7月31日(日)

 今日で七月も終はりである。何か恐ろしい悪夢をみてゐるやうな気持ちである。今月は、あまり本を買はなかった。金がないのである。今月は、あまり本の電子化作業が進まなかった。時間がないのである。

 いろいろpdf化して、これでいつでもどこでも仕事ができるやうになったのだが、私は自分の部屋でしか仕事をしないのだ。外で仕事なんかしてゐたら、いつ誰に襲はれるか判らないのに、みんな怖くないのか。バッハを聴きながら仕事に集中してゐたら、周囲の様子が判らなくて、怪しい奴が接近してきても判らず、刺されてしまふではないか。私は臆病なのだ。電車に乗るときも臆病なので音楽を聴けず、ホームに立つときは常に誰かに押されないかと背後への注意を怠らない。

 今日はおとなしく家で仕事。だから、あまり書くことがない。多分明日も明後日もその次の日もその次の日もさうだらう。


7月30日(土)

 昨日届いたゲラと参考資料集をpdf化してみた。ゲラはB4判。そこで、使ひ方を練習する意味でコクヨS&T A3ドキュメントスキャナ<CaminacsW>NS-CA2を試してみた。MacintoshとWindowsの両方で使へるところが嬉しい。しかし、いろいろな細かい設定がよく判らない。読み取り濃度調節とか、回転はさせないとか、いろいろ。富士通のScanSnapと比べると読み取り濃度が薄いような気がする(だから、設定で調節しようと思ったのだが、判らなかった)。スキャナによって随分違ふものだと初めて知った。といっても、B4が扱へる十万円以下の機種は今のところくらくらゐなので、気に入らなくても他に選択肢はないのだ。

 ジョン・R・キング『ライヘンバッハの奇跡』(夏来健次訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み進める。二三〇ページまで。順調に進んでゐる。面白い。


7月29日(金)

 ジョン・R・キング『ライヘンバッハの奇跡』(夏来健次訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み始める。面白い。若いカーナッキがホームズの命を助けるのだ。ホームズが得意げにバリツで敵を投げ飛ばしたところまで。

 ある本のゲラが届いたのだが、ゲラを上回る厚みの資料のコピーが添付されてゐて、驚愕する。

 急に眠気と頭痛に襲はれたので、今日はこれで。


7月28日(木)

 クリストファー・チャブリス&ダニエル・シモンズ『錯覚の科学』(文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店] を読み終へる。さまざまな思ひ込みや錯覚が、人の記憶や判断、認識にどれほど大きく影響するかがよく判る。さらに、正しい情報や証拠を本人に示しても、頑なにその誤った判断や認識を変へようとしない人も少なくないことも判る。全部で六章あって、注意の錯覚、記憶の錯覚、自信の錯覚、知覚の錯覚、原因の錯覚、可能性の錯覚が紹介されてゐる。特に興味深く感じたのは「原因の錯覚」。俗説、デマゴーグ、陰謀論はこの原因の錯覚によるものだといふ考へは妥当なものだらう。人は、つい原因を求めたがるものである。判りやすい原因ほど好まれる。そして、物語性の強いものに。911の陰謀論とか、ワクチン病因論とか、判りやすく説明してゐるので、このためだけにも一家に一冊常備すべき本だと云って過言ではない(過言かも)。天気や気圧と体調との関係が薄いことも示されてゐるのが実は嬉しかったりする。
 このやうな日常的な錯覚を完全に防ぐのは不可能であるやうだ。だが、それを常に疑ふことで、根拠のない自信に基づいて無謀な行動に走るのを少しは防げるかも知れない。ありもしない原因を見出す回数は減るかも知れない。尤も、私はこれまでも自分の記憶や判断、認識をあまり信用してゐなかった。これからは、全く信用しないことにしよう。


7月27日(水)

 クリストファー・チャブリス&ダニエル・シモンズ『錯覚の科学』(文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店] を読み進める。136ページまで。全然速くなってゐない。偽の記憶の話は面白い。私の記憶もどれくらゐ偽物が混ざってゐるのだらう。それを自分では検証できないことは、この本を読めばよく判る。私はなるべき日々のできごとをここに記すやうにしてゐる。それは偽の記憶に惑はされないやうにするため。といふことは私が後に本物か偽物か検証したいのは本の話だけといふことになってしまふが、まあ、さういふことで一向に構はない。
 読んだ本の記憶はどれくらゐ本物なのだらう。詠んだといふ記憶すら信用できない。たとへば、SFマガジンの最新号に載ってゐるSFスタンダード100ガイドの前半五十冊を私はほとんど(四七冊くらゐ)読んだと思ひ込んでゐるが、それは単なる思ひ込みにすぎないのかも知れない。実は五冊くらゐしか読んでゐなかったら嫌だな。読んだつもりになってゐるのが四五冊だったら、どこか遠いところへ行くことにしよう。

