6月30日(月)

 SFマガジン編集長より電話があり、先日送った原稿の若干の修正の話の後、「ホームページの日記を読ませていただきましたが・・・」と漢字を開く話に関して、読みにくい漢字を開く場合とそうでない場合があるのはその時の雰囲気によって異なり統一している訳ではないことをお許し頂きたいと云われてしまう。時々読まれていたのか。迂闊なことは書けない。

 一体どれくらいの人がこのページを読んでいるのだろうと常々不思議だったのだが、ホームページを移動して丁度一ヶ月、アクセス数は680程度であった。一日20回程度のアクセスがある訳だ。1日10回くらいかなと思っていたので、予想していた数よりは少し多い。決して多い数ではないが、私はこんなもんで十分だと思っている。

 本日付けの日本経済新聞に載っていたのだが、岩波書店は今秋からインターネットを通じて書籍の検索と註文ができるようにするそうだ。今でも検索は出来るのだが。受け取りは、近所の書店で受け取る方法と宅配とから選べるそうだ。世の中便利になっていく。しかし、総ての出版社がこの方法を採用し、皆インターネットで直接註文するようになったら書店の売り上げが減少する、だろうか。


6月29日(日)

 『村上朝日はいかにして鍛えられたか』読了。楽しいがすぐに読み終わってしまうところが残念である。特に、「最近は趣味は翻訳である」という箇所では笑ってしまう。見合いの時に趣味は翻訳ですなどと云ったら話はまとまらなくなるであろう、という辺り。

 ナンシー・A・コリンズ『フォーリング・エンジェル』(幹遥子訳/ハヤカワ文庫FT8月刊)のゲラが届く。私の苦手なソーニャ・ブルー3部作の第3巻である。読み始める。


6月28日(土)

 今日は颱風が北部九州を通っていくので外出せずに家でじっとしていることにする。昨晩から朝顔の鉢は室内に避難させている。職場へ行かない土曜日は当然インターネットで本の註文である。図書館流通センターで今週の新刊を見ると買いたい本があるではないか。早速註文する。

ジョン・クロウリー『リトル、ビッグ1・2』国書刊行会/各巻2600円
長野まゆみ『水迷宮 汪の巻』河出書房新社/1000円
ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ3』集英社/4000円
渡辺好孝『江戸の変わり咲き朝顔』平凡社/1942円

の5冊である。朝顔の本は昨年夏に刊行されたものである。他にも買いたい本はあったのだが、次の機会に註文しようと決意する。イェイツ『まだらの鳥 自伝小説』、アーシュラ・K・ル・グウィン『素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち』、グレゴリイ・ベンフォード『輝く永遠への航海』などである。

 シャロン・シンのArchangelを読み終える。無駄に長いような気もするが後半は結構盛り上がって感動的な結末を迎える。LOCUSの書評に地球人が移住した異星という舞台設定だと書いてあったのでその辺のことが明らかにされるのではと期待していたのだが、そのような言及は全くなかった。

 愛書家本英語500ページに備えて新しく英語の本を読み始めるのは控えて、村上春樹の『村上朝日はいかにして鍛えられたか』を読み始める。


6月27日(金)

 こんな夢を見た。家が暴徒に襲われている。今住んでいるところではなく埼玉の実家の方である。最初の襲撃は何とか撃退(一体どうやってだ? 記憶にない)したが、数分後、窓ガラスに何かがドスドスと当たる音がした。暴徒は火のついた矢を打ち込んできているようだ。やがて、二階に火がついたという声が聞こえた。一階にも煙が充満してきて我々(って一体誰と誰だ? 記憶にない)は庭に出た。家は忽ち炎に包まれていく。私は本が全部燃えてしまうと泣き叫ぶ。暴徒の一人が、ええっ、本が沢山あったのかと驚き慰めてくれるが、私はひたすら喚き散らしている。やがて、目が覚めた。寝苦しい夜であった。

 夜(寝ていたので何時のことだったかは解らない)、翻訳家の小川隆氏から電話があって、蒐書家に関する本を読まないかと云われる。勿論、ただ読むだけではなく、内容の纏めやら評価やらを後で書かねばならないのである。500ページくらいあるらしい。30秒ほど悩みに悩むが、蒐書家の本だということで読みますと云ってしまう。締め切りは8月半ば。本当に読めるんだろうか。


