早川書房からロバート・ジョーダン『竜王伝説1 妖獣あらわる!』と『2 魔の城塞都市』のゲラが届く。660ページもある。SFマガジンの12月号の巻頭に《竜王伝説》の紹介が載っている。何だか私が苦手な話のようだ。
図書館流通センターから註文受付確認のメールが来てほっとする。
職場に「特打」というタイプ練習ソフトを持ってきた人がいて、皆で打っているのを見ていたらつい力を入れて打ってしまった。確かに職場では圧倒的な速さなのだが、だからどうっていうこともない。ある程度の速さで打てたら、あとは文章を生み出す頭の速さの方が律速になるのだから。大人気ないことをしてしまった。
旧仮名遣い変換辞書は、形容詞・副詞・連体詞・形容動詞などもほぼ終了。名詞はとても出来そうにないのだが、少しずつ作ってみる。いろいろやっている内に、我が家のPerforma6210のMacVJEdeltaで、単語登録ができないことに気が付いた。やれやれ。それから、ATOK8でも、ハ行四段活用の登録はないがハ行五段という設定があるので、旧仮名遣い入力が可能かもしれない。ただ、MacVJEdeltaとATOK8では「ゐ」と「ゑ」のキーボードからの直接入力ができないのが問題だ。
Neil GaimanのNEVERWHEREは、漸く半分を越えた。面白いので、最後まで読み通すことはできるだろう。
図書館流通センターに本を註文。国書刊行会<書物の王国>の第1回配本分である。第一巻『架空の町』と第八巻『美少年』。各々、2100円である。それに、岩波文庫の今月の新刊から『書物』。職場のMacintoshが総て塞がっていたので、誰も使わないWindows95で動くIBMを使い註文したのだが、いつもと勝手が違うので甚だ使いづらい。註文受付の確認メールが来ないので不安である。
旧仮名遣い漢字変換辞書は動詞篇がほぼ終了。560個の動詞が収められている。形容詞篇に取り掛かる。
私の頭の中はいま旧仮名遣い漢字変換辞書でいっぱいである。約450個の動詞を選ぶ。ただ、「を」で始まる動詞は登録できない。エラーが出てしまうのだ。「教へる」が登録できないのは困る。
SFマガジン12月号が届く。1月2月は500号記念か。まだまだ先のことだと思っていたのに、あっと云う間のことである。まあ、私は別になにをする訳でもないのだが。
旧仮名漢字変換辞書を作り始めたら、ついつい楽しくなってしまい、は行四段、わ行上一段下一段活用の動詞については、単語の抽出がほぼ終了した(と思う)。でも、考えてみると、「帰る」などという動詞はわざわざ変換辞書に登録して「かへる」と入力しなくても、「かえる」と打てば結果は同じ「帰る」なのだから、私は随分無駄な努力もしてしまったのかも知れない。とは云うものの、やるならきちんと「かへる」と入力したいという気持ちもある。すると、形容詞や名詞も変換辞書を作らねばならないことになる。「蝶々」は「ちょうちょう」ではなく「てふてふ」と入力すべきなのか。迷うところだ。
J・グレゴリイ・キイズ『水の都の王女(上・下)』が届く。解説を読んで気付いたのだが、どうやら私は勘違いをしていたようで、来年5月にこの三部作の第三巻が出るということはないようだ。急いで、原稿の訂正を書いて、早川書房に送信。
EGWORD PURE2.0を使って文章を書いてみたら、これがなかなか書きやすいことに気が付いた。なんでORGAIなど買う必要があったのだろう。でも、ORGAIでは、原稿用紙入力でページが横に延びていくのが使いやすい。ワープロをいろいろいじっているうちに、どうしても旧仮名遣い変換辞書を作りたくなってきた。EGBridgeのメイン辞書を書き出して、そこから必要な項目だけを残して旧仮名用辞書を作ろうかと思ったが、ファイルが大きすぎるのかどうしてもうまくいかない。それではと、6210で使っているMacVJE deltaの変換辞書を元に作ろうと考えたのだが、今度は英語版OS8では変換辞書の編集ができないのだ。仕方がないので、一つずつユーザ辞書を作っていくことにする。
