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8月31日(日)

 辞書閲覧ソフトJammingの新しい版が出たといふので早速ダウンロードしてみる。何が新しくなったのかと説明を読んでみると、Longman Dictionary of Contemporary English (v4) に対応したと書いてある。CD-ROM付属のブラウザはWindows専用なのだが、Jammingを使へばこれを利用できるといふことだ。使ひもしないくせに、使へるとなると買ひたくなるのが私の悪いところである。判ってはゐるのだが、我慢できない。といふことで、気がつくとAmazon.co.jpLongman Dictionary of Contemporary English, New Edition Paperback with CD-ROM for Windows (4th)を註文してゐた。価格は3526円。先日外付けハードディスクが壊れてから、あまりハードディスク容量に余裕がないのだが。数ヶ月前に買った英語辞書も全く使ってゐないことなどから推察すると、これも殆ど使はないとは思ふが、辞書は使ひたくなってから買はうとしても遅いから(今はクリック一つで宅配便で届けられる時代だから遅くないのかも)、まあいいや。

 ハードディスク容量が足りないと書いたが、本当だらうか。よくハードディスクの中身を見てみると、MacOSX用のハードディスクが二つあって、ひょっとして非常に無駄な使ひ方をしてゐるのではなからうかと思ひ、一つにまとめる。文書がMacOSXその一、MacOSXその二、MacOS9.2用の三つのハードディスクに散らばってゐるので、これも一つにまとめ、MacOS9.2用ハードディスクにバックアップを取ることにする。どうもこれでハードディスク30GBの余裕が生じたやうな気がしてならない。

 ハードディスクに余裕が生じても、生活空間にはなかなか余裕が生じないので、このところ熱心に取り組んでゐる部屋の片づけを続ける。今日からいよいよさまざまな書類をpdfにして保存しようといふ計画に着手する。いろいろ試してみて、スキャナで取り込んだ画像をpct形式で保存して、これをAdobeAcrobat 6.0でpdfにすると容量が小さいことがわかった。最初にtiffなどで保存すると四〜五倍になってしまふのだ。職場のスキャナだといきなりpdfで取り込んでもいいのだが、わが家の環境だとそれではファイル容量が大きくなってしまふ。理由はわからない。BrotherのMFC6800Jには給紙装置がついてゐるので、これを読んde!!ココの連続処理機能で取り込んで、AdobeAcrobat 6.0でpdfファイルにするとあっといふ間に(でもないが)書類がpdfに変換されていく。銀行、証券会社、クレジットカード会社などの、ただ「念のため」取っておいてある書類をpdfにしてハードディスクに収めてみる。あとは、いつの間にか溜まってしまふ会報の類ひも少々。今日は、B5までなら給紙装置が調子よく取り込んでくれることがわかった(A5は駄目なのだ)。楽しいのだが、こればかりやってゐる訳にもいかないので、今日は150枚くらゐでやめておく。

 この頃、確実に書棚の空きが増えてゐる。こんなことは生まれて初めてのことなので、妙にどきどきしてしまふ。


8月30日(土)

 夕方から家族三人で映画館へ。CRIBBEAN:THE CURSE OF THE BLACK PEARLを観に行く。娘と観に行っても大丈夫な、楽しい映画である。主演女優が綺麗だが最近の俳優には疎いので名前は知らない。海賊映画と云えば、The Spanish Main (1945) だらうか。これくらゐ古いと私も主演女優の名前を知ってゐる。モーリン・オハラ(Moureen O'Hara)である。女海賊が綺麗だった記憶があるが、私の記憶も腐りきってゐるので、もしかしたらThe Black Swan (1942) かも知れない。腐った記憶でも昔観た映画の俳優の名前は今でも何となく覚えてゐるのに、この頃の映画に出てくる俳優の名前はさっぱり覚えられないのが情けない。


8月29日(金)

 今日は掃除もせず、翻訳もせず、Graham Joyce The Facts of Lifeを読まうと思ってゐたのだが、雑用で時間がなくなってゐるのに気づき茫然とする。

 茫然としながらも、bk1に本を註文。

 エリザベス・ヘイドン『デスティニイ 大空の子(上[amazon.co.jp, bk1]・下[amazon.co.jp, bk1])』(岩原明子訳/ハヤカワ文庫FT/各1000円)
 中村うさぎ『壊れたおねえさんは、好きですか?』[amazon.co.jp, bk1](フィールドワイ/1300円)

