鴻巣友季子『孕むことば』(1500円+税/マガジンハウス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。言葉に関する話題は面白い。とくに「恋する言いまちがい」は電車の中で笑ってしまった。一方、親子(母娘)についての話はちょっと厳しく怖いところも。子連れ見合ひとの遭遇とか、授乳のヒエラルキーにおける苛めの構造とか。
もう少し言葉に関する本が読みたくて、町田健『言語世界地図』(700円+税/新潮新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を手に取ってみた。世界にはさまざま言語があるものだと思ふ。その中でまともに読み書きできるのは日本語だけだ。話すのは言語を問はず苦手である。辛うじて本が読めるのが英語だが、外国語といったら英語、英語は世界の共通語といふ風潮が大嫌ひである。それは単に米英の軍事力と経済力に屈服してゐるだけではないか。「人間が言語を使うということは、単に他者に意味を伝達するためだけではありません。同時に、自分が一体どんな人間であるのか、そして相手に対してどのような態度をとるつもりなのかをも表す、社会的に重要な機能を果たすものでもあるのです」といふことを決して忘れてはならない。
紀伊國屋書店から、Christine Eichel Von Bücherlust und Leseglück: Kluge Köpfe und ihre Bibliotheken (EUR 24,95, Knesebeck, März 2008) [Amazon.de, 紀伊國屋]と、Peter Walerowski Python (Open Source Library) (EUR 29,95, Addison-Wesley, November 2007) [Amazon.de, 紀伊國屋]が届いた。前者は、さまざまな分野で活躍する知識人(ちょっと嫌な感じの言葉かも)が書物や読書について方ってゐる本。ドイツ語なのでよく読めない。後者はプログラム言語Pythonに関する本。mod_pythonについて、他所では読めないことがいろいろと書いてあるではないか。これならドイツ語がよく読めなくても結構役立ちさうである。その成果はこのサイトでも活用していきたい。
ここ数日立て続けに本が届いてゐる。今日はたった二冊だが、代金はほぼ一万円。高いなあ。来月のクレジットカードの請求額を考へると怖くなる。不安な夜は本を註文して気を紛さう。これを悪循環といふのだらうか。
まづは言葉や本に関する本が欲しくなってきたので、紀伊國屋書店に、
○Joshua Kendall The Man Who Made Lists ($25.95, Putnam Pub Group, 4/2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]
○Heike und Wolfgang Hohlbein Das Buch (EUR 24,95, Ueberreuter, August 2003) [Amazon.de, 紀伊國屋]
を註文した。The Man Who Made Listsはロジェの類語辞典を作った人の話。辞書のために言葉を集めた人の話と云ふと『博士と狂人』を思ひ出すが、この本もあれくらゐ面白いだらうか。Das Buchは、『ノーチラス号』シリーズの作者の若年層向けのファンタジイ(だと思ふ)。若い読者向けとはいへ、860ページもあるドイツ語の本を読むわけがないのに。
Die schönsten deutschen Bücherといふ本を見つけた。2007年版を見つけたのだが、2007年といふことは2006年とか2005年とかもあるのかと思ったら、あった。毎年出るのか。だが、これが紀伊國屋書店とか日本Amazonにないではないか。なぜなんだ。仕方がないので、Amazon.deに
○Die schönsten deutschen Bücher 2007 (EUR 12,00, Mvb Gmbh, April 2008) [Amazon.de]
○Die schönsten deutschen Bücher 2006 (EUR 12,00, Mvb Gmbh, April 2007) [Amazon.de]
を註文した。ドイツで一年間に出たもっとも美しい本といふことなのか。送料は2冊で14ユーロ。前からこんな値段だったらうか。一冊いくらではなかったか。少なくとも今は一回の発送に14ユーロとなってゐるやうだ。そんなことなら、世界で最も美しい図書館カレンダーも註文しておけばよかった。
鴻巣友季子『孕むことば』(1500円+税/マガジンハウス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、を半分くらゐまで。面白い。地下鉄の中でぐふぐふ笑ひだしさうになってしまふ。
今日は眠い。もう文字の入力ができなくなるくらゐだ。仕方がない、寝るか。
マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』(佐田千織訳/1900円+税/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。巻頭の作品の印象が強すぎて、他の作品がどうもあまり印象に残ってゐない。それでも「ヨウインリン」は忘れ難い。
紀伊國屋書店から、ウォルター・デ・ラ・メア『デ・ラ・メア幻想短篇集 』(柿崎亮訳/2800円+税/国書刊行会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、エリザベス・ベア『WORLDWIRED—黎明への使徒—』(月岡小穂訳/860円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ロバート・アスプリン&ジョディ・リン・ナイ『魔法塾、はじめました!』(矢口悟訳/880円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、ジェフ・ライマン『エア』(古沢嘉通・三角和代訳/2400円+税/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、クリストファー・プリースト『限りなき夏』(古沢嘉通編訳/2400円+税/国書刊行会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』(佐田千織訳/1900円+税/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、鴻巣友季子『孕むことば』(1500円+税/マガジンハウス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、町田健『言語世界地図』(700円+税/新潮新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、香山リカ『精神科医ですがわりと人間が苦手です』(1300円+税/大和書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]が届いた。本がたくさん届くとやはり嬉しい。ちょっと小躍りしたくなるところだが、家族の目もあるから、何喰はぬ顔をして箱を開ける。あ、さっき読み終へた本が入ってゐるではないか。
香山リカ『精神科医ですがわりと人間が苦手です』(1300円+税/大和書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読んでみる。軽く、うまくまとまったエッセイがたくさん載ってゐる。朝日新聞の連載「ココロの万華鏡」の書籍化だといふ。あまりにも手際よく小綺麗にまとまってゐて物足りない感じは否めない。それは恐らく私のやうに心の捩れた者の感じることだらうが、先日読んだ『ポケットは80年代がいっぱい』(1500円+税/バジリコ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]の方が百倍くらゐ面白い。でも、病院の行事でよくコントの脚本を書いては同期の研修医たちに演じさせてゐたといふのは面白かった。
昨日届いたドイツ語の本は、早速役に立ってゐて、vimで編集してゐるPythonのスクリプトを編集中に実行してみるといふ方法を今日知った。今まではターミナルを二つ開いていちいち移動して実行してゐたのだった。かうやって無理矢理役立ったことを自分に印象づけやうとしてゐる。