6月26日(木)

 Macintosh版Netscape Communicator 4.01が漸く出たと知り、早速職場の3.01を4.01に置き換える。何となく速くなったような気がするが単なる気のせいか。自宅のも4.01にしたいところだが、ドイツ語版はまだ出ていないようである。妻が使う6210の方は日本語版で、これも4.01はまだ出ていない。ドイツ語版を使わなければならない理由は何もないのだが。


6月25日(水)

 今日も自然と3時に目が覚めた。SFマガジンの原稿を仕上げて送信。いやあ『妖魔の騎士』の主人公もクレイだったなんてすっかり忘れていた。昨日の朝の原稿には随分出鱈目を書いていた。電話で確認してよかった。

 シャロン・シンのARCHANGELは残り100ページまで進んだ。やっと盛り上がってくる。この続篇がそろそろ届く頃なのだが。

 SFマガジン8月号が届く。同時に500号記念号のオールタイムベストの用紙というのも届く。こういうのは読むのは好きだが、選ぶのは苦手である。何しろ記憶力が弱いもので、なかなか書名や作者を思い出せなかったり、決断力に欠ける性格のせいでああでもないこうでもないと悩んでしまったりするからだ。古い作品ばかり並べれば近頃全然SFを読んでいないみたいだし(実際そうなのだが)、新しいものばかり並べれば投げ遣りに去年読んだ本の中から選んだみたいだし、珍しい本を並べれば受けを狙ってふざけているように見えてしまうし。選ぶ項目が6つもあるのからまた大変だ。更に、再録した方がいい過去の海外短篇やら掲載して欲しい未訳の短篇やら、とても私には選べない。と云って悩みながら結構楽しんでいる自分に気付いたりするのだ。


6月24日(火)

 久しぶりに3時に起きてSFマガジンの原稿を書く。フィリス・アイゼンシュタイン、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、『たのしく読める英米幻想文学作品ガイド120』の3冊を紹介する。5時前にほぼ書き終える。『妖魔の騎士』について解らないことが幾つかあるので、早川書房に電話して教えてもらってから明日送ることにしよう。


6月23日(月)

 Fantasy Centreから本が届く。Ash-Tree PressのIN GHOSTLY COMPANY (£16.50)のみ。ヴァーノン・リーのHAUNTINGSは予想通り売れてしまっていた。送料も£2なので、今回は出費が少なく一安心。IN GHOSTLY COMPANYの作者Amyas Northcoteという人は聞いたことのない名前で、何だかよく解らず書棚に収めてしまう。いつの間にかAsh-Tree Pressの本が随分増えている。古い怪奇小説が並ぶと全然読んでいないくせに結構嬉しい。

 私は電話が嫌いである。心底電話が嫌いで、どうしても電話をしなければならない日は朝から憂鬱である。電話が終わると何故か必ず背中にびっしょり汗をかいている。不安なのだろう。なるべく電話を使わない仕事は何かを考えて今の仕事に辿りついたのだが、それでも電話をしなければならない日はある。今日は給与の振り込み口座を変更したために公共料金などの口座振替の変更手続きの電話(それぞれの会社から書類を送ってもらう場合と銀行の書類のみ必要な場合とがあることを今日初めて知った)、職場で購入するコンピュータの周辺機器の問い合わせと見積書の依頼、早川書房への私用など普段の私の一ヶ月の電話量に匹敵する電話をかけた。電話を多用する仕事の人の1時間分程度の量だろうが、私にとっては大いなる苦痛である。そのせいかどうかは知らないが夕方には胸の心臓の辺りが苦しくなってきたような気がしたので、到着したAsh-Tree Pressの本を手にとって慈しんでからSFマガジンの原稿も書かずにすぐ寝てしまう。


6月22日(日)

 『魔法使いハウルと火の悪魔』読了。児童書らしさは否めないが、ジョーンズ独特の笑いが鏤められた楽しいファンタジイである。早速、SFマガジンのファンタジイ評の原稿を書き始めるが、書名を並べただけで寝てしまう。


6月21日(土)

 暑さと蚊に刺されたせいでよく眠れず3時に起きてしまう。テレビでヒッチコックの映画「バルカン超特急」を観る。古い映画である。イギリスの老婦人が列車の中で突然姿を消しそれを若い男女が探すというコメディタッチの如何にもヒッチコックらしい映画である。深夜にこういうほのぼのとしたヒッチコックを観るとのんびりとした朝を迎えることができる。

