10月31日(日)

 今日は真面目に(でもないか)作業を進めたので本は読めなかった。この頃、本が読めるのは電車の中だけである。

 今日は数年前の銀行の書類をまとめてPDF化したので、本の電子化はできなかった。銀行の書類だけど、書棚が1.5cmくらゐ空いた。

 オンライン書評情報のページに、BPnetの「あなどれない新書たち」を追加。いや、こんなことしてゐる場合ぢゃないのに。

 明日は11月。本を買はう。


10月30日(土)

 ハリー・ムリシュ『過程』(長山さき訳/2500円+税/国書刊行会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み始める。これは面白い。まだ始まったばかりだから断言はできないが。

 The Book Depositoryから、Oral Microbiology at a Glance (Iowa State University Press, 2010) [The Book Dipository, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]が届く。題名から想像して然るべきだったが、入門書のやうな内容。口腔内細菌に関する講義に使ったりするのにいいかも知れない。

 今日の電子化。
◆J・M・バリー『ピーター・パン』(本多顕彰訳/新潮文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
前に何か必要があって買ったやうな気がする。それとも、一度は読んでおくべき本だから読んだだけか。よく覚えてゐない。いや、本当に読んだのか。それすら覚えてゐない。何しろ内容もよく覚えてゐないのだ。困ったものだ。

 持ってゐるイヤホン/ヘッドホンと延長ケーブルを全部調べて、どれが駄目なのかをやうやく特定した。延長ケーブル一本と、イヤホン二つである。このせゐでさーさーいふ雑音が気になって仕方がなかったのだ。イヤホン一つは前からよくないことが判ってゐたのだが、延長ケーブルは気がつかなかった。何年も悩んでしまったではないか。一時はMac-miniを疑ってしまった。すまなかった、Mac mini。
 といふことで、Amazon.co.jpにSONY 密閉型インナーヘッドフォン EX300SL レッド MDR-EX300SL/Rを註文。同じ形で赤と黒があって、黒の方が好きだし、値段も僅かとはいへ40円くらゐやすかったのだが、赤は在庫ありだったので、こちらを註文。私は気が短いのだ。
 さ〜といふ雑音がなければいいのだが。


10月29日(金)

 今日の電子化本。
◆Nello Cristianini & John Shawe-Taylor An Introduction to Support Vector Machines and Other Kernel-based Learning Methods (Cambridge University Press) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
◆北村薫『水に眠る』(文春文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 二冊。この頃、なかなか作業が進まない。それにしても、本を切るのはちょっと辛い。『水に眠る』は13年くらゐ経って、紙が少し黄ばんできてゐて、本の香りを仄かに放ってゐた。電子化すると、その手触り、香り、紙の色などの感触が失はれてしまふ。寂しさは否定できない。しかし、背に腹は代へられないのだ。住むところがなくなってしまふのだ。申し訳ないと心の中で謝りながら裁断する。
 この本は中身も読んだのだが、よく覚えてゐない。読書家の女子大生が出てくるシリーズは愛読書だったし、内容もよく覚えてゐるのだが、これは短編集だからかまったく覚えてゐないのだ。

 フェリクス・J・パルマ『時の地図 下』(宮崎真紀訳/800円+税/ハヤカワ文庫 NV)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み終へる。H・G・ウェルズがほぼ主人公。時間旅行をせずに時空を超えて人を助けたりする。楽しい本だが、文句なしに褒めるといふ気分にもなれない。長すぎるとか。結末は何だかよく判らないとか。

 Amazon.co.jpから、PLANEX USB→3.5mmヘッドホン/マイク端子 USBオーディオ変換アダプタ PL-US35APが届く。早速装着してみる。背景のさーさーいふ雑音が消えた。喜びに胸を膨らませながら、もっとも雑音の激しい、自宅のMac-miniに取り付けた。かなりよくなったが、僅かに雑音が残ってゐる。どういふことだ! いろいろ調べた結果、この変換アダプタが悪いわけではなかった。ヘッドホンの延長ケーブルを外してみたら、変換アダプタを使はなくても雑音が消えた。何と云ふことだ。延長ケーブルのせゐだと気付かずに何年も苦しんでゐたなんて。それで新しい変換アダプタなんか買ってしまったといふのに。無駄だったのか。このままでは不愉快だから、この変換アダプタを使ってやらう。必要だらうが不必要だらうが。


10月28日(木)

 ハリー・ムリシュ『過程』(長山さき訳/2500円+税/国書刊行会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。ハリー・ムリシュはオランダの作家。オランダでは有名らしいが、私は知らなかった。私の知らないことに世の中は満ちてゐるのだから、仕方がない。「聖書の「創世記」、中世のユダヤ人ラビが泥からゴーレムをつくる物語、現代社会で生命体の創造に成功した科学者の運命…。背後にカフカの存在をほのめかしながら、もうひとつの物語へといざなう幻想的長篇。」といふ内容は実に面白さうなので、今読んでゐる本が終はったら早速読まう。

 Amazon.co.jpから、Ghielmi演奏の Konzertbearbeitungen für Orgelが届く。聴いてみた。普通……かな。

 The New York Review of Seicnce Fictionの電子化完了。一通り終はってから気がついたのだが、OCR後、PDFの最適化をしたファイルがPreviewで読めないではないか。真っ白の画面が表示されるだけ。どうすればいいのか。Adobe Readerで読めといふことか。


10月27日(水)

『神様は本を読まない』を読む。まんがは普段は読まないのだが、題名に惹かれて購入。特別書物に狂った人が出てくるわけでもないので、物足りない。でも、本にまつはる話ではあるから、いつの間にかページを捲ってゐる。「死ねばいいのに」は、ほのぼのとした雰囲気がいい。

 今日の電子化。
NEWTONムック:生命の万能素材—「アミノ酸」と「タンパク質」 (ニュートンプレス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
かういふ大きな本は、電子化すると気分がいい。厚みはないけど。ただ、Kindleで読むには向かない。カラー図版の多い大型本はやはりKindleではなく、iPadの方がいいのだらう。


