12月31日(月)

 bk1から、C・M・ビショップ『 パターン認識と機械学習〈上〉 ベイズ理論による統計的予測』(6500円+税/シュプリンガー・ジャパン)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。喜びに震へる手で封を開き、本を手に取ったのだが、難しすぎた。私には難しすぎる。道理で原書で読まうとしてもよく判らなかった訳だ。まあ、そのうち判るやうになるかも知れない。

 東京創元社から、ロイス・マクマスター・ビジョルド『影の棲む城〈上・下〉』(鍛治靖子訳/各960円+税/創元推理文庫)上[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]/下[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]をいただきました。ありがたうございました。ヒューゴー、ネビュラ、ローカス三賞を受賞した作品なので、原書で買ったけれども書棚でそっと佇む日々が続いてゐた〈五神教シリーズ〉第二巻である。邦訳が出なかったらきっと一生読まなかっただらう。

 早川書房からは、レイモンド・フィースト『復活の予言』(岩原明子訳/780円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。

 恩田陸『いのちのパレード』(1500円+税/実業之日本社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。真ん中辺りはちょっと心が離れかけたが、後ろの方の「走り続けよ、ひとすじの煙となるまで」、「SUGOROKU」、「夜想曲」は素晴らしかった。どれもSF的な作品。いや、「SUGOROKU」はさうでもないかも。「走り続けよ……」はアレステア・レナルズに通じるものがある(かも知れない)。
 話はちょっと違ふのだが、Sheri S. Tepperに傑作双六ファンタジイがあるのを思ひ出した。邦訳を出せばいいのにと前から思ってゐた。それから、「いのちのパレード」では、Kevin BrockmeierのThe Brief History of the Dead [Amazon.co.jp, 紀伊國屋]の最後の部分を思ひ出した。これも邦訳を出せばいいのにと思ってゐたら、どうやら出るらしい。

 いよいよ今年も終はりである。何度もいふが私は一年の区切りに特別な意味を見出してゐないので、どうでもいいのだが、来年はもっともっと人付き合ひの悪い偏屈男にならうと密かに誓ってみたりする。


12月30日(日)

 今日から、スカーレット・トマス『Y氏の終わり』(田中一江訳/2000円+税/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読むつもりだったのだが、気がついたら恩田陸『いのちのパレード』(1500円+税/実業之日本社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を手に取って読んでゐた。半分を少し過ぎた辺りまで読んでしまった。ちょっと怖い作品も。何だか判らない作品も。

 この際、『いのちのパレード』を最後まで一気に読んでしまはうと思ったものの、辻井潤一編『情報検索と言語処理』(3800円+税/東京大学出版会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読んでゐる自分に気づいたりする。私は本当に集中力がない。一つのことを続けてするといふのが苦手である。あれを読んだり、これを手に取ったり。もっと集中力があれば、また違った人生を歩んでゐたかもしれないとすら思ふ。足りないのは集中力といふよりも、意思の力だらうか。

 本を註文する衝動に駆られるが、今年はもう註文しないと誓ったので我慢する。来年になったら註文する本のリストを作って気を紛らはしてみたりする。数日後に註文するのだから、同じことなのだが。もしかしたら、数日のうちにそのリストのことだって忘れてしまふかも知れないではないか。何しろ何もかも記憶から消えていくこの頃だから。


12月29日(土)

 アレステア・レナルズ『銀河北極』(中原尚哉訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]やうやく読了。最後は壮大なSFですがすがしい。最も私の気に入ったのは、蒐集家たちが不気味な生き物を見せあふ「グラーフェンワルダーの奇獣園」である。

 机の上の片づけをしてゐて見つけた言語一月号が面白く思はず手に取ってあちこち読んでしまった。今号から始まった新連載「専門語ワンダーランド」にはちょっと驚いた。茸は菌類(黴の仲間の菌類であって、細菌ではない)なのに、「動植物採取禁止」の公園で茸を採ると注意されてしまふといふ。動物でも植物でもないのだから、いいんぢゃないかと私も思ふが、どうもそれは一般常識に反してゐるらしい。「動植物および茸」と書いてくれなければ困るねと私も云ひたい。まあ、私は動植物も茸も採取しないと思ふけど。

 机の上の書類を片づけてゐると驚くのはオンライン書店の納品書兼領収書だ。次々と出てくる。銀行やクレジットカード会社からの書類の間にも隠れてゐたりする。一枚目に付くところで見かけたら、その30倍は隠れてゐると考へた方がいいだらう。

 机の上の書類や本を片づけ、勢ひで書棚の片づけにも挑戦してみる。コンピュータ関連図書など不要だと判断できる本を抜きだす。10冊くらゐしか出てこなかった。あまり書棚の空き容量を確保できなかった。ここは洋書を処分することでもっと効率良く本を減らしたい。ネットで売ることも検討してみようか。


12月28日(金)

