29日から家族3人で九州中部へ旅行。大嫌いな車の運転の連続である。暇を見つけては大平健『顔をなくした女』(岩波書店)を読み、月曜に漸く読み終える。妻にどうして本を読みながら歯磨きするのか、と云われたので、では何をしながら読めばいいのかと問い返したのだが、返事はなかった。未だに何が云いたかったのか私にはよく解らない。
車の運転のせいか、予想通り帰宅する頃には激しい頭痛。横になって苦しんでいると、Performa6400が修理から帰ってきた。痛む頭を抱えながら、起動してみると動くようになったようだ。保証期間内の初期不良ということで処理してくれたようだ。安心して寝るが、頭痛はなかなか直らない。
レズニックWidowmaker読了。終わってみればなかなかいい作品であった。3部作になる理由もなるほどと納得できて、次作が楽しみである。先頃、クローン羊が話題になったので宇宙の賞金稼ぎのクローンが主人公である本書が話題作になって日本でも出版される、ということには残念ながらなりそうにはない。
Amazon.com Booksから本が3冊届いた。ヴァーノン・リーが2冊とフランク・オーウェンが1冊である。リーのSupernatural Tales: Excursions into FantasyはイギリスのPeter Owenという出版社から1987年に出た本。リーのもう一冊とオーウェンのはARNO Booksという出版社の刊行物。ヴァーノン・リーFor Maurice: Five Unlikely Storiesは1976年の刊行で、Supernatural and Occult Fictionというシリーズの一冊。フランク・オーウェンThe Purple Sea: More Splashes of Chinese ColorはLost Race and Adult Fantasyというシリーズの一冊である。両シリーズとも、古い本の復刻版叢書のような感じである。今まで、こういう出版社がこんなシリーズを1970年代に出していたとは全然知らなかった。しかし、20年も前に出た本を新刊書で購入できるとはAmazon.com Booksは不思議な書店である。
そういえば3か月ほど前に註文したコッパードの本についてMoe's Booksから音沙汰がない。
外国から購入したMacintoshは製造元保証がないと聞いていたのだが、購入日、購入店、購入価格を証明できる書類を国内の正規プロヴァイダーを通して申請すると、アップル社が認証番号を発行してくれてるらしい。早速、Performa6400の認証番号を取得し、初期不良ということで修理して貰う方向で話を進める。今回は日本NRCという店に世話になった。
SFマガジン編集長から電話があり、ファンタジイ評とSFスキャナーの原稿は内容には全く問題なく、このまま掲載したいが、多すぎると指摘される。やはり多すぎますか。6400の故障で疲れていたので、つい「勿論」やら「殊更」やらを使ってしまった。
SFマガジン5月号着。<この10年のSFは皆クズだ>事件の記事が載っている。私はこの10年、日本SFからは遠ざかっているのでよく解らない。巽孝之氏の「最近のSFマガジンはつまらない」「今度のSF大会はヤバイらしいぜ」などと言う輩、については全く同感で、あれほど醜い奴等はいない。百害あって一利なしなので、この世から消滅してもらいたいものだ。「この頃のSFはつまらなくてね」と言いながら、何も読んじゃいない。読まなくてつまらないと解るのかと問えば、つまらないから読む気がしないと必ず判を押したような答えが返ってくる。面白いSFの話をしようとすると、君はまだ若いねえ、というような人を小馬鹿にした返事をしてみせるのである。ああいう年寄りにはなりたくはないものだとずっと思っていた。今となっては、そういう輩と接することも殆どなくなったので、どうでもいいのではあるが。
来月のSFマガジンは「猫SF特集」だそうだ。私は猫が出てくる怪奇小説は結構好きだが、猫が出てくるSFはあまり好きではない。「猫SF」っていう言い方ははっきり云うと嫌いだ。
