パン以外に書くことないのかという感じだが、書くことがないのである。もう頭の中はパンでいっぱいである。もう脳がなくなってパンが詰まっているのではないかという感じがするくらいだ。そのせいか、いろいろ難しいことが考えられなくなった。いや、それは前からかも知れない。
今日は、『Zopfが焼くライ麦パン』という本を参考にしてみた。丸いカンパーニュとバタール風の形で焼いたものの二種を作った。
クープがうまい具合に開くようになった気がする。少し、こつを摑んだような気がするのだが、気のせいだろうか。明日、普通のフランスパンの生地で焼いてみてうまくいけばいいのだが。
少し食べてみたが、特別美味いというものでもなかった。いや、十分美味いけど。
今日もライ麦パンを作ってみた。ふと、フォルサワーなんて本当に要るのかと思って抜いてみた。
二つに分けて、丸めて28℃で20分ベンチタイム。その後、数回折りたたんでから形を整える。片方はこのときいつもと同じドライフルーツを入れて畳む。再び28℃で30分。粉をふって、クープを入れて、220℃で25分焼く。
できあがりはこんな感じ。
断面はこんな感じ。 これが美味いから、もうライ麦パン(ヨーグルト入り)はこの作り方でいいことにしよう。もうあれこれ変えない。最後にあとひとつだけ。ヨーグルトを抜いて、水を320 mLにしてみた。
切ってみると上のライ麦率40%のパンよりも色が暗い。当たり前か。まあ、ヨーグルト抜きでもできたが、それで美味くなる訳でもない。とりあへず、ライ麦パンはもうこれで(前から作っている40%ライ麦)作っていくことにしよう。今日もバタールを焼く。スワッソンという粉を使ってみた。リスドォルが調子悪かったので変えてみたのだが、一般的にはリスドォルでうまく行くものらしい。
二日目、4分割して丸め直して28℃で30分。ガスを抜いて伸ばして三つ折り。さらに伸ばして二つ折り。合わせ目を閉じて、28℃で20分。今回は表面に傷がつかないように丁寧に裏に折り込んで、裏の綴じ目も緩みがないように気をつけた。クープを入れて、220℃で20分焼成。
クープを入れるときになかなかうまく切れ目が入らず困っていたのだが、今回は新しく購入したクープ用ナイフを使ってみた。両刃の剃刀の刃を挟んでいるだけのもので千円もするのだが、一回買えばずっと使えるはずなので思い切って購入した。これは素晴らしい。今まで入らなかった切れ目が入る。斜めに切れ目が入っていくではないか。もっと早く買えばよかった。
しかし、全体的に肌の色がよくない。形も歪である。もっとクープがばりばりを割れなくては。断面はこんな感じ。
翌日再挑戦。今日の小麦粉は強力粉(スーパーカメリア)400 gに薄力粉100 gを足したものである。手順は前回と同じ。ただ、二日目の丸めた後の休みや二次醗酵をほとんど省略。乱暴である。手際が悪いので、十分くらいは置いているとは思うが。
前よりいい感じ。私が作ると準強力粉よりも、強力粉と薄力粉を混ぜた方がうまくいくようだ。それでも、底が割れてしまって、クープのところがめりめりと裂けてこない。次回からは、天板を先に加熱しておいて、その上にさっと生地を載せよう。そうすれば下からも十分早い時間に熱せられて表面が固まって下から裂けたりしないかもしれない。駄目かも知れない。今回は下段のトレイに水を入れておいて蒸気が増えるようにしてみた。
背面から見るとこんな感じ。裂けてしまっている。天板の加熱を十分にすることによって改善されればいいのだが。
断面はこんな感じだった。蜂の巣のような泡が入らない。全然入らない。水が少なすぎるのかもいろいろ再検討しなければなるまい。だが、少しずつ前進しているとは思う。
フィンランドにはPerunalimppuというパンがあるらしい。先日買った『パンの図鑑』(毎日コミュニケーション)で知った。真っ黒で丸い姿が脳裏に焼き付いて離れない。「ライ麦全粒粉を主体とした生地」で、この真っ黒の艶は「表面に糖蜜がぬってあるため」だという。「一般的に生地にキャラウェイシードを混ぜ込んだものが多く」と書いてあった。これを作りたいと思ったが、この本には作り方は載っていないのだ。私が持っているどの本にも作り方は載っていない。そこで、ネット検索に頼ることにした。