 映画が終わってもまだ夜明けまでに時間があるので、椎名誠の『本の雑誌血風録』を読み、読了。さらに気分がよくなる。夜明けの光の中で朝顔の蕾を見ながら、もっともっと本を読んで生きていきたいと思う。

 職場からの帰りに紀伊國屋書店に行きダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いハウルと火の悪魔』(西村醇子訳/徳間書店/1600円)を購入。帰宅して書棚を見ると1991年にGreenwillow booksから刊行されたCASTLE IN THE AIRという本書の続篇があった。


6月20日(金)

 シャロン・シンのARCHANGELを少し読み、椎名誠の『本の雑誌血風録』を少し読む。

 今日は台風が上陸するので大変なことになりそうだが、九州北部は何の影響もない。朝から雲は多めながら穏やかな天気である。午後、ハヤカワ文庫FTから出るP・アイゼンシュタインについてSFマガジンのファンタジイ評に書くために必要な情報を教えてもらおうと思って早川書房に電話したが担当の嘉藤さんは今日はお休みとのこと。考えてみると私は東京が大暴風雨に襲われているときに電話をかけたのだった。私が初めてハヤカワ文庫FTの解説を書いたときにも台風がやってきて大暴風雨に襲われているときに早川書房に電話したことがあった。あの時は私も暴風雨の中にいたのだが。


6月19日(木)

 書店リストの方には書いておいたのだけれど、図書館流通センターではしばらく前から<今日の新刊>というのが始まっている。夕方、毎日その日の新刊書を知ることができるのだ。こりゃあ凄い、と感激したけれど、殆ど利用しないことに気がついた。帰りがけに買って帰れる訳ではなく、どうせ数週間おきに通販で買うのだ。

 MacPowerという雑誌を大学生協で購入。私はコンピュータを忌み嫌っている人間なので、当然Macintoshを使っている。生まれたときからコンピュータを使ってましたというような顔をしている奴等はMacintoshを露骨に莫迦にする。だから私は当然Macintoshということになる訳だ。世の中のコンピュータの8割がMacOSで動く時代が万一(万に一もないと思うが)やってきたら、それでも使い続けるかどうかは些か自信がない。

 職場からの帰りにうっかり混雑した電車に乗ってしまい本が読めず不機嫌な顔をして帰宅。


6月18日(水)

 図書館流通センターから昨日、註文していない本を送り返してくれとの返事が来たので梱包し、宅配便の宛先など記入したが、料金着払いの記入欄がないのに気付き、妻に尋ねると「着払いは専用の用紙があるのよ」と云われてしまう。知らなかった。面倒臭い。とにかく、今日は送れない。

 何故だかよく解らないのだが、近頃本業の方が忙しい。風邪も完全には治らず早起きできない。つまり本が読めないということである。シャロン・シンのARCHANGELは220ページまで進んだが、まだまだ終わらない。つまらない訳ではないのだが、何だかだらだらと続くのである。

 大学生協で『エンデ全集4 はてしない物語 上』岩波書店・2400円と椎名誠『本の雑誌血風録』朝日新聞社・1600円を購入。『エンデ全集』はまだ一冊も読んでいない。『本の雑誌血風録』は仕事の合間に半分くらい読んでしまう。既にどこかで読んで知っている内容が殆どだが、また楽しんでしまう。最近、本の雑誌を買わなくなってしまったのが少し寂しい。


6月17日(火)

 昨日、うっかりInternet Bookshopのベストセラーリストを消しちまったよ、と書いたら送ってくれた人がいたので早速載せてみることにしよう。

1 Neverwhere/ Gaiman, Neil
2 Maskerade/ Pratchett, Terry
3 Hogfather/ Pratchett, Terry
4 Excession/ Banks, Iain
5 Darcy's Story/ Aylmer, Janet
6 Feet of Clay/ Pratchett, Terry
7 "Babylon 5"/ Straczynski, J.M
8 Dilbert Principle/ Adams, Scott
9 English Patient/ Ondaatje, Michael
10 Making of "Pride and Prejudice"/ Birtwistle, Sue
11 3001: The Final Odyssey/ Clarke, Arthur C.
12 "Sea Serpent" Journal:/ Gregory, Hugh
13 Creating Killer Websites/ Siegel, David
14 Man Who Listens to Horses/ Roberts, Monty
15 Quiller Balalaika/ Hall, Adam;
16 American Gothic/ Quick, W.T.
17 A-Z of "Babylon 5"/ Bassom, David
18 Programming Perl/ Wall, Larry
19 Ticktock/ Koontz, Dean R.
20 Trainspotting/ Welsh, Irvine