 Amazon.co.jpから、辻井潤一編『情報検索と言語処理』(3800円+税/東京大学出版会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。やはり買ってよかったと思へる内容だった。明日からじっくり読んでみよう。

 アレステア・レナルズ『銀河北極』(中原尚哉訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を396ページまで読む。閉じこめられた状況で、自分たちよりも強い存在に対する恐怖にさらされながら部屋の扉を一つづつ抜けていくのがレナルズは好きなのかも。しかし、「ナイチンゲール」の最後は気持悪い。


12月27日(木)

 bk1から、恩田陸『いのちのパレード』(1500円+税/実業之日本社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]と『自然言語処理』(2500円+税/オーム社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。どちらも面白さう。年末年始の休みにゆっくり読まうか。今年届く本は、おそらく明日届く一冊で最後である。この一年何冊買ったかな、といふのは知りたくないので、敢て数へない。

 今年はもう本は買はないとかたく誓ってゐたのに、我慢できなくなって、bk1に三冊註文してしまった。
●C・M・ビショップ『 パターン認識と機械学習〈上〉 ベイズ理論による統計的予測』(6500円+税/シュプリンガー・ジャパン)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●渡部洋『ベイズ統計学入門』(3800円+税/福村出版)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●吉田紀彦『やわらかい情報処理 −− 生物に学ぶ最適化技法』(1300円+税/サイエンス社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
どうして私は本を買ふのを我慢できないのだらう。全くどういふつもりなのか。しかも、こんなに高くて難しさうな本ばかり。きっと本が手元に届いても、何だかよく理解できないに違ひない。自分の能力といふものが全く判ってゐないのだらう。最初のビショップの本は原書を持ってゐるのだ。高い金を出して買った本を全然読まず、日本語版をまた高い金を出して買ふとは。情けない。どうせベイズ理論なんて理解できないくせに。二冊目もベイズ統計。判りもしない癖に。ところで、この本はAmazon.co.jpでは大絶讃の読者評ばかり並んでゐるのだが、bk1では酷評されてゐる。私はどちらも信用しない。

 ああ、また本を買ってしまったと俯き加減にとぼとぼ歩いて地下鉄に乗り、アレステア・レナルズ『銀河北極』(中原尚哉訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読みながら帰宅。271ページまで。蒐集家の話はいつも面白い。


12月26日(水)

 今年も残りあと数日で、あちこちの読書系サイトでは「この一年を振り返る」やうな記事が目立ちますね。クリスマスも終はって日本は一気に年の瀬へと突入し、もういくつ寝るとお正月気分に満ち満ちてゐる訳です。私はそんな年末年始の雰囲気が嫌ひで、いつもと同じやうに生きてゐたいと切に願ふこの頃です。なら、勝手にさうすりゃあいいぢゃないかといふ声が聞こえてきそうです。まあ、云はれなくてもさうしますがね。
 私は通常通りの生活を続けたくても、世の中はさうではなくて、来週一週間は新刊書もほとんど出ないでせう。それで、どうやって普通の生活を続けろと云ふのですか。

 今日はCreative EP-630 ホワイトモデル EP-630-WHを耳の穴に突っ込んで、ちょっと音を大きくしてバッハのオルガン曲を聴いてみたのだが、今までの安物のイヤホンと違って音が割れて聴くに耐へないものになったりしない。普通、さうなのかも知れないけど。なかなかいいではないか。
 ところで、この製品には耳に突っ込む部分のゴムが3種類の大きさのものが用意されてゐる。それを大中小とすると、最初は「中」がついてゐる。耳にはめてみるとどうも落ち着きが悪くすぐに落ちてしまふ。そこで「小」にするとぴたりと収まって安定した。自分の耳の穴が小さいとは知らなかった。しかし、「大」がぴたりとはまる人がゐるといふのが驚きである。はたして人間なのだらうかと思ってしまふほどである。そんなに大きかったら電車の切符を入れておいたり(この頃、使用頻度が減ってきたけれど)、携帯電話を入れておいたり(いくらなんでもそれは無理だ。少なくとも今は。)できるのではないかと思った。それとも、私がこのイヤホンを入れる穴を間違へてゐたのだらうか。と思って鼻の穴に入れてみたがバッハは聴こえてこなかった(もちろん、嘘だ)。

 アレステア・レナルズ『銀河北極』(中原尚哉訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、まだ190ページ。


12月25日(火)

 オンライン書評情報はこれまで、決まったサイトの書評情報のみを自動的に集めてくる仕組みになってゐた。収集時に間違ひをすることがあるので、修正はもちろん手動で施す必要がある。今日から、ここに予め決めてゐるサイト以外のものでも、手動で追加できるやうにスクリプトを修正して、早速数冊追加してみた。あまりこんなことに時間を取られると、本を読む時間が減ってしまふのだが、集め始めるともっともっと集めたくなってしまふ悪い癖があるのだ。困ったものだ。