 紀伊國屋書店から、ジョン・R・キング『ライヘンバッハの奇跡』(夏来健次訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、『ラテンアメリカ五人集』(集英社文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、吉見俊哉『大学とは何か』(岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、『幽』(ポプラ社百年文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、J・S・ミル『大学教育について』(岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、東雅夫編『夢魔は蠢く』(ちくま文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届く。早速、『ライヘンバッハの奇跡』を読んでみたいが、錯覚の本を読み終へてからである。まづは錯覚を早く読み終へやう。

 今回初めてポプラ社の百年文庫の本を買ってみたのだが、これが字が大きくてページ数が少ないことに驚いた。数へてみれば、1円で84文字程度しか買へない。


7月26日(火)

 クリストファー・チャブリス&ダニエル・シモンズ『錯覚の科学』(文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店] 今年の二月に出た本。やうやく読み始めた。記憶や注意力などがどれほど当てにならないものかを数々の実験で示してくれる。まだ最初の方だが、これは面白い。かういふのを読むとあらゆる自信がなくなっていくが、世の中変な自信のある人が多すぎるやうな気がするので、皆これを読んで少し自信を喪失した方がいいのではないだらうか。私は元々自分を全然信用してゐないからそんなに関係ないけれど。
 しかし、一日六六ページでは遅すぎる。明日からもう少し速く読まなければ。

 今日の電子化。
◆Michael Miller Cloud Computing (Que, 2008) [Amazon.co.jp]
 あっといふ間に古びてしまった感のある本。でも私は本を捨てることはやめたので、電子化して保存。しかし、この本のpdf版はすでに持ってゐたやうな気もするのだが、まあいいか。


7月25日(月)

 木村誠『消える大学 生き残る大学』(朝日新書)読了。実に憂鬱な気分になる。これが現実なのだらうけど。情報としては今までに読んできた本で知ってゐるとほりだが、ときどき新しい本を読んで情報を更新しておかないと、いつの間にか古びた話を現状と思って偉さうな大間違ひを得意げに話したりしさうなので、かういふ本を読むのも大事なのだ(多分)。

 こところ、Google Analyticsでの解析結果によると本サイトの閲覧数が激減してゐるのだが、どうしてか。そんなにつまらなくなったのだらうか。この頃、本をあまり買はないからだらうか。


7月24日(日)

 紀伊國屋書店に本を註文。
●ジョン・R・キング『ライヘンバッハの奇跡』(夏来健次訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
『ラテンアメリカ五人集』(集英社文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●吉見俊哉『大学とは何か』(岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
『幽』(ポプラ社百年文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●J・S・ミル『大学教育について』(岩波文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●東雅夫編『夢魔は蠢く』(ちくま文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 大学に関する本を二冊も買ってしまった。やれやれ。ラテンアメリカのは再刊。バルガス=リョサ、パチェーコ、フエンテス、オクタビオ・パス、アストゥリアスの作品が収録されてゐるやうだ。ライヘンバッハは、「滝から落ちてきたホームズを救った、のちの幽霊狩人カーナッキ。悪のモリアーティー教授の知られざる過去、電気式五芒星、そしてあの大事件の真実……二大探偵共演の物語」といふ話。早く買ひたかったけれども、こんなに遅くなってしまった。

 朝ゆっくり起きたら頭が痛くなってしまってほぼ一日を棒に振る羽目に。もっと早起きすればよかった。


7月23日(土)

 SFマガジン9月号をお送りいただきました。ありがたうございました。特集は《SFスタンダード100ガイド》と《サミュエル・ディレイニー再入門》。ディレイニーの特集は『ダールグレン』をまだ読んでゐないので、断念。その近くにあった評論「ジーン・ウルフ 救済なき救済の相−−《新しい太陽の書》小論」(岡和田晃)といふのを読んでみた。興味深いが、私にはちょっと難しいところも。私は詩と評論は苦手なのだ。明日もう一度読んでみよう。

