12月31日(月)

 紀伊國屋書店から、巽孝之編『反知性の帝国 アメリカ・文学・精神史』(南雲堂)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、NHKカルチャーラジオ 文学の世界 怪奇幻想ミステリーはお好き? ― その誕生から日本における受容まで(NHKシリーズ)幽 Vol.20 2014年2月号が届く。

 今年一年で、和書を390冊、洋書を121冊購入したやうだ。昨年より187冊増えてゐる。去年と一昨年はかなり我慢したのだが、我慢にも少し疲れてきたのだ。年間500冊なら十年で五千冊。あと二十年生きると一万冊。でも、次第に電子書籍の割合が増えるだらうから、何とかなるだらう。

 来年も面白い本が読めますように。


12月29日(日)

 頭が痛い。

 高田理惠子『グロテスクな教養』(ちくま新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を少し読んで、さうだ、日本はずっと前から反知性主義の社会だったではないかと思った。受験の勝者は「自分がたんなる秀才、たんなる勉強ができるだけの優等生ではないことを、自分自身にも他人にも示さなくてはならな」かったのはそのせゐだらう。「秀才と優等生は日本では侮蔑語である」。「この日本の「知識階級」が、旧制高校や大学で教養の洗礼を受けているにもかかわらず、サラリーマンになってしまうと奇妙に反知性主義的な態度をとる」。「一人ひとりの高学歴サラリーマンが「無教養」かどうかではなく、日本の世間そのものが実は異様なまでに反教養主義的だということなのである」。
 先を読むのが楽しみだが、ヴァーノン・リーの仕事を優先しなければならないので、我慢しなくては。

 反知性主義について考えたくなってきたので、Amazon.co.jpに本を註文した。
●巽孝之編『反知性の帝国 アメリカ・文学・精神史』(南雲堂)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
 他に、NHKカルチャーラジオ 文学の世界 怪奇幻想ミステリーはお好き? ― その誕生から日本における受容まで(NHKシリーズ)幽 Vol.20 2014年2月号も。

 さらに、
○Richard Hofstadter Anti-Intellectualism in American Life (Vintage)
をKindle版で購入。これは実は邦訳があるのだが、もう絶版で古書店で買はなくてはならない。古書店の相場は四千円くらゐだらうか。Kindleは英語なら1000円である。だから、買った。でも、恐らく読まないだらう。

 今年の図書購入はこれが最後であらう。集計結果などは明日にでも。


12月28日(土)

 三省堂書店神保町本店で、
●木田元『現象学』(岩波新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●木田元『反哲学入門』(新潮文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●新田義弘『現象学とは何か』(講談社学術文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●北村薫『飲めば都』(新潮文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。また現象学の本など買ってみる。
 北村薫は以前ハードカバーで出たときに買はうか買ふまいか迷ってゐるうちに忘れてしまった本。文庫になったことに気づいたので購入。

 反知性主義の本を買はうと思ったが、ホーフスタッターの『アメリカの反知性主義』が絶版で買へない。原書だとKindle版が古書店価格の4分の1で買へるではないか。しかし、英語ではきっと読まないと思って、買ふのを躊躇ってゐる。


12月26日(木)

 三省堂書店神保町本店で、
●マーク・プライヤー『古書店主』(澁谷正子訳/ハヤカワ文庫NV)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●高田理惠子『グロテスクな教養』(ちくま新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●竹田青嗣『現象学入門』(NHKブックス)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。

 キャサリン・M・ヴァレンテ『影の妖精国で宴をひらいた少女』(水越真麻訳/ハヤカワ文庫FT)、ご恵贈賜りました。ありがたうございました。『宝石の筏で妖精国を旅した少女』の続き。

 今日も遅くなってしまったので、これで。


12月25日(水)

 John Masefield The Box of Delightsを読みながら出勤。何だか噛み合はない会話が続く変な話。面白さうである。
 これが通勤電車の片道で5%しか進まない。遅すぎる。そして、今日の帰りは3駅分歩いたら3%しか進まなかった。冬は少し長く歩いて帰るのが好きなのだが、本を読む量がこんなに減るのならもう歩くのはやめよう。


12月24日(火)

