2月へ

1月31日(金)

 bk1にヘレン・マクロイ『歌うダイアモンド』[amazon.co.jp, bk1](好野理恵ほか訳/晶文社/2400円)を註文。こんなことならもっと早く註文しておけばよかった(と、これだけ書いても何のことだかわからないだらうが)。

 今年最初の月も今日で終はり。はやいものである。今月はどうも本を買ひすぎたやうだが、あまり心改めるつもりもない。もっと読まねばならないとは思ふが。


1月30日(木)

 大津由紀雄編『認知心理学3 言語』[amazon.co.jp, bk1]を手に取って出勤。判りやすい本である。それなのに50ページしか読めなかった。

 bk1から本が届く。『英語コーパス言語学』[amazon.co.jp, bk1]、目黒考二『酒と家庭は読書の敵だ。』[amazon.co.jp, bk1]、チャールズ・ディケンズ『デイヴッド・コパフィールド 4』[amazon.co.jp, bk1]の三冊。『英語コーパス言語学』が面白さう。といひつつ、『酒と家庭は読書の敵だ。』を手に取って捲ってみる。しかし、睡魔には勝てず就寝。


1月29日(水)

 深夜零時過ぎに激しい頭痛で目が覚める。やれやれと思ひながら熱い湯に入ってから、側頭部を押へながら何とか眠りに就く。しかし、首を妙な角度に曲げて寝てしまったので、朝になったら今度は首が痛くなってゐた。首を押へながら出勤するとやがて吹雪に。寒い朝であった。

 アーシュラ・K・ル・グィン『言の葉の樹』[amazon.co.jp, bk1]読了。言語学者が主人公と書いてあったやうな気がするので、言語の本質にかかはる話や異文化理解の根幹にかかはる話が深く掘り下げられてゐるのではないかと期待したのだが、さほどではなかったやうに感じられた。期待が大きすぎたか。

 少し本を買ふのは控へやうと思ひながらも、今日も註文してしまった。といふのは、Linuxがわからないからである。pdfファイルの内容検索がもう少しでできさうな気がするのだが、なかなかできない。それにしても、Apacheとかsambaとか、どうしてあんなに細かい設定が多いのだらう。どうしてさまざまなファイルが、ああばらばらに置かれてゐるのだ。訳がわからなくなってきたので、Vine Linux関連の本を註文することに。それだけではつまらないので、結局以下の五冊を。

 『Vine Linux 2.6 システム管理ブック』[amazon.co.jp, bk1](アスキー/2800円)
 『1日で構築するVine Linux 2.6インターネットサーバ』[amazon.co.jp, bk1](ローカス/3800円)
 黒田玲子『科学を育む』[amazon.co.jp, bk1](中公新書/760円)
 中村うさぎ『犬女』[amazon.co.jp, bk1](文藝春秋/1333円)
 斎藤美奈子『趣味は読書。』[amazon.co.jp, bk1](平凡社/1429円)

 題名が『システム管理ブック』とか『インターネットサーバ』とか、如何にもって感じで情けない。『科学を育む』は全く理由が思ひ出せないのだが、私の購入図書メモに記載されてゐたから。日本経済新聞の書評欄で見たのだったか。中村うさぎは今回は散財と借金の話ではなく、怖い話だといふので、少々興味を魅かれて。斎藤美奈子は表紙に魅かれて。


1月28日(火)

 コンパクトフラッシュ型LANアダプタが届く。ケーブルでZaurusを繋ぐのはちょっと虚しい。

 書棚の本と棚板の間も掃除できるやうな掃除機が欲しいなと思って探してゐたら、掃除ロボットを見つけた。東芝のTrilobiteとかいふ掃除機である。子供の頃、未来といへば掃除ロボットだった。夏への扉といへば掃除ロボットだった。とにかく、掃除ロボットが欲しくなり、十万円以下だったら買ってしまはうかなと思ったのだが、22万円くらゐだといふことがわかり、断念。しかし階段が掃除できないからこいつは駄目だなと云ってから、我が家には階段がないことに気がついた。

 そろそろアーシュラ・K・ル・グィン『言の葉の樹』[amazon.co.jp, bk1]を読まねばと思ひ、一気に読み終へようと企んだが一日では終はらなかった。


1月27日(月)