今日はたくさん本が届いて嬉しいが、積み上げられた本の山が、手に取って読めと喚んでゐるやうな気がしてきて、ちょっと怖くなる。これから寝る前には本の山に布でも被せて隠さうか。ああ、でも声は抜けてくるか。手に取って喚ぶ声が聞こえてくる……
Amazon.co.jpから、Alberto Manguel The Library at Night ($27.50, Yale University Press, April 29, 2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]が届いた。「神話としての図書館」「秩序としての図書館」などと15の章でそれぞれの視点から古今東西の図書館・図書室を紹介してゐる。面白さうなので、本気で読まうかと思ってゐる。
紀伊國屋書店から、Tobias Berndt LaTeX. Der typographische Einstieg. Mit DVD (Addison-Wesley, März 2008) [Amazon.de, 紀伊國屋]、vim 7 GE-PACKT (Mitp-Verlag, EUR 16,95, November 2007) [Amazon.de, 紀伊國屋]、MySQL 5 GE-PACKT (Mitp-Verlag, EUR 16,95, April 2006) [Amazon.de, 紀伊國屋]、Bash 3.0 GE-PACKT ((Mitp-Verlag, EUR 14,95, April 2006) [Amazon.de, 紀伊國屋]が届いた。この文庫本サイズのGE-PACKTシリーズは手元に置いてちょっと参照するのに便利さう。明日から早速使はう。職場の机の上に置いて、無駄に大きい本は持って帰らう。この本の危険なところは、何冊も揃へたくなってしまふことだらうか。心の奥の蒐書家魂が刺激されてしまふのだ。この頃、抑へ込んで滅多に顔を出さなくなってゐたのに。心の闇に潜むものを抑へ込むのは難しい。
LaTeXの本は、私が必要としないやうな領域に詳しい本だと気がついた。まあ、かういふことも少し考へて文書を作ってみようか。「かういふこと」では読んでゐる人には全然解らないのだけど。
嬉しい。どうして読めないドイツ語の本が届いたのがこんなに嬉しいのだらうかと思ふほどだ。読まなければいけないのに、本は。今日も、手に取って読めと喚ぶ声が聞こえる。
マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』(佐田千織訳/1900円+税/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み進める。調子よく進む。
紀伊國屋書店から、八田靖史『はじめてのハングル「超」入門 』(730円+税/ソフトバンク新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。何だか食べ物の話ばかりだな。さういふ本なのだけど。「オンライン書店で迷はないハングル超入門」とかあればいいのに。「モスクワの書店でヒーローになれるロシア語入門」とか、「タミール語書店攻略本」が欲しいな。
物書堂に開発中のエディタのスクリーンショットが出てゐた。縦書きができるではないか。素晴らしい。今はLightWay Text使ってゐます。縦書き入力ができるから。前はORGAI使ってゐました。先日ジーン・ウルフの解説を書いたときにはEmacsを使ってみたのだけど、やはり縦書きでないと落ち着かない。それに、長さを原稿用紙の枚数で数へるから、四百×四百文字で表示できないとどれくらゐ進んだのかが把握しづらい。枚数指定のない原稿ならそんなに気にならないのかも知れないけど。翻訳とか。
Linuxで縦書き入力のできるエディタが欲しいのだけど。これだけはないやうだ。どうしてだらう。
もっと欲しいのは歴史的仮名遣ひで使ひやすい仮名漢字変換である。今はLinuxでは歴史的仮名遣ひの入力を諦めてゐる。MacもLinuxもATOKならいいのか。私はずっとEGBRIDGEだったのだが。
Amazon.co.jpから、「東京腸捻転 落花流水」が届いた。「テスト勉強」が収録されてゐる。
マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』(佐田千織訳/1900円+税/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]を読み始める。巻頭の「沈んでいく姉さんを送る歌」に驚く。底なし沼に飲み込まれる場面はこれまで数へ切れないほど小説に描かれてきただらうが、こんな風に描いた作品は今までになかっただらう。二つ目以降も、巻頭作ほどの衝撃はないが、どれも印象に残る作品ばかり。原書を買ったときに読んでおけばよかった。過去を悔やむよりも、かうして邦訳が出たおかげで読めたことを心から喜びたい。
何かもう一つ記すことがあったはづなのだが、思ひだせない。30分くらゐバッハを聴いたりしながら、思ひださうとしてゐるのだけど、どうしても思ひだせない。もしかしたら、そんなことはなかったのかも知れない。何かもう一つ記すことがあったと思ひ込んでゐるだけかも知れないではないか。実はそれは昨日のことだったとかいふことなのかも。何もかも忘れていく今日この頃。そのうち娘に、「この紙を束ねて中に文字がたくさん印刷されてゐるものは一体何なのか」などと訊ねて、「お父さん、しっかりして」なんて云はれたりするんだらうか。
パトリシア・ブリッグズ『裏切りの月に抱かれて』(原島文世訳/840円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。私には凡庸な人狼小説としか思へなかった。結局人狼の縄張り争ひかって感じで話が進んでいくと、まあそれだけではないといふことは解るのだけど、何とも中途半端な印象を抱いたまま読み終へた。
ISBN検索にうまく結果を返せないところがでてきたので何ヶ所か修正。面倒臭いなあ。でも、自分で使ふから。
紀伊國屋書店に昨日註文し忘れた本を。
●ウォルター・デ・ラ・メア『デ・ラ・メア幻想短篇集 』(柿崎亮訳/2800円+税/国書刊行会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●八田靖史『はじめてのハングル「超」入門 』(730円+税/ソフトバンク新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
デ・ラ・メアは邦訳が少ない上に絶版・品切れが多いので、本当に楽しみである。もっと評価されていいと思ふといふか、もっと売れてもいいのではないかと思ふのだが、解りにくいからだらうか。ハングルの方は昨日忘れてゐた本ではなく、何となくふと買ってみたくなって。
マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』(佐田千織訳/1900円+税/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を訳者の佐田さんからいだたきました。ありがたうございました。
バロネス・オルツィ『スカーレット・ピンパーネル』(小川隆訳/619円+税/集英社文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を訳者の小川隆さんからいただきました。ありがたうございました。「紅はこべ」といふのが慣れ親しんでゐる名前だと思ふ。随分薄いので、よほど小さな活字なのかと思ったら抄訳だった。
ジェイムズ・P・ホーガン『黎明の星(上・下)』(内田昌之訳/各840円+税/創元SF文庫)上[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店]/下[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店]を訳者の内田さんからいただきました。ありがたうございました。
早川書房から、ジーン・ウルフ『調停者の鉤爪』(岡部宏之訳/840円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店] が届く。解説を書いた本。何回も読んだのでさすがに今日は読む気にならないが、またいつか読むことにしよう。それだけの価値がある作品である。解説はもう読みたくないけど。
この作品に出てくる図書館と図書館長が魅力的である。誰がゐるのかよく解らない迷路のやうな図書館。その図書館にある本をすべて暗記してゐる(内容ではない)盲目の図書館長。私も自分の書棚の本の形と色、その位置を全部覚えようとしてゐるけれども、全然覚えられない。誰もが一度は挑戦しようとすることだらうけど、できたといふ人に会ったことはない。
