2月29日(月)

 今年は閏年らしい。今日がまだ二月だといふことで気づく。

 二月に買った本は、和書34冊、洋書8冊。《ユートピア旅行記叢書》15冊がなければ、今月は少ない月だったはずなのに。

 丸善丸の内本店で本を購入。
●岸本佐知子編訳『楽しい夜』(講談社)
●黒田龍之助『外国語を学ぶための言語学の考え方』(中公新書)
●高山宏『夢十夜を十夜で』(はとり文庫)
その他、Night Land Quarterly Vol. 04 も。

 丸善ジュンク堂ネットショップに註文してゐた『東欧の想像力』(松籟社)が届いた。

 丸善やジュンク堂で本を買ふとhontoポイントが貯まるが、丸善ジュンク堂ネットショップで買っても貯まらない。丸善で本を買ふときにhontoポイントカードを出せば、honto.jpに会員としてログインすれば購入書籍が全部記録されてゐて便利だが、丸善ジュンク堂ネットショップで買ったものは入ってゐない。まあ、いいけど。


2月28日(日)

 フィオナ・マクラウドの本を訳してゐるのだが、どうもよく判らない言ひ回しが出てきたとき、ドイツ語版やフランス語版が役に立つ。フランス語なんて読めないのだけど、それでも訳に立つ。フランス語版は二冊持ってゐるのだが、巻末の宣伝ページを見てゐたら、もう一冊あることに気がついた。早速Amazon.frで探したら、新刊書としてはもう買へないやうだ。そこで、Abebooks.comで検索して、フランスのMémoire des hommesに、
○Fiona MacLeod Le Chant de l'épée et autres contes barbares (Terre de Brume, 2012)
を註文した。新しい本なのに高い。

 フランス語読めるやうになりたい。

 横山茂雄『神の聖なる天使たち』(研究社)には、エノク文字で記された英語の文の暗号が隠されてゐて、それを解くと、何か貰へるらしい。少し試してみたが判らなかったので、諦めた。


2月27日(土)

 今週はずっとGene Wolfe Nightside The Long Sunを読んでゐる。半分くらゐ。あまり面白くないやうな気がするが、まだ半分である。

 今週買った本。
●川北稔『世界システム論講義』(ちくま学芸文庫)
●ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『あまたの星、宝冠のごとく』(伊藤典夫・小野田和子訳/ハヤカワ文庫SF)
は丸善丸の内本店で購入。

 Amazon.co.jpでKindle本、
●越前敏弥『翻訳百景』(角川新書)
を購入。

 丸善ジュンク堂オンラインショップに、
●酒井美紀『尾崎紅葉と翻案』(花書院)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●奥彩子編集『東欧の想像力』(松籟社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を註文。もう一冊註文したのだが、品切れだといふことで……

 日本の古本屋で検索して、新潟県長岡市の成匠堂書店に、
●ツヴェタン・トドロフ『言説の諸ジャンル』(小林文生訳/法政大学出版局)
を註文。

 アマゾン・マーケットプレイスで、
●玉上琢弥『源氏物語音読論』(岩波現代文庫)
を註文。


2月26日(金)

『教皇ヒュアキントス』第二回日本翻訳大賞二次選考対象作品に入りました。投票してくださった方々ありがたうございました。


2月21日(日)

『デューン 砂の惑星』を読み終へた。実に楽しかった。初めて読んだ頃のことを思ひ出してしまふ。さういふ楽しみなので、この歳で初めて読んだらまったく違ふ印象だっただらう。おそらく初めて読んだのは中学生のときで、私のSF黄金時代である(アシモフの「SFの黄金時代は十三歳説」)。
 あの頃、私は本を読むのがもっと速く、頭の中に情景が展開されて文字なんか見えてゐなかった。もうさういふ読み方はできなくなってゐて、文字を一つ一つ読んでゐる。どちらがいいといふものでもないだらうが、少し寂しい気がしないでもない。

 サリー・グリーン『ハーフ・ワイルド ネイサン・バーンと魔のナイフ(上・下)』(田辺千幸訳/早川書房)をご恵贈賜りました。ありがたうございました。『ハーフ・バッド』に続く、シリーズ第二作。