 機能認識しなかったメモリは、ふと思ひついて元々入ってゐた128MBを外してPowerMac G4から外した二枚(128MB + 254MB)を入れてみると、今度は問題なく起動できた。PowerMac G4出身の二枚だと仲良く仕事ができるらしい。プリンターにもIPアドレスを設定したりして印刷できるやうになった。後は、pdfファイルのインデックスを作れるやうになれば当面は満足なのだが。で、これを買った理由を思ひ出した。バイオインフォマティクスである。しかし、MacOSXは殆どUNIXなので、改めてLinuxをインストールするために買ひものをする必要もなかったやうだ、と思ったことも思ひだした。この頃、何もかも忘れてしまふのである。

 SFマガジン三月号が届く。「英米SF受賞作特集」のケリー・リンクを早速読んでみる。わからない、私には何だかわからない。ちょっと落ち込んで就寝。


1月26日(日)

 職場へコンピュータを持っていって、設置して起動させてみたりする。Powerキーを押すと電源は入るがシステムは起動しない。何しろOSなしで註文したのだから。Linuxをインストールするとちゃんと動いた。そこで、PowerMac G4から外して余ってゐたメモリ128MBと256MBを挿さうと思って中を見ると、スロットは一つしか空いてゐない。256を挿して再起動。と、起動しない。エラーが出てしまふのである。128に替へても同じ。外すと正常に起動する。規格は合ってゐる筈なのだが、納得できないまま作業を続ける。しかし、Linuxは慣れないので何もかもがわからない。インターネットに接続し、OpenOffice.orgをインストール、その前にJavaをインストールせよといふ指示が出るのでそれに従ひ、次にWebminは購入したCD-ROMに入ってゐるのは必ずエラーが出て使へないので、ダウンロードしてきてインストール。ここまでは順調のやうだったが、プリンターの設定ができない。とりあへず、帰宅。しかし、ふと思ふと私はどうしてこれが仕事に必要だと思って購入したかが思ひだせないのであった。私費で買っておいてよかった(あまりよくないのだが)。

 一晩使ってみて、なかなか便利さうなので、Jedit4.0を買っておくことにした。2500円。

 帰宅してからSFマガジンの洋書紹介欄SFScannerの原稿を書く。今回はマキリップ。十時頃書き上げて送信。マキリップの良さがあまり伝はらない文章で情けない。

 そろそろ寝ようかと思ってゐたら、Yahoo! Reminderからメールが届いて、何だらうと思ひ開いてみると、11時45分に私が誰かと会ふ予定になってゐるから忘れるなよといふ内容であった。私はこんな予定を設定した覚えは全然ない。そんな夜中に誰に会ふといふのだらう。これが古風な怪奇小説だと、昔私に殺された男(あるいは女)が、この時間に会ひにくるといふ予告だったりする訳だ。さうなのだらうか。人を殺した覚えはないが。誰かに恨まれてゐるのだらうか。もう少しで約束の時間である。明日以降日記が更新されなくなったら、私はその人に会ったといふことを意味してゐるのかも知れない。


1月24・25日(金・土)

 『それでも古書を買いました』[amazon.co.jp, bk1]読了。本を買ふ話はやはり楽しい。18万フランのランテのファッション・アルバムを入札しにフランスまで行く話には、楽しさと同時に恐怖すら感じた。家を担保に借金をして出かけて行くのだから、羨ましい。どうしてあんなに本が買へるのだらう。大学教授の給料ってそんなにいいのか。
 私はほんの数百円から数千円の本しか買はないから借金もせず比較的穏やかな生活を送れる訳だが、かういふ本を読むと、もっと本を買ってよいのではないだらうかと思へてくるので危険である。後先考へず、一瞬の喜びのために欲しい本を買ってしまひたくなる。心の奥底に潜む破滅願望だらうか。

 といふ訳で私は破滅へ向かって突き進むこともなく、ちまちまと本を買ふのである。今回はbk1に四冊。

 『英語コーパス言語学』[amazon.co.jp, bk1](研究社出版/3600円)
 『計量言語学入門』[amazon.co.jp, bk1](大修館書店/2200円)
 目黒考二『酒と家庭は読書の敵だ。』[amazon.co.jp, bk1](角川文庫/552円)
 チャールズ・ディケンズ『デイヴッド・コパフィールド 4』[amazon.co.jp, bk1](石塚裕子訳/岩波文庫/700円)