3時に目が覚めたので、SFスキャナーの原稿を妻に譲った筈のPerforma6210で書く。6400は深い眠りから目覚めない。修理先の検討をしなければ。4時頃スキャナーの原稿を書き終え、保存、フロッピーディスクに移して後で職場から送信しようと思ったら、古い方を移して書き終えた原稿を消してしまったことに気が付く。慌てて回収しようと試みたが、書き直した方が早そうだったので書き直す。1時間かけて書いた20行も、書き直しでは10分しかかからないということが解った。予定通り出勤して、送信。
何故かペルーの日本大使館人質事件の夢を見て(出国が決まって大使館から出てきた歩いている途中で突然銃を乱射し、警戒に当たっていた警察や軍と銃撃戦が始まるという夢だ)、目が覚めるとまだ2時前だというのに眠れなくなってしまったので、妻に譲った筈のPerforma6210でSFスキャナーの原稿を書く。6400は一度目覚めたが、再び深い眠りに。SFスキャナーの原稿の原稿が後10行ほどで終わるというときに、娘が起きて邪魔をする。まだ4時なのだからおとなしく眠っていて貰いたいものだが、昨日から風邪だか何かで具合が悪いのである。やれやれ。5時になってしまったので、朝食をとって、レズニックを手に取り出勤。ファンタジイ評の原稿を送信する。
『アーサー・マッケン作品集成』のうち第6巻だけが図書館流通センターや丸善の在庫リストに出てこないので、19世紀怪奇小説翻訳家の西崎憲氏に訊ねてみると、献本を受け取った筈だが見あたらないとの返事であった。そこで沖積舎に電話してみると、1年以上前に全巻刊行されたとの返事。電話の声があまりにも無愛想で不機嫌そうだったので、電話で註文できるかと訊ねずに切ってしまった。どこかに註文しなければ。
またふとした弾みで起動したPerforma6400だが、まもなく止まる。配線を確認したり、RAMを差し込み位置を入れ換えてみたり抜いてみたり、思いつくことは全部やったが、起動しない。何しろCD-ROMからも起動しないのである。再起動させようとすると、本体からプスプスと微かな音がするので、一応キーボードからの信号は届いているようだ。それがある時、ザッザッという音に変わってから、ボワーンという起動音がして目覚めるのである。ふと気が付くと、メモリが16MBに減っている。32MBのDIMMが壊れちまったのか。6400でこの日記を書いていたら、また止まる。何だか今日は百万回くらい再起動を指示するキーを押したような気分だ。憂鬱な気分で寝る。
Performa6400でインターネットへの接続が問題なく出来るようになったので、6210を完全に妻に譲り、私は6400でメールのやりとりをしようと決意し、プロバイダーと契約する。Eudora Light 3.0.2+Kanji Plug-Inで送受信のテストもして、これで準備は万全である、とその時は信じていた。とりあえず、SFマガジンの原稿を書かなくてはと、6月号のファンタジイ評を書き始める。子供に邪魔されながらも午後には書き終える。ハヤカワ文庫FTから出るタニス・リー『血のごとく赤く』、ジョナサン・キャロル『黒いカクテル』(東京創元社)、メリング『ドルイドの歌』(講談社)の3冊である。読み返すが、どうも気の抜けた文章で気に入らない。後で書き直すことにしようとひとまず休憩。夕方からSFスキャナーの原稿を書き始める。マキリップのTHE BOOK OF ATRIX WOLFEである。1枚ほど書いたところで、6400の画面が止まった。ときおり起こるフリーズだろうと無意識のうちに指が動いて再起動。ところが、画面が真っ暗になり、そのままである。あれこれいじっても再起動できない。ひとまず休憩。それでも再起動できない。が、もう500回くらい再起動の操作をした頃だろうか、突然起動する。修復ソフトでハードディスクの修復などして、SFマガジンの原稿はフロッピー・ディスクにコピーし、多分大丈夫だろうとSFスキャナーの原稿を書き始めるとまた止まる。再び100回くらい再起動して、疲れて寝る。
目が覚めると5時20分だった。寝坊である。始発を諦め、2本目の列車で出勤する。妙に疲れていて、何事も捗らない。疲れたまま寝る。
