来年1月へ

12月31日(水)

 一日中ダンセイニの翻訳に勤しんでゐると、気が狂いさうになってくる。私の乏しい能力にはダンセイニはあまりにも大きく重い。その重みに押しつぶされさうになると、思はず本を註文してしまふといふ訳だ。

 Random House Webster's Unabridged Dictionaryの新しいCD-ROMが今年の五月に出たやうなのだが、相変はらずWindows版しかない。しかし、わが家にも一台Windows2000といふのがインストールされたものがあるので、試しに買ってみることにした。1851円である。他にも何か新しい辞書が出てゐないかと見てゐたら、Merriam-Webster's Collegiate Dictionaryの第11版が出てゐるではないか。今年の七月に出たらしい。2408円かあ。そんなに高くはないが、私はCD-ROMだけでいいのだがなと思ってゐたらCD-ROMだけといふのを見つけたので註文してみることにした。1387円である。こちらの方はMac/Windows両方で使へるといふことだ。動作条件を見るとMacintosh: OS 9.x or OS Xと書いてあるのだが、OSX nativeで動くのだらうか。Classic環境で動くだけなんてことだったら嫌だなと思ひながらも、註文してしまったものは仕方がない。さういへば、三年くらゐ前にWebster's Third New International DictionaryのCD-ROMを買ったのだが、MacOS 9.0.4ではエラーが出て動かず、そのままになってゐたのであった。書棚の奥から出してきて、インストールしてみる。もちろん、OSXでは動かないが、classic環境(OS 9.2.2)で動くのではないか。試してみるとちゃんと動く。ちょっと感激するが、きっとあまり使はないだらう。
 自分の前の日記を見ていたら、Merriam-Webster Collegiate Dictionarybritannica.comに年間50ドルで申し込んだもので、Encyclopaedia Britannicaと共にオンラインで使へたらしいのだ。50ドルも払ってそんなもの申し込んだのか。Encyclopaedia BritannicaはDVDを買ったのではないか。早速日記を検索してみると、50ドルを支払った半年後にDVD版を買ってゐるやうだ。しかし、この50ドルのオンライン版は一度も使ってゐないのではないか。何しろ自分で全く覚えてゐないのだから。まさか、さらに50ドル払って二年目も更新してゐたりはしないだらうな。検索してもさうしたといふ記述は見つからないのだが。といふことは結局今ではオンライン版は使へないのだから、買ってもよかったのか。何だか訳が判らなくなってきたが、今はいろいろ確認する余裕はない。ダンセイニで手一杯である。

 でも、やはり気になったのでbritannica.comで名前とパスワードを入れて見たら、なんとLoginできるではないか。更新してゐたのか。なんといふ無駄遣ひ。それとも、DVD版を購入すると、オンライン版を使用する権利が得られるのか。それならいいのだが。

 bk1から、シオドア・スタージョン『不思議のひと触れ』[amazon.co.jp, bk1]、石堂藍『ファンタジー・ブックガイド』[amazon.co.jp, bk1]、『コーパス活用ロングマン実用英文法辞典』[amazon.co.jp, bk1]が届く。
 スタージョンは後の楽しみといふことにする。『ファンタジー・ブックガイド』は思ひのほか素直なガイド。かういふきちんとしたファンタジー・ガイドが今手に入らなかったといふのは問題だ。私は『別世界通信』を読んで育った訳だが。
 『コーパス活用ロングマン実用英文法辞典』は全然期待せずに本を手に取ったのだが、なかなかわかりやすい。でも、あまり使はないやうな予感はする。

 しかし、ダンセイニは全然捗らない。といふ訳で今年は年賀状が書けなかった。どうにも時間が取れなかった。年賀状をお送りくださった方々、お許しください。


12月30日(火)