だから何なのだと云われても困るのだが、ニール・ゲイマン、テリー・プラチェット、アイアン・バンクスと並ぶあたり、ちっと変わっているような気がしたのだ。イギリスのインターネットって感じがする、なんてことはないか。根木島さん、ありがとうございました。


6月16日(月)

 イギリスのThe Internet Bookshopから新着情報メールが届いていた。この夏、1万冊2割引企画などのお知らせである。同時に掲載されていたInternet Bookshopのベストセラーリストが興味深かったので(テリー・プラチェットが3冊も入っている)、ここに載せようと思ったのだが、うっかりメールを消してしまった。

 とあるメーリングリストで山尾悠子の作品リストの存在を知る。全部集めよう、と誓う。


6月15日(日)

 SFマガジン9月号のSFスキャナーの原稿を送信する。ちょっと早いか。テッパーのTHE FAMILY TREEである。少し長くなってしまう。途中で明かされる仕掛けを隠したまま粗筋を紹介するのに骨が折れる。

 図書館流通センターより本が届く。小包を開けると稲垣功一・村上春樹『波の絵、波の話』という註文した覚えのない本が入っている。註文日が他の本とは違うので誰か別の人が註文したものに違いない。ソウヤーの『ターミナル・エクスペリメント』が3冊書棚に並ぶ。変な眺めである。『たのしく読める英米幻想文学作品ガイド120』は些か不気味な作品選択だ。何故ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』が入っているのだろう。


6月14日(土)

 何もない一日であった。


6月13日(金)

 言語7月号着。いつもざっと眺めるだけでよく読まない。そうやって眺めていると、ホフマンの『黄金の壷』は言葉に関する小説であるという文章を見つけた。そうだったのか。前に読んだのは、もう15年以上前のこと。そんなことには全く気が付かなかった。無性に『黄金の壷』が読みたくなるが、手元にない。岩波文庫版も品切れだ。諦める。


6月12日(木)

 『氷の城の乙女(下)』読了。主人公は重度のお節介野郎だが最後は愛と感動の結末を迎える。魔法の戦いの場面など迫力に欠け、全体的に甘い雰囲気に覆われている。

 図書館流通センターから連絡があり、グレッグ・ベア『火星転移(上・下)』は品切れとのこと。まあ、いいか。あっても多分読まないだろうし。しかし、『ターミナル・エクスペリメント』が品切れで、『火星転移』が届いた方がよかったなと思う。


6月11日(水)

 今日は早起きしようと思っていたが、夜中目覚めると喉に激しい痛みを感じたので、5時まで寝る。どうやら風邪をひいたらしい。やれやれ。娘は高熱を出して寝込んでいる。『氷の城の乙女(下)』を手にとって出勤。

 本ページを読んで下さっている方からメールを頂き、デジタル文庫本リーダーというものがあることを教えてもらった。エキスパンドブックよりも動きが軽快だとのこと。早速ダウンロード。確かに動きは速く、背景や書体も変更可能でなかなか便利だと感じる。が、ふと気付くと検索機能がない。脚注の検索というのはあるのだが。読むだけならいいのだろうが、私は夏目漱石が『坊ちゃん』のなかで「うんでれがん」という言葉をどこで何回使ったのかというようなことを読みながら確認できないと気が済まないのであった。私はここから入手しました。


6月10日(火)

 アイゼンシュタイン『氷の城の乙女(上)』読了。なんか説教臭い話だなあと感じる。主人公はお節介で人にやたら説教をたれるくせに純真な厭な奴である。なんだか自分が説教されているような気がしてくる。

 帰宅途中の駅に書店に寄ってダイアナ・ウィン・ジョーンズの新刊を探してみるが見つからない。ここにはないのだろう。


6月9日(月)

 寝坊して5時起床。アイゼンシュタイン『氷の城の乙女』は思いのほか捗らない。

 書店リンク集を久しぶりに見ると、幾つか移転したり閉鎖したりしている店があるようだ。近々整理したいが、これが結構時間がかかるのである。


6月8日(日)

