1月31日(金)

『マルーラの村の物語』読了。アラム語とはどんな言葉なのか知りたくてたまらなくなった。セム語系の言語で、イエスと弟子たちが話していた言葉がこれだと云われていることくらいは知っていた。アラム文字というのが、紀元前9世紀に始まり数世紀にわたって西南アジアの商業用文字とした用いられ, シリア文字やアラビア文字の基礎となったものだということは、たった今知った。


1月30日(木)

 ラフィク・シャミ『マルーラの村の物語』を半分辺りまで読み進める。前に読んだ『夜の語り部』よりもずっと民話調である。「これまでこの地球の上では、本当にいろいろなことがあった。民族が交代したり、きれいさっぱり滅亡したり。そしていつも太陽のようにかならずそこにあったのは、物語である。」という文を読み、嬉しくなった。

 Finder Heap Fix 1.0.1を職場のPowerMacintosh 7500に入れてみると、ちゃんと動く。何故、我が家のPerforma6210では動かないのだ。


1月29日(水)

『炎の天使』を読み終える。人間界に降りてきた天使が、ロック・スターになる間に、人間の感情、喜びや悲しみや愛やら憎悪やらを理解していく話、と書くとあまりにも大雑把でその雰囲気は全く伝えられない。それにしても、スプリンガーの男たちはどうして始終めそめそしてよく泣くのだろう。そして抱き合っては気恥ずかし気に慰めの言葉をかけあうのだろう。どうも私には気持ち悪くて仕方がない。

 Amazon.com Booksより連絡があり、レズニックのThe Widowmakerのみ発送し、OEDのCD-ROMは入荷次第発送の予定であるとのこと。変な組合せで註文した私がいけないのだが、ペーパーバック一冊だけをわざわざ送って貰わなくてもいいのに、と思う。また、別々に送っても送料は高くならないようにしているとの但し書きがあり、何とも親切なことだと感激する(これはよくあることなので感激するほどのことでもない)。

 我が家のPerforma6210のシステムの安定化を図り(とはいっても職場のMacintoshに比べれば遥かにエラーの出る頻度は少なく、殆ど問題にならにのではあるが)、Finder Heap Fix 1.0.1をインストールし、Finderの使用メモリ容量を変更しようとしたのだが、何故か働かない。2〜3度試みてからとりあえず諦める。次に、OT/PPP Control Strip Sampleというのを見つけたので入れてみたが、流石に試用品というだけあって殆ど役に立たないものであった。今度は、現在使っている日米混合システムの最大の問題であるRoman-JIS配列で入力が出来ないという不具合の解決を試みる。大抵のキーの位置は憶えているのだが、やはりキーボード上の表示と入力される文字が異なるというのは何かと不便である。特に妻に使い方を教えようというようなときに、「@は@と書いてあるキーではなく、シフト+2で入力する」などと云うと、必ず「何故」と訊かれて面倒臭い訳だ。システムをResEditで開いて、KCHR、kcs#、kcs4の中へID16382のみ漢字Talkのシステムから移す。再起動すると確かに青い菱形の印が現れ、Roman-JIS配列でアルファベット入力が可能になっている。


1月28日(火)

 昨日、献血をしたせいか、寝坊。何も出来ない。『炎の天使』を読みながら出勤。OT/PPP Menuというのを見つけて、インストールしてみる。メニュー・バーからOT/PPPの接続を入れたり切ったり出来るというもの。便利になったかどうかはよく解らない。Cyberian Outpostから連絡があってMac OS System 7.6は在庫切れになってしまい、2月10日入荷予定とのこと。別に必要がある訳でもないし、どうでもいい。

 ふと、この2週間ほど日付を間違えていたのに気付いたので、修正した。


1月27日(月)

 バウチャーの項を訳し終え、マッケンへ進む。『炎の天使』を読みながら出勤。やはり、スプリンガーの男たちは気持ち悪い。


1月26日(日)

 一日中バッハのオルガン曲を聴きながら、ナンシー・スプリンガーの『炎の天使』を読んだり、Sullivanの事典の翻訳をしたりして過ごす。が、娘がコンピュータ絵本『ルル』を観たがり、邪魔される。本はやはり紙とインクで出来たものが一番だと思う。でも、原語版(フランス語)で観ると結構面白かったりする。全然解りゃしないのだが。