早朝、職場へ行って軽い用事をすませたあと、娘とディズニーの映画「101」を観る。昔、大嫌いだったディズニー映画をしかも吹き替えで観るとは。人間長生きするもんじゃないとつくづく思った。帰りにMacintoshのフォンネット・ケーブル(でいいのだろうか。電話線みたいな奴でLocalTalkの配線をするケーブルである)を購入し、自宅のPerforma6210と6400とプリンターを繋いでみる。問題なくプリンターは共有できた。何度か試し刷りをしていたら、インクが出なくて綺麗に印字できなかったところが、かなり改善された。詰まりがとれたのか。インクジェット・プリンターというのは時々は使っていた方がいいのかも知れない。カートリッジを外から見た感じでは、2年以上たつのにインクが殆ど減っていない。もう一つ、気づいたことは、職場のMacintoshの間では、<書見台>で隣のMacintoshのハードディスクに入っている電子ブック辞書を開いても何の問題もないのだが、我が家の6210でそれをやろうとすると1010のエラーが出てしまう。<Jamming 2.0><miniCD Book Reader v173><システムソフト電子辞典ビューア>では問題ない。<Jamming 2.0>のシェアウェア料金を払ってもいいかも知れないという気がしてきた。OEDで同様のことをしようとすると、ネットワーク上で使うときには別のライセンスが必要ですという警告が出る。当然であろう。こんなことをしていたせいで、本は読めず、原稿も書けない。
Macintosh関係の雑誌を読んで、エキスパンドブックViewersというのを知った。こいつはテキストファイルをたちどころにエキスパンドブックのように表示してくれるものでである。縦書きと横書きのどちらでも可。無料配布のソフトなので保存印刷は出来ない。それでも、自分が書いた原稿を読み返すときには便利である。いくら縦書きで書いても、如何にもワープロソフトの画面ですという原稿を読み進めるのは些かつらい。誤字脱字の見落としも多くなる(これは私の性格と能力のせいかも知れないが)。エキスパンドブックの画面で読むと、少なくとも精神的には極めて楽だ。こんな素晴らしいものがあるとは。感動的である。嬉しくなって、そこらじゅうの<お読み下さい><Read Me>ファイルをエキスパンドブックに表示させて見てしまう。
久しぶりに3時半に起きることができた。タニス・リーをまず読み終える。タニス・リーは続けて読むと印象がどんどん薄くなってきてしまう(それは誰でも一緒か)が、年に1・2冊だと安心して読める作家なので、一頃読む気をなくしていたものの、このところ再び私の心の中で気に入っている作家の方へと移ってきた。この短篇集は昔話を元にしたもの。
幻想怪奇事典の翻訳を少しやる。いろいろな辞書を入れて喜んでいるものの、いつもはリーダーズ+プラスしか使わないのである。でも、いざというとき使えないと困るので、平素から辞書は備えておかねばならないのは当然だ。
5行くらい訳したところで5時になってしまったので、レズニックのWidowmakerを手にとって出勤。
大学生協で、コードウェイナー・スミス『第81Q戦争』(伊藤典夫訳/ハヤカワ文庫SF/699円)、『エンデ全集2 ジム・ボタンと13人の海賊』(岩波書店/2600円)、大平健『顔をなくした女』(岩波書店/1600円)を購入。
職場の空っぽの外付けハードディスクを使って試してみたら、OEDはハードディスクにコピーしても使うことが出来ると判明した。631MBもあるのだが。ついでにクラリスワークス4.0Jについてきた「研究社新英和和英中辞典」もハードディスクにコピーしてみたら、こいつも使うことができるようだ。OEDは専用ソフトで検索する訳だが、「研究社新英和和英中辞典」は電子ブック検索ソフトを使うことになる。が、EPWING規格のCD-ROMにも対応したものでないと認識できず、<書見台(古い版では認識できなかった)><Jamming 2.0><CeDar1.1>で読むことができるものの、<miniCD Book Reader v173>では認識できない。