 新刊書を見てゐたらシオドア・スタージョン『きみの血を』[amazon.co.jp, bk1]を見つけうっかり註文してしまひさうになるが、ポケットミステリ版を持ってゐるではないかと自分に云ひきかせ、我慢する。
 『酒と家庭は読書の敵だ。』は「活字浪漫」(平成9年刊)の改題である。
 始めの二冊は、言葉を拾ひあげ数へる本(だと思ふ)。全然気付いてゐなかったのだけれど、この頃は複数のファイルを一括して検索して出現箇所を示してくれる機能がエディタに備はってゐる。毎日、この文章を書くのに使ってゐるmiとかJeditとか。OSについてくるTextEditはrtfで文書を保存すると検索できないので問題だ。Jeditは、テキスト部分が後で検索対象になる上に、画像を貼り付けることができるから(miはそれができない)、2500円払って購入しようかどうしようか検討中なのである。画像ファイルは勿論本の表紙である。

 昨年末にロジカルイフェクトといふところに註文した三万円のパソコンが届く。これは職場で使はうと思ってゐるので、早速持って行って設置しようかと思ったが、そんなことをしたらまた他のことができなくなるに違ひないので、土曜日は出勤せず家で原稿を書く決意を固める。この日記も早めに書いてしまって、午後から原稿書きに専念するのだ。


1月23日(木)

 Zaurus SL-C700はインターネットに繋がってゐなかったらただの手帳である。早速仕事帰りにコンパクトフラッシュ型LANカードを買はうとしたが、売り切れてゐた。無線LANカードと一緒に通販で買ふことにしたが、無線LANは高い。しかも、まだ使へる処が少ないやうなので、今回は購入を見送り、通常の線を繋ぐカードのみ。送料を含めて3000円くらゐ。

 カードが買へず手ぶらで帰宅すると、本が届いてゐた。bk1から、エリック・ガルシア『鉤爪プレイバック』[amazon.co.jp, bk1]と鹿島茂『それでも古書を買いました』[amazon.co.jp, bk1]の二冊。Amazon.co.jpからはMichael Hammond Programming for Linguists: Java Technology for Language Researchersが。
 『それでも古書を買いました』を一刻も早く読みたいが、眠気に勝てず、今日は取りあへず就寝といふことに。


1月22日(水)

 Zaurus SL-C700が届く。小さい。子供のおもちゃのやうである。今は通信用カードがないので、できることも子供のおもちゃと大差ない。
 OSがLinuxだといふだけのことはあって、立ち上がりも切り替へも遅い。OSがLinuxなのにパソコンとの接続はWindowsだけだといふのは何故だ。Linuxなんだからできるんぢゃないのか。よくわからない。

 エルゴソフトからメールが来て、EGWORDとEGBRIDGEのバージョンアップがあるらしいとわかる。つい先日気がついたのだけれど、 私が持ってゐるEGWORD PUREはOSXが日本語表示でないと動かないのであった。私はドイツ語表示にしてゐるので、使へない訳だ。このバージョンアップで使へるやうになってもらひたいものだ。三省堂『新辞林』と研究社『新英和・和英中辞典』がついてゐるらしい。何だか得した気分になれさうだが、『新英和・和英中辞典』はもう持ってゐるのだった。

 早起きをして翻訳をしようとしたものの、寝坊してしまって十行くらゐしか進まず、全く情けない。さらに今日はビーグルのThe Rhinoceros Who Quoted Nietzsche and Other Odd Acquaintancesを持って出勤したが、全然読めなかった。こんなことでいいのか。買ひものばかりでなく、仕事もしなければ。


1月21日(火)

 Zaurus SL-C700の代金、送料・消費税など含めて凡そ55000円を何とかかき集めて工面して送金。といふのは嘘で、私だって子供ではないのだから、自分が五万円持ってゐるかゐないかくらゐは判ってゐるから註文したのだ。かき集めるほどのことはない。とは云ふものの、この頃出費が多いので少し控へなければ。

 控へなければとは云ひながらも、本は買ひたい。さうだ、Amazonのギフト券を使はう。もちろん、ギフト券といっても私にそんなものを贈ってくれた奇特な人がゐたわけではなく、このページを通して書籍などを購入してくださった方々のおかげで得られたギフト券だ。

 Bright Segment: Complete Stories of Theodore Sturgeon, Vol 8 (Pub Group West, 7/2002, 7218円)
 中村うさぎ『だって、欲しいんだもん!』[amazon.co.jp, bk1](角川文庫/438円)
 『岩波日本語表現辞典』(岩波書店/9500円)

