7月へ

6月30日(日)


 今日は古い幻想怪奇短篇は休んで、新しいファンタジイ短篇を探す。SFマガジンの仕事である。Andy DuncanとかJeffrey FordとかMichael Swanwickの短篇を読む。短篇を探してゐるうちに、fictionwiseThe Magazine of Fantasy Science Fictionの2002年5月号を購入。一冊だけでは寂しいので、何かないかと思って見てゐるとロード・ダンセイニの本があったので、思はずA Dreamer's TalesThe Book of Wonderを購入してしまふ。もちろん、紙とインクでできた本は持ってゐるのだが、かういふのがあると何かと便利ではなからうかと思って。そのほか、SciFictionでグレアム・ジョイスやジェイムズ・P・ブレイロックの作品を読んだり。さうかうしてゐるうちに、The Magazine of Fantasy Science Fictionの2000年2月号が欲しくなる。しかし、fictionwiseでは売ってゐないやうだ。どうにかならないだらうかと、F&SFのホームページで表紙を眺めてゐたら、どうもこの表紙に見覚えがある。確かにこの表紙は我が家の書棚で見たことがあると確信し、探してみたらあった。どうしてこれがあるのだらう。でも、よかった。それでも、Amazon.co.jpにJeffrey Ford The Fantasy Writer's Assistant and Other Stories (Golden Gryphon Press, 6/2002, ¥2,682)を註文してしまふ。

 我が家のPowerMac G4 (OS X)でMicroline 620CLといふプリンターが使へない状況は相変らずだったのだが、ふと思ひ付いて、これのMac OS 9.2で動くプリンタードライバーをインストールしてMac OS 9.2ではUSB経由で印刷できることを確認した後に改めてMac OS Xで印刷を試みてみると、何と印刷ができたではないか。必ず一度はエラーがでるのだが、再度印刷させるとちゃんと印刷できるのだ。よかった。やはりレーザープリンターの方がインクジェットプリンターよりも印刷が速い。私はほとんど文字しか印刷しないので、この方がいいのだ。


6月29日(土)


 今週は頭痛に襲はれてしまったので、週末は出勤せずに休息をとることにする。ふと、机の上を見ると本と紙の山。なんとかせねば。今日は折角一日休むことにしたのだから、机の片づけをすることにしようと決意し、片づけ始める。つい本のページを捲ってしまったり、昼寝をしたりしてしまふが、今日は休むのが目的の日だからそれでもいいのだ。だらだらと五時間くらゐかけて、机の上を片づけた。夥しい紙の山は一掃され机が広くなった。一体あの紙は何だったのかといふと、オンライン書店で買った本の納品書、クレジットカードの明細書、銀行口座の利用明細書(通帳のない銀行を利用してゐる)、証券会社の残高明細書、電話料金の明細書などの数々の明細書請求書、それに短篇のコピーである。総て種別、会社別ファイルに収納し(かういふ金の管理は我が家では主に私の仕事である)、短篇や資料のコピーも企画ごとに(といっても二つくらゐしかないけど)分類して、我ながら今日はよくやったと褒めてやりたいほどであった(半年以上前の原稿依頼の手紙を見つけてちょっと落ち込んだりしたが、過ぎてしまったものは仕方がない)。積み上げられた本の山も、40糎くらゐのが二本立ってゐるだけ。これは現在進めてゐる原稿の資料だから仕方がない。すっかり広くなった机の上で寝そべってみたり、走ってみたり跳んでみたりしてゐたら、疲れてしまったので少し昼寝。