また、システムソフトエディタについているシステムソフト電子辞典ビューアは、ハードディスクにコピーした電子ブックは認識できない(本物の電子ブックは認識できる)が、ハードディスクにコピーしたEPWING規格のCD-ROMなら認識できる。でも、この研究社新英和和英中辞典は525MBもあって内臓ハードディスクはもう辞書で一杯である。やはり電子ブックの方が安くて容量も少なくていい。もう、OEDをコピーする場所は内臓ハードディスクにはないので、外付けハードディスクを6210の方から外して6400に付け、更に巨大な辞書の塊を作り上げてしまおう。次は「英和活用大辞典」だ。が、「新編英和活用大辞典」のCD-ROM版はやはり520MBある。ひょっとして、EPWing規格のCD-ROMって皆520MBなのだろうか(勿論、そんなことはない)。
こんなことをしていたせいで、タニス・リーを読み終えることができなかった。
ナンシー・スプリンガー『炎の天使』(梶元靖子訳/ハヤカワ文庫FT/757円)が届く。本文は既に読んでいるので解説のみ読む。
システムの作り直しなどする時間はないなどと昨日書いておきながら、早速作り直してしまった。今回はScriptSwitcherを使わずに、ResEditでシステムファイルを開いて、itlcリソースのSystem script codeを1に変える方法も試みてみる。これまでの音楽CDが再生できないという問題も解決され、頗る調子がいい。音楽CDはどうでもよかったのだが、問題といえばそれくらいしかなかったので、これで完璧な状態になったと云えよう。
こんなことをしていたせいで、タニス・リーを読み終えることができなかった。
ハヤカワ文庫FT4月刊のタニス・リー『血のごとく赤く』のゲラが届く。以前、ペーパーバックで2〜3篇読んだことがある。表題作はSFマガジンに載ったこともある。そろそろSFマガジンのファンタジイ評について考えなければならない頃だと考え、レズニックのWidowmakerを一時中断し、ジョナサン・キャロルの『黒いカクテル』を読み始め、夜には読み終える。『パニックの手』に収録された作品の方が解りやすい。やはり、キャロルは長篇の方がいい。解説に新作情報が載っていた。久し振りの新作長篇が出るらしい。今度はすぐに買って読もう。
Performa6400にインストールしたMac OS 7.6の日本語表示がうまく出来なかったのは、どうやらShiftキーを押しながら起動したときだけ見えるようになる、Systemファイルの中にある日本語スクリプトファイルを入れなかったのが原因らしい。早速、システムを作り直したいところだが、今のシステムの調子はいいし、そんなことをする時間はないようだ。
Arcadia Inc.というところが発売した簡単漢for Macintosh version 1.0という漢字検索ソフトを見つけ、ダウンロードしてみた。価格は2000円で、シェアウェア形式での販売なので、試用してみて厭なら金は払わなくてもいい。漢字検索ソフトには漢ぺき君というのもあるが、あれはMacDVJではうまく使えなかったと記憶している。私は何故かATOK8が好きになれず、使っていない。<簡単漢>はなかなかよさそうだが、実際に使うかどうかはまだ解らない。しばらく前に、絶讚した電子ブック辞書検索ソフト<Jamming 2.0>ですら、あれから一度も使っていない。
Amazon.com BooksからThe Oxford English Dictionary on Compact Disc, second editionが届く。まだ、殆ど使っていないのでよく解らないのだが、無性に嬉しい。これをハードディスクにコピーして使うことは出来ないだろうか。631MBあるのでハードディスクに入れるには些か大きいかも知れないが。
寝坊してしまい、レズニックを持って出勤。読み始めて一週間になるが未だ半分にも達していない。遅すぎる。
5月3日に東京に行く航空券を購入する。日本エアシステムはWWWで予約して、出発日に空港に行けばいいようになったので、便利である。日本航空と全日本空輸(私は略称が嫌いなのだ)で予約すると、3日以内に券を受け取りに行かねばならない。しかし、すっかり航空券のことを忘れて、予約が遅れ、損をしてしまった。3月3日に予約すれば、売り出し日割引で購入できたのに。
