8月31日(土)

メモリを装着。4MBを外して16MBをつけたので、計32MB。これを機会に、QuickTimeをversion 2.1から2.5へ。私は果たしてこのQuickTimeという奴の機能を一度でも使ったことがあったのだろうか。訳も解らぬまま2.5をインストールするとシステムのメモリ使用量が0.5MB少なくなった。勢いで、MacTCPという奴を捨て、OpenTransport 1.1.1b7をインストール。OpenTransportというものが私にどういう利益をもたらすのかは全く解らない。これでシステムのメモリ使用量が0.5MB増えてしまった。


8月30日(金)

昼の飛行機で福岡へ。今回は空席が目立ち、近くにも騒がしい家族連れもいない。飛行機に乗るとき、頭上の荷物収納庫に激しく頭をぶつけ、客室乗務員が大袈裟に心配してくれる。大丈夫ですと云い、席についてゴールドスタインを読む始めたら、先ほどの客室乗務員がまた声を掛けてきて、冷たいタオルで冷やしたらどうかなどと云う。私だって美しい女性に話しかけられて不愉快な訳ではないのだが、何しろ私は今ゴールドスタインを読んでいるのだ。あなたの美貌に見とれて頭をぶつけてしまったのです、くらいのことを云ってもよかったのかも知れないが、何しろゴールドスタインを読んでいたのだ。邪魔をしないて欲しい。乗客が少なくて暇なのか、頻繁に席を回って飲み物をすすめたり、絵葉書を配りに来たりしている。
 四時頃帰宅。とうとうゴールドスタインは読み終えることが出来ず、50頁ほど残ってしまう。
 インターナショナル・サイエンティフィックから16MB(60ns)72ピンSIMMが来ていた。OTHER WORLD'S BOOKSからカタログ。


8月29日(木)

大通り公園でゴールドスタインを読み、うとうとしてから、学会会場休憩室で再びゴールドスタインを読む。夜は知人三人と宴会。


8月28日(水)

大通り公園でゴールドスタインを読み、うとうとしてから、学会会場休憩室で再びゴールドスタインを読む。昼食は知人八人と牛舌とビール、夜は知人九人と宴会。昼からビールを飲んだせいか、煙草の煙のせいか、夜には頭痛が激しくなってしまい、ホテルに戻ってもゴールドスタインを読むことなく、就寝。


8月27日(火)

大学の後輩二人と昼食を取った後、一人会場を後にして丸善へ。札幌丸善は福岡紀伊國屋よりも売り場面積が広い。ヨナス・リーの『漁師とドラウグ』が売っているのを見て感激する。札幌は住所表示が間違えようがないほど解りやすいので、私のような方向音痴の者でも安心して歩き回れる素晴らしい街である。
 大通公園のベンチでゴールドスタインを読み進める。歩くと少し暑いが、木陰で本を読んでいると爽やかな風が心地よく、ついうとうとしてしまう。これではいけないと思い、学会場の休憩室で無料の麦茶を飲みながら、ゴールドスタインを読み進める。冷房が効きすぎていて些か寒いが、それでもまたうとうとしてしまう。夕方、知り合いと会い、計八人で宴会。


8月26日(月)

リサ・ゴールドスタインのWALKING THE LABYRINTHとマイケル・カンデルのPANDA RAYを持って札幌へ出発。ゴールドスタインから読み始める。札幌行きの飛行機は満席で、家族連れが多い。運悪く私の隣には三代八人から成る家族が座ってしまい、甚だ騒がしい。じっと我慢して、ゴールドスタインを読み進める。空港から札幌までの列車は寒冷地仕様で窓が二重硝子になっているせいか、静かで、近くに騒がしい子供らもおらず、快適に読み進めることが出来る。
 二時過ぎに学会場に到着。暫く会場をぶらつくが知っている人に会わないので、早めにホテルに行って早川書房に電話。昨日送った原稿について確認する。細かい修正のみ。次号に載るゴールドスタインの短篇の作品解説を書くことになる。Casandra's Photographsという短篇である。


8月25日(日)

SFマガジン11月号の原稿を書く。ジョン・クロウリー『ナイチンゲールは夜に歌う』、デイヴィッド・エディングス『サファイアの薔薇(上・下)』、ハムリー&グリーンバーグ編『死の姉妹』の3冊にする。クロウリーはよく解らないし、エディングスはつまらないし、『死の姉妹』は既に10月号のHORRORの欄で紹介されているので、些か書きづらい。が、何とか書き終え、送信する。
 インターナショナル・サイエンティフィックというところで16MB(60ns)72ピンSIMMが8000円(送料込)で売っていたので、註文。クレジット・カードが使えるところがいい。今回は流石に妻も「そんなもの買わないで新しいコンピュータ買ったら」とは云わなかった。8000円で新しいコンピュータが買えないことくらいは知っているようだ。