紀伊國屋書店に本を註文。
●エリザベス・ベア『WORLDWIRED—黎明への使徒—』(月岡小穂訳/860円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ロバート・アスプリン&ジョディ・リン・ナイ『魔法塾、はじめました!』(矢口悟訳/880円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●ジェフ・ライマン『エア』(古沢嘉通・三角和代訳/2400円+税/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●クリストファー・プリースト『限りなき夏』(古沢嘉通編訳/2400円+税/国書刊行会)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』(佐田千織訳/1900円+税/河出書房新社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●鴻巣友季子『孕むことば』(1500円+税/マガジンハウス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●町田健『言語世界地図』(700円+税/新潮新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
●香山リカ『精神科医ですがわりと人間が苦手です』(1300円+税/大和書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]
面白さうな本が一気に出たのでまとめて註文した訳だが、それでもうっかり註文し忘れたものもある。〈プラチナ・ファンタジイ〉や〈未来の文学〉、〈奇想コレクション〉の新刊が出て嬉しい。アスプリンは22日に突然亡くなったと報じられて驚いたけれども、この本は多分読まない。香山リカの本は、先日読んだ『ポケットは80年代がいっぱい』(1500円+税/バジリコ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が興味深かったので、思はず註文してしまったもの。私も人間が苦手だし。私の場合「わりと」どころかかなり苦手だけど。
これでも、買ひ逃しがあるから明日にでも註文しなければ。家計的にはちょっと厳しいなあ。
『変愛小説集』(岸本佐知子編訳/1900円+税/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]読了。前半は好みに合った作品が多かったのだが、残念ながら中盤以降は期待したほど楽しめなかった。まあ、逆の人もゐるだらう。「柿右衛門の器」はなぜか懐かしい感じがして(雰囲気が)嬉しかった。私にも判りやすいといふか、安心できる作品といふか。
VineLinuxでpythonおよびmod_pythonの設定などしてゐたら、まるまる二日かかってしまった。ubuntuは本当に簡単だったといふことがよく解った。
暑くなってきた。五月は蟹だから、当然といへば当然だ。
昨日あんなことを書いたせゐか、紀伊國屋書店から洋書の入荷のお知らせが来た。大変だ。家計が危ふい。
書棚には一つの棚に二列三列と本を並べてゐるから奥に並べてゐる本のことがよく解らなくなってゐる。ときどき、こんな本を持ってゐたのかと驚くこともある。思い出したくないことを思い出してしまったりすることもある。ああ、そんなこともあったなあとか。若気の至りってやつですか(嘘)。書棚の奥の闇で何か怖いものが蠢いてゐたらどうしようとときどき怯えてしまふのだけど、もちろん本以外のものが姿を現したことはない。でも、前に書棚の奥が黴だらけになってゐたことはある。前に住んでゐた部屋とその前に住んでゐた部屋とさらにその前に住んでゐた部屋で。あれは怖い。押入れに腐乱死体を見つけてしまったやうな気持ちである。そんな経験はないからよく知らないけど。今日も闇を探して書棚の奥を探ってゐる。
The Magazine of Fantasy and Science Fictionの7月号に珍しくLisa Goldsteinが載ってゐたので、昨年の9月で切れてゐたfictionwiseの定期購読を一年分購入。9冊ほど空いてしまふが仕方がない。今でこそ「仕方がない」で済ませられるやうになったが、20代の頃だったら絶対に許せなかったに違ひない。それだけ歳をとったといふことなのだらう。
で、7月号はダウンロードしただけで安心してしまひ、結局ゴールドスタインは読まないやうな予感がする。
『変愛小説集』(岸本佐知子編訳/1900円+税/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み進める。を読み進める。「お母さん攻略法」と「リアル・ドール」は全然面白くなかった。何なんだ、これは。
先日電子レンジが壊れたので註文してゐた新しい電子レンジがAmazon.co.jpから届いた。本や、CD、DVDが届くと素直に喜べるのだが、家電などがAmazon.co.jpから届くと妙に気恥づかしいやうな気分になるのはなぜだらう。コーヒー専門店で紅茶を註文してしまったときのやうな。あるいは……もう思ひつかなかった。
この頃、いろいろ註文してゐるわりには洋書が届かないなと思ってAmazon.co.jpと紀伊國屋書店の註文状況を確認したら、未発送の本の数を見て恐怖に戦慄いた。一度に入荷したら家計が破綻する。
読めるとは到底思へないドイツ語の本など註文したのがいけなかったやうだ。届くのに時間がかかる洋書は、待ってゐる間に他の本を註文してしまふではないか。あ、それが手だったのか。かうやってどんどんどんどん註文を重ねてこの頃本が全然届かないから随分節約してゐるやうな気分になってゐてある日突然240冊くらゐの本が宅配便で届けられて、翌月クレジットカードの請求書を見ると腰を抜かして、もう世界の涯にでも逃げようかといふことになる訳だ。予約註文とかも同様だ。註文したのを忘れてしまふから、註文履歴に驚くやうな数の本が記録されてしまふのだ。いや、私は予約註文はそんなに溜まらないのだが、なぜか洋書が溜まってしまふ。まんまとしてやられたとはかういふことを云ふのか(違ひます)。
『変愛小説集』(岸本佐知子編訳/1900円+税/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み進める。確かに変な話ばかりである。ヴクサヴィッチは英語で短篇集を買ったのに結局全然読んでゐないのだった。目の付け所はよかったのだが。
紀伊國屋書店に、
○Ellen Datlow, ed. The Del Rey Book of Science Fiction and Fantasy (Del Rey, US$ 16.00, 4/2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]
○Latex kurz & gut (EUR 8,90, O'Reilly, Juni 2008) [Amazon.de, 紀伊國屋]
を註文。ダトロウ編のアンソロジーはジェフリイ・フォード目当て。さうだ、今日アメリカのSF情報誌Locusの4月号が届いたのだった。到着が遅れ、5月号よりも遅くやって来ることになった4月号である。そこで、このアンソロジーのフォードが褒められてゐた。LaTeXの本はドイツ・オライリーのオリジナル。来月出る本の予約註文。読めないくせにね。
ドイツ人はemacsは使はないのか。
紀伊國屋書店から、チェスタトン『木曜日だった男』(南條竹則訳/648円+税/光文社古典新訳文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。前に読んだことがあるのだけど、全く思ひだせない。すごいなあと驚いた微かな記憶があるのみ。帯の「探偵小説にして黙示録! 幻想ピクニック譚」といふ言葉がまったく意味が解らないのだが、妙に心惹かれるのである。
最初にこの本のことを知ったのは、リン・カーターが編集を担当したBallantine Adult Fantasyといふ叢書の一冊だったからではないだらうか。
岩戸佐智夫『著作権という魔物』(724円+税/アスキー新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読んだ。難しくてよく解らないな。もちろん、この本の文章や内容ではなく、著作権を取り巻く状況と打開策がである。でも、まあ状況は何となく解ったかも。
『変愛小説集』(岸本佐知子編訳/1900円+税/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を読み始める。まだ一篇。