 Amazon.comで本を二冊購入。どちらもKindle版。
○Jeff Vandermeer & Ann Vandermeer The Thackery T. Lambshead Cabinet of Curiosities: Exhibits, Oddities, Images, and Stories from Top Authors and Artists (Harper Collins, Inc., July 2011) [Amazon.com]
○Lorna Barrett Sentenced to Death (Berkley, June 2011) [Amazon.com]
 前者は、Alan Moore, Lev Grossman, Mike Mignola, China Miéville, Cherie Priest, Carrie Vaughn, Greg Broadmore, Naomi Novik, Garth Nix, Michael Moorcock, Holly Black, Jeffrey Ford, Ted Chiangといった作家の作品が収録されてゐる。後者は、書店ミステリーのシリーズ。何作目か忘れた。買ふだけでなくちゃんと読まなければ。

 Mac OSX 10.7にしてから、iTunesで聴く音楽の音がよくなったやうな気がするのだ。いつもイヤホンで行くのだが、右耳から聞こえゐた、き〜んといふ音がなくなり、音が静かなときに背景音としてきこえる軽いさ〜っといふ音も消えてゐる。これを機会にもっともっとバッハを聴かう。


7月22日(金)

 木村誠『消える大学 生き残る大学』(朝日新書)を手に取って出勤。第一章は「短絡的な競争原理にさらされる国立大学」。法人化ののち、「競争原理」を導入して活性化を図ったといふことになってゐる国立大学の苦難はよく知ってゐるので目新しいことはないが、事態が好転することないのかと心配になる。「競争」にシフトして論文数と研究時間が減少してゐるといふ調査結果は前から出てゐるのだが、方向性が改まる気配はないやうだ。半分くらゐまで意味進む。

 今日の電子化本。
◆Carlson & Richardson Ruby Cookbook (oreilly, 2006) [Amazon.co.jp]
 Biorubyなんかを使ふかと思って少し使はうとしてみたのだけど、結局ぜんぜん使はなくなって、今やほとんど忘れてしまった。


7月21日(木)

 水谷静夫『曲り角の日本語』(岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店] を読み終へる。冷静に分析してゐるところと、「近頃の若い者たちの言葉ときたら!」とちょっと年寄り臭く文句を云ふところが混ざってゐるところが楽しい。「やばい」なんてやくざの隠語を若い女性が使ふなんて! といふところか。文法構造の解析は詳しい。この手の本だとあまり文法が詳しいのは珍しいやうな気がする。
 何れにせよ、この著者がチョムスキーを嫌ってゐることはよく判った。

 Mac OSX Lionに一晩かけてアップグレードした。その後帰宅してアプリケーションのアップグレードなどしてみたらほぼ普通に動くやうになった。Mouse Worksとか、かわせみとか、Scan Snapとか。一気に使ひにくくなったMailは、クラシックデザインで使ふやうに設定を戻して快適に使へるやうに戻った。詳しいことは何れ別館の方で。

 辞書とTextEditがた縦書き表示ができるやうになってゐる!


7月20日(水)

 米のとぎ汁で乳酸菌で醗酵させた液体が放射性物質を除去する(可能性がある)と考へる人たちと自分は同じ宇宙(世界)に住んでゐるのだらうかと不思議に思ふことがある。放射性物質や感染症に関する知識の差ではない何か大きな隔たりがあるやうな気がしてならない。理解できないのは、増えた乳酸菌を含むとぎ汁が放射性物質(あるいは放射線)を除去する作用機序を考へられる思考の流れ、繁殖した細菌による健康被害を考慮しなくてよいと考へる思考の流れ、そして益をもたらすことはあっても不利益はもたらさないと考へる思考の流れである。
 私が生きてゐる世界では、これは考慮するに値しない考へ方であることがあまりにも明白で、それを裏付けてゐる考へ方と知識は世界を概ね矛盾なく説明してくれる。しかし、一方で彼らにも世界を矛盾なく説明する別の理論があるのではないかとすら思へてくる。すぐ近くにゐても別の世界に住む人々と意思の疎通は可能なのか、そもそも何らかの働きかけをすべきなのかどうかもよく判らない。問題は、たとへさうであっても同じ空間で生きていかなければならないだけでなく、生きてゐれば世界観の衝突が起こるといふことであらう。
 結局人は一人一人自分に固有な世界を説明する理論を持ってゐて、一人一人小さな世界に生きてゐるのかも知れない。さうすると個人間の相互理解は不可能といふことになってしまひ、それは悲しいことだと思ふ人もゐるに違ひない。私はもうどうでもよくなって、ヴァーノン・リーでも読んで寝ようといふ気分の今日この頃なのだ。