1月25日(土)

 SFマガジン三月号が届く。バラード特集である。10年くらいバラードは読んでいないような気がする。

 Cyberian OutpostにMac OS System 7.6を註文。送料込で122ドルくらいだった。それにしても、新しいことは殆どないという評価の記事をあちこちで目にしていながら敢えて註文する私はアップルから表彰されてもいいのではないかと思う。

 ソフマップからe. Typist v.2.0が届く。試しにその辺に転がっている英文を取り込んでみると、今まで使っていたものより確かに速い。これまで使用していたものの方が高級品なのだが、少し古くPowerMacintoshネイティヴ対応ではなかったせいか、価格も5分の1程度の安物の方が速いのである。それに、あれは違法コピーだった。とは云っても、この威力を発揮すべき仕事は今のところない。


1月24日(金)

 図書館流通センターから『政・官・財(おえらがた)の国語塾』が品切れとの連絡がある。やれやれ、これで購入代金が7000円を下回り、送料800円がかかってしまうではないか。新約聖書をもう一巻註文しておけばよかった。


1月23日(木)

 3時半に起きて昨日届いた小包を開ける。本を収める棚が足りない。『バッハ全集 第9巻 オルガン曲』、ラフィク・シャミ『マルーラの村の物語』、アルトゥーロ・ペレス・レベルテ『呪のデュマ倶楽部』、スティーヴ・エリクソン『Xのアーチ』『中井英夫全集1 虚無への供物 』、エイミー・トムスン『緑の少女 上・下』の7冊だが『バッハ全集 第9巻』が大きい。値段も高い。バッハのオルガン曲を聴きながらこれを書く。


1月22日(水)

 SFマガジンのファンタジイ評の原稿を2・3カ所書き直し、今日送ることにする。今回は縦書きで文章を書き、これは実に気持ちのいいものだと改めて感じた。それでも横書きに比べると、特に語句の挿入時には入力/表示速度の遅さが気になるのは否めない。どうすればもっと速くなるのだろう。もっと処理速度の速い機種を買えばいいのか。

 Amazon.com Booksより連絡があり、驚いたことに1月8日に註文した8冊の本の内、絶版/品切れはFrank Owen The Wind That Tramps the Worldのみとのこと。コッパードの2冊は価格が2ドル95セント上がっているから、それでも購入するかどうか連絡するようにと書いてあるので、当然のことながら承諾する返事を送る。本当にコッパードやらヴァーノン・リーやらフランク・オーウェンが来るのだろうか。実物を手にするまでは信じ難い。

 図書館流通センターより元日に註文した本が届く。雪で車が遅れたのか、夜9時頃宅配便の配達があったのには驚いた。勿論、その時私は娘と共に寝ており、些か慌てる。妻は入浴中で出られない状態だったのだ。


1月21日(火)

 『ニホン語日記2』を読み終える。近頃、言葉のことばかり考えているような気がする。


1月20日(月)

 図書館流通センターへ本を註文。以下の5冊である。
葉月堅『アイランド』1400円、新潮社
城戸光子『青猫屋』1400円、新潮社
ウォルター・デ・ラ・メア『なぞ物語』520円、フレア文庫
『政・官・財(おえらがた)の国語塾』1950円、中央公論社
『新約聖書 1 マルコによる福音書・マタイによる福音書』2600円、岩波書店
 最初の2冊は日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作である。もっと早く買っておくべき本である。フレア文庫というのはまだ実物を見たことがない。これも昨年末に出た本で、今まで買い逃していたもの。4冊目のは、お役所などの堅苦しい文書に登場する独特の言い回しをとりあげた本。新約聖書は新約聖書である。これまで教会が中心になって翻訳したものが刊行されていたのだが、これは信者以外の人でも読みやすいように翻訳したものであるという。確かに私が持っている日本聖書協会の聖書は訳文に不自然な言い回しが多いような気がしていた。神に対する敬語の多用も読みにくいと思っていた。何かの都合で引用するときにも宗教色が薄い方が引用しやすいこともあるのではなかろうかと思って購入した次第である。しかし、全5巻を一度に購入し、大失敗だったら痛手が大きいので試しに第1巻だけを今回買ってみた。今春から旧約聖書も刊行が始まるらしい。全15巻だそうで、全部買うと些か高い買い物になりそうだ。でも、私は<新共同訳>もまだ持っていないので、これも買わねばと思っている。こちらは検索しやすいように電子ブック版にしようと考えているのだが、どうだろうか。