 一日中ダンセイニの翻訳。

 今回Dinosに註文した白い机(「デンマーク製ホワイトオフィスシリーズ」といふ訳のわからない商品名の製品。ここのカタログは片仮名ばかりで実に製品が探しにくいのは問題である)は、なかなか良いと思った。余計なものの一切ないただの白い机なのだが、どっしりしてゐて決して揺るがない。安い机を買ふと、ゆらゆらしてしまってどうしようもなかったりするのだが、さういふ心配はまったくない。机は揺れてはならないのである。がっしりしてゐるのはいいのだが、問題は重すぎることか。150cmの方は一人では動かせない(ただ動かすだけならできるが、目的の位置にきちんと設置するなどといふのは一人では難しい)。引っ越しの時は大変さうだ。
 私は性格が暗いので、これまで暗い色の机を買ふことが多かったのだが、白い机は部屋が明るくなって仕事をするにはいいやうだ。少し部屋が広くなったやうな気分にもなるし。勿論、性格まで明るくなりはしない。

 話は変はって、文字検索の話。『明治の文豪』とか『大正の文豪』とかに収録されてゐるエキスパンドブック形式のファイルの検索は以前はUltraFindでしてゐたのだが、MacOSXになってからはできなくなってゐた。何とかせねばと思ってゐたのだが、ネット上を検索しても『新潮文庫の百冊』のファイルをテキストファイルに変換する方法はいろいろと出てくるのだが、他のCD-ROMに関しては全く情報がない。といふことは、ひょっとすると何もしなくてもいいのかも知れない。そこで、ファイルのebkといふ拡張子をtxtに変へてみたら、それだけで検索ができるやうになった。何だ、簡単なことではないか。ただし、私が持ってゐるエディタでは、唯一miだけが文字化けせずにファイルを扱へた。他のテキストエディタを使って試してみて、出来ないではないかとお怒りにならぬやう。しかし、ルビが邪魔だ。「黄昏が」と検索して一件も出てこないのは、必ず「黄昏」に振仮名が振ってあるからだと気がついた。つまり「 R黄昏 rたそがれ rが」といふ文字列から「黄昏が」を見つけることができないのだ。「 R」と「 r**** r」といふ配列を削除すればいいのだらう。そんなに手間のかかることでもなささうだ。こんと一括処理してみよう。しかし、今はダンセイニに専念しなければ。いくら検索しても、黄昏のエルフランドの光は見えてこないのだ。


12月29〜30日

 ダンセイニの翻訳をしてゐたが、どうにも堪へがたい眠気に襲はれて、仕方がないので四時頃に風呂に入って寝てしまった。九時頃に起きて翻訳再開。一日が変な時間で分割されてしまうことになった。
 しかし、ダンセイニはダンセイニしか使はないやうな言葉を使ふから、実に困る。辞書に載ってゐないので、googleで検索してみると、ダンセイニの作品しか当たって来ない。

 bk1から、サミュエル・R・ディレーニイ『バベル-17』[amazon.co.jp, bk1]と山田正紀『神狩り』[amazon.co.jp, bk1]が届く。今すぐ読む余裕はない、残念ながら。『バベル-17』は、表紙を替へた方がいいんぢゃないだらうかと思ふ。

 bk1に鷹家秀史・須賀広『実践コーパス言語学』[amazon.co.jp, bk1](2200円/桐原ユニ)を註文。「英語教師のインターネット活用」といふ副題がついてゐるので、英語教師でないから買ふのを躊躇ってゐたのだが、いろいろ有用さうなことが書いてあるやうなので註文してみる。ちょっと古いが。


12月29日(月)

 昨日螺子やらケーブルやらを買ひに行ったついでに寄った書店では、『魔法使いとリリス』[amazon.co.jp, bk1]は平積みになってをらず、棚の隅の方に三冊ばかりひっそりと竝んでゐた。新刊なのに。寂しいではないか。
 Amazon.co.jpでは3日以内に発送といふことになってゐるが、よく売れてゐるといふ話は全く聞かない。「萩尾望都推薦」といふ帯の力で売れてはくれまいか。と思ってゐたら、こんなことが書いてあるのを見つけた。「★12/24早川書房編集部さんより詳細情報(メールにて)※「もし続篇があるのであれば、絶対に読みたい」と萩尾先生が絶賛とのこと。」 本当ですか。本当に絶賛してくださったんですか。でも、続篇はありません。