 ジョン・ヴァーリイ『さようなら、ロビンソン・クルーソー 〈八世界〉全短編2』(浅倉久志・大野万紀訳/創元SF文庫)ご恵贈賜りました。ありがたうございました。

 今週買った本。
●ウンベルト・エーコ『プラハの墓地』(橋本勝雄訳/東京創元社)
『岩波データサイエンス Vol. 2』(岩波書店)
本を買って帰ってきたら、ウンベルト・エーコ死去のニュースが。

 来月、人前で『ウィザード・ナイト』の話をすることになった。ちょっと怖い。 → 〈ウィザード・ナイト〉完結記念《ジーン・ウルフの魔術を語る》 中野善夫さん、宮脇孝雄さん、柳下毅一郎さんトークショー

 といふことで、ジーン・ウルフの〈長い太陽の書〉第一巻を購入。
○Gene Wolfe Nightside The Long Sun
しかし、この本、読むとすぐに眠くなって困る。

 丸善のネットストアに、
●横山茂雄『神の聖なる天使たち』(研究社)
を註文した。


2月13日(土)

 また一週間経ってしまった。

 宮内悠介『アメリカ最後の実験』(新潮社)を読む。音楽を突き詰める若者たちの物語。実験国家アメリカと音楽との関係についてはよく判らないところもあった。音楽青春小説といふとつまらなく聞こえてしまひさうだが、面白かった。

 丸善丸の内本店で本を購入。
●松田隆美編『旅の書物/旅する書物』(慶応義塾大学出版会)
●鈴木炎『エントロピーをめぐる冒険』(講談社ブルーバックス)
●上平恒『水とはなにか』(講談社ブルーバックス)
ブルーバックス二冊は講義に使へないかと思って。旅と書物の関係について考える本は昨年九月に出てゐたもの。空想世界の旅の話が少ないのでちょっと物足りないと思った。そこで、以前岩波書店から出てゐて、資金不足で購入できなかった《ユートピア旅行記叢書》のことを思ひ出し、古書価を調べてみるとあまりにも安いので註文してしまった。今月は本の購入を控へようと思ってゐたのに、一気に十五冊も買ってしまったことになる。やれやれ。
●シラノ・ド・ベルジュラック 『別世界または日月両世界の諸帝国 月の諸国諸帝国・太陽の諸国諸帝国』(赤木昭三訳)
●ゴドウィン/キャヴィンディッシュ『月の男 新世界誌 光り輝く世界』(富山太佳夫 解説/大西洋一/川田潤訳)
●フォワニー/ヴェラス『アウステル大陸漂流記 セヴァランブ物語』(倉田信子/鈴木康司訳)
●フォントネル/フェヌロン/ラオンタン/グードヴィル『哲学の国またはアジャオ人物語 テレマコスの冒険 未開人との対話』(赤木昭三/二宮フサ/川合清隆訳)
●ジルベール/ティソ・ド・パト『カレジャヴァ物語 ジャック・マセの航海と冒険 ほか』(永瀬 春男/小西嘉幸/鈴木田研二訳)
●スウィフト『ガリヴァー旅行記』(富山太佳夫訳)
●ポルトック『ピーター・ウィルキンスの生涯と冒険』(高橋和久訳)
●ヴェーツェル/ハラー/ヴィーラント『ベルフェゴール ウーゾング 黄金の鏡』(轡田收/木村高明/新井皓士/桑原ヒサ子訳)
●クラシツキ/シチェルバートフ/スマローコフ/リョーフシン『ミコワイ・ドシフィヤトチンスキの冒険 オフィル国旅行記 ほか』(沼野充義/井桁貞義/草野慶子訳)
●テラソン/リュスタン・ド・サン=ジョリ/コワイエ『セトス 女戦士 他』(永見文雄訳)
●モンテスキュー/ヴォルテール/アベ・プレヴォー/ルソー/ディスメリー/ディドロ/クニッゲ/ハインゼ『哲学者たちのユートピア』(井田進也/佐々木康之/永見文雄/中川久定/轡田收/鷲巣由美子訳)
●ホルベリ/マイエ『ニコラス・クリミウスの地下世界への旅 ほか』(多賀茂/中川久定訳)
●モレリ/ティフェーニュ・ド・ラ・ロシュ『共有のユートピアと科学のユートピア バジリアッドまたは浮き島の難破 ジファンティー』(鈴木峯子/田中義廣訳)
●マリヴォー/カサノーヴァ『奴隷の島 理性の島 新天地 イコザメロン』(佐藤実枝/鈴木康司/井村順一/川端香男里訳)
●レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ/ル・メルシエ・ド・ラ・リヴィエール『ポルノグラフ ほか』(植田祐次/増田真訳)
全巻を東京都中野区の東京図鑑に註文。月曜日には届きさう。