8月24日(土)

SFマガジン10月号着。今回は11月号の原稿をまだ送っていないので、前の号の他ジャンルで取り上げられた本を見てから書けるので、書きやすい。それでも、だらだらと一日を過ごし、原稿は5行くらいしか書かない。


8月23日(金)

来週月曜日から札幌で開催される日本生化学会/日本分子生物学会合同年会という学会に参加するので、本欄は一週間更新できない。リサ・ゴールドスタインのWALKING THE LABYRINTHとマイケル・カンデルのPANDA RAYを持って出掛けようと思っている。でも、その前にSFマガジンの原稿を出していかなければ。


8月22日(木)

今日から何を読もうかと書棚を見渡し、リサ・ゴールドスタインのWALKING THE LABYRINTHを選ぶ。実はシャロン・シンのARCHANGELを読み終えていないのだが、これは決してつまらないという訳ではないのだけれども、いっかな進まない分厚い本に飽きてしまい、この辺りで気分一新、ゴールドスタインを読もうと決意した訳である。
 帰宅途中で書店により『世界の古書店II』(丸善ライブラリー/700円)を買う。昨年5月に出た本だが、全然気がついていなかった。一昨年に出た『世界の古書店』は買ったのだが。私としたことが迂闊だった。世界の古書店に纏わるエッセイを集めたものだが、毎年一冊の刊行を目指していると編者は書いている。今年はもう出たのだろうか。


8月21日(水)

 朝、自宅から本欄を更新しようとしたら、プロヴァイダに接続した瞬間に切れてしまい、何度か試みているうちにMacPPPが全く動かなくなってしまった。何なのだ、これは。
 F&SF9月号着。これがF&SFの定期購読の最後である。クロウリーやマイクル・コニイが載っていたような気がする。
『死の姉妹』読み終える。ニーヴン以外はどれも面白い。
 先週届いた<言語>9月号のページを漫然とめくっていたら、ATOK9ではハ行五段活用の設定(次versionではハ行四段に変更されるという)があって、出荷時には一つも登録されていないが、古典語の登録が可能であると書いてあった。私の使っているMacDVJγではどうだろうと調べてみると、ちゃんとハ行四段活用があるではないか。でも、最初から登録されていないといちいち「云ふ」やら「使ふ」やら登録していくのは大変だ。そうは云っても、私の語彙など貧弱だから書きながら登録していけば、さほど困難な作業ではないのかも知れない。平仮名で表記することのない単語はわざわざ登録する必要もないのだし。例えば、「蝶々」を「てふてふ」と入力しようが「ちょうちょう」と入力しようが同じだということである。思う存分旧仮名遣いで入力するために明日からこつこつ登録していこうかと、ふと思ったが、実行するかどうかは自信がない。


8月20日(火)

『死の姉妹』を半分ほど読む。期待せずに読んだのだが、なかなかいい。今のところ気持ち悪い血みどろの話はない。
 帰宅途中で、買い逃していた『中井英夫全集6 ケンタウロスの嘆き』創元ライブラリ(1500円)を購入。いつ読めるかは解らない。
 帰宅後、郵便局へ小包を受け取りに行く。今回は、THE YEAR'S BEST FANTASY AND HORROR NINTH ANNUAL COLLECTIONとマイケル・カンデルのPANDA RAYのみ。年刊傑作選の方は何となく毎年買っているものだが、カンデルは今すぐ読みたい。しかし、読まなければならない本が他にある。来週、北海道で読もうかと密かに考える。


8月19日(月)

4時15分頃起きると頭痛はすっかり消えている。漸く通常の躰に戻ったことを喜び、翻訳でもしようかとMacintosh Performa6210を起動したのだが、<?>マークがでて、起動できない。再起動しても同じである。暫く、呆然と画面を見つめていたが、CD-ROMから起動して色々いじってみると大事な情報を失うことなく平常に復帰した。でも、あれこれしているうちに出勤の時間となってしまう。やれやれ。
 FANTASY CENTREに漸く註文。Ash-Tree Pressの新刊2冊: David G. Rowlands THE EXECUTOR AND OTHER GHOST STORIES (£22.50)とTHE SUPERNATURAL ANTHOLOGIES OF HUGH LAMB (£8.00)。Rowlandsっていうのは聞いたことのない作家である。Lambのはpaperbound bookletで、67ページしかなく5篇収録。あと、どうせ売れてしまっているだろうが、ブラックウッドのTHE MAGIC MIRROR (Equation, 1989, £8.00)も註文。短篇集未収録の作品が4つ入っているとの記載に惹かれて。多分読まないのだろうが。
 帰宅すると<郵便物保管のお知らせ>が郵便受けに入っている。WEINBERG BOOKSからきた小包である。受け取りは翌日以降なので明日まで待つ。