 この本は甘い恋の物語ではあるのだが、主人公の立場に自分を置いて恋を味はひたいといふ人が読むと戸惑ふかも知れない。特に女の人。何しろリリスは××だから、リリスになりきるのは難しい。女性作家の作品だが、さういふ意味では男の方が読みやすいのかも。しかし、私は若い魔法使ひの主人公には共感できませんでしたね。社交的で会話上手な若者のことは想像し難いものがある。却って、もともとは××だったリリスの、舞踏会や晩餐会に行ったりしたら誰とも会話がなりたたず、奇異な目で見られるだけの存在となって、身の置き場のない甚だ不愉快な思ひをするだけだといふ気持ちの方に共感してしまったりする。別に私が生まれたときには○○だったといふやうなことはないのだが。

 bk1に本を註文。

 といふ四冊。『ヨットクラブ』は買はう買はうと思ひながら、買ひのがしてゐたもの。『コーパス活用ロングマン実用英文法辞典』は聞いたことのない出版社の本だが、英文法辞典にコーパスを活用するとはどういふものだらうと思ひ買ってみることに。『江戸語大辞典』[amazon.co.jp, bk1]も欲しかったが、今日のところは我慢する。


12月28日(日)

 朝起きると筋肉痛である。昨日のたったあれだけの作業で筋肉痛とは情けない。そんな痛みは無視して、部屋にあった棚を解体して鋸で切断し、机の下にコンピュータやらプリンタやらを設置する台を作る。螺子が足りなくなり、他にも必要なものがあったので、買ひものに出かける。定期券が切れてゐて、電車賃が勿体ないので30分以上歩くことにする。休みの日は一日中部屋にゐるので、少しは歩いた方が躰によからうと思ったのだが、考へてみれば筋肉痛になるほど躰を使ってゐるのだから、そんなことは必要なかったかも知れない。
 OAタップ六個口を二つ、USBマウスを一つ、LANケーブル(15m)を一本購入。マウスが意外に高いのに驚く。一番安い980円のにする。以上4点で4158円。次の店で、螺子八本と台の下に取り付ける車四個を購入。873円。また30分以上歩いて帰宅。買ひものに三時間もかかってしまった。電車代は往復で僅か300円である。

 帰宅すると150cmの机が届いてゐた。コンピュータ設置台は車輪を取り付けて楽に動かせるやうになった。机を組み立てて配置してみるとTV受信機を置く場所がないのに気づく。もう要らないかなとも思ったが、全く観られないといふのも些か寂しい。どうしたものかと考へてゐたが、わが家のMacの背後を眺めてみると、PowerMac 7500にはビデオ入力端子がついてゐるのが改めて気になってきた。これでTVが観られるのではないかといふ疑念を以前から抱いてゐたのである。Macintosh改造道(2001増補版)を見たら、どうやらTV画像を見ることは可能のやうだ。早速試してみると、ちゃんと映るではないか。しかし、画面が小さい。モニタ画面一杯になればいいのに。それに、音声が出ない。なぜだ。音声は別の装置で聴けるので、まあいいやといふことでTVの廃棄が決まる。いつかもっと大きい画面で観られるやうに考へよう。どうせ滅多に観ないのだから、慌てることはない。

 机の新しい部屋への移動はほぼ完了。後は、片づけと掃除が残ってゐるくらゐか。

 bk1から、『理工系のための英文記事の読み方』[amazon.co.jp, bk1]が届く。一体これのどこが裏ワザなんだ。かなりがっかり。

 今日も一日部屋の模様替へに費やしてしまった。翻訳もできなければ、本も読めなかった。明日は月曜日だから、心機一転、翻訳に専念しなければ。


12月27日(土)

 例年だと、休みになっても出勤するのだが、今年は休むことに決めた。

 休みの初日は、机の移動、机の組立、コンピュータの接続、ネットワークの配線などで丸一日を費やしてしまふ。翻訳などできないではないか。机も二つ註文したうちの一つしか届かなかったので、これでもまだ中途半端だ。明日も作業は続く予定。

 FMV-6550CL4eは、配達されたとき箱に入ってゐたマウスは接続形式が違ふやうで、つながらなかった。何なんだこれは。とりあへず別のにつないでいたマウスを流用して、VineLinux 2.6をインストール。


12月26日(金)