SFマガジンの原稿を書き、送信。今月のファンタジイ評は、J・グレゴリイ・キイズ『水の都の王女(上・下)』(岩原明子訳/ハヤカワ文庫FT/各660円)、ベン・オクリ『満たされぬ道(上・下)』(金原瑞人訳/平凡社/各2800円)、ロバート・エイクマン『奥の部屋』(今本渉訳/国書刊行会/2300円)の3冊。ファンタジイらしくないものが二つも入ってしまった。
山田俊雄『ことばの履歴』(岩波新書)を読む。今度、躰の具合が悪くなって仕事を休むときには「所労」という言葉を使ってやろうと考える。しかし、このあたりで言葉の本は休むことにしよう。他の本が全然読めなくなってしまう。
内蔵ハードディスクを増設しようと企んでいる話は数日前に書いたが、私のPerforma6400の拡張ベイは5インチなので、3.5インチのハードディスクドライブを設置するには、特殊なスレッドが必要なのだ。今月のMacintosh雑誌を見ると、日本では売っていないらしい。そこで、Cyberian Outpostに註文する。でも、これが10ドルしかしないものなので、27.95ドルの送料をかけるのは莫迦莫迦しい。そう感じて、Nisus Writer 5.1 Upgrade from 5.0 CD-ROM ($29.95)を註文してしまう。これで、送料を含めて$69.85の代金となる。やれやれ。
久しぶりにAmazon.com Booksに本を註文する。買い逃していたマイク・レズニックのTHE WIDOWMAKER REBORN ($4.79)と 英語辞書Random House Unabridged Dictionary/Mac Cd-Rom ($55.30)である。辞書の方はCD-ROMで、本ではないが。$55.30というのは三割引の値段だったと思う。今月刊行予定のものである。送料は$7.90。辞書を買うと、ハードディスクにコピーして使わなければ気が済まない私なので(CDの読み込み速度が遅い機種だというせいもある)、増設用内蔵ハードディスクの購入の検討を始める。
昨日待ち惚うけを食わされた宅配便で図書館流通センターからの本が届く。バッハ全集と『日本語学のみかた』である。バッハ全集は第三巻はカンタータばかり。今日は聴く時間がない。『日本語学のみかた』は期待していたものとは些か違うが、日本語学における各分野の紹介や参考書などが載っているので役には立ちそうだ。
SFマガジンのファンタジイ評の原稿を二枚ほど書いてから出勤。今日は、小林信彦『和菓子屋の息子』を読む。読み始めると止められなくなり、帰りの電車の中で読み終える。私は東京で生まれ育った訳ではないので、両国の辺りのことはよく知らない。しかし、妻の実家が、立花屋本店があった場所の比較的近くにある。だから、どうってこともないのだが。東京の下町の言葉に関することは特に面白い。もちろん、私も「ざっかけない」という言葉は知らなかった。これが大辞林にはちゃんと「荒っぽく粗野である。また、ざっくばらんである。」と載っているから立派なものだ。今度、使ってみようか。誰も解らないだろうが。この「ざっかけない」を使っているという宮部みゆきのエッセイ(小説新潮1993年5月号所載)は、単行本に収録されているのだろうか。是非、読みたい。
実は2週間ほど前からテレビが壊れている。修理を依頼したら、先週の土曜日に様子を見に来てくれて、今日、交換部品が届いたということで修理をやってもらったのである。修理に来たおじさんは自信満々で、一時間ほど作業した後スイッチを入れ、「これでばっちりですよ」と云ったのだが、数秒後画面が乱れたと思ったら消えてしまった。結局、明日また来て、代替機と交換して更に詳しく調べることになった。私はテレビなどなくても一向に構わないから代替機は不要であると云おうかとも思ったが、妻はそういう考えではないようなのでお願いすることにした。娘もテレビがないと寂しいようである。
月曜日に図書館流通センターから本を送ったという連絡があったので、宅配便が来るのを楽しみに待っていたのだが、来なかった。妻も娘も寝てしまっても、本は必ず来るからと9時半まで待っていた。諦めて風呂に入って十時に寝た。