 大学生協で井上ひさし『ニホン語日記2』文藝春秋/1200円を購入。雑誌に連載されていたものを纏めたものなので各項目の分量が短く且つ一定であり、読みやすい。当節の日本語について感じることを記している本だが、偉そうな説教臭いところがなく楽しく読める。総ての意見に賛同できる訳ではないが、私にとっては安心して読める人なのである。<ら抜き言葉>についても、その発生の理由や使用者の心理などはよく解るが自分では決して使いたくないというのは私の気持ちと全く同じだ。読み出したら止められなくなり、勤務時間中にかなり読んでしまった。


1月19日(日)

 娘の幼稚園の父親参観の日である。私が幼稚園に通っていたときにはこんなものはなかったのではないか。娘は結構楽しみにしているようなので参加せざるを得ない。耐え難い苦痛に満ちた一瞬一瞬を、この時がはやく過ぎていきますようにと神に祈りながらただただ耐える。

 SFマガジンのファンタジイ評の原稿をほぼ書き終える。エディングスの<タムール記>、ナンシー・コリンズ『ミッドナイト・ブルー』、長野まゆみ『天然理科少年』など。コリンズのところがどうもうまく書けないので数日置いて考えてみることにする。締め切りまでまだ5日もある。


1月18日(土)

 Yesterday We Saw Mermaidsを読みながら出勤してみると、今日は大学センター入試とやらで建物への入口付近は受験生で大混雑。そう云えば昨日だったか、これの準備をしているところを見ながら、年配の女性に「自分の時のことを思い出すでしょう」と云われ、曖昧な笑みを浮かべながら「ええ」などと答えたのだが、実は私は大学受験の経験がないので思い出すことなど何もないのだった。Yesterday We Saw Mermaidsは3分の1を越えたが、知らない単語が多く、些か難しい。15世紀の話だからか。

 幻想怪奇作家事典のマッケンの項、OCRでの処理が漸く終了。昨日まではOCRの認識は英語だけでいいと思っていたが、日本語の処理能力も欲しくなり、ソフマップに「E.TYPIST & バイリンガル バンドル VER.2.0 MAC CD」を註文してしまう。価格は19990円。ここは送料が1500円もするのでもっと安く買える店は他にあるのだが、私は電話で問い合わせたり銀行まで振り込みに行ったりせずに買えるところがいいのだ。もっと安い店といっても違いは1500円くらいだろう。でも私は怠け者であると自分でもつくづく思う。

 早速バウチャーの項から訳し始めようかとも思ったが、そろそろSFマガジンのファンタジイ評の原稿を書き始めることにする。でも、3行書いたところで止めてしまう。


1月17日(金)

 2時半に起きてバウチャーとマッケンの項をOCRで処理してテキスト化を行なうが、予想以上に時間がかかりマッケンの途中までしか出来なかった。遅すぎる。私は単純な構成の英文しか扱わないので、多段組みやら表やらの処理能力などはどうでもよく、とにかくもう少し素早く正確に英語を認識して欲しいのである。そう思って先週の火曜日にComputerQuickにTextBridge 3.0を註文したのに未だ届かない。以前、Microsoft Word 6.0.1を註文したときには1週間で届いたので些か心配である。2週間経って何も来なかったら問い合わせのメールを出すことにしよう。


1月16日(木)

 今日から、Esther M. Friesner Yesterday We Saw Mermaidsを読むことにする。1992年に出た本で、前に一度読もうとして挫折したものである。

 OpenDoc Essentials Kit 1.0.1というのをインストールする。未だにOpenDocというものがよく解らない私である。

 ハヤカワ文庫FT3月刊のナンシー・スプリンガー『炎の天使』(梶元靖子訳)のゲラを受け取る。400頁ほどの長篇である。この本には挿絵が入るそうだ。スプリンガーといえば昔『白い鹿』を邦訳が出る前に原書で読んだことがあるのだが、あまり良い印象は残っていない。主人公格の二人の男の仲の良さが異様に感じられて気持ち悪くてならないのに最後まで読み終えてしまったことだけをよく憶えている。