 今日の電子化本。
No Nonsense XML Web Development with PHP (Sitepoint Pty Ltd, 2005)
Learning XSLT (OReilly, 2003)
『ミニマルPerl』(オライリージャパン/二〇〇八年)


7月19日(火)

 岩田一隆『科学コミュニケーション』(平凡社新書)の驚いたところの続き。世界を物語で理解しようといふのはもしかしたら危険なことではないかと思ふ。物語による理解は、陰謀論に通じるのではないだらうか。陰謀論では一貫した物語が何もかも説明してくれる。判りやすいし、納得しやすい。しかし、それは世界を理解してゐることにはならないだらう。科学的な考へ方からすれば、間違ひなくそれは世界の理解とは違ふ。だから、私はどうしても、物語による理解には同意できないのである。

 今日は疲れてゐるので、これで。


7月18日(月)

 岩田一隆『科学コミュニケーション』(平凡社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読む。今年二月に出た本。それぞれの文章の意味はよく判るし、いろいろ気づかされるところはあったのだが、全体としてはよく判らない。何をどうすればいいのか。日本におけるコミュニケーションでは共感・共有を中心に置かなければならないといふのだが、それが私には理解できないのかも知れない。共感とか共有には無縁だし関心もあまりなかったりする。それがいけないと云ってゐるのか。
 理解と納得は違ふといふところは特によく判らない。私にとっては理解とは納得であるからだ。理解できなければ納得できないし、理解できればそれはすなはち納得できることを意味する。感情で納得させるとか云はれても、私にはそれはまったく理解できないし納得もできない。
 そして何より驚いたのは、「科学者は「因果関係による理解」に慣れてしまっていますが、人々が本当に必要なのは「物語による理解です」といふところ(二〇七ページ)。私は因果関係による理解と相関関係による理解はできるが、物語による理解はできない。物語は世界を説明するためにあるものなのか。さう云はれたら私はただ呆然と佇むのみである。

 何だかそれに「セカイ系の物語」みたいぢゃないか。

 金森修『ゴーレムの生命論』(平凡社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読む。ユダヤ伝説に登場するゴーレムとは何か。そして、そのゴーレムはこれまでどのやうに語られてきたかをきれいにまとめてゐる。判りやすい。参考資料も新書だからと省略せず詳しく記載してくれてゐる。神未満の人間が作る生命は人間未満の存在にしかなり得ないといふところから始まり、映画エイリアンの話にまで発展する。それにしても、マイリンクの『ゴーレム』が我が家にないのはどういふことか。買っておかう。もしかしたら読むかも知れない。

 新書だと休みの日に何冊も読める。もしかしたら、大きくて字がたくさん詰まってゐる本は、単位時間あたりの費用は安いのかも知れない。

 本の電子化は休み。妻が一日中使ってゐるから。それでも書棚は空くからいいことにしよう。


7月17日(日)

 パトリシア・A・マキリップ『海と炎の娘』(脇明子訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]をいただきました。ありがたうございました。

 この頃、本を註文してゐないのだが、欲しい本がないといふわけでもない。たとへば、高山宏『新人文感覚1 風神の袋』(羽鳥書店)[版元ドットコム]といふ本があるのだが、12000円といふ価格に躊躇ひを覚えずにはゐられない。

 高い本は本当に高いのか。ちょっと計算してみた。先日買った『パラドクシア・エピデミカ』(白水社)は七六〇〇円もして高かった。手近にある新書と比べてみよう。金森修『ゴーレムの姿生命論』(平凡社新書)は七四〇円である。文字の数を数へてみる。実際には図版のページがあったりして正確な文字数は判らないが、文字の絶対数が重要なのではなく、比較したいだけだからそこはあまり重要ではないだらう。前者は1円で買える文字数は87.5である。後者は178文字。ほぼ二倍である。やはり高い本は高かった。


7月16日(土)

 ヴァーノン・リーのThe Lady and Deathを読み終へる。家族のために死神を出し抜く夫人の話。サキみたいな話なのかと一瞬期待したが、そんなことはなかった。いや、もしかするとその面白さを読み取れなかっただけなのかもしれない。今回もまた先祖の肖像画を見ながら会話。肖像画がないとヴァーノン・リーの登場人物たちは会話が成り立たないのか。