 以上三冊。今回迷った末にやめておいたのは、J・G・バラード『コンクリート・アイランド』[amazon.co.jp, bk1](大和田始・国領昭彦訳/太田出版/1700円)。1981年のNW-SF社版を持ってゐるので、我慢すればよいのではなからうかと思った訳だ。一応、読んでもゐるし(殆ど覚えてゐないが)。しかし、本は手元になく、改訂版なら買ってもよいのではないかと、実は今でも迷ってゐる。


8月28日(木)

 東京創元社からダイアナ・ウィン・ジョーンズ『グリフィンの年』[amazon.co.jp, bk1](浅羽莢子訳/800円/創元推理文庫)をいただく。ありがたうございました。しまった、ダークホルム[amazon.co.jp, bk1]をまだ読んでゐなかった。

 どういふ訳か今日は朝からぐったり疲れてゐたのに、帰ってきたら昨日届いた掃除機が使ひたくなってしまひ、ちょっと書棚の掃除をしてみる。昨日書いたやうに、本の天の部分にたまった埃を除去するのに便利である。が、本の上部と上の棚との間にあまり隙間がない棚が多く、もっと余裕を持って本を並べなければならないと反省する。この掃除機は溜まった塵芥が眼で確認でき、本の上の埃だけで、ずいぶん取れるものだと感心した。ついでに少し床も掃除してみたり。


8月27日(水)

 出張中に一気にGraham Joyce The Facts of Lifeを読まうと思ってゐたのだが、その目算は大きく狂ってしまった。頭痛である。左眼の奥の辺りに感じる頭痛が昼過ぎ頃からひどくなり、夕食(宴会)も最初の三十分で退席。部屋で寝る。我が儘を云って一人部屋にして本当によかった。ゆっくり寝ることはできたが、頭が痛くては本は読めない。くだらないTVをちょっと眺めてからすぐに寝てしまった。翌朝(今朝)になっても頭はすっきりせず、今度は右側頭部の上の方(右のこめかみといった方が判りやすいか)の辺りに痛みを感じて、昼過ぎに会議が終はってもあまり頭はあまり軽くならない。帰りの新幹線の中でもうとうとしたりしてしまって全然本が読めなかった。
 頭痛は帰宅して風呂に入ったら治ってしまった。ただ会議が嫌だっただけのやうだ。

 帰宅するとEllen Datlow & Terri Windling Year's Best Fantasy and HorrorAmazon.co.jpから届いてゐた。The Facts of Lifeの一部が収録されてゐるではないか。そちらを先に読まねばと思ひ、少しぱらぱら捲って書棚に収めてしまふ。

 もう一つ届いてゐた荷物は掃除機である。早速箱を開けてみると、ちゃちな造りの玩具みたいな掃除機だ。使ひ勝手悪さうである。やはり慣れない分野の通販は失敗が多い。と思ったものの、その中の取り替へ用の先端の一つに孫の手のやうな形のがあって、これが本の天のところに溜まった埃を吸い取るのに実に都合がよい。これこそ私が求めてゐた掃除機の先端である。
 本の天に埃が溜まると、本を引きだしたときに埃が散らばるだけでなく、そこに黴が生えたりして、これは実に厄介だ。天に生えた黴はどうにもならない。拭き取って黴本体を除去しても、汚い跡が残ってしまふのだ。こまめに掃除してやればよいのだが、一冊一冊抜き出して上部の埃を除去するのは大変である。現実的にはまあ不可能といってもよいだらう。でも、これからは、これでときどき埃を吸い取ってやればもう大丈夫だ。嬉しい。
 ただ、本の上端と棚板との間に最低4センチメートルの隙間がないとうまく吸い取れない。これからは、それだけの余裕をもって本を書棚に並べることにしよう。


8月26日(火)朝

 今日と明日はよく訳の判らない会議に出席するために出張である。私は出かけるのが大嫌ひなので、甚だ気が重い。相部屋を嫌だと云って個室をとったり我が儘なことをしてゐるし。嫌だ嫌だ云ってゐてもどうせ行かねばならないので、Graham Joyce The Facts of Lifeを持って出かけることにしよう。


