来年1月へ

12月31日(火)


 大晦日だといって何をする訳でもない。

 HMVに今年末で切れてしまふポイントがあるのに気付いて、CDを註文することにした。「古今亭志ん生名演集26 今戸の狐/百年目/金明竹」「古今亭志ん生名演集27 ふたなり/中村仲蔵/因果塚の由来−お若伊之助」の二枚。

 といふ訳で、古今亭志ん生の落語を朝からずっと聴きながら本を読んだり翻訳をしたり。

 bk1から一昨日註文した本が届く。早い。二日前に発送された方がまだ届かないのだが。西崎憲『世界の果ての庭』[amazon.co.jp, bk1]、小山歩『戒』[amazon.co.jp, bk1]、井辻朱美『ファンタジーの魔法空間』[amazon.co.jp, bk1]の三冊。早速、『世界の果ての庭』を読む。感想は秘密。

 二日前に発送された二冊はメール便だったので郵便受けに突っ込まれてゐるのを夕刻に発見した。その二冊とは、マリナ・ヤグェーロ『言語の夢想者』[amazon.co.jp, bk1]とジェイムズ・ノウルソン『英仏普遍言語計画』[amazon.co.jp, bk1]である。『言語の夢想者』を早く読みたいが、読みたい本が溜まってしまって、しかし、読む時間が増える訳ではない。自分の時間は有限なので、それをどう遣り繰りするか、遣り繰りができなくなってきたらどうしたらよいか、そんなことを考へないでもない。

 この日記も七年も書き続けて明日から八年目だ。ちょっと読み返してみると、書いてゐることが全然変はってゐない。進歩がないといふか。始めの半年は職場のMacに置いてゐたのだった。職場といへば、どうやらこれを読んでゐる人がゐるらしい。いつ頃からかは知らないが、読んで面白いものではない筈だ。読んでも仕方あるまい。


12月30日(月)


 『実践バイオインフォマティクス』[amazon.co.jp, bk1]を捲りながらLinuxをあれこれ触ってゐると時間が過ぎてしまふ。しかし、この本、文章が些か読みづらい。しかし、翻訳が悪いといふ表現を使ふのはなかなか怖いものがある。お前も下手だと云はれたら、すみませんと謝るしかないから。午後からは反省して翻訳。しかし、一向に捗らない。


12月29日(日)


 早朝、妻と娘が妻の実家に帰省するので出ていってから三時間ほど寝る。起きると紀田順一郎・荒俣宏責任編集『普遍の鍵』[bk1]、『実践バイオインフォマティクス』[amazon.co.jp, bk1]、そしてエレン・ビアリストク&ケンジ・ハクタ『外国語はなぜなかなか身につかないか』[amazon.co.jp, bk1]がbk1から届く。『実践バイオインフォマティクス』をぱらぱらと捲りながら、Linuxをインストールしてある借り物のノートパソコンに向かってゐると午後になってしまふ。

 昼食後、もう今年は出勤しないと堅く心に決めてゐるのでbk1に本を註文。
西崎憲『世界の果ての庭』[amazon.co.jp, bk1](新潮社/1300円)
小山歩『戒』[amazon.co.jp, bk1](新潮社/1600円)
井辻朱美『ファンタジーの魔法空間』[amazon.co.jp, bk1](岩波書店/2000円)
以上三冊。

 もう今年は出勤しないと堅く心に決め、翻訳など。


12月27・28日(金・土)


 エドワード・サピア『言語 ことばの研究序説』[amazon.co.jp, bk1]とB・L・ウォーフ『言語・思考・現実』[amazon.co.jp, bk1]とマーク・Z.ダニエレブスキー『紙葉の家』[amazon.co.jp, bk1]がbk1から届く。『紙葉の家』は、ページを捲って本当に驚く。この休みに読みたいのだが。