SFマガジンの塩澤さんから電話があって、SFスキャナーでマキリップのTHE BOOK OF ATRIX WOLFEを紹介することになる。ブラッドリ・デントンのLunaticsのことをすっかり忘れていた。私は電話を受けると激しく狼狽し、頭の中が空白状態になってしまうのが常である。
朝、3時40分に起きて、Weinberg Booksに註文書を送る。が、昨日の試験送信は市内通話だったので考えていなかったのだが、国際電話の設定はどうすりゃいいんだ。国番号の1を入れるところはあるのだが、KDDの001を設定するのはどこなのだろうか。考えてみれば、市外通話でNTT以外を使いたい場合の番号などはどうすればいいのだろう。よく解らないので、国番号のところに0011と入れたら、送信はできたようだ。詳しい説明を読もうと思い、Adobe AcrobatReader 3.0をインストール。どうもLocationという設定があやしい。しかし、全容を解明する前に出勤時間が近づいてきてしまう。このところ、コンピュータの世話ばかりで原稿を書く時間がない。
今日は入学試験の面接があった。ら抜き言葉を連発する受験生には最低点を付けたくなるが、我慢する。
設定をいじっていたらFAX送信に成功した。数種のフォントで書いて、印字の具合を職場で確認する。朝一番で出勤するからこういうときは安心して職場のFAXを使える。どうやら問題なく使えそうなので、明日Weinberg Booksに註文書を送ってみよう。インターネットのソフトは相変わらずうまく使えない。
紀伊國屋書店からまた郵便物が届いていて、通販誌<I feel>と<百科全書>の送付の停止などについての連絡である。これは私が紀伊國屋DCカードを持っているからで、どうやらこのカードを持っている人は<アイ・フィール・メンバーズクラブ>に入らなくてもこういった物が送られてきて、会員価格で本を註文できたようなのだ。私は紀伊國屋DCカードを持っている<アイ・フィール・メンバーズクラブ>会員だから、<I feel>と<百科全書>を2冊受け取る権利があった筈である。2冊来たってどうせ1冊は捨てるだけだけれどね、と呟いてみたものの、釈然としない気持ちが残る。よく考えてみると私は今、<アイ・フィール・メンバーズクラブ>の会員で、BOOK/WEBの会員で、紀伊國屋DCカードを持っているわりには、紀伊國屋書店を利用していない。
FAX送信に失敗。どうしてもダイヤルしてくれない。Weinberg Booksの註文受け付けは日本時間では今日夜遅くからになるので、慌てなくてもいいのだが。
紀伊國屋書店<アイ・フィール・メンバーズクラブ>から郵便物が届いていて、この会員制度は来年2月で廃止になって、インターネットのBOOK/WEB会員に統合されるという。当然であろう。現在の<アイ・フィール・メンバーズクラブ>はインターネットのBOOK/WEBを1年間無料で利用できるそうだ。両方会員になってしまった私の立場はどうなるのだ。まあ、いいけどさ。大金払った訳ではないし。と呟いてみるものの、釈然としないものは残る。
どうやらこのモデムでFAXが送れるようなので、Weinberg Booksに送る註文書を作ってみた。しかし、本当にちゃんと送れるかどうか自信がないので、明日、職場に送ってみて確認してからWeinberg Booksに送ることにしよう。どうせ、この書店は土曜と日曜はFAXによる註文を受け付けていないのだ。
システムソフト・エディタのUPGRADEのお知らせが届く。よく読むと、今回はシステムソフト・エディタ本体は変わらず、システムソフト電子辞典ビューアのみ、機能が強化されるらしい。しかし、システムソフト電子辞典ビューアのみのUPGRADEはシステムソフトホームページから無料でUPDATERを入手できるようになるらしいので、つまりは研究社の新英和和英中辞典を5000円で買うかどうかということのようだ。ハードディスクに入れて使えるのは魅力だが、CD-ROM版を既に持っているので我慢する。無駄な買い物を控えようと肝に銘じているこの頃なのだ。それに和英を使う頻度はそれほど高くはない。