8月25日(月)

 bk1から、鴻巣友季子『翻訳のココロ』[amazon.co.jp, bk1]、『日常語の意味変化辞典』[amazon.co.jp, bk1]、『レイアウトアイデア見本帳』[amazon.co.jp, bk1]の三冊が届く。『翻訳のココロ』は今すぐ読みたい(が、我慢する。今はGraham Joyceを読まねばならないのだ)。『日常語の意味変化辞典』は面白さうだが実際には眼を通さない本を買ってしまったやうな気もする。『レイアウトアイデア見本帳』をとりあへずぱらぱらと捲ってみる。もちろん、私が今レイアウトをどうかうする仕事をする訳ではないが、何となく欲しくなった本。昔はなぜか「デザインの現場」なんて雑誌を購読してゐた頃もあった。文字の形と配置が気になって仕方がなかったころもあった。今ではテキストファイルで検索できたら便利、などといふことばかり考へてしまふやうになった。それが間違ってゐるとは云はないが、ちょっと昔を思ひだしたくなったといふ訳だ。

 SFマガジン10月号が届く。今月は「非英語圏SF特集」。楽しさうだが、自分が英語以外の外国語が読めないのが悔しくなってしまふ。若い頃はフランスにfiction誌の定期購読の手紙を書いたりしてゐたのが不思議である。

 若い頃のことばかり思ひ出してゐても仕方がない。といふことで、部屋の片づけの続きである(しつこい)。机の右側の通信機器がすっきりしたら、左側の本の山が気になってくる。書棚の本を動かして、机の横の棚に「作業中の仕事の資料とここ数日以内に買った本」専用の場所を確保し、積み上げてあった本を収める。と云っても、積み上げてあった本の殆どは読まうと思ってそのままになってゐただけのものだ。なぜか一番下から百けん全集が出てきたりする。
 机の上は右から左まですっきりした。机の上にあるのは、液晶モニタ二台、その裏に外付けハードディスク、モニタの両わきにスピーカ、モニタの手前にキーボード、その左にトラックボール、左手奥に筆立て(ボールペン一本、鋏二つ、ペーパーナイフ、カッターナイフが立ってゐる)、やや前方に定期券や小銭入れなど毎朝出勤するときに持ち出す小物を置いてある皿、右手奥に電話のナンバーディスプレイ器、それくらゐである。左手の一番奥にある妻と娘の写真が邪魔だな。今も振り向けば50センチメートルしか離れてゐない席に娘は座ってゐるし、その1メートル横には妻がゐるのだから、こんな色褪せた写真は不要だとしか思へないのだが、前に邪魔だといって問題になったことがあるので、そっとしておかう。こっそり液晶モニタの裏に移動させるか。

 広々とした机は気持ちがいい。休日には上で昼寝をしてしまはうかといふくらゐである。天気がいい日は、上で体操でもしてみようか。それとも、少し走ってみようか。液晶モニタの裏で迷子になったりしたら困るからやめておかう。今度、桜の樹でも植ゑて春になったら花見をするか。いっそのこと家を建てて住むか。やれやれ、何莫迦なこと云ってんだか。


8月24日(日)

 掃除と片づけの話題はまだ続く。yahooBBのモデムも机の裏側に貼り付ける。ゴム板と両面テープで接着するのだが、詳細は書かない。ついでに机の上にあった、電話機を机の側面の板の内側に。これで机の上の通信機器が殆どなくなった。ナンバーディスプレイの小さな機器だけは表示が読めないと意味がないので、机の上に残す。わが家のファックス/スキャナ/プリンタ複合機はナンバーディスプレイ対応機ではないのだ。勢ひに乗ってPowerMac G4を机の甲板の下を横切ってゐる板の向かう側へと移動させる。かうするとCDドライブが極めて使ひづらくなるが、考へてみれば、昨日机の裏に貼り付けたDVD-ROM ドライブを使へばいいではないか。
 また机の下に潜り込んでの作業。汗と埃にまみれて作業が終はると、そのDVD-ROMドライブとPowerMac G4を繋ぐFireWireケーブルが数センチ足りない。剥がれ落ちるのではないかと心配してゐたDVDドライブはしっかり張り付いていて場所を動かせない。仕方がないので、ケーブルを買ひに行く。この暑いのに。ついでにぼろぼろになってゐたヘッドホンも買ひ替へることにする。バッハを聴きながら翻訳をするのにヘッドホンは欠かせない。
 配線が満足できると掃除をしたくなるが、掃除機が古くて使ひ勝手が悪いのが残念。といふことで、掃除機を註文。さっき、ケーブルを買ひに行ったときに買ってしまへばよかったやうな気もするがもう遅いのでまた通販。