 木曜日頃から手の震へが激しくなり、金曜の午後にはPowerBook G3のマウスパッドが使へなくなる。左手はあまり震へないのだが、マウスパッドは右手でないと使へない。マウスとトラックボールは左手の方がこの頃は使ひやすいのではあるが。マウスを借りて取り付けて左手で操作。土曜日には比較的落ち付く。意外に困るのが電話である。今、ちょっと手が震へてゐるのでといって話を止める訳にもいかないので。

 土曜の夜は年賀状書き。ほとんど徹夜である。毎年枚数は減っていくのに書くのが大変になってゆくやうな気がしてならない。今年の図案は12年前と同じ。誰も覚えてゐないだらうから。


12月26日(木)


 早川書房からSFマガジン2月号が届く。もう二月か。歳を取るのがはやい訳だ。


12月25日(水)


 英語の本か、認知言語学の本でも読まうかと思ってゐたのだが、ふと気付くと金井美恵子『待つこと、忘れること?』[amazon.co.jp, bk1]を手に取って出勤してゐる。帰宅後残り数頁を読んで読了。食べ物と猫に関するエッセイ集。前者には多少は関心はあるが後者には殆ど関心も愛情もないものの、文章は好きなので楽しめる。

 今日もbk1に本を註文。エレン・ビアリストク&ケンジ・ハクタ『外国語はなぜなかなか身につかないか』[amazon.co.jp, bk1](新曜社/2800円)と書名は挙げないがLinuxの本。


12月24日(火)


 一昨日註文した本の内、『認知言語学』[amazon.co.jp, bk1]、テリー・グッドカインド『魔石の伝説 6 予見師の宮殿』[amazon.co.jp, bk1]、O・R・メリング『光をはこぶ娘』[amazon.co.jp, bk1]、クライヴ・バーカー『アバラット』[amazon.co.jp, bk1]、エリザベス・レッドファーン『天球の調べ』[amazon.co.jp, bk1]、エドワード・ケアリー『望楼館追想』[amazon.co.jp, bk1]が届く。クライヴ・バーカー『アバラット』は面倒臭いので娘に読ませて感想を聞くことにしようかといふ考へが心に浮かぶが、本を汚されさうなのでやめておく。


12月23日(月)


 朝から中島義道『不幸論』[amazon.co.jp, bk1]を読んでしまったりする。これで気分が明るくなる訳でもなく、当然幸福に近づくこともないが、安心はできる。少し楽にはなるかも知れない。その後、読みかけだった高山宏『表象の芸術工学』[amazon.co.jp, bk1]を読む。面白いがこの勢ひでは私の頭には入っていかない。これが全部頭に入ってしまったら大変なので、これでよいのだらう。少しづつといふことで。

 今日もbk1に本を註文。『実践バイオインフォマティクス』[amazon.co.jp, bk1](オライアリー・ジャパン/4200円)である。今回はこれ一冊。といふことで、ついでにコンピュータと液晶モニタも註文。勿論、bk1にではない。


12月22日(日)


 今日は本を読む日と決める。まづ、恩田陸『ロミオとロミオは永遠に』[amazon.co.jp, bk1]を読む。逃げる話は好きだし、映画『大脱走』も好きな映画だから楽しめたのではあるが、しかし、長すぎる。恩田陸の学園もののいい雰囲気があまり感じられないやうな気も。続けて、恩田陸『ねじの回転』[amazon.co.jp, bk1]を読んだらこれも長い。ちょっとコニー・ウィリスの『ドゥームスデイ・ブック』を思ひ出した。次に、奥泉光『浪漫的な行軍の記録』[amazon.co.jp, bk1]を。短いところに好感を抱いてしまふ。時を行き来しながら物語る話は好みなので読みにくさはあまり感じないが、時代が前に読んだばかりの本と同じなので、私の頭の中で記憶が混乱しさうになる。その後に高山宏『表象の芸術工学』[amazon.co.jp, bk1]を手に取るが、今日は最初の方だけ。