Performa6400が内臓モデムを認識しない問題を解決すべく、懸命に頭を絞った末に、Geoport and Express modem 3.1.1をFTPでダウンロードしてインストールしてみた。何と、呆気なく認識するようになったではないか。もともとインストールされていたのは3.0だったのだが、それが3.1.1になったから認識できるようになったのか、私が大切なファイルをうっかり捨ててしまっていただけなのかは解らない。いろいろ調べているうちに、附属のCD-ROMに収録されているアプリケーションはインストーラを使うとカスタムインストールが出来ないのではあるが、Performa6210の時とは違って、開いた状態のファイルの形での各アプリケーションも収められているので、どれが必要なファイルかがはっきり解っていれば一つ一つインストールすることは可能だと解った。しかし、モデムは認識できるようになったものの、何故かインターネットの接続はできない。これはプロバイダーの問題か。
東京創元社から<ジョナサン・キャロル短編集(東京創元社は短篇集と表記しないのである)II>『黒いカクテル』(浅羽莢子訳/1600円)が届く。半分程は読んだことがあるような気がする。でも、表題作は読んでいない。すぐに読んでしまうのは勿体ないので後でゆっくり読みたいような気もするが、SFマガジンのファンタジイ評の締め切りまでには読むことになるのだろう。
「JISで俗字が採用され、正字が入っていない字」の一覧が載っていた本を眺めていたら、今度は国語審議会による書き換えの例の一覧を見つけた。これは、国語審議会が決めた常用漢字という奴で表記できなくなった言葉を常用漢字で書けるように換えてしまおうという暴挙の一覧表である。常用漢字など定めて日本人の漢字の使用を制限するようなことはやめてもらいたいものだ。勿論、漢字の使用を制限するのが目的ではないと国語審議会は主張するだろうが、結果的にはそうなってしまっているのだ。文字は国家に属すものではなく、その言語を使用する者のもので、国にとやかく云ってもらいたくはない。どうしても何かしたいのなら、ら抜き言葉を公共の場で使用した者には懲役あるいは罰金を課するという法律を定める法案を国会に提出するよう各方面に働きかけるくらいのことはしてもらいたい。
好きなときに好きな漢字を使えるかどうかは私の生き方の根本にかかわる問題なので、取りあえず、次の106文字を私はこう表記することに決めた。
愛欲と書かず愛慾と書く
安逸と書かず安佚と書く
暗唱と書かず暗誦と書く
案分と書かず按分と書く
衣装と書かず衣裳と書く
慰謝料と書かず慰藉料と書く
遺跡と書かず遺蹟と書く
英知と書かず叡智と書く
援護と書かず掩護と書く
憶測と書かず臆測と書く
日食と書かず日蝕(*)と書く
快活と書かず快闊(岩波国語辞典ではこの二つの語は別の意味として載っているので未だ少し迷っている)と書く
掘削と書かず掘鑿と書く
回虫と書かず蛔虫と書く
回復と書かず恢復と書く
壊滅と書かず潰滅と書く
格闘と書かず挌闘と書く
活発と書かず活溌(*)と書く
干害と書かず旱害と書く
間欠と書かず間歇と書く
管弦楽と書かず管絃楽と書く
肝心と書かず肝腎と書く
吃水と書かず喫水と書く
糾弾と書かず糺弾と書く
蒸留と書かず蒸溜と書く
気炎と書かず気焔と書く
飢餓と書かず饑餓と書く
奇形と書かず畸型あるいは畸形と書く
希少と書かず稀少と書く
記章と書かず徽章と書く
凶悪と書かず兇悪と書く
供宴と書かず饗宴と書く
恐々と書かず兢々と書く
御者と書かず馭者と書く
薫製と書かず燻製と書く
交差と書かず交叉と書く
更生と書かず甦生と書く
広大と書かず宏大と書く
広範と書かず広汎と書く
興奮と書かず亢奮と書く
枯渇と書かず涸渇と書く
骨格と書かず骨骼と書く
雇用と書かず雇傭と書く
混交と書かず混淆と書く
混迷と書かず昏迷(道理にくらく(=昏)、心が迷うことの意味で。入り乱れて、わけがわからないことは混迷と書く)
座礁と書かず坐礁と書く
雑踏と書かず雑沓と書く
賛辞と書かず讚辞と書く
散水と書かず撒水と書く
刺激と書かず刺戟と書く
