)

 紀伊國屋書店から、ゲーテ『ヘルマンとドロテーア』(岩波文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、山下太郎『しっかり学ぶ初級ラテン語』(ベレ出版)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、セルバンテス『セルバンテス短篇集』(牛島信明訳/岩波文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、投野由紀夫『英語学習者コーパス活用ハンドブック』(大修館書店)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、レイ・ブラッドベリ『黒いカーニバル』(ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届いた。ラテン語は無理だらうが、それでも学習書を買ふと嬉しい。理由はよく判らない。

 初めて読んだブラッドベリは『黒いカーニバル』だった。他に5冊すでにハヤカワ文庫NVで出てゐたのだが私は何れも1977年以降に購入してゐる。そのあとがきのDark Carnivalが手に入らないからWeird Tales掲載作から再構成しようと試みた話になぜか妙に感心してゐた。
 でも、創元推理文庫の方は何冊か持ってゐたかも知れない。よく覚えてゐないが。そのとき『黒いカーニバル』を買った書店はもうない。そこで、Arkham House版Dark Carnivalを買ったのは……などと書ければ格好良かったのだが、もちろんそんなものは持ってゐない。今は700〜1400ドルくらゐで買へるやうである。


9月9日(月)

 日本の古本屋で検索して、
●カール・R・ポパー『科学的発見の論理(上・下)』(恒星社厚生閣)
を大阪市のなにわ屋贅六に註文。
●ファイヤアーベント『方法への挑戦』(新曜社)
を国立市のみちくさ書店に註文。

 通常、新刊書店で手に入る本は新刊書として購入するやうに心掛けてゐる。さうでないと、出版社、訳者、著者に収益がもたらされないからである。しかし、私にも生活がある。我が家の生活がもう少し楽だったら、迷ふことなくそれを実行できたはずなのに。今回はどうしても止むに止まれず古本屋に註文してしまった。もう少し稼ぎがあればこんなことをしなくて済んだのに……

 今日の電子化本。
◆Peter Gun Vernon Lee Violet Paget, 1856 - 1935 (Oxford University Press, 1964)
 pdf版をiPadに入れて電車の中で読まうと思ったら、本よりも重くなってしまった。やれやれ。


9月8日(日)

 雨が降って蒸し暑いのでとりあへず紀伊國屋書店に本を註文しよう。
●ゲーテ『ヘルマンとドロテーア』(岩波文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●山下太郎『しっかり学ぶ初級ラテン語』(ベレ出版)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●セルバンテス『セルバンテス短篇集』(牛島信明訳/岩波文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●投野由紀夫『英語学習者コーパス活用ハンドブック』(大修館書店)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●レイ・ブラッドベリ『黒いカーニバル』(ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
 岩波文庫の二冊はヴァーノン・リーの参考資料として。これくらゐ持ってゐてもいいと思ったが、書棚になかったのである。もう岩波文庫の海外文学部門は全部揃へておいた方が面倒臭くなくていいなと思った。

『黒いカーニバル』は初めて読んだブラッドベリの本かも知れない。中学生のときである。この本の解説でWeird TalesのことやArkham Houseのことを知ったはず。私の人生を変へた本……といふわけでもなく、Weird TalesやArkham Houseのことは一旦忘れてしまったやうだ。後に高校生になってからいろいろ改めて知って、関心を抱くやうになった。


9月6日(金)

 Amazon.esから、Vernon Lee Fantasma enamorat, El (L'Arcà) (Tapa blanda)とAmour dure (Tapa blanda)が届いた。両方ともスペイン語だと思ってゐたら、前者はカタルーニャ語だと判明。一昨日届いたLa verge dels set punyals/La veu perversaEls déus i el cavaller Tanhûserもカタルーニャ語ではないか。それでも、スペイン語の短篇集は三冊に減ってしまったが、どれも比較的分厚く収録作品数も多いので、ヴァーノン・リーの幻想作品が最も多く翻訳されているのはスペインのやうだ。

 そんなわけで、何としてもスペイン語を読めるやうになりたいと思ふ。


9月5日(木)

 今日もヴァーノン・リー伝を読みながら出勤。飽きてきてゐるので眠い。

 Amazon.comで、これまでにAmazon.comで紙の本を買ったものに関しては、来月から無料あるいは低価格で電子版(Kindle版)が買へるやうになるらしい。これは素晴らしい。日本のAmazon.co.jpでもぜひさうして欲しいと思った。[GIZMODE japan