 残りはThe Legend of Madame Krasinskaくらゐだらうか。さすがにちょっと飽きてきた。

 全館冷房が休みになった職場に出勤して死ぬかと思った。そのせゐか疲れてしまってさきほどから続けざまに睡魔に襲はれてゐるので、とりあへず寝る。電子化作業も休み。何もかも。


7月15日(金)

 ヴァーノン・リーのWinthrop's Adventureをあと3ページくらゐまで読むものの、眠くて意識を保ってゐられなくなり、最後まで読むのは断念。古い歌曲と、古い絵画が語り手を冒険に誘ふのかと思ったら、何だか幽霊屋敷で肝試しみたいな展開になって些かがっかり。でも、明日には読み終へよう。

 今日の電子化本。

◆光永法明『玄箱PROと電子工作で遊ぼう』(CQ出版社 [amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 残念ながら私には遊ぶほどの知識が得られなかった。ついでに必要性もなかった。


7月14日(木)

 bk1の検索結果レイアウトが変はって、情報の自動習得がうまくできなくなってゐたので、修正。面倒臭い。でも、なおっただらうか。気がつくと、紀伊國屋書店のベストセラーリストの表示も変はってしまったのか。新情報を取得できなくなってゐる。修正しなければ。

 今月は全然本を買ってゐない。何か具合が悪いのではないかと心配になりさうなほど。悪いのは懐具合だけである。

 今日はヴァーノン・リーのWinthrop's Adventureを読みながら出勤。90年前に作曲された楽曲を発掘し、伯爵夫人が披露したところ、若い画家が実は昨年同じ曲を作曲したのだ、そんなの前に聴いたこともないのに。といふところまで。

 今日の電子化本。
『ナノバイオエンジニアリング―生命と物質の融合をめざして』(化学同人/二〇〇四年)


7月13日(水)

 ヴァーノン・リーのDioneaを読み終へる。Dioneaをモデルに使った彫刻家(?)は次第にその美しさに惑はされるやうになり、最後には悲惨な結末を迎へる。ローマの神がキリスト教の世界に滑り込んで混乱をもたらすところがこの作者らしい味はひ。舞台が修道院なのに異教的な雰囲気に満ちてゐるところがいいのである。

 次はThe Legend of Madame Krasinskaだらうか。これで大体終はりといっていいのか。A Wedding Chestは何年も前に読んであまり面白くなかった記憶があるのだが、忘れかけてゐるから再読した方がいいのかも知れないが。いや、The Lady and Death、Winthrop's Adventure、Sister Benvenuta and the Christ Child、The Hidden Doorがあるか。題名だけ見ると全部面白さう。ここに挙げたのは全部読むことにしよう。

 Locus 2011年7月号(紙版)が届く。


7月12日(火)

 フェリペ・アルファウ『ロコス亭』(青木純子訳/創元ライブラリ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]がずっと鞄の中に入ってゐることに気がついて、朝の電車の中ではそれを手に取ってみた。しかし、帰りはまたヴァーノン・リーを。だが、まだ終はらない。ディオネアが次第に魔女的な存在として見られるやうになってきたところ。邪眼で修道士を殺したんぢゃないかとか思はれてゐる。もっと早く読みたいのだが、なかなか思ふやうには進まない。

 話は変はるが、「〜してる」といふ云ひ方は、もともとは東京で「〜してゐる」の発音が「〜してえる」に聞こえるので、地方人が「〜してる」と聞き訛ったのだといふのは本当だらうか。岡本綺堂がさう云ってゐるのだが。

 今日の電子化本。今回も大物を狙ふ。千ページ以上あって、これで五センチメートルは書棚が空く。
Core Python Programming, 2nd Edition (Prentice Hall, 2006)
 こんなに詳しい本なのに、ほとんど参考にしたことがない。分厚すぎるのだ。しかし、電子化したら邪魔にならないし、重くもないからもう少し活用しよう。
 が、よく考へてみると、私はこれの電子版はすでに持ってゐたのかも知れない。まあ、いいか。


7月11日(月)

 今日はヴァーノン・リーのDioneaを読みながら出勤。多分、ヴィーナスが女の子の孤児になって修道院で成長する話。違ふかも。まだ、三分の一くらゐ。

 毎日、ヴァーノン・リーしか読んでゐなかったら、この日記の閲覧数が激減し始めた。毎日こればかりでは普通の人は飽きるだらう。私は普通でないからヴァーノン・リーだけで全然飽きない。