長野まゆみ『白昼堂々』を読み始める。50ページくらいまで進んだが、どうもつまらない。中学生の同性愛の話で終わってしまったらどうしようという不安を抱きながら読み進める。特に、仮名遣いや漢字の使い方で印象に残るものも今のところないし、読まなければよかったかも知れない。しかし、今日はこの本を持って出勤してしまった。私は電車に乗っている時間など、空いた時間には本を読まないと後悔やら不安やらに押しつぶされてしまいそうになるので、本を読み続けなければ生きていけないのだ。
夜、『白昼堂々』を読み終える。悪い予感は的中し、全然面白くない内容であった。ただ、気づいたことは、この作品の登場人物は「行ける」という可能動詞を使わないということだ。必ず「行かれる」と云う。そして、それが不自然には感じられない。鴎外も「行ける」を使わない。漱石は、半々くらいだろうか。鴎外は他の可能動詞も使わなかったのだろうか。まだ、調べてはいない。
Weinberg Booksから小包が届く。おや? 昨日一つ来たばかりではないか。差し出し日を見ると、10月17日。どうやら、何かの手違いで航空便で来てしまったようだ。こういうことが、五年に一回くらいある。英米の書店から本を買うようになって15年ほどになるが、これで三度目である。リチャード・グラントのTEX AND MOLLY IN THE AFTERLIVEは面白そうだが、486ページもある。
『エンデ全集12 魔法のカクテル』(岩波書店/2400円)を大学生協で購入。
Weinberg Booksから小包が届く。年刊ファンタジイ&ホラー傑作集の第10巻 (TOR, $17.95)、ジェイムズ・P・ブレイロックのWINTER TIDES (Ace, $21.95)、ピーター・S・ビーグルのGIANT BONES (Roc, 11.95)、Terri Windling THE WOOD WIFE (TOR, $7.00)である。ブレイロックはどうもまた私の好みではなさそうだ。読もうかどうしようか、迷うところである。
川上弘美『いとしい』読了。なんだかよく解らない。恋愛小説だということなので、まあ愛だとか恋だとかは「解る」ものではないから、解らなくてもいいのかも知れない。それにしても、川上弘美という人はこの作品で「たいそう」という言葉をたいそう美しく使っている。私ももっと使いたい言葉だが、どうも周囲の言葉とうまく馴染んでいないような感じがしてなかなか使えない。「たいそう」が綺麗に馴染むような文章を書くのが今の私の目標である。「たいそう」に代わる言葉などあるだろうか。元々否定文でのみ用いられた「とても」などにはとても表せない趣がある。もう一つ、「あえかな」という言葉を知った。私もこんな言葉が使えるようになりたいものだ。
エイクマン『奥の部屋』読了。素晴らしい。こんな幽霊物語を書く人が今世紀後半にいたということが信じがたい。こういう人は、もう今後現れないのではないかと思う。訳文も雰囲気に合っていて味わい深い。ただ、ら抜き言葉が数箇所出て来たことと、「役不足」という言葉の用法が明らかに間違っている箇所があって、少々がっかりする。
SFマガジンのファンタジイ評の原稿をORGAI 2.0を使って書いてみる。使い方をいろいろ探りながら書いていたら、結局、本の題名を並べただけで終わってしまった。
宅配便で本が到着する筈なのだが、なかなか来ないので、言語11月号を読みながら待つ。面白そうなところだけを眺めながらページを捲っていると、広告欄に『世界ことわざ大事典』の電子ブック版(大修館書店/9500円)を見つける。欲しい、今すぐ欲しい、と思ってしまう。
漸く9時頃、本が届く。普段なら寝ている時間である。『ちょっと古風な日本語辞典』(東京堂出版)は楽しい本であると解る。ちょっと古風ということは私が大好きな言葉という訳で、中身のいっぱい詰まった玩具箱を貰った子供のような心境になれるということである。長野まゆみ『白昼堂々』(集英社)と川上弘美『いとしい』(幻冬舎)は後で読むことにして、まずロバート・エイクマン『奥の部屋』(国書刊行会)を読むことにする。幽霊小説はホラーではない、と私は常々思っていたが、そういうことがエイクマンの言葉として「訳者あとがき」に記されているので、エイクマンがますます好きになった。