 Voxのプレイリストが使ひにくいので、思ひ切ってAudirvana Plusを購入した。これでiTunesと連動して、iTunesでFlac-24bitのファイルも管理できるやうになった。快適ではないか。素晴らしいではないかとバッハを聴いてゐたのだが、音が飛ぶのだ。Direct Modeをオフにして改善されたかと思ったが、またしばらくしたら飛ぶやうに。やがて、音が全然出なくなってしまった……といふのが昨日のこと。

 今日になって、起動しなほせば聞こえるやうになるだらうと思ったら、聞こえない。出力先を選択しなほしたら聞こえるやうになった。DACがちゃんと認識されてゐなかったのか。選択しなほしたら名前が変はったから。ひとまず調子よく聞こえるやうになったが、メモリの使用状況を確認してみると、8 GBをほとんど使ひ切ってゐる。Audirvanaが800 MBくらゐ使ふ。音楽を聴きながら、Logophileで辞書を調べ、pdfで原文を表示してヴァーノン・リーを訳すのにはどうやら足りないやうだ。そこで、Amazon.co.jpにTranscend PC3-12800(DDR3-1600) 16GB KIT(8GB×2) JM1600KSH-16GKを註文した。15000円ほど。この頃、メモリ高いのか。でも、Mac Proを買ふよりは安い。しばらく節約生活を続けなくてはならないだらう。

 フラン・オブライエン『第三の警官』(大澤正佳訳/白水社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読み終へる。なるほど皆「変な話」以外に詳しく内容を語らない訳が判った。さういへば、この訳者あとがきに文句を云ってゐる人もゐた。○○小説十選とかに入れることもできない。変な世界を彷徨ふ話で、ずっと名前しか出てこなかった第三の警官が最後の最後に登場する。その直前に、私にとっては先に知ってゐたってまったく構はないあることが明示されるわけだが、怒る人もゐるから書けない。といふことすら書くと怒られるのかも知れない。
 もっと早く読めばよかったと思ったくらゐの傑作。

 とりあへず自転車怖い。

 傑作だと薦められたので、Amazon.co.jpで、
○John Masefield The Box of Delights (Egmont)
○John Masefield The Midnight Folk (Egmont)
をKindle版で購入。クリスマスに相応しい作品らしい。私は『飛ぶ教室』がクリスマスに最適だと思ったのだが。


12月22日(日)

 三省堂神保町本店で、
●北原尚彦『SF奇書コレクション』(東京創元社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●アリソン・フーヴァー・バートレット『本を愛しすぎた男』(築地誠子訳/原書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●鷲田小彌太『シニアの読書生活』(文芸社文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。本に関する本を三冊。

『シニアの読書生活』を読んでみた。云はれなくても歳を取ってから本は読むつもりだったが。一つ確かにさうだと思ったのは、インターネットによって古本の値段が下がったこと。「日本の古本屋」で検索するとすごいぞか書いてゐる。全くその通りなのだ。もう一つ、「岩波文庫発刊に際して」をひいての「読書が「民衆」とともにあるものになるのは、1970年代に入ってからだ」といふ指摘は重要だと思ふ。そして、「戦後のある時期まで書物も読書もエリートのもの」であり、「田舎の中学では、小説など読むやつは「不良」なると教師から云われた」さうだ。いつからだらう、本を読むのがどんな子供も推奨されるやうになったのは。

 SFマガジン2014年2月号をご恵贈賜りました。ありがたうございました。今号は日本作家特集。

 ジョゼフ・ディレイニー『魔使いの弟子』(金原瑞人・田中亜希子訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]とレイ・カーソン『炎と茨の王女』(杉田七重訳/創元推理文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]をご恵贈賜りました。ありがたうございました。
 どちらもシリーズ(三部作)の第一作。