10月26日(火)

 フェリクス・J・パルマ『時の地図 上』(宮崎真紀訳/800円+税/ハヤカワ文庫 NV)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み終へ、明日から下巻へ。もっと早く読めないものか。

 石原たきび編『酔って記憶をなくします』(400円+税/新潮文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をうっかり読んでしまって、そんなことをしてゐる暇があったら、もっとやらなければならない仕事がたくさんあったのにと、頭を掻きむしることになった。やれやれ。人の失敗談は面白いけれど。

 職場のPowerEdge T110に玄人志向 サウンドボード 7.1ch出力 PCI-E デジタル入出力端子搭載 ステレオミックス機能対応 CMI8768-8CHPCIeを取り付けて、そこにイヤホンを繋いでみたところ、驚くほど素敵な音が聞こえてきて、心の底から驚いた。Mac-miniの音って悪いのではないか。一般的にはどうだか知らないが、私が使ってゐるものに関しては。考へてみれば、この頃、どうも日々聴いてゐる音楽の音がどうもよくないと思ふやうになったのは、Mac miniを使ふやうになってからではないだらうか。CDによっては、さーさーと背景に流れる雑音がかなり大きいのである。不愉快になってしまひ、心安らかにバッハを聴けないのだ。それが、サウンドカードを付けたらこんなに音が良くなるとは。さーさーいふ雑音がほとんど消えてしまったではないか。これは素晴らしいと思ひ、わが家のPowerEdge T100には、つい先日間違へてかってしまったCreative サウンドカード Sound Blaster 5.1 VX PCI SB-5.1-VXを取り付けようではないか。素晴らしい思ひつきだと思ったのだが、装着後そこから流れてくるのは雑音だった。かすかに音楽が混ざってゐるのが聞こえる。大失敗である。後から差しても駄目なんだらうか。これから少し調べてみたい。今日はもう寝なければ。


10月25日(月)

 フェリクス・J・パルマ『時の地図 上』(宮崎真紀訳/800円+税/ハヤカワ文庫 NV)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]やうやく300ページ。

 紀伊國屋書店から、石原たきび編『酔って記憶をなくします』(400円+税/新潮文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、島田裕巳『慶應三田会アスキー新書』(アスキー新書/743円+税)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、『神保町公式ガイド(2010年秋)』(1143円+税/メディアパル)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、吉野朔実『神様は本を読まない』(1300円+税/本の雑誌社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、今井むつみ『ことばと思考』(800円+税/岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。

『神保町公式ガイド(2010年秋)』は、ページを捲ってゐると楽しい気分に浸れる。今までの神保町紹介本よりも書店の人が出てきてゐるやうに感じられる。そこで登場する本が実に美しい。秘蔵の本を見せてくれてもらってゐるやうな気分になる。すぐに神保町に行きたくなってしまふ、些か困った本である。

 そんなに面白くないのかも知れないと思ったのが、『酔って記憶をなくします』。酔っ払ひの話なのだけど、私は酒はあまり好きではないのだ。記憶をなくすまで飲むやうな奴は嫌ひなのだ。どうしてこんな本を買ってしまったんだらう。そのときは面白さうだと思ったのだが。


10月24日(日)

 傑作だといふ評判のフェリクス・J・パルマ『時の地図 上』(宮崎真紀訳/800円+税/ハヤカワ文庫 NV)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み始める。やうやく時間旅行社の話になったところ。

 The Book DepositoryからSandra Tscherwizek 16S Ribosomal RNA Gene Sequencing (VDM Verlag, Dec 2008) [Amazon.co.jp, The Book Depository]が届く。随分、薄っぺらな本である。ちょっと長めの論文を本にしてしまったといふやうな内容ではないか。些かがっかりした。幾ら何でも高すぎる。

 SFマガジン12月号をいただきました。ありがたうございました。今号の特集は「冲方丁特集」と「ジェイムズ・P・ホーガン追悼特集」。今日届けられたSFMは随分乱暴な使ひを受けてきたやうで、全体が大きく折り曲げられたやうな折れ目、傷などが多数入ってゐる。これはひどい。買ひ直さうか。

 読売新聞の記事に「1か月本読まず」52%といふのを見つけた。一ヶ月も本を読まなくても生きていけるんだ。ちょっと羨ましいかも。理由としては、「「時間がなかった」46%(昨年51%)、「読みたい本がなかった」21%(同21%)、「本を読まなくても困らない」16%(同18%)などの順に多かった。」といふ。時間がないのが理由の人は、ずいぶん読書の優先順位が低いんだらう。読みたい本がない状態は想像もできない。そんな状態になったことは、この35年くらゐの間に一日たりともない。「本を読まなくても困らない」といふ理由は面白い。実際、困らないだらう。TVを観なくても困らないとしても、皆はTVを観るだらう(私は観ないが)。米のご飯を食べなくても困らないとか、しなくても困らないことはたくさんある。私は一ヶ月本を読まなかったら困るけど。


10月23日(土)

 ジャクリーン・ケアリー『クシエルの啓示3 遥かなる道』(和爾桃子訳/1000円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をやうやく読了。最後の方はさうなるだらうと期待するとほりの幸せな結末へ向かふ道筋となるので意外な驚きはなくなるが、これが三部作の正しい終はり方といふべき安心感に満ちた大団円である。これで、フェードル三部作は終はるわけだが、イムリール三部作も期待したい。原書は買ひ揃へてあるが、翻訳が出なければきっと読まない。