流石にフィンランドのパンだけあって、フィンランドのサイトがほとんどではないか。私の探し方がいけないのか。私はフィンランド語はさっぱり判らないのだ。どうすればいいのか……そんなに悩むことなくGoogleの翻訳機能を使って解読を試みた(例えばここ)。あと、日本語のサイトも発見(じゃがいも入りライ麦パン=ペルナリンプ(perunalimppu) その3)。あちこち参考にして、こんな組成にしてみた。
作業手順としては、200 gのじゃがいもの皮を剥いて適当な大きさに切って少量の水を加えて茹でる。大量の水でもいいのだが、茹でた水を使いたいので少量にした。芋が柔らかくなったら湯から出して、フォークの背で潰してみたが、塊が残るので、金属製の網みたいなものを通してみた。面倒臭かった。
そこに上記のキャラウェイ以外のものと混ぜて捏ねる。水の量は捏ねながら調整。こんなものかなと思ったら室温で放置して醗酵。1時間くらい? これも記録していなかったのでよく判らなくなった。まあ、膨らみ具合で調整である。4分割して丸めるときに、二つには小さじ1杯のキャラウェイを加えた。1時間くらい放置して(記録していなかったので、これも忘れた)、220℃に熱したオーブンで10分焼いた。そこで四個のうちの二つに蜂蜜を塗ってみた。蜂蜜をスプーンで塗るのは難しい。そして温度を200℃にして30分焼いた。
一応パンは焼けているようだ。表面は固い。冷えてから切ってみると、断面はこんな感じ。 それっぽい出来になっている。そのまま食べたり、トーストしてバターをつけたりしてみた。キャラウェイの香りがなかなかよい。皮が固くて中がもっちりしているのはじゃがいもが入っているからなのか。蜂蜜を塗ったところはぴかぴかで食べるとほんのり甘くて美味いのだが、べとべとしていて保存に不便だということがよく判った。じゃがいも茹でて潰すのも面倒臭いので、またぜひ作りたいというほどのものでもないというのが正直なところ。誰かが作ってくれるのなら食べたい。あるいは大喜びしてくれる人がいるのなら作ってもいい。残念ながらどちらもいないので。ライ麦パンではなく、普通の強力粉にじゃがいもを練り込んで作るのも美味いだろうと思う。前に作ってみたことあるけど。
【追記】翌日になってもう一度食べてみると格段に美味くなっていた。キャラウェイ入りの方が特に。一日置いた方がいいのかも。妻も美味いと云っている。ちょっと面倒臭いけど、また作りたい。
今日もライ麦パンを焼いたわけだが、ライ麦パンなのにサワー種もヨーグルトも入れなくても出来てしまった作り方があって、しかも、ライ麦率が60%だったということもあり、フォルサワー買ったりヨーグルト入れたりする必要あるのかという疑問を抱いたのが二週間前だった。フォルサワーはせっかく買ったから使うことにして、まずはヨーグルトを省略してみた。
ちょっと膨らみが弱いような気がしないでもないが、問題なく焼けるようだ。断面を見て見ると……
やはり少し膨らみが弱いような気がする。しかし、今日は二次醗酵のときにオーヴンを使われていて28℃に設定できず室温でせざるを得なかったのだ。何回かヨーグルトなしで焼いてみよう。もちろん、ヨーグルト味が好きな人は入れればいいのだが、私も妻も酸味のあるライ麦パンがそんなに好きではないのである。
昨日もライ麦パンを焼いた。もういつもと同じ作り方なので、成分や手順は省略。だいぶ安定して作れるようになった。
写真は、乾燥イチジク入り。
さて、昨日はもう一つライ麦パンを焼いた。『VIRONのバゲット』を参考にして、ライ麦率60%のものを。
(必要なら、分割)形を整えて、30分休ませる。
押し広げてガスを抜く。折り込んで丸めて30分二次醗酵。小麦粉を振って、クープを入れる。220℃で25分焼く。
本に書いてあるようにクープを入れたつもりだったが、何だか闇を這う生き物みたいな姿になってしまった。もっと細くすべきだったか。切ってみるとこんな感じ。
ちゃんとパンになっている。ライ麦60%で、普通のパンのように作ってどうしてパンになるのだ。フォルサワーなんて買った私の立場はどうなるのだ。ヨーグルトを使って乳酸菌とか入れる必要ないのか。それともフランス産のライ麦粉はドイツ産とは違うのか。さっぱり判らない。そして、インスタントドライイーストだけで90分ほど醗酵させたパンの方が美味くないか? 来週は、この方法で乾燥イチジクを入れたものも作ってみようか。