 広くなった机に頬擦りなどしながら(嘘)、久しぶりにbk1に本を註文。
佐藤哲也『妻の帝国』[amazon.co.jp, bk1](早川書房/1700円)
アーシュラ・K・ル・グィン『言の葉の樹』[amazon.co.jp, bk1](小尾芙佐訳/ハヤカワ文庫SF/700円)
テリー・グッドカインド『魔石の伝説3 魔道士の務め』[amazon.co.jp, bk1](佐田千織訳/ハヤカワ文庫FT/660円)
ロバート・ジョーダン『黒竜戦史4 太陽の宮殿』[amazon.co.jp, bk1](斉藤伯好訳/ハヤカワ文庫FT/620円)
北村薫『北村薫の本格ミステリ・ライブラリー』[amazon.co.jp, bk1](角川文庫/619円)
北村薫『謎のギャラリー 謎の部屋』[amazon.co.jp, bk1](新潮文庫/629円)
『ダレン・シャン5 バンパイアの試練』[amazon.co.jp, bk1](橋本恵訳/小学館/1500円)
『志ん生古典落語3 らくだ』[amazon.co.jp, bk1](弘文出版/1500円)
 以上八冊。北村薫のアンソロジーは翻訳短篇が収録されてゐることを見逃してゐて、こんな有名なアンソロジーにも気がつかなかったのかと指摘されて、慌てて註文。ダンセイニやジョン・コリアが入ってゐるのに。『ダレン・シャン』は前にも書いたやうに、娘が読んでゐる。五巻が出てから註文するのが遅れてゐることに娘は腹を立ててをり、「学校ぢゃあみんな読んでゐるんだからね。読んでゐないのは私だけだよ」などと云ってゐる。嘘だ、絶対に嘘だ。


6月28日(金)


 ジェラルド・カーシュ『壜の中の手記』[amazon.co.jp, bk1](西崎憲他訳/2000円/晶文社)を訳者の一人からいただく。それにしてもこの《晶文社ミステリ》といふ叢書の中で、この巻だけちょっと雰囲気が違ふのではなからうか。

 先月末にAmazon.comに註文した本が届いた。
Laurence Houseman House of Joy (Ayer Co Pub, 1973, $17.95)
Thomas Burke Tea-Shop in Limehouse (Ayer Co Pub, 1931, $24.95)
May Sinclair Tales Told by Simpson (Ayer Co Pub, 1930, $22.95)
の三冊である。ローレンス・ハウスマンの話がよささう。まだ全然読んでゐないので、何の根拠もないが。

 夕方から再び頭痛を感じ始める。帰宅して、風呂に入ってこれを書いて寝る。


6月27日(木)


 朝から頭が痛くなる予感がしてゐて、昼過ぎにはこのまま放置しておいたら激痛と嘔吐に苦しむことになるといふ確信を得たので午後は休暇をとることにして帰宅。熱い風呂に入って数時間眠ったらほぼ治った。疲れてゐるだけなので大したことはないのではあるが、疲れてゐるだけなので眠らないと治らないのだ。

 頭痛が治ったので、SFマガジンの原稿を書いて送信。グレアム・ジョイスの作品の紹介をする原稿。

 今日はアーカムハウス版のマージョリー・ボウエンを少し読んでみたところ、感じのよささうなのが一つ。


6月26日(水)


 早川書房からSFマガジン八月号が届く。そのSFマガジンにSF Scannerの原稿を書いて送るつもりだったのだが、別の原稿の聯絡事項があって、それを書いてゐるうちに、SF Scannerの原稿を書く時間がなくなってしまった。

 寝る前にマージョリー・ボウエンの短篇を二つばかり読む。あまりぴんとこない。アーカムハウスの短篇集を読んだ方がいいだらうかとも考へる。


6月25日(火)


 まだ火曜日だとは信じられないくらゐぐったりしてゐる。怪奇小説アンソロジーに収録されてゐるデ・ラ・メアを読んでみるが、どうもぴんとこない。デ・ラ・メアは難しいと、この頃つくづく思ってゐたりする。理由は秘密だ。

 SFマガジンの海外SF紹介欄SF Scannerの原稿を書き、残り十行といふところで力尽き、寝ることにしてしまふ。


6月24日(月)


 Amazon.co.jpから、カバーがない状態で届いたデ・ラ・メア短篇全集については、カバー付きのものと交換してくれるといふ聯絡が数日前にきてゐたので、梱包して返送する。

 職場の疲れる宴会のあと、帰宅してから古い怪奇幻想短篇の翻訳を送信。今日はブラックウッドの作品である。


6月23日(日)


 一年半くらゐ前に註文した本がAmazon.co.jpから届いた。Geraldine McCaughrean The Stones are Hatching (HarperCollins, ¥703)である。