 スタージョンの全集はいつの間にか出てゐた八巻を持ってゐないやうなので、絶対読まないに決まってゐるのだけれど揃へておきたいので註文。近々短篇集が日本で出るらしい。それは読むつもりだが。
 『岩波日本語表現辞典』は前からどうしようかと迷ってゐたもの。何、取り寄せ? なぜだ。

 この代金を全部ギフト券でまかなったと思ったら大間違ひである。註文を始めてみれば、そんなギフト券の額など気にする筈がない。でも、それがなかったらもっと支払ひ額が大きかったから、それでいいのだ。


1月20日(月)

 私はまた無駄遣ひをしてしまひました。反省してゐます。Zaurus SL-C700ドリームプライスショップで51500円なのを見て註文してしまひました。送料やら送金手数料やら税金やらかかるので、本当はもうすこしかかる。でも、二台限定だからもう売り切れてゐるといふ可能性も充分にある。

 と思ってゐたら、数分後には受注確認のメールが。在庫があったとは。明日、送金しなければ。どうやって金を工面するか。

 チョムスキー『ことばと認識』[amazon.co.jp, bk1]を少し読んだが、これが実に読みにくい。難しい本を読んでゐると、ふと「これは翻訳が悪いのではないか」と思ひたくなってゐる自分に気づき慄然とする。自分が莫迦なのを翻訳のせゐにしてはならない。しかし、「有機体」ってあまり頻繁に繰り返されるとどうも落ちつかない。確かに辞書にはさういふ訳語が載ってはゐるが。普通云ふかね、有機体って。生物とか生命体とか云はないか。しかし、認知言語学・認知心理学の分野ではよく有機体といふのだらうか。


1月19日(日)

 朝からSharon Shinnの本をスキャナで取り込んで、OCRソフトでテキストファイルに。全ページ取り込むと時間がかかる。薄い本で良かった。変換効率の問題からテキスト化だけはMac OS 9.2.2でTextBridgeを使ふ。テキスト化が完了すると安心するが、これだけではどうしようもない。翻訳をしなければ。

 Amazon.co.jpから、昨年六月に註文した本が二冊届いた。
Anthony Horowitz The French Confection/ Public Enemy Number Two (Walker Books, 2002, ¥930)
Anthony Horowitz South by South East/I Know What You Did Last Wednesday (Walker Books, 2002, ¥1022)
 二冊といふか、正確には四冊。一冊買ふと70ページくらゐの短い作品がおまけでついてゐるやうな感じになってゐる。この本を註文したことをすっかり忘れてゐて、今頃来てもなあと少々戸惑ひながら書棚に並べてみる。

 今度は忘れないやうにしようと思って、bk1に二冊註文。
エリック・ガルシア『鉤爪プレイバック』[amazon.co.jp, bk1](酒井昭伸訳/ソニー・マガジンズ/880円)
鹿島茂『それでも古書を買いました』[amazon.co.jp, bk1](白水社/1900円)
の二冊。今回は、『それでも古書を買いました』に期待してゐる。本を買ふ話は気持ちがいい。といふ訳で、本ではないが買ひものをする話、中村うさぎ『消費バカ一代』[amazon.co.jp, bk1]を読んでしまふ。可笑しく気分のよくなる本である。

 私が今企ててゐる無駄遣ひはZaurus SL-C700である。ソニーのCLIEはどうかなとも思ったのだが、写真でみると携帯電話そっくりである。ケータイ持ちと間違へられたくはない。それに、Zaurus SL-C700の中身はLinuxで動いてゐるらしいではないか。といふことで、私はこれに決めました。決めましたって云っても、Linuxだって何だかよくわかってゐないし、そもそもこんなもの私に必要あるのかといふ我が内なる声が云ふ。妻と娘も無駄遣ひをするなと耳元で繰り返す。でも、決めたのだから仕方がない。註文は明日にならうか。


1月16〜18日(木〜土)

Winter Rose読了。前にも読んだことがあるのだが、微かな記憶の中の評価よりもずっとよかった。確かに甘すぎる味ではあるかも知れないが、マキリップらしい描写が生きてゐる冬の恋のファンタジイだ。