 Amazon.co.jpからCreative EP-630 ホワイトモデル EP-630-WHが届く。バッハのオルガンを少し聴いてみた。音は悪くないが、特に驚くほどでもなく。まだ、よく判らないけれども。


12月24日(月)

 特別な理由はないのだが、新書新刊情報にちくまプリマー新書を追加した。といふわけで、今日は新書新着情報にいきなり50件のちくまプリマー新書が入ってしまった。

 オンライン書評情報で、産経新聞の書評の新着情報が追加されてゐないことに気づいて修正。二週間ほど前から書式が変はってゐたのだった。

 早川書房からSFマガジン2月号Amazon.co.jp, bk1]をいただく。ありがたうございました。

 イアン・エアーズ『その数学が戦略を決める』(山形浩生訳/1714円+税/文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。これは面白い。私はいろいろなものを数へるのが好きなので(自分で丁寧に数へるのは実は嫌ひで、計算機に自動的に数へさせるのが好きなのだ)、興味深く読んだ。何でも数へて集計して予測するといふ話である。翻訳者の考へでは、日本では特に大規模データ処理による予測と判断に対する抵抗は強いさうだ。皆がなかなか受入れない考への方が私にとっては面白いので、個人的にはまったく困らないが、日本全体にとっては大きな損失かも知れない。

 今年買ひ逃した本はないかと見てゐたら、ホルスト・ブランク『ギリシア・ローマ時代の書物』(戸叶勝也訳/6410円+税/朝文社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]といふのを見つけた。今年の10月に出た本である。「紀元前5世紀から紀元後5世紀までの約1000年にわたり、文字はどのように生成・発展したのか、文字を書き記す材料、書物はどのように製作されていたのか、どのようなところに収集・保管されていたのか等について論考する」本だといふ。欲しい、今すぐ欲しい。しかし、今年はもう本を註文しないといふ固い誓ひをたてたのだ(え? いつの間に?)。それに買っても読まないやうな気もする。買っただけで安心してしまふから。年が明けたら註文しようか。6700円はちょっと高いな。

 アレステア・レナルズ『銀河北極』(中原尚哉訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み始める。


12月23日(日)

 特別な理由はないのだが、文庫新刊情報に徳間文庫と宝島社文庫を追加した。どういて今まで入ってゐなかったのかはよく判らない。入れる入れないの厳密な基準がある訳ではないので。今回入れることになった理由も別にない。ただ、なんとなく。といふわけで、新着情報にいきなり大量の徳間文庫の本が入ってしまったのは、さういふ理由です。

 フィリップ・リーヴ『掠奪都市の黄金』(安野玲訳/1080円+税/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。楽しく読んだ。少年と少女の冒険物語だと思ってゐたが、いつの間にかさういふ歳でもなくなってゐたやうだ。走り回る大都市といふ設定はやはり面白い。ただ、どうしてそんなことをしなければならないのかは、なかなか納得し難い。もちろん、説明はあるのだけれど。いふまでもないが、そんなことは気にせず楽しめばいい作品である。来年も星雲賞を受賞できるだらうか。

 bk1に、
●恩田陸『いのちのパレード』(1500円+税/実業之日本社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
『自然言語処理』(2500円+税/オーム社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を註文。

 Amazon.co.jpには、
●辻井潤一編『情報検索と言語処理』(3800円+税/東京大学出版会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を註文。こちらは八年前の本だが、やはり買っておいた方がいいだらうと思ったので。前に買ってゐたりしなければいいのだが。

 今年註文する本はこれで最後だらうか。一体何冊買って、いくら使ったのか。あまり考へたくない。そして何冊読んだのか。数へるつもりもないが、もっと読まねばいけないことは判ってゐる。もっともっと読まなければ。


12月22日(土)

 仕事から帰ってきて、さて連休だから本を読まうかと思ったら、頭が痛くなってきた。しかも激しい眠気に襲はれる。フィリップ・リーヴ『掠奪都市の黄金』(安野玲訳/1080円+税/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読んだり、イアン・エアーズ『その数学が戦略を決める』(山形浩生訳/1714円+税/文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読んだりしながら、ときどき昼寝。効率の悪い時間の使ひ方をしてしまったやうな気がする。

 また痛みが増してきたやうなので、寝なければ。頭が痛くなるときは、痛くなる側の顳顬の血管が膨らむ。右側の血管が、左に比べて明らかに膨らんでゐる。右側が痛い。これからもっと痛くなる。寝なければ。


12月21日(金)

 冬なのにあまり寒くならない夜に、不意にイヤホンを買ひたくなり、Amazon.co.jpCreative EP-630 ホワイトモデル EP-630-WHを註文してしまひました。理由は秘密ですが。

 本日は職場の忘年会だったため、翌日記入してをります。


12月20日(木)

 訳者の中原さんから、アレステア・レナルズ『銀河北極』(中原尚哉訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。