 光文社古典新訳文庫が多数電子化されたので、つい註文してしまった。
●ゴーゴリ鼻/外套/査察官(光文社古典新訳文庫)
●バルザックグランド・ブルテーシュ奇譚(光文社古典新訳文庫)
●ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟1(光文社古典新訳文庫)
●ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟2(光文社古典新訳文庫)
●ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟3(光文社古典新訳文庫)
●ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟4(光文社古典新訳文庫)
●ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟5~エピローグ別巻~(光文社古典新訳文庫)
以上七冊。もっとたくさん買ひたかったのだが、金がかかることに気づいてしまったといふことと、検索後、一括註文ができなくて、一冊一冊何度もクリックしなければならないので、ここで力尽きた。電子書籍は、註文すると直ちに手許にダウンロードされるので、註文の取り消しができない。普通の紙の本なら、異常な興奮状態になって百冊くらゐ註文してしまっても、発送準備が整ふ前なら註文の取り消しができる。冷静になる時間があるのだが、電子書籍だとその時間がない。だから、一冊一冊何度もクリックして購入するやうになってゐるのだらうか。

 まあ、昨日のことだけど。


12月20日(金)

 フラン・オブライエン『第三の警官』(大澤正佳訳/白水社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を半分を少し越えるところまで読み進める。こんな話だったのか。吃驚するほど変な話。とにかく、通りで自転車を見かけると狼狽へるやうになった。

 Amazon.co.jpで、
○Manuel Gonzales The Miniature Wife: and Other Stories (Riverhead)
をKindle版で購入。褒めている人の言葉を見かけたので。


12月19日(木)

 ラヴィ・ティドハー『影のミレディ』(小川隆訳/ハヤカワ文庫SF)読了。翡翠の像を皆が追ひかけてゐるのだけど、結末は何だかよく判らなかったといふのが正直なところ。そして、ブックマンは出てこない。

 eClassical.comから、Christmas Cantatas - 24 FLAC を割引価格で販売中だけど、どう? といふメールが来たので、気がついたら購入してゐた。Unser Mund sei voll Lachens, BWV 110、Süßer Trost, mein Jesus kömmt, BWV 151、Christen, ätzet diesen Tag, BWV 63の三曲で、Philippe Pierlot指揮、Ricercar Consort演奏のもの。13ドルだったので買ってしまった。ダウンロードがなかなか終はらず、そのまま放置して寝る。翌朝にはダウンロード完了を確認。1.23 GBもある。


12月18日(水)

 丸善お茶の水店で、新潮45 1月号と
●石渡嶺司『就活のコノヤロー』(光文社新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。

 新潮45の特集は、芦田宏直「点数主義こそ最も公平な制度である」、呉智英「浪人生加点方式を導入せよ」、森口朗「日教組の毒がまわったか」の三つ。最初のは、「ながーい時間」の累積によって成立する〈人物〉評価の導入は、学歴格差の拡大に繋がるといふ導入部から、臨教審と生涯学習論批判、職業教育の話へ進んで、最後に短期選択科目の乱立による体系的に積み上げていく専門性の獲得の重要性で終はる。良く納得できる内容だが、『努力する人間になってはいけない』を読んで、先日の朝日新聞の記事を読んで、八重洲ブックセンターの講演を聴いたりしてゐるとあまり新しさは感じないのだった。呉智英「浪人生加点方式を導入せよ」は、前半は筆記試験こそ公平なのだといふ、数ページ前の芦田宏直の文章と同じやうな感じで進んでゐるかと思ったら突然「浪人生加点制」とか云ひ始めてどうしたのかと吃驚。森口朗「日教組の毒がまわったか」は、話を日教組とか左翼の話に矮小化させてしまってゐる感じでつまらない。


12月17日(火)

 丸善お茶の水店で、
●舟田詠子『パンの文化史』(講談社学術文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●バルザック『役人の生理学』(鹿島茂訳/講談社学術文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●村上一郎『岩波茂雄と出版文化』(講談社学術文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。三冊とも講談社学術文庫。これはきっと満月のせゐだ。

 ラヴィ・ティドハー『影のミレディ』(小川隆訳/ハヤカワ文庫SF)を読み進め、半分を越えた辺り。主人公が大変なことになってしまひ、吃驚する。可哀想すぎる。

 今日も眠いので、これで。


12月16日(月)

「何冊で床抜け?――「本崩れ」にまつわる意外な難問」前編後編を読みながら、自分の持ってゐる本の数を考へる。実は、冊数がどれほどのなるかどうもよく判らない。1〜2万冊だらうか。鉄筋のマンションだから何も気にせず書棚を増やし、本を収めてきた。

 ここまで書いたところで、強烈な眠気に襲はれ、ここまで。


12月15日(日)