発作的に、紀伊國屋書店に、
○HTML Ge-packt (Mitp-Verlag; Februar 2007) [Amazon.de, 紀伊國屋]
を註文してしてしまった。突然、どうしても欲しくてたまらなくなったのである。手元に一冊気軽に調べられる小型のHTMLの本を置いておきたかったのである。CSSのことも載ってゐるやうだし、手頃かなと思って。
何となく、MacOSXの表示言語をドイツ語にしてみた。前にもさうやって過ごしてゐたことはある。久し振りである。何か都合が悪くなって日本語表示に替へたやうな記憶があるのだが、気がつくと英語表示になってゐて、それならドイツ語表示だって問題なく使へるのではないかと思ったのだ。
今日はMicrosoft Office 2008のアップデートが自動的に立ち上がったのだが、ドイツ語表示なので説明がよく解らなかった。
だからドイツ語の本なんか買ってもよく解らないといふことになるだけなのだ、結局。でも、欲しいから買ふ。どうしても欲しいから、買ふ。
昨日の大事なできごとを書くのを忘れてゐた。ランダムハウス講談社からケヴィン・ブロックマイヤー『終わりの街の終わり』(金子ゆき子訳/1800円+税/ランダムハウス講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。これは私は前に原書で読んでゐた作品である。舞台は死者たちが暮らす街。どこからともなくやって来て、やがて消えていく。いつ姿を消すのかは実は明確に定められてゐる。あるとき街が縮み始め、住人が激減する。生者の世界で致死的なウィルスが蔓延して人口が急減してゐるからだった。たうとう南極基地にゐる若い女性一人になってしまった……。この絶望が実に穏やかに描かれてゐて、読み終へたあとに忘れ難い印象となって記憶に残ることは間違ひないだらう。傑作である。
紀伊國屋書店から、香山リカ『ポケットは80年代がいっぱい』(1500円+税/バジリコ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]と岩戸佐智夫『著作権という魔物』(724円+税/アスキー新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。早速『ポケットは80年代がいっぱい』を読んでみた。この人の本は何冊か読んだことがあるが、大学生時代にさういふことをしてゐたとは全然知らなかった。工作舎とか「遊」は何となく知ってゐたが、「HEAVEN」などといふ自販機雑誌は知らない。私はもう少し年下だが、80年代はずっと学生だった。本ばかり読んでゐた。著者は80年代を「プラザ合意」の前と後に分けてゐて、つまりそれはバブル前かバブル期かである。私は時代感覚があまりよく感じられないやうなので、その違ひを感じたことはなかったし、「バブルの洗礼を受けていない80年代文化を生きていた、という感覚」といふのもよく解らない。「『わかってくれる人にだけわかってもらえればそれでいい』という排他的な自尊心」といふのは解るやうな気がする。さういふ気持が、80年代と強く結びついてゐるものだとしたら、私も80年代的な感覚が神経の奥深くに潜んでゐるといふことなのだらうか。いつの時代にもさういふ感覚を持ってゐる人たちは常にゐたと思ふのだが、80年代にはさういふ気分が若者たちを覆ってゐたといふことなのか。よく解らないが。
サーバーのシステムアップグレードは無事終了。今も正常に動いてゐるやうである。ubuntu 7.04から7.10へは一晩かかったが、8.04へは数時間で完了した。前より動きがよくなったやうな気がするが、多分気のせゐだらう。一つだけ問題があって、Synergyがうまく動かなくなってしまったのだ。MacOSXのキーボードやマウスから思ふやうに動かせない。困った。
『著作権という魔物』を少し読む。
今日も追放者を書棚から抜きだした。抜き出された本たちの呪ひの声が聞こえる。
紀伊國屋書店から、『Googleを支える技術 巨大システムの内側の世界』(2280円/技術評論社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、島田裕巳『3種類の日本教』(838円/講談社+α新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、アリ・スミスほか『変愛小説集』(岸本佐知子編訳/1900円+税/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、パトリシア・ブリッグズ『裏切りの月に抱かれて』(原島文世訳/840円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届いた。
早速、『3種類の日本教』を読んでみた。日本人が気づいてゐない日本人の属性が三つあって、それは「サラリーマン系」「自営業・自由業系」「公務員・教員系」であり、それぞれ自分の属性に合った生き方をするのがいいといふ。大学にも概ねこの分類が適応できると著者は云ってゐる。さうかなあ。百歩譲ってさういふ分類が適切な分け方だとしても、「日本教」などといふ宗教と同格の括りにするのはあまり相応しくないやうに思へる。それだけ、無意識のうちに日本人の心の中に深く染み込み、強く日本人を支配してゐるといふことを強調したいのだらうけど。集団への帰属意識が希薄で、団体行動が苦手で、誰とも馬が合はない私は、「自営業・自由業系」になるのかも知れないが、そんな分類は糞喰らへである。私は集団に染められることに恐怖すら感じて抵抗するやうだ。しかし、それが心安らかに生きていける方法だとは思ってゐない。どうしようもなくさうなってゐるだけなのだ。何を書いてゐるのかよく解らなくなってきたからもう止めよう。
次に『Googleを支える技術 巨大システムの内側の世界』を手に取った。あまり細かいところは解らない。私はそんなに大規模なシステムを運営する必要もないので、細かいところまで理解しなければならない理由もないだらう。何となく解ったやうな、解らないやうな。
このサーバを動かしてゐるubuntuのシステムアップグレードを促す文字をクリックしたら、いつもは途中で止まるアップグレード作業が止まらずに進んでゐる。もしかしたら、7.10にアップグレードできるかもしれない。それが上手くいったら、8.04にしてみよう。ファイルのダウンロードにあと10時間とか20時間とかいふ表示が出てゐるので、明朝までは確実にかかるだらう。もしも、明日アクセスできなくなったら、アップグレードに失敗したとお考へいただいて間違ひないだらう。うまく動けばいいのだが。
眠くて頭が痛いが、ついLaTeXとUTF8のことを考へてしまってゐる。UTF8で日本語の文章を書いて、それを思ひ通りの出力形式でpdfにできないものか。横書きならやうやく何とか文章が書けるやうになってきたやうに思へる。しかし、縦書きはまだまだだ。いろいろな文字を自由に使へるやうになりたい。
なぜかLaTeXの本はドイツに多い。と思って本を探してゐると、面白さうな本を見つけてしまったので、Amazon.co.jpに、
○Jürgen Paetz Soft Computing in der Bioinformatik: Eine grundlegende Einführung und Übersicht (EUR 34,95, Springer, März 2006) [Amazon.co.jp, Amazon.de, 紀伊國屋]
を註文。久し振りにAmazon.co.jpでドイツ語の本を見つけた。ドイツ語の本が売れたっていふ実績を作って置かなければならないから、今日はここで買はう。さうすればもっとドイツ語の本を扱ふやうになるかも知れないから。
でもこの本は読めさうもないな。385ページもあるから、表紙は間抜けな感じがするが、どっしりした本なのだらう。どうしてまた読めない本を買ってしまったのか。何かいいことがありさうな気がしてしまふのだ。今までほとんどドイツ語の本なんて読めた試しがないのに。でも欲しいから買ふのだ。夜中にそっと本を手に取って、撫でて擦ってページの間の香りをそっと吸ひ込んだりして、月に向かって歓喜の咆哮を発するだけだとしても、それで嬉しいのだからいいのである。誰でもさだらうとは思ふけれども。