 本だけ読んでゐた訳でもなく、テキストファイルにしておきたい作品をスキャナで取り込んでOCRソフトでテキスト化を行なってみる。先日買った読んdeココを試してみたが、欧文の変換成功率があまりにも悪い。仕方なく、PowerMac 7500の方でTextBridgeを使ふことに。これは間違ひが殆どないところがよいのだが、ときどき我が家のMacOS 9.2では二つ目の読み取り枠が設定できなくなったりするのが問題である。作業の途中でどうしても読み取り枠が設定できなくなり、一頁だけ、eTypist 6.0で処理する。スキャナが遅いのも苛々する。後で気がついたのだが、私が本の文字をスキャナで取り込むときに、文字用設定にしたつもりだったのだが、カラー画像になってゐたのが解析効率を下げる原因になってゐたことが判明。色を外し、グレイスケールを外して、再解析を行ふと読んdeココの成功率は格段に上昇した。しかし、TextBridgeの解析成功率には遠く及ばない。


12月22日(日)


 さういへばThe Internet Bookshop UK Ltd.からSean Jennett THE MAKING OF BOOKSとHugh Williamson METHODS OF BOOK DESIGNが届いてゐたが、私が求めてゐたやうな内容ではなかった。

 21日の夜からbk1に本を註文してゐるうちに日付が変はってしまふ。
エドワード・サピア『言語 ことばの研究序説』[amazon.co.jp, bk1](安藤貞雄訳/岩波文庫/860円)
紀田順一郎・荒俣宏責任編集『普遍の鍵』[bk1](国書刊行会/3398円)
平林幹郎『サピアの言語論』[amazon.co.jp, bk1](勁草書房/2600円)
大津由紀雄編『認知心理学3 言語』[amazon.co.jp, bk1](東京大学出版会/3400円)
B・L・ウォーフ『言語・思考・現実』[amazon.co.jp, bk1](池上嘉彦訳/講談社学術文庫/1000円)
N・チョムスキー『ことばと認識』[amazon.co.jp, bk1](井上和子他訳/大修館書店/3600円)
 以上六冊。明らかに買ひすぎである。どうやら安いコンピュータを買へるくらゐの本を註文してしまったやうである。


12月17〜21日


 bk1に本を註文。
大堀寿夫『認知言語学』[amazon.co.jp, bk1](東京大学出版会/3000円)
マリナ・ヤグェーロ『言語の夢想者』[amazon.co.jp, bk1](谷川多佳子・江口修訳/工作舎/3200円)
ジェイムズ・ノウルソン『英仏普遍言語計画』[amazon.co.jp, bk1](浜口稔訳/工作舎/4800円)
テリー・グッドカインド『魔石の伝説 6 予見師の宮殿』[amazon.co.jp, bk1](佐田千織訳/ハヤカワ文庫FT/660円)
O・R・メリング『光をはこぶ娘』[amazon.co.jp, bk1](井辻朱美訳/講談社/1500円)
クライヴ・バーカー『アバラット』[amazon.co.jp, bk1](池央耿訳/ソニー・マガジンズ/2600円)
エリザベス・レッドファーン『天球の調べ』[amazon.co.jp, bk1](山本やよい訳/新潮社/2500円)
エドワード・ケアリー『望楼館追想』[amazon.co.jp, bk1](古屋美登里訳/文藝春秋/2571円)
マーク・Z.ダニエレブスキー『紙葉の家』[amazon.co.jp, bk1](嶋田洋一訳/ソニー・マガジンズ/4600円)
以上九冊。言語関係の本が三冊。

 ふとした弾みでLinuxに関心を持ってしまひ、なぜか今は私のPowerBook G3はLinuxが入ってゐるのだが、これでは物足りず、もう少しでLinux用にもう一台コンピュータを購入しさうになってしまった。危ういところで思ひ留まり、代はりに本を註文する。しかし、今回購入した本の代金で中古のコンピュータが買へさうなのであった。


12月11〜16日


 学会で横浜へ。その間にbk1に註文した四冊が届いてゐた。

 ジョナサン・キャロルはもう少し。

 「幻想文学」があと二号で終刊となるといふ知らせを受けとる。驚き、そして悲しい気分になる。もっと翻訳をしておけばよかった。何しろ私の翻訳を歴史的仮名遣ひで載せてくれた雑誌である。もうそんな雑誌に出合ふことはないだらう。終刊までに一編は翻訳を載せてもらはうと決意する。

