asahi.com書評RSS http://book.asahi.com/review/ asahi.com書評の更新情報 ja 醜の歴史 [編著]ウンベルト・エーコhttp://book.asahi.com/review/TKY200911240212.html どのページでもいい、めくってごらん。きっとあなたは「オエーッ」と言いたくなる図像が目に刺さってきて、次の瞬間「やべぇ」と思い、音を立てて本を閉じるだろう。  この本は、博覧強記で……… 掏摸(スリ) [著]中村文則http://book.asahi.com/review/TKY200911240209.html いわゆるピカレスク小説は日本語でも数多く書かれてきたが、スリを生業とする男を主人公に据えた本小説は、大藪春彦、団鬼六、馳星周といった、この分野の先達がひらいてきた場所に、新たに魅……… ナショナリズム 1890―1940 [著]オリヴァー・ジマーhttp://book.asahi.com/review/TKY200911240204.html 実は、われわれがいつ、どのようにして、ネイション(民族、国民)という意識をもち、ナショナリズムを掲げるようになったのかは、いまだに十分に解明されていない謎なのである。19世紀以降……… まずいスープ [著]戌井昭人http://book.asahi.com/review/TKY200911240194.html 表紙を白黒写真でしかお見せできないのが残念。アーティスト、束芋による不思議な蛸(たこ)の絵に、黄色がかぶさって、まさしく「まずいスープ」の風味をただよわせている。  日常、普通、……… アジア未知動物紀行―ベトナム・奄美・アフガニスタン [著]高野秀行http://book.asahi.com/review/TKY200911240189.html 猿人フイハイと妖怪ケンモンと凶獣ペシャクパラングを探す旅である。もっとも、それらの正体は不明。高野秀行さんが探しているのは、存在が現地で語り継がれてはいるもののまだ科学的に確認さ……… 死者たちの戦後誌―沖縄戦跡をめぐる人びとの記憶 [著]北村毅http://book.asahi.com/review/TKY200911240184.html 戦争体験と戦場体験とはまったく意味が異なる。戦争体験とは戦争の時代に生きたということであり、戦場体験とは国の示す戦争目的に沿って兵士が命の奪い合いをするということだ。太平洋戦争下……… 読むと書く―井筒俊彦エッセイ集 [著]井筒俊彦http://book.asahi.com/review/TKY200911240182.html 東洋哲学を広く世界に発信した著者は、海外生活が長かったこともあって、国際的な知名度の方が高い。その後、日本に戻って80年代から93年に没するまで活躍し、晩年はイスラーム神秘主義を……… マーク・トウェインの投機と文学 [著]チャールズ・H・ゴールドhttp://book.asahi.com/review/TKY200911240176.html 素朴な筏(いかだ)でミシシッピ河を下るハックルベリーの生活は、自由と平等のシンボルでもある。自然を愛し経済社会を皮肉る朗らかなユーモア作家。それが一般読者にとってトウェインのイメ……… ほびっと 戦争をとめた喫茶店―ベ平連 1970−1975 in イワクニ [著]中川六平http://book.asahi.com/review/TKY200911240174.html 1970年代前半。20歳の大学生がベトナム反戦運動に足を踏み入れ、山口県の岩国基地前で米兵も市民も出入りする反戦喫茶「ほびっと」のマスターとなる。政治性を出すべきだ、いや暮らし重……… 「中国問題」の核心 [著]清水美和http://book.asahi.com/review/TKY200911240173.html 急速な国力の発展が続く中国だが、人口のわずか0.4%が70%の富と財産を掌握しているという。異常なまでにいびつな構造をもたらしたのは、江沢民政権時代の「三つの代表」理論。「党内に……… ものづくりの寓話―フォードからトヨタへ [著]和田一夫http://book.asahi.com/review/TKY200911170227.html 副題に「フォードからトヨタへ」とあるように、本書が語る「ものづくり」は、二十世紀の大量生産を牽引(けんいん)した自動車産業に代表される、大規模な工場生産のシステムを指す。  本書……… 大向うの人々―歌舞伎座三階人情ばなし [著]山川静夫http://book.asahi.com/review/TKY200911170229.html 歌舞伎座で聞こえる、「成田屋!」「成駒屋!」という掛け声。あの声がかかる間(ま)が、役者さんの台詞(せりふ)とビシッと合うと、何とも気持ちの良いものです。反対に、煮え切らない声だ……… フリードリヒへの旅 [著]小笠原洋子http://book.asahi.com/review/TKY200911170234.html フリードリヒはドイツ・ロマン派の画家である。10年ほど前に、著者は彼の「樫(かし)の森の修道院」という作品の存在を初めて知った。この絵に衝撃を受けた著者は何かに取り憑(つ)かれた……… サイゴンのコニャックソーダ/私が見た戦争 [著]石川文洋http://book.asahi.com/review/TKY200911170238.html 氷を入れたグラスにコニャックをどぼどぼ注ぐ。ソーダで割ってかき回し、泡立たせてコニャックの香りに威勢をつける――ベトナム戦争に従軍するジャーナリストたちが愛した、コニャックソーダ……… 若い芸術家の肖像 [著]ジェイムズ・ジョイスhttp://book.asahi.com/review/TKY200911170240.html 「むかし むかし、そのむかし、とても たのしい ころのこと……」と、幼児語のお話に始まり、「古代の父よ、古代の藝術(げいじゅつ)家よ、永遠に力を与えたまえ」と、作家を目指す神学生……… 長寿大国の虚構―外国人介護士の現場を追う [著]出井康博http://book.asahi.com/review/TKY200911170241.html 急速に高齢化が進んでいる日本では、介護制度の充実が望まれる。しかし少子化のためもあって、それを支える人材が足りない。低賃金・重労働という現実に加えて、そのイメージが若者を介護の職……… ザ・リンク―ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見 [著]コリン・タッジhttp://book.asahi.com/review/TKY200911170243.html ドイツのフランクフルト郊外で80年代、ほぼ完璧(かんぺき)な姿で4700万年前の小さな霊長類の化石が発見された。それはイーダと名付けられ、人類の進化の謎を解くミッシング・リンク(……… JOHNNY TOO BAD―内田裕也 [著]モブ・ノリオhttp://book.asahi.com/review/TKY200911170246.html 本を手に取った瞬間に、「これはキタかもしれない」と思った。なにしろ本の作りが独特だ。モブ・ノリオの小説と内田裕也の対談集が、無理やりくっつけられて一冊になっている。こうしたケレン……… フルーツ・ハンター―果物をめぐる冒険とビジネス [著]アダム・リース・ゴウルナーhttp://book.asahi.com/review/TKY200911170249.html パラダイスの原意は「果樹の生い茂る肥沃(ひよく)な庭園」とか。著者はカナダの若手ジャーナリスト。ブラジルを皮切りに、世界各地のジャングルや工場を訪ね、ドリアン、ミラクルフルーツな……… 禅入門―カトリック修道女の歩んだ道 [著]イレーヌ・マキネスhttp://book.asahi.com/review/TKY200911170250.html 唯一絶対の人格神を信仰するカトリック修道女に禅の修行が必要なのか。可能なのか。60年代に布教のため来日する前から、著者は東洋の瞑想(めいそう)に心を動かされていたが、日本で禅の指………