 今日の電子化本。
『生命化学のニューセントラルドグマ』(化学同人/二〇〇二年)
XSLT 2.0 Programmer's Reference, 3rd edition (Wiley, 2004)
 今日はちょっと大物。特に後者は950ページくらゐあって、書棚が一気に空く。といふのは些か大袈裟かも。


7月10日(日)

 今日は冷房を使わずに日中を過ごすとどうなるか試してみた。室温は午後三時頃に34度になった。暑いが、死ぬことはなかった。一応、仕事もできる。昼過ぎに一度シャワーを浴びたが、扇風機があって、ある程度風が入れば何とかなることが判った。扇風機がないと厳しい(停電になったらといふこと)だらうが、死ぬことはなささう。

 朝、書斎の窓を開けてカーテンも開けると陽が差して本棚の本に当たるので開けられないことが判った。書棚の前に遮光カーテンをかけようか。

 部屋が暑いので、何度もベランダに出て植物に水をやってしまった。そのせゐもあって、仕事や読書は捗らなかった。やれやれ。

 今日の電子化本。
◆オーエン・W・リンツメイヤー『アップル・コンフィデンシャル』(アスキー/一九九九年)
◆安藤進『Googleに聞け! 英語の疑問を瞬時に解決』(丸善/二〇〇四年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆安藤進『翻訳に役立つGoogle活用テクニック』(丸善/二〇〇三年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 さすがにもう古くなってしまったからと思ったのだが、この上の二冊はまだ現役なのだった。
◆John Bellairs The Curse of the Blue Figurine(Bantam Skylark, 1984)


7月9日(土)

 The Gods and Ritter Tanhûserを読み終へる。最後はタンホイザーがローマ教皇に追ひ帰され、アフロディーテが頼んでゼウスが杖に緑の芽を出させて結末となる。いろいろ面白いのだらうが、よく判らないところが多かった。残念。タンホイザーの話もよく知ってゐればもっと楽しめたのかも知れない。ラテン語も。いろいろ知識が足りないが、ヴァーノン・リーの面白さが少し判ってきたやうな気がする。今更何を云ってゐるのかといふ気もするが。

 今日の電子化は、1980年代のScience Fiction Reviewや1990年前後のNova Expressなど数冊を。どうしてこんなのを買ったのだらう……といふより、こんなものまで買ったくせに何一つ読まなかったのはどういふつもりだったのかといふ感じである。

 ゲラをpdfにして、neu.AnnotateやGoodReaderを使ってiPad2で修正したりする練習をしてみる。私は外で仕事をほとんどしないので、基本的にMac OSXのPreviewやAcrobat Readerの注釈機能で十分だったりするのだが。


7月8日(金)

 今日もThe Gods and Ritter Tanhûserを読みながら出勤。アポロは修道女と意気投合し噛み合はない会話を続け、アテナは枢機卿と話し始める。ヴァーノン・リーの異教的な雰囲気が面白い。聖人伝を題材にすることがよくあるので勘違ひしてゐたが、ヴァーノン・リーは異教的である。ギリシャ・ローマ神話の神々がよほど好きなやうだ。

 某書のゲラが届き、恐れ怯える。中を見るのが怖い。

 今日の電子化本。
◆星澤隆『Rubyでつくる検索エンジン』(毎日コミュニケーションズ/2009年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
『バイオインフォマティクス基礎講義』(メディカルサイエンスインターナショナル/2003年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]


7月7日(木)

 Vernon Lee For Maurice に収録されてゐるThe Gods and Ritter Tanhûserを読み始める。タンホイザーの歌合戦にギリシャの神々が乱入するやうな話。これはコメディではないか。ヴァーノン・リーはこんな可笑しな話を書く人だったのか。しかし、私はタンホイザーの話をよく知らないのだった。オペラは苦手なのだ。
 訛りの強い(?)ラテン語や高地ドイツ語が飛び交ふ面白い(と思しき)場面は面白い冗談に取り残されたやうな寂しい気分になる。ラテン語も少しは読めるやうになっておくべきなのだらう。基本的な教養として必要なのだらう。
 と云ひながらまだ三分の一くらゐ。

 ピーター・デイヴィッド『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』(中原尚哉訳/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
を訳者の中原尚哉氏からいただきました。ありがたうございました。

 今日の電子化本。
◆M・ブラウン『微分方程式 上』(シュプリンガー/2001年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆M・ブラウン『微分方程式 下』(シュプリンガー/2001年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 シュプリンガーの微分方程式の本二冊。しかし、どうしてこんな本を買ったのか。