 掃除ばかりしてゐても仕方がない。広くすっきりした机の上で、仕事をしなければ。まづはAmazon.co.jpにJames P. Blaylockの短編集In for a Penny (Subterranean, 7/2003, ¥4203)を註文。この頃、配達可能時期3〜5週間といふ表示のあるものが結局手配不能になることが多いので些か不安ではある。

 部屋の片づけに熱心になりすぎて右手が痛い。木螺子を捩じ込むのに力を使ひすぎたのか、筋肉痛になってしまった。といふことで、キーを打つのがつらいので、翻訳は今日も休み。


8月23日(土)

 朝起きてからしばらくは出勤するつもりだったのだが、部屋を片づけてくなってきて、出かけるのはやめてしまふ。今日の標的は床に絡み合ふ蛇のやうにのたくってゐるケーブルの類ひである。私の机はHの字の形に配置した板の上に甲板が乗ってゐるやうな構造になってゐる。Hの横棒にあたる板は床まで届いてはゐない。といふことで、電源ケーブル、通信ケーブルなどは悉く机の甲板の裏面か甲板を支へる板を這はせるやうにする。妻や娘のコンピュータなどに関しても同様の処置を。床がすっきりして実に気分がよい。掃除などしてみる。

 このところ調子の悪かったAirMac Extremeベースステーションはどうしても状況が改善されず、信号を関知し、そのネットワークに入ってゐる筈なのに、接続ができなくなる。仕方がないので、有線用のルータを箱から出して(代りに小型のEthernet HUBが箱に入る)、AirMac ExtremeベースステーションのDHCP機能は停止させて、ルータの下に接続する。何の根拠もなく、これで大丈夫さうな気がする。しかし、ルータにはAirMac ExtremeベースステーションとPowerMac 7500/100(G3)しか繋がってをらず、無駄な機器を使ってゐるやうな気がして、それが机の上に乗ってゐるのを見るのが不愉快だ。裏を見ると、磁石で壁面に付けられるやうになってゐる。そこで、机の甲板の裏側に磁石吸着用の金属板を螺子で取り付け(なぜか道具箱を漁るとさういふものがでてきたりする)、ルータは机の裏に貼り付ける。これはいい。何かもっと机の裏に貼り付けたくなり、外付けDVDドライブをゴムの切れ端と両面テープで貼り付けてみる。外付けハードディスクも貼り付けたかったが難しさうなので、液晶モニタの裏に配置。PowerMac G4の上がすっきりしてまことに気分がよい。PowerMac G4も机の裏に貼り付けたいところだが、それには一回り大きな机を買はねば。

 ちゃうどよいところで、この前註文した収納ケースが届く。早速、製本道具やケーブル、コードの類を収めると部屋が更にすっきりするではないか。一日休んだ甲斐があったといふものだ。あとは書類をpdfファイルか何かにしてしまって、紙の束を減らすともっといいなとか、片づけの野望は広がるばかりだ。ただ、前にも書いたやうに、片づけても何も生まれず、最初は生産性向上のために片づけに着手する訳だが、次第にそちらが目的になってきて、しかも快感になるのが怖い。いつの日か、自分の人生も片づけてしまったりしさうで、それがまた怖い。


8月22日(金)

 三ヶ月くらゐ前にやった健康診断の結果が送られてきた。あまりよくもないが、まあ安定してゐるし、どうでもいいやといふ気分。因みに、体重は緩やかな減少傾向にありもうすぐ痩せ過ぎになりさう、中性脂肪も減少の一途を辿り、正常値の範囲外へと進みかけ、HDLコレステロールは上昇し正常の範囲外へと。LDHが前回のほぼ半分に激減したのは何故。まだ正常の範囲内だが。へえ、私の身長だと標準体重は67.7kgもあるのか。