死体と書かず屍体と書く
射幸と書かず射倖と書く
車両と書かず車輌と書く
収集と書かず蒐集と書く
終息と書かず終熄と書く
焦燥と書かず焦躁と書く
障壁と書かず牆壁(岩波国語辞典では別の語のとして載っているので使い分けることにする)と書く
書簡と書かず書翰と書く
叙情と書かず抒情と書く
針術と書かず鍼術と書く
尋問と書かず訊問と書く
侵略と書かず侵掠と書く
生息と書かず棲息あるいは栖息と書く
先鋭と書かず尖鋭と書く
扇情と書かず煽情と書く
洗浄と書かず洗滌と書く
象眼と書かず象嵌と書く
総合と書かず綜合と書く
総菜と書かず惣菜と書く
装丁と書かず装釘あるいは装幀と書く
疎水と書かず疏水と書く
退色と書かず褪色と書く
台風と書かず颱風と書く
短編と書かず短篇と書く
暖炉と書かず煖炉と書く
注文と書かず註文と書く
沈殿と書かず沈澱と書く
手帳と書かず手帖と書く
特集と書かず特輯と書く
途絶と書かず杜絶と書く
背徳と書かず悖徳と書く
発酵と書かず醗酵(*)と書く
抜粋と書かず抜萃と書く
反逆と書かず叛逆と書く
反発と書かず反撥と書く
風刺と書かず諷刺と書く
符丁と書かず符牒と書く
腐乱と書かず腐爛と書く
保育と書かず哺育と書く((乳を飲ませて)子供を育てるという意味で。保育園などは保育と書く)
放棄と書かず抛棄と書く
防御と書かず防禦と書く
包帯と書かず繃帯と書く
膨大と書かず厖大と書く
包丁と書かず庖丁と書く
補佐と書かず輔佐と書く
舗装と書かず鋪装と書く
綿花と書かず棉花と書く
模索と書かず摸索と書く
溶接と書かず熔接と書く
落盤と書かず落磐と書く
理屈と書かず理窟と書く
利口と書かず利巧あるいは悧巧と書く
了解と書かず諒解と書く
連係と書かず連繋と書く
湾曲と書かず彎曲と書く
(*)を付けたのはJIS漢字に正字が入っていないので、俗字表記しかできないもの。
もともと常用漢字外の表記をしていたもの(蒐集、惣菜、註文、短篇など)もあるが、どちらで書こうか迷っていたものも多い。これで迷いが少しは減って、文章を書くのが僅かながら速くなるかも知れない。勿論、出版社の方針があるときはそれに従うが。
Amazon.com Booksからマイク・レズニックのWidowmakerが届く。目の前にレズニックの本があると私は読まずにいることが出来ない。『オールウェイズ・カミングホーム 上』がまだ途中だが、明日からはレズニックを持って出勤だ。レズニック翻訳家の内田昌之氏によると、今後レズニックの邦訳が出る望みは殆どないそうだ。売れ行きが悪いらしい。こんな楽しいSFがどうして日本で売れないのか私には全く理解できない。でも、レズニックは英語のままでも読みやすいので、個人的には困りはしないのだが。
『ドルイドの歌』読了。正確な知識に基づくケルトに関する記述はケルトらしさを醸し出していて、味わい深いのだが、話の展開が軽すぎて今一つ。
ル=グィン『オールウェイズ・カミングホーム 上』を読み始める。
言葉や漢字の誤った使い方を解説する文庫本が結構沢山出ているのだが、クイズ形式だったりするとどうも読む気にならない。人を試して得意そうにしているように思えてしまうからである。だから、自分では決して買うことはないのだが、その手の本をよく買う人が近くにいると手にとって頁を捲ってしまうこともある。そんな本の資料に「JISで俗字が採用され、正字が入っていない字」の一覧が載っていた。ときどき、正字を探して無駄な時間を費やした挙句、JIS漢字に入っていないのだと解ることがあるので、予めこういうもので確認しておくと安心である。その一覧表に載っていたのは因みに次の31文字である。
唖然の「唖」
飴
迂回の「迂」
鴎
釈迦の「迦」
噛む
祇園の「祇」
躯(これの正字がないので私はやむなく躰という字を使っている)
石鹸の「鹸」
麹
榊
屡(しばしばという字ですね)
刺繍の「繍」
蝉
掻く
飛騨の「騨」
箪笥の「箪」
日蝕の「蝕」(「蝕む」と動詞で使うこともよくある)
掴む(一所懸命探してしまったのがこれだ)
辻
補填の「填」
顛末の「顛」
祈祷の「祷」(これも探したことがある)
涜職の「涜」(涜職というのは「とくしょく」と読み、汚職のこと)