 国書刊行会から幻想怪奇作家事典の追加分、アーサー・マッケンとアンソニー・バウチャーの項の写しが届く。マッケンは随分長い。


1月15日(水)

 突然予定がなくなったので、だらだらと一日を過ごす。ダン・シモンズ『うつろな男』を読みおえる。紛う方なきSFである。懐かしく感じられるほど正統的なSFであると私は思う。結末は感動的なまでに美しく、そして悲しい。


1月14日(火)

 明日、翻訳家の中原尚哉氏と家族が我が家を訪れる予定だったのだが、1歳4カ月の娘さんが入院してしまい訪問できないとの連絡がある。滅多に来客のない我が家にとっては、来ることも来なくなったことも大事件である。


1月13日(月)

 ダン・シモンズ『うつろな男』を読みながら出勤。出だしはSFである。

 『エンデ全集6 いたずらっ子の本』(岩波書店/2266円)を購入。また読みそうもない本を買ってしまった。


1月12日(日)

 長野まゆみの『鳩の栖』『天然理科少年』を読む。今日の新聞のベストセラーリストに『天然理科少年』が載っていたので少し驚く。続けて今日買った同じ作者の『銀木犀』(河出文庫/381円)も読んでしまう。3冊の中では『天然理科少年』が確かに最良の作品だと思う。新刊だが『銀木犀』はかなり前に書いたものだそうで、他2冊と比べると長野まゆみの言葉の使い方も結構変わったのだなと解る。この3冊を読んで、自分は樹や草の名前を全然知らないのだとつくづく感じる。

 前から気になっている言葉に<あたぼう>というのがある。この言葉の由来が気になっているのである。以前落語で、気の短い江戸っ子は「当たり前だ、べらぼうめ」を短くして<あたぼう>って云うんだ、ときいたことがある。東京堂出版から出ている奥山益郎編『消えた日本語辞典』にもそう出ているので私は信じて疑わなかったのだが、講談社学術文庫から出ている松村明編『江戸ことば東京ことば辞典』には<当たり前の「あた」に「棒」をつけたこの言い方は、「当たり棒」(すりこぎの忌み詞)などの語になぞらえて作られたもの>と書いてある。さて、どちらが本当なのだろう。使うことはないだろうと思う言葉なので、まあどうでもいいのではあるが。


1月11日(土)

 幻想怪奇作家事典の邦訳作品の書誌、確認できたものを記してFAXで送る。アーサー・マッケンとアンソニー・バウチャーの項の訳者を探しているのだが出来そうかということだったので、お引受けしますとの返事も一緒に送る。引き受けてしまったけれど、出来るのだろうか。

 コリンズの『ミッドナイト・ブルー』を読み終える。ナンシー・コリンズである。ウィリアム・コリンズではない。吸血鬼ものなのだけれど、現代アメリカの新興宗教や幼児虐待の話が絡めてあったりして、如何にも現代風の吸血鬼小説になっている。ただ、結構気持ち悪く血やら内臓やらが飛び散る場面が多いので、私は苦手である。


1月10日(金)

 LOCUS 1月号着。刊行予定図書リストに載っている本で欲しいのが何冊かあったので、久し振りに購入予定図書リストに追加しようと思ったら、前の外付けハードディスク崩壊事件でなくなっていることに気が付いた。少しずつ作り始めた蔵書リストもなくなっている。まあ、また作ればいいやとクラリス・ワークス4.0Jを開いて作り始めたが2冊目で嫌になってやめてしまった。

 ダン・シモンズ『うつろな男』(内田昌之訳/扶桑社/1800円)を訳者の内田氏からいただく。<渾身のSFホラー>という惹句が帯で怪しい力を発している。これは読もう、と思う。

 月曜日に送った国書刊行会の幻想怪奇作家事典の原稿について、邦訳作品の書誌に関する問い合わせFAXが来る。現物が埼玉の実家にある本が多く、確認できないものがかなりある。


1月9日(木)