 土曜の朝の電車は少し酒臭い。せっかく、いい結末を読んでゐるのに、酒臭くては気分が醒めてしまふではないか。

 諸星裕『大学破綻』(724円+税/角川oneテーマ21)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読む。もうあちこちでうんざりするほど指摘されてゐる(さういふ本を読んでゐるからだが)、大学全入時代到来の話。さういふ時代に大学はどうあるべきかなのだが、書いてゐることは理解できるものの、私は古い人間なので、気持ちとしては素直に同意はできないのである。原価計算をきちんとして、授業一コマ幾らで売れといふが、大学は細切れで売れるものではなく、24時間4年間(大学院を含めたらもっと長く)提供し続ける総体として学生に提供するものがあるはづだ。などといふのはきっと古すぎるのだ。とはいふものの、著者の主張することは概ね正しいし、真面目に考慮する必要がある。

 福井一『音楽の感動を科学する』(1800円+税/DOJIN選書 )[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読む。「私たちはなぜ音楽に魅せられるのか?」に答へてくれるやうな帯がついてゐたのだが、残念ながら、直接的な答へは得られなかった。テストステロン分泌量が変動するとかいふことは判ったが、さうなる理由は判らない。私はどうして毎日毎日バッハを聴きづけるのか、自分でもよく判らない。もはや中毒である。どうしてかうなったのだらう。どうしてバッハなのだらう。
 楽器の練習をし過ぎて失調症になることがあるといふのは初めて知った。何しろ私は楽器の演奏とは無縁なので。
 日本人と西洋人では右脳と左脳の使ひ方や反応の仕方が違ふといふまことしやかに囁かれる俗説には何の根拠もないこと強調してゐる。いろいろな本で、もっともらしいニセ科学に騙されるなといふ話に出会ふのだが、皆騙され続けるやうだ。どうして皆云はれるがままに信じてしまふのだらう。もっと疑はなければならないのだ。いや、科学に対してだけは疑ひの眼差しを持ってゐるやうだ。どういふことか。

 話は突然変はって東京のこと。「東京都が「電子図書館」開設」と日本経済新聞で報じられてゐるのが目に留まった。「著作権が切れたり、出版社から無償提供を受けたりした文芸書や資格試験の問題集など約1千点が対象」といふことだが、それなら別に東京都がやらなくてもいいんぢゃないだらうか。読むための端末はなになのか。普通のコンピュータにインターネットを利用してpdf形式でダウンロードするだけなら、わざわざ「電子図書館」とかいふほどのものでもないやうな気がする。著作権が切れた本なら青空文庫で十分提供されてゐるのではないか。


10月22日(金)

 ジャクリーン・ケアリー『クシエルの啓示3 遥かなる道』、もう少しで終はるのだが、間に合はなかった。読み終へるのは明日になってしまふ。

 東京創元社から、ダイアン・デュエイン『駆け出し魔法使いとケルトの黄昏』(田村美佐子訳/1200円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。

 紀伊國屋書店に本を註文。
●石原たきび編『酔って記憶をなくします』(400円+税/新潮文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●島田裕巳『慶應三田会アスキー新書』(アスキー新書/743円+税)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
『神保町公式ガイド(2010年秋)』(1143円+税/メディアパル)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●吉野朔実『神様は本を読まない』(1300円+税/本の雑誌社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●今井むつみ『ことばと思考』(800円+税/岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
以上五冊。

 もうこんな時間になってしまった。眠くても、日々の本の購入の記録だけは怠りなく記さなくてはならない。なぜなら、ここに記録しておかないと、買ったことを忘れてまた買ってしまふからだ。まさか買ってゐたりはしないだらうと思ひながらも念のため検索してみると、既に買ってゐたといふことは実に多いのである。この日々の記録のおかげで、年間数十万円は節約できてゐるだらう……といふのはいくら何でも大袈裟である。


10月21日(木)

 ジャクリーン・ケアリー『クシエルの啓示3 遥かなる道』(和爾桃子訳/1000円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み続ける。今のところ、快調。

「願はくは」と私は習ったものだが、「願はくば」とこの頃は云ふのかなと思った。

 fictionwiseから、F&SFの11/12月号刊行のお知らせメールが来たので、ダウンロード。全然読んでゐないのに買ひ続けてゐる雑誌である。電子版なので場所をとらないから、別に構はないのだ。

 グラフィックカードとサウンドカードが届いた。今日は時間がなくて、装着できなかった。明日、試してみよう。詳しい報告は別巻の方で。


10月20日(水)

 ジャクリーン・ケアリー『クシエルの啓示3 遥かなる道』(和爾桃子訳/1000円+税/ハヤカワ文庫FT)[bk1, 紀伊國屋書店]を読み始める。フェードルの物語三部作の最後の巻の刊行が始まったといふことだ。最初は舞台設定などに戸惑ってゐたが、次第にこの世界に馴染んでくると、その魅力も判ってきたやうな気がする。しかし、一日目の今日は126ページまで。ちょっと遅くないか。

 使はうと思ってゐたグラフィックカードとサウンドカードが使へないと判り、かうなったらどうしてもちゃんと使へるグラフィックカードとサウンドカードを装着しなければ気が済まないやうな状態になって、新たにそれぞれ註文してしまった。明日、試してみよう。

 この頃、余裕がなくて、蔵書電子化計画が全然進まない。こんなことではいけない。


10月19日(火)

 この頃、読書が捗らない。英語の本を読んでゐるからだらう。Kindleで読んでも別に読む速度が上がる訳ではないのだ。なんとなく、紙の書籍よりも、電子書籍の方が、電子的に読書速度があがりさうな気がするのだが、当然のことながら、全然変はらない。読むのは電子機器ではなく、私の目と頭なのだから。目と頭も電子化すべきなのだらうか。きっとさうなのだらう。