 娘と待ちあはせて今日も映画を観に行くことにしたのだが、ヴァイオリンのレッスンの時間を間違へて、二時間無駄にする。最初の一時間待つのに850円もする高い珈琲を飲んでしまひ、次の一時間は勿体ないので公園のベンチで本を読んで過ごす。その間に、William Sleator Into the Dreamを読み終へる。ちょっとありふれた超能力少年少女SF。

 映画館へ行って、今日観たのは『スパイダーマン』『少林サッカー』といふ案もあったが、娘と観に行くなら『スパイダーマン』の方がいいだらうと思ったのだ。途中までは楽しいのだが、結末が気に入らない。ああいふ痩せ我慢をする結末は好きではないのだ。分別のある結末は好きではないなのだ。破滅へ向かって突き進むやうな結末がいい。もうどうなってもいいといふ自棄になって総てを抛つやうな結末がいい。うーむ、私は少し疲れてゐるのかも知れない。


6月22日(土)


 このところ、ハエトリ草の元気がないので植ゑかへる。元気がなくなる鉢と比較的元気な鉢がある。調べてみると、鉢の下の方に水苔ではなく、椰子の実から作ったといふ培養土のやうなものを入れてゐるものの元気がなくなることがわかった。そこで、植ゑかへは水苔のみで行ふ。しかし、この草が自生してゐる土地は水苔が生えてゐるところではないのに。砂とピートモスでも生えるといふのを読んだことがあるのだが、とにかく今は時間的にあまり余裕がないので、水苔で育てることにする。毛氈苔の方は頗る元気である。今年は朝顔がないのが寂しいが、まあ食虫植物が元気だからいいか。

 食虫植物の植ゑかへを終へてから、出勤して書類の処理を少々、その後、娘と待ちあはせて映画館へ。アイ・アム・サムを観る。すっかり歳をとって、父と娘ものに弱くなってゐるので、涙を流しさうな気分で観る。娘はずっと泣きっぱなしだった。すぐ泣く奴である。

 中原尚哉氏からニール・スティーヴンスン『クリプトノミコン 3』[amazon.co.jp, bk1](中原尚哉訳/880円/ハヤカワ文庫SF)を頂く。ありがたうございました。


6月21日(金)


 Amazon.co.jpから空飛ぶモンティ・パイソン ドイツ版を職場へ持っていってiMacで観てみたらちゃんと字幕が出てきた。なるほどさういふことだったのかとやっとわかった。やはりドイツ語は難しい。帰宅してから、もう一度よく探してみたら、Controlといふメニューの下にSubtitleといふ項目があって、ここをチェックしたら、日本語字幕が出てきた。よかった、これでよくわかる。

 Amazon.co.jpに十日ほど前に註文した、Jeffrey Ford The Portrait of Mrs. CharbuqueとDavid Herter Evening's Empireが届いた。

 Amazon.comから、 Nelson Slade Bond "Thirty-First of February (Short Story Index Reprint Series)"とFrank Owen "The Wind That Tramps the World : Splashes of Chinese Color (Short Story Index Reprint Series)"は手配できなかったといふ聯絡があった。残念。他の本は発送されたやうである。全部入手できると出費が嵩むからまあいいかと自分を納得させる。


6月20日(木)


 Amazon.co.jpから空飛ぶモンティ・パイソン ドイツ版が届く。vlc-0.4.1といふので、再生できることを確認した。しかし、ドイツ語なのでよくわからない。日本語の字幕はないのか。本来はあるのに、それが再生できてゐないのだらうか。今日からドイツ語の勉強をしようかとも思ったり。


6月19日(水)


 マイクロソフト嫌ひの私ではあるが、仕事ではMicrosoft Wordの書類が送付されてきてしまふことがあり、止むなくMicrosoft社の製品を使はざるを得ない場合もある。どうにかならないものだらうかと考へてゐるとき、ThinkFree Officeといふソフトウェアの紹介記事を読んだ。Microsoft Officeとほぼ互換のファイルを扱へるといふ。なるほどこれは便利(実際、私はMicrosoft Wordの機能のほんの一部しか使ってゐない)と思ひ、早速お試し版をダウンロード。使ってみたが、日本語の文字が文字化けしてしまふことがあり、文書を作製するときには些か不便であることが判明した。ちょっとファイル容量が多いと、エラーが起こるかも知れませんなどといふことを平気で云ふ。これに7000円は少々高いと思ひ、他にはないのかと探してみると、icWordといふのを見つけた。文書の作製はできないが、Microsoft Wordの書類をその通りの画面で再生し、別形式のファイルとして保存することが可能である。これは素晴らしい。これで$19.95しかしないのだ。