 久し振りに書店リストに手を入れる。ポルトガルの書店は、インターネットによる検索・註文システムを取りやめてしまった。ポルトガル語は読めないのでよく解らないのだが、採算がとれないというようなことを理由にあげているようである。前にもイギリスの書店で、やはりそれを理由にインターネットによる検索を中止したところがあった。残念である。私はポルトガル語の本を買う予定はなかったのではあるが。ロシア語の本を買える書店と、ブルガリアの書店をリストに追加。


1月8日(水)

 ワープロソフトWAVを購入してしまう。49ドルである。無駄な買い物をしてしまった。それにしても1ドル120円、1ポンド200円とは、少し海外からの書籍購入を控えようかと考えてしまうこの頃の外国為替相場である。

 ところで、Amazon Booksのカタログに登録されている書籍点数は膨大で、検索すると10年20年前の本までずらっと表示されるのだが、本当にそういった本が全部買うことが出来るのだろうかと常々不思議であった。勿論、<Special Order>に分類されていて、配送まで4週間以上かかり、また<手配できない場合もあるので予めご了承下さい>とは書いてあるのだが。それを確かめたくなって、古い作家の本を数冊註文してみた。
A・E・コッパード:Fishmonger's Fiddle; Hardcover; @ $18.00
A・E・コッパード:Ninepenny Flute : 21 Tales (Short Story Index Reprint Series); Hardcover; @ $18.00
ヴァーノン・リー:For Maurice : Five Unlikely Stories (Supernatural and Occult Fiction); Hardcover; @ $23.95
ヴァーノン・リー:Supernatural Tales : Excursions into Fantasy; Hardcover;@ $27.00
フランク・オーウェン:The Purple Sea : More Splashes of Chinese Color (Lost Race & Adult Fantasy Series); Hardcover; @ $19.95
フランク・オーウェン:The Wind That Tramps the World; Splashes of Chinese Color (Short Story Index Reprint Series); Hardcover; @ $14.50
 書籍の価格は合せて$121.40、船便送料$15.70が加算されて合計$137.10となる。万一、全部手に入っても払えない金額ではない。フランク・オーウェンのは支那趣味幻想短篇集。何冊買えるか、楽しみである。


1月7日(火)

 昨日から小雪がちらついていたが、今晩からは本格的に降るそうだ。平野部でもある程度の積雪が予想されるらしい。寒いので少し寝坊してしまう。『ミッドナイト・ブルー』を手にとって出勤。

 『英和活用大辞典』のCD-ROM版について、翻訳家の金子浩氏から情報を頂く。もう、出ているそうだ。電子ブック版が3月に出るそうなので、どちらを買おうか迷うところである。

 Weinberg Booksからカタログが来るが、今月は面白そうなものがない。


1月6日(月)

 今日から仕事である。エディングスの『天と地の戦い』とコリンズの『ミッドナイト・ブルー』を手にとって出勤。

 エディングスを読み終える。もう私の頭ではなにがどうなっているのかさっぱり解らなくなっているが、どうやらめでたしめでたしで終わったようだ。

 研究社の『新編英和活用大辞典』のCD-ROM版が出たという噂を職場で聞いた。本当なのだろうか。欲しい。今直ぐ欲しい。

 Journal of BacteriologyとMicrobiological Reviewという学会誌のCD-ROM版を註文する。何しろ24冊5kgになろうかという大量の書物がCD-ROMになっていて検索まで出来るのだから便利なものだ。しかも、読みたくなったら図や写真も含めて本物と寸分違わぬものを印刷できる。そう云いながら紙の版の方も毎月購入している私は莫迦と云われても仕方あるまい。


1月5日(日)

 我が家のプリンタも購入後一度もインクカートリッジを換えずに2年がたち、とうとう印字がかすれてきたので、職場へ行って翻訳原稿を印刷する。日曜の朝なら誰もいないだろうと思って新聞を読みながらのんびり印刷していたら、8時頃一人やってきた奴がいた。意外に枚数が多く、時間がかかってしまったが、9時には帰宅。270円分の切手が手元にないので明日郵便局に持っていこう。これで何とか1月6日に送るという約束は守れた。やれやれ、一安心である。

 エディングスの『天と地の戦い』を少し読む。


1月4日(土)