 娘と出かける。ぬいぐるみミュージカルは甚だ退屈で寝てしまう。目覚めると頭痛が始まっている。痛みをこらえて、帰りに紀伊國屋書店に寄ってヴィンフリート・フロイント『ドイツ幻想文学の系譜』(深見茂訳・彩流社・2200円)を購入。帰りの電車の中で少し目を通したが、文章が読みづらい。先週まであったCD-ROM『新潮文庫の100冊』の姿が見えなくなっている。割引販売していた筈なのだが。売れてしまったのか。もう一軒、リーブル天神という書店に行って電子ブック版『新編英和活用大辞典』を買いたいと思ったが、雨が結構激しく降っていたし、空腹で不機嫌になっている娘を連れていたので諦める。


6月7日(土)

 ちょっと早いがSFマガジンのSFスキャナーの原稿、テッパー THE FAMILY TREEの紹介を書く。なかなか4枚に収まらない。結局、書き終わらなかった。
 EGWORD PUREの縦書き原稿用紙設定で書いてみる。フォントを18pにするととても見やすくていいのだが、原稿の最初の方の挿入・削除に時間がかかる。これは私の機種のディスプレイ表示速度が遅いせいか。結局、Claris Worksの縦書き入力画面に戻すが、フォントは18Pにする。大きいフォントは見やすくていい。しかし、辞書を沢山開きたいときは、些か邪魔である。モニターを2台にしたいところだ。


6月6日(金)

 The Encyclopedia of Fantasyを買おうと決意する。イギリスのFantasy Centreから£50で買おうかアメリカのWeinberg Booksから$75で買おうかというところでまた悩む。Fantasy Centreの方は送料が解らない。結局、Weinberg BooksにはThe Encyclopedia of Fantasyだけを註文する。送料を含めて$88である。Fantasy Centreの方にはAsh-Tree PressのIN GHOSTLY COMPANY (£16.50)とヴァーノン・リーのHAUNTINGS(£25.00)を註文。Fantasy Centreに前回註文してから半年近く経ったような気がするので、カタログ送付が止まらないように註文しておこうと思っただけだ。ヴァーノン・リーが売れてしまっていることを祈るばかりである。しかし、冷静に考えれば、カタログ送付が途切れないように註文するだけなら、多少送料が高くてもThe Encyclopedia of FantasyのみをFantasy Centreに註文すれば良かったのではないかと思った。でも、もう遅い。Macintoshの画面から直接ファックスを送れるようになって便利になったのはいいのだが、こういう軽はずみな註文が増えたのはそのせいだろうか。

 ハヤカワ文庫FTの7月の新刊フィリス・アイゼンシュタイン『氷の城の乙女(上・下)』のゲラが届く。昨年秋に刊行予定だったのだが諸般の事情により遅れていたもの。『妖魔の騎士』の続編である。


6月5日(木)

 シャロン・シンのARCHANGELは、途中で何度も日本語の本が割り込むので一向に進まない。漸く180ページである。

 GOOという検索エンジンはやたら強力で、ついつい検索してみたくなって色々な言葉を打ち込んでしまう不思議な魅力を持っている。<コッパード>という語で検索すると幾つか当たりが出てきたので「日本にもコッパードの愛読者が結構いるんじゃないか」と嬉しくなったが、よく見たら総て私のページだった。続いて<ヨナス・リー>と打ち込んでみるとやはり私のページばかり。些かがっかりする。<ホジスン>あたりでやっといくつか出てくる。


6月4日(水)

 Weinberg Booksよりカタログ着。WEIRD TALES - SEVEN DECADES OF TERROR ($9.95)とArkham Houseの新刊(VOYAGES BY STARLIGHT by Ian R. MacLeod/$21.95)に心を動かされる。今月はWeinbergへの註文を諦め、思い切ってThe Encyclopedia of Fantasyを買ってしまおうか。

 ロバート・J・ソウヤー『ターミナル・エクスメリメント』読了。これは面白い。今回の作品は今までに邦訳が出たものと比べると本が分厚くなっているようだ。些か心配である。どんどん長くなったりしなければいいのだが。