 木曜のことはよく覚えてゐないので、金曜日へ。

 一日中くだらない会議で疲れる。夕方会議の場所から急いでタクシーで職場の方へ戻り別の会議でに出て、また疲れる。その後、自分の職場に戻ると、仕事納めだからと冷蔵庫に入ってゐた酒(贈答品)を出してきて皆で軽く飲むことになり、気の弱い私は逆らへず少しだけ飲んで帰宅。

 疲れ切って帰宅するとSFマガジン2月号が届いてゐた(いや、昨日だったか)。他に、PCNetからFMV-6550CL4eと液晶モニタDELL1501FPが、Dinosから横幅120cmの白い机が届いてゐた。幅150cmの机はどうして一緒に来ないのだ。コンピュータと机を箱から出したところで力尽きて寝てしまふ。


12月24日(水)

 bk1から、『バイオインフォマティクスのためのプログラミング入門』[amazon.co.jp, bk1]とシラノ・ド・ベルジュラック『ユートピア旅行記』[amazon.co.jp, bk1]が届く。前者は、ぱらぱらとページを捲ってみたが、何だかさっぱりわからなかった。

 中古コンピュータと机が意外に早く届きさうなので、書棚も買ふ。今度はインテリアカフェといふ店に、幅120cm、高さ180cmのスライド書棚を註文。送料・税金込みで18690円である。


12月23日(火)

 妻の祖母の葬儀のために東京へ。100歳まで生きた人だから、周りに堪へ難い辛さはない。
 早めに東京に着いたので、銀座のAppleStoreに娘と二人で行ってみる。何のための店なのか、今一つよくわからない。その後、伊東屋で文房具を見てから、葬儀に。娘と二人で銀座を歩くのは、なぜか妙に寂しいものである。それにしても、日帰り東京は疲れるのだ。
 荷物を持たずに出かけたかったので、コートのポケットに入る文庫本から、デイヴィッド・アンブローズ『幻のハリウッド』[amazon.co.jp, bk1]を選んで出かける。現代人が書いているのに古風な作風が実に心地よい。こんな作家が今でもいるとは。


12月22日(月)

 今、読んでゐるのは、『英語コーパス言語学』[amazon.co.jp, bk1]。面白い。一月にざっと眼を通しただけだったのだが、やはりちゃんと読まねば。言葉を集めて、数へて、検索するのは本当に楽しいのである。しかし、どうしてウィンドウズ用のプログラムが多いのだらうか。


12月21日(日)

 bk1に本を註文。

・畠山雄二『理工系のための英文記事の読み方』[amazon.co.jp, bk1](1800円/東京図書)
・藤宮仁『バイオインフォマティクスのためのプログラミング入門』[amazon.co.jp, bk1](3200円/オーム社)

 一冊目は「科学英語を読むための「裏ワザ」を会得し、英文記事をスラスラと、しかも正確に読めるようになることを目標とする。」などと書いてあって、何が裏ワザぢゃあ! と思ったが、試しに買ってみることにした。二冊目はどうやらWindowsの話ばかりのやうだが、試しに買ってみることにした。
 その他、娘のクリスマスプレゼントといふことで、小野不由美の『十二国記』を沢山。

 しかし、Amazon.co.jpはどうしていつまでも『魔法使いとリリス』が在庫切れなのだ。

 妻が勉強の都合でWindowsが、できればついでにLinuxも使ひたいと云ってゐて、以前はWindowsなど使ふ奴とは夫婦でゐる訳にはいかないと答へてゐたが、本当に夫婦でなくなってしまふと嫌なので、それに私が自分の都合でWindowsで動くものを一台導入してしまったからもうさうも云へなくなったといふこともあり、さらにLinuxなら私も使ひたいし、それなら全然動いてゐないPowerMac 7500にMacOSXを入れてわが家のサーバに仕立てたいといふ企みも実はあるのだがと様々な思ひが錯綜し、結局のところまた買ひものをしてしまった。

 まづは、PCNetに中古パソコンFMV-6550CL4eと中古の液晶モニタDELL1501FPを註文。この富士通のは、さういへば前にScanSnap用に註文した機種ではないか。送料と税金を含めて二つ合はせて37380円。本当は最新の機種が欲しいのだが、貧乏だから買へないのだ。これでも、かなり財政的には厳しいのである。