Amazon.co.jpから、Karen M. Smith, John A. Flannery Library Design (teNeues Verlag, Oktober 2007) [Amazon.co.jp, Amazon.de, 紀伊國屋]が届く。これは美しい。世界のさまざまな書庫・書棚・読書室などが載ってゐる。解説は英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語で書かれてゐる(多分)。かういふのを見ると巨大な書庫を作りたくなる。が、多分一生無理だらうが。
MacOSX用の文献管理(蔵書管理も)用アプリケーションBookends 10.2を購入した。論文の引用文献の処理に使ふのが主な目的だが、MacOSXでも私はTeX+BibTexを使ひさうな予感がするので、これは無駄な買ひものといふことにならうか。いや、説明すると長くなるからしないが、必ずしも無駄とは限らないと思ふのだ。
ああ、左肩が痛い。気が狂いさうである。取り外して足で踏みつけたい気分。何なんだ、この肩は。自分の肩ながら呪ってやりたい気分だ。もしかして自分で呪ってしまってかうなったのか。
紀伊國屋書店に、
●香山リカ『ポケットは80年代がいっぱい』(1500円+税/バジリコ)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●岩戸佐智夫『著作権という魔物』(724円+税/アスキー新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
を註文。80年代である。「バブルの洗礼を受けていない80年代文化を生きていた、という感覚」は私にもあるのだらうか。よく解らない。よく解らないから買って読んでみる。
O'Reillyのサイトでpdf版の
○James Murty Programming Amazon Web Services ($34.99, O'Reilly, 3/2008) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋, O'Reilly]
を註文。電子版は紙版よりも安いし場所をとらない。でも読みにくい。この頃、このサイトも新企画がなくてどうも面白くない(いや、青空文庫縦書きpdf作成器は数日前に作ったが)ので、何かおもしろいことがないかと思って買って見た。まだ読んでゐない。これから読まなければ。
昨日の質問の反響が多くて質問が殺到したので、ここで毎日少しづつ答へていきます。1. なぜそんなに本を買ふのですか:現実が怖いからです。2. なぜそんなに本を読むのですか。:現実から逃れるためです。
といふのはもちろん嘘だ。まさか私のところにそんなに質問が来るわけないぢゃないか。知らない人からメールが来ることは年に一回あるかないかである。今回のメールは知らない人ではなかったし。20年くらゐ会ってゐなかった人だけど、知らない人ではないのだ。人の質問に答へたりするのは好きではないので、面白い質問でなかったら答へるつもりもありません。
Amazon.co.jpに一昨日見つけた
○Alberto Manguel The Library at Night ($27.50, Yale University Press, April 29, 2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, 紀伊國屋]
を註文。面白さうなのだけど、果して読めるだらうか。この作者の『読書の歴史』は買っただけで読んでゐない。今回の本は、いろいろな実際にあったあるいは想像上の書庫や図書館を巡りながら、本の話をしていく内容なのだらうか。さうだとしたら面白いに違ひない。
一昨日の「青空文庫のxhtmlファイルを縦書きpdfに変換して表示するサイト」とその画像のリンクが間違ってゐたの訂正した。こんな日記を読んで、しかもわざわざ教へて下さった方がいらっしゃったのだ。ありがたうございます。
その方からの質問。「なぜそんなに(「クイックジャパン」を買うほど!)鳥居みゆきがお好きなんですか?」
お答へします。いろいろ理由はあるけれども、世の中の意味のないやり取りの約束事などを全く無視してその約束から期待されることを裏切り続けるところの爽快感でせうか。さういふ約束事は言葉の意味をまったく失ってゐるので、言葉を使って相手に意思を伝へたり自分の考へを述べたりする機能を完全に喪失してゐて、ただ自分はさういふ約束事に従って行動してゐますよといふ態度を示してゐるに過ぎないのであると云ってゐるとまるで中島義道ですが、そんな社会の約束事が何より嫌ひなので、さういふものを根本から破壊するところに魅力を感じてゐるわけです。まあ、私は大抵の人が嫌ひだし、社会も現実も嫌ひなので、それだけぢゃないんですが。
あ、今日は上記の本と一緒に「東京腸捻転 落花流水」を註文したんだった。これには「テスト勉強」が収録されてゐる。この「テスト勉強」は、ハッピーマンデーに入ってゐない。
昨日見つけた面白さうな本といふのを紀伊國屋書店に註文した。
○Christine Eichel Von Bücherlust und Leseglück: Kluge Köpfe und ihre Bibliotheken (EUR 24,95, Knesebeck, März 2008) [Amazon.de, 紀伊國屋]
書物への欲望、読書の快楽といった感じだらうか。Marianne Birthler, Karl Kardinal Lehmann, Rüdiger Safranski, Christina Weiss, HannsZischler, Volker Schlöndorff, Thea Dorn, Claus Peymann, Florian Henckel von Donnersmarck, Gabriel Garcia Marquez, Walter Kempowski, Barbara Mika, Eric-Emmanuel Schmitt, Julie Zeh, Bastian Sickといった人たちの蔵書の写真があるのかも知れない。頭がよささうな人たちばかりなんでせうか。マルケスしか解らないんですが。人の書棚を見るのは面白いと世間で云はれてゐるほど私は人の書棚を見るのが愉しいとは思へない。自分の蔵書でもないものを見たって、自慢されてゐるやうで不愉快ではないか。あれも欲しい、これも欲しい、でも恐らく自分は一生かかってもこんな蔵書は揃へられまい。さらに読める本はもっと少ない。ああ、こんなことで生きてゐる意味がどれほどあるといふのか。人の価値は蔵書で決まるのだ。
頭が痛くなってきた。いつものやうに右目の上の辺り。眠い。とりあへず寝るか。
数日前の新聞に、福岡で数年前に書籍の盗難防止を目的として導入された「まんぼうシール」が廃止になったと書いてあった。そのニュースがネット上にないかと思って検索してゐたのだが、どうも見当たらない。個人のサイトでは「廃止になりました!」と嬉しさうに報告してゐる記事があるのだが、各新聞社などのサイトではまったく見つけられない。私の探し方が悪いのか。
結局私は一枚もこのシールを貼られたことがなかった。あまり書店で本を買はないからかも知れないが(といふより福岡の書店で買ふのをやめた)、かうなると一枚くらゐそのみっともない姿を貼ってもらっておいたら面白かったのにと思はないでもない。とにかく、これで安心して書店で文庫本や雑誌が買へるといふものである。
今日は全然本を読まなかった。一体私は何をやってゐたんだ。
今日は、青空文庫のxhtmlファイルを縦書きpdfに変換して表示するサイトを作った。ここにxhtmlファイルのURLを入力すれば画面上で縦書き表示を読むことができる。画像例はこちら。これはなかなか便利なのかも知れないが、この手の青空文庫ビューアはいろいろな人が作ってゐるので、わざわざ私がここで作る理由はあまりない。
ああ、こんなもの作ってゐる暇なんかないのに! 一体何をやってゐるんだ。
ドイツのオンライン書店で何か買ひたいなあと何時間も本を眺めてしまった。そんな暇ないのに! どうせ買っても読めないのだ。そんなことは解ってゐる。でも、写真集ならどうだ。それなら解るに違ひない。しかし、眺めたい写真集なんてないな。本がたくさん載ってゐる写真集なら欲しいのだが。風景とか、動物とか人間とかには興味がない。Die schönsten Bibliotheken der Welt (EUR 49,90, Knesebeck) [Amazon.de, 紀伊國屋]のやうな本なら何冊でも欲しい。でも、もう持ってゐるから。
嘗てボルヘスは"Ich habe mir das Paradies immer als eine Art Bibliothek vorgestellt."と書いたことがあるさうだ。