 早川書房からシャロン・シン『魔法使いとリリス』(中野善夫訳/660円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。増刷分です。「クリスマス・プレゼントフェア」の一冊として増刷されたやうです。「雪降るこんな夜だからココアとファンタジイでぬくぬくしましょ!」ださうです。クリスマス・プレゼントとして最適な内容なので、一冊、二冊、三冊と買って好きな人に贈りませう。もちろん、自分で読むこともできます。

 bk1から、アレステア・レナルズ『銀河北極』(中原尚哉訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、ニール・アッシャー『超人類カウル』(金子司訳/960円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、デイヴィッド・エディングス&リー・エディングス『蛇民の兵団』(宇佐川晶子訳/680円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、チャールズ・ストロス『残虐行為記録保管所』(金子浩訳/2000円+税/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、スカーレット・トマス『Y氏の終わり』(田中一江訳/2000円+税/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、イアン・エアーズ『その数学が戦略を決める』(山形浩生訳/1714円+税/文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、『本からはじまる物語』(1300円+税/メディアパル)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、斎藤恭一『道具としての微分方程式』(820円+税/ブルーバックス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、小林哲夫『ニッポンの大学』(740円+税/講談社現代新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。本がたくさん届いた日はちょっと嬉しい。

 レナルズの本は、今日二冊届いてしまった。一冊は読書用、一冊は保存用にしよう。


12月19日(水)

 右手は忙しい。何年も前にマウスを操作してゐると激痛が走るやうになり、それ以来マウス操作は左手に任せてきた。最初は左手も戸惑ってゐたやうだが、今では毎日器用にマウスを操ってゐる。なかなか左手も頑張ってくれてゐるが、何しろ文字を書くのは右手が一手に引き受けてゐるのだから、まだまだ右手の負担の方が大きい。もう少し左手も引き受けられることがないだらうか。
 字を書くのは難しいが、もっと簡単な操作なら少しは引き受けてくれるだらう。紙を切るとか、線を引くとか。本当はリターン(Enter)キーを押して欲しいのだが、なぜかリターンキーは右側にしかない。両側にあればいいのに。
 といふことで、左利き用鋏を註文した。左利き用鋏を右手で扱ふとこれが使ひにくい。だから、左手にしか扱へないのだ(とは限らないけれど、ここはさういふことにしておかう)。
 余裕ができた右手にはもっと本のページを捲ってもらひたい。私はもっともっと本を読みたいのだ。

 今回註文したのは、左利き雑貨専門店「はんどわーく」である。左利き用キーボード(10キーやリターンキーが左側にあるもの)あれば買ふのだが。いや、本当はあることは知ってゐるのだが、探す(日本から註文できるかとか、国内取り扱ひでも値段が高すぎないかとか)のが面倒臭いだけ。今度の年末年始の休みにでもゆっくり探してみようか。


12月18日(火)

 フィリップ・リーヴ『掠奪都市の黄金』(安野玲訳/1080円+税/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読みながら出勤。まだ最初の方だが、読みやすい。映像的な描写で、日本のアニメを観てゐるかのやう。
 掠奪の「掠」の字が美しいが、当用漢字/常用漢字世代には読みづらいかも。いや、私も世代的にはさうなんですが。


12月17日(月)

 一週間振りに出勤したら、Amazon.co.jpから、笠原晧司『線型代数と固有値問題』(2900円+税/現代数学社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届いてゐた。難しい。買っても無駄だったかも知れない。

 年が明けたらイアン・R・マクラウド『夏の涯ての島』が出るではないかと期待して、早川書房の刊行予告を読んでみて、「幻想文学大賞受賞の表題作など綺羅星の如き七篇を収録」といふ言葉に戸惑った。綺羅といふのは「美しい衣服、また、美しい衣服で着飾った人」の意味であるから、やはり綺羅が星の如き様子なのだらうが、さうだとすると「表題作など」はどうなるのだらう。やはりここは内容的に素直に「表題作など」が星の如き七篇だとすべきか。となると、綺羅はどこへ置けばいいのか。収録作品を綺羅を着飾った人のやうだと云ひたいのだらうから、「表題作など七篇は星の如く居並ぶ綺羅のやう」とでも書くべきではないのか。あまり関係ないけれども、「京程に女の綺羅を飾る所はない。」と書いたのは夏目漱石である(虞美人草)。

 英語は嫌ひなので、英語の勉強本はちょっと気になる。『話せない英語はニセモノだ!』[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
といふ、如何にも私が嫌ひさうな題名である。立ち読みもできるので、冒頭の数ページを読んでしまった。「圧倒的に多くの人は、「英語がペラペラ話せたらどんなにいいだろう」と思っている」などと、しきりに皆が英語で話したがってゐると強調してゐるが、本当にさうなのか。少なくとも私は話したくない。会話能力が欠如してゐるので、日本語でもよく話せないのだが、私は本を読みたい。勝手に決めないでいただきたい。私は本を読みたい。日本語で、英語で、ドイツ語で、ロシア語で、本を読みたい。かういふ人が何の役にも立ってゐないと罵る学校英語のおかげで本が読めるやうになった。学校で勉強してゐない、ドイツ語やロシア語では本が読めない。私は本を読みたいのだ。