 厳しいと云ひながら、さらに買ひもの。コンピュータを買ったのはいいのだが、置く場所がない。そこで、机を註文。こんども通販である。Dinosで白い机、横幅150cmのと120cmの二つを註文。奥行きが75cmなのが不満だが(80cm欲しい)、貧乏だからこれで我慢する。二つで28600円(+送料と税金)。この机は、現在居間となってゐる部屋に置くことになった。もちろん、妻と相談して決めたことである。本来、この居間はTVを観たり、音楽を聴いたりして寛ぐためのものだったのだが、4年くらゐここに住んでみてわかったのだが、ほとんど誰もここで寛がないのだ。友達もゐないから、ここで人をもてなすこともない。子供がTVを観るくらゐだ。実に無駄な空間だ。わが家には無駄な空間を持つ余裕などはないのだ。といふことで、ここに幅270cm分の机が設置され、PowerMac G4、iMac、PowerMac 7500、FMV-6550CL4e (Windows)、FMV-6550CL4e (Linux)が竝ぶ予定だ(270cmでは足りないやうな気もするといふのは内緒である)。
 今まで机のあった部屋には一つだけ机を残し、空いた壁に書棚を増設し、書庫とする。ここには眠ってゐたPowerMac 7500を置いてサーバとして働かせるつもりだ。

 6万5千円くらゐの買ひものなら許されやう。たまにはくれくらゐの買ひものでもしなければ(本当はこの後、増設用の書棚も買はねばならないし、ネットワーク用品もおそらく買はねばならないのだが)、気分が落ち込んでしまふではないか。憂鬱なのだから仕方がないのだ。


12月20日(土)

 この頃、物忘れが激しく、はやくも惚け始めたやうな気がする。今朝は出勤途中に地下鉄の中で本を読んでゐたとき、ふと顔を上げて駅名を確認したまではよかったが、自分が職場に向かってゐるのか、自宅に向かってゐるのか、一瞬思ひ出せなかった。すぐに思ひ出したからよかったが。
 職場に着いてLinuxの再インストールに伴ふほぼ最後の調整などして、さて仕事に取り掛からうとしたとき、自分が何をしに今日は出勤したのか思ひ出せなかった。休日だから何か目的があったのではないか。なかなか思ひ出せないので、諦めて少し雑用を済ませて帰宅。

 途中で丸善に寄ってみたが、『魔法使いとリリス』[amazon.co.jp, bk1]はまだ入ってゐなかった。

 アマゾンマーケットプレイスに註文した『パソコンによる外国語研究への招待―研究・教育・生活・空間・時間』が届く。入門編だと書いてあるとほり、実に簡単なことしか書いてゐない。具体的な方法の話はほとんど書かれてゐない。これくらゐなら私にも書けるなどと云ったら生意気か。

 池上永一『ぼくのキャノン』[amazon.co.jp, bk1]読了。安心して楽しめる池上永一らしい作品である。戦争や世界貿易センタービルを狙ったテロなど、大胆な題材を扱ひながらも、『レキオス』に比べると穏やかな筆致と云ってもよい。

 bk1に本を註文。

・シラノ・ド・ベルジュラック『ユートピア旅行記』[amazon.co.jp, bk1](赤木昭三訳/4000円/岩波書店)
・サミュエル・R・ディレーニイ『バベル-17』[amazon.co.jp, bk1](岡部宏之訳/640円/ハヤカワ文庫SF)
・山田正紀『神狩り』[amazon.co.jp, bk1](ハヤカワ文庫JA/560円)

 以上三冊。どれも、ユートピアと言語(あるいはどちらか片方)が関係する作品である。このうち、二冊は持ってゐるやうな気もするのだが、あっても埼玉の家にあるので、とりあへず買っておく。


12月19日(金)

 『魔法使いとリリス』[amazon.co.jp, bk1](中野善夫訳/660円/ハヤカワ文庫FT)がbk1とかAmazon.co.jpで買へるやうになった。買ってください。

 けふは職場の忘年会。ここの忘年会に行くのは今年で最後にしたい。


12月18日(木)