 Powells.comに元日に註文した、William Kotzwinkle The Bear Went Over the Mountain とNeil Gaiman & Terry Pratchett Good Omens が届く。一緒に註文したビーグルの短篇集は入手不可といふことで届けられなかった。数日前には無駄に二冊註文してしまったかと思ったのだが、これで二冊にならずに済んだ、無駄使ひをせずに済んだ。しかし、かうなると二冊あってもよかったかなと思ってしまふのが情けない。

 "Programming for Linguists: Perl for Language Researchers" が、Amazon.co.jpから届く。あまり使はないかも。練習用の例としてPig Latin生成プログラムが載ってゐるのがちょっと可笑しい。


1月15日(水)

 三日前に註文した本がbk1から届いた。『バイオインフォマティクスのためのPerl入門』[amazon.co.jp, bk1]、ロバート・ジョーダン『昇竜剣舞1 金色の夜明け』[amazon.co.jp, bk1]、『昇竜剣舞2 反逆の代償』[amazon.co.jp, bk1](斉藤伯好訳)、中村うさぎ『消費バカ一代』[amazon.co.jp, bk1]、岡本綺堂『江戸っ子の身の上』[amazon.co.jp, bk1]の五冊。『バイオインフォマティクス』の本をぱらぱらと捲り、全然わからないので不機嫌になる。冒頭に「プログラミングは歴史的に実験生物学者にとって重要な能力だと考えられていませんでした」と書いてあるが全くそのとほり、今でも重要ではないのかもしれないと思ってゐたりするのだが、「しかし、生物学における最近の傾向では、大量データのコンピュータ分析が、多くの研究計画の中心になっています」などと書いてあると、必ずしもさうとも云へないだらうとは思ひながらも、なるほどと納得したりしてしまふのである。そして、本を閉じて、中村うさぎに手を伸ばしてみたり。でも文章はあまり好きではないので、岡本綺堂の方が落ちつくのではある。


1月13・14日(月・火)

 単語を数へたいと思ふあまり、Michael Hammond Programming for Linguists: Java Technology for Language Researchersを註文してしまったことは秘密にしておきたい。今、気付いたのだが、昨日註文した本と同じ著者ではないか。

 言語2月号が届く。今号の特集は「遊びたがる言葉」。「エスペラントの言葉遊び」と「「2ちゃんねる」におけるジャーゴン」にふと目がいってしまった。

 Amazon.co.jpからRudy Rucker As Above, So Below: A Novel of Peter Bruegelが届く。320ページのあまり分厚くない本、と思ったら開けて驚いた。字が小さくて詰まってゐる。すぐに読めさうにない。

 前より読みにくくなったといふ人がゐたので、行間隔は広めにしておいて、その他は概ね元に戻してみる。


1月12日(日)

 スキャナーを使ってゐたら夜明け近くになってしまった。早寝早起きを信条としてゐた筈の私なのだが。訳あって、スキャナーで文章を取り込んでテキストファイルに変換し、単語を数へてゐると、もっと正確に数へたくなってくる。数へ方を考へるために、"Programming for Linguists: Perl for Language Researchers" by Michael Hammond(4789円)をAmazon.co.jpに註文してしまった。
 ああ、何といふ本を註文してしまったのだらう、きっと無駄遣ひに終はってしまふに違ひないと反省して、今度はbk1に5冊註文。

 James Tisdall『バイオインフォマティクスのためのPerl入門』[amazon.co.jp, bk1](オライリー・ジャパン/4800円)
 ロバート・ジョーダン『昇竜剣舞1 金色の夜明け』[amazon.co.jp, bk1](斉藤伯好訳/ハヤカワ文庫FT/640円)
 ロバート・ジョーダン『昇竜剣舞2 反逆の代償』[amazon.co.jp, bk1](斉藤伯好訳/ハヤカワ文庫FT/640円)
 中村うさぎ『消費バカ一代』[amazon.co.jp, bk1](文春文庫/476円)
 岡本綺堂『江戸っ子の身の上』[amazon.co.jp, bk1](河出文庫/820円)