12月16日(日)

 フィリップ・リーヴ『掠奪都市の黄金』(安野玲訳/1080円+税/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み始める。

 やうやくMaxMenusの1.5.1が出て、Leopard対応になったので、早速ダウンロード。またこれが使へるやうになってよかった。
 その勢ひで、Default Folder X 4.0もダウンロードしてアップグレード。残念ながらこちらは有料である。凡そ15ドル。見た目は新しくなったが、機能はあまり変はってゐないのではないだらうか。GraphicConverterも5から6にしようかと検討中。20ドルの価値があることは判ってゐるのだから。

 久しぶりにbk1に本を註文。
●アレステア・レナルズ『銀河北極』(中原尚哉訳/940円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●ニール・アッシャー『超人類カウル』(金子司訳/960円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●デイヴィッド・エディングス&リー・エディングス『蛇民の兵団』(宇佐川晶子訳/680円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●チャールズ・ストロス『残虐行為記録保管所』(金子浩訳/2000円+税/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●スカーレット・トマス『Y氏の終わり』(田中一江訳/2000円+税/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●イアン・エアーズ『その数学が戦略を決める』(山形浩生訳/1714円+税/文藝春秋)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
『本からはじまる物語』(1300円+税/メディアパル)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●斎藤恭一『道具としての微分方程式』(820円+税/ブルーバックス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●小林哲夫『ニッポンの大学』(740円+税/講談社現代新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
 今日は眠いのでこれで。それぞれについては本が届いたときに。あるいは読んだときに。


12月15日(土)

 Eclipse One: New Science Fiction and Fantasy (Nightshade Book, 10/2007, $14.95) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]のジェフリイ・フォードを読んだ。予定より一日遅くなってしまった。The Drowned Lifeである。保険会社の仕事をしてゐる主人公はある日「沈んで」しまって「溺れ町」に入り込んだ。乾いた世界に戻らうとして、まあいろいろあって、結局妻と息子たちと再会できて、車に乗ってさあ帰らうといふところで、実は戻れないのだといふ怖い結末の話(だと思ふ)。私の好みより暗く重い。

 空港の書店で、
●荒井一博『学歴社会の法則』(740円+税/光文社新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を買って読む。何もかも賛同できる訳でもないが、概ね納得できることが書いてある。当然ぢゃないかといふことも。何でも「自由競争が好ましい結果を生み出す」といふ考へを無条件で受け入れることで解決する訳ではないのだといふことは、今のこの時代においては、いくら強調しても足りないことはないだらう。「いじめの解決」といふ辺りは、ちょっとさう簡単ではないだらうとも思ふ。全体的にみると、重要なところ(著者が強調したいところ)が太字で書いてあるのが、何だか莫迦にされてゐるやうで少々不愉快である。どこが大事でどこが大事でないかは読んでゐる私が決めたい。最後の、いくら金を注ぎ込んでもいいから自動翻訳機を開発せよといふのは、私もさう思ふ。

 家に帰ると、HMVからWolfgang Stockmeierの10枚組×2セット[Vol. 1 (Amazon.co.jp, HMV), Vol. 2 (Amazon.co.jp, HMV)]とMarie-Claire Alainの演奏15枚組が届いてゐた。早速、少し聴いてみる。最初にPassacaglia(BWV582)を聴いたが、これは素晴らしい。どう説明したらいいか判らないのだが、何も変はったところもないのに、今まで聴いたことのあるどの演奏とも違ふ。が、Nun Komm, Der Heiden Heiland(BWV659)はいくら何でも遅過ぎないか。Marie-Claire Alainまでは今日は聴けないだらう。
 CDは買ふとすぐにファイルをハードディスクに移してしまってiTuensで管理することになるのだが、その際にデータベースから曲名などの情報がダウンロードされてくる。普通はこれは便利だと喜ぶことである。Wolfgangの綴りが間違ってゐるのが多いのには困った。aがuになってゐるのだ。直すのが大変なのだが、まあ、全部曲名を手打ちで入力するよりは楽だ。

 早川書房から、テリー・グッドカインド『魔帝の血脈3 復讐をささやく声』(佐田千織訳/680円+税)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。

 Abebooks.com 経由でBarone Booksに註文したInnovations in Machine Learning: Theory And Applications (Springer-Verlag, 4/2006) [Amazon.co.jp, Amazon.de, Amazon.com, 紀伊國屋, AbeBooks.com]が届いた。中身をぱらぱら捲ってみたら、全く判らない。難しすぎる。無駄な買ひものだったかも。


12月13日(木)