 今日は激しく疲れてゐるので、これで。


7月6日(水)

 ヴァーノン・リーのOke of Okehurstを読み終へる。長い割に呆気ない結末。過去の(先祖の)肖像画や詩人との恋と殺人事件に取り憑かれた若い夫婦がだんだんをかしくなっていく(特に夫の方が)。過去を再現するやうな展開になるかと思ってゐたのだが、ありふれた殺人事件で終了。

 明日からはやはりヴァーノン・リーで、Four Maurice: Five Unlikely Storiesを読むことにしよう。初版は一九二七年だが、私が持ってゐるのは一九七六年のリプリント版。Arno Press。元の本ではVernon Lee表示だが、リプリント版の表紙などにはViolet Pagetの文字が。この本を買った頃、まだヴァーノン・リーの本名を知らなくて、この本の著者名はどういふことだらうかと戸惑ひながら註文した記憶が微かにある。
 何となく宗教説話風のいい話がありさう。あってほしい。

 今日の電子化本。
◆D・A・ハーヴィル『統計のための行列代数 下』(シュプリンガー/二〇〇七年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆マトウシェク&ネシェトリル『離散数学への招待 上』(シュプリンガー/二〇〇二年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆マトウシェク&ネシェトリル『離散数学への招待 下』(シュプリンガー/二〇〇七年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 シュプリンガーの数学の本。黄色の本が書棚から消えてスキャナに吸ひ込まれていく。


7月5日(火)

 紀伊國屋書店から、ロザリー・L・コリー『パラドクシア・エピデミカ ― ルネサンスにおけるパラドックスの伝統』(高山宏訳/白水社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、シルヴィア・ビーチ『シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店』(中山末喜訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、アドリエンヌ・モニエ『オデオン通り---アドリエンヌ・モニエの書店』(岩崎力訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、林洋子『藤田嗣治 本のしごと』(集英社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届く。それにしても、『パラドクシア・エピデミカ ― ルネサンスにおけるパラドックスの伝統』は大きくて重い。これでは電車に乗って立ったまま片手で読めないではないか。座席に座るとすぐに眠ってしまふので、私は決して座らないことにしてゐるのだ。しかし、重いからといって電子化する気にはなれない。

 今日の電子化本。
◆T・コホネン『自己組織化マップ [改訂版]』(シュプリンガー/二〇〇五年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆白石文秀『バイオケミカルシステム理論とその応用』(産業図書/二〇〇六年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆D・A・ハーヴィル『統計のための行列代数 上』(シュプリンガー/二〇〇七年)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店]
 もう眠いので、これで。


7月4日(月)

 Wacom iPad/IPad2/iPhone4対応 Bamboo Stylus CS-100/K0が届く。評判がいいので大いに期待して待ってゐたのだが、期待が大きすぎたやうだ。確かに先端は小さいが、接点が見えるといふほどではない。結局、字が汚いのは自分のせゐだから、筆記用具を換へても無駄だといふことだけはよく判った。

 Vernon LeeのA Phantom Loverを読みながら出勤。まだ42%。遅すぎる。しかし、Kindleで読むと進捗状況が%表示されるから判りやすい。頭の中でいちいち割り算をしなくてもいい。400ページの本などは簡単なのだが、373ページだったりすると計算が面倒臭いのである。どうしても気になって電卓で計算してしまったことも何度かある。その計算の時間を使はずに読書に集中できるのが嬉しい。それにしても進まないのだが。

 今日の電子化本。
『これならわかるマススペクトロメトリー』(化学同人/二〇〇一年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 質量分析の本。当たり前だが。


7月3日(日)

 今日はヴァーノン・リーのOke of Okehurstを読む。まだ終はらない。遅すぎる。でも、面白い。画家が肖像画の作成を依頼されて、豪華な屋敷に泊まりがけで肖像画を描くことになるのだが、そこのOke夫人が変はった人で……といふ話。肖像画を描く話ってときどきあるなと思ふ。ジェフリー・フォード『シャルビューク夫人の肖像』とか。後は何があったか……。

 ヴァーノン・リーを読んでゐるとすぐに眠くなってしまふので、眠くなると眠気覚ましに本を切ってスキャンしてゐたら、今日はいつもより多めに電子化してしまった。しかし読書は捗らない。