 それにしてもバイオインフォマティクスの本はどれも高いので困る。
 ジョーダンの《時の車輪》第七部を買ひ始めたかどうか全く思ひだせなかったので、書棚を探したが、ジョーダンの本の在り処がわからない。どうも惚けたやうだが見つからないものは見つからない。そこで、自分の日記のファイルを検索してみたらどうやら購入してゐないやうなので、第一巻と第二巻を註文。
 ときどき、そんなに本を買って大丈夫なのかと心配されるのだが、実は自分でも心配になることがある。でも、まあ中村うさぎに比べれば端た金である。いや、それで安心してゐては困るといふことはわかってゐるが、だって欲しいんだもんとか、だって買っちゃったんだもんといふ言葉は、もうさういふ言葉でしか表現できないことは私もよくわかるのだった。

 bk1に昨年註文したN・チョムスキー『ことばと認識』[amazon.co.jp, bk1]が届いた。

 チョムスキーはちょっと脇へ置いておいて、今日はWinter Roseを一気に読み終へようと思ってゐたのだが、スキャナーで取り込んでテキストファイルにしたものの言葉を数へることを考へてゐたら、ふと書棚の岡田毅『実践「コンピュータ英語学」』(鶴見書店/2500円)が目にとまり読んでしまふ。単語を数へるといってもなかなか難しいといふことがよくわかる。本当は私は単語を数へて、言葉の使用頻度を出したり、分析したりするつもりはないので、本をテキスト化して翻訳の効率を上げようといふだけのことの筈なのだが。今回は、MFC-6800Jの給紙機能に期待してゐた。一度に百枚までできるといふのだから。しかし、少し試してゐるうちに、A5くらゐの大きさの紙ではうまくスキャンできなくなってしまったのである。途中で、空回りしたやうな滑った部分がどうしても生じてしまふ。A4の紙だと問題ないので、そんな小さな紙は駄目だといふことか。ペーパーバックは駄目だといふことか。ハードカバーなだ大丈夫かも。ただ、そのためには本を分解して各ページをばらばらにせねばならないが。それから問題なのが、「読んdeココ」の英文の解析成功率。あまりにも低すぎる。私の使ひ方が間違ってゐる訳ではないやうだ。かうなるとOmniPage PRO Xが欲しくなってくるが、500ドルなので、なかなか決心がつかない。


1月11日(土)

 Amazon.co.jpから、Suzette Haden Elgin Native TongueとIan Watson Embeddingが届く。

 自動給紙装置のついたスキャナでどんどんスキャンしようとしたら、途中でうまくいかなくなる。何回もやってゐるうちに、ますます調子が悪くなる。たうとう一回スキャンするたびにMacを再起動しなければならない状態になってしまひ、どうにもならなくなった。機能拡張フォルダを掃除して、少しディスクを修復してやったら、何とかましになったやうだ。OSXで使ったらどんな具合かを調べる時間がなかった。


1月10日(金)

 abebooks.comに昨年の10月に註文したピーター・S・ビーグルのThe Rhinoceros Who Quoted Nietzsche and Other Odd Acquaintances (Tachyon, 1998) が届く。もう来ないと思って今年の元日にもう一冊註文してしまったではないか。

 bk1から、平林幹郎『サピアの言語論』[amazon.co.jp, bk1](勁草書房/2600円)と大津由紀雄編『認知心理学3 言語』[amazon.co.jp, bk1](東京大学出版会/3400円)の二冊が届く。早速読みたいところだが、眠くて仕方がないのでどうにもならず、寝てしまった。


1月8・9日(水・木)

 アップルのブラウザSafariは軽快でじつに快適である。一部使へない銀行があるのだが。

 続けてマキリップを読まうと、Winter Roseを手に取って出勤したが、眠くて本が読めないのだった。情けない。

 Locusの2003年1月号が届く。コニー・ウィリスのインタビューが載ってゐる。

 東京創元社から『驚異の発明家の形見函』[amazon.co.jp, bk1](大島豊訳/3800円)をいただく。ありがたうございました。面白さう、今すぐ読みたい。


1月6・7日(月・火)

 パトリシア・A・マキリップのThe Tower at Stony Wood読了。雰囲気が少々暗いものの(この頃のマキリップはいつもこんな感じではないだらうか)、なかなかよいファンタジイである。粗筋紹介は別のところでやるので今はまだ秘密だ(といふほどのものではないのだが、私の紹介など)。

 ブラザーの所謂デジタル複合機MFC-6800Jが届く。本体には電話機やナンバーディスプレイ機能がないので、埃をかぶってゐた機器を箱から出して繋いだりする。ドライバーをインストールしてあれこれ動かしてみるとこれが実に素晴らしい装置である。紙送り機能で次々とスキャンをして、OCRでテキストに変換してくれる(能力はある)のだ。OS Xからも印刷・スキャンなどが問題なく行なえるやうである。今までより、印刷やスキャンの速度も速い。ファックスやコピーの画質もいい。少々高かったが、私は全然無駄づかひしたとは思ってゐない。それどころか、もっと早く買ふべきだったと思ったくらゐである。