 そんなことはどうでもいい。本を買はねば。でも我慢して、けふはbk1に二冊のみ。

 鴻巣友季子『翻訳のココロ』[amazon.co.jp, bk1](ポプラ社/1300円)
 『日常語の意味変化辞典』[amazon.co.jp, bk1](東京堂出版/2500円)

 数日前にAirMac Basestationの位置を動かしてから、接続が数時間でできなくなるといふ現象が発生し、どうしても解決しない。ネットワーク設定を作り直してみる。電気をとるコンセントの場所を変へたからといってつながらなくなるなんてことがあるのだらうか。


8月21日(木)

 先日、Amazon.co.jpから、ないといふ聯絡のあった And Now the News: The Complete Stories of Theodore SturgeonAmazon.comに註文する。本体$24.50に送料が$11.48。日本店にあったとしたら3678円なので、二割ほど割高だ。ここ数日でドルに対して二円ほど円高になったのはちょっと不愉快だったり。本を買ふにはいいのだが。


8月20日(水)

 来週の出張の我が儘は許されることになり、本を読む時間と、おそらくは安らかな睡眠が確保できたと思ふ。そのための電話のやり取りなどで、少々胃が痛くなったが、それだけの価値はあっただらう。私は電話が心底嫌ひなのだ。

 ダンセイニのTales of Wonder (The Last Book of Wonder)Dover版、あるいはFantasy Masterworks版)の私の割当分を一通り終へ、訳稿を担当編集者の人に送ってみたりする。今回担当したものの中では "Why the Milkman Shudders When He Perceives the Dawn" に特に感激する。かういふ話が私は好きだ。


8月19日(火)

 八枚の短篇がまだ終はらない。ダンセイニだから仕方がない。

 そんな訳で翻訳は捗らないし、読まねばならない本もある。さうだ、来週の出張のときに本を読まう。新幹線の中とホテルの部屋で。新幹線で往復四時間は確保できよう(眠らなければ)。知ってゐる人と隣同士の席にならないやうに気をつけねば。宿泊も一人で部屋にこもってしまへば翻訳だってできるかも知れない。が、ふと不安になって、会議の事務局に電話で宿泊について問ひあはあせる。といふのは、この会議、合宿制といってもよいやうな仕組みで昼から夜遅くまで開催されるのである。心配は的中し、部屋は和室の四人部屋といふ。我が儘に、自分だけ自分の金で別の部屋をとりたいと願ひ出てみると、責任者と相談するので明日まで返事を待ってくれと云はれる(責任者は嫌がるだらう、会議の趣旨を無視する行為だから)。私はもう修学旅行のやうな四人部屋には堪へられない。一人で休ませてほしい。一人で本を読ませてほしい。


8月18日(月)

 bk1から、『日本語は年速一キロで動く』[amazon.co.jp, bk1]、『神聖ローマ帝国』[amazon.co.jp, bk1]、ジョン・ベレアーズ『ジョニー・ディクソン どくろの呪い』[amazon.co.jp, bk1]、大貫伸樹『装丁探索』[amazon.co.jp, bk1]が届く。『日本語は年速一キロで動く』は、新しく用ゐられるやうに見える言葉がどこからいつごろやって来て広まったのかを調べた本。面白さうである。なぜか、前に似たやうな本を読んだ記憶があるのだが。『装丁探索』は時間に余裕のあるときにゆっくり読みたいものだが、さういふ時間はいつとれるだらうか。

 Amazon.co.jpからAnd Now the News: The Complete Stories of Theodore Sturgeonが入手できないといふ聯絡がある。そんなことではないかといふ予感はあったが。今でも「通常3〜5週間以内に発送します」といふ表示が堂々と書いてある。明日にでも、アメリカ本店に註文するか。

 今日もダンセイニ。難航する。右腕は痛いし、左の親指も痛みだす。左の親指は三週間ほども前に、職場で大型廃棄物を動かすときに痛めたのがまだ痛むのだ。


8月17日(日)

 引き続き部屋の片づけをしてしまふ。しかし、どうしてこんなにごみが出るのだらうと思ふくらゐ出る。それにしては書棚が空いた気がしないのは、棚に二列三列と本を並べてあるから、一列減っても見た目には全く変化がないせゐだらうか。部屋の隅には古紙回収用に紐で括った紙の山が並び、燃えるごみの袋が次々に一杯になる。今日は燃えないごみの袋を六つ廃棄。明日は燃えないごみの日である。さうすると少しはすっきりするか。いや、古紙回収の日まで待たねばならないか。