 今日は予定外に電車に長時間乗ったわりには本が読めなかった。でも、Eclipse One: New Science Fiction and Fantasy (Nightshade Book, 10/2007, $14.95) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]のビーグルを読んだ。The Last and Only or, Mr. Moscowitz Becomes Frenchである。これは面白い。ビーグルってこんな作品を書く人だったか。フランス人になってしまったアメリカ人の話で、最後にはなんとファンタジイらしい終はりかたとなってゐるのだ。傑作かも。

 明日はフォードを読まう。


12月11日(火)

 The Clan Corporate [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]読了。前にも書いたが、前半は動きが鈍くて面白くなかったのだが、後半になると勢ひがよくなり、緊迫した場面展開となり面白くなったところで、終了。次巻も買ってしまふだらう。といふより、今すぐ買ひたいといふ気分である。でも、書籍購入金額を抑へるために、ペーパーバックになるまで待たう。


12月10日(月)

 Amazon.co.jpから、Eclipse One: New Science Fiction and Fantasy (Nightshade Book, 10/2007, $14.95) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]が届く。明日から出かけるときに持っていきたくなる(実際に持っていくかどうかはまだ判らない)。

 Amazon.co.jpに、
○Harald Baayen Analyzing Linguistic Data: A Practical Introduction to Statistics using R ($38.99, Cambridge University Press, February 29, 2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, Amazon.co.uk, 紀伊國屋]
を註文。「予約商品の価格保証」対象商品なので、予約してみた。この本、英米のAmazonでの題名に見られる「using R」がAmazon.co.jpでは入ってゐない。表示を見ても記されてゐない。もしRが全然関係なかったらどうしよう。
 紀伊國屋には比較的詳しい内容紹介があって、ちゃんとRで解析してゐることが判るやうになってゐた。安心した。かういふことは普通註文する前に確認することなのだが……

 明日から土曜日の朝まで出張。この日記の更新が滞るかも知れないが、どうなるかよく判らない。持っていく本については大体心に決めた。


12月9日(日)

 明後日から四泊の出張があるので、本は何を持って行かうか悩んでゐる。飛行機や電車に何時間も乗るから、四泊五日分の本を全部持って出かけるのは難しい。英語の本だと長持ちするが、一冊しか持たずに出て行くのは不安である。ハードカバーは重いから文庫や新書がいいが、新書は大抵すぐに読み終はってしまふ。英語の本一冊、日本語の本一冊にしようか。今、読みかけのThe Clan Corporate [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]は残り28ページ。すぐに終はってしまひさうだが、もしも明日中に読み終はらなかったら、残り数ページのまま家に残していくことになる。それも嫌だ。難しい。

 どうしようかと悩みながらこの一週間に届いた机の上の本を眺めて、あれこれ手に取ってゐたら、久保寺健彦『ブラック・ジャック・キッド』(1300円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み終へてしまった。なかなか面白かった。あまりファンタジーといふ感じはしないけれども。学校の話はつい読んでしまふ。ブラック・ジャックになりたかった少年が穏やかなお父さんになってしまふ最後もちょっと不満である。文句ばかり云ってゐるが、面白かった。

 なかなか本を選べないので、本を註文した。Amazon.co.jpに、
●笠原晧司『線型代数と固有値問題』(2900円+税/現代数学社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
○Stephan Gries Quantitative Corpus Linguistics With R: A Practical Introduction (Routledge, 1/2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]
以上二冊である。もう固有値の本は買ふのをやめようと思ふ。どうせよく判らないのだから。洋書の方は予約註文。この註文のときに初めて気がついたのだが、先月後半から予約註文の商品価格は、註文時の価格ではなく、「対象商品を予約注文した時点から発送手続きに入る時点、または発売日のいずれか早い時点までの期間中のAmazon.co.jp の最低販売価格」となったやうなのだ(「予約商品の価格保証」と表示がある予約商品のみ対象)。といふことはなるべく早く予約註文をして、毎週のやうに値段を確認して最安値を把握しておき、刊行時までに希望した値段を付けてゐなかったら予約取消しをするのが、最も得する購入方法といふことになるのか。毎週のやうに確認するといふのが面倒臭いが。登録した予約本の価格を記録していって最安値を表示するページを作ってみようか。いやいや、「ご注文後に価格が下がった場合は、アカウントサービスの注文履歴に 24 時間以内に反映されます。」ってことなので、そんなことをする必要はあるまい。


12月8日(土)

 フィリップ・リーヴ『掠奪都市の黄金』(安野玲訳/1080円+税/創元SF文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を訳者の安野玲さんからいただきました。ありがたうございました。この本は第38回星雲賞受賞作である『移動都市』[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
の続編。『移動都市』は原書で読んでゐたのだが、続編は翻訳で読まう。