 わが家にはAirMac Extremeが一台と、AirMac Expressが二台ある。それなのに、全室で無線LANが使へるやうにならない。どうして、信号強度が弱いのだ。そのうへといふかそのせゐで、iTune機能で接続したスピーカーから音楽を流そうとしても、頻繁に通信が切断されてしまひ、とても音楽を楽しむ状態にならない。そんな大宮殿に住んでゐるわけではないのに。長い間、解決法が判らず、放置してゐたのだが、今日ふと思ひついて、二つのAirMac Expressを入れ替へてみた。すると、今まで弱い信号強度しか得られなかった場所での無線LANの信号強度も強くなった(ふとした弾みで弱まることもあるのだが)。そんなことで解決するなら、もっと早く試してみればよかった。これで、バッハを聴ける部屋が広がった(のかも知れない)。


10月18日(月)

 紀伊國屋書店から、多田雅人『Rubyではじめるバイオインフォマティクス』(3100円+税/培風館)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。本当に初心者向けの本のやうな気がする。いや、私は初心者だからいいのだけど。

 PowerEdge T110に音声出力がないので、サウンドボードを買ったのだけど、この機種はPCIスロットではなく、PCI Expressスロットだった。使へないぢゃないか。でも、以前PCI Express用のグラフィックカードを間違へて買ってしまって使へなかったものが、今こそ日の目を見るといふことか。オンボードのグラフィック性能が低いやうで、21インチのモニタを画面一杯使へないのだ。

 ジャクリーン・ケアリー『クシエルの啓示3 遥かなる道』(和爾桃子訳/1000円+税/ハヤカワ文庫FT)[bk1, 紀伊國屋書店]を訳者の和爾さんからいただきました。ありがたうございました。フェードルの三部作もこれで完結。イムリールの三部作も出るのだらうか。期待して待ちたい。


10月17日(日)

 少々疲れ気味の今日この頃、バッハのオルガン曲を聴く頻度が高くなるのも仕方がない。よく聴いているのが、BWV 592から596辺りのConcertoである。オルガン一つで弾いてしまふところがすごいものだと思ふ。Marie-Claire Alainのオルガン演奏を聴きながら、本を買はうかとAmazon.co.jpをうろついてゐたときに、ふと目に留まったのがGhielmi演奏のConcerto Arrangements for Organ [Amazon.co.jp]である。

 今月は本を買ひすぎないやうに、かなり強い決意で本の購入を控へてゐるのだが、ふと気付くとバッハのCDを註文してしまってゐる。こんなことでいいのか。バッハを買ふのなら本だって買っていいはづだと思ふべきか、バッハを買ってしまったのだから本を買ふのは当然我慢すべきだと思ふべきか、バッハを買ふくらゐなら本を買ふべきだったと思ふべきか。


10月16日(土)

 Locus10月号が届いた(のは昨日)。パルプフィクション座談会が載ってゐるが、面倒臭いので読んでゐない。Weird Talesの表紙が載ってゐるので、少しどきどきする。

 そこで紹介されてゐたAnthony HusoのThe Last Page (Tor, August 2010) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]のKindle版を買はうとしたら、アジア地域には売れないといふ表示が出た。Torは、Kindle版をアジアに売りたくないらしい。不愉快なので、紙の本も買ってやらないことにする(でも、そのうち買ふかも)。

 Amazon.co.ukでもKindle書籍を売ってゐるのだけど、国外には売らないやうだ。Amazon.comよりも2割くらゐ安いのを見つけたので、喜んで註文しようとしたけれど駄目だった。

 紀伊國屋書店から、Otto Penzler, ed. Christmas at the Mysterious Bookshop (Vanguard Press, 10/2010) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]が届く。クリスマスと本に関係がある短篇集である。安心して読まないやうな予感がするのはなぜだらう。

 今日の電子化本。
◆池澤夏樹『バビロンに行きて歌え』(新潮文庫)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆土屋賢二『ツチヤ学部長の弁明』(講談社文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
以上二冊。『バビロンに行きて歌え』はもう新刊書店で購入できない状態のやうだ。切り刻んでしまって勿体なかったか。別に消える訳ではないからいいか。むしろ、その方が書棚の片隅で忘れられてゐたり、古本屋に売られてしまったりすることはなくなるのだ。

 午後から頭痛。暑い湯に入って、ちょっと寝たら治った。


10月15日(金)

 眠気に勝てず、今日は日記は休み。電子書籍化も同様に休みである。


10月14日(木)

 筑摩選書が創刊されたので、選書新刊情報ページに追加。

 今朝は、Robert J. Sawyer WWW: Watch (Ace, April 2010) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]を読んでゐたら、電車を降りそこねてしまった。電車の窓から外を見たときに、見慣れない駅が目に入ると、私は一瞬底知れぬ恐怖に襲はれるのだ。ときどき、間違へた電車に乗って、知らないところへ行ってしまふ夢を見るくらゐである。夢の中では、それが各駅停車ではなくて、一度乗るとなかなか駅に止まらない急行列車だったりするのである。それでも、バスほど怖くはない。バスは本当にどこに行くか判らないから、怖い。電車は線路から外れないから安心である。

 The Book Depositoryに本を註文。二冊でUS$99。8200円くらゐ。安い、買ってしまへ! と囁く声が聞こえた。その声に私は逆らへなかった。百ドルで8000円なら註文してしまふではないか。それが、人間といふものであらう。
○Sandra Tscherwizek 16S Ribosomal RNA Gene Sequencing (VDM Verlag, Dec 2008) [Amazon.co.jp, The Book Depository]
○Richard J. Lamont Oral Microbiology at a Glance (Wiley-Blackwell, Mar 2010) [Amazon.co.jp,The Book Depository]
しかし、16S RNAの本は、80ページしかない。もう一冊も96ページしかない。なんといふことだ。このページ数で8000円なら全然安くないではないか。まあ、いいけど。

 紀伊國屋書店に、
●多田雅人『Rubyではじめるバイオインフォマティクス』(3100円+税/培風館)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を註文。昨年11月に出ていた本。見逃してゐた。Rubyはあまり使へないのだが、これを機会に活用してみようか。

 今日の電子化は、
◆サラ・ムリノフスキ『魔女とほうきの正しい使い方』(創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
一冊のみ。同じ本が二冊手元にあるものは、どんどん電子化してしまはう。