毎年、世界で一番美しい図書館カレンダーが出てゐるのだが、それは買ったことがない。あ、もう2009年版Die schönsten Bibliotheken der Welt 2009が出るぢゃないか。来月か。欲しいなあ。といっても上記の本から抜いてきただけだと思ふのだが。さう思って今までも買ってゐなかった。それに我が家にはカレンダーなんかをかける壁面はない。そんな壁があったら書棚を置くところになってゐるはづだ。でも、壁に掛けなくてもいいのだ。書棚に収めたっていいではないか。Amazon.deに掲載されてゐる写真は2008年版だ。8と9の区別が付かなくなったのかと思った。ときどき解らなくなるのだけど。だって8と9って似てゐるぢゃないか。値も近いし。
さうかうしてゐるうちに、ちょっと面白さうな本を見つけた。それについては別館の方で。
世界には面白い本がたくさんあるのに言葉が理解できないからその中のほんの一握りしか読めないのが残念だ。今さらながら、とは思ひつつ。
今日は急に気温が下がって、昨日までのまるで夏のやうな暑さが嘘のやうで、再び肌寒い春が戻ってきた。蟹はどこに行ってしまったのか。さうさう、蟹と云へば、「口付ける」といふ言葉はないよなあと思ふ。
Amazon.co.jpに本を註文。
○Zoran Živkovic The Last Book (£20.00 [$40.00], PS Publishing, March 2008) [Amazon.co.jp, Amazon.com, PS Publishing]
書店で起こった連続殺人事件を本好きの刑事が調査する。魅力的な店主と出会っていろいろ調べてみると、被害者は皆死ぬ直前にある本を読んでゐたといふ共通点があった。それが「The Last Book」といふ本だった。といふ話らしい。この出版社の本は高い。紀伊國屋書店ぢゃ買へないやうだ。本当に届くのだらうか。これは読みたいのだけど。いや、どの本も読みたいと思って買ってゐるわけだが。嘘だと思はれてゐるかも知れないが、本当はさうなのだ。どの本も読みたいと思ってゐる。さう思って買っても全部は読めない。さういふことなのである。
紀伊國屋書店に本を註文。
○Peter Walerowski Python (Open Source Library) (EUR 29,95, Addison-Wesley, November 2007) [Amazon.de, 紀伊國屋]
こちらはAmazon.co.jpでは買へないやうだ。Pythonの本。珍しくmod_pythonのことが書いてあるので思ひ切って註文した。mod_pythonのことが書いてある本は初めてみた。だから註文する。ドイツ語なのに。絶対に読めないのに。きっと後悔するのに。いや、読めなくても後悔はしない。どの本も読みたいと思って買ふとは限らないのだ。どの本も読みたいと思って本を買ふ奴の気が知れない。そんなことを云ってゐてはほんの僅かの本しか買へないだらう。読めるか読めないかなんて心配しながら本が買へるか。
アメリカのSF情報誌Locusの5月号が届く。4月号が届いてゐなかったらしいのだが、全然気づかなかった。
紀伊國屋書店に本を註文。
●『Googleを支える技術 巨大システムの内側の世界』(2280円/技術評論社)[amazon.co.jp, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●島田裕巳『3種類の日本教』(838円/講談社+α新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●チェスタトン『木曜日だった男』(南條竹則訳/648円+税/光文社古典新訳文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●アリ・スミスほか『変愛小説集』(岸本佐知子編訳/1900円+税/講談社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
●パトリシア・ブリッグズ『裏切りの月に抱かれて』(原島文世訳/840円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
以上五冊。私は人を分類して型に当てはめて先入観をもって接するのが大嫌ひだし、自分がさういふふうに分類され判断されるのを何より嫌ってゐるのだが、こんな本を買ってしまった。『3種類の日本教』のことである。自分はかういふ分類からは逸脱してゐると確認して喜んだりするのである。ああ、そんな自分が嫌だ。
昨日のPythonの分厚い本を撫で擦りながら使ってみようと思ってゐたのだが、気がつくと小さくて扱ひやすいドイツ語のPython GE-PACKTを使ってゐる。どうして大きな本に惹かれるのだらう。魂が吸ひ込まれさうな気がするからだらうか。文庫本だとあまり魂が吸ひ取られさうな気にはならない。やはり大きなどっしりとした本には何か独特の吸引力があるやうな気がしないだらうか。魂だけでなく、躰も吸ひ込まれてしまふのではないかとも思へてくる。大きくて重く、そして細かい字がたくさん詰まってゐればゐるほどその力は強く抗ひがたい。そのせゐかときどき自分の書棚の間で本を探してゐると、大きな本の詰まってゐる書棚の隙間に挟まれて動けなくなってゐることがある。まあ、本が好きな人ならよく経験することだとは思ふけれども。本の間にすっぽり嵌まって書棚に収まったら気持がいいだらうと思ふ。そのまま350年くらゐあっといふ間に過ぎ去ってしまひさうだ。残念ながら現実には書棚の間に挟まるくらゐだが。こんなことを考へてゐると、中島敦の「文字禍」のやうに、夥しい書籍(粘土板)が、文字どもの凄まじい呪ひの声とともに落ちてきて圧死する夢を見さうである。今夜もそんな悪夢を見るに違ひない。
Amazon.co.jpから、高階知巳『Rプログラミング&グラフィックス』(3800円+税/九天社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。なかなか便利さうな本だが、些か期待しすぎてしまったかも知れない。大いに利用しようとは思ふけれども。
昨日と今日で、東京腸捻転 IN日比谷野音と東京腸捻転 虚心坦懐!!が届いた。まだ開封はしてゐない。前者に収録されてゐる「妄想葬儀」は随分短いと思ってゐたら、収録できない部分が削除されてゐると知って納得すると同時に、残念でならない。先日の渋谷でのDVD発売記念の催しでは、その部分も含めて演じたさうだ。観た人が羨ましい。
The Book Depositoryから、Wesley J. Chun Core Python Programming, 2nd ed. (Prentice Hall Ptr; 2006/9/8) [Amazon.co.jp, 紀伊國屋, The Book Depository]が届いた。おお、分厚い。1000ページ以上あるぢゃないか。ぱらぱらと捲っただけだが、中身も解りやすさう。厚い本が届くと嬉しい。収納場所に苦労することになるが、とりあへずは嬉しい。ページの間に鼻を突っ込んで思ひ切り香りを吸ひ込んでみると、胸が痺れるやうな芳香が! これは昔嗅いだ覚えのある香りだ。25年くらゐ前に買ったドイツ語の学習書だったか。あの頃は匂ひばかり嗅いでゐて勉強をしなかったせゐか、未だにドイツ語の本が読めない。嬉しい、一番嬉しいと叫んで、本を抱きしめて踊り狂はうか、思ひ切り頬擦りしようか、あるいは本を両手で掲げ持って夜空に向かって歓喜の雄叫びをあげようか迷ったが、どれも私の芸風には合はないのでやめておいた。ときをり、ページの間に顔を埋めて芳香を吸ひ込むくらゐにしておかう。頬を擦付けすぎると本が汚れるから気をつけなければ。あと涎も垂れないやうに。
この頃、Amazon.co.jpで全然ドイツ語の本が買へないやうな気がするのだが、一体どういふつもりなんだ。もうドイツ語の本は日本で売るつもりはないのか。失望した。
紀伊國屋書店に本を註文。
○Tobias Berndt LaTeX. Der typographische Einstieg. Mit DVD (Addison-Wesley, März 2008) [Amazon.de, 紀伊國屋]
○vim 7 GE-PACKT (Mitp-Verlag, EUR 16,95, November 2007) [Amazon.de, 紀伊國屋]
○MySQL 5 GE-PACKT (Mitp-Verlag, EUR 16,95, April 2006) [Amazon.de, 紀伊國屋]
○Bash 3.0 GE-PACKT ((Mitp-Verlag, EUR 14,95, April 2006) [Amazon.de, 紀伊國屋]