 部屋の片づけはすっきりして気分は良くなるが、何も生み出さないのが欠点である。もっと徹底して片づけたいのを我慢して翻訳に取り掛かる。もちろん、今日もダンセイニ。あと五枚くらゐで、Tales of Wonder (The Last Book of Wonder)Dover版、あるいはFantasy Masterworks版)の私の割当分が終はるところまで漕ぎ着ける(本当は今日終はる筈だったのだが)。しかし、今日は朝から右手の痛みが次第に強まってくる。前の痛みとは少々違ふ種類のやうな気もする。肘も痛いやうに思へるのは気のせゐか。それとも部屋の片づけに熱心になって腕を酷使してしまったのか。


8月16日(土)

 今日は、出勤もせず、翻訳もせず、娘と製本。コピーしてばらばらに配付されてゐる問題集を綴じなければならないらしいので、せっかくの夏休みといふことで、これを図工の提出物と兼用してしまはうといふ魂胆である。袋綴じなので糸縢りはない。だから子供でも簡単に作業できるはづ。夏休みといふことで、贅沢に総革装である。でも、貧乏なので豚革だ。また、のどのところの長さの配分に失敗。あまり見事でも小学生らしくないのでこれでいいだらう。小学生にしては立派だと思ふ。少々豚臭いが。といふ長閑な休日である。

 製本が終はったので、部屋の掃除と片づけの続き。コンピュータ関連機器の空き箱を片づけ、勿体ないと思ひながらも一度も使ってゐないモデムを捨て、またまた見つけた古い学会誌などを片づける。ついでにAirMac Base Stationの位置やプリンターの位置をちょっと変へる。それに伴ひ、隣の部屋から電気を引っ張ってきたりする。使ってゐないケーブルを見つけて外したり、USBケーブルを絨毯の下を潜らせる作業をしたりして、部屋の中がいろいろと、わずかながらすっきりした。


8月15日(金)

 疲れてゐるので本を註文。涼しくなったのにどうしてこんなに疲れてゐるのだらう。

『日本語は年速一キロで動く』[amazon.co.jp, bk1](700円/講談社現代新書)
『神聖ローマ帝国』[amazon.co.jp, bk1](720円/講談社現代新書)
『レイアウトアイデア見本帳』[amazon.co.jp, bk1](2500円/エムディエヌコーポレーション)
 ジョン・ベレアーズ『ジョニー・ディクソン どくろの呪い』[amazon.co.jp, bk1](林啓恵訳/1600円/集英社)
 大貫伸樹『装丁探索』[amazon.co.jp, bk1](2300円/平凡社)

 以上五冊を bk1に。装幀の本を買ったりするのは随分久しぶりだ。講談社現代新書の本を買ふのも久しぶりである。疲れてゐるとかういふ本が買ひたくなるのか。


8月14日(木)

 Graham Joyce The Facts of Lifeを突然読むことになって、この本を持って出勤。20ページしか読んでゐなかったのに。

 本業の方の都合で、ある分厚い本を解体して、スキャナで取り込んでpdfファイルにしてしまはうといふ計画を立てた(職場で決まった訳ではなく、私が勝手にさうしようと思ったといふこと)。その本を持って帰り、ばらばらにしたページをスキャナの自動給紙機から送り込んでみる。実に快調である。A4くらゐ大きな紙だと何の問題もないのだが、たとへばダンセイニのこれくらゐの大きさだと、途中で紙が引っ掛かってしまふのだ。翻訳に使ふ原文が皆A4の紙に印刷してあればいいのに。
 スキャンは調子がよかったのだが、pdf化するときにファイル容量が大きくなってしまふので、結局職場に再度持って帰って作業することに。家にゐるときは翻訳をしたいといふこともある。


8月13日(水)

 ダンセイニの文書の変換をAdobe Acrobatでやってみるが、思ひの他、認識率は高くなかった。イタリックの認識には不満がないが、一行一行改行されたファイルになってしまふのも不満である。やはり、少し高価だが、新たにOCRソフトを購入せねばならないのだらうか。ただ、「読んでココ!」の認識率が意外によく、レイアウトの再現性もよいので(尤も、レイアウトの再現性は翻訳には全然関係ない)、これでもイタリックさへ出てこない作品なら何とかなるかも。