 「本の雑誌」3月号を購入。新刊ガイドで大森望さんが『ウィスキー&ジョーキンズ』を紹介してくださってゐて嬉しい。。「ダンセイニがこんなの書いていたの?! というような珍品も。ファンタジーファンならずとも、異色短編好きの方もお見逃しなく」といふ言葉など。

 ジョン・スコルジー『ロックイン』(内田昌之訳/早川書房)を訳者の内田さんからお送りいただきました。ありがたうございました。感染症が流行って400万人以上がまったく身体を動かせない状態になってしまった世界での話。その状態を逃れるための仕組みがまず面白い。そんな世界で起こる不可解な殺人事件を捜査するうちに、ロックイン患者のために活用してゐる技術との関係が明らかになってくる。解説を読んで驚いたのだが、この作品の続篇が出るのか。本当だらうか。
 この本は原書でもう読んでしまってゐるので、邦訳を読む余裕があるかどうか……


2月7日(日)

 ジェイムズ・L・キャンビアス『ラグランジュ・ミッション』(中原尚哉訳/ハヤカワ文庫SF)ご恵贈賜りました。ありがたうございました。

 iPad/iPhone用のLogoVista版ジーニアス英和5版・和英3版を購入。Macで使へるLogoVista版が出たのだが、Logophileで変換できるかどうか判らなかったので、昨年出てゐたiOS版を購入。

 ベルリンのmedimopsに註文してゐた三冊が届いた。Saki Die offene Tür. Ausgewählte Erzählungen、Lord Dunsany Smetters erzählt Mordgeschichten、Lord Dunsany Die Königstochter aus Elfenlandである。

 リサ・ゴールドスタインのWeighing Shadowsをやうやく読み終へた。時間旅行SFなのだが、古代の人々の描写とそこで奮闘する時間工作員の姿はなかなかいい。時間旅行で歴史の流れを変へようとする組織と、そこで雇われてゐるにもかかはらず、その工作に対抗しようとする勢力の争ひが徐々に明らかになっていく。結末が何だか呆気ないやうな気がするが、それはゴールドスタインではいつものことで、実はそれが決して嫌ひではないのだ。


2月2日(火)

 Locus3月号の2015年推薦作リストなど眺めながら、Amazon.co.jpでKindle本を購入。
○Tim Powers Medusa's Web (William Morrow)
○Carlos Hernandez The Assimilated Cuban's Guide to Quantum Santeria (Rosarium Publishing)
○Becky Chambers The Long Way to a Small, Angry Planet: Wayfarers 1 (Hodder & Stoughton Ltd)
○James P. Blaylock Beneath London: A Tale of Langdon St. Ives (Titan Books)
○Jo Walton The Philosopher Kings (Tor Books)
○Frances Hardinge The Lie Tree (Amulet Books)
ちょっと買ひすぎたか。

 丸善丸の内本店で本を購入。
●大瀧啓裕編著『Virgil Finlay幻想画集』(青心社)
●カレン・ラッセル『狼少女たちの聖ルーシー寮』(松田青子訳/河出書房新社)
●宮内悠介『アメリカ最後の実験』(新潮社)
以上三冊。あ、もう一冊雑誌を買ったのだった。ブレーン3月号である。ダンセイニ『ウィスキー&ジョーキンズ』が紹介されゐるのだ。「エディターズチェック 編集部が街で気になった様々なデザイン」といふ欄で、半ページ。


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