10月13日(水)

 Robert J. Sawyer WWW: Watch (Ace, April 2010) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]で、ネット上の意識を人間と識別するために主人公のお父さんが採用する方法が面白い。前にネット上の記事でも見たことがあるものだが、単語の最初と最後は変へずに、途中の文字の順序を入れ替へてしまふのだ。たとへば、「Fourteen of the 33 miners who were trapped underground for two months ascended to the surface」といふ文を「Fuotreen of the 33 minres who were trapepd undregruond for two motnhs acsedned to the sufrace」といふやうにするのである。人間なら、何か変だと気付きながらも、読めてしまふ。しかし、頭から文字の順序を調べて内部の辞書と対応させて意味を読み取らうとする仕組みだとなかなか読み取れないとか。盲目だった主人公もまだ単語を一文字づつ認識しようとするので、単語が認識できない。単語単位での文字列の相同性の高い順に選べば簡単に判ってしまひさうだが。文字列の途中の文字が入れ替ったり抜け落ちたりしてゐるときの相同性を計算するプログラムは、いろいろ報告があるから人工知性には判ってしまふやうな気がする。塩基配列、アミノ酸配列の比較をする分野ではかなり発達してゐるから。

 Amazon.co.jpから、Pat Murphy The Wild Girls (Speak, 2008) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]が届く。何だらう、これは。ああ、小説を書く女子高生二人組の出てくる話だったか。

 今日の電子化は、
◆土屋賢二『紅茶を注文する方法』(文春文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
である。今日も疲れてゐて、一冊のみ。一日一冊では目標を全然達成できない。


10月12日(火)

 紀伊國屋書店から、フェリクス・J・パルマ『時の地図 上』(宮崎真紀訳/800円+税/ハヤカワ文庫 NV)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、フェリクス・J・パルマ『時の地図 下』(宮崎真紀訳/800円+税/ハヤカワ文庫 NV)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、福井一『音楽の感動を科学する』(1800円+税/DOJIN選書 )[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、アンドレイ・サプコフスキ『エルフの血脈』(川野靖子・天沼春樹訳/940円+税/ハヤカワ文庫FT)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ジョン・リンゴー『地球戦線 1』(月岡小穂訳/740円+税/ハヤカワ文庫SF)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、諸星裕『大学破綻』(724円+税/角川oneテーマ21)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。

 音楽の本に関心があるのだが、読む暇があるかどうかは判らない。自分がどうして音楽に心地よさを感じるのか(特にバッハ)が不思議で仕方がなかった。何らかの答へがここにあるだらうか。

 Robert J. Sawyer WWW: Watch (Ace, April 2010) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]をkindleで読み続ける。薄くて軽いところがいい。ページ送りが頻繁なので、英語の本を読むのが速くなったやうな錯覚に喜びを感じられる。
 Kindleを上着の内ポケットに入れて電車に乗るときには、以下のことに気をつけなくてはならない。押し潰されさうな満員電車に乗らないこと、転ばないこと、殴り合ひの喧嘩をしないこと、暑くても川に飛び込まないこと、などである。

 今日の電子化。
◆姫野カオルコ『ブスのくせに!』(新潮文庫)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
今日は一冊のみ。いや、今日も、か。この新潮文庫版は今は新刊書店で入手不可の状態らしい。でも、切ってしまふのだ。これでいいのだ。


10月11日(月)

 今日は大人しくSFマガジンの原稿を書く。だから、特筆すべきこともないし、疲れてもう何も書けない。今日はこれで。


10月10日(日)

 椅子を組み立てたり、朝顔を片づけたりで、夕方になってしまった。何といふことか。夕食後、Ubuntu 10.10へのアップグレードをしたりしてゐたら、夜中になってしまった。何といふことか。

 今日の電子化は、
◆穂村弘『世界音痴』(小学館文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
訳あって、今日はScanSnap 1300を使ったのだが、これが遅い。どうしようもなく遅い。やはり少し無理をしてでも1500を買ふべきだったのか。その遅さは、もう涙がこぼれるんぢゃないかと思ふくらゐである。どうしようもなく遅い。しかし、私には無理をしても1500は買へなかったのだ。仕方がないから、涙をこぼしてみよう。それでスキャンが速くなる訳ではないが。
 PDFファイルがちゃんとできてゐるか確認するときに、うっかり中身を読んでしまった。ああ、もうこんな時間だ!


10月9日(土)

 今日は初めて通勤電車の中でKindleを使った。読んだのはRobert J. Sawyer WWW: Watch (Ace, April 2010) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]。文字の読みやすさはすでに判ってゐたが、操作性もよかった。片手で持ってゐて、簡単にページ送りができる。ちょっと人の多い電車に乗ってゐても、吊り革から手を離さずに読書ができるのである。軽いといふのもいい。どんなに分厚い本でも、重さは変はらない。どこまで進んだのかが%表示されるのも嬉しい。私は自分がどれくらゐ読み進めてきたのかが気になって仕方がないのである。だから、いつも本を読みながら、400ページの本の80ページまで進んだから今は全体の20%のところだなと考へてしまふ。いつもこんな簡単に計算できる訳ではなくて、385ページの本の291ページまで進んだといふやうなときは、75.6%だと瞬時に計算できない。苛々する。その点、Kindleなら、画面の下に76%と表示されるのだ。素晴らしい。

 上着の内ポケットにすっぽり入る大きさだと発見して、ちょっと嬉しくなる。今はまだ体をひねったときにはちょっと目立ってしまふかも知れないが、冬ならコートを着てゐるから、内ポケットに入れておいても多分不自然ではないだらう。荷物を持たずにでかけても、安心である。ポケットに文庫本を入れていくのは簡単だが、この一冊を読み終はってしまったらどうしようといふ不安を抱へて出かけなければならない。複数のポケットに本を入れると、他にも入れたいものを入れられなくなったりするから、それもあまりしたくない。もしかしたら、Kindle専用内ポケットをコートか何かにつけなくてはならないのではないかと心配してゐたのだが、涼しい季節ならもう安心して日々を過ごせるといふものだ。真夏は無理だが、それは紙の本でも同じことである。