 目覚まし時計の話の続き。四半世紀ぶりくらゐに目覚まし時計を使ひはじめた話を前に書いたが、やはりあれはよくなかった。慣れるのはあっといふ間であり、殆ど無意識のうちにベルを止めてしまふのである。誰でも目覚まし時計の話をすると語り始める現象である。やはり普段は使はず、ここぞといふときにこそ使ふのが目覚まし時計である。といふことで、私はまた目覚まし時計を使はない日々を過ごすことにする。


12月7〜10日


 日曜日は本造り。4冊作ってみるがどうも思ふやうにできないものである。それでも少しづつうまくはなってゐるか。

 bk1に本を註文。しまった、この頃、自分や人の紹介ページを経由して註文をしにいくのを忘れてゐた。もう遅いが。
奥泉光『浪漫的な行軍の記録』[amazon.co.jp, bk1](講談社/1600円)
ギャリー・キルワース他『メグ・アウル』[amazon.co.jp, bk1](安藤紀子他訳/パロル舎/1600円)
マーガレット・アトウッド『昏き目の暗殺者』[amazon.co.jp, bk1](鴻巣友季子訳/早川書房/3400円)
恩田陸『ねじの回転』[amazon.co.jp, bk1](集英社/1600円)
などである。

 東京創元社から、ピーター・ストラウブ『シャドウランド(上[amazon.co.jp, bk1]・下[amazon.co.jp, bk1])』(大瀧啓裕訳/創元推理文庫/各840円)をいただく。ありがたうございました。読みたいが、年末年始の休みまで待たねばなるまいか。

 水曜日から日曜日まで学会で横浜へ。ジョナサン・キャロルを持っていって読み終へねば。


12月5・6日(木・金)


 Amazon.co.jpからAldren A. Watson "Hand Bookbinding: A Manual of Instruction" 、Paola Rosati "Bookbinding Basics"、Edward R. Lhotka "ABC of Leather Bookbinding: An Illustrated Manual on Traditional Bookbinding"の三冊が届く。今更あまり役立たないかも。

 マイクロドライプリンターを使って、金文字を転写しようと思ったのだが、転写フィルムにはフラッシュゴールドといふ色が使へないのだった。大失敗である。しかし、まだ他にも考へはある。


12月3・4日(火・水)


 研究打合せで横須賀へ出張。水曜日の朝は羽田から朝一番の飛行機で出勤。出張続きで疲れてゐるので、不覚にも研究打合せの最中に居眠りをしてしまふ。

 帰宅するとAmazon.co.jpから『無伴奏チェロ組曲第1〜3番ホルン版』HMVから『古今亭志ん生名演集九 妾馬・たいこ腹・首ったけ』『古今亭志ん生名演集十三 柳田角之進・庚申侍・干物箱』『古今亭志ん生名演集十四 井戸の茶碗・山間物屋小四郎・幾代餅』が届いてゐた。相変らず、無伴奏チェロ組曲と古今亭志ん生である。ホルンの無伴奏チェロ組曲は意外によかったやうでもありよくなかったやうでもあり、何と云ったらよいか。


12月2日(月)


 さういへば昨日は学会場の下にある書店(丸善仙台店)で、『本づくり大全』[amazon.co.jp, bk1](美術出版社/2800円)を買ってしまった。飛行機の中でじっくり読んだ。無性に本をつくりたい気分である。

 月曜日は研究打合せで長崎まで。普通なら列車内で読書が捗るところだが、頭の中をぐるぐると駆けめぐる考へがあって、本があまり読めない。とにかく疲れた。

 疲れて帰ると、Amazon.co.jpから、Avram Davidson The Other Nineteenth Centuryが届いてゐた。表紙はなかなかいい感じであるが、しかし、私がAvram Davidsonなど読めよう筈もない。


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