1月5日(日)

 家庭の事情で駅まで行ったついでに出勤してみたのだが、寒かった。朝は路面が完全に凍結してゐて、一日中小雪の舞ふ天気。かういふ天気の日は本でも買って気分を暖かくしようといふことで(全然理由になってゐない)、Amazon.co.jpで買ひもの。

 Steven Sherrill The Minotaur Takes a Cigarette Break (1511円)
 Rudy Rucker As Above, So Below: A Novel of Peter Bruegel (2586円)
 Mike Resnick The Return of Santiago (2801円)

 ルーディ・ラッカーは私の守備範囲からは外れるが、ブリューゲルの話らしいので我慢できず。レズニックはこの頃あまり読んでゐないのだが、『サンティアゴ』の続編なら買はない訳にはいかないではないか。しかし、『サンティアゴ』(創元SF文庫)が現在新刊書で入手不可なのは許しがたい。あ、FantasyMasterworksを買ふのを忘れてしまった。

 本当は、一緒にNina Kiriki HoffmanのA Fistful of Skyも買はうと思ってゐたのだけれど、在庫切れだった。

 マキリップを読まうと思ってゐたのだが、うっかり『認知言語学』[amazon.co.jp, bk1]を読んでしまふ。細かい事例はざっと飛ばして読んでしまったのだが。どうしてカテゴリー化の話が出てくるのかやっとわかった。世界をどう区切るかといふことなのだらうから、なるほど大切である。
「話し手の母語の言語構造は、言語から独立した思考を決定づける」といふ仮説を強く解釈するのが私としては面白いのだが、それは無理があるやうだ。「話し手の母語の言語構造は、言語から独立した思考のうち、捉へ方に関わる認知能力に影響を与へる」といふあたりが妥当なところださうで。

 画像を排した表紙を作ったばかりなのに、絵付き書店リンクを貼ってみたり。


1月4日(土)

 妻と「マイノリティー・リポート」を観に行く。あまりディックらしくないなといふ感じがしたが、原作を覚えてゐないので、原作との比較はできない。帰宅してからディックを読み返さうと思ったのだが、映画が終はる頃に頭痛を感じ始め、出勤する予定も取りやめて帰宅して風呂に入って昼寝。三時間ほど寝て、目覚めたら頭痛は消えてゐる筈だったのだが、まだ痛い。そこで、再び湯に入ってから、今度は寝ずに本を読む。B・L・ウォーフ『言語・思考・現実』[amazon.co.jp, bk1]を読んでしまった。マキリップではなかったのか、と思ったがもう遅い。言語の違ひはものの見方そのもの(世界すなはち宇宙の捉へ方)にも影響するといふ話。これくらゐはっきり云ってくれないと物足りない。しかし、流石に六十年以上前に書かれたものであるだけに、古さを感じざるを得ない。読み終へる頃には頭痛も消えたので、マキリップの続きを少し読んでから就寝。

 と思ったけれど、ふとFantasy Masterworksの新刊はこの頃どうなってゐるのだらうかと気になって調べてみた。が、註文は今日は我慢する。昨年11月以降に刊行された本・刊行予定の本は以下のやうな感じになる(1〜34については昨年10月のリストを参照されたい)。

  1. Lyonesse 2: The Green Pearl and Madouc - Jack Vance
  2. The History of the Runestaff - Michael Moorcock
  3. A Voyage to Arcturus - David Lindsay
  4. Three Hearts and Three Lions - Poul Anderson
  5. The Mabinogion - Evangeline Walton
  6. Darker Than You Think & Other Novels - Jack Williamson
  7. Call of Cthulhu and Other Eldritch Horrors - H. P. Lovecraft

 今年は刊行予定点数が少ないのではないだらうか。


1月3日(金)

 パトリシア・A・マキリップのThe Tower at Stony Woodを一気に読み進めようと思ってゐたのに、妻と娘が東京から帰ってきたら煩くて本が読めない。思はず『岩波講座言語の科学6 生成文法』(岩波書店/1998年)を手に取って読んでしまふ。これも今は新刊書では手に入らないやうだ。続けてエドワード・サピア『言語 ことばの研究序説』[amazon.co.jp, bk1]を読む。少々内容が古いやうだ。この本の中で「言語はどれほど深い意味においても文化を反映しない」と記されてゐるのは些か意外であった。サピアってさういふ人だったのか。