6月18日(火)


 私のPowerMac G4はMac OS Xで動いてゐるときにはAppleDVDPlayerが使へないといふ悲惨な状況は相変らずで、このままではあまりにも虚しいので、フリーウェアのDVD Playerを二つばかりダウンロードしてみた。早速試してみようとして気が付いた。私はDVDで観るものを持ってゐなかったのだった。仕方がない、これを機会に一つ買はねばと思ひ、Amazon.co.jp空飛ぶモンティ・パイソン ドイツ版を註文。3800円と消費税であった。こんなに毎日買ひものばかりしてゐていいのかと思ふが、いいわけがない。我ながら心配である。


6月17日(月)


 先月24日頃に註文したデ・ラ・メアのGhost StoriesがロンドンのJ & M Booksから届いた。収録作品は既に先週届いた短篇全集に総て入ってゐるので、新たな作品が読める訳でもないのだった。これを無駄使ひだといふ人もゐるだらう。実は私もさう思ふ。この頃、本を買ふ量が多過ぎると少々反省してゐるのだった。だって買ひたかったのだから仕方がないといふのは何の云ひ訳にもならない。


6月16日(日)


 今日が父の日なのかどうかはよく知らないが、娘の学校の父親参観の日である。今年は、来て欲しくないと娘が云ったので行かないつもりであった。しかし、今朝になって、授業参観といふのは行きたい人が行くもので嫌なら行かなくても一向に構はないものなのだといふ私の考へに妻が異議を唱へ、子供が来て欲しくないと云ったとか云はないとかではなく止むを得ない事情がない限り当然行くべきものであると主張し、激しい口論となってしまふ。どちらが正しいといふ証拠を示せる訳でもなく、どちらの可能性もあると考へるならば無難なのはどちらの行動かといふと当然のことながら、とりあへず出席しておくといふことになり、渋々授業参観へいく。

 香山リカ『若者の法則』[amazon.co.jp, bk1]をぱらぱらと捲ってゐるうちに読み終へてしまった。やはり若者は嫌だ。嫌ひだ。理解できないし、理解したくもないといふのが本音である。

 夕食後、幻想怪奇短篇の翻訳をしてゐたら、突然胃痛が。止むなく就寝。


6月15日(土)


 amazon.co.jpから問ひ合はせに対する返事がきた。可能であればカバーつきのものと交換するといふ丁寧な返答である。だが、交換品が手配できるかどうかはまだわからない。

 OS Xが一週間ほど前に10.1.5になったといふことを思ひだし、試しにMicroline 620CLで印刷を試みてみた。すると、今度は「サポートしていないプリンターです」といふ表示が出ずに、ちゃんと認識するではないか。期待しながら印刷をしたのだが、もう少しといふところでプリンターが動かない。PowerMac G4側では情報を送り終へたといふところまでは表示するのだが、プリンターが動き出さない。プリンターの方が紙づまりでもしてゐるのか。よくわからないが、もう少しで何とかなりさうな気もする。でも、疲れてゐるので、これ以上は試みないのだった。

 昨日届いた「言語」七月号の広告を見てゐたら、『ジーニアス英和大辞典』のCD-ROM版が出るといふ。早速、大修館書店のホームページで確認すると、六月上旬発売となってゐるので、そろそろ出るのではなからうか。買ひたい、今すぐ買ひたい。しかし、14000円は少々高い。
 同じく大修館書店から、『ジーニアス英和・和英辞典』第三版のCD-ROMが出てゐる。私が持ってゐるのは、「改訂版」すなはち第二版である。こちらは9000円。念のため買っておかうか。念のために買ってゐると切りがないので困るのだが。ついてでに云ふと、同じく六月刊行の『ロンドン事典』も欲しい。ロンドンが舞台の作品の翻訳をするときに役立つかも。こちらは14000円。やはり高い。