 職場の方でのさまざまな書類の電子ファイル化にはどちらも大健闘してをり、私の書類棚の荷物は激減してきてゐる。


8月11日(月)

 アメリカのSF情報誌Locusの八月号が届く。読者の投票が載ってゐる。SFは全然読んでゐない。ファンタジイか辛うじてジョナサン・キャロルとリサ・ゴールドスタインだけ。冒頭だけ読みかけて中断してゐるのが、パトリシア・マキリップとグレアム・ジョイス。ジェフリイ・フォードは買ったのに、読んでゐない。ニーナ・キリキ・ホフマンは買ひそびれたまま。情けない。

 昨日に引き続いて昔買った機器の保証書だとか説明書を捨てる。細々したものを収納するために、プラスティックのケースを八個ほど註文してみる。プラスティックの収納器はちょっとみすぼらしくて貧乏臭いやうな気がして嫌だったのだが、よく考へてみれば(あまりよく考へなくても)貧乏なのだから仕方がない。貧乏人は貧乏人に相応しく貧乏臭い収納用品を買ふしかないのだ。

 OCRソフトについていろいろ検討してみたけれど、どうやら英語に関してはAdobe Acrobatの認識率が最高なのではなからうか(私が買へる金額のものでは)。画像ファイルからPDFを作るといふ機能で、そのままpdf形式で使ってもいいし、これをrtf形式で保存しなほしてもいい。イタリックもほぼ100パーセント間違ひなく認識できるところが素晴らしい。ただ、アクセント記号やウムラウトがついてゐると全く駄目。設定で、ドイツ語やフランス語にチェックを入れても駄目なのは何故だ。私の使ひ方がまだきちんとしてゐないのか。


8月10日(日)

 一日ダンセイニの翻訳、のはづが、追ひつめられてくると部屋の掃除をしてしまふのはいつものとほり。もう絶対使はないコンピュータソフトウェアの説明書、古い学会誌やコンピュータ雑誌、数年前の投資信託の目論見書といったものを片づけて書棚の空間を少しだけ確保する。さらに、絶対に使はないコンピュータの部品も整理。部屋の中がすっきりしていくのが嬉しくてどんどん捨てたくなる。私の机の上はしばらく前までは、さまざまな書類が積み上げられてゐたものだが、今は職場も自宅も紙の山は殆どない。自宅の机に本の山が少しあるだけ。別人の机のやうである。尤も、コンピュータの中のメモファイルは膨大な数になり、さらに勢ひを増して増え続けてゐるが。

 今日訳したダンセイニの短篇は、西条八十訳があるので、恐る恐る書棚から本を取りだして読んでみて、予想どほり激しく落ち込む。あ、この作品は南條竹則訳もあるのか。次に訳さうと思ってスキャナで取り込んでOCRでテキストファイルにした作品も、西条八十訳があるのに気づき、やる気をなくす。


8月9日(土)

バリー・ヒューガート 『鳥姫伝』 [amazon.co.jp, bk1]を今ごろ読む。十日ほど前から読みはじめたのだが、なかなか捗らない。英語の本を読むときに、どうして自分はこんなに英語を読むのが遅いのだらうと思ってゐたが、この本に十日もかかるとは、単に読書時間が足りないだけなのだらうといふ結論に達した。私の読書時間は主に通勤時間である。家から最初に乗る路線が二駅で五分くらゐか。そして乗り換へて四駅。七〜八分くらいだらうか。歩いて行けるくらゐの間隔で駅が設置されてゐるから、あっと云ふ間である。一日三十分がまとまってとれればまだ読みやすいが、こんな細切れでは読みづらい。込んでゐたら読まないが、電車の待ち時間が長いと少しは読める。それでも手に荷物が多ければ読めないのだが。もっと電車に乗る時間の長いところに引っ越したいものだ。

 土曜日なのにダンセイニの翻訳は捗らず、ごく短い作品をなんとか一つだけ終へる。


8月8日(金)