 東京創元社からロイス・マクマスター・ビジョルド『遺伝子の使命』[amazon.co.jp, bk1](小木曽絢子訳/760円/創元SF文庫)をいただく。ありがたうございました。

 職場のTurboLinuxはフォントの設定がどうもよくわからないのだが、その他は順調に動くやうになってきてゐる。今日は、あまりにもWindows擬の姿が嫌なので、MacOSX風のテーマをダウンロードしてみたりする。少し気分がよくなったやうな気もしたが、よくよくみれば、WindowsとMacOSXの合の子みたいな不気味なデスクトップになってゐるやうにも見える。それでも、今日はEMBOSSのWeb interfaceの一つであるEMBOSS-GUIが使へるやうになって嬉しい。


12月17日(水)

 Fedora Core 1からTurbolinux 10 Desktop Basicへの移行で丸一日を費やしてしまふ。先週、Red Hat Linux 9からFedora Core 1への移行に三日費やしたのに比べれば早くなった。辞書も問題なく使へるやうになってよかった。
 しかし、あのちゃらちゃらしたデスクトップはどうにかならないものか。なるべく静かなのに変へたのだが。

 家に帰るとシャロン・シン『魔法使いとリリス』(中野善夫訳/660円/ハヤカワ文庫FT)が届いてゐた。嬉しい。オンライン書店ではまだ買へないやうだ。

 bk1から藤田雅矢『星の綿毛』[amazon.co.jp, bk1]とロバート・ジョーダン『竜騎争乱4 精鋭たちの召喚』[amazon.co.jp, bk1]が届く。『星の綿毛』には実はかなり期待してゐる。

 bk1に上田博人『パソコンによる外国語研究1 数値データの処理』[amazon.co.jp, bk1](2200円/くろしお出版)を註文し、さらにアマゾンマーケットプレイスで同じ著者の『パソコンによる外国語研究への招待―研究・教育・生活・空間・時間』(1600円/くろしお出版)まで註文してしまった。この手の本は役立たないことの方が多いのだが、ふと気がつくと註文してゐたりするのだ。


12月16日(火)

 職場で使ってゐるFedora Core 1が収拾がつかなくなってくる。rpmでインストールしようとすると途中で動かなくなったり、これでは実用にならない。Turbolinux 10 Desktop Basicを使ふことにしようか。あまりにもWindowsそっくりな外観は自分で後で変へればいいのだ。

 新しい企みをまとめるのに便利なので、OmniOutlinerを購入してしまふ。よく見ると日本語のサイトにあるのは最新版でないやうだし、値段も高いのでアメリカの方で$29.95で購入。でも、前に買ったワープロソフトにアウトラインモードといふ設定があったやうな気がするのだが。ちょっと探してみたのだが、見つからなかったのだ。探す時間が惜しいので$29.95払ってしまったといふ訳だ。これを無駄遣ひと云ふ人もゐる。


12月15日(月)

 ジェラルド・カーシュ『廃虚の歌声』[amazon.co.jp, bk1]読了。表題作などは、ラヴクラフトのやうで、それで文体が違ふところが面白い。

 bk1に藤田雅矢『星の綿毛』[amazon.co.jp, bk1](1500円/早川書房)とロバート・ジョーダン『竜騎争乱4 精鋭たちの召喚』[amazon.co.jp, bk1](斉藤伯好訳/640円/ハヤカワ文庫FT)を註文。

 言語1月号が届く。今月の特集は「島のことば」。日本の島の言葉といへば沖縄であるが、私は沖縄の言葉は何一つ知らない。といふことで、明日からは池上永一『ぼくのキャノン』[amazon.co.jp, bk1]を読むことにしようか。


12月14日(日)

 昨日も帰宅が零時を過ぎてしまって、眠い眼を擦りながら空港へ。機中で、離陸する前に中島らも『こどもの一生』[amazon.co.jp, bk1]を読み終へてしまふ。しかし、新しい本を購入することはできず、ぱらぱらとページを捲って読み返したりして読む本のない苦しみを紛す。後半、怖くなってくるところ、導入部はいいのだが、チェーンソーを降り回し始めたりすると興ざめである。折角怖くなってきたところで、前半の笑ひに満ちた雰囲気に戻ってしまふのだ。