 夜になってから、またAlibrisに本を註文してしまった。

50 Great Ghost Stories by Canning, John
Hardcover. Bell Pub. Co. , New York (c1971.)
Very Good. in very good dust jacket Includes index. 496 p. : ill. ; 24 cm.
$5.45

Charles Keeping's Book of Classic Ghost Stories
1st American ed. Hardcover. Bedrick; New York (1986.)
Very Good. in very good dust jacket 142 p. : ill. ; 25 cm.
$5.45

Davy Jones' Haunted Locker: Great Ghost Stories of the Sea by Arthur, Robert
Hardcover. Random House, Ny (c1965)
Very Good. edgewear
$11.35

Dread and Delight: a Century of Children's Ghost Stories by Pearce, Philippa
Hardcover. Oxford University Press, Oxford; New York (1995)
Good. In good dust jacket.
$11.00

The Ghost Story Omnibus by French, Joseph Lewis
Hardcover. Tudor Pub. Co. , (1943)
Very Good. yelowingl
$13.20

50 Great Horror Stories
Hardcover. Bell, New York
Very Good. in good dust jacket with yellowing cover. Originally published: Felton: Odhams, 1969. 494 p. ; 24 cm. no publishing date noted
$5.45

以上六冊で計$51.90。これに割引が$10.00(二度目だけど大丈夫だらうか)。ただ、送料が$59.70もするのが厳しい。合計が$101.60になってしまった。怪奇小説アンソロジーの作品探しに使ふものもあると思ふので、共編者と分け合ふことになるかも。
 Ghost storiesといふ言葉で探してみたのだけれど、この言葉で検索すると、どこそこで幽霊に会った話を集めましたといふ小説集ではない本が引っ掛かって大外れを引いてしまふことがあるので要注意だ。


6月14日(金)


 amazon.co.jpから先月31日に註文したWalter de la Mare, Short Stories 1927-1956 Vol 2 が届いた。今度はちゃんとカバーがかかってゐる。第一巻はこれの色違ひの筈なのだが、前に書いたやうにカバーがかかってゐなかったのである。amazon.co.jpに問ひ合はせのメールを出す。

 Alibrisに50ドル以上註文すると10ドルの割引をしてくれるといふメールが来たので、折角だから本を註文してしまはうと思ひ、
A. J. Alan A. J. Alan's Second Book $17.83
A. J. Alan The Best of a. J. Alan $21.45
Max Beerbohm Dreadful Dragon of Hay Hill $13.69
の三冊を註文。書籍代が合はせて$52.97、送料が$29.85、割引が$10.00で、合計$72.82であった。思ったよりも高い。本を買ふ時は大抵思ったよりも高いものだが。何年の版だか記さうと思って検索してみたら、もう売れたといふことなのだらう、「該当する本は見つかりません」といふ表示が出てくるだけであった。ビアボームのは、子供向けファンタジイのやうである。


6月12・13日(水・木)


 Anthony HorowitzのThe Unholy Grailを読む。魔法学校Groosham Grangeの続篇。続篇といふものはえてしてつまらないものが多いが、これは面白い。ハリー・ポッターよりも短いところがよい。しかし、やはり結末は友情を讃美して終はるのだった。どうも友情といふものは胡散臭い。


6月10・11日(月・火)


 アメリカのSF情報誌Locus六月号が届く。広告や新刊紹介を見ると欲しくなってしまった本が何冊もあって、翌朝、我慢できず二冊註文してしまった。といふ訳で、Amazon.co.jpに、Jeffrey Ford The Portrait of Mrs. Charbuque (William Morrow & Company, 2002.6, ¥2871)とDavid Herter Evening's Empire (Tor Books, 2002.6, ¥2871)を註文した。


6月9日(日)


 Microsoft嫌ひの私はNetscape 6.2を使ってゐたのだが、やはりこれは重い。しかも、前にも書いたけれども銀行口座の扱ひができないところがある。仕方がないので、さういふところだけInternet Explorerを用ゐてゐたのだけれど、これは不便である。iCabの最新版(まだ正式版が出てをらず、preview版なのだが)をダウンロードして使ってみると、これがどこの銀行でも大丈夫ではないか。しかも軽くて速い。ドイツ語版もある(何しろドイツ製だから)。私はこれに乗り替へることにしました。名前がiCabだから乗り替へるとしたらこれしかないでせう。因みにこれはMac版しかないので、Windowsの人は使へません。