 

8月18日(日)

弱い頭痛が止まず、ヴァーノン・リーの翻訳に挑戦するものの、気分が悪くなってきて昼から3時間ほど寝てしまう。食べ物を買いに出、早めに夕食を取って8時半頃就寝。


8月17日(土)

帰省中に来た郵便物の片づけが漸く終わる。部屋の掃除をした後、近所の書店へ。SFマガジンのファンタジイ評でとりあげる本が足りない。創元推理文庫からピーター・モーウッドの<歳月の書3>が8月の刊行予定になっていたが、今からでは間に合わないであろう。苦し紛れに扶桑社ミステリーから出ている吸血鬼アンソロジー『死の姉妹』を買って帰る。
 クレジット・カード会社から請求書が届き、先月COMPUTER QUICKに註文したMicrosoft Word 6.0.1の送料が60ドルと解った。80ドルの品物に60ドルの送料とは些か高い。もっと遅くてもいいから、送料は安い方がいい。アメリカだと書店ならこの十分の一の送料だが、時間は1月半かかる。コンピュータソフトを通販で買う人は気が短いのか。1週間で来るとは、国内の店から買うのと変わらない。でも、まあ、Academic Priceで買えたから、よしとするか。
 妻と娘のいない間に翻訳を進めておこうと思っていたのだが、昼ごろから微かな頭痛を感じ、だらだらと寝て過ごしてしまう。


8月16日(金)

昨日は早く寝たのにまた寝坊。躰が重く足を引きずるように歩いて出勤。どうやら風邪をひいたらしい。これではFantasy Centreに註文したい本があるのに註文書を書くことが出来ない。Weinberg Booksのカタログに載っていたテッパーとレズニックの新刊は今月は見送る。
 夕方、『砂の子ども』を読み終えるが、何だかよく解らない。


8月15日(木)

寝坊。ターハル・ベン=ジェルーン『砂の子ども』を手にとって慌てて出勤。男として育てられた女の話。『砂丘の子どもたち』と題名が似ているが全く関係はない。


8月14日(水)

うっかり出勤してしまった。JRは始発から全線運休。西鉄も7時半には運転をとりやめるので、もう帰れない。勿論、交通機関が動いていない日に出勤する義務はないのである。台風の通過を見ながら夜までここで過ごすことになるだろう。家にいても停電になってしまってはなにも出来ないし、何しろ暑い。少なくともここは病院なので停電にはならないようになっているらしい。しかし、今読みかけのエディングスがあと10ページほどで終わってしまうのに次に読む本を持ってこなかったのは最大の失敗だ。
 私の帰宅時間にあわせるかのように西鉄が運転再開。通常と殆ど変わらない出勤・帰宅時間となる。エディングスを読み終えてしまっているので帰りの電車の中では退屈だった。
 帰宅すると早川書房からの宅配便についての不在通知がドアに挟まっていた。思いがけず到着する本ほど嬉しいものはなく、喜んで宅配便屋に連絡し配達を待っていたら、本ではなく菓子だった。
 夜、電子ブック版『リーダーズ+プラス』をハードディスクに入れる。


8月13日(火)

一週間ぶりで職場へ。久しぶりにMacintoshを触るととても不思議な感じがする。最初の三分間程はカーソルが画面上を動き回るのが妙に非現実的な動きに感じられた。が、十分程で元に戻ってしまった。
 台風が接近中。どうせ明日は交通機関が止まり出勤できないか、台風の動きが遅くても半ドンだろうと思って、休日気分で本欄を書く。一週間分だと、こんなものでも二時間もかかるのだということを発見し、些か驚く。こんなことをしている場合ではない。妻と娘のいない一週間を無駄にせず、本を読み翻訳をしなければ。


8月12日(月)

午後五時の飛行機で福岡へ。エディングスは残り百頁ほどまで進む。帰宅するとアメリカのSF情報誌LOCUS八月号、紀伊國屋のI FEEL 21号(これで二冊目である)、FANTASY CENTREとWEINBERG BOOKSからカタログが届いていた。それから、生協から蝿取り草(ハエジゴク)も届いていた。


8月11日(日)