 Amazon.co.jpから Chicago Manual of Style, 15th Edが届く。思ひのほか分厚い本。また生活空間を圧迫する本を買ってしまった。しかし、英語を書くときには役立ちさう。昼の仕事の方に。翻訳にもひょっとしたら少しは役立つかも。

 ダンセイニの短編集のドイツ語訳は新刊書では手に入らないやうだが、古本なら買へるので、abebooks.deDas Fenster zur anderen Weltを購入。25ユーロである。送料が9.95ユーロ。初期の短編集から25編ほどを選んだもの。収録作品は以下のとほり。
Geschichten aus dem Buch des Wunders
Die traurige Geschichte von Thangobrind dem Juwelier und von dem Unheil, das ihn ereilte/Das Haus der Sphinx/Glaubhaft berichtetes Abenteuer dreier Liebhaber der schoenen Literatur/Der Gibbelin-Hort/Wie Nuth seine Kunstfertigkeit an den Gnolen versuchte/Von einem, der in die Stadt namens Nimmermehr kam, wie prophezeit war/Das wundersame Fenster/Die unbedachten Gebete des Goezenanbeters Pombo
Geschichten eines Traeumers
Am Rand der Gezeiten/Bethmoora/Der Haschisch-Mann/Der arme alte Bill/Auf den ziehenden Wassern des Yann/Carcassonne
Geschichten des Wunders
Dreizehn bei Tisch/Das Bureau d'Echange de Maux/Um ein Haar/Die boese Alte in Schwarz/Seemannsgambit/Drei Witze zum Totlachen/Der Klub der Verbannten/Die Beute aus Loma - eine Indianergeschichte
Weitere wundersame Geschichten
Die Zwingburg so keiner bezwingt denn Sacnoth das Schwert/Der Laden in der Go-by Street/Rache fuer Perdondaris/Unsre entfernten Verwandten/Die Wiederkehr
 最初の三部は短編集に対応してゐるやうだが、第四部は何だらう。「サクノス」以外はすぐには判らない。


8月7日(木)

 ダンセイニのごく短い作品を一つ訳し、改めてその文章の難しさを思ひ知る。何か助けになるやうなものがないかと考へ、ドイツ語訳を手元に置いておいたら安心できるかも知れないと思ひつき、早速Amazon.deで探してみたが、初期短編集は手に入らないやうだ。残念、いい思ひつきだと思ったのだが。

 Fantasy Centreからカタログが届くが、目を通す余裕がない。


8月5日(火)

 会議が長引いて帰宅が遅くなり翻訳ができない。不貞腐れて本を註文。Chicago Manual of Style, 15th EdAmazon.co.jpに。


8月4日(月)

 ロード・ダンセイニの短篇集(例へばこれ)の翻訳にやうやく着手する。予定より二ヶ月も遅れてゐる。果たして大丈夫なのか。
 あ、The Collected JorkensAmazon.co.jpで11/1発売予定・予約可になってゐる。


8月3日(日)

 すっかり夏らしくなり、もうどこにも出かけたくない気分。何度か目を覚まし、起きだしたのが八時過ぎだったといふので、なほさら。疲れてゐたので、このままごろごろ寝ながら一日を過ごしてみようかとも思ったが、さういふことをすると必ず頭痛に苦しむことになるとわかってゐるので、SFマガジン12月号掲載予定の翻訳をして送信後に就寝。


8月2日(土)

 昨日テキストファイルにしたものを開いてみたら、どうも昨日と様子が違ふ。よくみたら、6年前にもうOCRで読み込んで作ったファイルだったのだ。用意がいいなあと感心したが、それを忘れて同じ作業をもう一度したのだから、ただの間抜けだ。
 せっかく電子化済みテキストも見つけたことだし、一気に翻訳を進めようと思ったが疲れてゐるので寝てしまふ。


8月1日(金)

 SFマガジンの翻訳原稿をテキスト化しようと思ひ、古沢さんのところで知ったReadirisPro7を試してみることにした。Demo版をダウンロードして使ってみる。初めて使ったものにしては、さほど不自由を感じずに使へたのはよかった。特売価格で凡そ90ドルで購入したと記されてゐるので早速購入しようと思ったが、私には90ドルでは売ってくれないやうだ。$150で買ふか。OmniPage Pro Xが500ドルだから、それに比べれば安いのだが。


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