背嚢の「嚢」(『耳嚢』という本があることを思い出した)
溌剌の「溌」
醗酵の「醗」
迄
逗留の「逗」
麺
蝋燭の「蝋」(これも随分探したことがある)
こんなことで漢字の使用が制限されてしまうのは、許し難いことである。漢字に関する怒りはまだまだ続く。
寝坊してしまって、何もできずにO・メリング『ドルイドの歌』を手にとって出勤。読みやすいがつまらない。
Weinberg Booksからカタログ着。どうしても欲しい本が見あたらない。ちょっと気になったのはフリッツ・ライバーのTHE DEALINGS OF DANIEL KESSERICHというTorから出た本。1936年にラヴクラフトとの手紙のやりとりをしながら書き始めたもので、1950年代に草稿の行方が解らなくなったのが見つかって、今回初めて出版されたのだという。ラヴクラフト風の短い長篇だそうだ。18.95ドル。買っても読みそうにないので、迷うところだ。
昨日、初めてWWWのエキスパンドブックの画面をみて感激する。こうすれば縦書きホームページが作れるのだ。私の頁も縦書きにしたい(リンク集は横書きがいいと思うが)。しかし、閲覧ソフトは無料配布だが、作製ソフトは3万円くらいするのだ。そこまでしてやることだろうかという気もする。でも、縦書きか横書きかは私の生き方の根本にかかわる問題だから、それくらいの出費はやむを得まい。
朝、幻想怪奇文学事典のマッケンの項の翻訳を少しだけやる。この項を書いた人は作品から文章を引用するのが好きなようで、その箇所を確認しているとマッケンの作品を殆ど読まねばならず、時間がかかって仕方がない。ラヴクラフトやポーに関する言及も多いのだが、マッケンの項は今年になって私が訳すことになったので、必要な資料を実家から持ってきておらず、甚だやりづらい。本は手元に置きたいものだ。
パトリシア・マキリップTHE BOOK OF ATRIX WOLFEを読み終える。読み終えてみるとなかなかいい話だという印象が残るが、感情表現があまりにもあからさまでしつこく感じられた。内容紹介を自分のページ内(もう一年も更新していない)に書くか、ぱらんてぃあに書こうか迷うところだ。
この247頁の本を読むのに3週間かかっている。遅すぎる。
Performa6400で印刷が出来ない問題は、最新のプリンター・ドライヴァーを入れたら解決した。モデムの認識もそういった問題なのだろうが、Performaの添付ソフトに関する最大の欠点はカスタムインストールが出来ないことだ。モデム認識のためのファイル一つのために、数百MBのソフトをインストールする勇気はなかなか湧いてこない。
図書館流通センターから本が届く。ル=グィン『オールウェイズ・カミングホーム 上・下』は長い。
金曜日に送り返した32MB DIMMの代わりの品が届く。早速装着すると今度は32MB増えて48MBとなる。数時間かけて一通りアプリケーションをインストールし終え、試しに少し使ってみると、以前、縦書きで挿入および削除時の画面の書き換えが遅くて使えないと思っていたMacWORDが、殆ど気にならない速さで動くではないか。これなら縦書きのためにクラリスワークス4.0Jを買う必要もなかった。速いということこれほどの違いをもたらすことが今日解った。各種辞書も内臓HDに入れると素早く検索してくれる。何と便利だ。だが、いいことばかりではなく、プリンターとモデムを認識してくれない。本機は原稿を書くためだけに使うと決めれば、邪念の入り込むことなく書き進めることができるかも知れない。そう思って、幻想怪奇文学事典のマッケンの項の翻訳を久し振りにやってみる。速いということは実に気持ちがいいものであるが、これは恐らく1週間もすると慣れてしまってありがたみが解らなくなるのだろう。
漸く日本語が表示できるシステムが出来上がったので、アプリケーションをインストールする。午後一杯費やしてしまう。Nisus Writerの5.0.3Updaterが出ているのを見つけたのでインストールしようとしたが、何故か私のNisus Writer正しい5.0.2と認識してくれない。英語版なのだが、日本語版のCD-ROMに入っていたものは米国版とは違うのだろうか。