 昼頃帰宅して、昼食を摂ったあと、頭痛が酷くなってきたのでとりあへず昼寝。


12月13日(土)

 昨日も帰宅が零時を過ぎてしまったので、ゆっくり起きて、午後からは『魔法使いとリリス』を出したいので検討してくださいと最初にお願ひした人と会って、中村うさぎの本にリリスの表紙を被せた偽『魔法使いとリリス』を見せたりする。あれは、何年前のことだらうか。歳を取るのは早いものだ。

 中村うさぎを読み終へてしまったので、中島らも『こどもの一生』[amazon.co.jp, bk1](集英社/1700円)を池袋のリブロで購入。

 平積みのJ・R・R・トールキン『終わらざりし物語(上[amazon.co.jp, bk1]・下[amazon.co.jp, bk1])』(河出書房新社/上・2800円、下・2600円)を見つけ、撫でたり擦ったりしてみる。この翻訳には私も参加してゐるのだ。売れるといいな。

 別の書店で表紙の新しくなったロード・ダンセイニ『魔法の国の旅人』[amazon.co.jp, bk1](荒俣宏訳/ハヤカワ文庫FT/720円)を見つけ、手に取って思はず購入しさうになる。今回は荷物になるので我慢したのだ。なかなか綺麗な表紙だと思ふ。

 夜は、毎年出席してゐる忘年会へ。毎年ここでしか会はない人に会ふ。それにしても、翻訳の話題になると暗い話が多い。


12月12日(金)

 朝から東北新幹線で郡山へ行って仕事の打ち合はせ。夕方東京へ。待ち合はせ時間を間違へてゐて、時間に余裕があると勘違ひして書店で本の雑誌1月号を購入したりする。シャロン・シン『魔法使いとリリス』(中野善夫訳/ハヤカワ文庫FT/660円)の紹介を山岸真氏が書いてくれたのだ。残念ながら載ってゐる書影は原書である(本になる前に原稿を読んで紹介文を書いてもらへたといふことである)。一緒に、中村うさぎ『崖っぷちだよ、人生は!』[amazon.co.jp, bk1](文春文庫/457円)も購入。

 その後、『魔法使いとリリス』を始めとする〈プラチナ・ファンタジイ〉を担当してゐる編集部の人たちと会って『リリス』の完成を祝ふ(別名、焼き肉の会)。本当にお世話になりました。ありがたうございました。
 残念ながら、もう数日待たないと見本は出来ないといふことで、カバーだけいただく。緑の可愛らしい表紙である。売れるといいな。

 買ってください。来週後半には出ると思ひます。


12月11日(木)

 bk1から、池上永一『ぼくのキャノン』[amazon.co.jp, bk1]、ウォルター・テヴィス『地球に落ちてきた男』[amazon.co.jp, bk1]、『バイオ研究が10倍はかどるMac OS X活用マニュアル 』[amazon.co.jp, bk1]が届く。
 午後から出張のやうな休暇で帰省。『バイオ研究が10倍はかどるMac OS X活用マニュアル 』[amazon.co.jp, bk1]を持って飛行機で羽田へ。重い本を持っていってしまった。機中でほとんど読み終へてしまひ、PowerMac G5が欲しくてたまらなくなってくる。Linuxなどいぢってゐる場合ではない。

 と云ひながらも、秋葉原でTurbolinux 10 Desktop Basicを買ってから松戸へ向かひ、仕事の打ち合はせ。零時過ぎに埼玉の家に帰宅。


12月9・10日(火)

 頭痛。


12月8日(月)

 職場のRed Hat LinuxにうっかりFedora Core 1を上書きでインストールしたら起動しなくなり、復旧に丸一日かけてもまだ終はらない。

 アメリカのSF情報誌Locusの12月号が届く。昼間一日を無駄にしてしまったせゐで、じっくり眼を通す時間がない。


12月7日(日)

 Amazon.co.jpからGraham Joyce Partial Eclipse and Other Stories(Subterranean)が届く。ずいぶん、刊行が遅れたやうだ。よく見るとサイン入り。