以上四冊。全部ドイツ語の本である。ドイツ語の本を四冊も。莫迦ではなからうか。しかし、先日買ったPython Ge-Packt (EUR 17,95, Mitp-Verlag) [Amazon.de, 紀伊國屋]は毎日机の上に置かれて活躍してゐる。だから、いいのではないか。小説は読めないが、かういふ本ならそれなりに使へるかも。もちろん、読書の愉しみは味はへないけれども、「役に立つ」本にも価値を認めてやってもいいと、若い頃とは違って寛容になってきた今日この頃である。
ここまで云ふからにはちゃんと使ってやらなければ。書棚で寂しく埃まみれになったりしないやうに。きっと近くの本達に苛められるだらうから。
今日も書棚の前で本を眺めてゐたら、本の争ふ声が聴こえてきたやうな気がした。「お前みたいな奴が売り飛ばされればいいんだ」「お前こそ無駄に大きくて場所を塞いでゐるぢゃないか。お前が消えれば文庫本三冊は余裕で入れるぞ」「一生読まれる希望がないのはお前の方だらう」
思はず声をかけてしまふ。「何を争ってゐるのかね。両方とも売り飛ばしたりしないから、大人しくしてゐなさい」などとぶつぶつ呟いてゐたら、後ろから声が聴こえた。本の声ではない。「お父さん……」娘が怯えた顔をしてこちらを見てゐる。聞かれたか。「あ、ちょっと独言を……」と云ったところで、娘は身を翻すと部屋の扉を叩き付けて出ていった。思はず書棚に向かって怒りの言葉を発してしまった。「お前達のせゐで、頭が変だと思はれたぢゃないか。もう娘は一生口を利いてくれないかも知れない。お前達のせゐだ。呪ってやる! 呪ってやる! 呪ってやる!」
今晩も悪い夢を見るに違ひない。
ああ、今日も青空文庫のxhtmlファイルを縦書きpdfに変換するPHPスクリプトで時間を使ってしまった。今回はMacOSXで。前にも書いたが、Macではそんな必要ないのに。でもうまくできるやうになったので、別館の方に記しておいた。
Rの本が出たやうなのでAmazon.co.jpに註文。
●高階知巳『Rプログラミング&グラフィックス』(3800円+税/九天社)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]
Rなのに統計に内容が集中してゐないところが嬉しい。Rといふといつも統計だから。他にもいろいろ使へさうなのに、その辺りのことを書いてゐる本がほとんどなかったからだ。
出版元の解説ページを見たら、著者自身の解説文の日付が2007年2月となってゐるのに驚いた。随分前に書いたんだ。あるいは2008年とするところを間違へたのか。
この本と一緒にDVD東京腸捻転 虚心坦懐!!を註文する。「妄想結婚式」が収録されてゐるから。たった5分のためにこれを買ふ。
今日も書棚の前に立って冷酷な宣告を下していく。しかし、なかなか書棚の空き容量は増えない。かういふとき、ドイツ語の本などは有利である。日本の古本屋に売りづらいから。きっと私の視線が書棚の上を動いていくときにも平然としてゐられるのだらう。他の本からは嫉まれてゐるかも知れない。「あなたは売られる心配がないから平気よね。でも、読まれることもないから、さうやって一生書棚の隅で埃を被って過ごすのよね。ああ、可哀想」などと云はれるのか。確かに読まれる可能性は低い。いや、ほとんどない。人に読まれるために生まれてきた本なのに。ときどき書棚から抜かれていく本がゐる。売られたのかと思ひきや、稀に読まれて帰ってくることがある。さうなると、きっと読まれた本は鼻高々だらう。何しろ読まれない本の方が多いのだから。「やっと私のよさに気づいたみたい。あら、あなたはまだ?」とか。「儂のやうな高尚な内容はあんな奴にはまだ難しいやうだな」「さうね、でも生きてゐるうちに読んでもらへるといいわね」「あと十年もしたら読めるやうになるだらう。しかし、あのドイツ語のやつなんか、一生無理だからなあ」可哀想だ。あまりにも可哀想だ。もっとドイツ語を勉強しよう。しかし、周りで陰口を叩かれてもドイツ語の本には日本語が理解できないから、何ともない。いやいや、孤独で辛いかも知れない。悪口でも陰口でも聞こえた方がいいのか。それとも、「あら、また私の美しさを噂してゐるのね」と感違ひしてゐればそれでいいのか。外国語でも何となく雰囲気で哀れみの感情は伝はってしまうやうな気もする。「呪ってやる!」と彼女も叫ぶのだらうか。まさか日本語で叫べるはづがない。きっとドイツ語だ。ああ、ドイツ語本の叫び声が聞こえてくる。Ich verwünsche dich!といふ声が。
今夜も悪い夢を見るに違ひない。
ああ、今日も青空文庫のxhtmlファイルを縦書きpdfに変換するPHPスクリプトで時間を使ってしまった。少し気になることがあるとどうしてもやめられないのだ。A5版の大きさに縦書きに振り仮名も含めて変換すると同時にAdobe Readerで開いて表示できるやうになった。だから、どうってこともないのだけど。
備忘録の方は最新20件しか表示できない状態が続いてゐて、自分で自分が書いたものを読みたいのに21件目以前に遡って読めないことに気がついた。いや、前から気づいてゐたのだが、不便を感じてゐなかっただけである。今日は不便を感じたので、前のページに行ったり、現在に近い方へ戻ったりできるやうにした。ページの一番下に表示されるやうにしたが、一番上にもあった方が便利かも知れない。明日つけてみようか。
早川書房からレイモンド・E・フィースト『王国を継ぐ者』(岩原明子訳/940円+税/ハヤカワ文庫FT)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]をいただきました。ありがたうございました。いよいよリフトウォー・サーガ第二部が始まった訳だけれども、第一部を全然覚えてゐない。読んだことだけは覚えてゐるのだけど。
この頃は書棚が一杯になってゐるので、極力買った分だけ出て行ってもらふことにしてゐる。本を買ふ度に書棚の前に立って立ち退きを通告する可哀想な者を選んでゐる。読んでゐないといふのは理由にならない。読まなくても持ってゐることに意味を見出して購入する本の方が多いからだ。読んだ上で必要ないと判断されたものが出て行くことになる。それなりに、必要ぢゃないかと思って買ってゐるのでなかなか選び出せない。といふことで、大抵は面白くなかった新書か時代遅れになったコンピュータ関連の本である。それでも、彼女ら(女なのか、本は?)も一度は私が選んだ本である。出て行ってくれといふのは本当に辛い。断腸の思ひで告げるのである。書棚の前に跪き、涙を流して頼むのである。申し訳ないが場所を空けてくれないかと。「それって私が太ってゐるってこと?」「いや、さういふことではなくて」「ほら、かうやって少し詰めればもう一冊入るぢゃない」「それぢゃあ足りないんだ」「変な奴との相席だって我慢できるから」「申し訳ないが、もうさういふことで解決できる状態ではないことを理解してくれ」「どうして私が? 普通だったらもっと舐めるやうに私のページの一枚一枚を味はって喜びを感じるものなのに、ろくに読んでゐるかどうかも疑はしい感じでページを捲って済ませたくせに。ただ、私の魅力が理解できないだけぢゃないの。ああ、呪ってやる! 呪ってやる!」といふ本の叫びが耳に突き刺さるやうである。
今夜も悪い夢を見るに違ひない。
MSN産経ニュースの書評欄の書式が4月から変はって、スクリプトが情報を集められなくなってゐた。書き直してみたけれども、どうもページの区切りもはっきりしてゐないので、結局完全自動化ができなかった。4月分を入力してみたが作業が多くて途中で嫌になった。今後はどうするか。面倒臭いなあ。
『ドグラ・マグラ』を読んでしまった。これだけ長いと縦書きでないと読めないので、T-Timeをダウンロードして最新版にして読んだ。意外に読めるものである。内容は読みにくいのだが。
昭和十年刊行の本にしては「〜みたやうな」といふ表現は古いのではなからうかとか、「真逆(まさか)」を今の若い人は読めないだらうとか、さういふところが気になってしまふ。
今日はMacOSXで読んだのだが、Linuxで読むときはどうしたらいいだらうと考へたらたまらなく不安になってきた。どうやって読んだらいいのだ。調べてみると縦書き表示にできるものはあるらしいのだが、インストールなどの設定が些か面倒臭いやうだ。とりあへず不安を抑へるために、LaTeXでPDFファイルを生成するPHPスクリプトを書いた。青空文庫から(x)html形式のファイルをダウンロードして、ルビをLaTeX用に変換した後に他のタグを除いて文字コードも変換してファイルを保存しLaTeXでコンパイルさせるといふ作業を指示するわけである。まあ、人に見せるものではないので、自分で使ふ分には支障のないものができた。やれやれ、これで安心して明日からの毎日を過ごせるといふものだ。
ああ、こんなことをしてゐる時間はなかったのに。もう夜ぢゃないか!