 実家から持ってきた資料で確認しながら、もう一度カウンセルマンから目を通す。邦訳がある短篇はざっと読んで内容を確かめてみる。ライバーの項で、どうもよく解らない記述があるのだが、邦訳がないようでとても困る。なにかライバーに関する本でもないかと思って書棚を眺めていたら、意外なことにライバーの短篇集のペーパーバックがあるではないか。問題の短篇も収録されている。どうやらサンアントニオに住んでいたときに買ったもののようだ。でも、英語なのでじっくり読む気力がなく。はっきり解った訳ではないのだった。机にアンソロジーやらインデックスの類を積み上げ、邦訳があるかどうかを確認していく。30年以上前の雑誌やアンソロジーに収録された短篇も一応記入していくが、それが何か虚しい行為のような気がしながらも楽しくて仕方がないのであった。何と云うか、10歳くらい若返ってしまったような。解る人には解ると思うのだけれど、ある時期、ある人々の間でインデックスを作るのが流行った頃があったのである。そんなこんなで何とか終了。ウィアード・テイルズだとかコズミック・ホラーだとか、パルプ雑誌の匂いが漂ってきそうな言葉が頭の中に渦巻いた年末年始の休みであった。


1月3日(金)

 ドナルド・ワンドレイ、ハワード・ワンドレイ、マンリイ・ウェイド・ウェルマンと順調に進みひとまず完了。ウェルマンの扱いが小さいのが些か不満であった。


1月2日(木)

 何だかよく解らないトマス・トライオンの項を訳し終え、ドナルド・ワンドレイの項へ。順調に進んでいるときは結構捗るが、躓くと途端に進まなくなってしまう。作品のあらすじが紹介されていることがあって、手元に邦訳があるときには一応目を通すようにしており、勿論大抵はそれで納得しながら進めることが出来るのだが、時には「え〜、そんなこと書いてないだろう!」ってこともあるのだ。一体俺はどうしたらいいんだ、と暫くモニターを見つめながら凍りついてしまうのである。


1月1日(水)

 昨晩から今朝にかけて年賀状メールが3通ほど届く。昨年末の調査では電子メール年賀状には抵抗感のある人が多かったという記事をどこかで読んだが、私は電子メールで一向に構わない。しかし、こちらも定型化したものを用意しておかないと、特に文字だけで書こうとすると時間がかかって大変だということが解った。

 ゆっくりと朝食をとって、Macintoshを起動する。漢字Talkでは「あけましておめでとうございます」というような起動画面が出たように記憶しているが、英語システムでは平常通りである。新年を迎え、ホームページの大改造に着手しようかと思ったが、そんな余裕は私にはないことに気が付き、翻訳を開始する。

 年賀状が届く。少しずつだらしなく投函し続けたせいで、自分が誰に出したのか思い出せない。今年からは住所録ソフトを真面目に使い始めようかと考えてみる。昨年中途半端に住所を入力してある<宛名職人>を使わなかった理由の一つに、ドイツ語表示システムでは住所入力画面の日本語が総て文字化けして甚だ入力しづらかったということがある。今年はもう大丈夫である。でも、時折ふとあのドイツ語の表示が無性に懐かしくなることがある。

 このところ妙に暖かい日が続くと思っていたら、今日は突然の雷雨である。雷が鳴り出したので、Macintoshの電源を切る。激しい雨なので買い物に行く気にもならず、ぼんやりとTVを見ていたら、やがて雨は上がる。食糧を買いに出て(元旦から店が開いているとは便利な世の中になったものだ)、戻ってきてから翻訳を再開。スタージョンの項を夕方終える。

 元旦に一つくらい楽しいことがないとあまりにも寂しいので本を買うことにした。図書館流通センターに『バッハ全集 第9巻 オルガン曲』(小学館/22000円)、ラフィク・シャミ『マルーラの村の物語』(泉千穂子訳/西村書店/1600円)、アルトゥーロ・ペレス・レベルテ『呪のデュマ倶楽部』(大熊栄訳/集英社/2600円)、スティーヴ・エリクソン『Xのアーチ』(柴田元幸訳/集英社/2500円)、『中井英夫全集1 虚無への供物 』(東京創元社/1500円)、エイミー・トムスン『緑の少女 上・下』(田中一江訳/ハヤカワ文庫SF/各660円)の7冊で、合計31520円となる。実際の註文受付は来週になるのだろう。


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