 Red Hat Linuxをどうしようか悩む。Fidore Coreで続けていくか、他のにするか。Turbolinuxが使ひやすさうだと思ったが、あまりにもWindowsそっくりではないか。あそこまで似せていいのか。Windowsを普段使ってゐる人が戸惑はないやうにということださうだ。逆に私はTurbolinuxを使ってゐれば、Windowsを使はざるを得ないときでも戸惑はないやうになるといふことだらうか。


12月6日(土)

 bk1
・池上永一『ぼくのキャノン』[amazon.co.jp, bk1](1524円/文芸春秋)
・ウォルター・テヴィス『地球に落ちてきた男』[amazon.co.jp, bk1](古沢嘉通訳/1619円/扶桑社)
『バイオ研究が10倍はかどるMac OS X活用マニュアル 』[amazon.co.jp, bk1](4300円/羊土社)
を註文。また、MacOS Xの本を買ってしまった。実は、『WebデザイナーのためのフリーDB構築法』[amazon.co.jp, bk1](2800円/九天社)などといふものまであやうく註文してしまふところだった。「OS Xに移行しながらもUNIX部分を活用していないMacユーザに、その導入を手助け」などと書いてあるので。

 アンアンブル・プラネタの『エトワール』を聴いてみようと思ってCDを手に取って驚いた。CCCDと書いてあるではないか。よく説明を読むとMacintoshでは聴けないと書いてある。私はMacintoshで音楽を聴くのだ。音楽CD専用の機器がない訳ではないが、それは隣の部屋に行って聴かねばならないといふことを意味する。もちろん、隣の部屋だって自分の家だし、行って邪魔だと云はれる訳でもない(わが家で最も人のゐない部屋である)のだが、翻訳をしながら聴けないではないか。あ、就寝用ポータブルCDプレーヤーがあった。あれを使ふか。眠れないときにバッハを聴くために使ってゐるのがあるのだ。


12月4日(木)

 ダンセイニのThe Pleasures of a Futuroscope (Hippocampus Press)がAmazon.co.jpから届く。安っぽい表紙絵の下には黒くてしっとりとした本体が。カバーを外して保存したい本である。残念ながら、ダンセイニの翻訳で時間がないので、このダンセイニは今は読めない。未刊の長篇が発見されたりすると、大抵は未刊だったことには然るべき理由があるとはっきり判ってしまふ場合もあるので、読むとしても期待せずに読むことにしよう。


12月3日(水)

 ジェラルド・カーシュ『廃虚の歌声』[amazon.co.jp, bk1]を読みながら出勤。

 bk1から、ジェラルド・カーシュ『廃虚の歌声』[amazon.co.jp, bk1](西崎憲ほか訳/1800円/晶文社)、ダン・シモンズ『夜更けのエントロピー』[amazon.co.jp, bk1](嶋田洋一訳/1900円/河出書房新社)、オースン・スコット・カード『シャドウ・オブ・ヘゲモン(上[amazon.co.jp, bk1]・下[amazon.co.jp, bk1])』(田中一江訳/各700円/ハヤカワ文庫SF)が届く。


12月1〜2日(月・火)

 大阪に出張。昼食に出たときに書店(文学館千里中央店)にふらふらと入って文庫本を二冊買ったら手元の現金が乏しくなったので、昼食を抜くことになってしまった。やれやれ。貧乏はつらい。清水義範『日本語必笑講座』[amazon.co.jp, bk1](571円/講談社文庫)と川崎洋『かがやく日本語の悪態』[amazon.co.jp, bk1](514円/新潮文庫)である。『日本語必笑講座』は、最初ちょっと期待外れかと思ったが、第三室「ヘンナ語みっけ!」では、飛行機の中で笑ひを堪へるのが大変だった。「犬の糞をしないでください」とか「焼きたてのパン屋さんで働いてみませんか」とか。『かがやく日本語の悪態』は、まだ途中だが、前半の落語の部分は興味深いがなかなか実際には使ひづらい。「はんちく」とか「ちんけいとう」とか。後半の「現代キャンパスに飛び交う悪態」に期待したい。

 ジェラルド・カーシュ『廃虚の歌声』[amazon.co.jp, bk1](西崎憲ほか訳/1800円/晶文社)が届く。といっても先日註文したものではなく、送っていただいたもの。早速、明日から読むことにする。


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