まだ少し足元がふらつくような気がするが、<ぱらんてぃあ>例会へ。今回は人数も少なく、ぼおっと時を過ごす。主宰者の小川隆氏、山岸真氏、高田純一氏、中原尚哉・七苗夫妻、尾之上俊彦氏、あと名前の知らないお茶大の人、である。特に何を話す訳でもなく、怠惰な雰囲気の日曜の午後を過ごす。出来れば忘年会は第四日曜にしてくださいと頼んでおく。


8月10日(土)

夜中まで吐き続け、今度は朝から下痢である。これはどうみても食中毒。きっとO157に違いない。と考えるのは素人の浅はかさ。私のいつもの頭痛に伴う症状なのである。昼からは何とか食事も取れるようになり、クロウリーを少し読む。よく解らない。


8月9日(金)

妻と娘と共に銀座へ出かけ、妻の買い物を見守る。この金で一体何冊本が買えるのだろうかと考えている内に頭痛が始まってしまう。午後帰宅してからは寝台の上でのたうちまわり何度も吐く。


8月8日(木)

終日部屋の掃除と本の整理。


8月7日(水)

送ってあった段ボール箱から本を出して書棚に収める。一年分たまっているのでかなりの量である。
 午後から出かけ、神保町へ。本を買う時間はあまりない。三省堂本店で電子ブック版『リーダーズ+プラス』(研究社・16,480円)、ターハル・ベン=ジェルーン『砂の子ども』(紀伊國屋書店・2200円)、エディングス『サファイアの薔薇(上・下)』を買う。
 冨山房の地下の喫茶店フォリオで国書刊行会の藤原氏と待ち合わせである。今日は私の初めての訳書『漁師とドラウグ』を手に取ることのできる日である。少し遅れてやってきた藤原氏から本を受け取る。この人は本ができ上がったら必ず訳者に会って直接本を渡す編集者なのだそうである(という話は西崎氏から聞いた)。丁度、帰省したときで運が良かった。印刷所から確認の連絡が会社に入るときには「『漁師とトラフグ』の担当の方、お願いします」と何度も云われたという話などを聞く。『漁師とドラウグ』より『漁師と虎河豚』の方が面白そうな本の題名ではある。やがて、西崎氏も加わり、一時間ほど話してから帰宅。


8月6日(火)

埼玉の実家へ着く。早速、本をおいてある部屋の掃除に取りかかる。床や壁、更には書棚や本にまで黴がはえているのを見て、驚き慌て、狂ったように拭き掃除をする。丁寧に掃除をしたお蔭で、三年間捜し続けていたTHE ARKHAM HOUSE COMPANIONを見つけることが出来た。この本はアーカム・ハウスから刊行された総ての本について、短篇集の収録作品まで詳しく記してあるので是非手元に置いておきたいと思い、実家に帰る度に捜していたのだが、書棚の隅の方に隠れていたのだった。

 

8月5日(月)

八時半に福岡を発ち、羽田へ。飛行機の中でクロウリーを少し読む。全く必要もないのにホテル日航東京に宿泊し、金と時間の無駄遣いを楽しむ。が、本は読めない。


8月4日(日)

身体中が痛い。が、無理やり起きて本棚の整理の続き。電話の配線に苦労する。

 

8月3日(土)

職場の壁のペンキ塗りである。教授が変わった人で職場の壁のペンキを自分で塗るのである。診療室の時は知らん顔をしていたが、流石に自分が使う部屋のペンキを皆が総出で塗り替えているのに一人だけ知らぬ顔は出来ない。四時間程の作業の後、疲れ切って帰宅すると、突然、妻が部屋の模様替えを提案する。部屋っていったって沢山ある訳ではない。寝室と書斎を入れ換えるだけだ。一年ほど前に入れ換えた部屋を元に戻そうと云うのである。始め私は激しく抵抗したが、書棚の増設を同時に提案され、うっかり了承してしまった。夕方から本の移動が始まり、夜の二時ごろ書棚の移動が一応完了した。


8月2日(金)

9月に出るジョン・クロウリー『ナイチンゲールは夜に歌う』のゲラが届く。中短篇七篇の作品集である。SF評論誌FOUDATIONの51号に載った書評がおまけで付いている。何故か私もこの号は持っているのだが、こんなものが掲載されているとは勿論気が付いていなかった。


8月1日(木)

とうとう8月になってしまった。暑くて本は読めないし、仕事も捗らない。来週から1週間帰省するので、それまでに一通り論文を書いておこうと朝から夕方までMacintoshの前に坐る毎日である。冷房の風の吹きだし口から全く動こうとしない怠惰な日々を送っている。
 国書刊行会の人から職場に電話があって驚く。ヨナス・リーの『漁師とドラウグ』が出来たので、来週会うことになる。


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