 Jamming 3.0.2が出たので早速ダウンロード。ランダムハウス英語辞典が文字化けせずに使へるやうになった(厳密にいふとこれは3.0.2になったからではなく、文字化け解消法が見出されたからだが)、英辞郎も問題なく検索できるやうになった。これで、翻訳が捗るだらうと自分に云ひきかせて、一日、古い幻想怪奇短篇の翻訳に励む。

 翻訳の合間に本を註文。註文ばかりしてゐるので、翻訳が捗らないのだが。Amazon.co.jpに註文したのは、
Anthony Horowitz The Blurred Man/ The Falcon's Malteser (Walker Books, 2002, ¥930)
Anthony Horowitz The French Confection/ Public Enemy Number Two (Walker Books, 2002, ¥930)
Anthony Horowitz South by South East/I Know What You Did Last Wednesday (Walker Books, 2002, ¥1022)
Anthony Horowitz The Phone Goes Dead (Orchard Books, 2002, ¥743)
Anthony Horowitz Killer Camera (Orchard Books, 2002, ¥743)
Anthony Horowitz Burnt (Orchard Books, 2002, ¥743)
Anthony Horowitz Scared (Orchard Books, 2002, ¥743)
Anthony Horowitz Night Bus (Orchard Books, 2002, ¥743)
Anthony Horowitz Twist Cottage (Orchard Books, 2002, ¥743)
といふ訳で、Anthony Horowitzの本ばかり。何れも来月刊行予定の本。
 Horowitz Horrorの冒頭の一篇を読んでみると、子供が語り手だといふせゐか、文章が平易で読みやすく、それでゐて怖い。予想通りの展開だと云へなくもないが、やはり怖い。この作者がどうして日本語で読めるやうにならないのか、本を読むたびに不思議に思ふ。


6月8日(土)


 職場の関係で結婚披露宴へ。今回は何と挨拶をしなければならない。しかも最初の主賓のお祝ひの言葉だ。嫌だ。1600字の原稿を用意して何とかすませた。原稿を持つ手が震へるのが見苦しい(実は手は日頃から震へてゐるのだが)。話し終へると激しい胃痛が。緊張した後はいつもかうだ。胃をほぐしてやらうと思ってアルコール飲料を注ぎ込んで、料理を摂取するとやがて胃痛は和らいでいったが、今度は頭痛が。二次会にも出ることにしてゐたので、少しだけ顔を出してすぐに帰宅。熱い風呂の入ってすぐに寝る。この頃、頭痛にならなくなったと思ってゐたのだが、少し復活してきたやうだ。
 それにしてもどうしてあのやうな披露宴をするのだらう。今回のは意外に悪くなかったが、どうしてあれが楽しめるのだらう。私なら決してしない(って云っても、もうしてしまったけど)。


6月6・7日(木・金)


 Amazon.co.jpから先月25日に註文した本が届く。Walter De La Mare, Short Stories 1895-1926 Vol 1Bob's Your Uncle : A Dictionary of Slang for British Mystery Fansである。デ・ラ・メア短篇集は、赤い表紙のカバーがかかってゐるやうにAmazon.co.jpの画面では見えたのだが、届いたのは黒い裸の本。どうも変な感じなので、問ひ合はせねば。英国ミステリ用語集の方は、60ページしかない薄っぺらの小冊子だった。

 ヴァーナー・ヴィンジ『最果ての銀河船団(上[amazon.co.jp, bk1]・下[amazon.co.jp, bk1])』(中原尚哉訳/各1260円/東京創元社)をいただく。ありがたうございました。読みたい本、読まねばならない本が机の上に積み上がるばかり。そろそろ机の上の二つの塔が頭よりも高くなりさうなので、整理しなければ。

 日曜日に用意したゾウリムシの培養液は、白く濁ってきてしまひ、異臭を発してきたので廃棄。今回は失敗である。小学生のときは一発で成功させたのに。滴下した池の水が汚かったのか。小学生のときは近くの道(アスファルトではなく土の地面の道)に出来てゐた水溜りから水を採取した。こんな水ではたしてゾウリムシが増えるだらうかと疑はしい気持で水を採取し、培養液に滴下した記憶がある。今度はもっと綺麗な水で試してみよう。