 今朝は電車がすいていたので、ほとんど誰にも見られることなく本を読めた。私は今までに電車の中でKindleを使ってゐる人を一回しか見たことがない。ちらっと見て、表示が綺麗なので、買ってもいいかなと思ったのはもう何ヵ月も前のこと。珍しいものを使ってゐても、「それ、Kindleですか。読みやすいですか。何を読んでゐるんですか」などと若くて綺麗な人に話しかけられたりすることはない。

 大学生の頃だったか、地下鉄丸ノ内線で座って本を読んでゐたら、若い女性に話しかけられたことがある。何を読んでゐるんですかと。ちょっと頭の弱い人か、ちょっと精神的に不安定になってゐる人のやうで、云ふこともよく判らなくて、声が妙に大きい。弱ったなと思ひながら、しばらく言葉を交はすことになった。その先のことはよく覚えてゐない。声を掛けられたのは、後楽園あたり。きっと私はお茶の水で降りて、本屋に行ったのだらう。

 さて、帰りの電車でも気分良くKindleで読書を始めたのだが、疲れてゐたのか、たちまち眠くなり、何度もKindleを取り落としさうになった。落としたら壊れてしまふかも。さう思ふと目が覚めるかと思ったが、やはり眠い。読書を諦め、Kindleをポケットに収める。文庫本を一冊落としても、なかなか壊れないが、Kindleはどうだらう。かういふときは、紙の本の方が心配は少ない。

 紀伊國屋書店に本を註文。
●フェリクス・J・パルマ『時の地図 上』(宮崎真紀訳/800円+税/ハヤカワ文庫 NV)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●フェリクス・J・パルマ『時の地図 下』(宮崎真紀訳/800円+税/ハヤカワ文庫 NV)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●福井一『音楽の感動を科学する』(1800円+税/DOJIN選書 )[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●アンドレイ・サプコフスキ『エルフの血脈』(川野靖子・天沼春樹訳/940円+税/ハヤカワ文庫FT)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ジョン・リンゴー『地球戦線 1』(月岡小穂訳/740円+税/ハヤカワ文庫SF)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●諸星裕『大学破綻』(724円+税/角川oneテーマ21)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
以上六冊。

 早川書房編集部からアンドレイ・サプコフスキ『エルフの血脈』(川野靖子・天沼春樹訳/940円+税/ハヤカワ文庫FT)[Amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]をいただきました。ありがたうございました。ポーランドのファンタジイである。著者名のカタカナの表記を見てもなかなか気付かない。

 東京創元社編集部からサラ・ムリノフスキ『カエルにちゃんとキスをする』(今泉敦子訳/980円+税/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。魔法が使へない女子高生が主人公のファンタジイだ。

 今日の電子化書籍。
◆鷺沢萠『酒とサイコロの日々』(新潮文庫)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
今日は一冊で力尽きる。切るのに時間がかかるのが問題だが、裁断機を買ふのは金がかかるし、買ってからの置き場に困る。しかし、こんなことでは電子化1000冊計画はとても達成できない。どうするつもりなのか! いや、達成できなくても誰にも怒られないから、どうもしないつもりだが。


10月8日(金)

 ジョン・スコルジー『ゾーイの物語』(内田昌之訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。シリーズ第三作『最後の星戦』をゾーイの目から見たときの物語。私の記憶力の弱さから、『最後の星戦』の内容をなかなか思ひ出せなかったのだが、それはそれで新鮮な気持ちで本書を読めるのだから、幸せなことだったのかも知れない。本書の面白さはほとんどオービン族によってもたらされてゐると云ってもよいのではなからうか。とにかく、面白く読み終へる。

●林幸秀『理科系冷遇社会 沈没する日本の科学技術』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を丸善御茶ノ水店で購入し、さっそく読んでみる。ちょっと予想してゐた内容とは違ったが、日本の科学者たちの置かれてゐる状況を詳細に紹介してくれる。主に大学の研究者たちなので、日本の大学の状況も含めて。さういふ本はよく読んでゐる方なので知らないことは少なかったが、国立大学が法人化されてから、大型共同施設を作れなくなったといふ指摘は見逃してゐた。この手の本にはあまり出てこないことなのだが、今の報道で、何か好ましくないことが起きると犯人探しに躍起になって見つけた悪者を袋叩きにすることが、日本の研究にも悪影響を及ぼしてゐるといふのも、なるほどと思った。読んで楽しくなる本ではない。暗い未来に心が重くなるばかりである。

 今日の電子化。
◆左巻健男『水はなんにも知らないよ』(ディスカヴァー携書)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆森博嗣『大学の話をしましょうか』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆ファラデー『ロウソクの科学』(角川文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
今日も三冊。『ロウソクの科学』は旺文社文庫や岩波文庫のも持ってゐるのではないだらうか。どうして、何冊も持ってゐるのか。


10月7日(木)

 主婦の友新書が創刊されたといふので、新書新刊リストに追加。ちくま選書は来週。

 Amazon.co.jpから、Kate Carlisle If Books Could Kill: A Bibliophile Mystery (Signet, 2010) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]とシオドア・スタージョン『輝く断片』(大森望訳/850円+税/河出文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。装幀家ミステリはいつか読まう。いつか。

 今日の電子化。
◆香山リカ『スピリチュアルにハマる人、ハマらない人』(幻冬舎新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆香山リカ『私は若者が嫌いだ!』(ベスト新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆マーク ピーターセン『続・日本人の英語』(岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
以上3冊。なかなか大変だ。もうこんなことをやってゐる暇はない!