池内了『疑似科学入門』(700円+税/岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]読了。当り前のことが書いてあるだけなので、あまり面白くはない。これが当然のこととして世界中の人々が認識できるやうになればいいのだが、どうやら、なかなかさうはならないらしい。不思議なのはどうして誰かが云ふことをそこまで簡単に信じられるのかといふことと、さうやって何かを信じる自分の考へに疑ひを抱かないのかといふことである。私は誰も信じないし、自分の考へも全く信用してゐない。とりあへず測定できる事実は認めることにしてゐる。眼に見えることだけが真実ではないとしても、眼に見えることは少なくとも真実に近いはづだ。人間の眼は信用できないといふことを踏まへての話だが。
Johannes Ernesti und Peter Kaiser Python: Das umfassende Handbuch (Galileo Press, Dezember 2007) [Amazon.de, 紀伊國屋書店]をもうすっかり註文する気になってゐたのだが、何とか今日一日は我慢することに成功した。自宅でも無料のHTMLファイルをダウンロードしてやうやく購入意欲を少し弱めることに成功。いつまで持つかは判らないが。でも、随分節約ができた気分。
娘の数学の参考書をAmazon.co.jpに註文するついでに、東京腸捻転 IN日比谷野音などといふDVDを註文してしまった。「妄想葬儀」が収録されてゐるからである。ハッピーマンデーの発売の催しの会場でやってゐた「妄想葬儀」である。5分で5000円以上なので、かなり割高だ。
この関連で、太宰治の「トカトントン」と「駆込み訴え」を青空文庫で読んでみる。前に読んだことがあるかどうかは覚えてゐない。「トカトントン」はちょっと厳しい。もう今にもトカトントンが自分にも聞こえてきさうな気になってしまふではないか。さうなると次は当然のことながら『ドグラ・マグラ』である。角川文庫版[amazon.co.jp, bk1, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]は埼玉の家にある。早川書房のポケット・ミステリ版[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]を持ってゐたかどうかが思ひ出せない。思ひ出せないからとりあへず註文しておかうと思ったのだが、なぜか今日は節約気分なのか、こいつも青空文庫でファイルをダウンロードした。が、これほど長い作品はパソコン画面では読みづらい。
でもこれで、今日は二冊の本の購入を我慢したので、9000円は節約できたはづだ。本の購入を我慢した自分への褒美にちくま文庫版「夢野久作全集」でも買ってもいいのではないかといふ気分を必死で無視してゐるところである。
昨日の勢ひで、ドイツ語のPythonの本を探してゐるうちに、Johannes Ernesti und Peter Kaiser Python: Das umfassende Handbuch (Galileo Press, Dezember 2007) [Amazon.de, 紀伊國屋書店]が欲しくてたまらなくなってきた。890ページもあるといふのは魅力だ。本は厚ければ厚いほどいい。しかし、同じシリーズのPHP PEARは全然活用してゐないではないか。やはりドイツ語は無理なのか。いやいや、PEAR自体に関心を抱けなかったのであって、決してあの本のせゐではない。思ひきってもう買ってしまはうかと思ったのだが、Galileo Pressで何とファイルがダウンロードできるやうなのだ。書籍と同じ版面のpdfファイルといる訳ではないのだが、全内容が含まれてゐるhtmlファイルがダウンロードできるのだ。でもちょっと読みにくい。どうしようか、買ってしまはうか。かうして書いてゐるうちにも欲しくてたまらなくなってきた。が、今日はとりあへず我慢する。
Amazon.deで面白い本がないかと思って眺めてゐたら、
○Karen M. Smith, John A. Flannery Library Design (teNeues Verlag, Oktober 2007) [Amazon.co.jp, Amazon.de, 紀伊國屋]
といふのを見つけたので註文。英語だけど、ドイツで出た本である。ISBNが3で始まってゐるのが、その根拠だ。でも、本当にドイツで出たかどうかは自信がない。図書館のデザインの本なのかな(題名そのまま)。個人の図書室も対象なのだらうか。本が届けば、判るけど。
ハッピーマンデーをもう一つ註文してしまった。一つでは足りないやうな気がして。
紀伊國屋書店から、坪田一男『理系のための人生設計ガイド』(900円+税/講談社ブルーバックス)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、池内了『疑似科学入門』(700円+税/岩波新書)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店]、マイクル・ムアコック『秋の星々の都』(小尾芙佐訳/1100円+税/ハヤカワ文庫SF)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、リック・ゲコスキー『トールキンのガウン』(高宮利行訳/2000円+税/早川書房)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]、ジョナサン・キャロル『薪の結婚』(市田泉訳/880円+税/創元推理文庫)[amazon.co.jp, bk1, 楽天, 紀伊國屋書店, Yahoo! Books]が届く。
『理系のための人生設計ガイド』をぱらぱらと捲ってみる。若い人には役立ちさうだが、私にはもう遅すぎる。しかし、さうは云ってもなかなか思ふやうには行かないものである。いくら計画を立てて努力しても駄目な人はゐる。それは努力が足りないのではなく能力と運が足りなかったのだ。さういふ人を努力が足りないと責めてはならない。努力と能力があっても運が悪くてうまく行かない人さへゐる。私は運だけで何とか生きてゐるが。
昨日届いたPython Ge-Packt (EUR 17,95, Mitp-Verlag) [Amazon.de, 紀伊國屋]は期待した以上に便利である。買ってよかった。Pythonの本はドイツ語で揃へやうかな(嘘)。
やうやくアクセス数が正常になった。訪問者は一日1000人くらゐ。閲覧ページ数は3000くらゐ。これからもう少し減るかも。
自動アクセスの数も入ってゐるから、実際にこれだけの人数の人が自分の眼で読んでくれた訳でもない。とにかく、一日1万2万といふ異常な数値でなくなってよかった。