仕事が遅くなり、8時半頃帰宅すると、扉に宅配便の不在連絡票が挟まれている。7時半頃、妻と娘は入浴中で気が付かなかったのだと云う。急いで電話したが、配達は翌日とのこと。ああ、早く本に逢いたい。
NEVERWHEREを読みながら出勤し、仕事をして、NEVERWHEREを読みながら帰っただけの一日。
10/4に註文した本を発送した旨の連絡が図書館流通センターから来た。明後日が楽しみである。
Neil GaimanのNEVERWHEREは50ページまで進んだだけだが、予想通り面白い。ロンドンの不思議な地下世界の話である。
定期購読している「言語」が届く。今月は新約聖書の特集である。面白そうだが、読む時間がなく、机の上に乗ったままである。
娘と二人なのでまったく文章が書けない。文章を書こうとすると膝の上に乗ってきて、リターン・キーと削除と矢印は自分に叩かせろと云う。これでは入力速度は十分の一以下に低下し、何より精神的な苦痛が大きい。今日も一日、ただ苛々と無駄な時間を過ごしてしまった。
娘と二人でディズニー映画「101」を観る。実は前に観たことがあるのだが、無料で上映しているところがあったので、子供と二人で家にいてもつまらないし、テレビは壊れているし、建物の外壁工事で絶え間なく騒音と振動が続いているし、ということで出掛けることにしたのだった。しかし、所詮子供向けのディズニー映画だ。二度目ともなると眠ってしまう。娘は喜んで観ていたが。映画が終わると頭痛が始まっていた。書店にも寄らずにまっすぐ帰る。家に入って驚いた。黒い靴も茶色の床も真っ白である。階段の壁の工事で発生した粉塵が扉の隙間から室内に侵入してきていたのだ。掃除機で吸っただけでは全く効果がない。濡れた雑巾で床を拭く。頭はますます痛くなる。頭が痛いのでやらねばならないことが出来ず、北村薫『スキップ』を読む。読み終えるが、どうも落ち着かない。17歳があんなのでいいのか、と思う。
アメリカのSF情報誌LOCUS10月号が届く。でも頭が痛いので読めない。
今日は娘の幼稚園の運動会の続きである。幼稚園の方も急いで終わらせようという魂胆らしく、休憩や昼食の時間はなく昼までで終了なので、本は持っていかず、仕事で読まなければならない論文だけを一つ持っていく。それにしても、幼稚園の運動会には如何にも所在ないといった感じでぼんやりしている父親たちが沢山いる。私には読むものがあって本当に良かったと思う。
今日の午後から妻は実家へでかけ、日曜の夕方まで娘と二人で過ごさねばならない。食事の用意などは別に構わないのだが、娘に本を読む邪魔をされるのが困る。二人で家にいると、つい「本を読む邪魔をしないでくれ」と怒鳴ってしまい、ああ私は娘になんて酷いことを云ってしまったんだ、これでは娘より本の方が大切みたいじゃないか、と激しい後悔の念に襲われる訳だ。
本が読めないので気を静めるために本を註文する。図書館流通センターに『日本語学のみかた』朝日新聞社(1050円)、『バッハ全集 第3巻』小学館(27143円)の2冊を註文。合わせて28193円+消費税となる。少々高い。Netscape Navigator 4.03を開くと娘が膝の上に乗ってきて、自分にクリックさせろと云うので、落ち着いて本も選べない。
三日も続けて本を註文してしまった。しばらく控えよう。
Fantasy Centreに本を註文。A・M・バレイジのTHE OCCULT FILES OF FRANCIS CHARD(£23.50)とH・R・ウェイクフィールドのIMAGINE A MAN IN A BOX(£22.50)、およびヴァーノン・リーのRAVENNA AND HER GHOSTS(£5.00)である。バレイジとウェイクフィールドはAsh-Tree Pressの本。私は持っているAsh-Tree Pressの本を一冊も読んでいない。相変わらずFAX SenderとAddress Bookは連動しない。何とかしようという努力もしていないので、直る筈もないのだが。