10月6日(水)

 新刊書一覧を眺めてゐたら、水野敬也『「美女と野獣」の野獣になる方法』(文春文庫)が目に留まった。「美女と野獣」? もとはフランスの民話。J・L・ド・ボーモン夫人版の邦訳は今は手に入らないのだらうか。私は持ってゐない。1946年のジャン・コクトー監督の映画は昔TVで観たことがある。が、よく覚えてゐない。私が覚えてゐるのはディズニー版。となると私がいふことは決まってゐて、図書館の話である。『「美女と野獣」の野獣になる方法』は、「必ず女性にもてる恋愛理論満載の実践書」らしい。「必ず」なんていふ言葉が題名に入ってゐる本は信用しないことにしてゐるし、そもそもそんな内容には興味がない。全然ないといふ訳でもないかも知れないが、ほとんどない。しかし、私が『「美女と野獣」の野獣になる方法』といふ題名から一瞬想像した内容はそんなものではなかった。その方法とは、1:大邸宅を建てる。2:その中に巨大な図書室を作る。3:古今東西の素敵な本を収める。4:毛深くなる。といふものである。かう書けば簡単である。しかし、大邸宅を建てるのは難しい。金がかかる。所詮世の中は金である。金があれば巨大図書館を建てられるのだ。そこに、古今東西の膨大な本を収めることもできる。金さへあれば。美女を忘れてゐた。「美女と野獣」の野獣になるには、美女が必要である。でも、そんな図書館があれば、もう美女なんか要らないのではないか。もう十分だらう、巨大図書館があれば。本があれば、もう美女は要らない……すみません、嘘をついてしまひました。美女もゐた方がいいやうな気がします。いや、しかし、そんな図書館があれば、美女も自然に寄ってくるだらう。ディズニー映画でも、美女は野獣の館の立派な図書館を見た瞬間に気持ちが変ったではないか。当然だらう。私だってもしも女の野獣に連れ去られて巨大図書室を見せられたら、どういふ気持ちになるか判らない。人間とはそんなものである。

 本を電子化しようと昨日心に決めたのだった。もちろん、そんなことは何年も前からしてゐる。が、今日から継続的に電子化を進めて、書棚の空きを増やさうといふ本格的な計画である。今夜の私は本気なのだ。本当は今夜じゃないけど。

 まずは新書である。それから、二冊持ってゐる文庫。どうして持ってゐるのかよく判らない文庫など。とりあへずは毎日3冊を目標にする。一日3冊で一年間続ければ、千冊を越えるはづだ。それを十年続けると1万冊。尤も、切ってばらばらに出来ない本もたくさんあるから、1万冊は難しいと思ふ。千冊くらゐは頑張りたい。

 今日選ばれた本は以下の3冊だ。
◆皆神龍太郎『iPadでつくる「究極の電子書斎」』(838円+税/講談社+α新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆アレステア・レナルズ『啓示空間』(中原尚哉訳/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
◆姫野カオルコ『蕎麦屋の恋』(角川文庫)[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 新書は昨日読んだばかり。電子化しようといふ本だから、電子化されて嬉しからう。レナルズは、自分で買ったものと訳者の中原氏からいただいたものの二冊があったから、一冊を電子化した。これが賽子のやうに分厚い本なので、背を切り落とすのが大変だった。姫野カオルコはどうして持ってゐるのかよく判らない本。薄くて扱ひやすさうなので。出来上がったファイルをKindleで表示させてみた。なかなか綺麗に読めるではないか。表紙はモノクロになってしまふが。でも、老眼になったらちょっと厳しいかも。とはいへ、思ひの他綺麗な表示なので感激したのだった。

 上の三冊の頭に付けた黒い四角は、今まで一回も本日記で使ったことのない記号である。だから、電子化できた本の頭に付けておけば、あとでこいつを数へることで、一体何冊電子化できたのかが判るといふ寸法である。果たして一年後に千冊を越えてゐるだらうか。


10月5日(火)

 ジョン・スコルジー『ゾーイの物語』(内田昌之訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み始める。面白く快調に読み進めてゐるつもりが、一日に120ページしか進んでゐない。どういふことか。電車に乗る時間は一日に50分程度。一分間に2.4ページである。ちょっと遅くないか。もっと通勤時間が長ければ、本が読めるのだが。

 紀伊國屋書店から、トマス・ピンチョン『逆光 上』(木原善彦訳/4400円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、トマス・ピンチョン『逆光 下』(木原善彦訳/4400円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、金明哲編『Rで学ぶデータサイエンス3 ベイズ統計データ解析』(3500円+税/共立出版)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、皆神龍太郎『iPadでつくる「究極の電子書斎」』(838円+税/講談社+α新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。ピンチョンは重い。そして値段が高い。電車の中で立って読むために、今日から腕を鍛へた方がいいだらうか。

 皆神龍太郎『iPadでつくる「究極の電子書斎」』(838円+税/講談社+α新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読む。私も、この本の著者と同様、「自炊」なんていふ変な言葉が使はれるやうになる何年も前から本を裁断してスキャンしてPDF化してきた。違ふのは冊数。私は数冊、しかも何冊かファイルを紛失してゐるのに対し、この本の著者は1万冊に及ぶ本を電子化して来たところといふのだ。
 電子化の手順も詳しく紹介してくれてゐるし、KindleとiPadの比較なども判りやすい。iPadの電車内での使ひ方は持ってゐる人には役立ちさうだ。ただ、Kindleの日本語対応状況は本の執筆時と今とでは変はってしまってゐる。日本語フォントがそのままではうまく使へないと書いてゐるが、今では日本語フォントに対応してゐるのだ。
 私の目下の悩みは縦書き日本語のOCRである。MacOSX 10.6で使へるものが見つからない。