6月4・5日(火・水)


 一昨日のことだが、日が暮れて来た頃、職場でTVの前に人が集まり始めた。今日は日本の試合があるのか。やがて、大きな歓声やら失望の叫びやらが聞こえてきた。仕事の場だといふのに騒がしい。迷惑である。どこの職場にも変はり者はゐるやうで、やはりサッカーに何の関心もないものが日が暮れても仕事をしてゐて、騒がしいなあと二人でこそこそ云ふばかり。どちらも「うるせええんだ、てめーら」などと云ふ勇気はないのだった。「さう云ってもいい立場でせう」と私は云はれてしまったが、しかし、ああいふスポーツ観戦をしてゐる者どもは獣と同じ状態だから下手に刺激すると凶暴化して暴徒と化すかも知れないではないか、私は弱々しく「いや、もう帰るからいい」と云って帰った。情けない。

 Anthony HorowitzのThe Switchを読み終へる。心が入れ替る話で、ありがちな題材ではあるけれども、展開は激しく意外性もあって、なかなか面白い。子供の本だからか、結末の友情を強調する場面だけはいただけないが(実は私は友情が嫌ひなのかも知れない。友人がゐない訳だ)。


6月3日(月)


 Ash-Tree Pressから、新刊案内が届いた。さうか、Not Exactly Ghosts by Andrew Caldecottを買へといふのか。よし買ってやらうぢゃないかと云ひたいところだが、疲れてゐるので、夕食を摂って寝る。今日はこれだけ。


6月2日(日)


 娘と一緒に、藁の煮出し液を作ってから近くの池に行って水を採取し、煮出し液に数滴滴下する。果たしてゾウリムシは増えるだらうか。28年前の煮出し液よりも色が黄色っぽく濁ってゐるやうな気もするが、記憶違ひかも知れない。匂ひはその時と変はらない。納豆を包んでゐる藁と云っても、今は直接納豆に触れずに、納豆を包むビニールを包んでゐるだけなのだから、納豆菌は付着してゐないのではないかといふ指摘を、高野史緒さんからいただいたが、ほんの少し付着してゐればよいので、それでいいのである。万が一、全く付着してゐなくても構はない。枯草菌(納豆菌)の胞子くらゐ藁にはもともと少し付いてゐるものなのだ(きっと)。枯草菌を元気よく生育させるには、かなり好気的な環境にしなければならず、実験室では激しく培地を振盪して酸素を供給するのであるが、藁の煮出し汁は瓶に入れて静置してあるので、ゆっくりとしか生育しないであらう。それを食べてゾウリムシは育つのだから、これもまたゆっくりとしか育つまい。一週間は待たねばらないだらう。気長に待つとしよう。

 幻想文学の翻訳のゲラ(二度目)に目を通し、簡単な作品解説を書いて送信。

 Graham Joyceの作品に関する原稿を書いて、とある出版社(まだ秘密)に送信。今日の仕事はここまでといふことで、就寝。


6月1日(土)


 Amazon.co.jpから本が届いた。先月註文したAnthony Horowitzの本である。
The Falcon's Malteser (Walker Books, 1995, ¥757), South by South East (Walker Books, 1997, ¥757), Public Enemy Number Two (Walker Books, 1997, ¥757), Horowitz Horror (Orchard Books, 1999, ¥947), More Horowitz Horror (Orchard Books, 2000, ¥947)の五冊。どうして、この作者の本が翻訳されないのだらうか、不思議でならない。ハリー・ポッターよりも面白い(と思ふ人もゐるかも知れない)。

 すっかり世間ではサッカーのワールドカップがどうしたかうしたと騒いでゐるやうだが、私は当然そんなものは関係ない。しかし、ほんの少し前まで(十五年くらゐ前のことを私はほんの少し前といふ)日本人はほとんどサッカーのことなど話しもしなかったのに、どうしていつの間にかすっかり詳しくなって熱中してゐるのだらう。どうしてそんなことができるのだらう。十五年間、全然変化もなく、進歩もない私の方が変なのだらうか。


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