 ある忘年会二次会でたまたま遭遇した北原尚彦さんから、『ナイト・スケッチ 横田順彌ショートショート』(盛林堂ミステリアス文庫)を購入。旧字旧仮名なのだが、仮名遣ひが間違ってゐるところがあるやうな気がする。ほのぼのとした可愛らしい作品群。

 今野浩『ヒラノ教授の論文必勝法』(中公新書ラクレ)を読む。若い人に向けて書かれた本だが、若くない私が読んでも面白い。具体的な論文の書き方を教えてくれるわけではなく、論文を出せるやうな研究者になる生き方を紹介してくれる本である。私が読んで面白いところは、分野による習慣の違ひなど。

 眠いので今日はこれで。


12月13日(金)

 紀伊國屋書店から、フラン・オブライエン『第三の警官』(大澤正佳訳/白水社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、杉浦伝宗『ミニ書斎をつくろう』(メディアファクトリー)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、森長真一『エコゲノミクス ―遺伝子からみた適応―』(日本生態学会編集/共立出版)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、『微生物の生態学』(日本生態学会編集/共立出版)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、今野浩『ヒラノ教授の論文必勝法』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届く。

 杉浦伝宗『ミニ書斎をつくろう』(メディアファクトリー)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を読んでしまった。小さくても書斎を持たうといふこと。確かに書斎がなくては何も始まらないが、ミニでは嫌だな。居間の一角をミニ書斎にするなら、書斎の一角をミニ居間にしてはどうか。前の住まひでは、寝室と書斎しかなくて、その書斎に私と妻と娘の机があって、大学の研究室みたいだと云はれてゐた。
 この本に、トイレに書棚がある家は意外に多いと書いてあったが、本当か。トイレに? 嫌だな、トイレに本棚。風呂にも嫌だけど。冷蔵庫を開けたらそこに本棚とかも。

 三省堂書店神保町本店で、
●音楽の友編『バッハのすべて』(音楽之友社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。すべてといふほど網羅的に語り尽くしてゐるわけでもないが、簡単にバッハを紹介するムックである。字が大きいので、老眼の人は助かるかも。


12月12日(木)

 セシ&ウィリアムズ『なぜ理系に進む女性は少ないのか?』(西村書店)読了。副題に15の論争とあるが互ひに論争してゐる訳でもない。それぞれの研究論文が収録されてゐて、その内容は如何にも科学論文らしく、はっきりとは云へないといふものばかり。科学がものごとをはっきりさせるものだと思ってゐる人には物足りないかも知れないが、科学は何かをはっきりさせるとは限らない。むしろ、はっきりしないものである。何でもはっきり決着をつけてくれるものには疑ひを抱いた方がいい。
 遺伝的要因は存在するがその影響は大きなものではないとは考えてよささうである。能力があっても、女性が物理学や数学の研究といふ道を選ばない理由があるといふ。どうやら、親や学校が、女の子がさういふ才能を発揮するのをあまり喜ばないことによる影響は強いやうだ。どうして、女性がさういふ才能を見せるのを喜ばないのかは興味深いが、その点についても明確に示されてはゐないのだった。そして、本書のやうな研究を発表することが、間違ったメッセージを送ってしまふ危険があるといふ指摘には自分の考への浅さを指摘されたやうな気がした(そんな研究をしてゐるわけではないが)。

 ラヴィ・ティドハー『影のミレディ』(小川隆訳/ハヤカワ文庫SF)を訳者の小川隆さんからお送りいただきました。ありがたうございました。早速読みたいが第一巻の内容がまったく思ひ出せない。


12月11日(水)

 Amazon.comでKindle版の、
○Stuart Brown Next-Generation DNA Sequencing Informatics (Cold Spring Harbor Laboratory Press)
を購入。安かったので、つい。

 紀伊國屋書店に、
●フランオブライエン『第三の警官』(大澤正佳訳/白水社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●杉浦伝宗『ミニ書斎をつくろう』(メディアファクトリー)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●森長真一『エコゲノミクス ―遺伝子からみた適応―』(日本生態学会編集/共立出版)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
『微生物の生態学』(日本生態学会編集/共立出版)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●今野浩『ヒラノ教授の論文必勝法』(中公新書ラクレ)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
 今日は遅いので、これで。