 で、一体マキリップはいつ読めるのか。

 こんなものを買ふ金はないとわかってゐるのに、ブラザーの所謂デジタル複合機MFC-6800Jを註文してしまった。凡そ65000円。スキャナへの紙送り機能があるので。実はコピー機を買はうかといふ話があったのだが、これならコピー機の代はりになりさうだし。


1月2日(木)

 書店リンク集の古くてなくなってゐるところとか、五年も更新されてゐないところなどを削除したり、移転してゐるところのリンク修正などをしてみる(自分のところにも五年も更新されてゐないページがあるのに気付き、削除)。15分くらゐ作業したところで嫌になってくる。かういふのは小まめに手入れしておかねばよくないとつくづく感じるがもう遅い。後悔を先に立たせて後から見れば杖をついたり転んだり。

 ついでにホームページ全体の大改装に着手しようとしたなどといふのは大嘘だが、表紙を少し修正してみたりする。といっても画像ファイルを削除しただけ。背景色をあれこれ変へてゐるうちに何だかわからなくなってきて、落ちつかないけどまあいいやといふ気分になってしまふ。表題の文字の位置が思ふやうに収まらず、何とか私が見てゐる画面では真ん中にくるやうになったが、他の環境で見ると変なところにあるのかも知れない。

 といふことで、Mac OS XのInternet Explorerで見てみると随分印象が違ふ。ついでに、PowerMac 7500/MacOS 9.2/Netscape Communicator 4.8で見ると、これは何といふことだと驚くほど読みづらい。何で行間隔がこんなに詰まってゐるのだと思ひ、少々修正してみる。この方法でいいのかどうか自信はない。

 さらにいろいろやってみたが、どの環境で見ても同じやうに再現できて、しかも読み込みの速いテキストだけのページといふのは作れさうにないとわかってきた。同じブラウザでもフォントを変へると大きく印象が変はるから。フォントの大きさもそれぞれ違ふ設定だらうし。そこで、フォントは一割増し、行間は五割増しといふ設定にして様子をみることに。

 こんなことばかりしてゐてはならない。と思ってパトリシア・A・マキリップのThe Tower at Stony Woodを読む。三分の一くらゐまで進む。一気に読み進めようと思ってゐたのに、うっかり手に取った『岩波講座言語の科学1 言語の科学入門』(岩波書店/1997年)を最後まで読んでしまった。前に一度読んだことがあったのだが、忘れてしまってゐたので。この本は現在手に入らないやうである。


1月1日(水)

 年が変はったからといって何かする訳でもなく、今日も本を読み、翻訳など。

 新年なのでとりあへず本を註文(嘘。実は昨日註文した本だ)。今回はPowells.comに三冊。

 William Kotzwinkle The Bear Went Over the Mountain ($6.50)
 Neil Gaiman & Terry Pratchett Good Omens ($6.99)
 Peter S. Beagle The Rhinoceros Who Quoted Nietzsche and Other Odd Acquainances ($8.95)

これに送料が$22.00加はって、合計$44.44である。

 ビーグルのは前にも別のところに註文したのだが、一向に届かないので再度註文。しかし、他の二冊は新刊で手に入るのにどうしてPowells.comに註文してしまったのだらう。しかもGood Omensの方は新刊書だから、$6.99もする。Amazon.co.jpにでも註文した方が安かったではないか。新年早々間抜けなことをしたものである(いや、註文したのは昨日だ)。

 年賀状など眺めながらマリナ・ヤグェーロ『言語の夢想者』[amazon.co.jp, bk1]を読んでゐたら、本を註文したくなり、それでも元日からさう本を買ひはじめては今年が思ひやられるではないかと、とりあへずは本を読み終へるまで我慢しようと思ったものの、ふと気付くと読み終へてゐたので、Amazon.co.jpに二冊だけ註文する。

 Suzette Haden Elgin Native Tongue (Consortium Book, 1621円)
 Ian Watson Embedding (Gollancz, 1930円)

 Native Tongueは、昔DAW版を買ったのだが、もうどこにいったかわからないので再度註文。しかし、これが三部作になってゐたとは知らなかった。この第二部、第三部が品切れなのはどういふことか。


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