 EGWORD PURE 2.0着。早速インストール。縦書きが軽快に入力できるのは謳い文句通り。が、私の目当てはEGBRIDGE 8.0である。突然MacVJE-Deltaから日本語入力方法が変わるとそれなりに戸惑いもあるが、「ゐ」と「ゑ」が一発で入力できることと、「は行4段活用」の動詞の登録ができることに満足する。前にも書いたが、「は行4段活用」動詞の登録はMacVJE-Deltaでもできたのだが、なぜかうまく呼び出されなかったのだ。今回は問題なく「云ふ」「云はない」ときちんと出てくる。嬉しい。不満は『』がキーボードから一発で入力できないこと。


6月3日(火)

 Fantasy Centreよりカタログ着。今回もThe Encyclopedia of Fantasyを見て、悩む。£50である。


6月2日(月)

 妻はPerforma6210を殆ど使っていないようなので、外付けハードディスク(1GB)を6400へ繋ぎ変える。中身もすっかり初期化して入れ換える。Oxford English Dictionaryを入れたら6割り以上が塞がってしまった。4GBのハードディスクが欲しいところだ。昨日買ったCD-ROM版『新潮文庫明治の文豪』は容量の大半が朗読の音声だということが解った。エキスパンドブック形式のファイルは33MBしかないので外付けハードディスクに入れてしまう。朗読をなくして収録図書数を10倍にしてもらいたいものだ。『大正の文豪』はまだでないのだろうか。CD-ROMトレイには三修社の『12か国語大辞典』を入れておく。

 大学生協にて村上春樹『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』(朝日新聞社/1200円)を購入。

 帰宅するとロバート・J・ソウヤー『ターミナル・エクスメリメント』(内田昌之訳/ハヤカワ文庫SF/800円)が届いていた。2冊。一冊は訳者謹呈、もう一冊は乞御好評という短冊が入っている。先週、私はこの本を図書館流通センターに註文しているので、合計3冊の『ターミナル・エクスメリメント』が我が家には揃うことになる。どれを読もうかと暫し悩み、折角だから訳者謹呈の本を読ませていただくことにする。


6月1日(日)

 娘と出かける。二人で公園でボートに乗った後、紀伊國屋書店へ。娘は幼稚園で先生に読んでもらっている本だとかで、R・S・ガネット『エルマーのぼうけん』『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』(福音館)を欲しがっているので買ってやる。私も幼い頃読んだのだが実家で探しても見つからず母を問い詰めてみると15年くらい前に捨てたと云われたことがあった。本を捨てるような人間が自分の母親だったのかと驚愕したことを覚えている。とにかく今は手元にこれらの本がないので買ってやることにした訳だ。書店で見ると、私が読んだハードカバー版の他に今年ソフトカバー版が出たようだ。娘にはハードカバー版を強く薦めたのだが、幼稚園で読んでもらっているのがこちらだとかでソフトカバー版を欲しがる。ハードカバーの方が本として趣があるし造りも堅牢だなどと云ってハードカバーを薦めるのだが、頑として譲らない。一瞬、両方とも買うという考えが頭を掠める。しかし、ハードカバー版とソフトカバー版の両方を買うのが普通だと娘が思い込んでは今後の人生が大きく狂いそうなのでやめておいた。それぞれ619円であった。
 私は電子ブック版の『新編英和活用大辞典』が欲しかったのだが、この店には電子ブックが殆ど見あたらない。でもCD-ROM版『新潮文庫明治の文豪』(NEC/7000円)を6200円で売っているのを見つけたので購入。定価でも買うつもりで来たので何だか得したような気分になる。帰宅して早速見てみると、長篇を読むのは些か困難だが、特定の言い回しを探したいときなどは実に便利である。夏目漱石の『坊っちゃん』の中で<うんでれがん>という言葉がどこで使われたかが一瞬で解ってしまった。しかし朗読は不要だ、と思う

 今日の日本経済新聞の読書欄で短く紹介されていた高宮利行・原田範行『本と人の歴史事典』(柏書房/8900円)が欲しくなる。しかし、8900円は高い。同紙に広告が出ていた『旧約聖書 第VII分冊 イザヤ書』岩波書店/3100円も欲しいが、全15冊を揃えると45000くらいになる。いつの日か、死ぬまでには、好きなだけ本が買えるようになりたいものだ。私は別に数百万円する中世ヨーロッパの古書が欲しいと云っている訳ではないのだ。普通の本を買えるようになりたいだけなのだ。


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