今日から何を読もうかと書棚を眺める。北村薫の『スキップ』が途中だが、なんだか気持ちよく読み進めることが出来ないので、出掛けるときに持っていく本はNeil GaimanのNEVERWHEREにする。
Weinberg Booksに本を註文。リチャード・グラントのTEX AND MOLLY IN THE AFTERLIVE (Avon, $7.00)、サイモン・ホークのTHE LAST WIZARD (Aspect, $6.00)、雑誌Fantasy & Science Fiction 10/11月合併号、スパイダー・ロビンスンのTHE CALLAHAN CHRONICLES (Tor, $10.00)の4冊。リチャード・グラントという作家には前から興味があったのだが、どれも作品が長いので読んでいなかった。この本のページ数は知らない。サイモン・ホークは<四番街の魔術師>シリーズ最終巻。私はこのシリーズを全巻持っているのに一冊も読んでいない。いつか読むつもりである。F&SFはゴールドスタインの短篇が載っているようなので、買ってみた。最後のロビンスンのは「キャラハン亭」シリーズの三冊の合本。所謂酒場ものである。昔、SFマガジンに邦訳が一つ載ったことがある。原書では全然読んでいないのだが。なんだか今回は読みそうにないものばかり買ってしまったような気がする。
いざ送信しようとすると、FAX SenderとAddress Bookが連動しなくなっている。何故だ! エラーが出てしまって、直接番号を入力して送信する方法が解らず、無駄な時間を使ってしまう。ただ空欄に番号を打ち込めばよかっただけなのだが。送ることはできるが、これでは不便だ。何とか解決しなければ。
『水の都の王女(下)』読了。後半二つの話の流れが合流するあたりから、登場人物の意外な正体が明らかになったりして面白くなってきたが、その頃にはもう結末である。どうしてこんなに長い話になってしまっているのだろう。
『水の都の王女(上)』を読み終え、下巻へ。もっと速く話を展開させて欲しい異世界ファンタジイだが、図書館の場面だけはもっともっと続いてくれと読みながら願ってしまう。
Weinberg Booksからカタログが届く。ブレイロックのDOUGHNUTSという本が載っている。新作だが、短篇のようだ。250部限定の本。こういう本はもう買わない。
ワープロソフト「ORGAI 2.0」を大学生協で購入。大学生協特価で6980円(+消費税)である。これで、Macintoshで縦書き入力が出来るワープロを全種買ってしまったような気がする。即ち、MacWORD、クラリスワークス、EGWORD(私が持っているのはPURE 2.0だが)、そしてORGAIである。その他に縦書きが出来ないものも三つ買ったので、何だかワープロソフト蒐集家のような状態になっている。どうして横書きしか出来ないワープロまで買ったのかというと、まだ縦書き入力ができるものがMacWORDしかなかったころ、縦で入力するということと速く入力するということが両立しなかったからである。縦書きで一番速く入力できる、特に長い文章の最初の方に新たな文を挿入するときに最も速く入力できるのはORGAIだと思うが、私にとってどうしても必要なものだったかと云うと些か疑問である。その金で本を買った方が良かったのではないかとも思う。ただ、開いていない文書中の検索もできるというところに魅力を感じる。しかし、これも他のアプリケーションでできるのを私が知らないだけかもしれない。
Fantasy Centreからカタログが届く。私が持っていないAsh-Tree Pressの本が6冊載っている。全部買うと高くなるので、とりあえずウェイクフィールドとバレイジでも買っておこうか。どうせ読まないくせに、という内なる声が聞こえてくるのだが。