 電子化すると場所を取らない、大量の本を持ち運べる、検索できる、バックアップを取りやすいなどの利点はよく判るし、実際何冊かの本を裁断して電子化したこともある。しかし、やはり持ってゐる本を裁断するのにはかなりの決断を必要とする。はっきりいふと、私にはできない。何かよほどの事情がない限り。でも、新書ならできるかも知れない。すぐに読み終はってしまって、どんどん増えていくから。さうだ、明日はこの『iPadでつくる「究極の電子書斎」』を電子化してみよう。電子化されてこの本も本望だらう。

 Amazon.co.jpに、
●シオドア・スタージョン『輝く断片』(大森望訳/850円+税/河出文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を註文する。奇想コレクションの文庫化。まあ、奇想コレクション版も持ってゐのだが、この作家の本は買っておくべきだらう。こんなことをしてゐるから、書棚が足りなくなる訳だが。


10月4日(月)

 大森望編『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』(940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。私の心に強く訴へるものがあったのは、最初の三篇、テッド・チャン「商人と錬金術師の門」、クリストファー・プリースト「限りなき夏」そして、イアン・ワトスン&ロベルト・クアリア「彼らの生涯の最愛の時」。「商人と錬金術師の門」は、千一夜物語(千夜一夜物語、アラビアンナイト)や、それっぽい雰囲気の物語が好きなので、どうしても抗ひ難い魅力を感じてしまふ。「彼らの生涯の最愛の時」は、その構造に強く惹かれる。まるで、バッハの「蟹のカノン」のやうではないか。
 ボブ・ショウ「去りにし日々の光」は古風な怪奇小説のやうな雰囲気を感じる。ドアを開けた瞬間とか、最後にスロー・ガラス屋が叫ぶところ。もちろん、巻末の表題作も忘れ難い魅力を持つ作品である。

 昨日読み終へたWWW: Wakeに、「The sky above the island was the color of television, tuned to a dead channel—」で始まる章があって吃驚する。若い頃のことを思ひ出したりするわけだ。『ニューロマンサー』は特に好きな作品だった訳ではないのだけど、それでも一瞬どきっとするのであった。

 その驚きだけでも、第二巻を買ふ気になるのには十分であるといふのは、全くの嘘であるが、第二巻を買った。
○Robert J. Sawyer WWW: Watch (Ace, April 2010) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
である。Kindle版である。これだと、送料もかからず時間もかからず、すぐに手元に届くのが嬉しい。明日から電車の中で読まうか。でも、今まで電車の中でKindleを読んでゐる人を見かけたことは一回しかない。だから、ちょっと怖い。誰も気にしたりしないとは思ふけど。


10月3日(日)

 Robert J. Sawyer WWW: Wake (Ace) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋] 読了。WWW上で生まれた意識の話。盲目だった主人公と最後の方でやうやく接点ができたものの、絵を描く猿(チンパンジーとボノボの合の子)や中国のブロガーの話はまったく互ひに絡むことなく終はってしまった。次の巻以降で接点が生まれるのか。話は読みやすく、主人公もわかわかしくて可愛らしい。中年の夫婦の危機が出てこないところが画期的といふことは前に書いた。

 それにしても、生まれたときから盲目だった人が、15歳になって突然視力を得て、そんなに簡単に空間を認識できるんだらうかと思ふ。どうしても、馴染めなくて目を閉じて生活する人もゐると読んだことがあるのだが。そんなことしたら、小説にならないことも判るのだけど。

 とりあへず、次の巻も読んでみよう。何しろ、読みやすいのだ。


10月2日(土)

 月が変わったので、本を紀伊國屋書店に註文。
○Otto Penzler, ed. Christmas at the Mysterious Bookshop (Vanguard Press, 10/2010) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
●トマス・ピンチョン『逆光 上』(木原善彦訳/4400円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●トマス・ピンチョン『逆光 下』(木原善彦訳/4400円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●金明哲編『Rで学ぶデータサイエンス3 ベイズ統計データ解析』(3500円+税/共立出版)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●皆神龍太郎『iPadでつくる「究極の電子書斎」』(838円+税/講談社+α新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
以上である。四冊しか買ってゐないのに、高い。ピンチョンは高いのだ。Rもだけど。

 Robert J. Sawyer WWW: Wake (Ace) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋] があともう少し。ネット上の知性体と主人公との接点も判った。お父さんの意外な状態が明らかになって、私も主人公と一緒に驚愕した。残り40ページだから、明日には終はるダらう。

 今日は眠いので、これで。


10月1日(金)

 紀伊國屋書店から、トールキンのHistory of Middle-earthが四冊届く。Return of the Shadow (Harpercollins) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]、Treason of Isengard (Harpercollins) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]、War of the Ring (Harpercollins) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]、Sauron Defeated (Harpercollins) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]である。これで、一通り揃ったといふことか。

 せっかくKindleを買ったのだから、何か本を買はうと思ひ、
○J. R. R. Tolkien The Children of Húrin (HarperCollins) [Amazon.com, Amazon.co.jp, 紀伊國屋]
を註文。一回購入すれば複数のMacとKindleで同期(それぞれにダウンロード)できることを確認できた。続いて、これを所有者制限を外すpythonのスクリプトを使ってpdf化(あるいはepub化)して、ubuntu上でも読めるやうにしたいと思ったのだが、このスクリプトは所謂Kindle 3や、最新ファームウェアにアップデート済みのKindleでは使へないらしいのだ。いろいろ期待して心の中で思ひ描いてゐた計画が一気に崩壊する。何もかも嫌になってくる。

 何年も前に、数冊の文庫や新書をばらしてドキュメントスキャナで読み込んでpdfファイルにしたのがあったはづなのだが、いくら捜しても見つからない。Kindleでどのやうに読めるのか確認したかったのに。PDFでダウンロードした『生命保険のカラクリ』(文春新書)を読んでみると、さほど問題なく読めるやうな感じである。新書はすぐに読み終はってしまひ、書棚をどんどん占拠されるので、電子版にしてしまひたい。

 問題は、電子書籍だと紛失しやすいといふことだ。


最新の日記に戻る