12月10日(火)

 三省堂書店神保町本店に行って、
●ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』(水野忠夫訳/河出書房新社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を購入。今日はどしてもこれを買はなくてはならないといふ気がして仕方がなかったのだ。仕事が終はると三省堂へ急いで購入。しかし、買ったら安心してしまったので、いつ読むかは判らない。

 この全集は、一冊買ったら全部欲しくなってしまふのではないかといふ心配があるので、これまで一冊も買はないやうに心掛けてゐた。けふ一冊買ってしまったから、この後が怖い。ほとんど持ってゐない作品ばかりなので、買っても無駄にはならないのである。

 今日は眠いのでこれで。


12月9日(月)

 北野勇作社員たち(河出書房新社)を読む。前半はむしろ「夫たち」といふ感じだが、次第に社員としての存在が純化されていくやうだ。組織で働くとは何かと考えさうになっても、それで幸せになれるわけではない。印象深いのは「社員食堂」。食ふか食はれるかの世界は常に人の心を摑んで離さない。

 紀伊國屋書店から、レオ・ペルッツ『ウィーン五月の夜』(叢書ウニベルシタス)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届いた。いつ読むのだらうか。

 パオロ・バチガルピ『第六ポンプ』(中原尚哉・金子浩訳/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]を訳者の中原さんからいただきました。ありがたうございました。


12月8日(日)

 グレッグ・イーガン『白熱光』(山岸真訳/新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]読了。世界を少しづつ明らかにしていき、未来を切り開いていかうとする偶数章は私がSFに感じるSFらしさそのもの。「世界はずっといまのようなかたちでありつづけてきたし、これからもずっとそうだろう」なんていふ奴がゐるところが如何にも。奇数章の方がちょっと判らないところが多くて、偶数章との時間の前後関係をしばらく最後まで勘違ひしてゐた。さうだったのか、逆だったのかといふことと、これがさうだったのかといふ驚き(本当にさうなのかどうかは自信がない)。そんなふうに、よく判ってゐないところも少なくないが、もうそんなことはどうでもいいといふ感じである(本当はよくない)。

 三省堂書店神保町本店で二冊本を購入。店に入った途端、書棚の構成と配置がすっかり変はってゐるのに気づき、場所を確認してゐるうちに本を手に取ってゐたのだった。
●ブルガーコフ『悪魔物語・運命の卵』(岩波文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●河合祥一郎『あらすじで読むシェイクスピア全作品』(祥伝社新書)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
『あらすじで読む××』みたいな本は、若い頃は軽蔑して「本物読めよ」と思ってゐたが、シェイクスピアくらゐの古典ともなれば粗筋を先に読まうが本物を先に読まうが構はないのだと思ふやうになった。実際、いろいろな引用で断片的に読んでゐたりするわけで、古典は読まないうちから読んでゐるのだから。

 Amazon.co.jpでKindle本を購入。
●北野勇作社員たち(河出書房新社)
なぜか「紙の本の長さ:102ページ」と記されてゐるので、もしかして紙の本よりも収録作が少なかったりするのかと思って、Twitterで著者に訊ねてみたらそんなことはないといふことだったので、購入。


12月6日(金)

 紀伊國屋書店から、ウラジーミル・ソローキン『愛』(亀山郁夫訳/国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、ジュール・シュペルヴィエル『ひとさらい』(光文社古典新訳文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、カレン・ジョイ・ファウラー『ジェイン・オースティンの読書会』(ちくま文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、ミシェル・ウエルベック『地図と領土』(筑摩書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]、角南典生『脳の病気のすべて: 頭痛、めまい、しびれから脳卒中まで』(筑摩書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]が届く。脳の病気の本は、どうしてこんな本を買ったのかよく判らない。

 NuForce uDAC3 (Red) が MusicHouse Friendsから届いた。早い。早速繋いでみた。音が良くなったかどうかはよく判らない。仕方がないから、よくなったと思ふことにしよう。eClasiccal.comで、Isabelle Faust演奏の無伴奏ヴァイオリン・パルティータ2番と3番、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ3番を購入。1.2 GBもあった。値段はおよそ2000円。