 東京創元社から『ラヴクラフト全集 別巻下』(大瀧啓裕訳/840円+税/創元推理文庫)[Amazon.co.jp]をいただきました。ありがたうございました。

 SF情報誌LOCUS 12月号が届いた。World Fantasy Awardsの記事が載ってゐるのだが、ジェフリイ・フォードってこんなに太ってゐた? こんな顔だった? と思ってしまった。会ったことがあるわけではないけど。ジーン・ウルフってこんな顔だった? 会ったことがあるわけではないけれど。エレン・ダトロウってこんなに……もう止めよう。


12月7日(金)

 bk1から、ディエゴ・マラーニ『通訳』(橋本勝雄訳/2300円+税/東京創元社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、鴻巣友季子『やみくも』(1600円+税/筑摩書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、弘也英明『厭犬伝』(1200円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、久保寺健彦『ブラック・ジャック・キッド』(1300円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。ファンタジーノベル大賞の二作品は面白いのか。まづはマラーニから読まうか。あるいは『やみくも』か。

 Kochbuch für Geeks (O'Reilly, Eur 15,90) [Amazon.de, 紀伊國屋]に関連した本として見つけたのがDas LARP-Kochbuch (Books on Demand GmbH, EUR 14,99, Juni 2006) [Amazon.de]といふ本。LARPって何? と思ったけれども、役柄そのものの身なりや行動をしてしまふロールプレイングゲームってことらしい。初めて知った。料理も役になりきってといふことか。一瞬、面白さうだと思ったけれど、ゲームなら関心がないので、どうでもよくなった。なぜかゲームは嫌ひである。


12月6日(木)

 さっき、ドイツのAmazon.de, 紀伊國屋]がベストセラーリストのトップになってゐるのに気がついた。やはり面白いのだらう。邦訳を出せばいいのに。

 あ、今月出るMashups programmierenといふのもドイツ版がオリジナルなのか。ちょっと欲しくなりさうだけど、我慢しよう。


12月5日(水)

 Amazon.co.jpから、F・シャトラン『行列の固有値 新装版』 (3500円+税/シュプリンガー・フェアラーク東京)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、M・ブラウン『微分方程式 上』 (3800円+税/シュプリンガー・フェアラーク東京)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、M・ブラウン『微分方程式 下』 (3800円+税/シュプリンガー・フェアラーク東京)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、赤間世紀『Octave教科書』(1900円+税/工学社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。シュプリンガーの三冊はほとんど判らない。一ページ目から難しい。まあ、そんなことは予期してゐたからがっかりするわけでもないのだが。よく判らなくても、何か少しだけ今まで見えなかった違ふ世界が見えたりしないかなと思って買ってしまふのだ。かういふ本は今すぐは判らなくてもいいのであって、何年かすると前は見えなかった世界が見えるやうになってゐたりするのである。見えるやうにならないこともあるが、その時は運が悪かったといふことで諦めよう(頭が悪かったとも云へる)。

 紀伊國屋書店から、Kochbuch für Geeks (O'Reilly, Eur 15,90) [Amazon.de, 紀伊國屋]が届いた。コンピュータマニアのための料理本である。他のオライリーのレシピ本と同様の構成になってゐて、〈問題点〉と〈解法〉といふやうな感じである。ときどき、流れ図が出てきたり。最初は、「料理なんかしたことねーよ!」といふところから、朝の飲み物といふ簡単なものが始まって次第に難しくなっていく。「PEAR (but not PHP)」(なぜか英語)といふやうなのもオライリーならではだ。何か周期律表みたいなカードが付いてゐるが、これは何だらう。面白さうだから読みたくなってくる。これがドイツ語でなければ読みやすいのに。

 バッハのオルガン全集を2組も註文してしまった。いいのか、そんなことをして! と心の中で絶叫しながら、もくもくと註文作業をクリックして進めていく。HMVにWolfgang Stockmeierの10枚組×2セット[Vol. 1 (Amazon.co.jp, HMV), Vol. 2 (Amazon.co.jp, HMV)]とMarie-Claire Alainの演奏15枚組を註文。全部で9800円。安い。どうして1枚あたり280円でバッハのオルガン全集が2組も買へるのか。だからいいのだ! と心の中で絶叫して註文確定ボタンをクリックする。
 Stockmeierといふ人は知らなかった。今回初めて買ってみた。Alainは3回オルガン全集を収録してゐるが、これは1978-80年にかけて演奏した第2回の全集である。


12月4日(火)

 bk1から、新納浩幸『Rで学ぶクラスタ解析』(3200円+税/オーム社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。これは便利だと思ふ。プログラムを書くのにあまり慣れてゐないので、かういふ本は大いに参考になる。

 今年もファンタジーノベル大賞の受賞作品が出る頃だったことをすっかり忘れてゐた。もう出てゐることに気がついて慌てて註文。冷静に考へてみれば、そんなに慌てる必要もないのだが。bk1に、
●ディエゴ・マラーニ『通訳』(橋本勝雄訳/2300円+税/東京創元社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●鴻巣友季子『やみくも』(1600円+税/筑摩書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●弘也英明『厭犬伝』(1200円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●久保寺健彦『ブラック・ジャック・キッド』(1300円+税/新潮社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を。後半2冊がファンタジーノベル大賞受賞作品と優秀賞作品。