 昨日の分と合はせて電子化本。
◆清水義範『蕎麦ときしめん』(講談社文庫/一九八九年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 私が持ってゐるのは一九九二年の第九刷。
◆小林信彦『ちはやふる奥の細道』(新潮文庫/一九八八年)
◆恩田陸『不安な童話』(新潮文庫/二〇〇二年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 私が持ってゐるのは二〇〇四年の第三刷。読んだのに全然覚えてゐない。
『オーディオの選び方がわかる本 超永久保存版』(晋遊舎/二〇一一年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
◆北原保雄編『問題な日本語』(大修館書店/二〇〇四年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店,]
 私が持ってゐるのは二〇〇六年の第十四刷。随分売れたのだな。結局三巻まで出て、番外編といふのが二冊出てゐる。
◆野口恵子『バカ丁寧化する日本語』(光文社新書/二〇〇九年)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
 これは面白かった。帯の殺人事件の容疑者について若いアナウンサーが云った言葉が可笑しい。「(凶器の使ひ方を)ご自宅でもかなり練習されてゐたさうです」
◆Nicholas Fisk Time Trap (Puffin Books, 1979)
◆Éric Sanvoisin The Ink Drinker (Dell Yearling Books, 1998)
◆Éric Sanvoisin A Straw for Two (Dell Yearling Books, 1999)
 本のインク(活字)を吸ひ込む人々の話。邦訳あり。
◆D. Manus Pinkwater Lizard Music (Dell Books, 1988)
 私が持ってゐるのは一九九六年の多分九刷。面白いと思った記憶はあるが、中身は覚えてゐない。
◆Clive Barker The Thief of Always (HarperPrism, 1997)
 読んだやうな気がするが、覚えてゐない。邦訳の予定ありと聞く。
◆Kenneth Oppel Silverwing (Aladdin Paperbacks, 1999)
 蝙蝠たちの世界の話。面白くない。半分でやめてしまった。
◆Philip Pullman The New Cut Gang: The Gas-fitter's Ball (Puffin Books, 1998)
◆Philip Pullman Spring-Heeled Jack (Doubleday,1989)


7月2日(土)

 フェリペ・アルファウ『ロコス亭』(青木純子訳/創元ライブラリ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を手に取って出勤。跋や解説から読み始め、初日は冒頭の二篇のみ。作者と登場人物が交錯する如何にも私が喜びさうな話だ。同じやうな意味で大喜びしたのがカルヴィーノの『不在の騎士』だが、これも結末の数ページ以外はきれいに忘れてしまってゐる。松籟社版と国書刊行会版の二冊を持ってゐるのに一冊分の内容も覚えてゐないなんて。ここは河出文庫版も買って読むべきだらうか。

 今月の新刊書の刊行予定を眺めてみると、心惹かれるものがあまり多くない。特にハヤカワ文庫は今月は私の好みに合ふものがなささうなのだ。ならば、先月その値段を見て躊躇した本を今こそ買ふべきではなからうか。さう思って、紀伊國屋書店に本を註文。
●ロザリー・L・コリー『パラドクシア・エピデミカ ― ルネサンスにおけるパラドックスの伝統』(高山宏訳/白水社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●シルヴィア・ビーチ『シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店』(中山末喜訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●アドリエンヌ・モニエ『オデオン通り---アドリエンヌ・モニエの書店』(岩崎力訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●林洋子『藤田嗣治 本のしごと』(集英社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]

 眠くてこれ以上続けられないので、電子化本などはまた明日。


7月1日(金)

 紀伊國屋書店から、フェリペ・アルファウ『ロコス亭』(青木純子訳/創元ライブラリ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ピエール・バイヤール『シャーロック・ホ-ムズの誤謬』(平岡敦訳/東京創元社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ホルヘ・ルイス・ボルヘス『砂の本』(篠田一士訳/集英社文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届く。『ロコス亭』は思ひのほか薄い。ハードカバーは厚く見えるのか。前に買ったときはもっと厚みがある印象だった。このまま忘れてしまひさうだが、せめて解説だけでもきちんと読まなければ。

 今日の電子化本。
Object Oriented PHP (No Starch Press, 2006)
 PHPはよく使ふのだが、object orientedといふのがいまだによく判らない。だから、この本もまったくといっていいほど活用できてゐない。困ったものだ。

 今日は眠いのでこれで。ヴァーノン・リーを電車の中で読まうとするものの、眠気との戦いに敗れて意識を失ひかける。座らずに立ってゐたといふのに。


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