娘の幼稚園の運動会である。子供の頃、私にとって運動会はこの世で最も嫌いな行事であったが、娘は喜んでいる。私も一緒に行くのだが、その時に本を持っていくかどうかで妻と激しい口論となる。私は読む読まないは別にして、本を持たずに外出するのは不安で仕方がないから『水の都の王女(上)』のゲラを持っていこうとしたのだが、妻は運動会で本を読むなど如何にもつまらないと全身で主張しているようなもので全く態度が悪いから絶対にやめてくれと云う。運動会が始まる前だとか昼食の後だとか競技も何もやっていない時間があるではないか、園庭の隅の木立の陰に行って読んでもいい、とにかく本は持っていくと私は言い張り些か重苦しい雰囲気で出掛けることになってしまう。幼稚園では、我が子の写真やらビデオやらの撮影に忙しい大人たちが走り回っていて、あれはどう見ても不気味な光景である。わが家にはビデオの撮影装置はなく、安物のカメラが一つあるだけだ。はやく木陰で本を読みたいなあと思っていると突然の激しい雨、20分ほどで雨は上がったが地面はどろどろで、運動会は中止となる。
妻が映画「薔薇の名前」のビデオを観たいというので、近所の貸ビデオ屋で借りてきて観る。私は本も読んだし、映画もテレビで観たことがあるので、別に観たくもないのだが、ついだらだらと一緒に観てしまう。話がよく解らないらしく、妻はしきりに私に解説を求める。子供のように単純な質問を繰り返す。「これが悪い人なの」といったような。私が「人は殺したが、本を愛しているから必ずしも悪い奴とは云えない」などと答えるので妻は些か苛ついていたようだ。最後の図書館が燃える場面は涙なくしては観られない。エーコ『薔薇の名前』を読み返したくなった。そういえば以前、妻が『薔薇の名前』って誰が書いたのかと訊くので、ウンベルト・エーコと私が答えた時、宇部戸栄子とかいう日本人だと思ったそうだ。
図書館流通センターに本を註文。長野まゆみ『白昼堂々』集英社/1200円、川上弘美『いとしい』幻冬舎/1200円、ロバート・エイクマン『奥の部屋』国書刊行会/2300円、『ちょっと古風な日本語辞典』東京堂出版/2400円の4冊。7100円である。川上弘美のは、恋愛小説だということで、『蛇を踏む』や『物語が、始まる』のような、あの不思議な話ではないのかも知れないが、買ってみる。エイクマンは<魔法の本棚>の中の一冊。届くのが待ち遠しい本である。『ちょっと古風な日本語辞典』は、何だかよく解らない。所謂、衝動買いという奴だろうか。
『時間旅行者は緑の海に漂う』読了。面白い。時間旅行の話なので頭の回転が遅い私はいつもの如く些か混乱してしまったが。途中、脳が飛び散ったりするちょっと気持ち悪い場面もある。夢と時間旅行という題材を組み合わせてこれだけの作品を書きあげることの出来る人はそうそういないだろう。
J・グレゴリイ・キイズ『水の都の王女(上)』を読み始める。冒頭はありふれた異世界ファンタジイである。
ら抜き言葉撲滅委員会には参加希望者が殺到し、もう5名に達している。1000名を超えたら参加制限をするかも知れないので、参加を希望する方はお早めに。
ハヤカワ文庫FTのロバート・アスプリン『進め、見習い魔術師!』(矢口悟/640円)が早川書房より届く。中身は既に読んでいるので、書棚に収める。
ベン・オクリ『満たされぬ道・下』を読み終える。精霊の子供を主人公とするこのアフリカの物語の迫力に圧倒される。今日から、パトリック・オリアリー『時間旅行者は緑の海に漂う』を読み始めることにしよう。
アメリカのSF情報誌LOCUSの定期購読費の更新手続きを一週間ほど前にしたのだが、クレジットカードの情報が間違っていて手続きが行えないとの手紙が来ていたので、FAXを送る。もしかしたら10月号の到着は遅れてしまうかも知れない。
ら抜き言葉撲滅委員会準備会の秘密のホームページを作る。
大学生協にてジョン・ダニング『幻の特装本』(宮脇孝雄訳/ハヤカワ・ミステリ文庫/880円)を購入。『死の蔵書』の続篇である。あまり推理小説は読まないのだが本の話となれば話は別だ。原題はTHE BOOKMAN'S WAKE、味わい深い題名ではないか。
早川書房より今月下旬刊行のJ・グレゴリイ・キイズ『水の都の王女(上・下)』(岩原明子訳/ハヤカワ文庫FT/各660円)のゲラが届く。来月からはロバート・ジョーダンの大長篇の刊行が始まるらしい。原書では一冊の第一巻を五分冊で出すという。