 ケストナーの『飛ぶ教室』をずっと読んでゐるのだが、やうやくUliが登り棒の頂上の鉄棒から傘を持って飛び降りるところまで来た。雪の上で意識を失なって学校の医務室(?)に運び込まれたところ。Matthiasが泣いてゐる。もっと速く読めるやうになりたい。まあ、これでも少し早く進むやうになったと思ふ。
 そしてAmazon.deではケストナーの児童書がたくさんKindle本として販売されてゐではないか! しかし、日本のAmazon.co.jpでは一冊も買へない。Amazon.deでは日本の住人にKindle本を売ってくれないのだ。Amazon.comに行けと云ふ。でも、Amazon.comでも買へない。地域制限のせゐで日本では買へないのかと思ったが、アメリカ人でもKindle版が欲しいのだがないのか! といってゐる人がゐたから、ドイツ以外では買へないのかも知れない。何を読むにしてももっと速く読めるやうにしなければ。

 もっと速く、もっと多く。


9月4日(水)

 紀伊國屋書店から、芦田宏直『努力する人間になってはいけない』(ロゼッタストーン)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、田中牧郎『近代書き言葉はこうしてできた』(岩波書店)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、根本光宏『企業研究資金の獲得法』(丸善)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、児島将康『科研費獲得の方法とコツ 改訂第3版』(羊土社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届く。研究費の本が二冊。

 DEAstoreから、ヴァーノン・リーのスペイン語版:La verge dels set punyals/La veu perversaEls déus i el cavaller TanhûserEl priucipe Alberico y la dama Serpienteが届く。最初の本は、「七短剣の聖女」と「悪魔の歌声」が、二冊目にはThe gods and the Ritter Tanhûserが収録されてゐる。タンホイザーの話は、タンホイザーとヴィーナス伝説のパロディみたいで楽しい作品。でも、この伝説自体が日本ではあまり知られてゐないと思ふので(私もよく知らない)つまらないと思はれてしまうかも知れないが。最後のEl priucipe Alberico y la dama Serpienteには、13 historias fantásticas y macabrasといふ副題があって、13の幻想作品が収録されてゐることが判る。前の二つが短い作品を一つか二つ収録した百ページ前後の薄いペーパーバックであるのに対し、こちらはハードカバーの立派な本。これはもう否応なくスペイン語学習熱が高まるといふものだ。勉強しよう。

 新型Kindle Paperwhiteが出てゐたので、早速註文。ぱらぱらページ送りが便利かも知れない。


9月3日(火)

 今日もヴァーノン・リーの評伝を読みながら出勤。眠くなる。
 ヨーロッパを頻繁に引っ越してゐた少女時代は、そんなに優雅な生活だったわけではなく、経済的な理由で引っ越しを余儀なくされてゐたのだとヴァーノン・リーは云ってゐるとか、ドイツ・スイス時代の文化民話伝承などの影響の話とか。

 DEAstoreから発送の聯絡メールが来て喜んだのだが、どうもその中の四冊はすぐ背中側の書棚に並んでゐるやうない気がしてならないのである。でも、怖いから振り向いてゐない。今見ちゃいけないといふ声が聞こえたのだ。

 二冊になってしまったら、汚れてゐる方を使ってpdf化してばりばりイタリア語でヴァーノン・リーを読めばいいのだ。もっとイタリア語の勉強をしよう。


9月2日(月)

 意外に蒸し暑かったので紀伊國屋書店に本を註文。
●芦田宏直『努力する人間になってはいけない』(ロゼッタストーン)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●田中牧郎『近代書き言葉はこうしてできた』(岩波書店)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●根本光宏『企業研究資金の獲得法』(丸善)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●児島将康『科研費獲得の方法とコツ 改訂第3版』(羊土社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
以上4冊。

 iPodTouchで使ふアプリ「スペイン語単語」と「ドイツ語聴解中級」を買ってみた。かういふの使ふと何だか語学学習に熱心な人みたいで妙に嬉しい。スペイン語の方はほとんど判らない。ドイツ語の方はちゃうどいいかも。これで語彙を増やして本を読まう。


9月1日(日)

 Peter Gun Vernone Lee (1964) を読み始める。これが最初の本格的なヴァーノン・リーの評伝である。本当はこれを最初に読みたかったのだが、手に入れるのが遅れたのである。仕方がない。結構字が詰まってゐて、読むのに時間がかかりさう。それにしても、ヴァーノン・リーの父親はろくな男ではなかったやうだ。結婚相手の財産を食ひ潰しただけにしか思へないのだが、まあそんなことは実はどうでもいい。

 Amazon.esから本を発送したといふ聯絡がある。早く本を見たい。

 サカタのタネに、「よく咲くスミレ レモネード6株」「トマト シンディースイート」「トマト シンディーオレンジ」を註文してしまった。

 マイク・シェパード『辺境星区司令官、着任!』(中原尚哉訳/ハヤカワ文庫SF)[Amazon.co.jp]とケヴィン・ハーン『鉄の魔道僧』(田辺千幸訳/ハヤカワ文庫FT)[Amazon.co.jp]をご恵贈賜りました。ありがたうございました。


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