 Audirvanaの購入は(今は)やめてVoxで聴くことにするが、プレイリストのうまい作り方が判らない。


12月5日(木)

 紀伊國屋書店に、
●レオ・ペルッツ『ウィーン五月の夜』(叢書ウニベルシタス)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
を註文。「ボリバル侯爵」がよかったので買ってみた。ちょっと高い。

 NuForce uDAC3 (Red) を MusicHouse Friendsに註文。明日には届くらしい。他の日本の店では今月中旬から取り扱ひが始まるやうなので、少しここは早い(ので、我慢できず買ってしまった)。先日、アメリカのAmazon.comに註文しようとしたら、日本には送らないと云はれてしまったのだった。uDAC2のときには送ってくれたくせに。


12月4日(水)

 紀伊國屋書店に本を註文。
●ウラジーミル・ソローキン『愛』(亀山郁夫訳/国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ジュール・シュペルヴィエル『ひとさらい』(光文社古典新訳文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●カレン・ジョイ・ファウラー『ジェイン・オースティンの読書会』(ちくま文庫)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●ミシェル・ウエルベック『地図と領土』(筑摩書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
●角南典生『脳の病気のすべて: 頭痛、めまい、しびれから脳卒中まで』(筑摩書房)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]
以上。

 眠いので今日はこれで。


12月3日(火)

 神保町の田村書店に行って『パニッツァ全集(全三巻)』(筑摩書房)を受け取って支払ひをしてきた。美しい本である。そして状態もいい。月報も帯も揃ってゐる。田村書店で本を買ったのは多分生まれて初めて。
 しかし、昨日はどうしてこの本をどうしても買はなければならないと思ったのだらう。大好きな「月物語」なら、『書物の王国4 月』で読めるのに。昨日の自分が判らない……

『書物の王国4 月』の目次を眺めたら、こんな素敵な本だったかと改めて驚いた。

 ずいぶん前に註文したE. F. Bleiler ed. Five Victorian Ghost Novels (Dover) がやうやく届いた。ヴァーノン・リーのA Phantom Loverが収録されてゐる。この作品は、後にOke of Okehurstといふ題名に変はったのだが、Bleilerは敢て古い名前で収録してゐる。そして、序文で、他のヴァーノン・リーのゴースト・ストーリーとは違って、イギリスが舞台だし、話が長いし、その文体は寧ろヘンリー・ジェイムズ的であると書いてゐる。それを敢て収録するブライラーは面白い。しかも、古い方の名前で。


12月2日(月)

 グレッグ・イーガン『白熱光』(山岸真訳/新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)[Amazon.co.jp] を訳者の山岸真さんからご恵贈賜りました。ありがたうございました。明日から早速読みたい。

 ゲイル・キャリガー『ソフロニア嬢、発明の礼儀作法を学ぶ』(川野靖子訳/ハヤカワ文庫FT)[Amazon.co.jp] ご恵贈賜りました。ありがたうございました。これはその次にでも読みたいが、第一巻を読んだのだらうか、私は。

 ふとした弾みで
●●●『パニッツァ全集(全三巻)』(筑摩書房)
を「日本の古本屋」で検索して、神田神保町の田村書店に註文してしまった。三冊買ったと後で集計するために、丸印を三つ頭につけてゐる。間違ひでもふざけてゐるわけでもない。


12月1日(日)

 デイヴィッド・J・スカウ編『シルヴァー・スクリーム(上・下)』(創元推理文庫)をご恵贈賜りました。ありがたうございました。映画をテーマにしたホラー・アンソロジー。怖そう。

 レオ・ペルッツ『ボリバル侯爵』(垂野創一郎訳/国書刊行会)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! boox]読了。これは素晴らしい。ナポレオンに支配されたヨーロッパでドイツから占領軍がスペインに来てゐるといふ状況。ボリバル侯爵がゲリラに指示した叛乱の合図が侯爵の死後になぜか発せられていく。なるほど幻想歴史小説である。ドイツ兵たちがかなり莫迦っぽく描かれてゐて可笑しいのだが、それがボリバル侯爵の合図と噛み合ふ歯車のやうに動いていく。そして、最後の一文にはぞくっとする。今年読んだ本の中で第一になるかも知れない。

 かういふ本をドイツ語で読めるやうになりたい。


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