 前に無理して買ったけれども全然読んでゐないパターン認識と機械学習の本の邦訳が出るではないか! あんなに急いで買はなくてよかったのに。これは是非買はねばと思って註文したのだが、届いたら安心してしまって書棚に飾ったままだった。今さら邦訳は買へないなあ。→『パターン認識と機械学習 上』Amazon.co.jp


12月3日(月)

 Amazon.co.jpから、新納浩幸『Rで学ぶクラスタ解析』(3200円+税/オーム社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届いた。基礎的なことから丁寧に書いてあって判りやすい。でも、200ページしかないので、ちょっと物足りない。

 毎日欠かさずBWV582 パッサカリアとフーガを聴いてゐる。マリー=クレール・アラン演奏のも聴きたいのでCDを註文してしまひさうになったが、今日は何とか我慢した。が、もう一日我慢できるかどうか自信はない。


12月2日(日)

 久しぶりに大きな書店に入ってゆっくり本を眺めた。新刊書の平台を見ながら歩くのは楽しい。今月はどんな本が出たのかなと思ひながら眺めていく。新書は表紙が皆同じだが、文庫本などはやはり表紙を眺めたい。さうだ、文庫の新刊は表紙を眺めなければならないのだ。と強く心に感じて(本当は前から感じてゐたのだけど)、文庫情報室【書影版】を作ってみた。今までの文庫情報室をただ表紙をずらっと並べるだけにしたもの。表紙画像はbk1から取得してゐるので、リンクはbk1へ。他の書店へのリンクを辿りたい方はテキスト版に戻るなりしていただきたい。

 久しぶりに大きな書店に入ってゆっくり本を眺めたら、やはり現物の発する魅力は抗いがたい力を持ってゐて、欲しい! 今すぐ欲しい! と叫びたくなる本が何冊もあったが、幸ひなことに現金をほとんど持ってゐなかったので、すごすごと家に戻ってきたのだった。しかし、現金がなくてもオンライン書店があるのだ。早速bk1のサイトを訪れ本を註文しようとしたら、メインテナンス中で註文ができなかった。午後7時10分のことだった。午後8時から註文処理が再開する予定だといふ。50分待てない。今すぐ私は註文したいのだ。といふことで、Amazon.co.jpに註文した。
●F・シャトラン『行列の固有値 新装版』 (3500円+税/シュプリンガー・フェアラーク東京)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●M・ブラウン『微分方程式 上』 (3800円+税/シュプリンガー・フェアラーク東京)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●M・ブラウン『微分方程式 下』 (3800円+税/シュプリンガー・フェアラーク東京)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●赤間世紀『Octave教科書』(1900円+税/工学社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
以上四冊である。たった四冊だけど、結構高い。数学の本と数値計算ソフトの本。


12月1日(土)

 ポーランドのSF雑誌(月刊)の新しい号が出たかなと思って、Nowa FantastykaをGoogleで検索してみたら、上位の方に私のサイトの備忘録ページが出てきてゐるのに驚いた。この頃、ポーランドからのアクセスが多いのはこのせゐか。クリックして落胆したり戸惑ったり怒ったりしてゐるポーランドの人は多いに違ひない。すまないね、ポーランドの人。

 そんな訳でポーランドのサイトを彷徨ってゐたら、これ。さっきのポーランドのとほとんど同じLEDを使ってゐて、本のページか表紙を挟んでとめて使ふやうだ。前から気になってゐるのがライトウェッジだけど、確かに欠点してあげられてゐるやうに、ページを捲るのが不便だらう。この快読ショップYOMUPARAは本に関するいろいろな商品を売ってゐて面白い。

 LEDの本に直接つけるクリップ型読書灯はAmazon.co.jpでも売ってゐた。ヤザワ スリムボディLEDブックライトとか、I.D.E.Ainternational LEDブックライトとか。そんなに暗闇で本を読みたい人は多いのか。闇の中で読むのに相応しい本とはどんなものなのだらう。私は黄昏の光や、蝋燭の光で本を読むのが好きだ。といふのは嘘で、目が悪くなるからそんなことはしない。

『〈ウィジェット〉と〈ワジェット〉とボフ』(若島正編/1900円+税/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。表題作はちょっと長い。異星人が地球人を観察する話なのだが、少しだけ影響力を行使して登場人物たちの生き方に僅かに(良い)変化が生じていく様子を描いてゐる。このスタージョンの作品集には自分が普通でないことに怯える男が何人か出てくるのだが、スタージョンもそんな気持だったのか。スタージョンは他の何人でも置き換へられない特別な存在だと思ふが、本人は普通がいいのか。まあ、そんなことはどうでもよくて、私にとっては作品が優れてゐればいいのだ。


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